JP3349255B2 - 油圧エレベータ用弁装置 - Google Patents

油圧エレベータ用弁装置

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JP3349255B2
JP3349255B2 JP08791394A JP8791394A JP3349255B2 JP 3349255 B2 JP3349255 B2 JP 3349255B2 JP 08791394 A JP08791394 A JP 08791394A JP 8791394 A JP8791394 A JP 8791394A JP 3349255 B2 JP3349255 B2 JP 3349255B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可逆可変速駆動される
油圧ポンプとエレベータを駆動する単動形の油圧シリン
ダとを接続させる流路に開閉弁を介在させるようにした
油圧エレベータ用弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弁装置に、特開63−225
08号公報に記載のものがある。すなわち、インバー
タ装置により作動される電動機によって可逆可変速駆動
される油圧ポンプと、エレベータを駆動する単動形の油
圧シリンダとを接続する流路に、電磁操作の開閉弁が設
置されており、エレベータの停止時には、この開閉弁が
閉じられている。そして、エレベータの上昇時には、ソ
レノイドへの通電で開閉弁が開かれるとともに、予め定
められたエレベータの上昇速度パターンに応じた量の圧
油を油圧ポンプから吐出するようインバータ装置により
電動機が一方向へ可変速駆動され、また、エレベータの
下降時にも、開閉弁が開かれるとともに、エレベータの
下降速度パターンに応じた量の圧油を油圧ポンプが吸収
するようインバータ装置により電動機が他方向へ可変速
駆動されて、油圧シリンダの速度制御をはかり、エレベ
ータが所定の速度で作動するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのもので
は、停電の際には、開閉弁は、ソレノイドへの通電が断
たれて流路を閉じるので、エレベータの下降時に停電が
生じると、油圧シリンダは速度制御を受けることなく開
閉弁の閉作動に伴い即座に停止され、エレベータに大き
な衝撃を生じる問題点がある。本発明は、このような停
電の際に、弁体の閉位置への移動を緩やかに行なって大
きな衝撃を防止しつつエレベータを停止できる油圧エレ
ベータ用弁装置を実現しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、請求
項1に記載の弁装置では、開閉弁は、ばねにより閉位置
に押圧され開閉部を弁座に着座する弁体を、パイロット
室に導かれるパイロット圧油により開閉部を弁座から離
座する開位置へ移動させる、パイロット操作式の常閉弁
として形成し、この弁体を収容するよう弁本体に設けた
弁孔には、弁体の一端側にばねを設置するとともにパイ
ロット圧油が導かれるばね室を、また、弁体の他端側に
パイロット圧油が導かれるパイロット室をそれぞれ形成
し、パイロット室に接続したクッション絞りを設けると
ともにこのクッション絞りを迂回する迂回流路を設け、
作動位置ではクッション絞りを経ずにパイロット室に圧
油を給排する給排路を形成するがノーマル位置ではこの
給排路を遮断してパイロット室からクッション絞りを経
る排出路を形成するよう電磁操作に基づき切換作動する
補助パイロット弁と、弁体開閉操作のため作動位置では
パイロット室に作動位置に保たれる補助パイロット弁を
介し圧油を供給するとともにばね室の圧油を排出しノー
マル位置ではパイロット室の圧油を作動位置に保たれる
補助パイロット弁を介し排出するとともにばね室に圧油
を供給するよう電磁操作に基づき切換作動するパイロッ
ト弁とを設け、弁体と弁本体とにそれぞれ設けた互いに
嵌合する嵌合部には、弁体が閉位置へ移動する際、弁体
閉位置の近傍に達して後に、この閉位置の近傍まで保た
れる開状態から閉状態に転じられる、迂回流路を開閉す
る弁部を設けるよう構成した。
【0005】また、請求項2に記載の弁装置では、この
ような請求項1に記載の弁装置に付加して、弁本体側の
嵌合部を、弁本体に螺着する調整ねじにより、弁体移動
方向に位置調整自在に設けたようにした。
【0006】
【作用】請求項1の弁装置によると、通常時には補助パ
イロット弁を作動位置に切換保持しておき、パイロット
弁を作動位置へ切換操作してパイロット室へ圧油を導く
とともにばね室の圧油を排出することで弁体を開位置へ
移動させ、また、パイロット弁をノーマル位置へ切換操
作してパイロット室から圧油を排出するとともにばね室
へ圧油を導くことで弁体を閉位置へ移動させて開閉弁の
開閉作動が得られる。 このときには、補助パイロット
弁が作動位置にあり、クッション絞りを経ずにパイロッ
ト室を給排できるので弁体はこのクッション絞りの影響
を受けずに切換移動する。
【0007】そして、弁体が開位置にある状態で停電が
生じると、パイロット弁はソレノイドへの通電が断たれ
てノーマル位置に切換わる。これによって、パイロット
室からクッション絞りを経た排出径路が形成される。し
かし一方、弁体が閉位置近傍に達する以前では、クッシ
ョン絞りを迂回する迂回流路を開いているので、パイロ
ット室からの排出油は、この迂回流路へ排出されて、弁
体はばねの押圧力とばね室へ導入される圧油をうけて、
クッション絞りの影響を受けずに閉位置へと移動を始め
る。この移動により、弁体が閉位置近傍に達すると、迂
回流路を閉じるので、パイロット室からの排出油は、ク
ッション絞りを経て排出され、弁体はクッション絞りの
絞り制御のもとに移動速度が低下し、緩速状態で閉位置
へと移動しするので、この閉位置近傍から閉位置の間
で、流路の流通面積を緩やかに減少させる。
【0008】また、請求項2に記載の弁装置によると、
弁本体側嵌合部の、弁体移動方向での位置の調整によっ
て、弁体が閉位置へ移動する際の緩速状態へ転じる位置
を調整できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1において、1は弁本体であり、弁孔2を設けて
弁孔2には、スリーブ3が設置され、油圧シリンダ4に
接続する通路孔5と、油圧ポンプ6に接続する通路孔7
が、弁孔2に通じるよう弁本体1に形成されている。8
は弁座、9、10は通孔で、それぞれスリーブ3に設け
てあり、弁孔2の内部に設けたスリーブ3の通孔9、弁
座8、通孔10を介して通路孔7、5間を通じさせ、一
連の流路が形成されるようになっている。
【0010】弁本体1は、スリーブ3を保持しつつ弁孔
2の両端を閉じる端蓋11、12を有している。13は
弁体であり、弁座8に着座する開閉部13Aと、通孔1
0の端蓋12側で、スリーブ3に摺動する大径ランド1
3Bと、端蓋11との間にばね室14を区画するよう設
置したスペーサ15に摺動自在に嵌挿される小径ランド
13Cを有している。16は、ばね受け17を介し、開
閉部13を弁座8に着座させて通路孔5、7間の連通
を断つよう、弁体13に押圧力を作用するばねで、ばね
4に設置されている。
【0011】18は受け筒体で、調整ねじ部18Aによ
り端蓋12に弁体13の軸方向へ位置調整自在に螺着さ
れている。そして、受け筒体18には、弁体13が有し
た、大径部19A、小径部19Bを備える段付きのピス
トン体19が摺動自在に嵌合している。このピストン体
19は、弁体13の端蓋12側に形成の突起に、ピスト
ン体19に形成の、鉤状の一対の係合片を係合させて軸
方向へ一体移動するよう弁体13に連結されている。
【0012】22は、受け筒体18内で、ピストン体1
9の大径部19Aに面して小径部19Bの周囲に形成さ
れる第1パイロット室であり、また、23は、弁体13
の大径ランド13Bに面してピストン体19の周囲に形
成される第2パイロット室である。そして、24は、通
路孔7に接続した、パイロット弁25のための入口通路
であり、26、27は、それぞれパイロット弁25の出
口通路である。出口通路26は、ばね室14に接続さ
れ、出口通路27は、補助パイロット弁28に接続され
ている。また、29、30は、メータアウトの絞り作用
を得るよう、逆止め弁を並列設置した絞り弁で、出口通
路26、27にそれぞれ設置している。
【0013】パイロット弁25は、ソレノイド25Aへ
非通電とした図示のノーマル位置では、出口通路27を
タンクTへドレンして出口通路26を入口通路24に接
続し、ソレノイド25Aへ通電して得られる作動位置で
は、出口通路26をタンクTへドレンして出口通路27
を入口通路24に接続する電磁切換弁としている。31
は一端を第1パイロット室22に接続する通路で、クッ
ション絞り32を設置して他端が補助パイロット弁28
に接続している。また、33は一端を第2パイロット室
23に接続した通路で、ぞの他端は、前記出口通路27
に、絞り弁30と補助パイロット弁28の間で接続して
いる。
【0014】34は、補助パイロット弁28と、通路3
1のクッション絞り32よりも第1パイロット室22側
とを接続した通路であり、また、35は、受け筒体18
内周に設けた環状溝により形成される弁ポート36と、
通路31のクッション絞り32よりも補助パイロット弁
28側を接続する迂回流路となる通路である。そして通
路31には、通路35の接続個所より補助パイロット弁
28側に絞り37が設置されており、この絞り37より
もクッション絞り32は一層大きい絞り作用を与えるよ
う選定されるものである。
【0015】ここで、補助パイロット弁28は、ソレノ
イド28Aを非通電とした図示ノーマル位置では、通路
31をタンクTへドレンするとともに出口通路27と通
路34とを遮断し、また、ソレノイド28Aを通電して
得られる作動位置では、通路31とタンクT間を遮断し
て出口通路27と通路34を通じさせる電磁切換弁であ
る。そして弁ポート36は、全開状態の弁体13が、図
示閉位置に達するよう移動する間で、開閉部13Aが弁
座8の近傍に達するまでは受け筒体18内のピストン体
19の大径部19Aがこの弁ポート36を塞がずに第1
パイロット室22に通じるが、弁体13がこの閉位置の
近傍に達して後は、大径部19Aの外周面が弁ポート3
6を覆って塞ぎ、第2パイロット室22と通路35間を
遮断するようになっていて、これら弁ポート36と大径
部19A外周とで弁部が形成されている。
【0016】38は、通路孔7に分岐接続される戻り通
路39に介在するリリーフ弁、そして40は、通路孔5
に分岐接続する戻り通路41に介在させた手動の開閉弁
で、流量制御弁42と直列配置している。また、43
は、エレベータの乗りかご部であり、ロープ44を介し
単動形の油圧シリンダ4により昇降されるようになって
いる。そして、45は油圧ポンプ6を駆動する電動機4
6を正逆方向へ予め定めた速度パターンで可変速回転さ
せるインバータ装置である。なお、油圧ポンプ6は定容
量形で、回転数、回転方向に応じ、通路孔7への吐出流
量、通路孔7からの吸入流量が変化する。47はピスト
ン体19に連結して、弁体13の位置検出用の、例えば
図示しないマイクロスイッチを作動する検出棒で、48
は、端蓋11に進退自在に螺着された、弁体13の開方
向移動端を定めるストッパ、49は、受け筒体18固定
のためのロックナットである。
【0017】次に、この実施例の作動を説明する。ま
ず、図示状態より、補助パイロット弁28を、そのソレ
ノイド28Aに通電し、ノーマル位置から作動位置へ切
換える。なお、補助パイロット弁28Aは、以後この作
動位置に保たれる。この状態では、電動機46は回転さ
れておらず、パイロット弁25はノーマル位置にあるの
で、第1、第2パイロット室22、23はいずれもタン
クTに通じ、弁体13は、ばね16により図示の閉位置
にあり、通路孔5、7間は遮断されてエレベータは、乗
りかご部が停止した停止状態にある。
【0018】これより、エレベータを上昇作動させるに
は、電動機46が正転方向に駆動されるとともに、パイ
ロット弁25が、そのソレノイド25Aへの通電によっ
て作動位置へ切換られる。これにより、出口通路26が
タンクTへ通じ、また出口通路27が入口通路24に通
じるので、第1、第2パイロット室22、23へは、通
路34、31、33を介し入口通路24からの圧油が供
給され、ばね室14からの排出油に絞り弁29で抵抗を
与えられつつ、弁体13はストッパ48に当接するまで
左方へ移動し、開閉部13Aは弁座8から離座して通路
孔5、7間が開かれる。
【0019】電動機46は、エレベータ上昇に際し、微
速状態から漸次増速して所定速度に達した後、停止に至
まで漸次減速する定められたパターンで油圧シリンダ4
が乗りかご部43が上昇させるに必要な流量を、油圧ポ
ンプ6が通路孔7より油圧シリンダ4へ供給できるよ
う、インバータ装置45により、変速駆動される。これ
により、油圧シリンダ4は、乗りかご部43を、良好な
増速、減速をへて上昇させ、乗りかご部43が微速状態
で所定位置に達すると、パイロット弁25は、ソレノイ
ド25Aへの通電を断たれて再びノーマル位置に切換え
られ、次いで電動機46が停止される。この、パイロッ
ト弁25のノーマル位置への切換えで第1パイロット室
22は通路31、34により、また第2パイロット室2
3は通路33により出口通路27に通じられてタンクT
へ接続され、弁体13は、ばね16と、ばね室14に導
入される出口通路26からの圧油によって押圧され、図
示の閉位置へ移動して通路孔5、7間を遮断して油圧シ
リンダ4、乗りかご部43を上昇した位置に停止保持す
る。
【0020】この状態からエレベータを下降させるに
は、まず、電動機46がインバータ装置45により微速
で正転され、これにより通路孔7に圧力を生じさせると
ともに、パイロット弁25が作動位置に切換えられる。
この切換えにより、弁体13が前述のように開作動し、
次いでインバータ装置45は、漸次の増速から一定速度
に達した後、停止に至まで漸次減速する所定のパターン
で乗りかご部43が下降するに必要な流量を通路孔7か
ら油圧ポンプ6が吸入するよう、電動機46を逆転方向
へ変速駆動する。このときには、油圧ポンプ6は増速方
向に負荷を受けるが、インバータ装置45により電動機
46を発電機として作用させ、このような増速トルクに
対しブレーキ作用を与えつつ、油圧ポンプ6の回転数を
制御するのである。
【0021】そして、微速状態で所定位置に乗りかご部
43が達すると、パイロット弁25が前述のようにノー
マル位置に切換えられて再び弁体13が閉位置となり、
電動機46が停止される。このような作動が反復され
て、エレベータが上昇、下降作動される。そして、この
ときには補助パイロット弁28は常に作動位置にあり、
クッション絞り32が弁体13の移動に影響を与えるこ
とはない。
【0022】ここで、突発的に停電が生じると、補助パ
イロット弁28は、ソレノイド28Aへの通電が停止さ
れ、ノーマル位置に切換わる。パイロット弁25がノー
マル位置にあり、弁体13が閉位置にある場合にこのよ
うな停電が生じても、単に補助パイロット弁28が切換
わって図示状態になるにすぎないが、パイロット弁25
が作動位置にあって弁体13が開位置にある場合に停電
が生じると、次のような作動が行なわれる。
【0023】すなわち、パイロット弁25と補助パイロ
ット弁28が、それらのソレノイド25A、28Aへの
通電停止により、ノーマル位置へ切換えられるため、第
2パイロット室23は通路35、出口通路27をへてパ
イロット弁25よりタンクTへ接続される一方、第1パ
イロット室22は、補助パイロット弁28により、通路
34を介する出口通路27との接続が断たれて通路31
によりタンクTへ接続される。このため、弁体13は、
ばね16により、あるいはさらに加えて、パイロット弁
25の出口通路26によりばね室14に導かれる圧油に
より、押圧されて開位置から閉位置へ移動する。
【0024】弁体13が開位置にあるときには、ピスト
ン体19の大径部19A右端は、弁ポート36右端より
左方にあって弁ポート36は第1パイロット室22に通
じているので、第1パイロット室22の圧油は、この弁
ポート36から通路35をへて通路31へ排出され、主
弁13はクッション絞り32の影響を受けることなく、
絞り37、絞り弁30による適度な抵抗を受けつつ速や
かに閉位置方向へと移動される。
【0025】そして、弁体13が閉位置近傍に達する
と、ピストン体19の大径部19A外周で弁ポート36
が塞がれ、以後弁ポート36と第1パイロット室22と
の連通が断たれる。このため、弁体13は、第1パイロ
ット室22からの排出油が、弁ポート36が覆われて後
はクッション絞り32の絞り作用を受けることで緩速状
態となって開閉部13Aが弁座8に着座する閉位置に達
する。
【0026】このため、停電がエレベータの下降作動中
に生じたとしても、弁体13が閉位置へと移動する際、
閉位置近傍からは緩速状態で閉位置に達するまで漸次弁
座8での流通面積を小さくするので、この流通面積によ
る絞り作用で良好に油圧シリンダ4にブレーキ作用を与
えることができ、大きな衝撃を生じることなく油圧シリ
ンダ4、すなわち、乗りかご部43を停止させることが
できる。そして、この弁体13の緩速状態が、良好な絞
り作用が発輝できる閉位置近傍から開始されるので、例
えば、全開位置から全閉位置に至る全域で緩速状態とな
るようにした場合と比較すれば、弁体13が迅速に閉位
置に移動して油圧シリンダ4をすばやく停止させること
ができ、弁体13による弁座8の閉止が遅れて油圧シリ
ンダ8が下降端まで急速に落下するといった事態が生じ
るおそれをきわめて小さくできる。
【0027】また、弁体13の迅速の閉止と、十分なブ
レーキ作用とを両立させる場合、油圧シリンダ8への負
荷の状態により、閉位置のどの程度手前で緩速状態へ転
じさせるのが最適かは、変化するが、本実施例では受け
筒体18が調整ねじ部18Aの回動操作により軸方向に
移動して、この緩速状態に転じる位置を最適範囲に容易
に調整できる。
【0028】なお、このような停電により停止した乗り
かご部43の下降は、開閉弁40を開操作することによ
り行なわれる。
【0029】図2は、他の実施例を示す。なお、図2で
は、図1のものとは相違した要部が部分的に拡大して示
してあり、他の部分は図1のものと同じであるので、こ
の相違する部分について説明する。第1パイロット室2
2は通路50により補助パイロット弁28に接続され、
また第2パイロット室23も通路51により補助パイロ
ット弁28に接続されている。また、受け筒体18内周
に設ける弁ポート36は、通路52によりこの通路51
に接続されている。ピストン体19の大径部19A外周
には、第1パイロット室22に通じた複数の通孔53が
開口している。そして、弁体13が閉位置へと移動する
に際し、この、大径部19A外周に開口した通孔53の
開口を、閉位置近傍に達するまでは弁ポート36内に位
置させて、第1パイロット室22を通孔53を介して弁
ポート36に通じさせ、この近傍位置以降では、通孔5
3の開口を弁ポート36を大径部19A外周で塞いで通
孔53を介する連通を断つようにして、弁ポート36、
大径部19A外周で弁部を形成するとともに、大径部1
9Aと受け筒体18との嵌合隙間により、第1パイロッ
ト室22と弁ポート36間にクッション絞り32を形成
している。
【0030】そして、補助パイロット弁28は、通孔5
3、弁ポート36、通路52、51で迂回流路を形成す
るよう、ノーマル位置で通路51をタンクTにドレンす
るとともに、パイロット弁25の出口通路27と通路5
0をそれぞれ閉止し、ソレノイド28Aへの通電で得ら
れる作動位置では、出口通路27を通路50、51に通
じさせ、かつ、タンクTへのドレンポートを閉止するよ
うになっている。
【0031】この例での作動も、補助パイロット弁28
が作動位置とされる非停電の際には、第1パイロット室
22は、出口通路27と通路50をへて給排操作されて
クッション絞り32は、弁体13の作動に影響を与えな
い。しかし、停電時には、通路50が閉止されるので、
弁体13の閉位置への移動の際には、閉位置近傍まで
は、通孔53と弁ポート36とが通じることにより迅速
に移動するとともに、これ以降は、クッション絞り32
による緩速移動に転じ、先の実施例と同様な作用効果を
奏する。さらに、この例においては、クッション絞り3
2を受け筒体18と、ピストン体19の大径部19Aと
の嵌合隙間に形成しているので、クッション絞りとなる
絞りを特別、通路中に設置しなくてもよく、構成が簡単
になる利点がある。
【0032】図3は、さらに他の実施例を示す。このも
のも図2と同様、図1のものと相違した要図が部分的に
拡大して示してあり、他の部分は図1のものと同じであ
って、この相違点について説明する。弁体13の大径ラ
ンド13B側端に形成される第1パイロット室22はク
ッション絞り32を設けた通路60によりパイロット弁
25の出口通路27に接続されている。そして、通路6
0には、クッション絞り32と並列に設けた迂回流路6
1に、常閉形2ポート式の電磁切換弁である補助パイロ
ット弁28が設置されている。
【0033】弁体13の端面には、内部に第2パイロッ
ト室23を形成する筒孔62が形成され、端蓋12から
は、この筒孔62に摺動自在に嵌入する調整体63が、
その調整ねじ部63Aにより、弁体13の軸方向へ調整
自在に螺着されている。64は、調整体63に設けた、
第2パイロット室23へ通じる通孔であり、この通孔6
4は、通路65により、前記出口通路27に接続されて
いる。
【0034】そして通孔64には、調整体63外周に開
口する通孔66が通じており、この通孔66は、弁体1
3が、閉位置へ移動する際、閉位置近傍に達するまでは
筒孔62内面で覆われることなく第1パイロット室22
に通じているが、閉位置近傍に達して以降は、筒孔62
内面によって覆われて、第1パイロット室22との連通
さ断たれるものであり、調整体63外面と筒孔62内面
とで弁部が形成されるようになっている。
【0035】この例においても、補助パイロット弁28
が作動位置に保たれる非停電時には、弁体13の移動に
クッション絞り32が影響を与えない。そして、停電時
には、補助パイロット弁28が図示ノーマル位置とな
り、弁体13の閉位置への移動における、通孔66が第
1パイロット室22と通じる間は、通孔66、64、通
路65を経て第1パイロット室22内の圧油が排出され
ることにより、クッション絞り32の影響を受けずに、
弁体13は迅速に移動する。弁体13が閉位置近傍に達
して以降は、通孔66が塞がれることにより、第1パイ
ロット室22の圧油はクッション絞り32で絞られ、弁
体13が緩速移動に転じ、図1のものと同様な作用効果
を奏することができる。
【0036】なお、図3のものにおいて、迂回流路61
とクッション絞り32を通路60に設けなく、調整体6
3と端蓋12との嵌合隙間X、あるいは筒孔62と調整
体63との嵌合隙間Y、またはこれらX、Y両方によっ
てクッション絞りを形成し、常閉形の2ポート式電磁切
換弁である補助パイロット弁28で通路60を連通遮断
するようにしてもよい。また、図3のもので、通孔64
と筒孔62内に形成される第2パイロット室23とを通
じさせず、第2パイロット室23を適宜な手段で常時ド
レンして、現状の第2パイロット室23部分をパイロッ
ト弁25から圧油を導くパイロット室として機能しない
ようにすることもできる。
【0037】そして、いずれの実施例においても、パイ
ロット弁25、補助パイロット弁28は直動形の電磁切
換弁として示したが、電磁パイロット操作式としてもよ
いことは勿論である。
【0038】
【発明の効果】このように請求項1に記載の如き弁装置
では、停電が生じて弁体が閉位置へ移動する際に、閉位
置近傍に達して後、弁体を緩速状態で移動できるので、
エレベータ下降作動時に停電が生じても、弁体の緩速移
動によって流路間を絞り、油圧シリンダにブレーキ作用
を与えることができて、大きな衝撃を生じることなくエ
レベータを停止できる。
【0039】そして、この弁体の緩速状態は、閉位置近
傍に達して後得られるので、閉位置への移動の全域で弁
体を緩速移動する場合と比較すれば、エレベータを迅速
に停止させることができる。
【0040】また、請求項2に記載の如き弁装置では、
上記の特徴に加えて、閉位置へ移動する際で弁体が緩速
移動に転じる位置を適宜調整することができるので、使
用状態に応じて衝撃防止を得るに最適な状態への調整が
きわめて容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
図1 本発明の1実施例を一部油圧回路図で示した要部断面
図。 図2 本発明の他の実施例の要部を油圧回路図とともに示した
部分拡大断面図。 図3 本発明のさらに他の実施例を示す図2と同様な図。
【符号の説明】
1 弁本体 2 弁孔 4 油圧シリンダ 6 油圧ポンプ 13 弁体 14 ばね室 16 ばね 22 パイロット室(第1パイロット室) 25 パイロット弁 28 補助パイロット弁 32 クッション絞り 35 迂回流路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆可変速駆動される油圧ポンプとエレ
    ベータを駆動する単動形の油圧シリンダとを接続させる
    流路に開閉弁を介在させた油圧エレベータ用弁装置にお
    いて、ばねにより閉位置に押圧され開閉部を弁座に着座
    る弁体を、パイロット室に導かれるパイロット圧油に
    より開閉部を弁座から離座する開位置へ移動させる、パ
    イロット操作式の常閉弁として開閉弁を形成し、この弁
    体を収容するよう弁本体に設けた弁孔には、弁体の一端
    側にばねを設置するとともにパイロット圧油が導かれる
    ばね室を、また、弁体の他端側にパイロット圧油が導か
    れるパイロット室をそれぞれ形成し、パイロット室に接
    続したクッション絞りを設けるとともにこのクッション
    絞りを迂回する迂回流路を設け、作動位置ではクッショ
    ン絞りを経ずにパイロット室に圧油を給排する給排路を
    形成するがノーマル位置ではこの給排路を遮断してパイ
    ロット室からクッション絞りを経る排出路を形成するよ
    う電磁操作に基づき切換作動する補助パイロット弁と
    体開閉操作のため作動位置ではパイロット室に作動位
    置に保たれる補助パイロット弁を介し圧油を供給すると
    ともにばね室の圧油を排出しノーマル位置ではパイロッ
    ト室の圧油を作動位置に保たれる補助パイロット弁を介
    排出するとともにばね室に圧油を供給するよう電磁操
    作に基づき切換作動するパイロット弁とを設け、弁体と
    弁本体とにそれぞれ設けた互いに嵌合する嵌合部には、
    弁体が閉位置へ移動する際、弁体閉位置の近傍に達して
    後に、この閉位置の近傍まで保たれる開状態から閉状態
    に転じられる、迂回流路を開閉する弁部を設けた油圧エ
    レベータ用弁装置。
  2. 【請求項2】 弁本体側の嵌合部を、弁本体に螺着する
    調整ねじにより、弁体移動方向に位置調整自在に設けた
    請求項1に記載の油圧エレベータ用弁装置。
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