JP3347907B2 - 製氷機等の冷媒循環回路 - Google Patents

製氷機等の冷媒循環回路

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JP3347907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧縮機からの高圧・
高温の気化冷媒を蒸発器に流して、製氷板等に成長した
氷塊を除去する製氷機等において、周囲温度が低温のと
きにも確実で安定した除氷を行ない得るようにした製氷
機等の冷媒循環回路に関するものである。
【0002】
【従来技術】多数の氷塊を自動的に製造する製氷機で
は、冷媒を循環させる冷凍回路を備え、製氷運転から除
氷運転に切換わると、圧縮機から得られる高圧・高温の
気化冷媒(以下「ホットガス」ともいう)を製氷板に付帯さ
せた蒸発器に供給することにより、該製氷板を加熱して
氷の離脱を促進させるようになっている。例えば図11
は、垂直に立設した製氷板に製氷水を散布供給して氷塊
を連続的に製造する流下式製氷機を示すものであって、
垂直に配置した2枚の製氷板10,10の間に、図12
に示す冷凍回路12から導出して横方向に蛇行する蒸発
器14が密着固定され、製氷運転時に冷媒を循環させて
製氷板10,10を強制冷却する。各製氷板10の製氷
面側には、幅方向に複数の突条10aが形成され、隣り
合う突条10a,10aの間における蒸発器14と対応
する位置に氷塊16を生成するようになっている。また
製氷板10,10の直下には、複数の通孔18aを穿設
した集水板18が傾斜配設され、製氷運転に際し製氷板
10,10に供給されて氷結するに至らなかった製氷水
は、前記通孔18aを介して、下方に位置する製氷水タ
ンク20に回収貯留される。なお集水板18は、除氷運
転により製氷板10,10から剥離されて落下する氷塊
16を、該集水板18の斜め下方に配設した貯氷庫22
に案内する機能も兼ねる。
【0003】前記製氷水タンク20から循環ポンプ24
を介して導出した製氷水供給管26は、前記製氷板1
0,10の上方かつ製氷面側に設けた製氷水散布器28
に接続している。この製氷水散布器28には多数の散水
孔(図示せず)が穿設され、製氷運転時にタンク20から
ポンプ圧送される製氷水を、前記散水孔から前記製氷板
10,10の氷結温度にまで冷却されている製氷面に散
布流下させ、該製氷面に所要形状の氷塊16を生成する
ようになっている。
【0004】図12は、先に述べた自動製氷機に好適に
使用される冷凍回路の概略構成を示すもので、この冷凍
回路12は、フロン等の冷媒を圧縮する圧縮機30と、
この圧縮機30で圧縮された高圧・高温の気化冷媒の供
給を受ける凝縮器32と、この凝縮器32で凝縮された
液化冷媒が供給される膨張弁34と、この膨張弁34を
経て膨張気化した冷媒の供給を受ける蒸発器14とを基
本的に備えている。また蒸発器14では、膨張弁34を
経て膨張した気化冷媒との間で熱交換がなされ、該蒸発
器14に付帯した製氷板10,10を氷点下にまで冷却
し、これにより製氷板10,10に流下された製氷水を
次第に氷結させる。そして、該蒸発器14で熱交換され
温度上昇した気化冷媒は、前記圧縮機30に帰還して高
圧・高温に圧縮された後、再循環に供される。なお符号
36は、蒸発器14の冷媒出口側における冷媒温度を検
出する検知手段を示し、この検知手段36により前記膨
張弁34の絞り制御を行なうようになっている。
【0005】更に圧縮機30の出口側の管体37から分
岐した管体38は、電磁弁等からなるホットガス弁40
を介して前記蒸発器14の入口側に接続して、所謂ホッ
トガス回路42を形成している。そしてホットガス弁4
0は、製氷運転中には閉成してホットガス回路42での
冷媒の循環を阻止して、前記冷凍回路12にのみ冷媒を
循環させている。また製氷板10,10での製氷運転が
終了し、氷塊16を落下除去させる除氷運転に移行する
と、ホットガス弁40が開放してホットガス回路42に
高温の冷媒(ホットガス)を循環させる。これにより蒸発
器14に付帯する製氷板10,10は加熱され、該製氷
板10,10に形成された氷塊16の付着を解除して自
重落下させるに至る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた如く、製氷
機が除氷運転に移行すると、ホットガス弁40が閉成か
ら開放に切換わり、冷凍回路12での冷媒循環が停止
されると共に、圧縮機30の出口側から高圧・高温の
気化冷媒が蒸発器14に供給される。しかし図12から
判るように、前記凝縮器32の入口側には弁体等の閉成
手段は介在していない。このため、除氷運転時に圧縮機
30から吐出されるホットガスは、全てがホットガス回
路42に供給される訳ではなく、その内の大部分をなす
ホットガスだけが該ホットガス回路42を循環するもの
である。そして、小量ではあるが一部のホットガスは、
放熱が良好な前記凝縮器32に向けて流れ、ここで液化
して停滞(これを「寝込み」という)することになる。この
ようにホットガスの一部が、凝縮器32に接続する冷凍
回路12中で寝込むことになると、前記ホットガス回路
42におけるホットガスの循環量は、時間の経過と共に
前記寝込み量だけ減少する。従って蒸発器14での除氷
能力は次第に低下し、除氷運転に長時間を要する欠点が
指摘される。殊にこのような欠点は、周囲温度が低い場
合に顕著に発現する。なお、凝縮器32の出口側にレシ
ーバを設ける形式の冷凍回路では、前記ホットガスの寝
込み量が多くなって、更に除氷能力が低下する。
【0007】前述した問題に対処する手段として、図1
3に示す如く、前記圧縮機30と凝縮器32とを接続す
る前記管体37における管体38との接続位置より冷媒
の流れ方向下流側(凝縮器32側)に、製氷機が除氷運転
に移行した際に閉成する電磁弁44を介挿することが提
案されている。すなわち、製氷運転中には電磁弁44を
開放して前記冷凍回路12に冷媒を循環させると共に、
ホットガス弁40を閉成してホットガス回路42での冷
媒の循環を阻止する。また製氷運転から除氷運転に移行
すると、電磁弁44を閉成して前記冷凍回路12での冷
媒の循環を阻止すると共に、ホットガス弁40を開放し
てホットガス回路42に高温の冷媒(ホットガス)を循環
させる。これにより除氷運転時に圧縮機30から吐出さ
れるホットガスは、その全てがホットガス回路42に供
給され、除氷能力の低下を防止して、除氷運転に要する
時間を短縮し得る。
【0008】ここで、冬季の如く外気温が低い場合は、
前述したように除氷能力に不足を来たすことが多いが、
夏季の如く外気温が高い場合は、余り大きい除氷能力は
必要としない。しかるに、外気温の高低に関係なく製氷
運転から除氷運転に移行した際に前記電磁弁44を閉成
すると、殊に周囲温度が高い時(高温時、例えば20℃
以上)においてはホットガス回路42に大量にホットガ
スが流れる。すると、製氷板10は過剰に加熱されてリ
サイクルの製氷時間の増大につながったり、前記圧縮機
30の冷媒入口側での圧力(低圧圧力)が大きくなり過ぎ
て圧縮機30に大きな負荷を与えることになり、製氷能
力の低下や圧縮機30の故障のおそれがある。
【0009】前記製氷機では、製氷板10に配設されて
いる蒸発器14の出口側に対応的にサーモスタットを配
設し、製氷板10から氷塊16が剥離することにより熱
交換を行なうことなく流通するホットガスが多くなるこ
とによる蒸発器14の温度上昇を検出して、除氷運転を
完了するよう設定されている。この場合において、除氷
運転に際して電磁弁44を開放して全てのホットガスを
蒸発器14に循環供給している状態では、除氷運転の完
了近くになって殆どの氷塊16が製氷板10から剥離し
て負荷が少なくなっても、負荷が多いときと同一量のホ
ットガスが流通しているので、蒸発器14の温度が急激
に上昇して除氷完了を検出してしまうことがある。すな
わち、一部の氷塊16が製氷板10に残留しているにも
拘らず、製氷運転が開始されて二重製氷を行なってしま
う問題があった。そしてこのような事態は、殊に周囲温
度が極めて低い時(極低温時、例えば0℃以下)に生じて
いた。
【0010】
【発明の目的】この発明は、前述した従来技術に係る製
氷機等の冷媒循環回路に内在している前記欠点に鑑み、
これを好適に解決するべく提案されたものであって、周
囲温度の高低に関係なく常に効率的な除氷を行なうこと
ができ、また低温時における二重製氷を有効に防止し得
る手段を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した問題点を解決
し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る製
氷機等の冷媒循環回路は、圧縮機で圧縮された高圧・高
温の気化冷媒を電磁弁を介して凝縮器に供給し、この凝
縮器で凝縮された液化冷媒を膨張手段に供給し、この膨
張手段を経て膨張気化した冷媒を蒸発器に供給し、この
蒸発器で熱交換して温度上昇した気化冷媒を前記圧縮機
に帰還させる冷凍回路と、前記圧縮機からの高圧・高温
の気化冷媒を、ホットガス弁を介して前記蒸発器に分岐
供給して、該蒸発器での除氷等を行なうホットガス回路
とを備え、冷凍運転時には、前記電磁弁を開放すると共
にホットガス弁を閉成するようにした製氷機等におい
て、周囲温度が所要温度より高い場合には、除氷等運転
に移行した際に前記電磁弁を開放したままホットガス弁
を開放し、周囲温度が所要温度より低い場合には、除氷
等運転に移行した際に前記ホットガス弁を開放し電磁弁
を閉成し、 前記除氷等運転に移行した際に閉成された前
記電磁弁を、前記蒸発器からの冷媒出口側近傍に配設し
た感温手段が、蒸発器の冷媒出口側における冷媒温度が
予め設定された温度となったことを検出した時点で開放
するよう構成したことを特徴とする。
【0012】
【0013】
【0014】前記所期の目的を好適に達成するため、本
願の更に別の発明に係る製氷機等の冷媒循環回路は、圧
縮機で圧縮された高圧・高温の気化冷媒を電磁弁を介し
て凝縮器に供給し、この凝縮器で凝縮された液化冷媒を
膨張手段に供給し、この膨張手段を経て膨張気化した冷
媒を蒸発器に供給し、この蒸発器で熱交換して温度上昇
した気化冷媒を前記圧縮機に帰還させる冷凍回路と、前
記圧縮機からの高圧・高温の気化冷媒を、ホットガス弁
を介して前記蒸発器に分岐供給して、該蒸発器での除氷
等を行なうホットガス回路とを備え、周囲温度が所要温
度より高い場合には、除氷等運転に移行した際に前記電
磁弁を開放したままホットガス弁を開放し、周囲温度が
所要温度より低い場合には、除氷等運転に移行した際に
前記ホットガス弁を開放して電磁弁を閉成し、周囲温度
が所要温度より極めて低い場合には、前記除氷等運転に
移行した際に閉成された前記電磁弁を、前記蒸発器から
の冷媒出口側近傍に配設した感温手段が、蒸発器の冷媒
出口側における冷媒温度が予め設定された温度となった
ことを検出した時点で開放するよう構成したことを特徴
とする。
【0015】前記所期の目的を好適に達成するため、本
願の更に別の発明に係る製氷機等の冷媒循環回路は、圧
縮機で圧縮された高圧・高温の気化冷媒を電磁弁を介し
て凝縮器に供給し、この凝縮器で凝縮された液化冷媒を
膨張手段に供給し、この膨張手段を経て膨張気化した冷
媒を蒸発器に供給し、この蒸発器で熱交換して温度上昇
した気化冷媒を前記圧縮機に帰還させる冷凍回路と、前
記圧縮機からの高圧・高温の気化冷媒を、ホットガス弁
を介して前記蒸発器に分岐供給して、該蒸発器での除氷
等を行なうホットガス回路とを備え、周囲温度が所要温
度より高い場合には、除氷等運転に移行した際に前記電
磁弁を開放したままホットガス弁を開放し、周囲温度が
所要温度より低い場合には、除氷等運転に移行した際に
前記ホットガス弁を開放し電磁弁を閉成し、前記除氷等
運転に移行した際に閉成された前記電磁弁を、除氷等運
転に移行した際にカウントを開始するタイマが、予め設
定された時限を検出した時点で開放するよう構成したこ
とを特徴とする。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係る製氷機等の冷媒循環回路
につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しなが
ら以下説明する。なお、図13に関する冷凍回路および
ホットガス回路で、既に説明した部材と同一の部材に関
しては、同じ符号で指示だけするものとする。図1は、
本発明の好適な第1実施例に係る冷媒循環回路を示すも
のであって、図11に関して述べた流下式製氷機に使用
されるが、ホットガスを使用して蒸発器での除霜を行な
う冷凍機一般にも使用し得る。
【0017】
【第1実施例について】図1に示す第1実施例に係る冷
媒循環回路は、図13に関して述べた冷媒循環回路と基
本的に同一であって、凝縮器32の冷媒出口側に第1温
度センサ46を設けた点と、蒸発器14の冷媒出口側に
第2温度センサ48を設けた点で相違している。第1温
度センサ46は、周囲温度の変化に応じて変化する凝縮
器32による冷媒の凝縮温度を検出して、前記電磁弁4
4の開閉制御を行なうベく機能する。すなわち、第1温
度センサ46の検出温度に基づいて電磁弁44の開閉制
御を行なうことにより、前記冷凍回路12におけるホッ
トガスの「寝込み」をなくすと共に、周囲温度の高低に関
係なく常に効率的な除氷を行ない得るようになってい
る。なお、第2温度センサ48は、蒸発器14から吐出
される冷媒の温度を検出可能であれば、製氷板等に配設
されていてもよい。
【0018】そして第1温度センサ46の検出温度に基
づいて、以下の3つのパターンで電磁弁44の開閉制御
が行なわれるよう設定されている。第1温度センサ4
6が予め設定された第1温度T1より高い温度(常温)を
検出している場合は、製氷運転から除氷運転に移行する
際に、前記電磁弁44を開放したままとする制御が行な
われる(図2参照)。第1温度センサ46が第1温度T
1と、該温度T1より低い第2温度T2(T1>T2)との間
の温度(低温)を検出している場合は、製氷運転から除氷
運転に移行する際に、前記電磁弁44を閉成する制御が
行なわれる(図3参照)。第1温度センサ46が第2温
度T2より低い温度(極低温)を検出している場合は、製
氷運転から除氷運転に移行する際に、前記電磁弁44を
一旦閉成した後、除氷運転が完了する前の適宜時点で該
電磁弁44を開放する制御を行なうよう設定される(図
4参照)。なお第1実施例では、およびの制御を行
なうに際し、図3および図4に示す如く、タイマ(図示
せず)を使用してホットガス弁40を開放してから一定
時間遅延後に電磁弁44を閉成するようにして、凝縮器
32に既に寝込んでいた冷媒を、ホットガス回路42に
循環させるようになっている。また電磁弁44の閉成を
遅延することにより、ホットガス回路42に一度に多量
のホットガスが流入して、該回路42に大きな圧力が一
度に加わるのを防止することができる。前記第1温度T
1および第2温度T2は、製氷機が設置される環境によっ
て異なるものであるが、一例を挙げるとすれば、例えば
第1温度T1は周囲温度が20℃の状態での対応温度
で、第2温度T2は周囲温度が0℃の状態での対応温度
に設定される。
【0019】前記蒸発器14の冷媒出口側に配設した第
2温度センサ48は、蒸発器14の冷媒出口側における
冷媒温度を検出して、前記の極低温時の制御に際して
の電磁弁44の開放タイミングを制御するべく機能する
ものである。すなわち、前記第1温度センサ46が第2
温度T2より低い温度を検出している状態で除氷運転に
移行した際に、蒸発器14の冷媒出口側に配設した除氷
完了検出用の第3温度センサ50が検出する除氷完了温
度Teより低い開放温度To(Te>To)を検出したと
きに、前述したように閉成状態の電磁弁44を開放する
よう設定されている。このように第2温度センサ48で
冷媒温度を検出することで、常に冷媒の温度状況を把握
することが可能となっている。なお開放温度Toは、実
験等から設定される。
【0020】
【第1実施例の作用について】次に、第1実施例に係る
冷媒循環回路の作用につき、周囲温度が常温の場合、
周囲温度が低温の場合、周囲温度が極低温の場合
を、図2〜図4に示す対応のタイミングチャートを参照
しながら個別に説明する。
【0021】(周囲温度が常温の場合) 前記製氷機において製氷運転から除氷運転に移行するに
際し、前記第1温度センサ46が第1温度T1より高い
温度(常温)を検出しているときには、図2に示す如く、
前記電磁弁44を開放したままホットガス弁40を開放
して、ホットガス回路42にホットガスを循環させる。
これにより前記蒸発器14に付帯する製氷板10,10
は加熱され、該製氷板10,10に形成された氷塊16
の付着を解除して自重落下させるに至る。周囲温度が高
い時(常温時)には、余り大きい除氷能力は必要としない
ので、圧縮機30から吐出されるホットガスの一部が凝
縮器32に流れ込んでも、除氷は効率的に行なわれる。
しかも製氷板10が過熱され過ぎる等の不都合は未然に
防止されるため、リサイクルの製氷時間が増大したり、
低圧圧力が大きくなり過ぎて圧縮機30に大きな負荷を
与えることはなくなり、製氷能力の低下や圧縮機30の
故障を防ぐことができる。
【0022】(周囲温度が低温の場合) 前記製氷機において製氷運転から除氷運転に移行するに
際し、前記第1温度センサ46が第1温度T1と第2温
度T2との間の温度(低温)を検出しているときには、図
3に示す如く、ホットガス弁40を開放してから所定時
間遅延後に電磁弁44を閉成して前記冷凍回路12での
冷媒の循環を阻止し、ホットガス回路42にホットガス
を循環させる。すなわち、周囲温度が低温時には、除氷
運転時に圧縮機30から吐出されるホットガスは、その
全てがホットガス回路42に供給されるので、前述した
如き冷凍回路12での「寝込み」を生ずることはない。こ
れにより除氷能力の低下を防止し、除氷運転に要する時
間を短縮すると共に確実な除氷を行ない得る。また、冷
媒の寝込み量を見込んで予め多くの冷媒を封入する必要
はなく、冷媒の封入量を必要最少限としてコストを低く
抑えることができる。なお実施例では、ホットガス弁4
0の開放と電磁弁44の閉成との間にタイマ等により所
要の時間差を設けたが、同時であってもよい。そして、
前記除氷完了検出用の第3温度センサ50が除氷完了温
度Teを検出した時点で、ホットガス弁40を閉成する
と共に電磁弁44を開放して製氷運転に移行する。な
お、前記開放温度Toは除氷完了温度Teより低いか
ら、第3温度センサ50は除氷完了温度Teを検出する
前に開放温度Toを検出するが、このときには図3に示
す如く電磁弁44を開放することはない。
【0023】(周囲温度が極低温の場合) 前記製氷機において製氷運転から除氷運転に移行するに
際し、前記第1温度センサ46が第2温度T2より低い
温度(極低温)を検出しているときには、図4に示す如
く、ホットガス弁40を開放してから所定時間遅延後に
電磁弁44を閉成して前記冷凍回路12での冷媒の循環
を阻止し、ホットガス回路42にホットガスを循環させ
る。これにより圧縮機30から吐出される全てのホット
ガスがホットガス回路42に供給され、冷凍回路12で
の「寝込み」を生ずることなく、効率的な除氷が行なわれ
る。なお、この場合においても、ホットガス弁40の開
放と電磁弁44の閉成とを同時に行なってもよい。
【0024】そして除氷運転が開始された以後に、前記
第2温度センサ48が開放温度Toを検出すると、前記
電磁弁44を開放する。これにより、圧縮機30から吐
出されるホットガスの一部が冷凍回路12に流れ、ホッ
トガス回路42に供給されるホットガスの量が減少す
る。すなわち、前記製氷板10,10からある程度の氷
塊16が剥離されて負荷が少なくなったタイミングで、
ホットガスの循環量も減少するので、全ての氷塊16が
剥離されるまでは、前記第3温度センサ50が除氷完了
温度Teを検出しない。これにより、二重製氷が行なわ
れるのを有効に防止し得る。
【0025】
【第1実施例の変更例について】第1実施例では、電磁
弁44を開閉制御するために第1温度センサ46を凝縮
器32の冷媒出口側に配設した場合につき説明したが、
本願はこれに限定されるものではない。例えば、周囲温
度の変化に応じて凝縮器32の凝縮圧力も変化するの
で、周囲温度の常温時、低温時および極低温時に対応す
る凝縮圧力を、凝縮器32の冷媒出口側に配設した圧力
センサにより検出して電磁弁44を開閉制御するように
してもよい。また、前記第2温度センサ48と第3温度
センサ50とを、一つのセンサにより共用することが可
能である。なお、第1温度センサ46,第2温度センサ
48および第3温度センサ50に代えて、サーモスタッ
トを使用することもできる。更に、極低温時における電
磁弁44の開放タイミングを制御する第2温度センサ4
8に代えて、図5に示すようにタイマTMを使用して、
除氷運転に移行してから所定時間経過した後に電磁弁4
4を開放させることも可能である。なお、タイマTMを
使用して電磁弁44の開放を制御する場合は、周囲温度
に影響されることなく開放制御し得る。
【0026】
【第2実施例について】ここで、前述した流下式の製氷
機では、除氷運転に際して製氷板10,10における製
氷面と反対側(裏面)に除氷水を流下させて除氷を促進さ
せるようになっている。このため、所要の条件下では除
氷水の温度に起因して、除氷運転中における圧縮機30
の出口側での圧力(高圧圧力)や入口側での圧力(低圧圧
力)が上昇し、該高圧圧力や低圧圧力の上昇により圧縮
機30に負荷が加わって能力低下を招くと共に、焼損ま
たは破損等の事故が発生するおそれがあった。例えば、
前記第1温度センサ46により検出される温度と除氷水
の温度との差が小さい状態で、図7に示すように第1温
度センサ46が常温を検出している場合は、前記電磁弁
44が開放されているため高圧圧力および低圧圧力の上
昇は低く、圧縮機30に異常を来たすおそれは全くな
い。また図8に示すように第1温度センサ46が低温を
検出している場合は、電磁弁44を閉成しているために
常温のときよりは高圧圧力および低圧圧力は上昇するも
のの、圧縮機30に異常を来たすような圧力までは上昇
しない。
【0027】しかるに、第1温度センサ46により検出
される温度と除氷水の温度との差が大きい場合、殊に第
1温度センサ46が低温(例えば周囲温度が10℃の場
合の対応温度)を検出している状態で、前記除氷水の温
度が常温領域の高い温度(例えば25℃)となっていると
きには、図9に示す如く低圧圧力が高くなり、これに伴
って高圧圧力(図9の実線参照)が異常上昇することがあ
る。そして、この高圧圧力が所定圧力以上になると、前
述したように圧縮機30の能力低下を招くと共に、焼損
または破損等の事故が発生する。また前記製氷機では、
除氷運転により製氷板10,10から全ての氷塊16が
剥離落下したときに電源を切り、その後に電源を再投入
すると、除氷運転から始まるよう設定されている。この
場合においては、前記第1温度センサ46により検出さ
れる温度と除氷水の温度との差が小さい状態であって
も、除氷時に電源を再投入した場合において既に前記低
圧圧力および高圧圧力は高い値となっているため(図8
参照)、除氷運転の再開により高圧圧力が異常上昇して
圧縮機30の能力低下や焼損または破損等の事故を招く
おそれがあった。
【0028】そこで図6に示す第2実施例に係る冷媒循
環回路では、第1実施例に係る冷媒循環回路の構成に加
えて、圧縮機30と電磁弁44との間に圧力スイッチ5
2を設けている。すなわち、圧縮機30の出口側の管体
37とホットガス回路42の管体38との接続部より冷
媒の流れ方向上流側(圧縮機30側)に、圧力スイッチ5
2が介挿されている。そして圧力スイッチ52は、製氷
機が除氷運転に移行して電磁弁44を閉成することによ
り圧縮機30から吐出される高圧・高温の冷媒がホット
ガス回路42に循環している状態で、圧縮機30の出口
側の高圧圧力が予め設定された圧力以上となったことを
検出すると、前記電磁弁44を開放する制御を行なうよ
うになっている。なお圧力スイッチ52の設定圧力は、
圧縮機30での効率的な運転に支障を来たすことがな
く、かつ能力低下を招いたり焼損または破損等の事故が
発生するおそれのない値に設定される。また第2実施例
では、圧縮機30から吐出される高圧・高温の気化冷媒
の圧力が予め設定された圧力となったことを圧力スイッ
チ52が検出した時点か、または前記蒸発器14の冷媒
出口側における冷媒温度が予め設定された開放温度To
となったことを前記第2温度センサ48が検出した時点
の何れか早い時点で、前記電磁弁44を開放するよう制
御される。
【0029】
【第2実施例の作用について】次に、第2実施例の作用
につき、除氷運転中において圧縮機30の高圧圧力が設
定圧力を越えて異常上昇する場合の例につき説明する。
【0030】(第1温度センサが低温を検出している状
態で、除氷水が高温の場合) 前記製氷機において製氷運転から除氷運転に移行するに
際し、前記第1温度センサ46が第1温度T1と第2温
度T2との間の温度(低温)を検出しているときには、図
9に示す如く、ホットガス弁40を開放してから所定時
間遅延後に電磁弁44を閉成して前記冷凍回路12での
冷媒の循環を阻止し、ホットガス回路42にホットガス
を循環させる。これにより前記蒸発器14に付帯する製
氷板10,10は加熱され、該製氷板10,10に形成さ
れた氷塊16の付着を解除して自重落下させるに至る。
すなわち、除氷運転時に圧縮機30から吐出されるホッ
トガスは、その全てがホットガス回路42に供給される
ので、第1実施例と同様に冷凍回路12での「寝込み」を
生ずることはない。また除氷能力の低下を防止し、除氷
運転に要する時間を短縮すると共に確実な除氷を行ない
得る。なお、ホットガス弁40の開放と電磁弁44の閉
成とは同時であってもよい。
【0031】前述した如く、除氷運転に際して製氷板1
0,10の裏面に流下される除氷水の温度が高いと、蒸
発器14の冷媒出口側での圧力が高くなり、従って圧縮
機30の入口側の低圧圧力は上昇する。これに伴って圧
縮機30の出口側の高圧圧力は、図9に実線で示す如く
上昇し、該高圧圧力が予め設定されている設定圧力にな
ったことを前記圧力センサ52が検出すると、前記電磁
弁44を開放する。これにより、圧縮機30から吐出さ
れるホットガスの一部が冷凍回路12に流れ、図9に二
点鎖線で示すように圧縮機30の出口側での高圧圧力が
低下する。この結果、圧縮機30の過負荷による能力低
下や焼損および破損等の事故の発生を未然に防止するこ
とができる。なお、冷凍回路12へのホットガスの流入
により圧縮機30の高圧圧力がある程度まで低下したと
きに、電磁弁44を閉成して除氷能力が低下するのを防
止するようにしてもよい。
【0032】(第1温度センサが極低温を検出している
場合) 前記製氷機において製氷運転から除氷運転に移行するに
際し、前記第1温度センサ46が極低温を検出している
ときには、図10に示す如く、ホットガス弁40を開放
してから所定時間遅延後に電磁弁44を閉成して前記冷
凍回路12での冷媒の循環を阻止し、ホットガス回路4
2にホットガスを循環させる。これにより圧縮機30か
ら吐出される全てのホットガスがホットガス回路42に
供給され、冷凍回路12での「寝込み」を生ずることな
く、効率的な除氷が行なわれる。なお、この場合におい
ても、ホットガス弁40の開放と電磁弁44の閉成とを
同時に行なってもよい。
【0033】そして除氷運転が開始された以後に、前記
第2温度センサ48が開放温度Toを検出した時点と、
前記圧力センサ52が設定圧力を検出した時点の何れか
早い時点で、前記電磁弁44を開放する(図10では第
2温度センサ48が開放温度Toを検出した時点で電磁
弁44を開放している)。これにより、圧縮機30から
吐出されるホットガスの一部が冷凍回路12に流れ、ホ
ットガス回路42に供給されるホットガスの量が減少す
る。すなわち、圧縮機30の高圧圧力が低下し、圧縮機
30の能力低下や損傷等の発生を未然に防止し得る。ま
た前述した如く、前記製氷板10,10から全ての氷塊
16が剥離されるまでは、前記第3温度センサ50が除
氷完了温度Teを検出しないので、二重製氷が行なわれ
るのを有効に防止し得るものである。なお、第2温度セ
ンサ48が開放温度Toを検出する時点より圧力センサ
52が設定圧力を検出した時点の方が早い場合は、該セ
ンサ52の検出時点で電磁弁44が開放し、圧縮機30
の能力低下や損傷等の発生が未然に防止されると共に二
重製氷も防止される。
【0034】また前述した如く、除氷水が高温でない状
態において、低温での除氷運転中に製氷板10,10か
ら全ての氷塊16が剥離落下したときに電源を切り、そ
の後に電源を再投入した場合は、既に高くなっている低
圧圧力および高圧圧力が除氷運転の再開により上昇す
る。この場合においても、前記圧力センサ52が設定圧
力を検出した時点で電磁弁44を開放して高圧圧力を低
下させるので、圧縮機30に異常を来たすのを未然に防
止し得るものである。
【0035】
【第2実施例の変更例について】第2実施例では、第1
温度センサ46が極低温を検出している場合において、
除氷運転が開始された以後に、前記第2温度センサ48
が開放温度Toを検出した時点と、前記圧力センサ52
が設定圧力を検出した時点の何れか早い時点で、前記電
磁弁44を開放するよう制御している。しかるに本願は
これに限定されるものでなく、除氷運転が開始された時
点からカウントを開始するタイマTMを併用するように
してもよい。すなわち、タイマTMの設定時間を、長年
の経験や実験等により求められている、高圧圧力の異常
上昇による圧縮機30の能力低下や焼損または破損等の
事故が発生するおそれのない時限に設定する。そして除
氷運転が開始された以後に、前記第2温度センサ48が
開放温度Toを検出した時点と、前記圧力センサ52が
設定圧力を検出した時点と、前記タイマTMがカウント
アップした時点の何れか早い時点で、前記電磁弁44を
開放する。これにより、圧縮機30の高圧圧力が異常上
昇して、圧縮機30の能力低下や損傷等が発生するのを
未然に防止し得ると共に、二重製氷が行なわれるのを有
効に防止し得るものである。なお、タイマTMを使用す
る場合は、周囲温度に影響されることなく電磁弁44の
開放制御を行ない得る。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る製
氷機等の冷媒循環回路は、周囲温度の高低に応じて電磁
弁を開閉制御するので、周囲温度に関係なく常に確実で
安定した除氷を行ない得る。また、除氷等運転に移行し
た際に閉成した電磁弁を、除氷等運転の完了する前の適
宜時点で開放することにより、蒸発器に供給するホット
ガスの量を可変し得るので、殊に周囲温度が極低温のと
きに生じ易い二重製氷を未然に防止し得る利点がある。
そしてこれにより、除氷限界温度を下げることが可能と
なる。更に、冷凍運転から除氷等運転に移行した際に、
ホットガス弁が開放してから所定時間遅延後に電磁弁を
閉成することで、凝縮器に寝込んでいた冷媒をホットガ
ス回路に循環させて効率的な除氷を行ない得る。またホ
ットガス回路に一度に多量のホットガスが流入して、該
回路に大きな圧力が一度に加わるのを防止することもで
きる。
【0037】また、蒸発器の冷媒出口側に配設した感温
手段や、除氷等運転が開始された時点からカウントを開
始するタイマにより電磁弁を開放してホットガスの一部
を冷凍回路に流すことにより、効率的な除氷等運転を行
ない得ると共に、二重製氷を防止することができる。な
お、感温手段を使用する場合は冷媒温度を常に把握し得
る利点があり、タイマを使用する場合は周囲温度に影響
されない利点を有する。更に、圧縮機と電磁弁との間に
配設した圧力検知手段が、除氷等運転に際して圧縮機か
ら吐出される高圧・高温の気化冷媒の圧力が、予め設定
された圧力以上となったことを検出した時点で電磁弁を
開放することにより、除氷等運転中に生ずる圧縮機の能
力低下や焼損または破損等の事故の発生を未然に防止し
得る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な第1実施例に係る冷媒循環回
路の概略構成図である。
【図2】 第1実施例に係る冷媒循環回路の常温時にお
ける電磁弁およびホットガス弁の開閉タイミングを示す
チャート図である。
【図3】 第1実施例に係る冷媒循環回路の低温時にお
ける電磁弁およびホットガス弁の開閉タイミングを示す
チャート図である。
【図4】 第1実施例に係る冷媒循環回路の極低温時に
おける電磁弁およびホットガス弁の開閉タイミングを示
すチャート図である。
【図5】 第1実施例に係る冷媒循環回路の極低温時に
おける電磁弁およびホットガス弁の開閉タイミングを示
す別のチャート図である。
【図6】 第2実施例に係る冷媒循環回路の概略構成図
である。
【図7】 第2実施例に係る冷媒循環回路の常温時にお
ける電磁弁とホットガス弁の開閉タイミングおよび高圧
圧力と低圧圧力を示すチャート図である。
【図8】 第2実施例に係る冷媒循環回路の低温時にお
ける電磁弁とホットガス弁の開閉タイミングおよび高圧
圧力と低圧圧力を示すチャート図である。
【図9】 第2実施例に係る冷媒循環回路の低温時でか
つ除氷水が高温の場合における電磁弁とホットガス弁の
開閉タイミングおよび高圧圧力と低圧圧力を示すチャー
ト図である。
【図10】 第2実施例に係る冷媒循環回路の極低温時
における電磁弁とホットガス弁の開閉タイミングおよび
高圧圧力と低圧圧力を示すチャート図である。
【図11】 垂直に立設した製氷板に製氷水を散布供給
して氷塊を製造する流下式自動製氷機の概略構成図であ
る。
【図12】 図11に示す自動製氷機に好適に使用され
る従来技術に係る冷凍回路の概略構成図である。
【図13】 従来技術に係る別の冷凍回路の概略構成図
である。
【符号の説明】
12 冷凍回路,14 蒸発器,30 圧縮器,32 凝縮
器,34 膨張弁 40 ホットガス弁,42 ホットガス回路,44 電磁
弁 46 第1温度センサ,48 第2温度センサ,52 圧
力スイッチ TM タイマ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 47/02 530 F25C 5/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(30)で圧縮された高圧・高温の気
    化冷媒を電磁弁(44)を介して凝縮器(32)に供給し、この
    凝縮器(32)で凝縮された液化冷媒を膨張手段(34)に供給
    し、この膨張手段(34)を経て膨張気化した冷媒を蒸発器
    (14)に供給し、この蒸発器(14)で熱交換して温度上昇し
    た気化冷媒を前記圧縮機(30)に帰還させる冷凍回路(12)
    と、 前記圧縮機(30)からの高圧・高温の気化冷媒を、ホット
    ガス弁(40)を介して前記蒸発器(14)に分岐供給して、該
    蒸発器(14)での除氷等を行なうホットガス回路(42)とを
    備え、 冷凍運転時には、前記電磁弁(44)を開放すると共にホッ
    トガス弁(40)を閉成するようにした製氷機等において、 周囲温度が所要温度より高い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記電磁弁(44)を開放したままホットガス弁
    (40)を開放し、 周囲温度が所要温度より低い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記ホットガス弁(40)を開放し電磁弁(44)を
    閉成し、 前記除氷等運転に移行した際に閉成された前記電磁弁(4
    4)を、前記蒸発器(14)からの冷媒出口側近傍に配設した
    感温手段(48)が、蒸発器(14)の冷媒出口側における冷媒
    温度が予め設定された温度となったことを検出した時点
    で開放するよう構成した ことを特徴とする製氷機等の冷
    媒循環回路。
  2. 【請求項2】 圧縮機(30)で圧縮された高圧・高温の気
    化冷媒を電磁弁(44)を介して凝縮器(32)に供給し、この
    凝縮器(32)で凝縮された液化冷媒を膨張手段(34)に供給
    し、この膨張手段(34)を経て膨張気化した冷媒を蒸発器
    (14)に供給し、この蒸発器(14)で熱交換して温度上昇し
    た気化冷媒を前記圧縮機(30)に帰還させる冷凍回路(12)
    と、 前記圧縮機(30)からの高圧・高温の気化冷媒を、ホット
    ガス弁(40)を介して前記蒸発器(14)に分岐供給して、該
    蒸発器(14)での除氷等を行なうホットガス回路(42)とを
    備え、 周囲温度が所要温度より高い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記電磁弁(44)を開放したままホットガス弁
    (40)を開放し、 周囲温度が所要温度より低い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記ホットガス弁(40)を開放して電磁弁(44)
    を閉成し、 周囲温度が所要温度より極めて低い場合には、前記除氷
    等運転に移行した際に閉成された前記電磁弁(44)を、前
    記蒸発器(14)からの冷媒出口側近傍に配設した感温手段
    (48)が、蒸発器(14)の冷媒出口側における冷媒温度が予
    め設定された温度となったことを検出した時点で開放す
    るよう構成したことを特徴とする製氷機等の冷媒循環回
    路。
  3. 【請求項3】 圧縮機(30)で圧縮された高圧・高温の気
    化冷媒を電磁弁(44)を介して凝縮器(32)に供給し、この
    凝縮器(32)で凝縮された液化冷媒を膨張手段(34)に供給
    し、この膨張手段(34)を経て膨張気化した冷媒を蒸発器
    (14)に供給し、この蒸発器(14)で熱交換して温度上昇し
    た気化冷媒を前記圧縮機(30)に帰還させる冷凍回路(12)
    と、 前記圧縮機(30)からの高圧・高温の気化冷媒を、ホット
    ガス弁(40)を介して前記蒸発器(14)に分岐供給して、該
    蒸発器(14)での除氷等を行なうホットガス回路(42)とを
    備え、 周囲温度が所要温度より高い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記電磁弁(44)を開放したままホットガス弁
    (40)を開放し、 周囲温度が所要温度より低い場合には、除氷等運転に移
    行した際に前記ホットガス弁(40)を開放し電磁弁(44)を
    閉成し、 前記除氷等運転に移行した際に閉成された前記電磁弁(4
    4)を、除氷等運転に移行した際にカウントを開始するタ
    イマ(TM)が、予め設定された時限を検出した時点で開放
    するよう構成したことを特徴とする製氷機等の冷媒循環
    回路。
  4. 【請求項4】 前記圧縮機(30)と電磁弁(44)との間に配
    設した圧力検知手段(52)が、圧縮機(30)から吐出される
    高圧・高温の気化冷媒の圧力が予め設定された圧力とな
    ったことを検出した時点で、前記除氷等運転に移行した
    際に閉成された前記電磁弁(44)を開放するよう構成した
    請求項1〜3の何れかに記載の製氷機等の冷媒循環回
    路。
  5. 【請求項5】 前記凝縮器(32)の冷媒出口側に感温手段
    (46)を配設し、該感温手段(46)が予め設定された温度よ
    り高い温度を検出している場合に、除氷等運転に移行し
    た際に前記電磁弁(44)を開放したままホットガス弁(40)
    を開放し、該感温手段(46)が予め設定された温度より低
    い温度を検出している場合に、除氷等運転に移行した際
    にホットガス弁(40)を開放し電磁弁(44)を閉成するよう
    にした請求項1〜4の何れかに記載の製氷機等の冷媒循
    環回路。
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