JP3361617B2 - 氷蓄熱装置 - Google Patents

氷蓄熱装置

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JP3361617B2 JP13058994A JP13058994A JP3361617B2 JP 3361617 B2 JP3361617 B2 JP 3361617B2 JP 13058994 A JP13058994 A JP 13058994A JP 13058994 A JP13058994 A JP 13058994A JP 3361617 B2 JP3361617 B2 JP 3361617B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、過冷却水を氷蓄熱槽
内に吐出して製氷する氷蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】過冷却水を利用した氷蓄熱装置であるダ
イナミック型氷蓄熱システムは、氷蓄熱槽内の蓄熱媒体
である水を、循環ポンプにより過冷却器に供給し、ここ
で過冷却状態まで冷却した後、氷蓄熱槽内に設けた過冷
却解除板に向かって吐出させ、過冷却状態を解除し氷を
生成させて氷蓄熱槽内に氷を溜めて行く。このような製
氷運転は、安価な深夜電力を利用して行い、昼間での空
気調和器における冷房負荷必要時に、夜間に製造した氷
を利用することで、負荷を賄う蓄冷熱利用運転が可能と
なる。
【0003】従来、このような氷蓄熱システムは、複数
の過冷却器を有する大規模なものが多く、冷凍機で冷却
された不凍液(冷媒)を各過冷却器へ流すことにより、
水を過冷却状態まで冷却していた。ここで、冷凍機と循
環ポンプの稼働は、製氷運転開始時および停止時に、以
下に示すように制御されていた。
【0004】(1) 製氷運転開始時は、冷凍機を稼働させ
て冷媒を循環させた後、循環ポンプを稼働させて氷蓄熱
槽内の水を循環させる。
【0005】これは、冷凍機が所定の能力を得るまでに
時間を要することおよび、冷媒が冷却されるまでに時間
を要することから、循環ポンプを稼働させる前に、まず
冷凍機を稼働させる。
【0006】(2) 製氷運転を停止させる際には、循環ポ
ンプを停止させて氷蓄熱槽内の水の循環を停止させた
後、冷凍機を停止させて冷媒の循環を停止させる。
【0007】これは、循環ポンプを冷凍機に先駆けて停
止させることで、冷却されていない水が多量に氷蓄熱槽
内に吐き出されることによる氷蓄熱槽内の氷の溶解を防
ぐためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構成の氷蓄熱システムを、過冷却器を一つとした小規模
のシステムに適応させる場合、氷蓄熱槽および冷凍機な
どのコンパクト化を図る必要がある。この場合には、過
冷却器での冷媒による直接冷却と過冷却水流量の増大を
試みた場合、上記の制御では過冷却器で頻繁に凍結が起
こるとともに、連続製氷時間が極めて短い結果となっ
た。
【0009】上記の不具合は、実験の結果以下に示す事
項が原因であると推定される。
【0010】(1) 小規模の冷凍機は、大規模の冷凍機に
比べて所定能力に達するまでの時間がかなり短く、この
ため過冷却器内に滞留している水が短時間で局所的に急
激冷却される。この結果、過冷却器内に微細氷が発生
し、過冷却器内で凍結が頻繁に起こる。
【0011】(2) 例え冷凍機を停止させても、過冷却器
内にはしばらく過冷却水が存在する。冷凍機の停止と同
時もしくは前に循環ポンプを停止させた場合、過冷却器
内の過冷却水が逆流し、循環ポンプと過冷却器との間で
過冷却状態が解除して微細氷が発生する。これにより、
過冷却器内で凍結が頻繁に起こる。
【0012】また、過冷却水の安定供給と流量とは、相
関関係があり、高流量においては、長時間過冷却水を連
続して安定供給できず、連続製氷すべく流量を減少させ
ると、氷が水面上にない状態においては、過冷却水が直
接水に降り注ぎ、氷蓄熱槽内で微細氷が発生し、この微
細氷が循環ポンプにより過冷却器に送られて過冷却器内
で凍結を引き起こすこととなる。
【0013】そこで、この発明は、小規模の氷蓄熱シス
テムにて過冷却器での凍結を防止して製氷をスムーズに
行わせることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、蓄熱媒体が収納されるとともに、この
蓄熱媒体の過冷却状態の解除により生成される氷が蓄え
られる氷蓄熱槽と、この氷蓄熱槽内の蓄熱媒体中に一方
の端部が開口し、他方の端部が氷蓄熱槽内の蓄熱媒体の
上方に開口する循環流路と、この循環流路に設けられ、
前記氷蓄熱槽内の蓄熱媒体を一方の端部から吸引して他
方の端部から吐出させる蓄熱媒体移送手段と、内部を冷
媒が流れる冷凍サイクルの配管途中に設けられ、前記蓄
熱媒体移送手段により送られた前記循環流路中の蓄熱媒
体を、前記冷媒の蒸発により過冷却状態まで冷却する過
冷却器と、この過冷却器により冷却され循環流路の他方
の端部から流出する蓄熱媒体の過冷却状態を解除する過
冷却解除手段とを備えた氷蓄熱装置において、本装置の
製氷運転開始時に、前記冷凍サイクルの稼働を、前記蓄
熱媒体移送手段を稼働させた後、または蓄熱媒体移送手
段の稼働前所定時間以内に行わせるとともに、製氷運転
中は前記冷凍サイクルと前記蓄熱媒体移送手段の両方を
稼動させる制御手段を設けた構成としてある。
【0015】また、制御手段は、本装置の製氷運転を停
止させる際に、冷凍サイクルを停止させた後、蓄熱媒体
移送手段を停止させる構成としてもよい。
【0016】
【作用】このような構成の氷蓄熱装置によれば、製氷運
転開始時に、まず蓄熱媒体移送手段を稼働させて蓄熱媒
体を循環させ、蓄熱媒体が循環している状態で、冷凍サ
イクルを稼働させて冷媒を循環させる。これにより、循
環状態の蓄熱媒体が冷凍サイクルの過冷却器により徐々
に冷却されて過冷却状態に移行し、過冷却器内での凍結
が回避される。また、冷凍サイクルを稼働させた後、冷
凍サイクルが所定の能力を得るまでの所定時間以内に蓄
熱媒体移送手段を稼働させることで、蓄熱媒体が循環し
始めるまでは、過冷却器でここに残留する蓄熱媒体を過
冷却状態にすることはなく、過冷却器内での凍結が回避
される。
【0017】また、製氷運転を停止させる際には、まず
冷凍サイクルを停止させることで、循環している蓄熱媒
体の温度は徐々に低下し、この状態で蓄熱媒体移送手段
を停止させることで、過冷却器内での凍結が回避され
る。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づき説明
する。
【0019】図1は、この発明の一実施例を示すダイナ
ミック型氷蓄熱装置の全体構成図であり、この氷蓄熱装
置は、過冷却器を一つとした小規模のシステムである。
氷蓄熱槽1内には蓄熱媒体である水3が満たされてお
り、氷蓄熱槽1の底部付近の水中には、水3が循環する
循環流路である水配管5の一方の端部が連通接続されて
いる。水配管5の他方の端部は、氷蓄熱槽1内の水3の
上方に開口し、水3を噴出する噴出用ノズル7が取付け
られている。噴出用ノズル7の先端には、凍結を防止す
るためのノズルヒータ9が設けられている。噴出用ノズ
ル7の噴出方向前方の氷蓄熱槽1の内壁には、噴出用ノ
ズル7から噴出された水の過冷却状態を解除するための
過冷却解除手段としての過冷却解除板11が設置されて
いる。
【0020】水配管5には、氷蓄熱槽1内の水3を吸引
し、この吸引した水を噴出用ノズル7から噴出させるた
めの蓄熱媒体移送手段としての循環ポンプ13が設けら
れている。循環ポンプ13の上流側の水配管5には、吸
引した水中に含まれる微細氷を融解させるための吸い込
みヒータ15が設けられている。循環ポンプ13の下流
側の水配管5には、循環ポンプ13により送られた水を
過冷却状態まで冷却する過冷却器17が設けられてい
る。
【0021】過冷却器17は、冷凍機19の冷媒配管2
1が接続された蒸発器に相当し、冷凍機19は、蒸発器
のほか、圧縮機,膨張弁および凝縮器を備えており、内
部を冷媒が流れる冷凍サイクルを構成している。この冷
凍サイクルは、過冷却器17を上記した蒸発器として使
用することで、過冷却器17を流れる水を冷却して製氷
運転を行うことになるが、圧縮機から吐出される冷媒の
流れ方向を切り替える切り替え手段としての四方弁を備
えており、この四方弁を、圧縮機から吐出される高温の
ガス冷媒を過冷却器17に導くように切替えることで、
過冷却器17は冷媒の凝縮により水を加熱させることが
可能な凝縮器として機能し、このとき冷凍サイクルは、
過冷却器17内で凍結した氷を溶かす解氷運転を行うこ
とになる。
【0022】循環ポンプ13、冷凍機19、ノズルヒー
タ9および吸い込みヒータ15は、制御手段としての制
御回路23によって制御される。
【0023】図2は、上記のように構成された氷蓄熱装
置における製氷運転開始時での、制御回路23の制御動
作を示すフローチャートである。まず、循環ポンプ13
を稼働させて(ステップ201)、氷蓄熱槽1内の水3
を過冷却器17に送り、噴出用ノズル7から過冷却解除
板11に向けて水を噴出させる。このとき、冷凍機19
は稼働していないので、過冷却器17において、水は冷
却されず、したがって氷は生成されない。
【0024】次いで、ノズルヒータ9および吸い込みヒ
ータ15を順次稼働させた後(ステップ203,20
5)、循環ポンプ13の稼働からの時間Tim1 が、所定
時間t1 以上となった時点で(ステップ207)、冷凍
機19の製氷サイクル運転を開始する(ステップ20
9)。上記所定時間t1 は、氷蓄熱槽1から吸引された
水3が過冷却器17を通過するに要する時間であり、制
御回路23に内蔵されるタイマにより計測される。
【0025】冷凍機19は小規模(5〜15馬力)なた
めに、速やかに規定能力まで達し、過冷却器17に低温
の冷媒を送り込む。この低温の冷媒により、過冷却器1
7に供給され続けている水は、数秒〜数分後に過冷却水
へと変化し、この過冷却水が噴出用ノズル7から噴出さ
れて過冷却解除板11に吹き付けられて衝撃を受けるこ
とで、過冷却が解除され、氷25が生成される。
【0026】このように、冷凍機19を稼働させる前
に、循環ポンプ13を稼働させて氷蓄熱槽1内の水3を
あらかじめ循環させておくことで、その後の冷凍機19
の稼働により、循環している水は徐々に冷却され、過冷
却器17内での凍結を未然に防止することが可能とな
る。
【0027】なお、上記実施例では、冷凍機19を稼働
させる前に循環ポンプ13を稼働させるようにしたが、
冷凍機19と循環ポンプ13とをほぼ同時に、例えば冷
凍機19を稼働させた後、所定時間である例えば0.1
秒程度以内に、循環ポンプ13を稼働させるようにして
もよい。これは、冷凍機19は、稼働後0.1秒程度以
内であれば、小規模であっても規定能力に達していない
状態、つまり冷媒温度が高い状態と考えられるので、こ
のような制御を行っても、過冷却器17内の凍結は回避
することが可能である。
【0028】図3は、前記図1に示した氷蓄熱装置にお
ける製氷運転を停止する際の、制御回路23の制御動作
を示すフローチャートである。まず、冷凍機19の製氷
サイクル運転を停止させた後(ステップ301)、ノズ
ルヒータ9も停止させる(ステップ303)。その後、
冷凍機19の運転停止からの経過時間Tieが所定時間t
2 を越えた時点で(ステップ305)、循環ポンプ13
を停止させ(ステップ307)、吸い込みヒータ15も
停止させる(ステップ309)。
【0029】上記所定時間t2 は、冷凍機19が停止し
た後、過冷却器17内の残存過冷却水のすべてが噴出用
ノズル7より氷蓄熱槽1内に送水されるに要する時間で
あり、制御回路23に内蔵されるタイマにより計測され
る。
【0030】このように、冷凍機19を停止させた後、
過冷却器17内の残存過冷却水のすべてが氷蓄熱槽1内
に移送された時点で、循環ポンプ13を停止させること
で、過冷却器17内での凍結が未然に防止される。
【0031】図4は、前記図1に示したような氷蓄熱装
置において、過冷却器17内で凍結が発生したと想定し
た場合での氷を溶かすための、いわゆる過冷却器再生時
の、制御回路23の制御動作を示すフローチャートであ
る。過冷却器再生時には、冷凍機19の解氷サイクル運
転を開始する(ステップ401)。すなわち、冷凍機1
9は、過冷却器17を凝縮器として機能させる。そし
て、解氷運転開始からの経過時間Tim2 が所定時間t3
を越えた時点で(ステップ403)、循環ポンプ13を
稼働させる(ステップ405)。
【0032】上記所定時間t3 は、過冷却器17内の氷
を溶かすに要する時間であり、制御回路23に内蔵され
るタイマによって計測される。
【0033】循環ポンプ13を稼働させるまでの所定時
間t3 の解氷運転により、過冷却器17に高温冷媒が送
り込まれ、過冷却器17内で凍結した氷を溶かすことが
可能となる。所定時間t3 経過後に、循環ポンプ13を
稼働させることで、過冷却器17内にて水は冷媒と熱交
換を行って加熱され、噴出用ノズル7を経て氷蓄熱槽1
内に送り出される。
【0034】次に、循環ポンプ13の運転開始からの経
過時間Tipが、所定時間t4 を越えた時点で(ステップ
407)、循環ポンプ13を停止させとともに(ステッ
プ409)、冷凍機19の解氷運転を停止させる(ステ
ップ411)。上記所定時間t4 は、過冷却器17から
噴出用ノズル7に至る水配管5内および噴出用ノズル7
内の凍結による氷をすべて溶かすに要する時間であり、
制御回路23に内蔵されるタイマによって計測される。
【0035】所定時間t4 の間循環ポンプ13を稼働さ
せることで、水配管5および噴出用ノズル7内の凍結に
よる氷を溶かすことが可能となり、過冷却器17の再生
が完了し、次回の製氷運転開始制御(ステップ413)
に続く製氷運転がスムーズに行われることになる。この
製氷運転は、冷凍機19が停止してから、所定時間後、
すなわち製氷命令が出て循環ポンプ13が稼働してから
冷凍サイクルが起動するまでの時間(t1 )経過後に、
行われる。
【0036】図5は、前記図1に示した氷蓄熱装置にお
ける製氷運転時での、制御回路23の制御動作を示すフ
ローチャートである。これは、図2の製氷運転開始時の
制御に続くものである。製氷運転開始後(ステップ50
1)、過冷却水が過冷却解除板11に衝突して生成され
た氷25は、過冷却解除板11を滑り落ち水3中に順次
蓄積されて氷塊27となる。
【0037】冷凍機19が製氷運転を開始した時点から
の経過時間Tiiが所定時間t5 となったら(ステップ5
03)、氷蓄熱槽1内の水面のほぼ全域に氷塊27が蓄
積されたとして、循環ポンプ13による水の移送量を減
少させ(ステップ505)、噴出用ノズル7から噴出さ
れる過冷却水を、水面上の氷塊27に直接降り注ぐよう
にする。小流量の過冷却水が氷塊27上に落下すること
で過冷却状態が解除され、氷塊27上に氷となって蓄積
されて行き、水3中での微細氷の生成が回避される。こ
の結果、微細氷が循環ポンプ13により過冷却器17に
送られることはなく、過冷却器内17で凍結を引き起こ
すという不具合は防止される。
【0038】噴出用ノズル7からの過冷却水の噴出流量
は、高流量においては、長時間過冷却水を連続して安定
供給できないことから、上記のように微細氷の発生を回
避しつつ噴流の流量を低下させることで、連続製氷が可
能となる。
【0039】図6は、前記図1の氷蓄熱装置における前
記図2〜図5の制御動作を、タイマの計測値に代えて各
種のセンサの検出値に基づいて行う場合の氷蓄熱装置の
全体構成図である。各種センサとしては、噴出用ノズル
7内を流れる水を検出するために噴出用ノズル7に設け
た水温センサ29,冷凍サイクルにおける過冷却器17
での冷媒の凝縮温度を検出するために冷媒配管21に設
けた凝縮温度センサ31,氷蓄熱槽1内の水3の温度を
検出するために氷蓄熱槽1の内壁部の水面付近に設置さ
れた二つの温度センサ33,35がある。
【0040】図7〜図10は、前記図2〜図5の制御動
作にそれぞれ対応する上記図6における制御回路23の
制御動作を示すフローチャートである。
【0041】図7は、前記図2に対応する製氷運転開始
時のもので、循環ポンプ13の稼働後(ステップ20
1)、ステップ701で、噴出用ノズル7に設けられた
水温センサ29が検出する温度Tk が、設定温度C(例
えば1℃)を越えたときに、制御回路23は、噴出用ノ
ズル7から水が噴出していると考え、冷凍機19の製氷
運転を開始する(ステップ209)。このため、水温セ
ンサ29は、蓄熱媒体である水を検出する媒体検出手段
を構成する。噴出用ノズル7から水が噴出している状態
で冷凍機19を稼働させることで、過冷却器17あるい
は噴出用ノズル7での凍結が防止される。なお、このと
きの水温センサ29は、過冷却解除板11あるいは水配
管5に設けてもよい。
【0042】図8は、前記図3に対応する製氷運転停止
時のもので、冷凍機19の製氷運転停止後(ステップ3
01)、ステップ801で、噴出用ノズル7に設けられ
た水温センサ29が検出する温度Tk が、設定温度C1
(例えば0℃)を越えたとき、循環ポンプ13を停止さ
せる(ステップ307)動作に移行する。このため、こ
のときの水温センサ29は、蓄熱媒体である水の温度を
検出する温度検出手段を構成する。ノズル7から噴出さ
れる水が設定温度C1 (例えば0℃)を越えたところ
で、循環ポンプ13を停止させるので、この停止時に
は、過冷却水は存在せず、このため過冷却器17あるい
は噴出用ノズル7での凍結が防止される。なお、このと
きの水温センサ29は、過冷却解除板11に設けてもよ
い。
【0043】図9は、前記図4に対応する過冷却器再生
時のもので、冷凍機19の解氷運転開始後(ステップ4
01)、ステップ901で、冷媒配管21に設けた凝縮
温度検出手段である凝縮温度センサ31が検出する温度
c が、設定温度C2 (例えば45℃)を越えたとき
に、過冷却器17内に凍結した氷が解けたとして、循環
ポンプ13を稼働させる(ステップ405)。その後、
ステップ903で、凝縮温度センサ31の検出温度Tc
が、設定温度C3 (例えば25℃)を下回った時点で、
循環ポンプ13を停止させる(ステップ409)。
【0044】凝縮温度が設定温度C3 を下回るまで、循
環ポンプ13を稼働させて冷媒によって加熱された水を
循環させることで、過冷却器17から噴出用ノズル7に
至る水配管5内で凍結した氷を完全に溶かすことが可能
となる。
【0045】図10は、前記図5に対応する製氷運転時
でのもので、ステップ1001で、氷蓄熱槽1内に向け
た温度センサ33,35が検出する温度Tw が、氷の温
度である設定温度Tice (0℃以下)となった時点で、
水面のほぼ全域に氷が張ったとして循環ポンプ13の流
量を減少させる(ステップ505)。このため、温度セ
ンサ33,35は、氷を検出する氷検出手段を構成する
ことになる。これにより、噴出用ノズル7から低流量の
過冷却水を噴出させても、水3中には微細氷は発生せ
ず、連続製氷が可能となる。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、本装置の運転開始時に、冷凍サイクルの稼働を、
蓄熱媒体移送手段を稼働させて蓄熱媒体を循環させた
後、または蓄熱媒体移送手段の稼働前所定時間以内に行
わせるようにしたので、冷凍サイクルが所定の能力に達
する以前に蓄熱媒体を循環させることが可能となり、過
冷却器内での凍結を防止することができる。
【0047】また、本装置の運転を停止させる際には、
冷凍サイクルを停止させた後、蓄熱媒体移送手段を停止
させるようにしたので、蓄熱媒体は、過冷却されずに温
度が上昇した状態で循環を停止させることが可能とな
り、過冷却器内での凍結を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すダイナミック型氷蓄
熱装置の全体構成図である。
【図2】図1の氷蓄熱装置における製氷運転開始時での
制御動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の氷蓄熱装置における製氷運転を停止する
際の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】図1の氷蓄熱装置における過冷却器再生時の制
御動作を示すフローチャートである。
【図5】図1の氷蓄熱装置における製氷運転時での制御
動作を示すフローチャートである。
【図6】図1の氷蓄熱装置における図2〜図5の制御動
作を、各種のセンサの検出値に基づいて行う場合の氷蓄
熱装置の全体構成図である。
【図7】図6の氷蓄熱装置における製氷運転開始時での
制御動作を示すフローチャートである。
【図8】図6の氷蓄熱装置における製氷運転を停止する
際の制御動作を示すフローチャートである。
【図9】図6の氷蓄熱装置における過冷却器再生時の制
御動作を示すフローチャートである。
【図10】図1の氷蓄熱装置における製氷運転時での制
御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 氷蓄熱槽 3 水(蓄熱媒体) 5 水配管(循環流路) 11 過冷却解除板(過冷却解除手段) 13 循環ポンプ(蓄熱媒体移送手段) 17 過冷却器 19 冷凍機 21 冷媒配管 23 制御回路(制御手段) 29 水温センサ(媒体検出手段,温度検出手段) 31 凝縮温度センサ(凝縮温度検出手段) 33,35 温度センサ(氷検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 芳浩 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 住空間システム技術研究 所内 (56)参考文献 特開 平5−256481(JP,A) 特開 昭63−231157(JP,A) 特開 平4−278157(JP,A) 特開 平5−157295(JP,A) 特開 平1−210787(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 102

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱媒体が収納されるとともに、この蓄
    熱媒体の過冷却状態の解除により生成される氷が蓄えら
    れる氷蓄熱槽と、この氷蓄熱槽内の蓄熱媒体中に一方の
    端部が開口し、他方の端部が氷蓄熱槽内の蓄熱媒体の上
    方に開口する循環流路と、この循環流路に設けられ、前
    記氷蓄熱槽内の蓄熱媒体を一方の端部から吸引して他方
    の端部から吐出させる蓄熱媒体移送手段と、内部を冷媒
    が流れる冷凍サイクルの配管途中に設けられ、前記蓄熱
    媒体移送手段により送られた前記循環流路中の蓄熱媒体
    を、前記冷媒の蒸発により過冷却状態まで冷却する過冷
    却器と、この過冷却器により冷却され循環流路の他方の
    端部から流出する蓄熱媒体の過冷却状態を解除する過冷
    却解除手段とを備えた氷蓄熱装置において、本装置の製
    氷運転開始時に、前記冷凍サイクルの稼働を、前記蓄熱
    媒体移送手段を稼働させた後、または蓄熱媒体移送手段
    の稼働前所定時間以内に行わせるとともに、製氷運転中
    は前記冷凍サイクルと前記蓄熱媒体移送手段の両方を稼
    動させる制御手段を設けたことを特徴とする氷蓄熱装
    置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、本装置の製氷運転を停止さ
    せる際に、前記冷凍サイクルを停止させた後、前記蓄熱
    媒体移送手段を停止させる構成であることを特徴とする
    請求項1記載の氷蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 冷凍サイクルは、圧縮機から吐出される
    冷媒の流れ方向を切り替える切り替え手段を備えるとと
    もに、過冷却器が冷媒の凝縮により蓄熱媒体を加熱可能
    な凝縮器としても機能するもので、制御手段は、過冷却
    器が凝縮器として機能する状態で冷凍サイクルの稼働か
    ら所定時間経過後、前記蓄熱媒体移送手段を稼働させる
    構成であることを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱装
    置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、本装置の製氷運転開始から
    所定時間経過後に、蓄熱媒体移送手段による蓄熱媒体の
    移送量を減少させる構成であることを特徴とする請求項
    1記載の氷蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 循環流路中または過冷却解除手段に蓄熱
    媒体を検出する媒体検出手段を設け、制御手段は、本装
    置の製氷運転開始時に、前記媒体検出手段が蓄熱媒体を
    検出してから、冷凍サイクルを稼働させる構成であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱装置。
  6. 【請求項6】 過冷却器の下流側における循環流路中ま
    たは過冷却解除手段に蓄熱媒体の温度を検出する温度検
    出手段を設け、制御手段は、本装置の製氷運転を停止さ
    せる際に、前記温度検出手段が所定値以上の温度を検出
    してから、蓄熱媒体移送手段を停止させる構成であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱装置。
  7. 【請求項7】 冷凍サイクルは、圧縮機から吐出される
    冷媒の流れ方向を切り替える切り替え手段を備えるとと
    もに、過冷却器が冷媒の凝縮により蓄熱媒体を加熱可能
    な凝縮器としても機能するもので、この過冷却器の近傍
    に冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段を設け、
    制御手段は、前記過冷却器が凝縮器として機能する状態
    で冷凍サイクルを稼働させた後、前記凝縮温度検出手段
    が所定値以上の温度を検出してから、蓄熱媒体移送手段
    を稼働させる構成であることを特徴とする請求項1記載
    の氷蓄熱装置。
  8. 【請求項8】 氷蓄熱槽内に生成された氷を検出する氷
    検出手段を設け、制御手段は、本装置の製氷運転中に、
    前記氷検出手段が氷を検出したとき蓄熱媒体移送手段に
    よる蓄熱媒体の移送量を減少させる構成としたことを特
    徴とする請求項1記載の氷蓄熱装置。
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