JPH10292967A - 冷凍冷蔵庫 - Google Patents

冷凍冷蔵庫

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Publication number
JPH10292967A
JPH10292967A JP10139497A JP10139497A JPH10292967A JP H10292967 A JPH10292967 A JP H10292967A JP 10139497 A JP10139497 A JP 10139497A JP 10139497 A JP10139497 A JP 10139497A JP H10292967 A JPH10292967 A JP H10292967A
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JP
Japan
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evaporator
temperature
refrigerator
compressor
defrosting
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Application number
JP10139497A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Kawada
義則 河田
Osamu Asakawa
修 浅川
Yoshito Kimura
義人 木村
Akira Hyodo
明 兵藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍冷蔵庫において、除霜効率化とそれに伴
う消費電力量低減を図ることを目的とする。 【解決手段】 圧縮機10と凝縮器12と第一の減圧手
段13と冷蔵室3内に設けた第一の蒸発器14と冷凍室
2内に設けた第二の蒸発器15を順次直列に接合した冷
却システム16と、第一の冷気循環手段17と、第二の
冷気循環手段18と、除霜ヒーター6とを設け、第一の
所定タイミングで除霜ヒーター6の通電によって第二の
蒸発器15の除霜を行うとき圧縮機10の運転を停止し
第一の冷気循環手段17を運転することで特に第二の蒸
発器15に付着する霜量を少なくすることができ、除霜
時の庫内への温度上昇が低減され、それに伴い除霜後の
通常運転時の運転時間を短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍冷蔵庫に関し、
特に圧縮機と凝縮器と第一の減圧手段と第一の蒸発器と
第二の蒸発器とを順次直列に接合した冷却システムで除
霜の効率化と消費電力量低減に関する。
【0002】
【従来の技術】図11に従来のこの種の冷凍冷蔵庫の一
例として、特開平7−159014号に開示されている
冷凍冷蔵庫の概略図を示す。
【0003】この冷凍冷蔵庫は冷凍冷蔵庫箱体1が冷凍
室2と冷蔵室3に区切られている。冷凍室2の奥部には
蒸発器4と庫内ファン5とを設置している。蒸発器4に
よって冷媒を蒸発させることで冷凍室2内を冷却し、庫
内ファン5で冷気を循環させる。
【0004】さらに蒸発器4の近傍には、付着する霜を
除去するための除霜ヒーター6、と除霜時の温度を検知
する除霜温度検知手段7とが取り付けられている。
【0005】冷凍室2と冷蔵室3をつなぐ冷気通路8に
電動ダンパ9が設置され、電動ダンパ9の開閉動作によ
って冷凍室2からの冷気が冷蔵室3に循環される。
【0006】また、冷蔵室3の後背部には冷凍サイクル
を構成する圧縮機10が設置されている。
【0007】庫内ファン5と除霜ヒーター6と除霜温度
検知手段7と電動ダンパ9と圧縮機10の運転制御はシ
ステム制御手段11により行われる。
【0008】次に上記従来の構成の動作について説明す
る。圧縮機10の運転により、圧縮機10より吐出され
た高温高圧の冷媒は、図示しない凝縮器により凝縮液化
し、さらに、図示しない減圧手段にて減圧され、蒸発器
4で蒸発気化し空気を冷却する。庫内ファン5が運転す
ることで冷凍室2と冷蔵室3へと熱搬送が行われる。蒸
発器4で気化した冷媒は、再び圧縮機10に吸入され
る。
【0009】このような動作を行うことにより、冷凍室
2と冷蔵室3とを冷却する。このように冷却運転を続け
ると、蒸発器4を循環する空気に含まれる水分が、熱交
換される際に霜として蒸発器4の表面に付着する。この
着霜が進むと通風抵抗の増加による風速の低下や、霜層
による蒸発器4の空気側熱伝達率の減少により蒸発器4
の熱交換性能が低下し、充分な冷却運転が不可能となっ
てくる。
【0010】この状態を防止するため定期的に除霜が行
われる。除霜が開始されると、圧縮機10が停止し除霜
ヒーター6が通電される。除霜ヒーター6の通電により
蒸発器4の表面の霜を発熱により融解する。蒸発器4の
表面の霜が融解すると、除霜温度検知手段7は除霜が完
了したことを所定温度(一般的には10〜20℃)以上
になることで検知し、除霜ヒーター6を停止する。その
後、上記の通常の冷却運転に復帰する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな冷凍冷蔵庫では、多量の霜を融解するため除霜時間
が長くなるため除霜ヒーターの通電過熱量も大きくな
り、発生する熱負荷も多くなる。従って、発生する熱負
荷により冷凍室に貯蔵した食品の温度が一時的に上昇す
るので食品の鮮度維持が短くなる。
【0012】しかも除霜終了後は室内温度も高くなって
いるため、除霜終了後の圧縮機の運転時間も長くなり消
費電力量の増加につながる。
【0013】このように従来の冷凍冷蔵庫では、蒸発器
が1器であるため蒸発器に付着する霜量が比較的多く、
除霜時間が長くなる。これより除霜に伴う熱負荷の発生
も多くなり、食品の温度が上昇することで食品鮮度の維
持が短く、併せて室内温度も高くなるため除霜終了後の
圧縮機の運転時間が長くなり消費電力量の増加などの課
題を有していた。
【0014】本発明は以上のような従来例の問題点を解
決するもので、蒸発器を冷蔵室に設けた第一の蒸発器と
冷凍室に設けた第二の蒸発器に分割することで、特に第
二の蒸発器に付着する霜量を少なくすることができ、そ
れに伴って除霜時の冷凍室に対する温度上昇が低減さ
れ、冷凍室の食品温度をほぼ一定に保つことができる冷
凍冷蔵庫を提供し、併せて、各蒸発器を第一の蒸発器か
ら第二の蒸発器への順列で直列に接合することで、第二
の蒸発器の除霜時に除霜ヒーターで温められた冷媒が第
一の蒸発器へ流動し、これより第一の蒸発器の除霜は、
第一の蒸発器を構成する配管の内部からの除霜と、冷蔵
室のプラス温度の空気を第一の蒸発器へ循環させること
による外部からの除霜で行い、第一の蒸発器の除霜を促
進させることができる冷凍冷蔵庫を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の冷凍冷蔵庫は、冷凍室と冷蔵室から成る冷凍
冷蔵庫箱体と、圧縮機と凝縮器と第一の減圧手段と前記
冷蔵室内に設けた第一の蒸発器と前記冷凍室内に設けた
第二の蒸発器を順次直列に接合した冷却システムと、前
記第一の蒸発器の近傍に第一の冷気循環手段と、前記第
二の蒸発器の近傍に第二の冷気循環手段と除霜ヒーター
とを設けてある。前記圧縮機と前記第一の冷気循環手段
と前記第二の冷気循環手段と前記除霜ヒーターとを運転
制御するシステム制御手段を設け、前記システム制御手
段の命令による第一の所定タイミングで前記除霜ヒータ
ーの通電によって前記第二の蒸発器の除霜を行うとき前
記圧縮機の運転を停止し前記第一の冷気循環手段を運転
することを特徴とする。
【0016】また、システム制御手段の命令による第一
の所定タイミングから圧縮機は停止し第一の冷気循環手
段は運転するが、除霜ヒーターの通電は所定時間の間遅
延することを特徴とする。
【0017】また、冷蔵室内の温度を検知する温度検知
手段と第一の蒸発器近傍に補償ヒーターとを設け、シス
テム制御手段の命令による第一の所定タイミングで、前
記温度検知手段が所定温度を検知しているならば前記補
償ヒーターを通電することを特徴とする。
【0018】さらに、外気温度を検知する外気温度検知
手段を設け、外気温度検知手段が所定の外気温度を検知
したとき、システム制御手段の命令による第二の所定タ
イミングで所定の時間間隔だけ圧縮機を強制的に停止
し、且つ第一の冷気循環手段を運転することを特徴とす
る。
【0019】さらにまた、第一の減圧手段と第一の蒸発
器に対して並列に第二の減圧手段と切替装置とを設け、
外気温度検知手段が所定の外気温度を検知したとき、シ
ステム制御手段の命令により第二の所定タイミングで前
記システム制御手段が所定の時間間隔だけ第一の冷気循
環手段を運転し、且つ前記切替装置は前記冷却システム
内を循環する冷媒を前記第一の減圧手段と前記第一の蒸
発器へ循環させないように動作することを特徴とする。
【0020】この本発明によれば、蒸発器を冷蔵室に設
けた第一の蒸発器と冷凍室に設けた第二の蒸発器に分割
することで、特に第二の蒸発器に付着する霜量を少なく
することができ除霜時間の短縮が図られる。これに伴
い、冷凍室への熱負荷が減少することから除霜時におけ
る冷凍室の温度上昇が低減され、冷凍室内の食品温度の
変動を少なくすることができる。
【0021】また、冷凍室の温度上昇低減に伴い、除霜
後の通常運転時における圧縮機の運転時間が短縮され消
費電力量の低減が図られる。
【0022】さらに、各蒸発器を第一の蒸発器から第二
の蒸発器への順列で直列に接合することで、第二の蒸発
器の除霜時に除霜ヒーターで温められた冷媒が第一の蒸
発器へ流動し、これより第一の蒸発器の除霜は第一の蒸
発器を構成する配管の内部から行われる。また、第二の
蒸発器の除霜タイミングに合わせて第一の冷気循環手段
を作動することで、冷蔵室内のプラス温度の空気を第一
の蒸発器に循環させることができ、第一の蒸発器に付着
した霜を第一の蒸発器の外部から融解することができ
る。すなわち、冷蔵室に設けた第一の蒸発器に付着した
霜は、第一の蒸発器の内部と外部の両方から融解を行
い、除霜を促進させることができる。加えて除霜時、高
圧側からの比較的高温の冷媒が第一の蒸発器に流動する
ことからも、第一の蒸発器が温められ、第一の蒸発器を
構成する配管の内部から第一の蒸発器の除霜を促進させ
る。
【0023】さらにまた、冷蔵室内のプラス温度の空気
を第一の蒸発器に循環させることから、冷蔵室内の温度
分布が均温化され、食品の温度ムラが改善される。併せ
て除霜後の比較的高湿の空気を冷蔵室内に循環させるこ
とから、冷蔵室内は高湿化され食品の鮮度を高めること
ができる冷凍冷蔵庫を提供できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも一つの冷凍室と少なくとも一つの冷蔵室
から成る冷凍冷蔵庫箱体と、圧縮機と凝縮器と第一の減
圧手段と前記冷蔵室内に設けた第一の蒸発器と前記冷凍
室内に設けた第二の蒸発器を順次直列に接合した冷却シ
ステムと、前記第一の蒸発器の近傍に第一の冷気循環手
段と、前記第二の蒸発器の近傍に第二の冷気循環手段と
除霜ヒーターとを設け、前記圧縮機と前記第一の冷気循
環手段と前記第二の冷気循環手段と前記除霜ヒーターと
を運転制御するシステム制御手段を設け、前記システム
制御手段の命令による第一の所定タイミングで前記除霜
ヒーターの通電によって前記第二の蒸発器の除霜を行う
とき前記圧縮機の運転を停止し前記第一の冷気循環手段
を運転することを特徴とするものである。
【0025】蒸発器を冷蔵室に設けた第一の蒸発器と冷
凍室に設けた第二の蒸発器に分割することで、特に第二
の蒸発器に付着する霜量を少なくすることができる。霜
量減少により除霜ヒーターによる過熱時間が短縮され、
冷凍室への熱負荷が低減される。これより除霜時の冷凍
室内の温度上昇が低減されることから、食品の温度上昇
も低減することができる。併せて、冷凍室内の温度上昇
低減が図れた分、除霜後の通常運転時における圧縮機の
運転時間が短縮され、消費電力量が低減する。
【0026】さらに、各蒸発器を第一の蒸発器から第二
の蒸発器への順列で直列に接合することで、第二の蒸発
器の除霜時に除霜ヒーターで温められた冷媒が第一の蒸
発器へ流動し、これより第一の蒸発器の除霜は第一の蒸
発器を構成する配管の内部から行われる。また、第二の
蒸発器の除霜タイミングに合わせて第一の冷気循環手段
を作動することで、冷蔵室内のプラス温度の空気を第一
の蒸発器に循環させることができ、第一の蒸発器に付着
した霜を第一の蒸発器の外部から融解することができ
る。
【0027】すなわち、冷蔵室に設けた第一の蒸発器に
付着した霜は、第一の蒸発器の内部と外部の両方から融
解を行い、除霜を促進させることができる。加えて除霜
時、高圧側からの比較的高温の冷媒が第一の蒸発器に流
動することからも、第一の蒸発器が温められ、第一の蒸
発器を構成する配管の内部から第一の蒸発器の除霜を促
進させる。
【0028】さらにまた、冷蔵室内のプラス温度の空気
を第一の蒸発器に循環させることから、冷蔵室内の温度
分布が均温化され、食品の温度ムラが改善される。併せ
て除霜後の比較的高湿の空気を冷蔵室内に循環させるこ
とから、冷蔵室内は高湿化され食品の鮮度を高めること
ができるという作用を有する。
【0029】請求項2に記載の発明は、システム制御手
段の命令による第一の所定タイミングから圧縮機は停止
し第一の冷気循環手段は運転するが、除霜ヒーターの通
電は所定時間の間遅延することを特徴とするものであ
る。
【0030】第一の所定タイミングから圧縮機を停止し
第一の冷気循環手段を運転するが、除霜ヒーターの通電
を所定時間の間遅延している間、第一の蒸発器は冷蔵室
内の比較的高温(例えば5℃)の空気の影響で第二の蒸
発器の温度よりも温度が高くなる。一方、第二の蒸発器
は冷凍室内の比較的低温(例えば−18℃)の空気の影
響で第一の蒸発器よりも温度が低くなる。これより第一
の蒸発器内の冷媒は第二の蒸発器に流動し、第二の蒸発
器内には比較的多量の冷媒が存在する状態になる。
【0031】所定の遅延時間経過後、第二の蒸発器は除
霜ヒーターの過熱影響により、第一の蒸発器より高温に
なる。このとき冷媒の流れは第二の蒸発器から第一の蒸
発器へと流動するが、除霜ヒーターの通電を遅延してい
る間に第二の蒸発器内には比較的多量の冷媒を貯めた状
態に維持していることから、第二の蒸発器は冷媒不足に
はならない。これより、第二の蒸発器の冷媒不足状態を
改善することができ、除霜ヒーターによる第二の蒸発器
への局部的な過熱の改善が図られ、偏った除霜や霜残り
を防止することができる。
【0032】さらに、除霜ヒーターの通電を遅延してい
る間に、第一の蒸発器に存在する冷媒が第二の蒸発器へ
流動することからこの間一時的に第一の蒸発器の冷媒が
少量となり、遅延後の除霜ヒーター通電の際に第二の蒸
発器に貯まった比較的温かい冷媒が第一の蒸発器へ移動
するため、除霜ヒーター通電の際遅延時間を設けないと
きよりも温められた多量の冷媒が第一の蒸発器へ流動す
るため、第一の蒸発器の配管内部からの除霜がより促進
されるという作用を有する。
【0033】本発明の請求項3に記載の発明は、冷蔵室
内の温度を検知する温度検知手段と第一の蒸発器近傍に
補償ヒーターとを設け、システム制御手段の命令による
第一の所定タイミングで、前記温度検知手段が所定温度
を検知しているならば前記補償ヒーターを通電すること
を特徴とするものである。
【0034】例えば冬季など冷凍冷蔵庫を取り囲む外気
温度が比較的低温のときのような場合、冷蔵室内の温度
も比較的低温(例えば0℃近傍)状態となる。この状態
で第一の所定タイミングにおいて第一の冷気循環手段で
空気を循環しても冷蔵室内、特に第一の蒸発器の吸込側
の空気温度が比較的低温(例えば0℃近傍)の状態であ
り、第一の蒸発器に付着した霜は融解しない。
【0035】しかし、第一の所定タイミングのとき温度
検知手段が所定の温度(例えば0℃近傍)を検知してい
たならば補償ヒーターを通電することにより、冷蔵室内
温度を第一の蒸発器に付着した霜を融解するのに充分可
能な適正温度まで上昇させることで、冷蔵室内温度が低
いときでも第一の蒸発器の除霜ができるという作用を有
する。
【0036】本発明の請求項4に記載の発明は、外気温
度を検知する外気温度検知手段を設け、外気温度検知手
段が所定の外気温度を検知したとき、システム制御手段
の命令による第二の所定タイミングで所定の時間間隔だ
け圧縮機を強制的に停止し、且つ第一の冷気循環手段を
運転することを特徴とするものである。
【0037】例えば夏季など冷凍冷蔵庫を取り囲む外気
が比較的高温多湿のとき、第一の蒸発器に付着する霜量
が極端に多く(目詰まりなど)なったと考えられる。こ
のような異常着霜(目詰まりなど)の状態にある第一の
蒸発器で冷蔵室を冷却しても、第一の蒸発器の冷却能力
が悪化しているため必要以上の電力量を消費する。ま
た、食品に対しても十分な冷却がされず悪影響である。
【0038】これを防止するため、第一の蒸発器に付着
する霜量が極端に多量になると考えられる外気温度の場
合には、圧縮機の運転を一時的に停止し、且つ第一の冷
気循環手段を運転させることで第一の蒸発器に付着した
霜を融解でき、異常着霜(目詰まりなど)が防止でき
る。これより第一の蒸発器の冷却能力の悪化を防止する
ことができ、必要以上の電力量を消費することがない。
また、冷蔵室の食品に対しても十分な冷却ができるとい
う作用を有する。
【0039】本発明の請求項5に記載の発明は、第一の
減圧手段と第一の蒸発器に対して並列に第二の減圧手段
と切替装置とを設け、外気温度検知手段が所定の外気温
度を検知したとき、システム制御手段の命令により第二
の所定タイミングで前記システム制御手段が所定の時間
間隔だけ第一の冷気循環手段を運転し、且つ前記切替装
置は前記冷却システム内を循環する冷媒を前記第一の減
圧手段と前記第一の蒸発器へ循環させないように動作す
ることを特徴とするものである。
【0040】例えば夏季など冷凍冷蔵庫を取り囲む外気
が比較的高温多湿のとき、第一の蒸発器に付着する霜量
が極端に多く(目詰まりなど)なったと考えられる。こ
のような異常着霜(目詰まりなど)の状態にある第一の
蒸発器で冷蔵室を冷却しても、第一の蒸発器の冷却能力
が悪化しているため必要以上の電力量を消費する。ま
た、食品に対しても十分な冷却がされず悪影響である。
【0041】これを防止するため、第一の蒸発器に付着
する霜量が極端に多量になると考えられる外気温度の場
合には、圧縮機の運転状態ならば切替装置によって冷却
システム内を循環する冷媒を第一の減圧手段と第一の蒸
発器へ一時的に循環させないようにする。このとき第一
の蒸発器の温度は冷蔵室内の温度の影響を受けて上昇
し、この状態で第一の冷気循環手段を運転することで、
第一の蒸発器に付着した霜は融解され、異常着霜(目詰
まりなど)は防止できる。これより第一の蒸発器の冷却
能力の悪化を防止することができ、必要以上の電力量を
消費することがない。また、食品に対しても十分な冷却
ができる。
【0042】さらに、切替装置により一時的に冷媒を第
一の減圧手段と第一の蒸発器へ循環するのを妨げている
とき、冷媒は第二の減圧手段を経由して第二の蒸発器に
循環するため、冷凍室は冷却状態を維持されるという作
用を有する。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図1から図
10を用いて説明する。但し、従来と同一構成について
は、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0044】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
を示す冷凍冷蔵庫の断面概略図、図2は本発明の第1の
実施例を示す冷凍冷蔵庫の冷却システム概略図である。
【0045】断熱された少なくとも一つの冷凍室2と少
なくとも一つの冷蔵室3から成る冷凍冷蔵庫箱体1と、
圧縮機10と凝縮器12と第一の減圧手段13と第一の
蒸発器14と第二の蒸発器15とを順次直列に接合して
成る冷却システム16を有している。
【0046】第一の蒸発器14は冷蔵室3内に設けられ
ており、第一の蒸発器14の近傍には冷蔵室3の空気を
循環する第一の冷気循環手段17を設けている。第一の
冷気循環手段17の運転によって冷蔵室3の空気が第一
の蒸発器14を通過するとき、空気は第一の蒸発器14
で熱交換を行いより低温の空気として冷蔵室3へ吐出さ
れる。
【0047】第二の蒸発器15は冷凍室2内に設けられ
ており、第二の蒸発器15の近傍には冷凍室2の空気を
循環する第二の冷気循環手段18を設けている。第二の
冷気循環手段18の運転によって冷凍室2の空気が第二
の蒸発器15を通過するとき、空気は第二の蒸発器15
で熱交換を行いより低温の空気として冷凍室2へ吐出さ
れる。
【0048】さらに、第二の蒸発器15の近傍には第二
の蒸発器15の除霜のための除霜ヒーター6と、除霜時
における第二の蒸発器15の温度を検知する除霜温度検
知手段7とを設けてある。
【0049】システム制御手段11は冷凍室2と冷蔵室
3からの冷却要求を受け、圧縮機10と第一の冷気循環
手段17と第二の冷気循環手段18との運転制御を行
い、且つ所定のタイミングにより第一の冷気循環手段1
7と除霜ヒーター6と除霜温度検知手段7を運転制御す
るものである。
【0050】以上のように構成された本発明の冷凍冷蔵
庫の第1の実施例の動作について説明を行う。
【0051】図3は本発明の第1の実施例を示すタイム
チャートである。第二の蒸発器15の定期的な除霜を行
うために、システム制御手段11にあらかじめ積算時間
として設定されている第一の所定タイミングT1になっ
たとき、システム制御手段11は圧縮機10と第二の冷
気循環手段18とを停止状態に維持する。同時に、第一
の冷気循環手段17と除霜ヒーター6とを作動状態に維
持する。このときの除霜ヒーター6の通電による過熱
で、通常運転中に第二の蒸発器15の表面に付着した霜
は融解される。
【0052】このとき、第一の冷気循環手段17の作動
により冷蔵室3内のプラス温度の空気が第一の蒸発器1
4に循環される。これにより、通常運転時において第一
の蒸発器14の表面に付着した霜はプラス温度の空気の
循環をもって融解される。
【0053】除霜ヒーター6の通電による過熱で第二の
蒸発器15の表面の霜が融解すると、第二の蒸発器15
の温度も上昇し、除霜温度検知手段7は所定温度K1℃
以上を検知する。所定温度K1℃は霜が完全に融解する
温度として設定する。システム制御手段11は除霜温度
検知手段7が所定温度K1℃以上を検知したという信号
を受け、第一の冷気循環手段17と除霜ヒーター6の運
転を停止する。
【0054】上記のように、蒸発器を冷蔵室3に設けた
第一の蒸発器14と冷凍室2に設けた第二の蒸発器15
に分割することで、特に第二の蒸発器15に付着する霜
量を少なくすることができる。霜量減少により除霜ヒー
ター6による過熱時間が短縮され、冷凍室2への熱負荷
が低減される。
【0055】これより除霜時の冷凍室2内の温度上昇が
低減されることから、食品の温度上昇も低減することが
できる。併せて、冷凍室2内の温度上昇低減が図れた
分、除霜後の通常運転時における圧縮機10の運転時間
が短縮され、消費電力量が低減する。
【0056】さらに、各蒸発器を第一の蒸発器14から
第二の蒸発器15への順列で直列に接合することで、第
二の蒸発器15の除霜時に除霜ヒーター6で温められた
冷媒が第一の蒸発器14へ流動し、これより第一の蒸発
器14の除霜は第一の蒸発器14を構成する配管の内部
から行われる。
【0057】また、第二の蒸発器15の除霜タイミング
に合わせて第一の冷気循環手段17を作動することで、
冷蔵室3内のプラス温度の空気を第一の蒸発器14に循
環させることができ、第一の蒸発器14に付着した霜を
第一の蒸発器14の外部から融解することができる。
【0058】すなわち、冷蔵室3に設けた第一の蒸発器
14に付着した霜は、第一の蒸発器14の内部と外部の
両方から融解を行い、除霜を促進させることができる。
加えて除霜時、高圧側からの比較的高温の冷媒が第一の
蒸発器14に流動することからも、第一の蒸発器14が
温められ、第一の蒸発器14を構成する配管の内部から
第一の蒸発器14の除霜を促進させる。
【0059】さらに、冷蔵室3内のプラス温度の空気を
第一の蒸発器14に循環させることから、冷蔵室3内の
温度分布が均温化され、食品の温度ムラが改善される。
併せて除霜後の比較的高湿の空気を冷蔵室3内に循環さ
せることから、冷蔵室3内は高湿化され食品の鮮度を高
めることができる。
【0060】(実施例2)図4は本発明の第2の実施例
を示すタイムチャートである。
【0061】システム制御手段11は定期的な除霜のた
めにあらかじめ積算時間として設定されている第一の所
定タイミングT1をカウントする。このとき、システム
制御手段11は圧縮機10を停止し、第一の冷気循環手
段17を運転するが、除霜ヒーター6は所定時間間隔T
Aの間、通電を遅延する。
【0062】上記のように、システム制御手段11が第
一の所定タイミングT1をカウントしたとき、所定の時
間間隔TAだけ除霜ヒーター6の通電を遅延すること
で、第一の蒸発器14は冷蔵室3内の比較的高温(例え
ば5℃)の空気の影響で第二の蒸発器15よりも温度が
高くなる。
【0063】一方、第二の蒸発器15は冷凍室2内の比
較的低温(例えばー18℃)の空気の影響で第一の蒸発
器14よりも温度が低くなる(第一の蒸発器14の温度
>第二の蒸発器15の温度)。
【0064】これより第一の蒸発器14内の冷媒は第二
の蒸発器15に流動し、第二の蒸発器15内には比較的
多量の冷媒が存在する状態になる。
【0065】所定の時間間隔TA経過後、除霜ヒーター
6が通電され第二の蒸発器15は除霜ヒーター6の過熱
影響により、第一の蒸発器14より高温になる(第一の
蒸発器14の温度<第二の蒸発器15の温度)。
【0066】このとき冷媒の流れは第二の蒸発器15か
ら第一の蒸発器14へと流動する。しかしこのとき、圧
縮機10の強制停止の間に第二の蒸発器15内には比較
的多量の冷媒を貯めた状態に維持していることから、第
二の蒸発器15内を冷媒不足でない状態に維持すること
ができる。
【0067】これより、第二の蒸発器15の冷媒不足状
態を改善することができ、除霜ヒーター6による第二の
蒸発器15への局部的な過熱の改善が図られ、偏った除
霜や霜残りを防止することができる。
【0068】さらに、除霜ヒーターの通電を遅延してい
る間に、第一の蒸発器14に存在する冷媒が第二の蒸発
器15へ流動することから、この間一時的に第一の蒸発
器14の冷媒が少量となり、続いて除霜ヒーター6通電
の際に第二の蒸発器15に貯まった比較的温かい冷媒が
第一の蒸発器14へ移動するため、除霜ヒーター6通電
の際圧縮機10強制停止がないときよりも温められた多
量の冷媒が第一の蒸発器14へ流動するため、第一の蒸
発器14の配管内部からの除霜がより促進される。
【0069】(実施例3)図5は本発明の第3の実施例
を示す冷凍冷蔵庫の断面概略図、図6は本発明の第3の
実施例を示すタイムチャートである。
【0070】冷蔵室3内の温度を適正に検知できる任意
の場所に温度検知手段19と、第一の蒸発器14近傍に
補償ヒーター20とを設ける。システム制御手段11の
命令による第一の所定タイミングT1において、温度検
知手段19が冷蔵室3内の所定温度K2以下を検知して
いるときのみ補償ヒーター20を通電する。尚、所定温
度K2は第一の蒸発器14に付着した霜を融解すること
ができない温度として設定する。
【0071】また、温度検知手段19は第一の蒸発器1
4の吸込側の空気温度を検知するようにしてもよい。
【0072】上記のように、例えば冬季など冷凍冷蔵庫
を取り囲む外気温度が比較的低温のときのような場合、
冷蔵室3内の温度も比較的低温(例えば0℃近傍)状態
となる。この状態のときに、第一の所定タイミングT1
で第一の冷気循環手段17を運転しても冷蔵室2内、特
に第一の蒸発器14の吸込側の空気温度が比較的低温
(例えば0℃近傍)の状態であり、第一の蒸発器14に
付着した霜は融解しない。
【0073】しかしこのとき補償ヒーター20を通電す
ることにより、冷蔵室3内の温度を第一の蒸発器14に
付着した霜を融解するのに充分可能な適正温度まで上昇
させることで第一の蒸発器14の除霜ができる。
【0074】(実施例4)図7は本発明の第4の実施例
を示す冷凍冷蔵庫の断面概略図、図8は本発明の第4の
実施例を示すタイムチャートである。
【0075】本発明の冷凍冷蔵庫の第4の実施例の動作
について説明を行う。冷凍冷蔵庫箱体1を取り囲む外気
温度を検知する外気温度検知手段21を、外気温度を適
正に検知できる任意の場所に設ける。外気温度検知手段
21が所定外気温度K3以上を検知したとき、システム
制御手段11はそのときの冷却システム16の運転状態
を維持しながら、同時に時間の積算を開始する。システ
ム制御手段11は積算開始から所定の時間間隔をカウン
トした時点(第二の所定タイミングT2という)で、圧
縮機10を強制的に停止し、且つ第一の冷気循環手段1
7を運転する。第二の所定タイミングT2から所定の時
間間隔TBまで圧縮機10と第二の冷気循環手段18を
強制的に停止し、且つ第一の冷気循環手段17を運転す
る状態を維持する。
【0076】所定の時間間隔TB経過後、冷却システム
16は通常の運転状態に復帰するが、このとき外気温度
検知手段21が所定外気温度K3以上を再度検知してい
るならば、システム制御手段11は時間の積算を再びカ
ウントし始める。所定の時間間隔TB経過後、外気温度
検知手段21が所定外気温度K3以上を検知していない
ならば、システム制御手段11は時間の積算をせず通常
の運転に復帰する。
【0077】上記のように、例えば夏季など冷凍冷蔵庫
を取り囲む外気が比較的高温多湿ののとき、第一の蒸発
器14に付着する霜量が極端に多く(目詰まりなど)な
ったと考えられる。このような異常着霜(目詰まりな
ど)の状態にある第一の蒸発器14で冷蔵室3を冷却し
ても、第一の蒸発器14の冷却能力が悪化しているため
必要以上の電力量を消費する。また、食品に対しても十
分な冷却がされず悪影響である。
【0078】これを防止するため、第一の蒸発器14に
付着する霜量が極端に多量になると考えられる外気温度
に所定温度K3を設定することで、圧縮機10の運転を
一時的に停止し、且つ第一の冷気循環手段17を運転さ
せることで第一の蒸発器14に付着した霜を融解でき、
異常着霜(目詰まりなど)が防止できる。これより第一
の蒸発器14の冷却能力の悪化を防止することができ、
必要以上の電力量を消費することがない。また、冷蔵室
の食品に対しても十分な冷却ができる。
【0079】(実施例5)図9は本発明の第5の実施例
を示す冷凍冷蔵庫の冷却システム概略図、図10は本発
明の第5の実施例を示すタイムチャートである。
【0080】本発明の冷凍冷蔵庫の第5の実施例の動作
について説明を行う。第一の減圧手段13と第一の蒸発
器14に対して並列に第二の減圧手段22と切替装置2
3とを設ける。尚、切替装置23は第一の減圧手段13
と第二の減圧手段22の分岐点に設けられており、冷媒
の流れを第一の減圧手段13側と第二の減圧手段22側
に切り替えるための装置である。切替装置23は例えば
電磁弁などのように冷媒の流れを切り替えられるもので
代用しても問題ない。
【0081】外気温度検知手段21が所定外気温度K3
以上を検知したとき、システム制御手段11はそのとき
の冷却システム16の運転状態を維持しながら、同時に
時間の積算を開始する。システム制御手段11は積算開
始時点から所定の時間間隔をカウントした時点(第二の
所定タイミングT2)において、切替装置23で冷媒の
流れを第一の減圧手段13側に循環させないで、第二の
減圧手段22側へ循環するようにする。
【0082】切替装置23により、冷却システム16内
の冷媒は第二の減圧手段22で減圧されて第二の蒸発器
15へ循環し、第一の減圧手段13と第一の蒸発器14
には循環しない。この状態は第二の所定タイミングT2
からカウントして所定の時間間隔TBまで維持される。
【0083】所定の時間間隔TB経過後、切替装置23
で冷媒を第一の減圧手段13と第一の蒸発器14へ循環
するように切り替える。このとき外気温度検知手段21
が再度、所定外気温度K3以上を検知しているならばシ
ステム制御手段11は再び時間の積算をカウントし始め
る。所定の時間間隔TB経過後、外気温度検知手段21
が所定外気温度K3以上を検知していないならば、シス
テム制御手段11は時間の積算をせず通常の運転に復帰
する。
【0084】上記のように、例えば夏季など冷凍冷蔵庫
を取り囲む外気が比較的高温多湿のとき、第一の蒸発器
14に付着する霜量が極端に多く(目詰まりなど)なっ
たと考えられる。このような異常着霜(目詰まりなど)
の状態にある第一の蒸発器14で冷蔵室3を冷却して
も、第一の蒸発器14の冷却能力が悪化しているため必
要以上の電力量を消費する。また、食品に対しても十分
な冷却がされず悪影響である。
【0085】これを防止するため、第一の蒸発器14に
付着する霜量が極端に多量になると考えられる外気温度
K3の場合には、圧縮機10が運転状態ならば一時的に
切替装置23で冷媒の流れを第二の減圧手段22側に切
り替える。これより、冷却システム16内を循環する冷
媒は第一の減圧手段13と第一の蒸発器14へ循環しな
い。このとき第一の蒸発器14の温度は冷蔵室3の温度
の影響を受けて上昇し、この状態において第一の冷気循
環手段17の運転により冷蔵室3プラス温度の空気を循
環することで、第一の蒸発器14に付着した霜は融解さ
れ、異常着霜(目詰まりなど)は防止できる。これより
第一の蒸発機14の冷却能力の悪化を防止することがで
き必要以上の電力量を消費することがない。また、食品
に対しても十分な冷却ができる。
【0086】また、一時的に切替装置23を作動するこ
とで、冷媒は第二の減圧手段22を経由して第二の蒸発
器15に流動するため、冷凍室2は冷却状態を維持され
る。
【0087】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
冷凍冷蔵庫は、冷凍室と冷蔵室から成る冷凍冷蔵庫箱体
と、圧縮機と凝縮器と第一の減圧手段と前記冷蔵室内に
設けた第一の蒸発器と前記冷凍室内に設けた第二の蒸発
器を順次直列に接合した冷却システムと、前記第一の蒸
発器の近傍に第一の冷気循環手段と、前記第二の蒸発器
の近傍に第二の冷気循環手段と除霜ヒーターとを設け、
前記圧縮機と前記第一の冷気循環手段と前記第二の冷気
循環手段と前記除霜ヒーターとを運転制御するシステム
制御手段を設け、前記システム制御手段の命令による第
一の所定タイミングで前記除霜ヒーターに通電によって
前記第二の蒸発器の除霜を行うとき前記圧縮機の運転を
停止し前記第一の冷気循環手段を運転するものである。
【0088】これより、除霜時における冷凍室への熱負
荷が低減され、同時に冷凍室内の温度上昇も低減される
ことから、冷凍室内の食品の温度上昇も低減することが
できる。併せて、冷凍室内の温度上昇低減が図れた分、
除霜後の通常運転時における圧縮機の運転時間が短縮さ
れ、消費電力量が低減する。
【0089】各蒸発器を第一の蒸発器から第二の蒸発器
への順列で直列に接合することで、第二の蒸発器の除霜
時に除霜ヒーターで温められた冷媒が第一の蒸発器へ流
動し、これより第一の蒸発器の除霜は第一の蒸発器を構
成する配管の内部から行われるものと、冷蔵室内のプラ
ス温度の空気を第一の蒸発器に循環させることで外部か
ら行われるものとがあり、除霜を促進させることができ
る。加えて除霜時、高圧側からの比較的高温の冷媒が第
一の蒸発器に流動することから、第一の蒸発器が温めら
れ、第一の蒸発器を構成する配管の内部から第一の蒸発
器の除霜を促進させる。また、プラス温度の空気を第一
の蒸発器に循環させることから、冷蔵室内の温度分布が
均温化され、食品の温度ムラが改善される。併せて除霜
後の比較的高湿の空気を冷蔵室内に循環させることか
ら、冷蔵室内は高湿化され食品の鮮度を高めることがで
きるという効果を有する。
【0090】また、システム制御手段の命令による第一
の所定タイミングから圧縮機は停止し第一の冷気循環手
段は運転するが、除霜ヒーターの通電は所定時間の間遅
延するものである。
【0091】これより、除霜ヒーターの通電を遅延して
いる間、第一の蒸発器は冷蔵室内の比較的高温の空気の
影響で第二の蒸発器の温度よりも温度が高くなる。一
方、第二の蒸発器は冷凍室内の比較的低温の空気の影響
で第一の蒸発器よりも温度が低くなることから、第一の
蒸発器内の冷媒は第二の蒸発器に流動し、第二の蒸発器
内には比較的多量の冷媒が存在する状態になる。
【0092】除霜ヒーターが通電されるとその過熱影響
により、第二の蒸発器は第一の蒸発器より高温になる。
このとき冷媒の流れは第二の蒸発器から第一の蒸発器へ
と流動するが、圧縮機強制停止の間に第二の蒸発器内に
は比較的多量の冷媒を貯めた状態に維持しており、第二
の蒸発器は冷媒不足にはならない。これより、除霜ヒー
ターによる第二の蒸発器への局部的な過熱の改善が図ら
れ、偏った除霜や霜残りを防止することができるという
効果を有する。
【0093】また、冷蔵室内の温度を検知する温度検知
手段と第一の蒸発器近傍に補償ヒーターとを設け、シス
テム制御手段の命令による第一の所定タイミングで、前
記温度検知手段が所定温度を検知しているならば前記補
償ヒーターを通電するものである。
【0094】例えば、冷蔵室内の温度が比較的低温(例
えば0℃近傍)状態となるときに、第一の所定タイミン
グにおいて空気を循環しても、第一の蒸発器に付着した
霜は融解しない。しかし、第一の所定タイミングのとき
温度検知手段が所定の温度(例えば0℃近傍)を検知し
ていたならば補償ヒーターを通電することにより、冷蔵
室内温度を第一の蒸発器に付着した霜を融解するのに充
分可能な適正温度まで上昇させることで、冷蔵室内温度
が低いときでも第一の蒸発器の除霜ができるという効果
を有する。
【0095】さらに、外器温度を検知する外器温度検知
手段を設け、外器温度検知手段が所定の外気温度を検知
したとき、システム制御手段の命令による第二の所定タ
イミングで所定の時間間隔だけ圧縮機を強制的に停止
し、且つ第一の冷気循環手段を運転するものである。
【0096】例えば夏季の高温多湿の日など、第一の蒸
発器に付着する霜量が極端に多く(目詰まりなど)なっ
たと考えられたとき、このような異常着霜(目詰まりな
ど)の状態にある第一の蒸発器で冷蔵室を冷却しても、
第一の蒸発器の冷却能力が悪化しているため必要以上の
電力量を消費する。また、食品に対しても十分な冷却が
されず悪影響である。
【0097】しかし、第一の蒸発器に付着する霜量が極
端に多量になると考えられる外気温度の場合に、圧縮機
の運転を一時的に停止し、且つ第一の冷気循環手段を運
転させることで第一の蒸発器に付着した霜を融解でき、
異常着霜(目詰まりなど)が防止できる。これより第一
の蒸発器の冷却能力の悪化を防止することができ、必要
以上の電力量を消費することがない。また、冷蔵室の食
品に対しても十分な冷却ができるという効果を有する。
【0098】さらに、第一の減圧手段と第一の蒸発器に
対して並列に第二の減圧手段と切替装置とを設け、外気
温度検知手段が所定の外気温度を検知したとき、システ
ム制御手段の命令により第二の所定タイミングで前記シ
ステム制御手段が所定の時間間隔だけ第一の冷気循環手
段を運転し、且つ前記切替装置は前記冷却システム内を
循環する冷媒を前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器
へ循環させないように動作するものである。
【0099】例えば夏季の高温多湿の日など、第一の蒸
発器に付着する霜量が極端に多く(目詰まりなど)なっ
たと考えられるとき、このような異常着霜(目詰まりな
ど)の状態にある第一の蒸発器で冷蔵室を冷却しても、
第一の蒸発器の冷却能力が悪化しているため必要以上の
電力量を消費する。また、食品に対しても十分な冷却が
されず悪影響である。
【0100】このため、第一の蒸発器に付着する霜量が
極端に多量になると考えられる外気温度の場合には、圧
縮機が運転状態ならば切替装置によって冷却システム内
を循環する冷媒を第一の減圧手段と第一の蒸発器へ一時
的に循環させないようにする。このとき第一の蒸発器の
温度は冷蔵室内の温度の影響を受けて上昇し、この状態
で第一の冷気循環手段を運転することで、第一の蒸発器
に付着した霜は融解され、異常着霜(目詰まりなど)は
防止できる。これより第一の蒸発器の冷却能力の悪化を
防止することができ、必要以上の電力量を消費すること
がない。また、食品に対しても十分な冷却ができる。
【0101】さらに、切替装置により一時的に冷媒を第
一の減圧手段と第一の蒸発器へ循環するのを妨げている
とき、冷媒は第二の減圧手段を経由して第二の蒸発器に
循環するため、冷凍室は冷却状態を維持されるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す冷凍冷蔵庫の断面
【図2】本発明の第1の実施例を示す冷凍冷蔵庫の冷却
システム図
【図3】本発明の第1の実施例を示すタイムチャート
【図4】本発明の第2の実施例を示すタイムチャート
【図5】本発明の第3の実施例を示す冷凍冷蔵庫の断面
【図6】本発明の第3の実施例を示すタイムチャート
【図7】本発明の第4の実施例を示す冷凍冷蔵庫の断面
【図8】本発明の第4の実施例を示すタイムチャート
【図9】本発明の第5の実施例を示す冷凍冷蔵庫の冷却
システム図
【図10】本発明の第5の実施例を示すタイムチャート
【図11】従来の冷蔵庫の断面概略図
【符号の説明】
1 冷凍冷蔵庫箱体 2 冷凍室 3 冷蔵室 4 蒸発器 5 庫内ファン 6 除霜ヒーター 7 除霜温度検知手段 8 冷気通路 9 電動ダンパ 10 圧縮機 11 システム制御手段 12 凝縮器 13 第一の減圧手段 14 第一の蒸発器 15 第二の蒸発器 16 冷却システム 17 第一の冷気循環手段 18 第二の冷気循環手段 19 温度検知手段 20 補償ヒーター 21 外気温度検知手段 22 第二の減圧手段 23 切替装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兵藤 明 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍室と冷蔵室から成る冷凍冷蔵庫箱体
    と、圧縮機と凝縮器と第一の減圧手段と前記冷蔵室内に
    設けた第一の蒸発器と前記冷凍室内に設けた第二の蒸発
    器を順次直列に接合した冷却システムと、前記第一の蒸
    発器の近傍に第一の冷気循環手段と、前記第二の蒸発器
    の近傍に第二の冷気循環手段と除霜ヒーターとを設け、
    前記圧縮機と前記第一の冷気循環手段と前記第二の冷気
    循環手段と前記除霜ヒーターとを運転制御するシステム
    制御手段を設け、前記システム制御手段の命令による第
    一の所定タイミングで前記除霜ヒーターに通電によって
    前記第二の蒸発器の除霜を行うとき前記圧縮機の運転を
    停止し前記第一の冷気循環手段を運転することを特徴と
    する冷凍冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 システム制御手段の命令による第一の所
    定タイミングから圧縮機は停止し第一の冷気循環手段は
    運転するが、除霜ヒーターの通電は所定時間の間遅延す
    ることを特徴とする請求項1記載の冷凍冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 冷蔵室内の温度を検知する温度検知手段
    と、第一の蒸発器近傍に補償ヒーターとを設け、システ
    ム制御手段の命令による第一の所定タイミングで、前記
    温度検知手段が所定温度を検知しているならば前記補償
    ヒーターを通電することを特徴とする請求項1または2
    記載の冷凍冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 外気温度を検知する外気温度検知手段を
    設け、外気温度検知手段が所定の外気温度を検知したと
    き、システム制御手段の命令による第二の所定タイミン
    グで所定の時間間隔だけ圧縮機を強制的に停止し、且つ
    第一の冷気循環手段を運転することを特徴とする請求項
    1〜3いずれか記載の冷凍冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 第一の減圧手段と第一の蒸発器に対して
    並列に第二の減圧手段と切替装置とを設け、外気温度検
    知手段が所定の外気温度を検知したとき、システム制御
    手段の命令により第二の所定タイミングで前記システム
    制御手段が所定の時間間隔だけ第一の冷気循環手段を運
    転し、且つ前記切替装置は前記冷却システム内を循環す
    る冷媒を前記第一の減圧手段と前記第一の蒸発器へ循環
    させないように動作することを特徴とする請求項1〜3
    記載の冷凍冷蔵庫。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011137593A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Sanyo Electric Co Ltd 保冷庫
CN110131926A (zh) * 2019-04-15 2019-08-16 合肥华凌股份有限公司 制冷设备
CN110448106A (zh) * 2019-07-04 2019-11-15 澳柯玛股份有限公司 一种新型立式风冷冷冻展示柜
JP2020122607A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫

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