JP3345024B2 - コイル巻線機及びコイル巻線方法 - Google Patents

コイル巻線機及びコイル巻線方法

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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、特に線条材の一種である平角線を縦状態で
巻線するコイル巻線機及びコイル巻線方法に関する。
背景技術 日本で公開された特開平4−75303号公報には、断面
が長方形である帯状の平角線を縦状態で巻回するコイル
巻線機が開示されている。このコイル巻線機は、平角線
の一方の短面が当接される回転軸部材と、この回転軸部
材に挿通されると共にその端面(支持面)に平角線の一
方の長面が当接される円筒状のブッシュと、上記回転軸
部材との間に平角線を挟み込むように平角線のもう一方
の短面に圧接される押えローラとを備え、該押えローラ
とブッシュとを強制的に回転させることによって平角線
を回転軸部材に順次縦巻きするものである。このコイル
巻線機によれば、平角線が縦巻きされるので比較的薄型
のコイルを形成することができる。
このコイル巻線機によって巻線されたコイルは、平角
線の長面同士が互いに対向したものとなる。しかし、こ
のようなコイルは、巻線後において平角線のスプリング
バックによって、平角線の間隔(コイルの中心軸線方向
の間隔)が広がって厚さ寸法が大きくなる。すなわち、
このように従来のコイル巻線機によって巻線されたコイ
ルは、コイルが軸線方向に互いに間隔を持つので、コイ
ルの厚さ寸法を十分に薄くすることができないという問
題点がある。このようなコイルの問題点は、小型化、薄
型化の要求が厳しい電子機器の分野では、極めて重要な
問題となっている。また、同時に上記従来のコイルで
は、スプリングバックによって巻線後に巻径が大きくな
るという問題点もある。
さらに、従来のコイル巻線機では、コイルの両端部が
直線状に巻残されるので、後工程において必要に応じて
この直線部分をカットする必要がある。すなわち、従来
のコイル巻線機を用いた場合、コイルの巻始部と巻終部
をカットする工程が別途必要となるため、コイルの製造
に係わる工程が多いことによるコスト上昇が問題であっ
た。
発明の開示 本発明の第1の目的は、線条材の巻線後におけるスプ
リングバックを抑えることによって、コイル形状の小型
・薄型化を実現することが可能なコイル巻線機及びコイ
ル巻線方法を提供することである。
このような目的を達成するために、本発明では、コイ
ル巻線機に係わる手段として、線条材を塑性変形させな
がら巻線するという手段を採用する。
また、本発明では、このような線条材を塑性変形させ
て巻回する具体的な手段として、巻芯部材に線条材を当
接状態とすると共に、該線条材を一対の巻線治具によっ
て両側から線条材を塑性変形させる圧接力で挟み込み、
いずれか一方の巻線治具を回転駆動することによって巻
芯部材の周面に巻回するという手段を採用する。
さらに、本発明では、このように線条材を塑性変形さ
せて巻回する具体的な手段として、各々の対向面によっ
て線条材の先端部を圧接状態に挟み込むと共に、何れか
一方が前記対向面内で回転駆動される一対の巻線治具
と、回転駆動される方の巻線治具の回転中心に沿って該
回転駆動される方の巻線治具と回転駆動されない方の巻
線治具内に設けられた中治具とに挿通される巻芯部材
と、回転駆動されない方の巻線治具に対して前記回転中
心に沿って可動自在に設けられ、巻芯部材の周面に巻回
された線条材を回転駆動される方の巻線治具の対向面と
間で圧接状態に挟み込み前記中治具とを備え、前記回転
駆動される方の巻線治具の対向面と中治具による線条材
への圧接力を線条材を塑性変形させる圧力として、線条
材を巻芯部材の周面に巻回するという手段を採用する。
一方、本発明では、コイル巻線方法に係わる手段とし
て、線条材を塑性変形させながら巻線するという手段を
採用する。
また、本発明では、このようなコイル巻線方法に係わ
る手段においても、巻芯部材に線条材を当接状態とする
と共に、該線条材を一対の巻線治具によって両側から線
条材を塑性変形させる圧接力で挟み込み、いずれか一方
の巻線治具を回転駆動することによって巻芯部材の周面
に巻回するというより具体的な手段を採用する。
このような手段を採用することによって、本発明で
は、線条材を塑性変形させながら巻線するので、線条材
の巻回後におけるスプリングバックを抑えることが可能
であり、よってコイル形状の変化を極力抑えることがで
きる。
例えば、線条材として平角線を用い、この平角線を縦
状態として巻回した場合には、スプリングバックが抑え
られる分、コイル形状を薄型化することが可能となる。
また、コイル径が太くなることが抑えられるので、コイ
ル形状を小型化することが可能である。したがって、小
型・薄型化の要請が強い電子機器に用いて好適なコイル
を製造することができる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施形態におけるコイル巻線機の構
成を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施形態におけるコイル巻線機にお
ける巻線治具の構成を示す斜視図である。
図3Aは、本発明の実施形態におけるコイル巻線機にお
ける巻線治具の詳細構成を示す平面図である。
図3Bは、本発明の実施形態におけるコイル巻線機にお
ける巻線治具の詳細構成を示す側面図である。
図4は、本発明の実施形態における巻線開始時の巻線
治具と平角線の位置関係を示す斜視図である。
図5は、本発明の実施形態における巻線工程を示す第
1の工程図である。
図6は、本発明の実施形態における巻線工程を示す第
2の工程図である。
図7は、本発明の実施形態における巻線工程を示す第
3の工程図である。
図8は、本発明の実施形態における巻線工程を示す第
4の工程図である。
図9は、本発明の実施形態における平角線の巻線状態
を示す正面図である。
図10は、本発明の実施形態によって巻線されたコイル
の斜視図である。
発明を実施するための最良の形態 以下に、本発明の最良の実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態におけるコイル巻
線機の全体構成を説明する。この図において、符号1
は、長方形状の基台であり、例えばその長辺が座標軸の
X軸方向に沿うように配置されている。この基台1上に
は、平板かつ長方形状でその長辺がX軸方向に沿って配
置されると共に、その後端部にZ軸方向に突出する立設
部2aが設けられたL字状のベース部材2と、該ベース部
材2と離間した位置にレール3によってX軸方向に移動
可能な移動支持体4と、該移動支持体4をX軸方向に移
動させるシリンダ5と、平角線Aを摺動自在に支持する
線材ガイド6とが備えられている。
上記ベース部材2は、その上面にレール7を介してX
軸方向に移動するL字形状の補助ベース部材8が設けら
れると共に、立設部2aには補助ベース部材8をX軸方向
に移動させるシリンダ9が設けられている。補助ベース
部材8は、上記ベース部材2と同様の形状に形成されて
おり、上記シリンダ9のロッド先端部が固定される立設
部8aを備える共に、その上面にはレール9を介してX軸
方向に移動するヘッド部材10が備えられ、さらに該ヘッ
ド部材10をX軸方向に移動させる加圧シリンダ11がブラ
ケット12を介して固定されている。
また、補助ベース部材8には、巻芯前後シリンダ8bが
備えられている。この巻芯前後シリンダ8bのロッド先端
部には、連結部材14を介して棒状の巻芯部材13が固定さ
れている。連結部材14は、巻芯部材13を回転可能に巻芯
前後シリンダ8bのロッドに連結させるためのものであ
る。上記巻芯部材13は、X軸方向を軸心とすると共に上
記ヘッド部材10に挿通状態とされるものであり、巻芯前
後シリンダ8bによってX軸方向すなわち軸芯方向に移動
するようになっている。
ヘッド部材10は、上記巻芯部材13が挿通状態とされる
と共に回転可能に支持された回転治具支持機構15と、該
回転治具支持機構15を回転駆動するスピンドルモータ16
と、チャック開閉シリンダ17とが備えられており、また
回転治具Rが装着されるようになっている。すなわち、
上記巻芯部材13は、回転治具Rの回転中心に挿通される
ようになっている。回転治具支持機構15は、円筒状の回
転支持体18と該回転支持体18の端面(背面)に設けられ
た中空円筒状のチャック19とから構成されている。回転
支持体18は、上記回転治具Rを支持するものであり、ベ
ルト20を介してスピンドルモータ16の軸に取付けられた
プーリ16aに結合されている。この回転支持体18は、ピ
ンドルモータ16よって回転駆動されることにより回転治
具Rを回転させる。
チャック19は、巻芯部材13を回転支持体18に結合/解
離するものであり、その外周面にはX軸方向にスプライ
ンが複数形成されている。このチャック19は、長尺状の
支持具21を介してチャック開閉シリンダ17のロッド先端
部に取付けられた環状の締付部材22がスプラインに沿っ
てX軸方向に移動することによって、巻芯部材13を回転
支持体18に結合/解離する。この図の場合、締付部材22
がX軸正方向に移動すると巻芯部材13は回転支持体18に
結合され、締付部材22がX軸負方向に移動すると、巻芯
部材13は回転支持体18から解離した状態とされる。
一方、移動支持体4は、円筒状の固定治具Sの端面
(正面)が上記回転治具Rの端面(正面)と対峙するよ
うに支持するものであり、固定治具SをX軸負方向に加
圧する加圧シリンダ23を備える。固定治具Sは、スプリ
ング24を介してX軸方向に移動可能に移動支持体4に装
着されている。加圧シリンダ23のロッド先端部はブラケ
ット25を介して固定治具Sの端面(背面)に取付けられ
ており、当該加圧シリンダ23の作動によって固定治具S
をX軸負方向に加圧するようになっている。また、固定
治具Sの軸芯には、円筒状の中治具Saが挿通状態とされ
ている。この中治具Saは、その端面(背面)が移動支持
体4に固定状態に支持されており、もう一方の端面(正
面)が上記巻芯部材13と対峙するようになっている。
ここで、上記平角線Aは、平板な線条材であり、その
断面が短面a1と長面a2とからなる長方形である。このよ
うな平角線Aは、線条材供給装置26から供給されるよう
になっており、線材ガイド6によって支持されて対峙状
態にある上記回転治具Rと固定治具Sとの間に挿入され
るようになっている。なお、上記回転治具Rと固定治具
Sとは、巻線治具を構成するものである。
次に、上記回転治具Rと固定治具S及び中治具Saの詳
細構成について、図2〜図4を参照して説明する。
中治具Saは、筒状の本体部s1と、該本体部s1の正面s2
の中心部に形成された孔すなわち円筒状の巻芯部材13の
先端部が挿入される巻芯挿入孔s3と、本体部s1の周面s4
に上記正面s2から軸線Lに沿って一定長さで形成された
つば部s5とから形成されている。このつば部s5におい
て、正面s2から先端部s6にかけて連続する面(案内面)
s7は、正面s2に対して本体部s1の背面s8側に若干傾斜す
るように形成されている。また、案内面s7及び上記正面
s2の幅は、上記平角線Aの長面a2の幅bよりも若干広く
設定されている。
固定治具Sは、このように形成された中治具Saが挿入
されるものであり、例えば円筒状の本体部s9と、該本体
部s9の中心に軸線Lに沿って形成された孔であって中治
具Saが挿入状態とされる巻線収容孔s10と、本体部s9の
正面s11かつ上記つば部s5に該当する位置にその周面s12
から巻線収容孔s10にかけて軸線Lの方向に形成された
一定深さの線材導入窓s13とから形成されている。
また、この固定治具Sの正面s11(回転治具Rとの対
向面)は、単一平面ではなく、以下のように形成されて
いる。すなわち、リング状の正面s11のうち、この図に
おいて軸線Lを中心として線材導入窓s13から一定角度
の扇形面部s14は、軸線Lに対して直交するように形成
され、これ以外の面部s15は、扇形面部s14に対して矢印
k1に沿って順次滑らかに後退するように形成されてい
る。すなわち、扇形面部s14の辺部s16では、所定深さの
段差s17が形成されている。
回転治具Rは、このように形成された固定治具Sに対
して、以下のように形成されている。すなわち、回転治
具Rは、例えば円筒形状の本体部r1と、該本体部r1の中
心に軸線Lの方向に形成された孔であって上記巻芯部材
13が挿通される挿通孔r2と、本体部r1の正面r3(固定治
具Sとの対向面)に形成された案内溝r4とから形成され
ている。この案内溝r4は、平角線Aの短面a1が巻芯部材
13の周面に当接される状態(縦状態)で先端部が入込む
溝であり、図3Aにも示すように正面r3において上記挿通
孔r2の上部から本体部r1の外周面r4にかけて一定傾斜で
深くなるように形成されている。また、外周面r5におけ
る案内溝r4の深さは、平角線Aの短面a1の寸法よりも若
干広く形成されている。
上記回転治具Rの正面r3も単一平面ではなく、軸線L
を中心として案内溝r4から一定角度の扇形面部r6は軸線
Lに対して直交するように形成され、これ以外の面部r7
は、扇形面部r6に対して矢印k2に沿って順次滑らかに後
退するように形成されている。すなわち、扇形面部r6の
辺部r8では、上記段差s17と同様の深さの段差r9が形成
されている。すなわち、回転治具Rの正面r3は、平角線
Aを挟込んだ状態で、上記固定治具Sの正面s11と当接
状態となる。
このように形成された回転治具Rと固定治具Sとは、
図4に示すように、線材導入窓s13から案内溝r4にかけ
て案内されて、平角線Aを挟み込むようにして互いの正
面s11,r3が当接状態とされることにより、平角線Aを巻
芯部材13の周面上に縦状態に保持する。この状態におい
て、中治具Saの正面s2と案内面s7とは、平角線Aの一方
の長面a2に当接された状態となっている。
以上に、本実施形態のコイル巻線機の構成について説
明したが、駆動手段であるシリンダ5,9と巻芯前後シリ
ンダ8bと加圧シリンダ11,23とチャック開閉シリンダ17
とスピンドルモータ16とは、図示しない制御装置によっ
て制御・駆動されるものである。また、平角線Aにおい
ては、図示しない線条材供給装置によってその供給が調
整されるようになっている。
次に、図1〜図10を参照して、上記コイル巻線機を用
いたコイルの巻線方法について説明する。
まず、本コイル巻線機では、線材ガイド6によって摺
動可能に支持されることによって、図3にも示すように
平角線AのX軸方向の位置は一定に保持されている。こ
の状態において、シリンダ5,9が作動されて回転治具R
と固定治具Sとが平角線Aを挟み込むように移動され
る。
すなわち、シリンダ5が作動されて移動支持体4がレ
ール3上をX軸負方向に移動されることにより、固定治
具Sの正面s11の一部分(案内溝r4に対向する部分)と
中治具Saの案内面s7とが平角線Aの一方の長面a2に当接
状態とされる。また、シリンダ9が作動されて補助ベー
ス部材8がレール7上をX軸正方向に移動されると共に
巻芯前後シリンダ8bが作動されることにより、巻芯部材
13の先端部が中治具Saの巻芯挿入孔s3に挿入され、かつ
平角線Aの先端部が案内溝r4に入込んで、該案内溝r4の
底面と回転治具Rの正面r3の一部分(中治具Saの案内面
s7に対向する部分)とが平角線Aのもう一方の長面a2に
当接状態とされる。
平角線Aは、このように固定治具Sと中治具Sa及び回
転治具Rによって挟み込まれた状態において、上述した
案内面s7の傾斜及び案内溝r4の深さが一定の傾斜を有す
るので、その先端部が軸線Lに対して回転治具R側にに
若干傾いた姿勢になっている。また、この状態におい
て、平角線Aは、当接状態とされた上記各種面(当接
面)に対して摺動可能な状態となっている。
この状態において、続いて加圧シリンダ11,23が作動
されることにより、平角線Aの各長面a2は、上記各種当
接面によって一定の圧接力で圧接される。該圧接力は、
平角線Aの長手方向(巻取方向)に対して直交する方向
の力であり、平角線Aに対して側圧として作用する。こ
の側圧(圧接力)は、平角線Aの種類に応じて設定され
るものであり、平角線Aの弾性限界を若干超える圧力す
なわち平角線Aを塑性変形させることが可能な圧力に設
定される。
図5は、このように平角線Aに側圧が加えられた状態
(巻線工程の初期状態)を示す工程図である。この状態
において、スピンドルモータ16が作動されて回転治具R
が時計回りの方向に回転される。このとき、線条材供給
装置26によって平角線Aの供給が停止状態とされるの
で、図6に示すように、平角線Aの先端部すなわち案内
溝r4に入込んだ部分が巻芯部材13の周面に回転治具Rの
回転角度に応じて巻回される。このように平角線Aの先
端部は、案内溝r4に入込んでいるので、また、扇形面部
r6が案内溝r4よりもX軸正方向に突出しているので、確
実に回転されて巻芯部材13の周面に巻回される。ここ
で、平角線Aは、上記各種当接面による弾性限界を超え
た側圧によって塑性変形しつつ巻芯部材13に巻回され
る。
そして、図7に示すように、回転治具Rが半回転した
状態で平角線Aの先端部が巻芯部材13の周面に全て巻回
される。すなわち、この実施形態では、上記平角線Aの
先端部の長さは、巻芯部材13の半周面に巻回される長さ
に設定されている。この状態において、チャック開閉シ
リンダ17を作動されてチャック19が閉じられる。この結
果、回転治具Rと巻芯部材13とが結合状態とされ、これ
以降、巻芯部材13は回転治具Rと同時に回転することに
なる。
続いて、回転治具Rが巻芯部材13と一緒に回転される
と共に、線条材供給装置26から平角線Aが回転治具Rの
回転に同期して送出されることによって、これ以降、平
角線Aは、回転治具Rの正面r3と中治具Saの正面s2とに
よって挟み込まれた状態となる。この回転治具Rの正面
r3と中治具Saの正面s2とによって平角線Aに加えられる
圧接力(側圧)も、上記回転治具Rと固定治具Sとによ
って平角線Aに加えられる側圧と同様に平角線Aを塑性
変形させる圧力に設定されており、これ以降、平角線A
は塑性変形しながら巻芯部材13に巻取られるように巻回
される。
ここで、線材ガイド6のX軸方向の位置つまり平角線
Aの供給位置は一定であり、これに従って中治具SaのX
軸方向の位置は移動支持体4の位置はシリンダ5によっ
て一定位置に設定されている。しかし、巻取られた平角
線Aは回転治具Rの回転に応じて巻線収容孔s10内に順
次収容されるので、回転治具RのX軸方向の位置は、図
9に示すようにX軸負方向に順次変位し、これと同時に
固定治具Sの位置もX軸負方向に順次変位する。
このようにして平角線Aが所定数巻回されると、図示
しない切断装置によって平角線Aの供給側、例えば線材
導入窓s13の入口にて切断し、さらに回転治具Rを回転
させることによって残りの平角線Aを全て巻取る。そし
て、全ての平角線Aを巻取ると、加圧シリンダ11,23に
よる圧接が解除され、巻芯前後シリンダ8bが作動されて
巻芯部材13が固定治具Sから抜かれる。さらに、シリン
ダ5,9が作動されることによって固定治具Sと回転治具
Rとが離間されて巻線収容孔s10内のコイルが取出され
る。
図10は、以上の巻取工程によって製造されたコイルC
の斜視図である。このようなコイルの製造方法によれ
ば、平角線Aの長面a2に加えられる側圧によって、該平
角線Aは塑性変形しながら巻回されるので、巻線終了後
に生じるスプリングバックが抑えられる。したがって、
巻線された平角線Aの間隔が小さくなるため、コイル厚
dの薄いコイルを製造することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものでは
なく、例えば以下のような変形例も本発明の範囲に属す
る。
(1)上記実施形態では、中治具Saを移動支持体4に固
定し、中治具Saに対して固定治具SがX軸方向に移動可
能となるように構成したが、固定治具Sを移動支持体4
に対して固定しかつ中治具Saをスプリング等の弾性部材
を介して移動支持体4に装着する構成が考えられる。こ
の場合、巻芯部材13に巻回される平角線Aは、回転治具
Rと弾性部材による側圧を受けながら塑性変形して巻回
されることになる。
(2)上記コイルの巻線工程では、図10に示すように、
コイルの巻始部c1と巻終部c2とは完全にリング状に巻回
される。しかし、回転治具Rの回転開始時に、回転治具
Rと巻芯部材13とを結合状態として同時に回転させると
共に、線材ガイド6の平角線Aの保持力を緩めておくこ
とによって、案内溝r4に入込んだ平角線Aの先端部は巻
線されずに直線状体に維持される。また、切断装置によ
って平角線Aの供給側を切断した状態でコイルを取り出
すことにより、平角線Aの後端部も直角状体となる。こ
のような巻線工程によれば、コイルの両端部に直線状の
リード線が形成されることになる。
(3)上記実施形態では、線材ガイド6のX軸方向の位
置つまり平角線Aの供給位置が一定であり、平角線Aの
巻線と共に回転治具Rと固定治具SとがX軸負方向に移
動するように構成されている。また、上記変形例(1)
では、平角線Aの巻線と共に中治具SaがX軸正方向に移
動する。しかし、線材ガイド6をX軸方向に移動可能に
構成し、回転治具Rや固定治具Sあるいは中治具Saを極
力固定するように構成することも可能である。この場
合、線材ガイド6の移動機構が必要となる。
(4)上記実施形態では平角線Aのコイル巻線機及びそ
の巻線方法に係わる実施形態について説明したが、本発
明の本質的な技術思想は、巻線後のスプリングバックを
極力抑えるために、線条材を塑性変形させながら巻線す
るという手段を用いる点にあるので、線条材の種類とし
ては平角線Aに限定されるものではない。コイル製造に
通常用いられる丸線等も適用することが可能である。た
だし、この場合には、上記巻線治具(回転治具Rと固定
治具S)の各正面の形状を線条材の形状に合わせて変更
する必要がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 41/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻芯部材に線条材を当接状態とすると共
    に、該線条材を一対の巻線治具によって両側から線条材
    を塑性変形させる圧接力で挟み込み、いずれか一方の巻
    線治具を回転駆動することによって巻芯部材の周面に巻
    回することを特徴とするコイル巻線機。
  2. 【請求項2】各々の対向面によって線条材の先端部を圧
    接状態に挟み込むと共に、何れか一方が前記対向面内で
    回転駆動される一対の巻線治具と、 回転駆動される方の巻線治具の回転中心に沿って該回転
    駆動される方の巻線治具と回転駆動されない方の巻線治
    具内に設けられた中治具とに挿通される巻芯部材と、 回転駆動されない方の巻線治具に対して前記回転中心に
    沿って可動自在に設けられ、巻芯部材の周面に巻回され
    た線条材を回転駆動される方の巻線治具の対向面と間で
    圧接状態に挟み込む前記中治具とを備え、 前記回転駆動される方の巻線治具の対向面と中治具によ
    る線条材への圧接力を線条材を塑性変形させる圧力とし
    て、線条材を巻芯部材の周面に巻回することを特徴とす
    るコイル巻線機。
  3. 【請求項3】回転駆動される方の巻線治具には、線条材
    の先端部が入込む案内溝が形成されることを特徴とする
    請求項1または2記載のコイル巻線機。
  4. 【請求項4】巻線開始時に線条材の供給を停止すると共
    に、線条材の先端部が巻芯部材の周面に巻回されると、
    線条材を回転駆動される方の巻線治具の回転に同期して
    送り出す線条材供給装置を備えることを特徴とする請求
    項1〜3いずれかに記載のコイル巻線機。
  5. 【請求項5】線条材が平角線であり、該平角線を縦状態
    として巻回することを特徴とする請求項1〜4いずれか
    に記載のコイル巻線機。
  6. 【請求項6】巻芯部材に線条材を当接状態とすると共
    に、該線条材を一対の巻線治具によって両側から線条材
    を塑性変形させる圧接力で挟み込み、いずれか一方の巻
    線治具を回転駆動することによって巻芯部材の周面に巻
    回することを特徴とするコイル巻線方法。
  7. 【請求項7】巻線開始時に線条材の供給が停止状態とさ
    れて線条材の先端部をも巻芯部材の周面に巻回し、かつ
    巻線終了時には線条材の後端部をも巻芯部材の周面に巻
    回することを特徴とする請求項6記載のコイル巻線方
    法。
  8. 【請求項8】線条材が平角線であり、該平角線を縦状態
    として巻回することを特徴とする請求項6または7記載
    のコイル巻線方法。
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