JP3344922B2 - アクチュエータ制御装置 - Google Patents

アクチュエータ制御装置

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JP3344922B2
JP3344922B2 JP9008897A JP9008897A JP3344922B2 JP 3344922 B2 JP3344922 B2 JP 3344922B2 JP 9008897 A JP9008897 A JP 9008897A JP 9008897 A JP9008897 A JP 9008897A JP 3344922 B2 JP3344922 B2 JP 3344922B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関の
吸気バルブ、排気バルブの開閉タイミングを可変に制御
するバルブタイミング制御装置等に好適に用いられるア
クチュエータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジン等の運転状態
に応じて吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミング
を可変に制御するようにしたバルブタイミング制御装置
は、例えば特開平6−2516号公報等によって知られ
ている。
【0003】この種のバルブタイミング制御装置には、
油圧ポンプ等の液圧源から給排される液圧によって駆動
される油圧シリンダ等のアクチュエータと、該アクチュ
エータと前記液圧源との間に配設され、常時は弁体を一
定幅の不感帯をもって中立位置に保持し、前記液圧源か
らの液圧をアクチュエータに給排するときには前記弁体
を中立位置から摺動変位させるスプール弁等の制御弁機
構と、前記アクチュエータを作動させるため、該制御弁
機構の弁体を制御信号に応じて摺動変位させる弁制御手
段とからなるアクチュエータ制御装置が設けられてい
る。
【0004】そして、該アクチュエータ制御装置は、制
御弁機構によりアクチュエータを作動させると共に、ア
クチュエータによってバルブタイミング制御装置を駆動
させ、エンジンの吸気バルブや排気バルブの開閉タイミ
ングを可変に制御している。
【0005】ここで、アクチュエータ制御装置は、アク
チュエータを作動させるための目標値と現在のアクチュ
エータの作動状態に応じた検出値との偏差を用いること
によってフィードバック制御を行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よるアクチュエータ制御装置では、前記制御弁の弁体を
駆動させる比例ソレノイド等の電磁アクチュエータが長
時間の稼動等で加熱されたときに、電磁アクチュエータ
のコイル部に熱抵抗が生じるため、入力電流に対する弁
体の変位が徐々に小さくなることがある。
【0007】このため、従来技術ではアクチュエータを
作動状態から停止状態にすべく、制御弁機構の弁体を中
立位置に復帰させるときに、弁体の戻り位置(中立位
置)にずれが生じると、次なる駆動時には制御信号に対
する弁体の摺動変位量が変化し、アクチュエータに給排
される液体の流量も変化する。これにより、アクチュエ
ータを目標とする位置まで正確に安定して駆動すること
が難しくなり、検出値と目標値との間には定常偏差が生
じることになり、アクチュエータを適切に制御できない
という問題がある。
【0008】また、弁体等の製造誤差によっても弁体の
戻り位置に例えば不感帯の範囲でずれが生じることがあ
り、正確な制御が要求されるエンジン等のバルブタイミ
ング制御にアクチュエータ制御装置を使用した場合に
は、最適なバルブタイミングによってエンジンを駆動す
ることが難しくなるという問題がある。
【0009】そこで、特開平6−299813号公報や
特開平7−332118号公報に記載のアクチュエータ
制御装置では、アクチュエータに生じる定常偏差から戻
り位置のずれを学習する構成が開示されている。しか
し、この場合にはアクチュエータに生じる機械的なガタ
ツキや誤差等によって検出値が変動し、定常偏差の算出
が難しくなることがあり、信頼性の高い学習値を得るこ
とができないという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は制御弁機構の弁体に戻り位置の
ずれが生じた場合でも、この位置ずれ分の補正を短時間
で行い、アクチュエータを目標とする位置まで速やかに
移動させて実質的な停止状態にでき、アクチュエータの
作動を安定させることができると共に、フィードバック
制御の信頼性や安定性を向上できるようにしたアクチュ
エータ制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、液圧源から給排される液圧によって駆
動制御されるアクチュエータと、該アクチュエータと前
記液圧源との間に配設され、常時は弁体を一定幅の不感
帯をもって中立位置に保持し、前記液圧源からアクチュ
エータに液圧を給排するときには前記弁体を中立位置か
ら摺動変位させる制御弁機構と、前記アクチュエータを
作動させるため、該制御弁機構の弁体を制御信号に応じ
て摺動変位させる弁制御手段とからなるアクチュエータ
制御装置に適用される。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】そして、請求項の発明が採用する構成の
特徴は、内燃機関のバルブタイミングを可変に制御する
ため前記アクチュエータによって駆動され、前記内燃機
関のクランクシャフトとカムシャフトとの回転位相に位
相差を生じさせる回転位相可変手段を備え、前記弁制御
手段は、前記内燃機関のバルブタイミングが前記内燃機
関の運転状態に対応したタイミングとなるように、前記
アクチュエータを作動させるための目標値を設定する目
標値設定手段と、前記クランクシャフトとカムシャフト
との位相差から前記アクチュエータの作動状態を検出す
る作動検出手段と、前記目標値設定手段による目標値と
該作動検出手段による検出値との実偏差を演算する実偏
差演算手段と、該実偏差演算手段からの実偏差に対する
比例演算を行う比例演算手段と、前記制御弁機構の不感
帯補償を行うため、前記実偏差演算手段による実偏差に
対して前記不感帯分を補償演算する補償演算手段と、前
記目標値設定手段による目標値に基づいて該目標値に向
けて時間変化する前記アクチュエータの目標とすべき作
動パターンを算定する作動パターン算定手段と、該作動
パターン算定手段によるアクチュエータの作動パターン
と前記作動検出手段による検出値との擬似偏差を演算す
る擬似偏差演算手段と、前記実偏差演算手段からの実偏
差と該擬似偏差演算手段からの擬似偏差とのいずれか一
方の偏差に対する積分演算を過渡状態か否かに基づいて
選択的に行う積分演算手段と、前記比例演算手段、補償
演算手段および積分演算手段によるそれぞれの演算値に
基づいて前記制御弁機構に出力すべき制御信号を設定す
る出力信号設定手段とから構成したことにある。
【0016】このように構成することにより、目標値設
定手段は内燃機関の運転状態に対応したバルブタイミン
グとなる目標値を出力でき、作動検出手段はクランクシ
ャフトとカムシャフトとの位相差からアクチュエータの
作動状態に応じた検出値を出力することができる。そし
て、目標値設定手段による目標値と作動検出手段による
検出値との偏差に応じてアクチュエータをフィードバッ
ク制御するため、比例演算手段ではアクチュエータに供
給する液体流量の制御値を前記偏差に比例した値として
演算し、補償演算手段では前記偏差が正の値と負の値と
に切換わるときに不感帯の幅に対応した変位量分だけ弁
体を摺動変位させるための演算値を算出することができ
る。また、作動パターン算定手段によってアクチュエー
タの目標とすべき作動パターンを算定し、擬似偏差演算
手段によって作動パターンと検出値との擬似偏差を演算
できると共に、積分演算手段ではアクチュエータに供給
する液体流量の制御値を前記実偏差と前記擬似偏差のい
ずれか一方の積分値に対応した値として演算できる。
【0017】そして、出力信号設定手段によって比例演
算手段、積分演算手段および補償演算手段によるそれぞ
れの演算値に基づいた制御信号を設定でき、この制御信
号に対応した流量の液体をアクチュエータに供給するこ
とにより、該アクチュエータを目標とする位置まで速や
か移動させつつ、その作動を安定させることができ、エ
ンジンのバルブタイミングを迅速に調整できる。
【0018】また、請求項の発明では、前記弁制御手
段は、前記目標値設定手段による目標値に基づいて過渡
状態の判別を行い、前記目標値が変更されたときには予
め決められた過渡時間の間を過渡状態と判定し、これ以
外のときには非過渡状態にあると判定する過渡状態判定
手段を備え、前記積分演算手段は、該過渡状態判定手段
により非過渡状態にあると判定したときには前記実偏差
演算手段からの実偏差に対する積分演算を行い、過渡状
態と判定したときには前記擬似偏差演算手段からの擬似
偏差に対する積分演算を行う構成としている。
【0019】上記構成によれば、過渡状態判定手段によ
って非過渡状態にあると判定したときに、積分演算手段
はアクチュエータに供給する液体流量の制御値を前記実
偏差の積分値に対応した値として演算し、過渡状態と判
別したときにはアクチュエータに供給する液体流量の制
御値を前記擬似偏差の積分値に対応した値として演算で
きる。
【0020】また、請求項の発明では、前記過渡状態
判定手段の過渡時間は、少なくとも前記液圧源から供給
される液体の温度と前記液圧源を駆動するエンジンの回
転数または液圧源自体の回転数とに基づいて可変に設定
する構成としている。
【0021】上記構成によれば、液体の温度変化によっ
て液体の粘性が変化する場合やエンジンの回転数または
液圧源自体の回転数の変化によって液圧源から吐出され
る液体の吐出量が変化した場合でも、これらの変化に応
じてアクチュエータが目標とする位置に達するまでの過
渡時間を適宜に調整することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0023】ここで、図1ないし図8は本発明の第1の
実施例によるアクチュエータ制御装置としての油圧シリ
ンダの駆動制御装置を例に挙げて示している。
【0024】図において、1はタンク2と共に液圧源と
しての油圧源を構成する油圧ポンプ、3は該油圧ポンプ
1に配管4A,4Bを介して接続されたアクチュエータ
としての油圧シリンダで、該油圧シリンダ3は、シリン
ダ3Aと、該シリンダ3A内に摺動可能に設けられたピ
ストン3Bと、一端側が該ピストン3Bに固着され、他
端側がシリンダ3A外に突出したロッド3Cとから構成
されている。そして、油圧シリンダ3は、ピストン3B
によって画成された2つの油室3D,3Eに配管4A,
4Bを介して圧油が給排されることにより、ロッド3C
を矢示A,B方向に伸縮させるものである。
【0025】5は制御弁機構としての制御弁装置、6は
該制御弁装置5の本体部を構成するスプール弁で、該ス
プール弁6は略筒状の弁ケーシング7を有し、該弁ケー
シング7の内周側には後述のスプール13が摺動可能に
挿嵌されるスプール摺動穴7Aが形成されている。ま
た、弁ケーシング7にはスプール摺動穴7Aの軸方向に
離間してポンプポート8、タンクポート9および一対の
流出入ポート10,11が設けられ、弁ケーシング7の
一端側端部には、ドレンポート12が設けられている。
【0026】ここで、ポンプポート8は油圧ポンプ1に
接続され、タンクポート9はタンク2に接続されてい
る。そして、流出入ポート10は油圧シリンダ3の給排
口3Fに接続され、流出入ポート11は油圧シリンダ3
の給排口3Gに接続されている。また、流出入ポート1
0,11は、例えば図2に示すように長方形をなす矩形
ポートとして形成され、ドレンポート12はタンク2に
接続されている。
【0027】13は弁ケーシング7のスプール摺動穴7
A内に変位可能に設けられた弁体としてのスプールであ
り、該スプール13には、2個のランド13A,13B
が設けられ、ランド13Aは流出入ポート10を開,閉
すると共に、ランド13Bは流出入ポート11を開,閉
するものである。そして、該スプール13は後述する電
磁アクチュエータ16によりコントロールユニット17
から出力されるPWM信号のデューティ比に比例して矢
示C,D方向に摺動変位される。また、スプール13の
一端側と弁ケーシング7との間には、ドレンポート12
に連通するばね室14が形成され、該ばね室14内に
は、スプール13を矢示D方向に常時付勢するばね15
が設けられている。
【0028】ここで、スプール13が中立位置にあると
きは、スプール13のランド13Aは図2に示す如く流
出入ポート10を完全に閉塞すると共に、ランド13B
は流出入ポート11を完全に閉塞する。そして、スプー
ル13はランド13A,13Bの幅寸法が、流出入ポー
ト10,11よりも一定寸法δだけ大きく形成され、ポ
ート閉塞時の安定性を確保するようになっている。この
ため、スプール13のランド13A,13Bと弁ケーシ
ング7の流出入ポート10,11との間には、スプール
13を中立位置で僅かに摺動変位させても、流出入ポー
ト10,11が開口しない一定幅の不感帯(寸法δに対
応)が形成されている。
【0029】16はスプール13を駆動変位させるスプ
ール駆動手段としての電磁アクチュエータを示し、該電
磁アクチュエータ16は電磁比例ソレノイドまたはリニ
ア型のステッピングモータ等からなり、弁ケーシング7
の他端側に取付けられたケース16Aと、該ケース16
A内に設けられたコイル部16Bと、該コイル部16B
の内周側に変位可能に設けられた駆動ロッド16Cとか
ら構成されている。
【0030】そして、制御弁装置5は弁ケーシング7、
スプール13および電磁アクチュエータ16等からな
り、油圧シリンダ3に給排すべき圧油の流量と方向とを
可変に制御する。即ち、制御弁装置5は電磁アクチュエ
ータ16によってスプール13を弁ケーシング7のスプ
ール摺動穴7A内で摺動変位させ、流出入ポート10,
11を連通、遮断させることにより、ポンプポート8を
介した油圧ポンプ1からの圧油を油圧シリンダ3に供給
すると共に、油圧シリンダ3内の圧油をタンクポート9
やドレンポート12を介してタンク2側に排出させるも
のである。
【0031】17は電磁アクチュエータ16の制御を行
う弁制御手段としてのコントロールユニットを示し、該
コントロールユニット17は、例えばマイクロコンピュ
ータ等により構成され、該コントロールユニット17に
はROM、RAM等からなる記憶部17Aが設けられて
いる。
【0032】そして、該コントロールユニット17内に
は、後述する実偏差演算回路18、比例演算回路19、
補償演算回路20、積分演算回路21、中立位置設定回
路24および出力信号設定回路26等が設けられてい
る。また、コントロールユニット17の記憶部17Aに
は、図4に示すようなスプール弁制御処理用のプログラ
ムが格納されると共に、比例演算の利得となる定数Kp
、積分演算の利得となる定数Ki および前記不感帯の
補償演算に用いる定数Kb および過渡フラグF等が予め
格納されている。また、該コントロールユニット17の
入力側には、後述する目標値設定器29と位置検出セン
サ30が接続され、出力側はスプール弁6の電磁アクチ
ュエータ16に接続されている。
【0033】ここで、定数Kb は前記不感帯の一定寸法
δに対応した数値であり、補償演算回路20は、定数K
b に対応した信号を出力することによって不感帯補償を
行うことができる。また、各定数Kp ,Ki は実験によ
って得られる数値であり、例えば定数Kp は定数Ki の
1000倍程度の値となっている。さらに、過渡フラグ
Fは後述の過渡状態判定回路25により過渡状態と判定
したときに、1(F=1)に設定され、過渡状態判定回
路25により非過渡状態と判定したときには、零(F=
0)に設定されるものである。
【0034】18は実偏差演算手段としての実偏差演算
回路で、該実偏差演算回路18は目標値設定器29から
の目標値rと位置検出センサ30からの検出値yとの偏
差として実偏差e0 を演算する。19は比例演算手段と
しての比例演算回路で、該比例演算回路19は実偏差演
算回路18から出力される実偏差e0 に比例した比例演
算値u1 を出力する。20は補償演算手段としての補償
演算回路20で、該補償演算回路20は実偏差e0 に対
して前記不感帯分の補償演算を行う補償演算値u3 を出
力する。
【0035】21は積分演算手段としての積分演算回路
で、該積分演算回路21は実偏差演算回路18からの実
偏差e0 と後述する擬似偏差演算回路23からの擬似偏
差e1 とに対する積分演算を選択的に行い、この積分値
に対応した積分演算値u2 を出力する。そして、積分演
算回路21は後述の過渡状態判定回路25により非過渡
状態と判定したときには実偏差e0 に対する積分演算を
行い、過渡状態と判定したときには擬似偏差e1 に対す
る積分演算を行うものである。
【0036】22は作動パターン算定手段としての作動
パターン算定回路で、該作動パターン算定回路22は目
標値設定器29からの目標値rに基づいてアクチュエー
タの目標とすべき作動パターンr1 を後述する数2の式
の如く算定する。
【0037】23は擬似偏差演算手段としての擬似偏差
演算回路で、該擬似偏差演算回路23は作動パターン算
定回路22によるアクチュエータの作動パターンr1 と
位置検出センサ30からの検出値yとの偏差として擬似
偏差e1 を演算する。
【0038】24はスプール13の中立位置を設定する
中立位置設定回路で、該中立位置設定回路24はスプー
ル13を中立位置に保持するために、例えば50%のデ
ューティ比に対応した一定の中立位置設定値u4 を常時
出力する。
【0039】25は目標値設定器29による目標値rに
基づいて過渡状態を判別を行う過渡状態判定手段として
の過渡状態判定回路で、該過渡状態判定回路25は目標
値rが変更されたときから予め決められた過渡時間T0
の間を過渡状態と判定し、これ以外のときには非過渡状
態にあると判定する。ここで、過渡時間T0 は、油圧シ
リンダ3のロッド3Cが目標値rまで変位し、目標値r
付近で微小摺動を繰返す実質的な停止状態となるために
十分な一定時間(例えば400ms程度)に設定されて
いる。
【0040】26は出力信号設定手段としての出力信号
設定回路を示し、該出力信号設定回路26は加算演算回
路27およびPWM変換回路28から構成される。そし
て、加算演算回路27は比例演算値u1 、積分演算値u
2 、補償演算値u3 および中立位置設定値u4 を加算し
た加算演算値uを出力する。
【0041】また、PWM変換回路28は加算演算回路
27から出力される加算演算値uに基づきパルス幅変調
信号(PWM信号)のデューティ比を決定し、このデュ
ーティ比に対応して変換された制御信号としてのPWM
信号を制御弁装置5の電磁アクチュエータ16に向けて
出力する。
【0042】29はコントロールユニット17に対して
目標値rを出力する目標値設定手段としての目標値設定
器であり、該目標値設定器29の具体例としては、油圧
シリンダ制御装置全体を制御するための指令装置を含む
制御装置、または手動式の目標値設定装置等である。こ
こで、目標値rは、油圧シリンダ3のロッド3Cを移動
させる目標位置に対応した数値であり、ロッド3Cを矢
示B方向に最縮小させるときに例えば零となり、ロッド
3Cを矢示A方向に最大伸長させるときに最大値とな
る。
【0043】30は油圧シリンダ3の作動状態を検出す
る作動検出手段としての位置検出センサを示し、該位置
検出センサ30はロッド3Cの現在位置を検出し、この
現在位置に対応した検出値yをコントロールユニット1
7に出力するものである。ここで、検出値yは、ロッド
3Cが目標値rに達したときに目標値rに対応した値と
なるものであり、ロッド3Cが矢示B方向に最縮小した
ときに例えば零となり、ロッド3Cが矢示A方向に最大
伸長したときに最大値となる。
【0044】本実施例による油圧シリンダ3の駆動制御
装置は上述の如き構成を有するもので、次に図4を参照
してコントロールユニット17によるスプール弁制御処
理について説明する。
【0045】まず、ステップ1では、目標値設定器29
から出力される目標値rと位置検出センサ30から出力
される検出値yを読込むと共に、中立位置設定回路24
から出力される中立位置設定値u4 を読込む。そして、
ステップ2では、目標値rと検出値yとの間に生じた実
偏差e0 (e0 =r−y)を実偏差演算回路18によっ
て算出する。
【0046】次に、ステップ3では記憶部17Aから比
例演算の利得となる定数Kp を読出すと共に、比例演算
回路19によって定数Kp と実偏差e0 との積である比
例演算値u1 (u1 =Kp ×e0 )を算出する。
【0047】次に、ステップ4では、後述する積分演算
値u2 の算出処理を図5に示すように行い、積分演算回
路21が実偏差演算回路18からの実偏差e0 と擬似偏
差演算回路23からの擬似偏差e1 とのいずれか一方に
対する積分演算を選択的に行うことによって積分演算値
u2 を算出する。
【0048】次に、ステップ5では、実偏差e0 が零
(e0 =0)であるか否かを判定し、「YES」と判定
したときには、油圧シリンダ3のロッド3Cは目標とす
る位置に達しているから、ステップ9に移って不感帯を
補償する補償演算値u3 を零(u3 =0)に設定し、ス
プール13を中立位置に戻すように後述するステップ1
0,11の処理を行う。
【0049】また、ステップ5で「NO」と判定したと
きには、ステップ6に移って実偏差e0 が正の値(e0
>0)であるか否かを判定し、「YES」と判定したと
きには油圧シリンダ3のロッド3Cは目標とする位置よ
りも矢示B方向に縮小し過ぎているから、ステップ7に
移って補償演算値u3 をKb (u3 =Kb )に設定す
る。そして、ステップ10,11の処理により、スプー
ル13は一定寸法δだけ矢示C方向に摺動変位し、油圧
ポンプ1からの圧油は油圧シリンダ3の油室3D内に供
給される。
【0050】一方、ステップ6で「NO」と判定したと
きには、実偏差e0 は負の値(e0<0)となって油圧
シリンダ3のロッド3Cは目標とする位置よりも矢示A
方向に伸長し過ぎているから、ステップ8に移って補償
演算値u3 を−Kb (u3 =−Kb )に設定する。そし
て、ステップ10,11の処理により、スプール13は
一定寸法δだけ矢示D方向に摺動変位し、油圧ポンプ1
からの圧油は油圧シリンダ3の油室3E内に供給され
る。
【0051】次に、ステップ10では、比例演算値u1
、積分演算値u2 、補償演算値u3および中立位置設定
値u4 の加算演算を行い、PWM信号のデューティ比に
対応した加算演算値u(u=u1 +u2 +u3 +u4 )
を算出する。
【0052】そして、ステップ11では加算演算値uを
これに対応したデューティ比のPWM信号に変換し、こ
のPWM信号を電磁アクチュエータ16に出力して、ス
プール13を摺動変位させる。これにより、油圧シリン
ダ3に供給される圧油が制御され、ロッド3Cは実偏差
e0 を減少させる方向に摺動変位する。
【0053】次に、実偏差e0 と擬似偏差e1 とに基づ
き積分演算値u2 を算出する積分演算値u2 の算出処理
について図5を参照しつつ説明する。
【0054】まず、ステップ21では過渡状態であるこ
とを示す過渡フラグFが1(F=1)であるか否かを判
定し、ステップ21で「NO」と判定したときには非過
渡状態であるから、ステップ22に移って現在の目標値
rと予め記憶部17Aに格納された前回の目標値として
の初期値r0 とが一致(r=r0 )しているか否かを判
定する。
【0055】そして、ステップ22で「YES」と判定
したときには目標値rは変更されておらず、非過渡状態
を保持しているから、ステップ33に移って実偏差e0
の時間積分による値と定数Ki を掛けることによって積
分演算値u2 (u2 =u2 +Ki ×e0 )を算出すると
共に、ステップ34でリターンする。
【0056】一方、ステップ22で「NO」と判定した
ときには目標値rが変更された場合であるから、ステッ
プ23に移って作動パターンの初期値r10を現在の検出
値yに設定し、ステップ24で油圧シリンダ3のロッド
3Cが変位すべき目標値の変化量Δrを現在の実偏差e
0 の値に設定する。また、ステップ25では、初期値r
0 を現在の目標値rに更新し、ステップ26では過渡時
間T0 が経過したか否かを判定するためのタイマTを零
(T=0)とし、ステップ27では目標値rが変更され
た過渡状態であるとして過渡フラグFを1(F=1)に
設定する。
【0057】次に、ステップ28で作動パターン算定回
路22によって作動パターンr1 の算定処理を行い、油
圧シリンダ3のロッド3Cが目標とすべき作動パターン
r1を算定する。
【0058】即ち、作動パターンr1 は図8に示すよう
に、タイマTが予め決められたむだ時間Lだけ経過(T
≦L)するまでは、下記の数1の式に示すように初期値
r10の値となる。
【0059】
【数1】r1 =r10
【0060】そして、タイマTがむだ時間Lを経過した
後(T>L)は、初期値r10、変化量Δr、むだ時間L
および時定数T1 に基づき作動パターンr1 は、
【0061】
【数2】 として、過渡状態における理想的な作動パターンr1 を
算定する。
【0062】なお、むだ時間Lはコイル部16Bの誘導
リアクタンスや抵抗等によって決まる定数であり、例え
ば30〜50ms程度の時間になる。また、時定数T1
は過渡時間T0 に対応した定数であり、時定数T1 は過
渡時間T0 に基づき定められ、過渡時間T0 の3分の1
程度の値(例えば130ms程度)となっている。
【0063】そして、ステップ29では作動パターンr
1 と検出値yとの間に生じる擬似偏差e1 (e1 =r1
−y)を算出し、ステップ30で擬似偏差e2 の時間積
分による値と定数Ki を掛けることにより積分演算値u
2 (u2 =u2 +Ki ×e1)を算出し、ステップ34
でリターンする。
【0064】また、ステップ21で「YES」と判定し
たときには、過渡状態であるから、ステップ31に移っ
てタイマTが過渡時間T0 を経過する前か(T<T0 )
否かを判定する。そして、ステップ31で「YES」と
判定したときには過渡状態の途中であるから、ステップ
28に移って前記作動パターンr1 の算定処理を続行
し、ステップ29で擬似偏差e1 を演算すると共に、ス
テップ30に移って擬似偏差e1 に対する積分演算値u
2 を算出する。
【0065】一方、ステップ31で「NO」と判定した
ときには、目標値rが変更されてから過渡時間T0 以上
が経過することにより非過渡状態となっているから、ス
テップ32で過渡フラグFを零(F=0)に設定し、ス
テップ33で実偏差e0 に対する積分演算値u2 を算出
すると共に、ステップ34でリターンする。
【0066】ここで、比例演算回路19、補償演算回路
20、積分演算回路21および出力信号設定回路26の
動作について図6ないし図8を参照しつつ詳述する。
【0067】図6中に実線で示す特性線31は、理想的
な場合におけるPWM信号のデューティ比と流出入ポー
ト10,11の開度との関係を示している。なお、図6
中では、スプール13が中立位置から矢示C方向に移動
して流出入ポート10,11を開口させたときに、流出
入ポート10,11の開度を正の値で表し、スプール1
3が中立位置から矢示D方向に移動したときの流出入ポ
ート10,11の開度を負の値として表している。
【0068】そして、PWM信号のデューティ比が50
%のときには、スプール13は流出入ポート10,11
を完全に閉塞する中立位置にあり、流出入ポート10,
11の開度は百分率として0%となる。また、PWM信
号のデューティ比が50%から(50+Δ1 )%の間
は、スプール13は中立位置から矢示C方向に一定寸法
δ内で移動するため、流出入ポート10,11の開度は
0%に保持される。さらに、PWM信号のデューティ比
が50%から(50−Δ1 )%の間は、スプール13は
中立位置から矢示D方向に一定寸法δ内で移動するた
め、流出入ポート10,11の開度は0%に保持され
る。
【0069】また、PWM信号のデューティ比が100
%程度のときには、流出入ポート10,11の開度は1
00%となり、スプール13が矢示C方向に最大移動す
ることにより、流出入ポート10,11は油圧シリンダ
3を最大伸長させるように最大開度となる。一方、PW
M信号のデューティ比が0%程度のときには、流出入ポ
ート10,11の開度は−100%となり、スプール1
3は矢示D方向に最大移動することにより、流出入ポー
ト10,11は油圧シリンダ3を最縮小させるように最
大開度となる。
【0070】しかし、実際のスプール弁6ではスプール
13の製造誤差やばね15の経時変化等によって、PW
M信号のデューティ比を50%としたときにもスプール
13が一定の戻り位置(中立位置)に復帰しないことが
ある。また、電磁アクチュエータ16内のコイル部16
Bは長時間の作動で発熱すると共に、エンジンからの熱
伝導等によって熱抵抗が生じることがあり、この場合で
もスプール弁6の戻り位置に復帰しないことがあり、図
6中に点線で示す特性線32のように戻り位置の位置ず
れΔ2 が生じることがある。
【0071】このため、本実施例では実偏差e0 と擬似
偏差e1 とに対する積分演算を選択的に行う積分演算回
路21を設け、戻り位置の位置ずれΔ2 分を補正する演
算値を出力している。これによって、ロッド3Cは目標
とする位置である本来の停止位置で確実に停止状態にで
き、本来の停止位置から位置ずれした状態で停止状態に
なるのを防止している。
【0072】次に、図7中ではロッド3Cの位置、比例
演算値u1 、積分演算値u2 、補償演算値u3 と時間と
の関係を示している。ここで、目標値rは図7中に一点
鎖線で示す特性線33のように一定値に変更されたもの
とする。また、実偏差e0 に対する積分演算を常時行っ
た場合を比較例とすると、この場合には検出値yが図7
中に点線で示す特性線34のように時間に対して変化す
る。これは、以下に述べる作用によるものである。
【0073】まず、目標値rが初期値r0 からステップ
状に変化した直後には、比例演算値u1 は特性線35の
ように実偏差e0 (e0 =r−y)に対応して大きな値
となる。また、積分演算値u2 は特性線36に示すよう
に、実偏差e0 に対応して短時間で大きな値となる。そ
して、補償演算値u3 は特性線37に示す如く実偏差e
0 が正の値(e0 >0)であるため、不感帯の一定寸法
δに対応した定数Kbとなる。
【0074】これにより、スプール13は、補償演算値
u3 に応じて矢示C方向に一定寸法δだけ摺動変位する
と共に、実偏差e0 に対応した比例演算値u1 に応じて
矢示C方向に摺動変位する。そして、ロッド3Cは矢示
A方向に伸長し、油圧シリンダ3の油室3D内には油圧
ポンプ1からの圧油が供給される。
【0075】そして、目標値rが変更されてから一定時
間τ以上が経過すると、積分演算値u2 の影響によって
ロッド3Cが目標とする位置よりも矢示A方向に過大に
伸長し、検出値yが目標値rよりも大きくなってオーバ
ーシュートが発生する。このとき、比例演算値u1 は実
偏差e0 (e0 =r−y)に対応して負の値(e0 <
0)となり、補償演算値u3 は図7中の特性線37の如
く実偏差e0 が負の値であるため、不感帯の一定寸法δ
に対応した定数(−Kb )となると共に、積分演算値u
2 は徐々に減少する。
【0076】これにより、スプール13は、補償演算値
u3 に応じて矢示D方向に一定寸法δだけ摺動変位する
と共に、実偏差e0 に対応した比例演算値u1 に応じて
矢示D方向に摺動変位する。そして、ロッド3Cは矢示
B方向に縮小し、油圧シリンダ3の油室3E内には油圧
ポンプ1からの圧油が供給される。
【0077】このような動作を繰返している間に、積分
演算値u2 は定常偏差を減少させるように一定値u20に
収束する。即ち、積分演算回路21は図6中の戻り位置
の位置ずれΔ2 に応じた定数(一定値u20)を出力する
ことになる。このようにして、実偏差e0 がほぼ零(e
0 =0)となり、ロッド3Cは目標値r付近で微小摺動
を繰返す実質的な停止状態となって収束する。
【0078】しかし、前記比較例では図7中に点線で示
す特性線34,36の如く、過渡状態においても実偏差
e0 に対する積分演算を行うために積分演算値u2 が一
定値u20よりも増大し、一定時間τの経過時に油圧シリ
ンダ3にはオーバーシュートが発生する。このため、ロ
ッド3Cの目標値rへの収束が遅れる傾向にある。
【0079】そこで、本実施例にあっては過渡状態判定
回路25によって図8中の特性線42に示すように目標
値rが変更されてから予め設定された過渡時間T0 を過
渡状態と判定し、作動パターン算定回路22は検出値の
初期値r10、変化量Δrおよび時定数T1 に基づき前記
数2の式により作動パターンr1 を算定し、過渡状態に
おける油圧シリンダ3の理想的な作動パターンr1 を図
8中に実線で示す特性線43のように求めると共に、積
分演算回路21では過渡時間T0 の間に亘り擬似偏差e
1 に対する積分演算値u2 を出力する構成としている。
【0080】即ち、スプール13の戻り位置にずれが生
じていない場合には、油圧シリンダ3を作動パターンr
1 に沿って作動制御することができ、このときの検出値
yは作動パターンr1 とほぼ一致するので、積分演算値
u2 をほぼ零として油圧シリンダ3を理想的な作動パタ
ーンr1 として制御できる。
【0081】そして、スプール弁6のスプール13に戻
り位置の位置ずれΔ2 が生じ、例えば検出値yが図8中
に点線で示す特性線44のように変化した場合でも、積
分演算回路21で検出値yと作動パターンr1 との擬似
偏差e1 に基づいて積分演算値u2 を求めることによ
り、積分演算値u2 を擬似偏差e1 に応じて増減させ、
戻り位置の位置ずれΔ2 分に対応した一定値u20に早期
に近付けることができる。これによって油圧シリンダ3
は理想的な作動パターンr1 に近付くように制御され、
戻り位置の位置ずれΔ2 分の補正を短時間で行うことが
できる。
【0082】上記作用により、過渡時間T0 の間に積分
演算値u2 は図7中の特性線40に示す如く目標値rが
変更された直後から徐々に増加すると共に、比例演算値
u1は特性線39に示す如く実偏差e0 に対応して大き
な値となり、補償演算値u3は特性線41に示すように
実偏差e0 が正の値(e0 >0)であるため、不感帯の
一定寸法δに対応した定数Kb となる。これにより、ス
プール13が矢示C方向に摺動変位すると共に、ロッド
3Cは理想的な作動パターンr1 に沿うように矢示A方
向に伸長し、検出値yは特性線38に示す如く目標値r
に徐々に近付く。
【0083】そして、目標値rが変更されてから過渡時
間T0 を経過したときには、検出値yは目標値rに近い
値となって実偏差e0 が小さい値となるから、積分演算
回路21は実偏差e0 に対する積分演算を行い、検出値
yを目標値rに近付けるべく積分演算値u2 を戻り位置
の位置ずれΔ2 に対応した一定値u20にすると共に、比
例演算回路19は実偏差e0 に応じて小さな値となる。
これにより、積分演算回路21は戻り位置の位置ずれΔ
2 を前記比較例に比べてより短時間で補正できると共
に、ロッド3Cは目標値rのストローク位置を越えて矢
示A方向に行き過ぎることはなく、目標値rのストロー
ク位置で速やかに実質的な停止状態にできる。
【0084】また、油圧シリンダ3にオーバーシュート
が発生するのを防止し、ロッド3Cを目標値rに相当す
るストローク位置に向けて高い応答性をもって収束させ
ることができる。さらに、油圧シリンダ3の作動を安定
させることができると共に、フィードバック制御の信頼
性や安定性を向上させることができる。なお、図8中で
は目標値の初期値r0 と検出値yの初期値r10とが異な
る値として示したが、図7中では各初期値r0 ,r10が
等しい値とした場合を示している。
【0085】かくして、本実施例によれば、スプール弁
6を制御するコントロールユニット17内に作動パター
ン算定回路22、擬似偏差演算回路23および積分演算
回路21を設けたから、作動パターン算定回路22によ
って油圧シリンダ3の目標とすべき作動パターンr1 を
算定し、擬似偏差演算回路23によって作動パターンr
1 と検出値yとの擬似偏差e1 を演算すると共に、積分
演算回路21によって擬似偏差e1 に対する積分演算を
行うことができ、積分演算値u2 がスプール弁6に生じ
る戻り位置の位置ずれΔ2 以上の値となるのを防止し、
オーバーシュートの発生を防止できると共に、戻り位置
の位置ずれΔ2 分を短時間で補正することができる。
【0086】また、コントロールユニット17内には比
例演算回路19、補償演算回路20、積分演算回路21
および出力信号設定回路26を設けたから、比例演算回
路19によって偏差eに対応してスプール13を摺動変
位させ、補償演算回路20によってスプール弁6の不感
帯補償を行い、積分演算回路21によって戻り位置の位
置ずれΔ2 を補正すると共に、出力信号設定回路26に
よって比例演算値u1、積分演算値u2 および補償演算
値u3 に基づいたPWM信号を電磁アクチュエータ16
に出力し、スプール13の戻り位置の位置ずれΔ2 分を
短時間で補正でき、ロッド3Cを目標とする位置まで速
やかに移動して実質的な停止状態にすることができる。
【0087】そして、積分演算回路21は過渡状態判定
回路25により過渡状態にあると判定したときには擬似
偏差e1 に対する積分演算を行い、非過渡状態にあると
判定したときには実偏差e0 に対する積分演算を行うか
ら、積分演算回路21は過渡状態でも油圧シリンダ3の
動きが理想的な作動パターンr1 に沿うように積分演算
値u2 を出力することができ、オーバーシュートの発生
を良好に防止し、油圧シリンダ3のロッド3Cを目標値
rに相当するストローク位置に向けて高い応答性をもっ
て収束させることができると共に、油圧シリンダ3の作
動を安定させることができ、フィードバック制御の信頼
性や安定性を向上できる。
【0088】次に、図9ないし図12は本発明の第2の
実施例を示し、本実施例の特徴は、油圧ポンプを駆動す
るエンジンの回転数または油圧ポンプ自体の回転数と油
圧シリンダに給排される圧油の温度とに基づいて過渡状
態判定回路の過渡時間を可変に設定することにある。な
お、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0089】図中、51は油圧ポンプ1を駆動するエン
ジン(図示せず)の回転数Nを検出するエンジン回転数
検出器で、該エンジン回転数検出器51はエンジンの回
転数Nに対応した信号を後述の過渡状態判定回路53に
向けて出力する。
【0090】52は油圧ポンプ1から油圧シリンダ3に
供給される圧油の油温tp を検出する油温検出器を示
し、該油温検出器52は油温tp に対応した信号を後述
の過渡状態判定回路53に向けて出力する。
【0091】53はコントロールユニット17に設けら
れた過渡状態判定手段としての過渡状態判定回路で、該
過渡状態判定回路53は入力側に目標値設定器29、エ
ンジン回転数検出器51および油温検出器52が接続さ
れ、目標値設定器29による目標値rに基づいて過渡状
態の判別を行う。
【0092】また、コントロールユニット17の記憶部
17Aには図10に示す過渡時間マップ54が予め記憶
され、過渡状態判定回路53は過渡時間マップ54から
回転数Nと油温tp とに基づいて過渡時間Tijを設定す
る。
【0093】ここで、図10に示す過渡時間マップ54
は、縦軸側の回転数N1 ,N2 ,…,N5 がそれぞれ1
000,2000,…,5000rpm程度のエンジン
の回転数Nに該当し、横軸側の油温tp1,tp2,…,t
p5はそれぞれ、例えば−30,0,…,120℃程度の
油温tp に該当する。そして、過渡時間Tijはこれらの
回転数N1 ,N2 ,…,N5 および油温tp1,tp2,
…,tp5によって割り当てられた過渡時間T11,T12,
…,T54,T55からなり、これらのうち、いずれか一の
過渡時間Tijがエンジンの回転数Nや油温tp に応じて
選択される。
【0094】また、油圧ポンプ1はエンジンにより回転
駆動され、エンジンの回転数Nが増大するのに応じて圧
油の吐出量が増大する。そして、油圧ポンプ1から吐出
される圧油の吐出量が増大するのに応じてロッド3Cの
応答速度は速くなり、吐出量が減少するのに応じて遅く
なるから、前記過渡時間Tijは圧油の吐出量に対応する
エンジンの回転数Nが高いときに短い時間に設定され、
回転数Nが低いときにはより長い時間に設定される。
【0095】さらに、ロッド3Cの応答速度は、油圧ポ
ンプ1から供給される圧油の粘性が低いときに速く、高
くなるに応じて遅くなり、この粘性は油温tp に応じて
変化するから、前記過渡時間Tijは油温tp が、例えば
−30℃から40℃まで上昇するに応じてより短い時間
に設定される。なお、油温tp が40℃よりも高い温度
(例えば80℃,120℃等の温度)になったときには
ロッド3Cの応答速度が僅かに低下することがあるの
で、油温tp が40℃を越えるときには過渡時間Tijを
少し長い時間に設定する。
【0096】本実施例によるアクチュエータの制御装置
は上述の如く構成されたものであり、次に、実偏差e0
と擬似偏差e1 とに基づき積分演算値u2 を算出する積
分演算値u2 の算出処理について図11を参照しつつ説
明する。
【0097】まず、ステップ41ではエンジン回転数検
出器51から回転数Nを読込むと共に、油温検出器52
から油温tp を読込む。そして、ステップ42で記憶部
17A内に格納された過渡時間マップ54から回転数N
と油温tp とに対応した過渡時間Tijを選択し、ステッ
プ43に移る。
【0098】次に、ステップ43では過渡状態であるこ
とを示す過渡フラグFが1(F=1)であるか否かを判
定し、ステップ43で「NO」と判定したときには、非
過渡状態であるから、ステップ44に移って現在の目標
値rと予め記憶部17Aに格納された前回の目標値とし
ての初期値r0 とが一致(r=r0 )しているか否かを
判定する。
【0099】そして、ステップ44で「YES」と判定
したときには目標値rは変更されておらず、非過渡状態
を保持しているから、ステップ55に移って実偏差e0
の時間積分による値と定数Ki を掛け、積分演算値u2
(u2 =u2 +Ki ×e0 )を算出すると共に、ステッ
プ56でリターンする。
【0100】一方、ステップ44で「NO」と判定した
ときには、目標値rが変更された場合であるから、ステ
ップ45に移って作動パターンの初期値r10を現在の検
出値yに設定し、ステップ46で油圧シリンダ3のロッ
ド3Cが変位すべき目標値の変化量Δrを現在の実偏差
e0 の値に設定する。また、ステップ47では初期値r
0 を現在の目標値rに更新し、ステップ48では過渡時
間Tijが経過したか否かを判定するためのタイマTを零
(T=0)とし、ステップ49では目標値rが変更され
た過渡状態であるとして過渡フラグFを1(F=1)に
設定する。
【0101】次に、ステップ50で作動パターン算定回
路21によって作動パターンr1 算定処理を行い、油圧
シリンダ3のロッド3Cが目標とすべき作動パターンr
1 を算定する。
【0102】即ち、作動パターンr1 は、タイマTが予
め決められたむだ時間Lだけ経過(T≦L)するまでの
間は、前記数1の式に示すように初期値r10の値とな
り、タイマTがむだ時間Lを経過した後(T>L)は、
初期値r10、変化量Δr、むだ時間L、過渡時間Tijに
対応した時定数T1 (例えば、時定数T1 は過渡時間T
ijの3分の1程度の値)に基づき作動パターンr1 は前
記数2の式に示す値として求められ、過渡状態における
理想的な作動パターンr1 として算定される。
【0103】そして、ステップ51では作動パターンr
1 と検出値yとの間に生じる擬似偏差e1 (e1 =r1
−y)算出し、ステップ52で擬似偏差e1 の時間積分
による値と定数Ki を掛けることにより積分演算値u2
(u2 =u2 +Ki ×e1 )を算出し、ステップ56で
リターンする。
【0104】また、ステップ43で「YES」と判定し
たときには過渡状態であるから、ステップ53に移って
タイマTが過渡時間T0 を経過する前(T<Tij)か否
かを判定する。そして、ステップ53で「YES」と判
定したときには過渡状態の途中にあるから、ステップ5
0に移って前記作動パターンr1 の算定処理を続行し、
ステップ51で擬似偏差e1 を演算すると共に、ステッ
プ52で擬似偏差e1に対する積分演算値u2 を算出す
る。
【0105】一方、ステップ53で「NO」と判定した
ときには、目標値rが変更されてから過渡時間T0 以上
が経過することにより、非過渡状態となっているから、
ステップ54に移って過渡フラグFを零(F=0)に設
定し、ステップ55で実偏差e0 に対する積分演算値u
2 を算出すると共に、ステップ56でリターンする。
【0106】ここで、比例演算回路19、補償演算回路
20、積分演算回路23および出力信号設定回路24の
動作について図12を参照しつつ詳述する。
【0107】例えば、エンジンが回転数N1 で駆動し、
圧油の温度が油温tp1であるときには、油圧シリンダ3
の反応速度は遅くなる。このとき、目標値rが特性線5
5に示すように初期値r0 からステップ状に変化したす
ると、検出値yは特性線56に示すように目標値rに向
って変化する。
【0108】ここで、過渡状態判定回路53は目標値r
が変更されてから過渡時間T11の間を過渡状態と判定す
るから、この間に積分演算回路21は過渡時間T11に対
応した作動パターンr1 と検出値yとの間に生じる擬似
偏差e1 に対する積分演算を行い、積分演算値u2 を特
性線58に示すようにスプール弁6の戻り位置のずれに
対応して徐々に増加させる。また、比例演算値u1 は特
性線57のように実偏差e0 に対応して大きな値とな
り、補償演算値u3 は特性線59のように実偏差e0 が
正の値(e0 >0)であるため、不感帯の一定寸法δに
対応した定数Kpとなる。これにより、スプール13が
矢示C方向に摺動変位すると共に、ロッド3Cは矢示A
方向に伸長し、検出値yは理想的な作動パターンr1 に
沿って目標値rに徐々に近付く。
【0109】また、目標値rが変更されてから過渡時間
T11を経過したときには、検出値yは目標値rに近い値
となり実偏差e0 が小さい値となる。このとき、積分演
算回路21は実偏差e0 に対する積分演算を行い、戻り
位置の位置ずれに対応した積分演算値u2 を出力すると
共に、比例演算回路19は実偏差e0 に応じて小さな値
となる。これにより、積分演算回路21は戻り位置の位
置ずれを短時間で補正できると共に、ロッド3Cは目標
値rのストローク位置を越えて矢示A方向に行き過ぎる
ことはなく、目標値rのストローク位置で速やかに実質
的な停止状態にできる。そして、オーバーシュートの発
生を防止し、ロッド3Cを目標値rに相当するストロー
ク位置に向けて高い応答性をもって収束させることがで
きる。
【0110】一方、圧油の油温tp1の状態で、エンジン
が回転数N1 に比べて高速の回転数N2 で駆動したとき
には、油圧シリンダ3の反応速度は回転数N1 のときに
比べて速くなる。このとき、目標値rが特性線55に示
すように初期値r0 からステップ状に変化したすると、
検出値yは特性線60に示すように目標値rに向って変
化する。
【0111】ここで、過渡状態判定回路53は目標値r
が変更されてから過渡時間T12の間を過渡状態と判定す
るから、この間に積分演算回路21は過渡時間T12に対
応した作動パターンr1 と検出値yとの間に生じる擬似
偏差e1 に対する積分演算を行い、積分演算値u2 を特
性線62に示すようにスプール弁6の戻り位置のずれに
対応して徐々に増加させる。また、比例演算値u1 は特
性線61のように実偏差e0 に対応して大きな値とな
り、補償演算値u3 は特性線63のように実偏差e0 が
正の値(e0 >0)であるため、不感帯の一定寸法δに
対応した定数Kpとなる。これにより、スプール13が
矢示C方向に摺動変位すると共に、ロッド3Cは矢示A
方向に伸長し、検出値yは理想的な作動パターンr1 に
沿って目標値rに徐々に近付く。
【0112】また、目標値rが変更されてから過渡時間
T11よりも短い過渡時間T12を経過したときには、検出
値yは目標値rに近い値となり実偏差e0 が小さい値と
なる。このとき、積分演算回路21は実偏差e0 に対す
る積分演算を行い、戻り位置の位置ずれに対応した積分
演算値u2 を出力すると共に、比例演算回路19は実偏
差e0 に応じて小さな値となる。これにより、積分演算
回路21はエンジンの回転数Nと圧油の油温tp とに応
じて戻り位置の位置ずれを短時間で補正できると共に、
検出値yにオーバーシュートが発生することはなく、目
標値rのストローク位置で速やかに実質的な停止状態に
でき、ロッド3Cを目標値rに相当するストローク位置
に向けて高い応答性をもって収束させることができる。
【0113】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、エンジンの回転数N
と圧油の油温tp とに基づき過渡時間Tijを可変に設定
する構成としたから、エンジンの回転数Nの変化によっ
て油圧ポンプ1から吐出される圧油の吐出量が変化する
場合や、圧油の油温tp の変化によって圧油の粘性が変
化する場合に、これらの変化によってロッド3Cが目標
とする位置に移動するまでに要する時間が変化したとき
でも、これに応じて過渡時間Tijを可変に設定でき、作
動パターンr1を過渡時間Tijに対応して変化させるこ
とができると共に、ロッド3Cをより速やかに目標とな
るストローク位置まで移動して停止状態にできる。
【0114】なお、第2の実施例の場合、油圧ポンプ1
の吐出量を検出するための手段としてエンジン回転数検
出器51を用いた場合について例示したが、本発明で
は、油圧ポンプ1自体の回転数を直接検出し、吐出量を
計測する構成としてもよい。この場合、図9に示すよう
に、油圧ポンプ1に付設した油圧ポンプ回転数検出器6
4を用いることができる。
【0115】次に、図13ないし図17は本発明の第3
の実施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。しかし、本実施例の特徴は、アクチュエータ
制御装置を内燃機関としての自動車用エンジンのバルブ
タイミング制御装置に適用したことにある。
【0116】図中、71は内燃機関のエンジン本体(図
示せず)に設けられた出力軸としてのクランクシャフト
を示し、該クランクシャフト71には小径プーリ71A
が設けられると共に、該小径プーリ71Aにはタイミン
グベルト72が巻回されている。そして、タイミングベ
ルト72はドライブシャフト73の大径プーリ73Aに
も巻回され、クランクシャフト71が2回転する間にド
ライブシャフト73が1回転する構成となっている。ま
た、クランクシャフト71には、その回転位相αを検出
するために後述のクランク角センサ83が設けられてい
る。
【0117】74はエンジンの各気筒に設けられた吸気
バルブ(図示せず)を開,閉させるためのカムシャフト
で、該カムシャフト74は後述の偏心ディスク79等を
介してドライブシャフト73に連結され、ドライブシャ
フト73と共に前記エンジン本体側に中心O1 −O1 周
囲で回転可能に設けられている。そして、カムシャフト
74はドライブシャフト73と共にクランクシャフト7
1により回転駆動され、その回転位相βが各気筒の吸気
行程に応じて定まる所定の回転位相となったときに、カ
ム74A,74A,…によって前記各吸気バルブをそれ
ぞれ開,閉させる。
【0118】75はドライブシャフト73を偏心ディス
ク79に連結する連結アームで、該連結アーム75はド
ライブシャフト73の他端側に設けられ、ドライブシャ
フト73と一体的に回転する。また、連結アーム75に
は径方向に延びる係合溝75Aが形成され、該係合溝7
5Aには偏心ディスク79の係合ピン79Aが係合され
ている。
【0119】76はカムシャフト74の一端側に設けら
れた他の連結アームで該連結アーム76には径方向に延
びる係合溝76Aが形成され、該係合溝76Aには偏心
ディスク79の係合ピン79Bが係合されている。
【0120】77は前記各吸気バルブの開,閉タイミン
グを変化させる回転位相可変手段としての偏心機構を示
し、該偏心機構77は後述のディスクホルダ78、偏心
ディスク79およびコントロールシャフト80と、前記
第1の実施例で述べたような油圧シリンダ3等のリニア
型のアクチュエータ82とから構成されている。
【0121】そして、偏心機構77は偏心ディスク79
の中心O2 −O2 をカムシャフト74の中心O1 −O1
に対して偏心量εだけ偏心させることにより、該カムシ
ャフト74の回転位相βを図16に示す如く、クランク
シャフト71の回転位相αに対して相対変化させ、これ
らの回転位相α,βの間に後述の数1による位相差Φを
生じさせる。
【0122】78は偏心ディスク79が回転可能に収容
されるディスクホルダで、該ディスクホルダ78は図1
4に示す如く、一端側がエンジン本体側に固定ピン78
Aを介して揺動可能に取付けられた環状部78Bと、該
環状部78Bの他端側に一体形成された一対の係合爪7
8C,78Cとから構成されている。
【0123】79はドライブシャフト73をカムシャフ
ト74に連結する偏心ディスクを示し、該偏心ディスク
79は一側面に突出形成された係合ピン79Aと、他側
面に突出形成された係合ピン79Bとを有し、該係合ピ
ン79A,79Bは図15に示すように偏心ディスク7
9の中心O2 −O2 を挟んで互いに径方向で対向する位
置に配設されている。
【0124】また、偏心ディスク79はディスクホルダ
78の環状部78B内に中心O2 −O2 の周囲で回転可
能となるように収容され、係合ピン79A,79Bが連
結アーム75,76の係合溝75A,76A内に摺動可
能に係合されている。これにより、ドライブシャフト7
3とカムシャフト74とは、連結アーム75,76およ
び偏心ディスク79を介して互いに連結され、この状態
で偏心ディスク79は連結アーム75,76の間でカム
シャフト74(ドライブシャフト73)の径方向に相対
変位可能となっている。
【0125】80は偏心ディスク79を偏心させるため
のコントロールシャフトで、該コントロールシャフト8
0はエンジン本体側に軸線O3 −O3 を中心として回転
可能に設けられ、コントロールシャフト80の一端側に
は円形のカム80Aが偏心して設けられている。そし
て、カム80Aはディスクホルダ78の各係合爪78C
間に摺動可能に配設され、コントロールシャフト80は
連結アーム81を介してアクチュエータ82に連結され
ている。
【0126】81はコントロールシャフト80をアクチ
ュエータ82のロッド82Aに連結する連結アームで、
該連結アーム81はコントロールシャフト80の他端側
に設けられ、コントロールシャフト80と一体的に回転
する。また、連結アーム81には径方向に延びる係合溝
81Aが形成され、該係合溝81Aにはロッド82Aの
係合ピン82Bが係合されている。
【0127】82はコントロールシャフト80を回動さ
せるリニア型のアクチュエータを示し、該アクチュエー
タ82は、例えば前記第1,第2の実施例で述べた油圧
シリンダ3等によって構成されている。そして、アクチ
ュエータ82にはスプール弁6等を介して圧油が給排さ
れ、これによってロッド82Aを矢示E方向に進退させ
る。
【0128】また、ロッド82Aには係合ピン82Bが
突出して設けられ、該係合ピン82Bは連結アーム81
の係合溝81A内に摺動可能に係合されている。そし
て、前記コントロールシャフト80は、アクチュエータ
82のロッド82Aが矢示E方向に摺動変位することに
よって回動されると共に、コントロールシャフト80は
カム80Aを介してディスクホルダ78を偏心ディスク
79と共に固定ピン78Aを中心にして矢示F方向に揺
動させる。
【0129】83はカム位置センサ84と共に作動検出
手段を構成するクランク角センサを示し、該クランク角
センサ83はクランクシャフト71の回転位相αが所定
の回転位相となったときにこれを検出し、図17に示す
ように基準信号S1 を出力する。
【0130】84はカムシャフト74側に設けられたカ
ム位置センサで、該カム位置センサ84はカムシャフト
74の回転位相βが所定の回転位相となったときにこれ
を検出し、図17に示すように基準信号S2 を出力す
る。
【0131】ここで、クランク角センサ83とカム位置
センサ84とはカムシャフト74が1回転する間に1回
だけ基準信号S1 ,S2 を出力するように構成されてい
る。そして、偏心機構77によりクランクシャフト71
とカムシャフト74との間に位相差Φが生じると、カム
位置センサ84に基準信号S1 が図17中にS2 ′とし
て示す如く、クランク角センサ83の基準信号S1 に同
期した位置から位相差Φ分だけ相対変位することによ
り、基準信号S1 ,S2 ′の間の時間ΔTとエンジン回
転数Nに基づいて位相差Φを
【0132】
【数3】Φ=k×ΔT×N として、検出する(但し、kは定数)。
【0133】一方、クランク角センサ83とカム位置セ
ンサ84とは、前記第1,第2の実施例で述べたコント
ロールユニット17と同様のコントロールユニット(図
示せず)に接続されている。そして、コントロールユニ
ットでは基準信号S1 ,S2′間の時間ΔTを計時する
ことにより数3の式に基づいて位相差Φを検出し、この
検出値に基づいてコントロールシャフト80の回動角θ
(図15参照)を算出する。
【0134】また、コントロールユニットにはエンジン
の回転数N等により最適なバルブタイミングを算出する
目標値設定手段としての目標値設定器(図示せず)が接
続され、該目標値設定器は最適なバルブタイミングに対
応したコントロールシャフト80の回動角を目標値とし
てコントロールユニットに出力する。これにより、コン
トロールユニットは、目標値設定器から出力される目標
値に、コントロールシャフト80の回動角θとが一致す
るようにアクチュエータ82を作動させ、コントロール
シャフト80の回動角θをフィードバック制御する。
【0135】本実施例によるアクチュエータ制御装置は
上述の如き構成を有するもので、次に、該アクチュエー
タ制御装置を適用した自動車用エンジンのバルブタイミ
ング制御装置の作動について説明する。
【0136】まず、エンジンによりクランクシャフト7
1が回転駆動されると、この回転駆動力はタイミングベ
ルト72を介してドライブシャフト73に伝達され、連
結アーム75と偏心ディスク79はディスクホルダ78
内で図15中の矢示G方向に回転し、この回転駆動力は
偏心ディスク79の係合ピン79Bと連結アーム76と
を介してカムシャフト74に伝達されると共に、カムシ
ャフト74はその回転位相βが所定の回転位相となった
ときに前記各吸気バルブを開,閉させる。
【0137】そして、吸気バルブの開閉タイミングを変
えるときには、目標値設定器(図示せず)から最適なバ
ルブタイミングに対応したコントロールシャフト80の
回動角を目標値としてコントロールユニットに出力す
る。これにより、コントロールユニットは、目標値設定
器から出力される目標値にコントロールシャフト80の
回動角θが一致するように、図14に示す如くアクチュ
エータ82の矢示E方向にロッド82Aを進退させる。
このとき、ロッド82Aに連結アーム81等を介して係
合するコントロールシャフト80は矢示F方向に回動
し、図15に示す如く偏心ディスク79が連結アーム7
5,76間でカムシャフト74の径方向に相対変位する
と共に、その中心O2 −O2 がカムシャフト74の中心
O1 −O1 から偏心量εだけ偏心する。
【0138】この結果、カムシャフト74の回転位相β
とクランクシャフト71の回転位相αとの間には位相差
Φが生じ、カムシャフト74により開閉される吸気バル
ブの開閉タイミングが位相差Φに応じて変化するから、
この位相差Φを所望の値に変えることによって、吸気バ
ルブの開閉タイミングを適切に制御できる。
【0139】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、アクチュエータ82
によってバルブタイミングを可変に制御する構成とした
から、周囲温度の変化等によってアクチュエータ82の
戻り位置または中立位置にずれが生じた場合でもバルブ
タイミングを安定して制御することができる。また、ア
クチュエータ82をより速やかに目標となる位置まで移
動させて停止することができ、クランクシャフト71と
カムシャフト74との間に生じる位相差Φを高い応答性
をもって制御でき、エンジンの運転状態に対応した最適
な状態でエンジンを駆動することができると共に、適切
な吸気や排気が行われ、エンジンの運転性能が向上でき
る。
【0140】なお、前記各実施例では、スプール13を
比例ソレノイド等の電磁アクチュエータ16によって摺
動変位させるものとしたが、本発明はこれに限らす、比
例ソレノイドに代わってリニア型のステッピングモータ
を用いてもよい。
【0141】また、前記第2の実施例では、エンジンの
回転数Nと油温tp とに対応する過渡時間Tijを選択す
るものとしたが、例えば線形補間等の手法を用いること
によってエンジンの回転数Nと油温tp とから過渡時間
を算出する構成としてもよい。
【0142】また、前記第2の実施例では、エンジンの
回転数Nと油温tp とに基づき過渡時間Tijを設定する
ものとしたが、本発明はこれに限らずエンジンの回転数
Nの代わりにアクチュエータに給排される液圧の圧力を
用いても良く、油温の代わりにエンジンを冷却する冷却
水の水温を用いてもよい。
【0143】さらに、前記各実施例では、過渡状態判定
回路25(53)は目標値が変更されてから過渡時間T
0 (Tij)が経過したか否かによって過渡状態か非過渡
状態かを判別する構成としたが、本発明はこれに限ら
ず、実偏差e0 の絶対値が予め決められた所定値以下と
なるときに過渡状態から非過渡状態になるものとして判
別してもよい。
【0144】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、制御弁機構を制御する弁制御手段に比例演算手
段、補償演算手段および積分演算手段を設けたから、比
例演算手段によって実偏差に比例してアクチュエータに
供給する液体流量の制御値を演算し、補償演算手段によ
って実偏差が正の値と負の値とに切換わるときに不感帯
の幅に対応して弁体を摺動変位させる演算値を算出でき
ると共に、積分演算手段によって制御弁機構に生じる戻
り位置のずれを補正できる。
【0145】また、積分演算手段を実偏差に対する積分
演算と擬似偏差とのいずれか一方の偏差に対する積分演
算とを選択的に行う構成としたから、目標値が変更され
た直後等のように実偏差が大きな値となるときには、積
分演算手段はアクチュエータが目標とすべき作動パター
ンと検出値との擬似偏差に対する積分演算を行うことが
でき、アクチュエータを理想的な作動パターンに沿って
速やかに移動させることができ、オーバーシュートの発
生を良好に防止できると共に、制御弁機構に生じる戻り
位置の位置ずれを短時間で補正できる。さらに、アクチ
ュエータが目標とする位置付近まで移動したときには、
積分演算手段は実偏差に対する積分演算を行うことによ
り、アクチュエータを目標とする位置で速やか実質的な
停止状態にすることができる。
【0146】従って、アクチュエータを目標とする位置
に向けて高い応答性をもって移動させて実質的な停止状
態にでき、アクチュエータの作動を安定させ、フィード
バック制御の信頼性や安定性を向上できると共に、制御
弁機構等に経時変化や製造公差が生じた場合でも、アク
チュエータを目標とする位置で確実に収束させることが
できる。
【0147】また、請求項の発明によれば、アクチュ
エータによってバルブタイミングを可変に制御する構成
としたから、周囲の温度変化等によってアクチュエータ
の中立位置にずれが生じた場合でもバルブタイミングを
正確に制御することができると共に、クランクシャフト
とカムシャフトとの位相差を高い応答性をもって制御す
ることができる。そして、エンジンの運転状態に対応し
た最適な状態でエンジンを駆動することができ、適切な
吸気や排気が行われ、エンジンの運転性能が向上でき
る。
【0148】また、請求項の発明によれば、積分演算
手段を過渡状態判定手段によって非過渡状態にあると判
定したときには実偏差に対する積分演算を行い、過渡状
態と判別したときには擬似偏差に対する積分演算を行う
構成としたから、実偏差が大きな値となる過渡状態では
アクチュエータの目標とすべき作動パターンと検出値と
の擬似偏差に対する積分演算を行うことができ、アクチ
ュエータを理想的な作動パターンに沿って速やかに移動
させることができ、オーバーシュートの発生を良好に防
止できると共に、制御弁機構に生じる戻り位置の位置ず
れを短時間で補正できる。一方、アクチュエータが目標
とする位置付近まで移動したときには、積分演算手段は
実偏差に対する積分演算を行い、アクチュエータを目標
とする位置で速やか実質的な停止状態にできる。
【0149】また、請求項の発明によれば、液圧源か
ら供給される液体の温度と液圧源を駆動するエンジンの
回転数または液圧源自体の回転数とに基づき過渡時間を
可変に設定する構成としたから、エンジンの回転数また
は液圧源自体の回転数の変化で液圧源から吐出される液
体の吐出量が変化したり、液体の温度変化で液体の粘性
が変化することにより、アクチュエータが目標とする位
置へと移動するのに要する時間が変化したときでも、こ
れに応じて過渡時間を可変に設定でき、作動パターン算
定手段は過渡時間に応じて作動パターンを算定すること
により、アクチュエータを理想的な作動パターンに沿っ
て移動させることができると共に、短時間で制御弁機構
に生じる戻り位置の位置ずれを短時間で補正し、アクチ
ュエータを速やかに目標となるストローク位置で実質的
な停止状態にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるアクチュエータ制
御装置の油圧シリンダおよび制御弁装置等を示す縦断面
図である。
【図2】弁ケーシングのポートとランドとの関係を示す
図1中の矢示II−II方向からみた拡大断面図である。
【図3】図1中に示すコントロールユニット等の制御ブ
ロック図である。
【図4】コントロールユニットによるスプール弁制御処
理を示す流れ図である。
【図5】図4中の積分演算値の算出処理を示す流れ図で
ある。
【図6】コントロールユニットから出力されるPWM信
号のデューティ比と流出入ポートの開度との関係を示す
特性線図である。
【図7】油圧シリンダをストロークさせるときの検出
値、比例演算値、積分演算値および補償演算値の変化特
性を示す特性線図である。
【図8】油圧シリンダをストロークさせるときの作動パ
ターンおよび検出値の変化特性を示す特性線図である。
【図9】本発明の第2の実施例によるアクチュエータ制
御装置に用いるコントロールユニット等の制御ブロック
図である。
【図10】図9中のコントロールユニットの記憶部に格
納した過渡時間マップを示す説明図である。
【図11】図9中のコントロールユニットによる積分演
算値の算出処理を示す流れ図である。
【図12】油圧シリンダをストロークさせるときの検出
値、比例演算値、積分演算値および補償演算値の変化特
性を示す特性線図である。
【図13】本発明の第3の実施例によるエンジンのバル
ブタイミング制御装置に設けるクランクシャフトおよび
カムシャフト等を示す一部破断の正面図である。
【図14】図13中のクランクシャフトおよびディスク
ホルダ等をアクチュエータと共に示す斜視図である。
【図15】偏心ディスクをコントロールシャフト等と共
に示す図13中の矢示XV−XV方向からみた断面図であ
る。
【図16】クランクシャフト、カムシャフト、クランク
角センサおよびカム位置センサ等を示す図13中の矢示
XVI−XVI 方向からみた断面図である。
【図17】クランク角センサおよびカム位置センサから
出力される基準信号を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 タンク 3 油圧シリンダ(アクチュエータ) 5 制御弁装置(制御弁機構) 13 スプール(弁体) 16 電磁アクチュエータ(スプール駆動手段) 17 コントロールユニット(弁制御手段) 18 実偏差演算回路(実偏差演算手段) 19 比例演算回路(比例演算手段) 20 補償演算回路(補償演算手段) 21 積分演算回路(積分演算手段) 22 作動パターン算定回路(作動パターン算定手段) 23 擬似偏差演算回路(擬似偏差演算手段) 25,53 過渡状態判定回路(過渡状態判定手段) 26 出力信号設定回路(出力信号設定手段) 29 目標値設定器(目標値設定手段) 30 位置検出センサ(作動検出手段) 71 クランクシャフト 74 カムシャフト 77 偏心機構(回転位相可変手段) 82 アクチュエータ 83 クランク角センサ 84 カム位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F02D 41/00 - 45/00 395 F15B 9/00 - 9/17 G05B 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧源から給排される液圧によって駆動
    制御されるアクチュエータと、 該アクチュエータと前記液圧源との間に配設され、常時
    は弁体を一定幅の不感帯をもって中立位置に保持し、前
    記液圧源からアクチュエータに液圧を給排するときには
    前記弁体を中立位置から摺動変位させる制御弁機構と、 前記アクチュエータを作動させるため、該制御弁機構の
    弁体を制御信号に応じて摺動変位させる弁制御手段とか
    らなるアクチュエータ制御装置において、 内燃機関のバルブタイミングを可変に制御するため前記
    アクチュエータによって駆動され、前記内燃機関のクラ
    ンクシャフトとカムシャフトとの回転位相に位相差を生
    じさせる回転位相可変手段を備え、 前記弁制御手段は、前記内燃機関のバルブタイミングが
    前記内燃機関の運転状態に対応したタイミングとなるよ
    うに、前記アクチュエータを作動させるための目標値を
    設定する目標値設定手段と、 前記クランクシャフトとカムシャフトとの位相差から前
    記アクチュエータの作動状態を検出する作動検出手段
    と、 前記目標値設定手段による目標値と該作動検出手段によ
    る検出値との実偏差を演算する実偏差演算手段と、 該実偏差演算手段からの実偏差に対する比例演算を行う
    比例演算手段と、 前記制御弁機構の不感帯補償を行うため、前記実偏差演
    算手段による実偏差に対して前記不感帯分を補償演算す
    る補償演算手段と、 前記目標値設定手段による目標値に基づいて該目標値に
    向けて時間変化する前記アクチュエータの目標とすべき
    作動パターンを算定する作動パターン算定手段と、 該作動パターン算定手段によるアクチュエータの作動パ
    ターンと前記作動検出手段による検出値との擬似偏差を
    演算する擬似偏差演算手段と、 前記実偏差演算手段からの実偏差と該擬似偏差演算手段
    からの擬似偏差とのいずれか一方の偏差に対する積分演
    算を過渡状態か否かに基づいて選択的に行う積分演算手
    段と、 前記比例演算手段、補償演算手段および積分演算手段に
    よるそれぞれの演算値に基づいて前記制御弁機構に出力
    すべき制御信号を設定する出力信号設定手段とから構成
    したことを特徴とするアクチュエータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記弁制御手段は、前記目標値設定手段
    による目標値に基づいて過渡状態の判別を行い、前記目
    標値が変更されたときには予め決められた過渡時間の間
    を過渡状態と判定し、これ以外のときには非過渡状態に
    あると判定する過渡状態判定手段を備え、前記積分演算
    手段は、該過渡状態判定手段により非過渡状態にあると
    判定したときには前記実偏差演算手段からの実偏差に対
    する積分演算を行い、過渡状態と判定したときには前記
    擬似偏差演算手段からの擬似偏差に対する積分演算を行
    う構成としてなる請求項1に記載のアクチュエータ制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記過渡状態判定手段の過渡時間は、少
    なくとも前記液圧源から供給される液体の温度と前記液
    圧源を駆動するエンジンの回転数または前記液圧源自体
    の回転数とに基づいて可変に設定する構成としてなる請
    求項に記載のアクチュエータ制御装置。
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