JP3344216B2 - 車両横転防止装置 - Google Patents

車両横転防止装置

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JP3344216B2 JP14722696A JP14722696A JP3344216B2 JP 3344216 B2 JP3344216 B2 JP 3344216B2 JP 14722696 A JP14722696 A JP 14722696A JP 14722696 A JP14722696 A JP 14722696A JP 3344216 B2 JP3344216 B2 JP 3344216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の横転危険度
を判定して車両の横転を防止する車両横転防止装置に関
し、トラック等のようにその積載状態により重心高さが
変化する車両に用いて好適の、車両横転防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の横転危険度を判定して車両
の横転を防止する車両横転防止装置として、例えば特開
平4−8837号公報に開示された技術がある。この技
術では、荷重検出装置,速度検出機構,傾斜検出機構等
の出力に基づき所定の条件式を満足することを検出した
時には、自動的にアクセルを緩めるか、または警報を発
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来例は、横転の防止措置を講じるための条件が1段階で
あるため、閾値を低く設定すると、横転の危険が比較的
低い状況下でもエンジン出力が低下して走行性能が低下
することになり、一方、走行性能を向上させるべく閾値
を高く設定すると、横転の危険がかなり高くならないと
横転防止のための手段が作動せず安全性が低下すること
になるという課題がある。
【0004】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、車両の横転危険度を段階的に判定して横転危
険度に応じた制御を行なえるようにした、車両横転防止
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の車両
横転防止装置は、車両の走行状態を検出する走行状態検
出手段と、サスペンションのロール剛性を調整するロー
ル剛性調整手段と、車両の駆動力を抑制する駆動力抑制
手段と、上記走行状態検出手段の検出情報に基づいて横
転危険度を判定し、上記横転危険度が第1度合になると
上記サスペンションのロール剛性を増大させるように上
記ロール剛性調整手段を作動させるとともに、上記横転
危険度が上記第1度合より危険度の高い第2度合になる
と上記駆動力抑制手段を作動させる制御手段とを備え
上記走行状態検出手段は、車輪への荷重を検出する荷重
検出手段と、操舵角及び/又は車速を検出する運転状態
検出手段とを有し、上記制御手段が、上記荷重検出手段
により検出された車輪への荷重に基づいて上記第1度合
を判定し、上記運転状態検出手段により検出された操舵
角及び/又は車速に基づいて上記第2度合を判定する
とを特徴としている。これにより、車両の横転危険度に
応じて、ロール剛性調整手段と、駆動力抑制手段とを段
階的に作動させることができる。
【0006】
【0007】また、上記制御手段が、左右車輪間の荷重
差が設定荷重差以上になったことを検出すると上記第1
度合と判定し、上記左右車輪間の荷重差が上記設定荷重
差以上で、且つ上記の操舵角又は車速が設定値を越えた
ことを検出すると上記第2度合と判定するように構成す
るのが好ましい。かかる構成によれば、第1度合の判定
を車両の左右車輪間の荷重差に基づいて行なうため、車
両の重心高さの影響を受けることなく横転危険状態を正
確に判定することができ、第2度合の判定を操舵角又は
車速の変化に基づいて行なうため、応答性に優れた制御
を行なうことができる。
【0008】さらに、上記設定値が、いずれかの車輪へ
の荷重が設定荷重以下になった時の上記の操舵角又は車
速よりも所定値だけ大きい値として設定されるように構
成するのが好ましい。かかる構成によれば、簡便に閾値
を設定できる。 また、上記走行状態検出手段は、車輪へ
の荷重を検出する荷重検出手段を有し、上記制御手段
は、左右車輪間の荷重差が設定荷重差以上になったこと
を検出すると上記第1度合と判定し、上記左右車輪間の
荷重差が上記設定荷重差以上で、且ついずれかの車輪へ
の荷重が設定荷重以下になると上記第2度合と判定する
ように構成するのが好ましい。かかる構成によれば、第
1度合の判定を車両の左右車輪間の荷重差に基づいて行
なうため、車両の重心高さの影響を受けることなく横転
危険状態を正確に判定することができ、第2度合の判定
を車輪への荷重に基づいて行なうため、横転危険状態を
より正確に判定することができる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の一実施
形態について説明すると、図1,図2は本実施形態にか
かる車両横転防止装置を説明するためのもので、図1は
本発明の一実施形態にかかる車両横転防止装置の制御ブ
ロック図、図2は本発明の一実施形態にかかる車両横転
防止装置による横転危険度判定の動作を説明するための
フローチャートである。
【0010】本車両横転防止装置は、図1に示すよう
に、走行状態検出手段1,制御手段2,ロール剛性調整
手段3,駆動力抑制手段4を備えて構成される。まず、
走行状態検出手段1について説明すると、この走行状態
検出手段1は荷重検出手段11及び運転状態検出手段1
2を備えて構成される。ここで、荷重検出手段11は、
車輪への荷重、即ち、左右の車輪に備えられるそれぞれ
のサスペンションの上下荷重Wを検出するものである。
この荷重検出手段11からの検出情報は、後述する制御
手段2に備えられる荷重差演算手段21及び横転危険度
判定手段26に送られる。
【0011】また、運転状態検出手段12は、ハンドル
の操舵角(ハンドル角)θ,車速V等を検出するもので
あり、例えば、ハンドルの操舵角θを検出する操舵角検
出部13、車速Vを検出する車速検出部14を備える。
この操舵角検出部13からの検出情報は、後述する制御
手段2に備えられる操舵角記憶手段22及び設定値演算
手段24に送られる。また、車速検出部14からの検出
情報は、後述する制御手段2に備えられる車速記憶手段
23,設定値演算手段24及び横転危険度判定手段26
に送られる。
【0012】次に、制御手段2について説明すると、こ
の制御手段2は、走行状態検出手段1からの検出情報に
基づいて、ロール剛性調整手段3及び駆動力抑制手段4
を制御するものであり、荷重差演算手段21,操舵角記
憶手段22,設定値演算手段24,車速記憶手段23,
設定値演算手段24,判定値記憶手段25,横転危険度
判定手段26等を備えて構成される。
【0013】荷重差演算手段21は、荷重検出手段11
によって検出されたそれぞれのサスペンションの上下荷
重Wを読み込んで、左右のサスペンションの上下荷重W
の荷重差ΔWを演算するものである。操舵角記憶手段2
2は、横転危険度判定手段26によって、左右のサスペ
ンションの上下荷重Wの荷重差ΔWが設定荷重差ΔW1
以上で、且つサスペンションの上下荷重(いずれかの車
輪への荷重)Wが設定荷重W2 以下になったと判定され
た時に、横転危険度判定手段26からの信号を受けて、
その時の操舵角検出部13によって検出されるハンドル
の操舵角θ0 を読み込み、そして、記憶するものであ
る。
【0014】車速記憶手段23は、横転危険度判定手段
26によって、左右のサスペンションの上下荷重Wの荷
重差ΔWが設定荷重差ΔW1 以上で、且つサスペンショ
ンの上下荷重(いずれかの車輪への荷重)Wが設定荷重
2 以下になったと判定された時に、横転危険度判定手
段26からの信号を受けて、その時の車速検出部14に
よって検出される車速V0 を読み込み、そして、記憶す
るものである。
【0015】設定値演算手段24は、操舵角記憶手段2
2に記憶されているハンドルの操舵角θ0 又は車速記憶
手段23に記憶されている車速V0 を読み込んで、次式
(1),(2)に示すように、ハンドルの操舵角θ0
りも所定値Δθ1 だけ大きい値になるように設定値θ1
を算出し、車速V0 よりも所定値ΔV1 だけ大きい値に
なるように設定値V1 を算出するものである。
【0016】 V1 =V0 +ΔV1 ・・・(1) θ1 =θ0 +Δθ1 ・・・(2) なお、この設定値V1 ,θ1 は、横転危険度の度合いが
第2度合に達しているか否かを判定するために用いるも
のである。つまり、横転の危険を回避するのに、後述す
る駆動力抑制手段4によって車両の駆動力を抑制する必
要があるか否かを判定するために用いるものである。
【0017】判定値記憶手段25は、車両の横転危険度
の度合いが第1度合又は第2度合に達しているか否かを
判定するための判定値ΔW1 ,W2 ,V2 ,ΔW3 を記
憶するものである。なお、ここで、第1度合及び第2度
合は車両の横転危険度の度合いを示すものであり、第1
度合よりも第2度合の方が危険度が高いことを示してい
る。
【0018】まず、判定値(設定荷重差)ΔW1 は、車
両の横転危険度の度合いが第1度合に達しているか否か
を判定するために用いるものであり、左右輪への荷重、
即ち、左右のサスペンションの上下荷重Wの荷重差ΔW
に相当する値として設定される。荷重差ΔWが判定値Δ
1 を上回ったら横転の危険を回避する必要があるとし
て、後述するロール剛性調整手段3によってサスペンシ
ョンのロール剛性をハード側へ調整する。判定値ΔW1
はこのために用いられる。
【0019】判定値(設定荷重)W2 は、横転危険度の
度合いが第1度合に達し、ロール剛性調整手段3によっ
てロール剛性を調整する制御(即ち、サスペンション特
性をハードにセットする制御)が行なわれた状態で、横
転危険度が増しているか否かを判定するために用いるも
のである。この設定荷重W2 は、いずれかの車輪への荷
重、即ち、サスペンションの上下荷重Wに相当する値と
して設定される。
【0020】判定値V2 は、駆動力抑制手段4による車
両の駆動力、即ち、エンジンの出力の抑制する制御が必
要なくなったか否かを判定するために用いるものであ
る。この判定値V2 は、車速Vに相当する値として設定
される。判定値ΔW3 は、ロール剛性調整手段3による
ロール剛性を調整する制御(即ち、サスペンション特性
をハードにセットする制御)が必要なくなったか否かを
判定するために用いるものである。この判定値ΔW
3 は、左右のサスペンションの上下荷重Wの荷重差ΔW
に相当する値として設定される。なお、判定値ΔW3
設定荷重差ΔW1 よりも小さい値に設定される。これ
は、ロール剛性調整制御に関し、ロール剛性をハードへ
切り換える荷重差判定とハードから通常状態(ソフト)
へ戻す荷重差判定との間にヒステリシスを設け、ロール
剛性制御を安定させるためである。
【0021】横転危険度判定手段26は、車両の横転危
険度の判定を行ない、この判定結果に基づいて後述する
ロール剛性調整手段3又は駆動力抑制手段4を制御する
ように構成されており、以下に示すような判定,制御を
行なうものである。つまり、荷重差演算手段21から左
右のサスペンションの上下荷重Wの荷重差(左右車輪間
の荷重差)ΔW、判定値記憶手段25から設定荷重差Δ
1 をそれぞれ読み込み、荷重差ΔWが設定荷重差ΔW
1 以上になったか否かを判定することで、横転危険度が
第1度合に達したか否かを判定し、この判定結果に基づ
いてロール剛性調整手段3によるロール剛性を調整する
制御(即ち、サスペンション特性をハードに設定する制
御)を行なうものである。
【0022】また、荷重差ΔWが設定荷重差ΔW1 以上
になり、横転危険度が第1度合に達したと判定し、ロー
ル剛性調整手段3による制御を行なった状態で、荷重検
出手段11から左右のサスペンションの上下荷重W、判
定値記憶手段25から設定荷重W2 をそれぞれ読み込
み、左右のいずれかのサスペンションの上下荷重Wが設
定荷重W2 よりも小さくなったか否かにより、横転危険
度が増しているか否かの判定を行なうものである。左右
のサスペンションの上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小
さくなった時には、横転危険度が増していると判定し
て、操舵角記憶手段22又は車速記憶手段23に信号を
送るようになっている。
【0023】さらに、左右のいずれかのサスペンション
の上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小さくなり横転危険
度が増した状態で、操舵角検出部13からハンドルの操
舵角θ、設定値演算手段24から設定値θ1 をそれぞれ
読み込み、ハンドルの操舵角θが設定値θ1 を越えたか
否か、又は車速検出部14から車速V、設定値演算手段
24から設定値V1 をそれぞれ読み込み、車速Vが設定
値V1 を越えたか否か、を判定することで、横転危険度
が第2度合に達したか否かを判定し、この判定結果に基
づいて駆動力抑制手段4によるエンジン出力を抑制する
制御を行なうものである。
【0024】ここで、設定値V1 は、サスペンションの
上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小さくなった時点の車
速V0 と所定値ΔV1 (>0)との和、即ち、V1 =V
0 +ΔV1 と表わせる値であり、したがって、車速Vが
設定値V1 を越えたか否かの判定は、車速Vがサスペン
ションの上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小さくなった
時点の車速V0 よりも所定値ΔV1 以上増加したか否か
を判定することであり、設定値θ1 は、サスペンション
の上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小さくなった時点の
ハンドルの操舵角θ0 と所定値Δθ1 (>0)との和、
即ち、θ1 =θ 0 +Δθ1 と表せる値であり、したがっ
て、ハンドルの操舵角θが設定値θ1 を越えたか否かの
判定は、ハンドルの操舵角θがサスペンションの上下荷
重Wが設定荷重W2 よりも小さくなった時点のハンドル
の操舵角θ0 と比べて所定値Δθ 1 以上増加したか否か
を判定することである。
【0025】また、車速検出部14から車速V、判定値
記憶手段25から判定値V2 をそれぞれ読み込み、車速
Vが判定値V2 よりも小さくなったか否かの判定を行な
うことで、駆動力抑制手段4による制御が必要なくなっ
たか否かを判定し、この判定結果に基づいて駆動力抑制
手段4による制御を解除するものである。さらに、荷重
差演算手段21から荷重差ΔW、判定値記憶手段25か
ら判定値ΔW3 をそれぞれ読み込み、荷重差ΔWが判定
値ΔW3 よりも小さくなったか否かの判定を行なうこと
で、ロール剛性調整手段3による制御(即ち、サスペン
ション特性をハードに設定する制御)が必要なくなった
か否かを判定し、この判定結果に基づいてロール剛性調
整手段3によるロール剛性を調整する制御(即ち、サス
ペンション特性をソフトに設定する制御)を行なうもの
である。
【0026】次に、このような制御手段1により制御さ
れるロール剛性調整手段3及び駆動力抑制手段4につい
て説明する。まず、ロール剛性調整手段3は、サスペン
ションのロール剛性を調整するためのものであり、この
ロール剛性調整手段3によって、サスペンション特性を
ハード,ソフトの2段階に切り替えることができるよう
になっている。ここで、サスペンション特性をハードに
するとは、サスペンションのバネ定数あるいは減衰係数
またはスタビライザ剛性が大きくなるように制御するこ
とをいい、サスペンション特性をソフトにするとは、サ
スペンションのバネ定数あるいは減衰係数またはスタビ
ライザ剛性が小さくなるように制御することをいう。
【0027】駆動力抑制手段4は、車両の駆動力を抑制
するためのものであり、この駆動力抑制手段4によっ
て、車両に備えられるエンジンの出力を抑制できるよう
になっている。例えば、ブレーキ等の減速手段によっ
て、車両の駆動力を抑制するようにしてもよい。本発明
の一実施形態としての車両横転防止装置は、上述のよう
に構成され、この装置による動作は、以下のようにして
行なわれる。
【0028】つまり、左右のサスペンションの上下荷重
の荷重差ΔWが設定荷重差ΔW1 以上になったら、ロー
ル剛性調整手段3によりサスペンション特性をハードに
することによって、車両のロール角の増大を抑え、車両
の重心の横移動によるロールモーメントの増加を小さく
する。そして、引続きいずれかのサスペンションの上下
荷重Wが減少して設定荷重W 2 以下になり横転危険度が
増し、この状態から、さらに車速V又はハンドルの操舵
角θが増加した場合、車両の横転限界への到達を予測し
てエンジンの出力を抑制し、横加速度のそれ以上の増大
によるロールモーメントの増加を防止する。
【0029】以下、この装置による動作について、図2
に示すフローチャートに基づいて詳述する。まず、ステ
ップS10では、荷重検出手段11によって検出された
サスペンションの上下荷重W,操舵角検出部13によっ
て検出されたハンドルの操舵角θ,車速検出部14によ
って検出された車速Vをそれぞれ読み込み、ステップS
20に進む。
【0030】次に、ステップS20では、エンジン出力
抑制信号がオンか否か、即ち、既に、駆動力抑制手段4
によってエンジンの出力を抑制する制御が行なわれてい
るか否かの判定を行なう。この判定の結果、駆動力抑制
手段4による制御が行なわれていない場合は、車両の横
転危険度の判定を行なうべくステップS30に進み、駆
動力抑制手段4による制御が行なわれている場合は、そ
の制御を解除する必要があるか否かを判定すべくステッ
プS110に進む。
【0031】ステップS30では、サスペンションの上
下荷重の荷重差ΔWが設定荷重差ΔW1 以上になったか
否か、即ち、横転危険度が第1度合に達したか否かを判
定する。この判定の結果、横転危険度が第1度合に達し
ている(即ち、ΔW>ΔW1)場合はステップS40に
進み、横転危険度が第1度合に達していない場合はステ
ップS80に進む。
【0032】以下、ステップS30〜S120を参照し
て、本車両横転防止装置の主な動作であるロール剛性調
整手段3及び駆動力抑制手段4による制御を行なう場合
について説明し、その後に、ロール剛性調整手段3及び
駆動力抑制手段4による制御を解除する場合について説
明する。ステップS30で横転危険度が第1度合に達し
ていると判定した場合、ステップS40に進み、ロール
剛性調整手段3によってロール剛性の調整制御(即ち、
サスペンション特性をハードに設定する制御)を行な
う。
【0033】この制御を行なった後、さらに横転危険度
が増しているか否かを判定すべくステップS50に進
み、左右のいずれかのサスペンションの上下荷重Wが設
定荷重W2 よりも小さくなったか否かを判定する。この
判定の結果、サスペンションの上下荷重Wが設定荷重W
2 よりも小さくなっている場合は、横転危険度が増して
いると考えられるためステップS60に進み、サスペン
ションの上下荷重Wが設定荷重W2 よりも小さくなって
いない場合は、横転危険度が増していないと考えられる
ためリターンする。
【0034】そして、ステップS60では、ハンドルの
操舵角θが設定値θ1 を越えたか否か、又は車速Vが設
定値V1 を越えたか否か、を判定することで、横転危険
度が第2度合に達したか否かを判定する。ここで、車速
Vが設定値V1 を越えたか否かを判定することは、車速
Vがサスペンションの上下荷重Wが設定荷重W2 よりも
小さくなった時点の車速V0 よりも所定値ΔV1 以上増
加したか否かを判定することであり、ハンドルの操舵角
θが設定値θ1 を越えたか否かを判定することは、ハン
ドルの操舵角θがサスペンションの上下荷重Wが設定荷
重W2 よりも小さくなった時点のハンドルの操舵角θ0
よりも所定値Δθ1 以上増加したか否かを判定すること
である。
【0035】この判定の結果、ハンドルの操舵角θが設
定値θ1 を越えた場合、又は車速Vが設定値V1 を越え
た場合はステップS70に進み、ハンドルの操舵角θが
設定値θ1 を越えていない場合で、且つ、車速Vが設定
値V1 を越えていない場合はリターンする。そして、ス
テップS70では、駆動力抑制手段4によってエンジン
出力の抑制制御、即ち、エンジン出力抑制信号をオンに
する制御を行ない、リターンする。
【0036】一方、ステップS30で横転危険度が第1
度合に達していないと判定された場合はステップS80
に進み、ロール剛性調整手段3によるロール剛性の調整
制御が行なわれているか否か、即ち、サスペンション特
性がハードになっているか否かを判定する。この判定の
結果、サスペンション特性がハードになっている場合は
ロール剛性調整手段3による制御を解除するが否かの判
定をすべくステップS90に進み、サスペンション特性
がハードになっていない場合はロール剛性調整手段3に
よる制御を解除する必要がないためリターンする。
【0037】そして、ステップS90では、サスペンシ
ョンの上下荷重の荷重差ΔWが判定値ΔW3 よりも小さ
くなったか否かの判定を行なうことで、ロール剛性調整
手段3による制御(即ち、サスペンション特性をハード
に設定する制御)が必要なくなったか否かを判定する。
この判定の結果、荷重差ΔWが判定値ΔW3 よりも小さ
くなっている場合はステップS100に進み、荷重差Δ
Wが判定値ΔW3 よりも小さくなっていない場合はリタ
ーンする。
【0038】ステップS100では、ロール剛性調整手
段3によるロール剛性の調整制御(即ち、サスペンショ
ン特性をソフトに設定する制御)を行ない、リターンす
る。ところで、ステップS20で駆動力抑制手段4によ
る制御が行なわれていると判定された場合はステップS
110に進み、車速Vが判定値V2 よりも小さくなった
か否かの判定を行なうことで、駆動力抑制手段4による
制御が必要なくなったか否かを判定する。
【0039】この判定の結果、車速Vが判定値V2 より
も小さくなっている場合はステップS120に進み、駆
動力抑制手段4による制御、即ち、エンジン出力抑制信
号をオンにする制御を解除して、リターンする。また、
車速Vが判定値V2 よりも大きい場合はリターンする。
したがって、本車両横転防止装置によれば、車両の横転
危険度に応じて、ロール剛性調整手段3による制御と駆
動力抑制手段4による制御とを段階的に行なうため、車
両の旋回限界付近での走行安定性を向上させるとともに
安全性を確保できるという利点がある。
【0040】また、横転危険状態を横加速度に基づき判
定すると、重心高さの影響を受ける問題があるが、上記
実施形態では、第1度合の判定をサスペンションの上下
荷重差(車両の左右車輪間の荷重差)ΔWに基づいて行
なうため、車両の重心高さの影響を受けることなく横転
危険状態を正確に判定することができ、第2度合の判定
を操舵角θ又は車速Vに基づいて行なうため、応答性に
優れた制御を行なうことができ、横転危険状態をより正
確に判定することができるという利点もある。
【0041】つまり、サスペンションの上下荷重差ΔW
が第1度合に達した状態から、さらに危険度の高い第2
度合に達したか否かの判定は、車速V又はハンドルの操
舵角θの増加により判定するため、横加速度やサスペン
ションの上下荷重Wによる横転危険度の判定よりも制御
のタイミングを早くすることができ、このため、応答性
が高いのである。また、サスペンションの上下荷重Wを
検出するようにしているため、リアルタイムに横転危険
度を判定することができ、また、車速V又はハンドルの
操舵角θを検出して横転危険度の増大予測を組み合わせ
ることにより、重心高さが異なる場合にも、常に適正な
横転防止制御を行なうことができるのである。
【0042】さらに、設定値θ1 が操舵角θ0 よりも所
定値Δθ1 だけ大きい値として、設定値V1 が車速V0
よりもΔV1 だけ大きい値として、それぞれ設定される
ようになっているため、簡便に閾値を設定できるという
利点もある。なお、本実施形態の車両横転防止装置にお
いては、横転危険度の度合いが第1度合に達したか否か
の判定を、左右のサスペンションの荷重差ΔWを用いて
行なっているが、これに限られるものではなく、例え
ば、サスペンションの上下荷重Wの絶対値等を用いて行
なってもよい。
【0043】また、本実施形態の車両横転防止装置にお
いては、横転危険度の度合いが第2度合に達したか否か
の判定を、車輪荷重Wと操舵角θ又は車速Vの双方を用
いて行なっているが、これに限られるものではなく、例
えば、車輪荷重Wと操舵角θ及び車速V、車輪荷重Wと
操舵角θ又は車速Vの一方だけを用いたり、左右のサス
ペンションの荷重差ΔWを用いて行なってもよい。
【0044】このほか、横Gセンサを設けて、横Gセン
サから出力される横加速度、又は操舵角θと車速Vとか
ら計算される横加速度に基づいて、横転危険度が第1度
合及び/又は第2度合に達したか否かを判定するように
してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両横転
防止装置によれば、車両の横転危険度に応じて、ロール
剛性調整手段による制御と駆動力抑制手段による制御と
を段階的に行なうため、車両の旋回限界付近での走行安
定性を向上させるとともに安全性を確保できるという利
点がある。特に、第1度合の判定を車輪への荷重に基づ
いて行なうため、車両の重心高さの影響を受けることな
く横転危険状態を正確に判定することができ、第2度合
の判定を操舵角又は車速に基づいて行なうため、応答性
に優れた制御を行なうことができる。
【0046】
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両横転防止装置
の制御ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両横転防止装置
による横転危険度判定の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 走行状態検出手段 2 制御手段 3 ロール剛性調整手段 4 駆動力抑制手段 11 荷重検出手段 12 運転状態検出手段 13 操舵角検出部 14 車速検出部 21 荷重差演算手段 22 操舵角記憶手段 23 車速記憶手段 24 設定値演算手段 25 判定値記憶手段 26 横転危険度判定手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行状態を検出する走行状態検出
    手段と、 サスペンションのロール剛性を調整するロール剛性調整
    手段と、 車両の駆動力を抑制する駆動力抑制手段と、 上記走行状態検出手段の検出情報に基づいて横転危険度
    を判定し、上記横転危険度が第1度合になると上記サス
    ペンションのロール剛性を増大させるように上記ロール
    剛性調整手段を作動させるとともに、上記横転危険度が
    上記第1度合より危険度の高い第2度合になると上記駆
    動力抑制手段を作動させる制御手段とを備え 上記走行状態検出手段は、車輪への荷重を検出する荷重
    検出手段と、操舵角及び/又は車速を検出する運転状態
    検出手段とを有し、 上記制御手段が、上記荷重検出手段により検出された車
    輪への荷重に基づいて上記第1度合を判定し、上記運転
    状態検出手段により検出された操舵角及び/又は車速に
    基づいて上記第2度合を判定する ことを特徴とする、車
    両横転防止装置。
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