JP3344189B2 - 分布ブラッグ反射ミラー多層膜を有する半導体装置 - Google Patents

分布ブラッグ反射ミラー多層膜を有する半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、より
詳しくは、窒化ガリウム系材料を使用した青色〜緑色発
光ダイオード、青色〜緑色レーザーダイオードに関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近の青色及び緑色の発光ダイオード
(LED)の高輝度化の進展には目ざましいものがあ
り、材料として、ZnSSe系やAlGaInN系が用
いられている。これらの背景には、ZnSSe系におけ
るラジカル窒素ドーピング、AlGaInN系における
成長後の熱処理などのp型ドーピング技術の改善があ
る。特に、AlGaInN系発光ダイオードは、青色光
源としては実用レベルのものが作製されており、図2に
示すようなダブルヘテロ構造が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、青色用窒化ガリ
ウム系化合物半導体用基板として、サファイア、SiC
などが用いられている。しかしながらサファイアには、
導電性基板が作製できない、劈開ができないなどの問題
点を有している。一方、SiCは導電性基板が得られる
ものの、高価であるという問題がある。また、これらの
基板は非常に固いために、チップ化等の素子分離プロセ
スに大きな困難を伴っている。
【0004】AlGaAs系やAlGaInP系LED
では、光取り出し効率を向上させるために、発光波長に
対してブラックの回折条件を満たすように屈折率の異な
る層を交互に積層した分布ブラッグ反射ミラー(DB
R)が良く用いられる。このDBR膜を用いると、基板
での光の吸収を抑えて輝度を大きく向上させり、表面側
に光を反射させるために側面光が抑えられ指向性が向上
するといった利点がある。AlGaAs系やAlGaI
nP系の場合、AlとGaを混晶比を変化させても格子
定数がほとんど変わらないために、容易に屈折率の異な
る層を積層することができる。特に、有機金属気相成長
(MOCVD)や分子線エピタキシー(MBE)などの
成長法は、厚膜成長が困難であるが、精密な層厚や組成
制御に優れるためDBR膜の利用が有効である。
【0005】しかしながら、AlGaInN系では、A
lNとGaNの格子定数が比較的大きく異なる(格子不
整2.2%)ために、AlとGaの混晶比を大きく変え
ると、臨界膜厚以下で作製することは事実上不可能であ
り、そこで格子整合させるためにInも変化させねばな
らず、DBRを制御良く作製する上で大きな困難を伴っ
てしまうという問題が生じていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、M
OCVDやMBE法でAlGaInN系LEDを作製す
るにあたり、基板上に形成されたInAlGaN系から
なる発光層の上下どちらかの少なくとも片側にAlx
1ーxP(0≦x<1)層とAlyGa1ーyP(0<y≦
1、x<y)層を交互に積層したDBR膜を設けること
により、上記の課題を解決するに至った。
【0007】AlGaP系は緑色波長に対応するバンド
ギャップを有しているが、間接遷移型であるために、高
輝度LED用材料には適さない。しかしながら、緑色に
対して透明であること、さらにAlPとGaPの格子定
数がほとんど同じ(格子不整0.24%)であるため
に、臨界膜厚以下で反射率の大きい緑色〜青色用のDB
R膜を容易に作製することができる。また、高品質なG
aP基板が安価で入手できることも、LEDを生産する
上でも本発明は非常に有望である。
【0008】本発明において、AlxGa1ーxP(0≦x
<1)層とAlyGa1ーyP(0<y≦1、x<y)層を
交互に積層したDBR膜は、常法により製造することが
できる。そしてこのDBR膜は、活性層からみて光取り
出し方向側に設ける場合には、電極により吸収されてし
まう光を反射する目的で設けられ、この場合DBR膜の
大きさは、電極と同じかやや小さくするとよい。逆に活
性層からみて光取り出し方向の反対側に設ける場合には
基板による光の吸収を抑制する目的で設けられ、特に該
発光層よりもバンドギャップの小さい基板を使用してい
る場合には、基板と発光層との間に前記DBR膜を設け
ることが効果的である。いずれの場合も、光吸収の大き
な層がDBR膜と活性層の間に存在しない様な層構成を
とることが好ましい。
【0009】また、本発明に使用される基板としては、
GaP基板が好ましく、特に好ましくはその表面の面方
位が{111}Bであることである。以下、本発明を実
施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はその要旨
を超えない限り、実施例に限定されるものではない。 (実施例)本発明の成長に使用した装置の構成は図3に
示すように中央に基板搬送室を設け、基板交換室1室と
減圧MOCVD装置3台を設置してある。成長室1は通
常のMOCVD装置であり、AlGaInN系化合物半
導体の成長に用いる。成長室2も通常のMOCVD装置
であるがAlGaInN系以外のIII−V族化合物半
導体の成長に用いる。成長室3は、原料をマイクロ波励
起によりラジカル分解することができ、基板表面の窒化
及びAlGaInN系化合物の成長に用いる。図1に示
すような構造のエピタキシャルウエハを成長手順を示
す。
【0010】まずn型GaP(111)B基板を成長室
2に導入し、加熱昇温する。750゜Cにおいて、前記
GaP基板上にn型GaPバッファ層0.5μm、n型
Al0. 2Ga0.8P38.6nmとn型AlP42.9nm
を交互に10周期積層したDBR、n型GaP保護膜5
nmを順次成長させる。このとき、キャリアガスに水素
を用いて、III族原料ガスに、トリメチルガリウム
(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)をV族
原料には、ホスフィン(PH3)を使用した。この後、
基板を冷却し、搬送室を経て成長室3へ基板を移動させ
る。基板を600゜Cに加熱し、成長前に窒素ガス
(N2)を原料として、マイクロ波励起によりラジカル
窒素を基板表面に供給し、表面のP原子をN原子と置換
させる工程、すなわち窒化を行う。この表面上に、n型
In0.3Ga0.7Nバッファ層10nmを成長させる。こ
の後、基板を冷却し、搬送室を経て成長室1へ基板を移
動させる。成長温度700゜Cで、前記エピタキシャル
膜成長基板上に、n型In0.3Ga0. 7Nバッファ層1μ
m、n型In0.3(Al0.2Ga0.80.7Nクラッド層1
μm、ZnドープIn0.3Ga0.7N活性層0.1μm、
p型In0.3(Al0.2Ga0.80.7Nクラッド層1μ
m、p型In0.3Ga0.7Nコンタクト層1μmを順次成
長させる。このとき、キャリアガスに水素を用いて、I
II族原料ガスに、TMG、TMA、トリメチルインジ
ウム(TMI)を用いた。V族原料には、一般的にはア
ンモニア(NH3)が用いられるが、成長温度の低減の
ために、低温での分解効率のよいジメチルヒドラジンや
アジ化エチルなどの有機金属を用いてもよい。n型ドー
パントには、SiまたはGeを、p型ドーパントには、
MgまたはZnを用いた。必要に応じて、成長後に引き
続いて成長室内で熱処理を行い、キャリアを活性化させ
る。基板として{111}Bを採用したのは、GaP表
面の窒化を行いや易くするためである。ここで{11
1}B面とは、III−V族化合物半導体であればV族の
みが表面にならぶ{111}面である。
【0011】このようにして成長したエピタキシャルウ
エハを基板側に全面電極、表面側に直径約100μmの
円形状電極を形成し、チップに加工した(図1)。この
チップを発光ダイオードとして組み立てて発光させたと
ころ、順方向電流20mAにおいて、発光波長520n
m、発光出力500μWと非常に良好な値が得られた。
比較のために作製したAlGaP系DBRを使用しなか
った発光ダイオードも作製し、その輝度を比較すると
2.1倍の輝度となった。また、GaNで問題となって
いる長波長側への裾引きによる単色性の劣化も低減する
ことができた。
【0012】さらに、表面側の円形電極直下にも、DB
R膜を形成したところ、電極での吸収が減少し、輝度を
さらに約50%向上させることができ、上述の比較のた
めの発光ダイオードに比べ、約3倍の輝度となった。ま
た、AlGaInN系からなる発光層とAlxGa1ーx
(0≦x<1)層とAlyGa1ーyP(0<y≦1、x<
y)層を交互に積層した分布ブラッグ反射ミラー多層膜
とを異なる基板上に成長し、前記基板の表面又は裏面を
張り合わせることによっても同様な効果が得られること
は言うまでもない。
【0013】
【発明の効果】基板上に形成されたAlGaInN系か
らなる発光層の上下どちらかの少なくとも片側にAlx
Ga1ーxP(0≦x<1)層とAlyGa1ーyP(0<y
≦1、x<y)層を交互に積層した分布ブラッグ反射ミ
ラー多層膜を挿入したことにより、高輝度かつ単色性及
び指向性のよい青色〜緑色発光ダイオードを容易に作製
することができる。
【0014】また、本発明により発光層の上下に制御性
良く高反射率のDBR膜を容易に作製できるために、青
色〜緑色面発光レーザの作製も可能となり、その産業上
の利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例にて製造した素子の説
明図である。
【図2】図2は、従来の素子の一例を示す説明図であ
る。
【図3】図3は、実施例の素子を製造するために使用し
た装置の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−275682(JP,A) 特開 平2−288371(JP,A) 特開 平6−125111(JP,A) 特開 平7−94822(JP,A) 特開 平7−263744(JP,A) 特開 平8−56054(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00 H01L 21/205 H01S 5/00 - 5/50

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成されたAlGaInN系から
    なる発光層の上下どちらかの少なくとも片側にAlx
    1ーxP(0≦x<1)層とAlyGa1ーyP(0<y≦
    1、x<y)層を交互に積層した分布ブラッグ反射ミラ
    ー多層膜を設けたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】該発光層よりもバンドギャップの小さい基
    板との間に前記分布ブラッグ反射ミラー多層膜を設けた
    請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】該発光層に対し基板と反対側であって、発
    光層と電極との間に前記分布ブラッグ反射ミラー多層膜
    を設けた請求項1又至2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】該基板がGaPである請求項1又至3のい
    ずれか記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】該GaP基板の面方位が{111}Bであ
    る請求項1又至4のいずれか記載の半導体装置。
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