JP3343417B2 - 金属酸化物・水素二次電池 - Google Patents
金属酸化物・水素二次電池Info
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Description
とし、水素を負極活物質とする金属酸化物・水素二次電
池に関し、特に負極を改良した金属酸化物・水素二次電
池に関するものである。
て、水素負極を水素吸蔵合金で構成した形式のものが注
目を集めている。その理由は、この電池系が元来、高エ
ネルギ−密度を有するために容積効率的に有利であり、
しかも安全作動が可能であって、特性的にも信頼度の点
でも優れているからである。前記負極は、前記水素吸蔵
合金を例えば機械粉砕することにより得られた粉末に、
導電剤、高分子結着剤を添加し、水の存在下で混練して
ペーストを調製し、前記ペーストを例えばパンチドメタ
ルなどの導電性芯体に塗布した後、成形することにより
製造されている。
aNi5 が多用されている。また、La,Ce,Pr,
Nd,Smなどのランタン系元素の混合物であるミッシ
ュメタル(以下、Mmという)とNiとの合金、すなわ
ちMmNi5 も広く用いられている。MmNi5 は希土
類成分としてMmを用いるために、希土類成分として高
価なLa元素のみを用いるLaNi5 に比べて安価であ
り、実用的である。
は、Niの一部をAl,Mn,Fe,Co,Ti,C
u,Zn,Zr,Cr,V,Bのような元素で置換した
多元素系のものも使用されている。
極を備えた二次電池は充放電サイクル寿命が短く、か
つ、その寿命がばらつくという問題点があった。前記サ
イクル寿命が短くなる原因は前記負極材料である水素吸
蔵合金粉末の劣化によるものである。原因の一つは、例
えば前記組成の水素吸蔵合金粉末は充放電サイクルの進
行に伴って微粉化され、劣化を生じる。また、前記水素
吸蔵合金粉末は組成に関連しない要因により腐食が進行
して劣化が促進される。前記サイクル寿命のばらつきの
原因は、前記水素吸蔵合金粉末から前記ペーストを調製
した場合、前記ペーストの流動性が変動して前記導電性
芯体への塗布状態にばらつきが生じることによるもので
ある。前記塗布状態のばらつきは、負極厚さのばらつき
を招き、結果的には前記負極に含まれる水素吸蔵合金粉
末量が変動して前記二次電池のサイクル寿命がばらつ
く。
解決するためになされたもので、充放電サイクルの進行
に伴う水素吸蔵合金粉末の微粉化及び劣化の抑制を達成
することができ、かつ一定量の水素吸蔵合金粉末を含む
負極を備えた金属酸化物・水素二次電池を提供しようと
するものである。
容器内に収納され、金属酸化物を含む正極と、前記容器
内に収納されるアルカリ電解液と、前記容器内に収納さ
れる負極とを具備した金属酸化物・水素二次電池におい
て、前記負極は、一般式LmNiwCoxMnyAlz(但
し、LmはLaを含む希土類元素から選ばれる少なくと
も一種からなり、原子比w、x、y、zの値がそれぞ
れ、4.09≦w≦4.5、0.41≦x≦0.5、
0.28≦y<0.31、0.28≦z<0.31であ
り、かつ前記原子比w、x、y、zの合計値が5.1≦
w+x+y+z≦5.5を示す)で表され、かつ酸素含
有量が500ppm〜1500ppmである水素吸蔵合
金粉末を含むことを特徴とする金属酸化物・水素二次電
池である。
の一例であるニッケル水素二次電池を図1を参照して詳
細に説明する。ペースト式水素吸蔵合金負極1は、ペー
スト式ニッケル正極2との間にセパレータ3を介在して
スパイラル状に捲回され、有底円筒状の容器4内に収納
されている。前記負極1は作製された電極群の最外周に
配置されて前記容器4と電気的に接触している。アルカ
リ電解液は、前記容器4内に収容されている。中央に穴
5を有する円形の封口板6は、前記容器4の上部開口部
に配置されている。リング状の絶縁性ガスケット7は、
前記封口板6の周縁と前記容器4の上部開口部内面の間
に配置され、前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加
工により前記容器4に前記封口板6を前記ガスケット7
を介して気密に固定している。正極リード8は、一端が
前記正極1に接続、他端が前記封口板6の下面に接続さ
れている。帽子形状をなす正極端子9は、前記封口板6
上に前記穴5を覆うように取り付けられている。ゴム製
の安全弁10は、前記封口板6と前記正極端子9で囲ま
れた空間内に前記穴5を塞ぐように配置されている。
ny Alz (但し、LmはLaを含む希土類元素から選
ばれる少なくとも一種からなり、原子比w,x,y,z
の値がそれぞれ、3.90≦w≦4.50,0.38≦
x≦0.50,0.28≦y≦0.50,0.28≦z
≦0.50であり、かつ前記原子比w,x,y,zの合
計値が5.10≦w+x+y+z≦5.50)で表さ
れ、かつ酸素含有量が500ppm〜1500ppmで
ある希土類系水素吸蔵合金粉末を含む。
を構成するLm,Ni,Co,Mn,Alの5成分につ
いて詳細に説明する。 (1)Lm LmはLaを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一
種からなり、水素を吸蔵する働きを有する。
させる働きを有する。前記水素吸蔵合金粉末に配合され
るNiの原子比を3.90未満にすると、前記水素吸蔵
合金粉末の水素吸蔵量を目的とする量に維持することが
困難になるために前記二次電池のサイクル寿命が短くな
る。一方、前記原子比が4.50を越えると、前記水素
吸蔵合金粉末の水素吸蔵量が低下するために前記二次電
池のサイクル寿命が短くなる。特に、前記負極1の微粉
化を抑制するために、前記原子比は、理論値よりも多い
4.09〜4.50の範囲であることが望ましい。
ために、前記水素吸蔵合金粉末に配合される。前記水素
吸蔵合金粉末に配合されるCoの原子比を0.38未満
にすると、前記負極1の微粉化の抑制が困難になる。一
方、前記原子比が0.50を越えると、前記水素吸蔵合
金粉末の水素吸蔵量が低下するために前記二次電池のサ
イクル寿命が短くなる。特に、前記負極1の微粉化を抑
制するために、前記原子比は、理論値よりも多い0.4
1〜0.50の範囲であることが望ましい。
に、前記水素吸蔵合金粉末に配合される。前記水素吸蔵
合金粉末に配合されるMnの原子比を0.28未満にす
ると、前記水素吸蔵合金粉末の平衡水素圧を適正化する
ことが困難になるため、前記負極1の容量が低下する。
一方、前記原子比が0.50を越えると、前記水素吸蔵
合金粉末の水素吸蔵量が低下するために前記二次電池の
サイクル寿命が短くなる。特に、前記負極1の微粉化を
抑制するために、前記原子比は、理論値よりも多い0.
31〜0.50の範囲であることが望ましい。
サイクル寿命を向上するために、前記水素吸蔵合金粉末
に配合される。前記水素吸蔵合金粉末に配合されるAl
の原子比を0.28未満にすると、前記負極1の高容量
化が困難になると共に前記負極1の微粉化の抑制が困難
になる。一方、前記原子比が0.50を越えると、前記
水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵量が低下するために前記二
次電池のサイクル寿命が短くなる。特に、前記負極1の
微粉化を抑制するために、前記原子比は、理論値よりも
多い0.31〜0.50の範囲であることが望ましい。
子比の合計値を5.10〜5.50の範囲に限定したの
は次のような理由によるものである。前記原子比の合計
値を5.10未満にすると、前記負極1の微粉化を抑制
することが困難になる。一方、前記原子比の合計値が
5.50を越えると、前記水素吸蔵合金粉末の水素吸蔵
量が減少するために前記二次電池のサイクル寿命が短く
なる。
の微粉化を抑制するために、下記(1)〜(14)に示
すようにNi,Co,Mn,Alのうちの少なくとも一
つが理論量を越えた割合で配合されることが望ましい。
より好ましくは前記水素吸蔵合金は、下記(1)、
(2)及び(4)それぞれに示されるように前記Niの
原子比が理論値を越えた割合で配合されている組成、前
記Niと前記Coの原子比が理論値を越えた割合で配合
されている組成及び前記Niと前記Alの原子比が理論
値を越えた割合で配合されている組成にすることが望ま
しい。ただし、前記水素吸蔵合金は、前記Ni,Co,
Mn,Alの全てが理論量を越えて配合される組成には
ならない。
例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.38≦x<0.41,0.28≦y
<0.31,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.41≦x≦0.50,0.28≦y
<0.31,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.38≦x<0.41,0.31≦y
≦0.50,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.38≦x<0.41,0.28≦y
<0.31,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
値を越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.41≦x≦0.50,0.31≦y
≦0.50,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
値を越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.41≦x≦0.50,0.28≦y
<0.31,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
値を越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、4.09≦
w≦4.50,0.38≦x<0.41,0.31≦y
≦0.50,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.41≦x≦0.50,0.28≦y
<0.31,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.41≦x≦0.50,0.31≦y
≦0.50,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.41≦x≦0.50,0.28≦y
<0.31,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
論値を越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.41≦x≦0.50,0.31≦y
≦0.50,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.38≦x<0.41,0.31≦y
≦0.50,0.28≦z<0.31であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
越えた組成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.38≦x<0.41,0.31≦y
≦0.50,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
成例 一般式LmNiw Cox Mny Alz (但し、LmはL
aを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一種からな
り、原子比w,x,y,zの値がそれぞれ、3.90≦
w<4.09,0.38≦x<0.41,0.28≦y
<0.31,0.31≦z≦0.50であり、かつ前記
原子比w,x,y,zの合計値が5.10≦w+x+y
+z≦5.50)で表される希土類系水素吸蔵合金。
量は、500ppm〜1500ppmの範囲にする。こ
れは次のような理由によるものである。前記酸素含有量
が500ppm未満になると、前記水素吸蔵合金粉末か
らペーストを調製する際に前記粉末が急激に酸化されて
発熱するために前記ペーストの流動性が変動する。一
方、前記酸素含有量が1500ppmを越えると、前記
水素吸蔵合金粉末が腐食された状態になるため、前記負
極1の劣化を早める。より好ましい前記酸素含有量は7
00ppm〜1000ppmの範囲である。
高分子結着剤、導電剤を添加し、水の存在下で混練して
調製されたペーストを導電性芯体に塗布し、乾燥した
後、プレスによる加圧成形処理を施すことにより製造さ
れる。
化粉砕、噴霧粉砕などで製造することができる。特に、
粒度の安定した水素吸蔵合金粉末を得られ、製造コスト
を低くできるために、前記機械粉砕を用いることが望ま
しい。前記機械粉砕としては、例えばハンマーミルなど
を挙げることができる。
クリル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)、カルボキシメチルセルロース及びその塩(C
MC)等を挙げることができる。かかる高分子結着剤の
配合割合は、前記水素吸蔵合金粉末100重量部に対し
て0.5〜5重量部の範囲にすることが望ましい。
ック、黒鉛等を挙げることができる。かかる導電剤の配
合割合は、前記水素吸蔵合金粉末100重量部に対して
0.1〜4重量部の範囲にすることが望ましい。
メタル、エキスパンドメタル、金網等の二次元構造のも
の、発泡メタル、網状焼結金属繊維などの三次元構造の
もの等を挙げることができる。
ルの他に酸化コバルト、高分子結着剤などを含有するペ
ーストを、例えば焼結繊維基板、発泡メタル、不繊布メ
ッキ基板又はパンチドメタル基板などの導電性芯体に充
填することにより製造される。この高分子結着剤として
は、前記負極1における高分子結着剤と同様のものを挙
げることができる。前記アルカリ電解液としては、水酸
化カリウムと水酸化リチウムとの混合液等を挙げること
ができる。
て、前述した一般式LmNiwCox Mny Alz で表
される組成のものを用いることによって、前記水素吸蔵
合金粉末が充放電サイクルの進行に伴って微粉化される
のを抑制できることを見出だした。
む負極の充放電サイクルの進行に伴う劣化及び作製され
た負極の水素吸蔵合金粉末量の変動の要因について鋭意
研究した結果、主に前記水素吸蔵合金の粉砕に際して生
じる酸化度合の変動に起因することを究明した。すなわ
ち、前記酸化度合が大きい水素吸蔵合金粉末は腐食され
た状態になっているため、この粉末から作製された負極
は充放電サイクルの進行に伴う劣化が早く起こることが
わかった。一方、前記酸化度合が小さい水素吸蔵合金粉
末からペーストを調製すると、前記水素吸蔵合金粉末が
急激に酸化されて発熱する。発熱したペーストは流動性
が変動するため、前記ペーストから作製された負極の厚
さがばらつき、結果として水素吸蔵合金粉末の量がばら
つくことを究明した。
素吸蔵合金粉末の酸素含有量を500ppm〜1500
ppmに規定することによって、酸化による腐食を低減
してその劣化を抑制することができ、さらに、ペースト
調製時に前記水素吸蔵合金粉末が急激に酸化されて発熱
するのを回避して前記ペーストの流動性を安定化できる
ことを見出だした。前記ペーストの流動性の安定化は導
電性芯体への塗布状態を均一にできるため、一定量の水
素吸蔵合金粉末量を含む負極を作製することができる。
また、前記水素吸蔵合金粉末の発熱を回避することによ
り負極製造時の安全性を向上することができる。
Cox Mny Alz で表され、酸素含有量が前記範囲内
である水素吸蔵合金粉末を含む負極を備えた二次電池は
サイクル寿命を長くでき、かつサイクル寿命のばらつき
を低減することができる。
が45.1%,Ceが4.6%,Prが12.1%,N
dが37%,その他の希土類元素が1.2%からな
る)、Ni、Co、Mn、及びAlを構成成分とし、前
記Niの原子比が理論値を越えた割合で配合されている
組成(1)、前記Niと前記Coの原子比が理論値を越
えた割合で配合されている組成(2)及び前記Niと前
記Alの原子比が理論値を越えた割合で配合されている
組成(3)の3種類の水素吸蔵合金のインゴットを、高
周波溶解によって作製した。前記3種類の水素吸蔵合金
を機械粉砕により粉砕した。ここで、不活性ガス雰囲気
中で溶融−赤外線吸収法により前記水素吸蔵合金粉末の
酸素含有量を測定し、酸素含有量が下記表1に示すよう
な値である12種類の水素吸蔵合金粉末を用意した。
に、高分子結着剤として、ポリテトラフルオロエチレン
の懸濁液を1.6ml、ポリアクリル酸ナトリウムを
0.5g及びカルボキシメチルセルロースを0.05g
と、導電剤としてカーボンブラック1gと、水60ml
とを添加し混練して12種類のペーストを調製した。導
電性芯体としてのパンチドメタルを前記各ペーストが収
容された塗布槽中に搬送し、前記塗布槽から垂直方向に
引き上げた後、スリットを通して余分なペーストを除去
することにより前記パンチドメタル表面に前記ペースト
を塗布した。これを乾燥後、全体にプレスし、裁断する
ことにより、12種類の負極を作製した。
を含むペーストを調製し、前記ペーストをニッケル焼結
繊維基板に充填し、乾燥した後、プレスし、裁断するこ
とによりペースト式ニッケル正極を作製した。
12種類の負極と、前記正極との間にセパレータを介し
て渦巻状に捲回して電極群を作製した。前記電極群をA
Aサイズの円筒形容器に収納し、8規定のKOHからな
る電解液を注入し、封口して容量が1000mAhの前
述した図1に示す構造のニッケル水素二次電池を組み立
てた。
前記ペースト調製直後の温度を測定し、前記水素吸蔵合
金粉末の発熱の有無を調べ、その結果を下記表2に示
す。なお、発熱があったものについては前記ペーストの
温度を表2に併記する。
個ずつについて1Cで充電した後、1Cで放電する充放
電サイクルを繰り返し、前記二次電池の容量が充放電サ
イクル開始時の1/2になるのに要したサイクル数を測
定し、平均サイクル数を求め、その結果を下記表2に併
記する。
w Cox Mny Alz の組成で表され、前記Niの原子
比が理論値を越えた割合で配合され、酸素含有量が50
0ppm〜1500ppmである水素吸蔵合金粉末(実
施例1〜3)、一般式LmNiw Cox Mny Alz の
組成で表され、前記Niと前記Coの原子比が理論値を
越えた割合で配合され、酸素含有量が500ppm〜1
500ppmである水素吸蔵合金粉末(実施例4)及び
一般式LmNiw Cox Mny Alz の組成で表され、
前記Niと前記Alの原子比が理論値を越えた割合で配
合され、酸素含有量が500ppm〜1500ppmで
ある水素吸蔵合金粉末(実施例5)は、ペースト調製時
の発熱を回避して一定量の水素吸蔵合金粉末を含む負極
を作製することができる。その結果、前記負極を備えた
実施例1〜5の二次電池は、サイクル寿命を著しく長く
でき、かつその寿命のばらつきを低減することが可能で
あることがわかる。
z の組成で表され、Ni,Co,Mn,Alの原子比が
いずれも理論値であり、酸素含有量が500ppm〜1
500ppmである水素吸蔵合金粉末(比較例1)は、
ペースト調製時の発熱を回避することはできるが、前記
粉末から作製された負極を備えた比較例1の二次電池
は、前記水素吸蔵合金粉末の組成に起因してサイクル寿
命が短くなり、酸素含有量を特定の範囲に規定するのみ
ではサイクル寿命を向上できないことがわかる。
と同様であるが、酸素含有量が500ppm未満である
水素吸蔵合金粉末(比較例2,4,6)は、ペースト調
製時に発熱し、これらの粉末から作製された負極は厚さ
がばらつき、そこに含まれる水素吸蔵合金粉末量がばら
ついた。また、発熱を生じた水素吸蔵合金粉末は、それ
により劣化するため、前記負極を備えた二次電池はサイ
クル寿命が短いことがわかる。一方、組成はそれぞれ実
施例1〜5と同様であるが、酸素含有量が1500pp
mを越える水素吸蔵合金粉末(比較例3,5,7)は腐
食された状態になっているため、これらの粉末から作製
された負極を備えた二次電池はサイクル寿命が極めて短
いことがわかる。
放電サイクルの進行に伴う水素吸蔵合金粉末の微粉化及
び劣化の抑制を達成することができ、かつ一定量の水素
吸蔵合金粉末を含む負極を備え、サイクル寿命が長く、
かつそのばらつきが低減された金属酸化物・水素二次電
池を提供することができる。
す断面図。
器、6…封口板、7…絶縁ガスケット。
Claims (1)
- 【請求項1】 容器と、前記容器内に収納され、金属酸
化物を含む正極と、前記容器内に収納されるアルカリ電
解液と、前記容器内に収納される負極とを具備した金属
酸化物・水素二次電池において、 前記負極は、一般式LmNiwCoxMnyAlz(但し、
LmはLaを含む希土類元素から選ばれる少なくとも一
種からなり、原子比w、x、y、zの値がそれぞれ、
4.09≦w≦4.5、0.41≦x≦0.5、0.2
8≦y<0.31、0.28≦z<0.31であり、か
つ前記原子比w、x、y、zの合計値が5.1≦w+x
+y+z≦5.5を示す)で表され、かつ酸素含有量が
500ppm〜1500ppmである水素吸蔵合金粉末
を含むことを特徴とする金属酸化物・水素二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29531793A JP3343417B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属酸化物・水素二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29531793A JP3343417B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属酸化物・水素二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07147161A JPH07147161A (ja) | 1995-06-06 |
JP3343417B2 true JP3343417B2 (ja) | 2002-11-11 |
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ID=17819049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29531793A Expired - Fee Related JP3343417B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 金属酸化物・水素二次電池 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3343417B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1025529A (ja) * | 1996-03-28 | 1998-01-27 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 希土類元素含有水素吸蔵合金、その製造方法およびそれを用いたアルカリ蓄電池用負電極並びにアルカリ蓄電池 |
US6074783A (en) * | 1996-12-19 | 2000-06-13 | Duracell Inc. | Hydrogen storage alloys for use in rechargeable electrochemical cells, and methods of producing them |
-
1993
- 1993-11-25 JP JP29531793A patent/JP3343417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07147161A (ja) | 1995-06-06 |
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