JP3343046B2 - シリコン基板の貫通孔形成方法 - Google Patents
シリコン基板の貫通孔形成方法Info
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Description
貫通孔を形成する方法に係り、特に光励起電解研磨法を
利用してアスペクト比の大きい貫通孔を形成する方法に
関する。
実装するために、シリコン基板に貫通配線を形成するこ
とは有効である。しかし、従来知られているマイクロマ
シニング技術を用いてシリコン基板に貫通孔を形成しよ
うとすると、高密度の貫通配線を得ることは難しい。例
えば、KOH等の結晶面異方性をもつウェットエッチン
グ法を利用すると、テーパエッチングとなるために、数
100μm 厚のシリコン基板に貫通孔を開けると開口は
大きく広がってしまう。RIE等のドライエッチング法
により垂直に溝加工を行う方法も深い溝加工は困難で、
数100μm 厚のシリコン基板に貫通孔を開けることは
できない。簡単に貫通孔を開ける技術としてはレーザ加
工や超音波加工があるが、これらは装置が高価である。
する技術として最近、光励起を組み合わせた電解研磨法
が提案されている(例えば、J. Electrochem. Soc., Vo
l. 137, No.2, Feb. 1990, pp653-659 参照)。この方
法によれば、予め表面にKOHにより断面V字状の溝を
加工したn型シリコン基板を、HF溶液を電解液とする
電解槽に入れ、シリコン基板の裏面電極(アノード)と
電解槽中のカソード電極との間に直流電圧を印加し、同
時にシリコン基板裏面から励起光を当てて、溝を垂直方
向に加工することができる。これは、光励起によりシリ
コン基板裏面で生成された小数キャリア(正孔)を予め
表面に形成されたV字溝の先端に集中させることで、V
字溝の先端のみが電気化学的にエッチングされることを
利用している。
るためには、光励起がない状態で電解研磨が生じないよ
うに電流密度を一定レベル以下に設定すること、表面の
V字溝の周囲がほぼ空乏化する状態として、裏面側から
の光照射により生成された正孔がV字溝先端に集中する
ようにすること、基板全体でキャリアが励起されないよ
うに(即ち基板全体が加熱されないように)励起光の波
長を選択すること、等が重要とされている。
起電解研磨法をそのままシリコン基板の貫通孔形成に適
用するには問題がある。光励起電解研磨法では、加工条
件を最適化しないと、溝の垂直方向のエッチングと同時
に、図5(a)の平面図に示したように溝の周囲から特
定の結晶面に沿った横方向のエッチングが進行したり、
或いは図5(b)の断面図に示したように、溝が深さ方
向に二股に枝分れしてエッチングが進行するという事態
が生じる。しかも溝の成長速度(即ちエッチング・レー
ト)は約0.5μm /min であり、例えば50μm の溝
を加工するのに約100分の処理時間を要する。従って
無用なエッチングを生じることなく、貫通孔を形成する
ことは容易ではなく、例えば横方向のエッチング・レー
トが小さいとしても、長時間の処理によりその影響は無
視できなくなる。
もので、光励起電解研磨法を利用して、無用なエッチン
グの影響を抑制してアスペクト比の大きい貫通孔を形成
することを可能としたシリコン基板の貫通孔形成方法を
提供することを目的としている。
基板の貫通孔形成方法は、シリコンに対する電解液を入
れると共に第1及び第2のカソード電極を配置した電解
槽を用意し、シリコン基板の第1及び第2の主面の相対
向する位置にそれぞれ断面V字状の溝を加工し、前記シ
リコン基板をその第1及び第2の主面をそれぞれ前記第
1及び第2のカソード電極に対向させて前記電解槽内に
配置し、前記シリコン基板の第1の主面側から励起光を
照射しながら前記第2の主面の溝を第2の主面に垂直な
方向にエッチングする工程と前記シリコン基板の第2の
主面側から励起光を照射しながら前記第1の主面の溝を
第1の主面に垂直な方向にエッチングする工程との組み
合わせにより前記第1及び第2の主面の溝間を連通させ
た貫通孔を形成することを特徴とする。
を形成すべき位置に両面からV字状の溝を形成して、両
面の溝からの光励起電解研磨法による垂直方向エッチン
グを行うから、無用な横方向エッチングが生じるとして
も、片面のみからエッチングを行う場合に比べて横方向
エッチングの影響は半減する。また、最適エッチング条
件からずれてある深さで二股に分かれるような条件であ
ったとしても、両面からのエッチングを行うことによ
り、溝が二股に分かれる事態を防止することができる。
従って、アスペクト比の大きい貫通孔を高密度に形成す
ることが可能になる。
の実施例を説明する。図1は、この発明の一実施例によ
る光励起電解研磨装置の構成を示す。横型の電解槽1に
は、電解液として弗酸(HF)溶液2が入れられ、また
白金(Pt)製の第1のカソード電極3aと第2のカソ
ード電極3bが左右に配置され、中央部に加工すべきシ
リコン基板8が挿入されるようになっている。シリコン
基板8は、比抵抗0.05Ω−cmを越える、例えば5Ω
−cm程度のn型であって、500μm 厚程度とし、図2
に示すように、予め第1の主面12a及び第2の主面1
2bのそれぞれ貫通孔を形成すべき位置にV字状の溝2
1a,21bを形成しておく。溝21a,21bの大き
さは、5〜30μm 程度とする。この溝形成は、例えば
KOHを用いた異方性エッチングによる。なお電解槽1
は、シリコン基板8を仕切板の一部として用いて、仕切
板により二つの槽に分けられた二槽式としてもよい。
に励起光を当てるべく、二つの光源4a,4bが配置さ
れている。光源4a,4bはタングステンランプと水銀
ランプを組み合わせたものである。二つの光源4a,4
bからの励起光5a,5bはそれぞれ赤外線吸収フィル
タ6a,6bにより長波長成分がカットされる。なおこ
れらの励起光5a,5bをシリコン基板8に照射するた
めに、カソード電極3a,3bはリング状としている。
また、励起光5a,5bを選択的にシリコン基板8に照
射するために、シャッター7a,7bが設けられてい
る。
介してシリコン基板8に接続され、負極はリレー10に
より選択的に第1のカソード電極3aまたは第2のカソ
ード電極3bに接続されるようになっている。この電源
接続の切換えは、第1のカソード電極3aに対向するシ
リコン基板8の第1の主面12a側からのエッチング
と、第2のカソード電極3bに対向する第2の主面12
b側からのエッチングとを交互に行うためであり、この
電源接続の切換えと同期して、シャッター7a,7bに
より光源4a,4bからの励起光照射のオンオフ切換え
も行われるようになっている。
と、電解液であるHF溶液2は、2.5wt%程度の濃度
とする。励起光5a,5bは、シリコン基板8を加熱し
ないように、赤外線吸収フィルタ6a,6bにより赤外
成分をカットして、200〜1000nmの波長帯とし
て照射する。電源9は、光励起を行わない状態ではシリ
コンを電解研磨しない程度の化成電流密度(飽和電流密
度が数μA/cm2)となるように設定する。また、図で
は省略したが、電解槽1には電解液攪拌装置を備えると
ともに、温度調節器を備えて、シリコン基板8が光励起
のない状態で電解研磨されることがないように加熱を防
止する。
シャッター7a,7bのオンオフにより、シリコン基板
8の第1の主面12a側から励起光5aを照射しなが
ら、第2の主面12bの溝21bを垂直方向にエッチン
グし(図3(a))、第2の主面12b側から励起光5
bを照射しながら第1の主面12aの溝21aを垂直方
向にエッチングする(図3(b))という工程を繰り返
す。図3(a)(b)に示したように、光励起によりシ
リコン基板8内の励起光源に近い方で生成された正孔は
ドリフトして反対側の溝の先端部に集中的に集められ、
これにより溝の先端部が選択的にエッチングされ、ほぼ
垂直方向にのみ溝が成長する。
ムは、溝先端に正孔(h+)が集中することにより生じ
る次のような反応による。
従って電解液を攪拌しながらエッチングを行うことによ
り、両面の溝が垂直方向にエッチングされる。
と、第1の主面12aのエッチング工程では、図4
(a)のエッチング開始状態から、溝21aの先端部の
みがエッチングされて、あるエッチング時間で図4
(b)に示すように垂直方向のみに溝が深くなる。第2
の主面12bのエッチング工程でも同様の垂直エッチン
グが溝21bにおいて生じ、この両面からのエッチング
を交互に行うことにより、図4(b)に示すように両面
の溝21a,21bを連通するアスペクト比の大きな貫
通孔30が形成されることになる。なおエッチングの繰
り返し周期や回数は任意であり、一方の面からの1回の
エッチングで基板の半分までをエッチングし、他方の面
からの1回のエッチングで残り半分をエッチングするこ
ともできる。
励起電解研磨法を適用して、シリコン基板の両面からの
溝エッチングを組み合わせることにより、無用な横方向
エッチングの影響を抑制し、また溝が二股に分かれると
いった事態を防止して、シリコン基板に高アスペクト比
の貫通孔を形成することができる。
置の構成を示す。
示す。
す。
を示す。
ための図である。
ソード電極、4a,4b…光源、5a,5b…励起光、
6a,6b…赤外線吸収フィルタ、7a,7b…シャッ
ター、8…シリコン基板、9…パルス電源、10…リレ
ー、11…基板保持具、12a,12b…主面、21
a,21b…溝、30…貫通孔。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリコンに対する電解液を入れると共に
第1及び第2のカソード電極を配置した電解槽を用意
し、 シリコン基板の第1及び第2の主面の相対向する位置に
それぞれ断面V字状の溝を加工し、 前記シリコン基板をその第1及び第2の主面をそれぞれ
前記第1及び第2のカソード電極に対向させて前記電解
槽内に配置し、 前記シリコン基板の第1の主面側から励起光を照射しな
がら前記第2の主面の溝を第2の主面に垂直な方向にエ
ッチングする工程と前記シリコン基板の第2の主面側か
ら励起光を照射しながら前記第1の主面の溝を第1の主
面に垂直な方向にエッチングする工程との組み合わせに
より前記第1及び第2の主面の溝間を連通させた貫通孔
を形成することを特徴とするシリコン基板の貫通孔形成
方法。
Priority Applications (1)
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JP05636197A JP3343046B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | シリコン基板の貫通孔形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP05636197A JP3343046B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | シリコン基板の貫通孔形成方法 |
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JPH10256227A JPH10256227A (ja) | 1998-09-25 |
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Family Applications (1)
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JP05636197A Expired - Fee Related JP3343046B2 (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | シリコン基板の貫通孔形成方法 |
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1997
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