JP3342575B2 - 電子ビーム励起式プラズマ装置 - Google Patents

電子ビーム励起式プラズマ装置

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JP3342575B2
JP3342575B2 JP15016494A JP15016494A JP3342575B2 JP 3342575 B2 JP3342575 B2 JP 3342575B2 JP 15016494 A JP15016494 A JP 15016494A JP 15016494 A JP15016494 A JP 15016494A JP 3342575 B2 JP3342575 B2 JP 3342575B2
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plasma
discharge
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cathode electrode
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陽一 荒木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体デバイス等の製
造に用いられる電子ビーム励起式プラズマ装置(Elect
ron Beam Excited Plasma System )に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム励起式プラズマ装置(以下、
EBEPという)においては、電子ビームによって反応
ガスを励起状態としてプラズマを発生させ、このプラズ
マによって半導体ウェハをエッチング、ドーピング、酸
化膜形成、あるいは洗浄処理する。典型的なEBEP
は、例えば特開平1−105539号公報、特開平1−
105540号公報あるいは特開昭63−190299
号公報により開示されている。これら従来のEBEPに
おいては、アルゴンガス存在下でカソード電極の先端部
とアノード電極又は中間電極との間に放電を生じさせ、
この放電プラズマ中から電子を引き出すようになってい
る。このようなカソード電極は他の電極と同様に中心軸
線上に設けられている。また、カソード電極は、高融点
金属製の初期放電部と、ランタン化合物製の熱電子放出
部とを有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のEB
EPにおいては、放電時にイオンがカソード電極に衝突
してスパッタリングを起こすことにより生じる金属原子
(以下、スパッタ物)が反応室のなかに侵入し、半導体
ウェハが金属汚染されることがある。このため、EBE
Pに要求される超微細加工、低損傷、高速プラズマ処理
などの性能を満足することができないという不都合があ
る。
【0004】また、初期放電部および熱電子放出部のい
ずれもカソード電極の先端部に設けられ、中間電極と向
き合っているので、起動時に熱電子放出部のランタン化
合物がイオンにより大きな衝撃を受けて頻繁に欠損す
る。
【0005】さらに、ランタン化合物は1000℃以上
の高温にならないと安定な状態で熱電子を連続放出でき
ない。このため、放電プラズマが不安定であり、プラズ
マが消滅しやすい。また、安定状態を得るまでに長時間
を要するので、イグニッション電極が短寿命である。
【0006】本発明の目的は、カソード電極からのスパ
ッタ物や欠損片が反応室内に侵入することが少なく、反
応室内の汚染を防止することができるEBEPを提供す
ることにある。
【0007】また、本発明の他の目的は、カソード電極
の熱電子放出部が起動時に大きな衝撃を受けず、実質的
に熱電子放出部の欠損を生じなくすることができるEB
EPを提供することにある。さらに、本発明の他の目的
は、短時間で電子放出の安定状態を得ることができるE
BEPを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は前記目的を
達成するために、放電プラズマから電子ビームを引き出
し、これを加速し、加速された電子ビームにより反応ガ
スをプラズマ化し、このプラズマを基板に作用させる電
子ビーム励起式プラズマ装置において、初期放電用の第
1の補助電極と、有孔のアノード電極と、このアノード
電極と前記第1の補助電極との間に設けられ、前記第1
の補助電極との間に初期放電を生じさせ、さらに前記ア
ノード電極との間にプラズマ生成用の放電を生じさせる
有孔のカソード電極と、前記カソード電極と前記アノー
ド電極との間に設けられ、前記カソード電極および前記
アノード電極の間での放電プラズマの生成を補助する有
孔の第2の補助電極と、前記カソード電極および前記ア
ノード電極の間の領域に放電プラズマ生成用ガスを供給
するガス供給手段と、前記カソード電極のところにカス
プ磁界が形成されるように前記放電プラズマ生成領域に
磁場を印加する磁場形成手段と、を有することを特徴と
する。
【0009】この場合に、カソード電極は、第1の補助
電極との間に放電プラズマを形成するために第1の補助
電極に近接して設けられた高融点金属製のイグニッショ
ン放電部と、第2の補助電極との間に放電プラズマを形
成するために第2の補助電極に近接して設けられたラン
タン化合物製の熱電子放出部と、を有することが望まし
い。
【0010】高融点金属製のイグニッション放電部には
タンタル、タングステン、モリブデン又はこれらの合金
を用いることが好ましい。ランタン化合物製の熱電子放
出部にはLaB6 が最適であり、この他にLaS2 ,L
23 ,LaSe2 ,La2 Se3 ,LaSi2 を用
いてもよい。
【0011】第2の発明は上記目的を達成するために、
放電プラズマから電子ビームを引き出し、これを加速
し、加速された電子ビームにより反応ガスをプラズマ化
し、このプラズマを基板に作用させる電子ビーム励起式
プラズマ装置において、初期放電用の第1の補助電極
と、有孔のアノード電極と、このアノード電極と前記第
1の補助電極との間に設けられ、前記第1の補助電極と
の間に初期放電を生じさせ、さらに前記アノード電極と
の間にプラズマ生成用の放電を生じさせる有孔のカソー
ド電極と、前記カソード電極と前記アノード電極との間
に設けられ、前記カソード電極および前記アノード電極
の間での放電プラズマの生成を補助する有孔の第2の補
助電極と、前記カソード電極および前記アノード電極の
間の領域に放電プラズマ生成用ガスを供給するガス供給
手段と、前記カソード電極が位置するところにカスプ磁
界が形成されるように前記放電プラズマ生成領域に磁場
を印加する磁場形成手段と、を具備し、前記カソード電
極は、前記第1の補助電極に近接して設けられた高融点
金属製の小内径リング部と、 この小内径リング部の
内径よりもその内径が大きく、かつ前記第2の補助電極
に近接して設けられた高融点金属製の大内径リング部
と、を有し、前記大内径リング部は、前記小内径リング
部と同軸に、かつ小内径リング部から離れて設けられて
いることを特徴とする。
【0012】
【作用】第1の発明においては、カソード電極の孔の径
を第2の補助電極の孔の径より大きくしているので、カ
ソード電極からのスパッタ物や欠損片が反応室内に侵入
することが少なくなり、反応室内の汚染防止が図れる。
しかも、カソード電極の位置がカスプ磁界となる磁場配
置構成としているので、そのカソード電極がリング形状
をしていても、中間電極並びにアノード電極との間で容
易に放電して放電ガスをプラズマ化し、微細加工,低損
傷,高速プラズマ処理などの高性能化に大いに寄与でき
るようになる。
【0013】また、起動時、前記カソード電極の片側の
高融点の金属面が、中間電極と反対側に位置する初期放
電電極との間で最初の放電を行い、これにてカソード電
極のもう片側のランタン化合物が次第に温度上昇して熱
電子放出を行うようになり、これでカソード電極から始
めて中間電極に電流が流れるのに十分なプラズマが発生
し、カソード電極の金属面と前記初期放電電極との間で
発生していた放電が、カソード電極の反対側のランタン
化合物面と中間電極との間に移行し、更にはアノード電
極との間へと移行して安定維持される。従って、起動時
の初期放電でカソード電極の熱電子放出用のランタン化
合物がイオンにより大きな衝撃を受けても欠損しなくな
る。
【0014】なお、カソード電極が複数本の支持アーム
により放電領域内に支持されているので、このカソード
電極から外部の容器等への熱伝導による放熱が低減さ
れ、このカソード電極が高温を保って熱電子放出を有効
に行うようになる。
【0015】第2の発明においては、大小内径リング部
は互いに離れており、カソード電極の総表面積が拡大さ
れるので、両リング部相互間の溝状凹所から多量の電子
が放出される。すなわち、電子を引き出すためのプラズ
マ界面の面積に比べてカソード電極の電子放出面積が広
くなるので、比較的低温域(例えば1000℃以下)に
あるカソード電極から多量の電子が放出される。このた
め、起動から短時間で放電プラズマが安定化する。な
お、カソード電極が昇温すれば、さらに安定に多量の電
子が放出される。
【0016】小内径リング部は、初期放電にも電子放出
にも用いられるので消耗しやすい。さらに、小内径リン
グ部は、迅速に昇温できるように薄肉化しており、短寿
命であるので、ホルダ部材から取り外しできるように設
けることが望ましい。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら本発明に係
る電子ビーム励起式プラズマ装置の種々の実施例つき説
明する。本実施例では半導体ウエハをプラズマエッチン
グする場合について説明する。
【0018】図1に示すように、プラズマエッチング装
置1はステンレス鋼製の円筒形ケーシングブロック1
a,1b,1c,1dを同軸線上に連結してなる密閉容
器である。装置1の後端部はプラズマ発生室2であり、
中間部が電子ビーム加速室3であり、前端部が反応室4
である。
【0019】プラズマ発生室2内にはリング状のカソー
ド電極25が設けられ、これより後方に初期放電電極
(第1の補助電極)26が設けられている。一方、これ
と反対側(前方側)には中間電極(第2の補助電極)7
が設けられている。この中間電極7から更に前方側にア
ノード電極8が設けられている。なお、プラズマ生成用
の放電ガスを噴射する導入孔5aは初期放電電極26を
支持するキャップ状の支持体27の周壁部に形成されて
いる。
【0020】中間電極7とアノード電極8は、各々の中
央に小径の電子ビーム通過用孔を有し、かつ、これら全
てが初期放電電極26と共に装置1内の中心軸線(電子
ビームライン)BL上に配設されている。プラズマ発生
室2の後端部からアノード電極8までが放電プラズマ領
域21とされている。
【0021】また、その第1補助電極26と第2補助電
極7並びにアノード電極8の外周には、後述する磁場形
成のための環状のコイル11,12,13が設けられて
いる。更に、前記プラズマ発生室2の中間室2aは、開
閉弁15a付き排気ダクト15が導出され、図示しない
真空ポンプに接続されて、所定の真空圧に維持されるよ
うになっている。
【0022】電子ビーム加速室3には、この前端寄り部
位に電子加速電極9が設けられている.この電子加速電
極9も中間電極7やアノード電極8と同様に中央に小径
な電子ビーム通過用孔を有し、中心軸線BL上に設けら
れている。そのアノード電極8から電子加速電極9まで
が電子加速領域22とされている。
【0023】また、この電子加速電極9の外周には磁場
形成のための環状のコイル14が設けられている。更
に、電子ビーム加速室3からはダンパ16a付き排気ダ
クト16が導出され、ダクト16は真空ポンプ(図示せ
ず)に連通している。
【0024】反応室4内には半導体ウエハWを保持する
ためのウエハホルダ10が設けられると共に、この反応
室4内に反応ガスを導入するためのガス導入管4aが設
けられている。この反応室4からもダンパ17a付き排
気ダクト17が導出され、ダクト17は真空ポンプ(図
示せず)に連通している。
【0025】ここで、カソード電極25の内径は、約2
0mmであり、他の電極7,8,9の内径より大きい。カ
ソード電極25は、孔の中心が中心軸線BLに位置する
ように複数の支持アーム40により支持されている。カ
ソード電極25の支持手段としては、支持アーム40の
他に、リング状板を用いてもよい。ここではカソード電
極25から部材1aへの伝熱量を可能な限り小さくし、
カソード電極25を迅速に昇温させるために、できるだ
け細い支持アーム40でカソード電極25を支持するこ
とが望ましい。
【0026】カソード電極25の一方側(軸方向後側)
にはタンタル製のイグニッション部25aが設けられ、
この他方側(軸方向前側)にはLaB6 製の熱電子放出
部25bが設けられている。
【0027】カソード電極25の軸方向前方には中間電
極7が設けられ、さらに中間電極7の前方にはアノード
電極8が設けられている。一方、カソード電極25の軸
方向後方には初期放電電極26が設けられている。この
初期放電電極26は、カソード電極25のイグニッショ
ン部25aと対面しており、ドーム状の緩やかな曲面か
らなる表面を有する。
【0028】図2及び図3に示すように、カソード電極
25の厚み中心Cから等距離に1対のソレノイド11,
12が対称配置されている。その後方の電磁コイル11
はカソード電極25の周囲から中心後方へ向かう磁界を
形成し、逆に前方の電磁コイル12はカソード電極25
の周囲から中心前方へ向かう磁界を形成する。これら反
対向きの1対の磁界が合成されることによりカスプ磁界
が形成される。カソード電極25はカスプ磁界の形成領
域に位置する。
【0029】カソード電極25と初期放電電極26とを
結ぶ回路には抵抗R1 が設けられ、カソード電極25と
中間電極7とを結ぶ回路には抵抗R2 が設けられてい
る。放電プラズマのインピーダンスをRpとしたとき
に、これらの抵抗値は下記の不等式(1),(2)に示
す関係にある。
【0030】 R1 >R2 >Rp、 …(1) R1 −R2 >>Rp …(2) なお、カソード電極25には安定化抵抗Rsが設けられ
ている。
【0031】図2に示すように、プラズマ発生室2の基
端から中間電極7までは一つのユニットとして組立てら
れている。ステンレス鋼製のフランジ付き円筒形ケーシ
ングブロック41a,41bの相互間には絶縁リング4
2a,42b及び水冷ジャケット43が設けられてい
る。ケーシングブロック41a,41bと絶縁リング4
2、a,42bと水冷ジャケット43とで囲まれた空間
の周面にはセラミック製の耐熱壁材44が設けられてい
る。その耐熱壁材44の内側空間の略中央にカソード電
極25が支持アーム40によって支持されている。ケー
シングブロック41a内には中間電極7が嵌着固定され
ている。後方のケーシングブロック41b内にはキャッ
プ状の支持体27が嵌着され、その先端に初期放電電極
26が取付けられている。支持体27にはガス導入孔5
aが形成され、ガス供給源(図示せず)からアルゴンガ
スがプラズマ発生室2内に導入されるようになってい
る。また、前後のケーシングブロック41a,41bの
外周には電磁コイル11,12が装着されている。
【0032】次に、上記EBEPの動作について説明す
る。まず、ソレノイド11,12によりカソード電極2
5の位置にカスプ磁界を形成する。カスプ磁界の強さは
カソード電極25のところで約150ガウスであり、1
00〜200ガウスであることが望ましい。また、ソレ
ノイド13,14により中間室2aから電子ビーム加速
室3にかけて前方へ向う軸方向磁界を形成する。前方へ
向う軸方向磁界の強さは電子ビーム加速室3のところで
約400ガウスであり、300〜500ガウスであるこ
とが望ましい。
【0033】プラズマ発生室2と電子ビーム加速室3と
反応室4とを排気してそれぞれ所定の内圧とする。例え
ば、プラズマ発生室2の内圧を約1トル、中間室2aの
内圧を約6ミリトル(3〜8ミリトル)、ビーム加速室
3の内圧を約1ミリトル(0.5〜3ミリトル)、反応
室4の内圧を約1ミリトル(0.5〜3ミリトル)とす
る。
【0034】こうした状態で、カソード電極25と初期
放電電極(第1の補助電極)26との間に電圧V1 を印
加するとともに、中間電極(第2の補助電極)7並びに
アノード電極8との間にも電圧V1 を印加する。この起
動時の印加電圧V1 は数百ボルトとする。このとき、イ
グニッション部25aと第1補助電極26との相互間距
離が、熱電子放出部25bと第2補助電極7との相互間
距離より短いので、前者25a,26の間で最初の放電
(初期放電)が生じる。
【0035】この初期放電により熱電子放出部25bが
加熱され、熱電子放出部25bと第2補助電極7との間
に放電プラズマが発生する。なお、抵抗R1 のほうが抵
抗R2 よりもはるかに大きいので、両電極25b,7の
間に放電プラズマが生じた後は、両電極25a,26の
間の初期放電は消滅する。カソード電極25から放出さ
れる熱電子はカスプ磁界の磁力線に沿って移動する。放
電プラズマが安定した後は、スイッチS1 ,S2 をOF
Fにすると共に、電圧V1 を数十ボルトとする。なお、
抵抗R1 のほうを抵抗R2 よりもはるかに大きくしてい
れば、スイッチS1 ,S2 は設けなくともよい。また、
上記の不等式(1)及び(2)に示すように、抵抗R1
及び抵抗R2 をプラズマのインピーダンスRpよりもは
るかに大きくしていれば、スイッチS1 ,S2 がない場
合でもカソード電極25から第2補助電極7およびアノ
ード電極8への放電が容易に生じる。
【0036】図3を参照しながら放電プラズマと磁界と
の関係について説明する。ソレノイド11により生じさ
せた中心磁界は、ソレノイド12により生じさせた中心
磁界に対して反対向きである。これら反対向きの1対の
磁界が重なり合うことによりカソード幅中心線Cの位置
にカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界によってカ
ソード25から他電極への放電が容易になる。
【0037】ビーム加速室3の加速電極9に電圧V2
印加すると、熱電子は加速室3に引き出され、さらに加
速され、反応室4内に飛び込む。電子ビームは、反応室
4内に導入された塩素ガス(CI)やアルゴン(Ar)
ガスに照射され、ガスが電離あるいは励起されて高密度
のプラズマが発生する。そして、ウエハホルダ10に電
圧V3 を印加すると、プラズマ中の反応種(反応ガス、
イオン及び電子)がウエハWに作用してウェハ表面がエ
ッチングされる。
【0038】上記実施例によれば、初期放電を金属製の
イグニッション部25aで生じさせ、LaB6 製の熱電
子放出部25bでは初期放電を生じさせないので、熱電
子放出部25bが衝撃破損しない。また、第1補助電極
26は起動時にはアノードとして働くのでイオンによる
スパッタは生じない。しかもカソード電極の孔25cが
大きいので、カソード電極25からのスパッタ物や欠損
片が反応室4のほうに侵入することがほとんどない。と
くに、ビームラインBLを垂直に立てた縦形プラズマ装
置においては、カソード電極からのスパッタ物や破片が
反応室までストレートに落下することが少なくなる。
【0039】次に、図4及び図5を参照しながら第2の
実施例について説明する。第2の実施例が上記第1実施
例と共通する部分は説明を省略する。第2の実施例のE
BEP50は特殊形状のカソード電極54を有する。カ
ソード電極54は、蓋57に固定され、その後面が初期
放電領域80に面し、その前面が放電プラズマ領域81
に面している。カソード電極54のところにカスプ磁界
が形成されるように、1対のソレノイド11,12がホ
ルダ63によって保持されている。
【0040】カソード電極54の後面側には小内径リン
グ54aが設けられ、カソード電極54の前面側には大
内径リング54bが設けられている。小内径リング54
aから第1補助電極51までの最短距離は約4.6mmで
あり、3〜6mmであることが望ましい。回路91の直流
電源V1により両電極51,54a間に電圧を印加する
と、初期放電が生じるようになっている。大内径リング
54bから第2補助電極7までの最短距離は約12mmで
あり、6〜50mmであることが望ましい。回路91の直
流電源V1により両電極7,54b間に電圧を印加する
と、電子放出のための放電が生じるようになっている。
電子は、第1段階では大小内径リング54a,54bの
各内周端部から第2補助電極7に向けて放出され、第2
段階では大小内径リング54a,54bの各内周端部か
らアノード電極8に向けて放出される。
【0041】大小内径リング54a,54bの両者は導
電性ホルダ55によって着脱可能に保持され、互いに電
気的に導通している。導電性ホルダ55は第1補助電極
51及び第2補助電極7から絶縁部材によってそれぞれ
絶縁されている。小内径リング54aの厚さは大内径リ
ング54bのそれより薄い。小内径リング54aの厚さ
は0.5〜2mmであり、大内径リング54bの厚さは2
〜6mmであることが望ましい。小内径リング54aの内
径は5〜25mmであり、大内径リング54bの内径は1
0〜30mmであることが望ましい。大小内径リング54
a,54bは、同軸に、かつ互いに離れて設けられてい
る。大小内径リングの相互間隙56は約1.5mm程度で
あり、1〜6mmであることが望ましい。なお、カソード
電極54、第1補助電極51および第2補助電極7はタ
ンタル又はタンタル系合金でつくられている。
【0042】初期放電領域80には通路52を介してガ
ス供給源53からアルゴンガスが導入されるようになっ
ている。なお、通路52は蓋57を貫通し、第1補助電
極51の先端部で開口している。アルゴンガスは初期放
電領域80からカソード孔54cを通って第1放電プラ
ズマ領域81に流れるようになっている。カソード電極
54は初期放電領域80と第1放電プラズマ領域81と
の間に設けられている。第2補助電極7は第1放電プラ
ズマ領域81と第2放電プラズマ領域82との間に設け
られている。
【0043】第2放電プラズマ領域82は第1放電プラ
ズマ領域81よりも大容積である。第2放電プラズマ領
域82は排気通路82aを介して排気されるようになっ
ている。
【0044】加速領域83にはアノード電極8および加
速電極67を備えたシリンダユニット64,65が設け
られている。アノード電極8は電磁コイル13によって
バックアップされ、加速電極67は電磁コイル14aに
よってバックアップされている。アノード電極8および
加速電極67は回路92に接続されている。電子加速回
路92には直流可変電源により電圧V2 が印加されるよ
うになっている。
【0045】反応領域84にはウェハホルダ10及びユ
ニットホルダ71,95が設けられている。チャンバ6
1にはガス導入通路61a及び排気通路70が設けら
れ、ガス導入通路61aを介して反応領域84にエッチ
ングガス(塩素ガス等のハロゲン系ガス)が導入され、
排気通路70を介して反応領域84が排気されるように
なっている。
【0046】ウェハホルダ10はウェハWを保持するた
めの静電チャック機構(図示せず)を有する。ウェハホ
ルダ10にはRF回路93が接続されている。ウェハホ
ルダ10に保持されたウェハWはユニットホルダ71と
対面している。ユニットホルダ71は支持部材79によ
りチャンバ61に支持固定されている。ユニットホルダ
71にはリング状の電磁コイル73が内蔵され、電子ビ
ームを拡散させるための磁場が形成されるようになって
いる。
【0047】また、ユニットホルダ95は電子引き込み
手段96を内蔵している。電子引き込み手段96は同軸
に設けられた大小2つの電磁コイル96a,96bを有
する。大小2つの電磁コイル96a,96bは、電子を
ウェハWの周縁部に引き込むために、互いに反対向きの
磁場を形成するようになっている。
【0048】上記実施例のEBEPによれば、大小内径
リング54a,54bの相互間隙56から多量の電子が
安定に放出される。これは大小内径リング54a,54
bを持つことによりカソード電極54の表面積が大きく
なるためである。
【0049】小内径リング54aは、電子放出のための
プラズマ放電用電極としてだけでなく、初期放電用電極
としても機能するので、消耗しやすい。このため、小内
径リング54aのほうが大内径リング54bよりも短寿
命であり、頻繁に交換する必要がある。そこで、小内径
リング54aはホルダ55から容易に取り外せるように
している。
【0050】次に、図6〜図9を参照しながら第3の実
施例について説明する。第3実施例が上記第1および第
2実施例と共通する部分は説明を省略する。図6に示す
ように、第3実施例のEBEP300は縦型であり、電
子ビームは上方の放電プラズマ領域381,382から
加速領域383を経て反応領域384内に導入されるよ
うになっている。EBEP300の上部は3つのシリン
ダ301,302,303からなり、EBEP300の
下部は反応室61,ロードロック室321からなる。第
1シリンダ301には上蓋357が被せられている。上
蓋357の内面には第1補助電極26が取り付けられて
いる。ガス供給通路52が第1補助電極26の先端部で
開口し、ガス供給源53からアルゴンガスが初期放電領
域380内に導入されるようになっている。
【0051】カソード電極25が複数本のアームホルダ
40によって第1シリンダ301に支持固定されてい
る。カソード電極25はイグニッション部25a及び電
子放出部25bを有する。イグニッション部25aは第
1補助電極26と近接するように初期放電領域380の
側に設けられている。イグニッション部25aはタンタ
ル又はタンタル合金でつくられている。電子放出部25
bは第2補助電極7と近接するように放電プラズマ領域
381の側に設けられている。電子放出部25bはLa
6 でつくられている。なお、イグニッション部25a
及び電子放出部25bには第1実施例と同様の直流回路
が接続されている。
【0052】イグニッション部25aから第1補助電極
26までの最短距離は4〜5mmであることが好ましい。
電子放出部25bから第2補助電極7までの最短距離は
10〜50mmであることが好ましい。カソード電極25
の中央孔25cは第2補助電極7の中央孔7cよりも径
が大きい。孔25cの径は10〜30mmであることが好
ましく、孔7cの径は2〜6mmであることが好ましい。
【0053】1対のソレノイド11,12がカソード電
極25のところにカスプ磁界が形成されるように設けら
れている。これらのソレノイド11,12はユニット部
材363によって保持されている。
【0054】第2放電プラズマ領域382は、第2補助
電極7の中央孔7cを介して第1放電プラズマ領域38
1に連通している。第2シリンダ302には排気装置
(図示せず)に連通する通路306が設けられ、この排
気通路306を介して第2放電プラズマ領域382内が
排気されるようになっている。
【0055】加速領域383は、アノード電極8の中央
孔8cを介して第2放電プラズマ領域382に連通して
いる。電子加速用電極67は加速領域383の下部に設
けられている。アノード電極8および電子加速用電極6
7は1つの電磁コイル13aによってバックアップされ
ている。
【0056】反応領域384は、通路70を介して排気
装置(図示せず)により排気され、ガスシャワーユニッ
ト71の多数の通路75を介してガス供給源78から反
応性ガスが供給されるようになっている。反応室61の
下部にはサセプタ10が設けられ、サセプタ10の上面
にウェハWが載置されるようになっている。サセプタ1
0は静電チャックを有し、ウェハWが吸着保持されるよ
うになっている。サセプタ10の下端部は駆動装置33
1の軸に連結され、装置331によりサセプタ10が昇
降および回転されるようになっている。サセプタ10の
下部外周とチャンバ61の壁との間には軸受308が設
けられている。
【0057】ロードロック室321がゲートバルブ32
2を介して反応室61の側部に連結されている。ロード
ロック室321内には移載装置(図示せず)が設けら
れ、移載装置によりウェハWがカセット(図示せず)か
らサセプタ10に移載されるようになっている。ロード
ロック室321は管323を介して排気装置324に連
通している。なお、ゲートバルブ322、排気装置32
4、並びに駆動機構331は制御器330によりそれぞ
れ制御されるようになっている。
【0058】反応室61内にはディスク状のガスシャワ
ーユニット71が設けられている。図8に示すように、
ガスシャワーユニット71は、サセプタ10上のウェハ
Wに対面するように、3本のアーム79により支持され
ている。図9に示すように、ガスシャワーユニット71
のケース74には電磁コイル73が収納されている。こ
の電磁コイル73の内側にはガス溜り76及び通路75
が形成されている。ガス溜り76の上部は管77を介し
てガス供給源78に連通している。一方、ガス溜り76
の下部は多数の通路75に連通している。ガス溜り76
にガスを供給すると、多数の通路75から反応領域38
4へガスが吹出すようになっている。
【0059】上記実施例の縦型EBEP300によれ
ば、カソード電極の孔25cが第2補助電極の孔7cよ
りかなり大きいので、カソードからの欠損物が下方の反
応室61まで落下せず、ウェハWが汚染されない。
【0060】また、ロードロック室321を設けている
ので、反応室61内のウェハWはさらに汚染されない。
さらに、ガスシャワーユニット71を用いてウェハWの
近傍に反応性ガスを供給するので、ウェハWのエッチン
グレートを高めることができる。
【0061】なお、上記実施例では、この発明のEBE
Pを半導体ウエハのプラズマエッチングに用いる場合に
ついて説明したが、これ以外に、例えばCVD装置やス
パッタ装置やその他の電子ビーム励起式の各種のプラズ
マ装置にも適用することができる。また、処理対象とな
る基板は、半導体ウエハのみに限られることなく、LC
D基板であってもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明のEBEPによれば、カソード電
極からのスパッタ物や破損片が反応室内に侵入すること
が少ない。反応室内における基板の汚染が実質的に防止
されるので、微細加工,低損傷エッチング,高速プラズ
マ処理などに利用することができる。
【0063】また、本発明のEBEPによれば、カソー
ド電極の熱電子放出用のランタン化合物が起動時に大き
な衝撃を受けるのを防止することができるので、そのラ
ンタン化合物が欠損しなくなり、カソード電極の寿命延
長を図ることができる。
【0064】さらに、本発明のEBEPによれば、カソ
ード電極の表面積を拡大しているので、起動から短時間
で放電プラズマが安定し、1000℃以下の温度域でカ
ソードから多量の電子を放出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るEBEPの全体を模
式的に示す縦断面概要図。
【図2】第1実施例の放電ユニットを示す縦断面図。
【図3】放電プラズマ生成用電極及び回路、並びに磁場
生成用ソレノイドを模式的に示すモデル図。
【図4】本発明の第2実施例に係るEBEPの全体を模
式的に示す縦断面概要図。
【図5】第2実施例に係るEBEPの初期放電領域およ
び放電プラズマ領域の部分を拡大して示す部分拡大断面
図。
【図6】本発明の第3実施例に係るEBEPの全体を模
式的に示す縦断面概要図。
【図7】第3実施例に係るEBEPの初期放電領域およ
び放電プラズマ領域の部分を拡大して示す部分拡大断面
図。
【図8】反応室内のガスシャワーユニットを示す平面
図。
【図9】ガスシャワーユニットを示す縦断面図である。
【符号の説明】
2…プラズマ発生室、 3…電子ビーム加速室、
4…反応室、4a…反応ガス導入孔、 5a…放電ガ
ス導入孔、 7…第2補助電極(中間電極)、 8…ア
ノード電極、 21…放電プラズマ領域、 22…
電子加速領域、 23…プラズマ処理領域、 25,5
4…カソード電極、 25a…イグニッション部(高
融点の金属)、 25b…熱電子放出部(ランタン化合
物)、 26,51…第2補助電極(初期放電電極)、
54a…小内径リング、 54b…大内径リング W…基板(半導体ウエハ)、 BL…中心軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H01J 37/073

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電プラズマから電子ビームを引き出
    し、これを加速し、加速された電子ビームにより反応ガ
    スをプラズマ化し、このプラズマを基板に作用させる電
    子ビーム励起式プラズマ装置において、 初期放電用の第1の補助電極と、 有孔のアノード電極と、 このアノード電極と前記第1の補助電極との間に設けら
    れ、前記第1の補助電極との間に初期放電を生じさせ、
    さらに前記アノード電極との間にプラズマ生成用の放電
    を生じさせる有孔のカソード電極と、 前記カソード電極と前記アノード電極との間に設けら
    れ、前記カソード電極および前記アノード電極の間での
    放電プラズマの生成を補助する有孔の第2の補助電極
    と、 前記カソード電極および前記アノード電極の間の領域に
    放電プラズマ生成用ガスを供給するガス供給手段と、 前記カソード電極の近傍にカスプ磁界が形成されるよう
    に前記放電プラズマ生成領域に磁場を印加する磁場形成
    手段と、 を有することを特徴とする電子ビーム励起式プラズマ装
    置。
  2. 【請求項2】 カソード電極は、第1の補助電極との間
    に放電プラズマを形成するために第1の補助電極に近接
    して設けられた高融点金属製のイグニッション放電部
    と、第2の補助電極との間に放電プラズマを形成するた
    めに第2の補助電極に近接して設けられたランタン化合
    物製の熱電子放出部と、を有することを特徴とする請求
    項1記載のプラズマ装置。
  3. 【請求項3】 さらに、カソード電極を放電プラズマ生
    成領域内で支持する複数本の支持アームを有することを
    特徴とする請求項1記載のプラズマ装置。
  4. 【請求項4】 第1の補助電極は滑らかなドーム状の放
    電面を持つことを特徴とする請求項1記載のプラズマ装
    置。
  5. 【請求項5】 ガス供給手段は、背面側から第1の補助
    電極を回り込むように放電プラズマ生成用ガスを供給す
    ることを特徴とする請求項1記載のプラズマ装置。
  6. 【請求項6】 ガス供給手段は、第1の補助電極に形成
    された通路を介して放電プラズマ生成用ガスを供給する
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマ装置。
  7. 【請求項7】 さらに、第2の補助電極とアノード電極
    との間の領域を排気する排気手段を有することを特徴と
    する請求項1記載のプラズマ装置。
  8. 【請求項8】 カソード電極の孔の径は、第2の補助電
    極の孔の径より大きいことを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ装置。
  9. 【請求項9】 アノード電極の孔の径は、第2の補助電
    極の孔の径より大きいことを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ装置。
  10. 【請求項10】 第2の補助電極の孔の径は、カソード
    電極の孔およびアノード電極の孔のいずれの径よりも小
    さいことを特徴とする請求項1記載のプラズマ装置。
  11. 【請求項11】 第2の補助電極の孔の径は2〜6mmで
    あることを特徴とする請求項8,9,10のいずれかに
    記載のプラズマ装置。
  12. 【請求項12】 カソード電極の孔の径は10〜30mm
    であることを特徴とする請求項8記載のプラズマ装置。
  13. 【請求項13】 カソード電極のイグニッション放電部
    はタンタル又はタンタル系合金でつくられ、熱電子放出
    部はLaB6 でつくられていることを特徴とする請求項
    2記載のプラズマ装置。
  14. 【請求項14】 カソード電極のイグニッション放電部
    は第1の補助電極に近接し、熱電子放出部は第2の補助
    電極に近接していることを特徴とする請求項2記載のプ
    ラズマ装置。
  15. 【請求項15】 磁場形成手段は、互いに離れて同軸に
    設けられた1対のソレノイドを有することを特徴とする
    請求項1記載のプラズマ装置。
  16. 【請求項16】 放電プラズマから電子ビームを引き出
    し、これを加速し、加速された電子ビームにより反応ガ
    スをプラズマ化し、このプラズマを基板に作用させる電
    子ビーム励起式プラズマ装置において、 初期放電用の第1の補助電極と、 有孔のアノード電極と、 このアノード電極と前記第1の補助電極との間に設けら
    れ、前記第1の補助電極との間に初期放電を生じさせ、
    さらに前記アノード電極との間にプラズマ生成用の放電
    を生じさせる有孔のカソード電極と、 前記カソード電極と前記アノード電極との間に設けら
    れ、前記カソード電極および前記アノード電極の間での
    放電プラズマの生成を補助する有孔の第2の補助電極
    と、 前記カソード電極および前記アノード電極の間の領域に
    放電プラズマ生成用ガスを供給するガス供給手段と、 前記カソード電極の近傍にカスプ磁界が形成されるよう
    に前記放電プラズマ生成領域に磁場を印加する磁場形成
    手段と、 を具備し、 前記カソード電極は、 前記第1の補助電極に近接して設けられた高融点金属製
    の小内径リング部と、 この小内径リング部の内径よ
    りもその内径が大きく、かつ前記第2の補助電極に近接
    して設けられた高融点金属製の大内径リング部と、を有
    し、 前記大内径リング部は、前記小内径リング部と同軸に、
    かつ小内径リング部から離れて設けられていることを特
    徴とする電子ビーム励起式プラズマ装置。
  17. 【請求項17】 さらに、カソード電極はホルダ部材を
    有しており、このホルダ部材に対して前記大小内径リン
    グ部がそれぞれ着脱可能に保持されていることを特徴と
    する請求項16記載のプラズマ装置。
  18. 【請求項18】 小内径リング部の肉厚のほうが大内径
    リング部の肉厚よりも薄いことを特徴とする請求項16
    記載のプラズマ装置。
  19. 【請求項19】 小内径リング部の肉厚は0.5〜2mm
    であり、大内径リング部の肉厚は2〜6mmであることを
    特徴とする請求項18記載のプラズマ装置。
  20. 【請求項20】 大小内径リング部の相互間隔は、実質
    的に一様であり、1〜6mmであることを特徴とする請求
    項16記載のプラズマ装置。
  21. 【請求項21】 大内径リング部の内径は10〜30mm
    であることを特徴とする請求項16記載のプラズマ装
    置。
  22. 【請求項22】 小内径リング部の内径は5〜25mmで
    あることを特徴とする請求項16記載のプラズマ装置。
  23. 【請求項23】 小内径リング部の内端部は第1の補助
    電極から3〜6mm離れ、大内径リング部の内端部は第2
    の補助電極から6〜50mm離れていることを特徴とする
    請求項16記載のプラズマ装置。
  24. 【請求項24】 さらに、大小内径リング部のそれぞれ
    は、タンタル又はタンタル系合金でつくられていること
    を特徴とする請求項16記載のプラズマ装置。
  25. 【請求項25】 磁場形成手段は、互いに離れて同軸に
    設けられた1対のソレノイドを有することを特徴とする
    請求項16記載のプラズマ装置。
  26. 【請求項26】 大小内径リング部の内周縁部により囲
    まれた電子の主放出部が、アノード電極の孔のほうに向
    いていることを特徴とする請求項16記載のプラズマ装
    置。
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