JP3339516B2 - イオン注入方法及びイオン注入装置 - Google Patents

イオン注入方法及びイオン注入装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン注入方法及びイオ
ン注入装置に関し、より詳細にはLSIの製造等におい
て試料の帯電を防止しながら半導体内部に不純物イオン
の注入を行うイオン注入方法及びイオン注入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イオン注入方法とは、シリコン基板等の
所定の箇所に所望の電気伝導性を持たせることを目的と
して用いられている方法であり、イオン化させた不純物
(B+,P+ ,As+ 等)を真空中で加速管により加速
し、分離分析器により所望の不純物イオンのみを取り出
してシリコン基板等に照射し、これにより前記不純物を
シリコン基板等に注入するという技術である。
【0003】このイオン注入技術は、注入不純物の量や
不純物分布の制御性に優れること、低温プロセスである
ことから他の部分への影響が少ないこと等、他に比類な
き優れた特徴を有することから、LSI等の製造工程に
おいて必要不可欠の技術となっており、例えばMOSト
ランジスタ製造工程において、しきい値電圧の制御やソ
ース・ドレイン拡散層の形成等、6種以上もの工程に適
用されている。
【0004】そこで、一般的なMOSトランジスタ製造
工程におけるイオン注入方法の一例を説明する。
【0005】図3(a)〜(d)は所定の製造プロセス
を経た半導体基板にイオン注入を行ってソース・ドレイ
ン拡散層を形成する工程を模式的に示した断面図であ
る。
【0006】イオン注入を行う前に、シリコン基板31
上に素子分離領域32、ゲート絶縁膜33を形成し、こ
のゲート絶縁膜33の上にゲート電極34を形成し、さ
らにゲート電極34の上に電極保護膜35を形成する。
そして、前記プロセスを経たシリコン基板31の所定の
箇所にのみイオン注入により不純物をドーピングするた
め、感光性高分子から成るレジスト36のパターンを形
成する(図3(a))。
【0007】次に、このレジスト36をマスクとして、
電極保護膜35及びゲート絶縁膜33を通してシリコン
基板31に不純物イオン37を注入し、所定の箇所に不
純物38をドーピングする(図3(b))。
【0008】次に、不要となったレジスト36を除去す
る(図3(c))。
【0009】さらに熱処理を施すことにより注入した不
純物38を電気的に活性化させるとともに所望の深さま
で拡散させ、ソース・ドレイン拡散層39を形成する
(図3(d))。
【0010】以上に示したような工程により、シリコン
基板31上にMOSトランジスタのソース・ドレイン拡
散層39を形成することができる。
【0011】ところでこのイオン注入工程では、正に帯
電した粒子(不純物イオン)37がシリコン基板31等
の試料に照射されるため、あるいはその粒子が試料支持
台やその周辺部に照射された際にそこから放出される2
次電子が前記試料表面に到達するため、前記試料には帯
電現象が生じてしまう。
【0012】今日、拡散層の高濃度化やスループット向
上の要求等から、イオン注入装置の大電流化が図られて
きたため、この帯電現象が顕在化してきており、MOS
デバイスにおいてますます薄膜化するゲート絶縁膜の信
頼性の低下や絶縁破壊等を引き起こすという問題が生じ
てきている。
【0013】この帯電現象を防止するため、不純物イオ
ンが照射された試料に電子シャワー発生装置等を用いて
電子を供給し、試料の電気的中性化を図る電子中和方法
がとられている(例えば、蒲生健次編著 半導体イオン
注入技術 1986年 産業図書 160−161
頁)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、供給す
べき電子の量およびその分布についての適確な制御が困
難であることや試料自体が必ずしも正に帯電していない
ことが原因となって、この電子中和方法は必ずしも有効
な方法とはなっていない。以下にその一例について説明
する。
【0015】図4は従来より使用されているイオン注入
装置内の試料支持台の試料載置部に試料としてMNOS
素子(ポリシリコン/Si窒化物/Si酸化物/Si基
板)が形成された半導体装置を設置して、イオン注入を
行う様子を模式的に示した断面図である。
【0016】試料支持台の試料載置部41は円板形状を
しており、この試料載置部41には試料42が載置さ
れ、試料42の外周部はリング形状をした試料押さえ4
3により押さえられ、固定されている。またこの試料支
持台の試料載置部41や試料押さえ43には、通常アル
ミニウムやステンレス鋼等の金属が用いられている。
【0017】このように、試料載置部41に載置され、
試料押さえ43により固定された試料42に、イオン化
させ、加速管により加速させた不純物イオン44を試料
42表面に対する垂直方向より7.5度傾斜させて照射
し、試料42内に不純物イオン44を注入する。
【0018】試料42として、シリコン基板上にポリシ
リコン層約400nm、窒化シリコン層約40nm、酸
化シリコン層約2.5nmから構成されるMNOSが形
成された半導体装置を、また不純物イオン44としてリ
ン(P+ )イオンをそれぞれ用い、イオン注入を行う際
のエネルギーを40keV、注入ドーズ量を1×1016
cm-2としてイオン注入をおこなった場合、試料42は
イオン注入後最終的に−7V程度に帯電することがわか
った。
【0019】そこで、このように試料42表面が負に帯
電する原因について検討したところ、試料42の表面が
負に帯電するのは、以下のような理由によるものである
ことがわかった。イオン注入工程においては、注入され
るイオン粒子(不純物イオン)44が加速管により加速
され、試料42及び試料押さえ43等の周囲の物体に突
入するため、通常それらの物体から2次電子が放出され
る。イオン粒子44が試料押さえ43等の周辺の物質に
突入することにより発生する2次電子の量が問題となる
が、(2次電子数/1次粒子数)で定義される2次電子
利得は、イオン粒子44の突入する角度に影響され、イ
オン粒子44が物体表面に対してより斜めに突入する方
が2次電子利得が大きくなる。これは2次電子の発生が
表面層で生じる割合が増加するためである(例えば、佐
々木昭夫著 現代電子物性論 オーム社 1981年
102頁)。一方、結晶構造を有する基板等の試料42
にイオン注入を施す場合、イオンのチャネリング現象を
抑制するために、通常試料42の被注入面の垂直方向に
対し数度の角度を持たせてイオン粒子44の注入を行
う。
【0020】これらのことから、図4に示した構造を有
する試料支持台に載置された試料42表面の垂直方向よ
り7.5度傾けてイオン粒子44の注入を行った場合、
試料42の表面よりも試料押さえ43の内周面43aに
対しての方がイオン粒子44の入射角度が小さくなるた
め、試料押さえ43の内周面43aにおける2次電子利
得は、試料42表面における2次電子利得に対して数倍
大きい値となる。また、試料押さえ43の内周面43a
は試料42表面に対して垂直に近い角度となっているの
で、放出された2次電子は試料42表面に到達し易く、
このため試料42はイオン注入後負に帯電する。
【0021】以上より、現在のLSI製造工程におい
て、上記した構造を有するイオン注入装置を使用してイ
オン注入を行った場合、イオン注入時の試料42の帯電
を防止するために電子中和方法を採用すると、イオン注
入時に負に帯電した試料42をさらに負に帯電させてし
まうことになり、イオン注入時の試料42の帯電を防止
することができないという課題があった。
【0022】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、イオン注入時に試料や試料支持台の試料押さ
え等から放出され、試料表面に到達する2次電子の量を
減少させることにより、試料表面の帯電現象を防止する
ことができるイオン注入方法及びイオン注入装置を提供
することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係るイオン注入方法は、イオンを加速して試
料に注入するイオン注入方法において、前記試料支持台
を構成する試料押さえに正の電圧を印加した状態でイオ
ン注入を行うことを特徴としている(1)。また本発明
に係るイオン注入装置は、上記(1)記載のイオン注入
方法に用いられるイオン注入装置であって、前記試料押
さえに正の電圧を印加する手段が接続されていることを
特徴としている(2)。
【0024】また本発明に係るイオン注入装置は、上記
(2)記載のイオン注入装置において、前記試料押さえ
の内周面が、試料面に対するイオン注入角度の傾斜角度
よりも大きな傾斜角度を有していることを特徴としてい
る(3)。
【0025】また本発明に係るイオン注入装置は、上記
(2)又は(3)記載のイオン注入装置において、前記
試料押さえの試料と接触する部分が絶縁物より構成され
ていることを特徴としている(4)。
【0026】
【作用】本発明に係るイオン注入方法によれば、イオン
を加速管により加速させ、前記イオンをイオン注入装置
内部の試料支持台に載置された試料に注入するイオン注
入方法において、前記試料支持台を構成する試料押さえ
に正の電圧を印加した状態でイオン注入を行うので、前
記イオンが前記試料押さえに照射されても、2次電子が
前記試料押さえから放出されにくくなり、前記試料表面
の帯電量が大きく減少し、帯電により引き起こされるト
ランジスタの絶縁破壊等の不都合の発生が阻止される。
【0027】また本発明に係るイオン注入装置によれ
ば、上記(1)記載のイオン注入方法に用いられるイオ
ン注入装置であって、前記試料押さえに正の電圧を印加
する手段が接続されているので、イオン注入を行う際に
前記試料押さえを正に帯電させておくことができ、前記
イオンが前記試料押さえに照射されても、2次電子が前
記試料押さえから放出されにくくなり、試料表面の帯電
量が大きく減少し、帯電により引き起こされるトランジ
スタの絶縁破壊等の不都合の発生が阻止される。
【0028】また上記(2)記載のイオン注入装置にお
いて、前記試料押さえの内周面が、試料面に対するイオ
ン注入角度の傾斜角度よりも大きな傾斜角度を有してい
る場合、前記イオンが前記試料の内周面に直接当たるこ
とがほとんどなくなるため、試料押さえの内周面におけ
る2次電子の放出がほとんどなくなり、前記(2)のイ
オン注入装置における効果がより一層顕著になる。
【0029】また(2)又は(3)記載のイオン注入装
置において、前記試料押さえの試料と接触する部分が絶
縁物より構成されている場合、前記(2)又は(3)の
イオン注入装置におけるそれぞれの効果に加え、試料に
電圧が印加されることにより生ずる絶縁破壊等の発生の
虞れが全くなくなる。
【0030】
【実施例】図1は実施例に係るイオン注入装置を用いて
試料に不純物イオンを注入する様子を模式的に示した概
念図であり、ここでは実施例に係るイオン注入装置の一
部を示している。なお、図示している以外の部分につい
ては、従来から使用されているイオン注入装置と同様の
構成となっている。
【0031】試料支持台の試料載置部41には、図4に
示したシリコン基板上にポリシリコン層約400nm、
窒化シリコン層約40nm、酸化シリコン層約2.5n
mから構成されるMNOS半導体装置が形成された試料
42が載置され、この試料42は試料42と接触する部
分に絶縁性部材11bが使用された試料押え11により
押さえられ、固定されている。また試料押さえ11には
正の定電圧を印加するための定電圧印加装置13が接続
されている。
【0032】試料押さえ11の試料42と接触する部分
に絶縁性部材11bが使用されているのは、試料42と
試料押え11とを電気的に切り放した状態し、試料42
に正の電圧を印加した際に試料42に生じる悪影響を抑
制するためである。ここで試料押え11には、絶縁性部
材11bを除いて通常アルミニウム、ステンレス鋼等が
用いられており、このような金属材料からなる試料押さ
え11で試料42が帯電するのを十分に防ぐことができ
る。
【0033】他方、試料押さえ11がスパッタリングさ
れ、この金属粒子が試料42の表面に到達して汚染する
のを防止するためには、試料押さえ11の一部、例えば
試料押さえ11の内周面11aと上面11cがシリコ
ン、ゲルマニウム、炭素又はこれらの化合物(例えば、
炭化珪素等)により被覆されている方が好ましい。試料
押さえ11全体が前記した物質から構成されていてもよ
い。ただし、試料押さえ11の内周面11aの部分はイ
オン注入時に正の電圧が印加された状態にある必要があ
るので、前記シリコン、ゲルマニウム、炭素又はこれら
の化合物はある程度導電性を有するための処理(例えば
ドーピング処理等)が行われている必要がある。
【0034】一方、試料押さえ11を構成する絶縁部材
11bの材質としては、電気伝導性を示さず試料42表
面を金属等で汚染しないものであることが好ましく、こ
の絶縁部材11bの材料の具体例としては、例えば石英
やシリコン窒化物等が挙げられる。
【0035】図1に示した試料支持台の試料載置部41
に載置された試料42にイオン注入を行う際には、特に
その条件を従来の方法と比較して変化させる必要はな
く、上記した従来のイオン注入の場合と同様の方法及び
条件でイオン注入を行うことができる。
【0036】イオン注入時に放出される2次電子のエネ
ルギーは数eVに大きなピーク値を持ち、そのほとんど
が数10eV以下の領域内にあるので(例えば、日本電
子顕微鏡学会関東支部編 走査電子顕微鏡の基礎と応用
1983年 共立出版(株)発行 38−39頁)、
試料支持台の試料押え11に数V〜数十Vの正の定電圧
を印加しておくことにより、試料押え11からの2次電
子の放出を抑制することができる。定電圧印加装置13
は特に限定されず、通常用いられている装置で、試料押
さえ11に数V〜数十Vの正の直流電圧を印加すること
ができるものであれば、どのようなものでもよい。
【0037】また印加すべき正の定電圧の値の範囲とし
ては、試料42に影響を及ぼさない範囲が好ましく、特
に本実施例の場合と異なり試料押さえ11の一部に絶縁
部材11bが用いられていない場合は、できるかぎり低
電圧であることが好ましい。この電圧の範囲としては、
試料42の種類によっても異なるが、例えば30V程度
以下、3V以上が好ましい。正の定電圧の値が3Vより
低くなると、試料押さえ11の内周面11aからの2次
電子の放出量を80%以下に抑えることが難しくなり、
試料42の帯電量が余り小さくならない。
【0038】次に、実際に上記したMNOS半導体装置
が形成された試料42を使用し、また試料押さえ11と
して、試料押さえ11の内周面11a及び上側11cに
導電性を有するポリシリコン被膜が形成されたもの、及
び不純物イオンとしてリン(P+ )イオンをそれぞれ使
用し、注入エネルギーを40keV、注入ドーズ量を1
×1016cm-2に設定し、試料押さえ11に+10Vの
正電圧を印加した状態で、試料42にイオン注入を行っ
たところ、試料42表面は最終的に−2V程度の帯電し
か観測されなかった。。
【0039】一方、上記した図4に示した従来の試料支
持台を用い、前記実施例の場合と同様の条件でイオン注
入を行った場合、試料42表面は上記したように−7V
程度に帯電していた。
【0040】図2は別の実施例に係るイオン注入装置を
用いて試料に不純物イオンを注入する様子を模式的に示
した概念図であり、このイオン注入装置は試料押さえが
異なる他は、図1に示したイオン注入装置と同様の構成
を有している。また、図2は実施例に係るイオン注入装
置の一部を示している。
【0041】このイオン注入装置において、試料押さえ
21の内周面21aの試料42表面の垂直方向に対する
傾斜角度θ2 は試料42表面の垂直方向に対するイオン
注入角度θ1 よりも大きい。
【0042】試料押さえ21をこのような形状にしたこ
とにより、注入イオンは試料押さえ21の内周面21a
に衝突することがなくなり、試料押さえ21から放出さ
れ試料42表面に到達する2次電子量を大きく減少させ
ることができる。
【0043】通常のLSI製造工程においては、このイ
オン注入角度θ1 を0〜数度(例えば、7.5度)傾け
てのイオン注入が行なわれる。従って、試料押さえ21
の傾斜角度θ2 をイオン注入角θ1 より大きな傾斜角度
(例えば、7.5度より大きな傾斜角度)とすれば、試
料押さえ21から放出され試料42表面に到達する2次
電子量を極端に減少させることができる。
【0044】実際に、内周面21aの傾斜角度θ2 が1
0度であるアルミニウム製の試料押さえ21を用い、イ
オン注入角度を7.5度に設定し、その他は上記の図1
に示した実施例の場合の条件と同様の条件で、イオン注
入を行ったところ、試料42表面の帯電は−3V程度と
なった。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係るイオン
注入方法にあっては、イオンを加速管により加速させ、
前記イオンをイオン注入装置内部の試料支持台に載置さ
れた試料に注入するイオン注入方法において、前記試料
支持台を構成する試料押さえに正の電圧を印加した状態
でイオン注入を行うので、前記イオンが前記試料押さえ
に照射されることによる前記試料押さえからの2次電子
の放出を防止することができ、前記試料表面の帯電量を
大きく減少させることができ、その結果、前記帯電によ
り引き起こされるトランジスタの絶縁破壊等の不都合の
発生を阻止することができる。
【0046】また本発明に係るイオン注入装置によれ
ば、上記(1)記載のイオン注入方法に用いられるイオ
ン注入装置であって、前記試料押さえに正の電圧を印加
する手段が接続されているので、イオン注入を行う際に
前記試料押さえを正に帯電させておくことができ、前記
イオンが前記試料押さえに照射されることによる前記試
料押さえからの2次電子の放出を阻止することができ、
前記試料表面の帯電量を大きく減少させることができ、
その結果、前記帯電により引き起こされるトランジスタ
の絶縁破壊等の不都合の発生を阻止することができる。
【0047】また上記(2)記載のイオン注入装置にお
いて、前記試料押さえの内周面が、試料面に対するイオ
ン注入角度の傾斜角度よりも大きな傾斜角度を有してい
る場合、前記元素のイオンが前記試料の内周面に直接当
たることがほとんどなくなるため、試料押さえの内周面
における2次電子の放出を阻止することができ、前記
(2)のイオン注入装置における効果がより一層顕著に
なる。
【0048】また(2)又は(3)記載のイオン注入装
置において、前記試料押さえの試料と接触する部分が絶
縁物より構成されている場合、前記(2)又は(3)の
イオン注入装置におけるそれぞれの効果に加え、試料に
電圧が印加されることにより生ずる絶縁破壊等の発生の
虞れを完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るイオン注入装置を用いて
試料に不純物イオンを注入する様子を模式的に示した概
念図であり、実施例に係るイオン注入装置の一部を示し
ている。
【図2】別の実施例に係るイオン注入装置を用いて試料
に不純物イオンを注入する様子を模式的に示した概念図
である。
【図3】(a)〜(d)は所定の製造プロセスを経た半
導体基板にイオン注入を行ってソース・ドレイン拡散層
を形成する工程を模式的に示した断面図である。
【図4】従来より使用されているイオン注入装置内の試
料支持台の試料載置部に試料としてシリコン基板にMN
OS半導体装置が形成された試料を設置して、イオン注
入を行う様子を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
11、21 試料押さえ 11a、21a 試料押さえの内周面 11c 絶縁性部材 13 定電圧印加装置 41 試料載置部 44 不純物イオン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン加速して試料に注入するイオン
    注入方法において、試料支持台を構成する試料押さえに
    正の電圧を印加した状態でイオン注入を行うことを特徴
    とするイオン注入方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイオン注入方法に用いら
    れるイオン注入装置であって、試料押さえに正の電圧
    印加する手段が接続されていることを特徴とするイオン
    注入装置。
  3. 【請求項3】 試料押さえの内周面が試料表面に対する
    イオン注入角度の傾斜角度よりも大きな傾斜角度を有し
    ていることを特徴とする請求項2記載のイオン注入装
    置。
  4. 【請求項4】 試料押さえの試料と接触する部分が絶縁
    物で構成されていることを特徴とする請求項2〜3のい
    ずれかの項に記載のイオン注入装置。
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