JPH0754918Y2 - エレクトロンシャワー装置 - Google Patents
エレクトロンシャワー装置Info
- Publication number
- JPH0754918Y2 JPH0754918Y2 JP9100190U JP9100190U JPH0754918Y2 JP H0754918 Y2 JPH0754918 Y2 JP H0754918Y2 JP 9100190 U JP9100190 U JP 9100190U JP 9100190 U JP9100190 U JP 9100190U JP H0754918 Y2 JPH0754918 Y2 JP H0754918Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- electron
- target
- shower device
- ion
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、イオン注入装置等に用いられるエレクトロ
ンシャワー装置に関するものである。
ンシャワー装置に関するものである。
イオン注入装置は、当初原子核物理学の分野で使用され
た荷電粒子加速器から発展し、1970年代に半導体製造装
置として工業用に利用されるようになり、また、半導体
以外へのイオン注入法の活用も進められた。現在ではシ
リコンや化合物半導体への不純物ドーピング用としては
不可欠のものとなり、また、鉄鋼をはじめとする各種金
属からセラミック,ポリマー等の諸材料の表面・表層の
改質用として研究・実用化がさかんである。
た荷電粒子加速器から発展し、1970年代に半導体製造装
置として工業用に利用されるようになり、また、半導体
以外へのイオン注入法の活用も進められた。現在ではシ
リコンや化合物半導体への不純物ドーピング用としては
不可欠のものとなり、また、鉄鋼をはじめとする各種金
属からセラミック,ポリマー等の諸材料の表面・表層の
改質用として研究・実用化がさかんである。
さて、イオン注入法とは、注入したい物質をイオン化さ
せ、そのイオンを選択し、数KeV〜数100KeV(最近ではM
eVクラスもある)まで加速し、その運動エネエルギで固
体基板の中に打ち込む技術である。イオン注入装置は、
注入する元素をイオン化しイオンビームとして引き出す
イオン源系、所定の質量のイオンだけを選別する質量分
析系、所定のエネルギを与える加速系、ウエハをセット
し注入処理を行うエンドステーション部等から構成さ
れ、イオン源系からエンドステーション部までのイオン
ビームの通路はすべて高真空になっている。
せ、そのイオンを選択し、数KeV〜数100KeV(最近ではM
eVクラスもある)まで加速し、その運動エネエルギで固
体基板の中に打ち込む技術である。イオン注入装置は、
注入する元素をイオン化しイオンビームとして引き出す
イオン源系、所定の質量のイオンだけを選別する質量分
析系、所定のエネルギを与える加速系、ウエハをセット
し注入処理を行うエンドステーション部等から構成さ
れ、イオン源系からエンドステーション部までのイオン
ビームの通路はすべて高真空になっている。
現在、半導体製造用として一般に使用されているイオン
注入装置は、得られるイオンビーム電流によって中電流
イオン注入装置と大電流イオン注入装置とに分けられ
る。中電流イオン注入装置は、1mA以下のイオンビーム
による注入を行うイオン注入装置であり、ビームを静電
的にスキャンさせることによりウエハへの均一な注入を
行うことができる。また、大電流イオン注入装置は、数
mA以上のイオンビームを取り扱うイオン注入装置であ
り、イオン電荷量が多くて電界によるビームスキャンが
困難なため、イオンビームを固定させたままでウエハホ
ルダを移動させるメカニカルスキャン方式を採用してい
る。このメカニカルスキャン方式では、ウエハはディス
クの円周上に装着され、ウエハ全面に均一にビームが照
射されるように、ディスクは回転しながら同時に並進運
動することにより、固定されたイオンビームを相対的に
走査させるものである。
注入装置は、得られるイオンビーム電流によって中電流
イオン注入装置と大電流イオン注入装置とに分けられ
る。中電流イオン注入装置は、1mA以下のイオンビーム
による注入を行うイオン注入装置であり、ビームを静電
的にスキャンさせることによりウエハへの均一な注入を
行うことができる。また、大電流イオン注入装置は、数
mA以上のイオンビームを取り扱うイオン注入装置であ
り、イオン電荷量が多くて電界によるビームスキャンが
困難なため、イオンビームを固定させたままでウエハホ
ルダを移動させるメカニカルスキャン方式を採用してい
る。このメカニカルスキャン方式では、ウエハはディス
クの円周上に装着され、ウエハ全面に均一にビームが照
射されるように、ディスクは回転しながら同時に並進運
動することにより、固定されたイオンビームを相対的に
走査させるものである。
大電流イオン注入装置に使用されている従来のエレクト
ロンシャワー装置の断面構造図を第3図に示す。
ロンシャワー装置の断面構造図を第3図に示す。
従来の大電流イオン注入装置では、第3図に示すよう
に、ニュートラルカップ(いわゆるファラデーケージ)
1′が使用されている。例えば被照射試料である絶縁基
板への注入を行う場合、注入イオン電荷のチャージアッ
プが発生し、注入の均一性が得られなくなったり、チャ
ージアップにより基板上に構成された素子の絶縁破壊が
発生する恐れがある。このチャージアップを防止するた
めにニュートラルカップ1′に電子銃2を備えつけ、電
子による中和ができるようになっている。なお、4はキ
ャッチプレート、5はマスク、7〜9はサプレッサ電
極、11〜14は直流電流、16〜19は電流計、20はカレント
インテグレータ、Icはキャッチプレート電流、Idはディ
スク電流、Ieはエミッション電流、Inはニュートラルカ
ップ電流である。
に、ニュートラルカップ(いわゆるファラデーケージ)
1′が使用されている。例えば被照射試料である絶縁基
板への注入を行う場合、注入イオン電荷のチャージアッ
プが発生し、注入の均一性が得られなくなったり、チャ
ージアップにより基板上に構成された素子の絶縁破壊が
発生する恐れがある。このチャージアップを防止するた
めにニュートラルカップ1′に電子銃2を備えつけ、電
子による中和ができるようになっている。なお、4はキ
ャッチプレート、5はマスク、7〜9はサプレッサ電
極、11〜14は直流電流、16〜19は電流計、20はカレント
インテグレータ、Icはキャッチプレート電流、Idはディ
スク電流、Ieはエミッション電流、Inはニュートラルカ
ップ電流である。
電子銃2から発射された1次電子e1はまず1次電子ター
ゲット3へ照射される。なお、1次電子ターゲッ3はニ
ュートラルカップ1′に絶縁物10を介して取り付けられ
ている。そして、1次電子ターゲット3からの2次電子
e2が被照射試料に供給されることによりチャージアップ
を防止するようになっている。
ゲット3へ照射される。なお、1次電子ターゲッ3はニ
ュートラルカップ1′に絶縁物10を介して取り付けられ
ている。そして、1次電子ターゲット3からの2次電子
e2が被照射試料に供給されることによりチャージアップ
を防止するようになっている。
1次電子e1を直接用いず2次電子e2を用いる理由は、1
次電子e1が高エネルギのため、1次電子e1をディスク6
上に装着されたウエハ(図示せず)に直接照射すると、
ウエハ(図示せず)が負に帯電し、素子破壊を生じるた
めである。また、直流電源13の電圧を小さくすることに
より、1次電子e1のエネルギを小さくすることは可能で
あるが、この場合は空間電荷制限則から発生電子量が激
減し、イオンビームBによる正電荷を中和することがで
きなくなるため、2次電子e2によるチャージアップの防
止を行っている。
次電子e1が高エネルギのため、1次電子e1をディスク6
上に装着されたウエハ(図示せず)に直接照射すると、
ウエハ(図示せず)が負に帯電し、素子破壊を生じるた
めである。また、直流電源13の電圧を小さくすることに
より、1次電子e1のエネルギを小さくすることは可能で
あるが、この場合は空間電荷制限則から発生電子量が激
減し、イオンビームBによる正電荷を中和することがで
きなくなるため、2次電子e2によるチャージアップの防
止を行っている。
しかしながら上記従来の構成では、注入回数の増加につ
れて、ウエハ(図示せず)のレジスト膜からのスパッタ
により、1次電子ターゲット3が汚れてくるため、2次
電子e2の発生量が減少し、チャージアップを防止するこ
とができなくなり、例えばウエハに形成したMOSトラン
ジスタのゲート酸化膜の破壊が生じる。
れて、ウエハ(図示せず)のレジスト膜からのスパッタ
により、1次電子ターゲット3が汚れてくるため、2次
電子e2の発生量が減少し、チャージアップを防止するこ
とができなくなり、例えばウエハに形成したMOSトラン
ジスタのゲート酸化膜の破壊が生じる。
この考案の目的は、ウエハ等のチャージアップを確実に
防止することのできるエレクトロンシャワー装置を提供
することである。
防止することのできるエレクトロンシャワー装置を提供
することである。
この考案のエレクトロンシャワー装置は、ターゲットに
流れる電流をモニタし、この電流が所定の値に達したと
き警報信号を発生するようにしたことを特徴とする。
流れる電流をモニタし、この電流が所定の値に達したと
き警報信号を発生するようにしたことを特徴とする。
この考案の構成によれば、ターゲットに流れる電流をモ
ニタし、この電流が所定の値に達したとき警報信号を発
生するようにしたことにより、ターゲットの汚れにより
2次電子の発生量が減少しチャージアップが発生する前
にその予防処置を施すことができ、チャージアップを確
実に防止することができる。
ニタし、この電流が所定の値に達したとき警報信号を発
生するようにしたことにより、ターゲットの汚れにより
2次電子の発生量が減少しチャージアップが発生する前
にその予防処置を施すことができ、チャージアップを確
実に防止することができる。
この考案の一実施例を第1図および第2図に基づいて説
明する。
明する。
第1図はこの考案の一実施例のエレクトロンシャワー装
置の断面構造図である。
置の断面構造図である。
このエレクトロンシャワー装置は、ニュートラルカップ
1に絶縁物10を介して取り付けられた1次電子ターゲッ
ト3が、電流計15を介してニュートラルカップ1に接続
されている。その他の構成は従来例と同じであり、第3
図に対応するものには、同一の符号を付してある。
1に絶縁物10を介して取り付けられた1次電子ターゲッ
ト3が、電流計15を介してニュートラルカップ1に接続
されている。その他の構成は従来例と同じであり、第3
図に対応するものには、同一の符号を付してある。
第1図に示すように、1次電子ターゲット3に電流計15
を取り付けることにより、1次電子ターゲット3に流れ
る電流Imをモニタすることができる。このモニタ電流Im
と注入回数との関係を第2図に示す。モニタ電流Im,1次
電子入射電流Ie1および2次電子放出電流Ie2の間には次
式の関係がある。
を取り付けることにより、1次電子ターゲット3に流れ
る電流Imをモニタすることができる。このモニタ電流Im
と注入回数との関係を第2図に示す。モニタ電流Im,1次
電子入射電流Ie1および2次電子放出電流Ie2の間には次
式の関係がある。
Im=Ie1−Ie2 すなわち、注入回数の増加につれて、ウエハのレジスト
膜からのスパッタにより、1次電子ターゲット3が汚れ
てくるため、2次電子放出電流Ie2が減少する。この結
果、上式より1次電子ターゲット3に流れるモニタ電流
Imが増加することになる。第2図において、モニタ電流
Imが所定の値Aに達したときに、注入不可の警報信号を
発生するようにしておく。そして、警報信号が発せられ
るとイオン注入を停止し、1次電子ターゲット3の汚れ
を除去することにより、2次電子放出電流Ie2の減少を
抑えるようにすれば、チャージアップの発生を確実に防
止することができる。なお、所定の値Aは予めデータを
とり決定したものである。
膜からのスパッタにより、1次電子ターゲット3が汚れ
てくるため、2次電子放出電流Ie2が減少する。この結
果、上式より1次電子ターゲット3に流れるモニタ電流
Imが増加することになる。第2図において、モニタ電流
Imが所定の値Aに達したときに、注入不可の警報信号を
発生するようにしておく。そして、警報信号が発せられ
るとイオン注入を停止し、1次電子ターゲット3の汚れ
を除去することにより、2次電子放出電流Ie2の減少を
抑えるようにすれば、チャージアップの発生を確実に防
止することができる。なお、所定の値Aは予めデータを
とり決定したものである。
また、1次電子ターゲット3のニュートラルカップ1へ
の取付は、ニュートラルカップ1内の電子が外へ漏れな
いように迷路構造とするのがよい。
の取付は、ニュートラルカップ1内の電子が外へ漏れな
いように迷路構造とするのがよい。
この考案のエレクトロンシャワー装置は、ターゲットに
流れる電流をモニタし、この電流が所定の値に達したと
き警報信号を発生するようにしたことにより、ターゲッ
トの汚れにより2次電子の発生量が減少しチャージアッ
プが発生する前にその予防処置を施すことができ、チャ
ージアップを確実に防止することができる。
流れる電流をモニタし、この電流が所定の値に達したと
き警報信号を発生するようにしたことにより、ターゲッ
トの汚れにより2次電子の発生量が減少しチャージアッ
プが発生する前にその予防処置を施すことができ、チャ
ージアップを確実に防止することができる。
第1図はこの考案の一実施例のエレクトロンシャワー装
置の断面構造図、第2図は一実施例におけるモニタ電流
と注入回数の関係図、第3図は従来例のエレクトロンシ
ャワー装置の断面構造図である。 1……ニュートラルカップ、2……電子銃、3……1次
電子ターゲット、10……絶縁物、15……電流計、e1……
1次電子、e2……2次電子、Im……モニタ電流
置の断面構造図、第2図は一実施例におけるモニタ電流
と注入回数の関係図、第3図は従来例のエレクトロンシ
ャワー装置の断面構造図である。 1……ニュートラルカップ、2……電子銃、3……1次
電子ターゲット、10……絶縁物、15……電流計、e1……
1次電子、e2……2次電子、Im……モニタ電流
Claims (1)
- 【請求項1】ニュートラルカップに絶縁状態で取付けた
ターゲットに電子を照射して2次電子を発生させるエレ
クトロンシャワー装置において、 前記ターゲットに流れる電流をモニタし、この電流が所
定の値に達したとき警報信号を発生するようにしたこと
を特徴とするエレクトロンシャワー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9100190U JPH0754918Y2 (ja) | 1990-08-29 | 1990-08-29 | エレクトロンシャワー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9100190U JPH0754918Y2 (ja) | 1990-08-29 | 1990-08-29 | エレクトロンシャワー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0447250U JPH0447250U (ja) | 1992-04-22 |
JPH0754918Y2 true JPH0754918Y2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=31826237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9100190U Expired - Lifetime JPH0754918Y2 (ja) | 1990-08-29 | 1990-08-29 | エレクトロンシャワー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0754918Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-29 JP JP9100190U patent/JPH0754918Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0447250U (ja) | 1992-04-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |