JP3338503B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
際の駆動性、制動性および操縦性(以下、単に「氷雪性
能」という)を維持しつつ耐摩耗性および耐へたり性を
改良した空気入りタイヤに関するものである。
イヤとしては、その氷雪性能を確保するために、スパイ
クピンをトレッド表部に打ち込んだスパイクタイヤが多
用されてきた。しかしながら、スパイクタイヤの使用は
スパイクピンの摩耗と道路の摩耗の双方により生ずる微
粉末の飛散に関する粉塵公害や、スパイクピンによる道
路の損傷を招き、これらが大きな社会問題となってき
た。
パイクピンの突出量、打ち込み数、材質などの検討がな
されたが、いずれも前記社会問題の根本的解決には至っ
ていない。
ッドレスタイヤにおいても、その氷雪性能を高めるため
にタイヤトレッドの模様やトレッドゴム質について種々
検討がなされている。例えば、トレッドゴム質について
は、低温時のゴム弾性を確保するために、ガラス転移点
の低いポリマーを用いたり、低温時の路面との摩擦系数
を確保するために、低融点の軟化剤を用いる(特開昭5
5−135149号、特開昭58−199203号、特
開昭60−137945号公報等)ことが検討されてい
る。
成物を空気入りタイヤのトレッドに適用し、これまで以
上に氷雪性能の改善を図った技術もいくつか提案されて
いる(特開昭62−283001号、同63−9040
2号)。
組成物を空気入りタイヤのトレッドに適用するととも
に、使用するゴム種、カーボンブラック、オイル量を特
定し、その上発泡径およびその分布をも特定することに
より氷雪性のみならず、耐摩耗性および動的圧縮永久変
形(耐へたり性)をも改善しようとする試みもなされて
いる(特開平1−118542号)。
する発泡ゴム組成物をトレッドに適用した空気入りタイ
ヤにおいては、確かに氷雪性能は優れているものの、耐
摩耗性および耐へたり性が実用に耐えがたく、また、低
融点の軟化剤を用いると、氷雪性能の改良の程度の割に
は、一般路走行時の耐摩耗性や耐久性に及ぼす悪影響が
大きいなどの問題点が指摘されている。このような問題
点を改良した上述の特開平1−118542号に開示さ
れている技術においても、今日、さらなる耐摩耗性およ
び耐へたり性の向上が市場において求められている。
ーズに応えるべく、氷雪性能を維持しつつこれまで以上
に耐摩耗性および耐へたり性を改良した空気入りタイヤ
を提供することにある。
決するために鋭意検討した結果、独立気泡を有する発泡
ゴム組成物をトレッドに適用した空気入りタイヤにおい
て、そのゴム成分として使用するブタジエンゴム(B
R)の自身の分子特性を改良することにより上記目的を
達成し得ることを見出し、本発明を達成するに至った。
ス−1,4結合含量が94%以上、重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3
以下、および100℃におけるムーニー粘度が30〜7
0の範囲内にあるBRを20〜60重量部と、天然ゴム
(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプ
レンゴム(IR)およびブチルゴム(IIR)からなる
群から選ばれた少なくとも1種のゴム80〜40重量部
とをゴム成分として含有する発泡ゴム組成物をタイヤト
レッドに使用したことを特徴とするものである。
量(Mn)とは、以下のようにして測定することができ
る。まず、分子量既知のポリスチレンについて、GPC
スペクトログラムのピーク位置と分子量の関係について
検量線を作成する。次に、GPCで測定したBRのスペ
クトログラムを分子量既知のポリスチレンについて作成
した検量線と比較し、ポリスチレン換算重量平均分子量
とポリスチレン換算数平均分子量とを計算する。このよ
うにして得られた値をそれぞれ本発明における重量平均
分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)とすること
ができる。
ば、ランタン系列希土類元素化合物(Ln化合物とい
う)、有機アルミニウム化合物、ルイス酸および/また
はルイス塩基の組み合せよりなる触媒系の存在下でブタ
ジエンを重合させることにより好適に製造することがで
きる。
1の金属のハロゲン化合物、カルボン酸塩、アルコラー
ト、チオアルコラート、アミド、りん酸塩、ハロゲン化
物のりん酸エステル錯体等が使用される。金属は特にネ
オジウムが好ましい。
1 R2 R3 (ここで、R1 、R2 、R3 は、水素または
C1 〜C6 の炭化水素基であり、R1 〜R3 は同じであ
ってもよく、また異なっていてもよい)で示されるもの
が用いられる。
(Xはハロゲンであり、Rは炭化水素残基であり、n=
1,1.5,2,3である)で示されるアルミニウムハ
ライドあるいは他の金属ハライドが用いられる。
化するのに用いられ、例えば、アセチルアセトン、ケト
アルキルエステル、りん酸エステル等が好適である。
バッチ式、連続式のいずれも採用することができる。
に使用する発泡ゴムは、通常のゴム配合物に発泡剤を加
えて通常のタイヤ製造方法にしたがって加熱加圧するこ
とにより形成される。発泡剤としては、例えば、アゾジ
カルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラアミ
ン、アゾビスイソブチロニトリル、芳香族スルホニルヒ
ドラジド化合物、例えば、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、トルエンスルホニルヒドラジド、オキシ−ビス−ベ
ンゼンスルホニルヒドラジド等を用ることができる。こ
れらのうち、微細発泡という点で、芳香族スルホニルヒ
ドラジド化合物が好ましい。
耗性を考慮して5〜50%であることが好ましく、更に
好ましくは5〜30%である。
するゴム組成物には、上述の発泡剤の他にカーボンブラ
ック、アロマオイル、スピンドルオイル等の軟化剤、老
化防止剤、加硫促進剤、ステアリン酸、亜鉛華等の加硫
促進剤、加硫剤等のゴム用配合剤を通常の配合量範囲内
で配合することができるのは勿論のことである。
が94%以上であることが必要である。この値が94%
よりも小さいと耐摩耗性に劣ることになる。
と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は3以下
であることが必要である。この比が3を超えると耐摩耗
性および耐へたり性に劣ることになる。これは、Mw/
Mnが大きくなると架橋にかからない低分子量成分の割
合が多くなり、さらに網目密度が低下するためと考えら
れる。
ムーニー粘度が30〜70の範囲内にあることが必要で
ある。この値が30未満では耐摩耗性および耐へたり性
の双方が劣ることになる。一方、70を超えるとコンパ
ンドのムーニー粘度が高くなり過ぎ、押出時の自己発熱
により異常発泡が起こり、耐摩耗性および耐へたり性は
おろか発泡径が大きくなり過ぎ、氷雪性能も劣ることに
なる。
をトレッドゴムのゴム成分として20〜60重量部の範
囲内で配合することが必要である。20重量部未満では
耐摩耗性の改良効果が観られない。一方、60重量部を
超えるとコンパンドのムーニー粘度が高くなり過ぎ、押
出時の自己発熱により異常発泡が起こり、発泡径が大き
くなり過ぎて耐摩耗性、耐へたり性だけでなく、氷雪性
能も劣ることになる。なお、かかるBR以外のゴムはN
R、SBR、IR、IIRからなる群から選ばれた少な
くとも1種とする。
る。下記の表1に示す特性を有する各種BRを調製し
た。
(%)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)およびムーニー粘度ML1+4
(100℃)についての各種測定は以下のようにして行
った。
用して、予め標準ポリスチレンを用いて作成しておいた
検量線から、ポリスチレン換算重量平均分子量およびポ
リスチレン換算数平均分子量を算出した。GPCの条件
は以下の通りである。 カラム:GMHXL 検出器:屈折計 溶離液:テトラヒドロフラン 流量 :1.0ml/分 測定温度:カラム槽40℃,検出器40℃ サンプル濃度:0.1重量% サンプル注入量:0.2ml
度100℃にて測定した。次に、上記各種BRを使用し
て下記の表2および表3に示す配合処方(重量部)にて
各種ゴム配合物を調製し、これらをタイヤサイズ165
SR13のトレッドに適用して各種試験タイヤを作製し
た。かかるタイヤについて発泡ゴムの発泡率Vs、へた
り外観(動的圧縮永久変形の外観)、耐摩耗性および氷
上制動性を夫々以下のようにして評価した。
は発泡ゴムのゴム固相部の密度(g/cm3 )、ρg
は、発泡ゴムの気泡内のガス部の密度(g/cm3)で
ある。発泡ゴムはゴム固相部と、ゴム固相部によって形
成される空洞(独立気泡)、すなわち気泡内のガス部と
から構成されている。ガス部の密度ρg は極めて小さ
く、ほぼ零に近く、かつゴム固相部の密度ρl に対して
極めて小さいので、上記式(1)は次式で表せる。 VS =(ρ0 /ρl −1)×100(%) (2) 試験タイヤの発泡ゴムの発泡率Vsは、トレッドの発泡
ゴム層からブロック状の試料を切り出し、ブロック状の
試料の密度ρl(g/cm3 )を測定し、一方無発泡
ゴム(固相ゴム)のトレッドの密度ρ0(g/cm3
)を測定し、前記(2)式を用いて求めた。
イブ軸に取り付け、一般路を2万キロメートル走行さ
せ、走行後のトレッドのブロックパターンの各ブロック
の変形量を測定した。ブロックの変形量は、各ブロック
の溝底からブロックの外表面までの高さaに対するブロ
ックの外縁の、ある変形方向への変化量bとの比b/a
をパーセントで表し、比b/aが0.5〜5%は◎、5
〜15%は○、15〜25%は△、25%以上は×とし
た。この順でへたり現象は大きくなり、悪化する。
イブ軸に取り付け、テストコースのコンクリート路面上
を所定の速度で走行させた。溝深さの変化量を測定し、
比較例1のタイヤを100として指数表示した。数値が
大きい程耐摩耗性が良好であることを示す。
し、外気温−5℃の氷上での制動距離を測定した。比較
例1のタイヤを100として指数表示した。数値が小さ
い程制動が良好であることを示す。得られた結果を下記
の表2および表3に示す。
物の押出中に異常発泡が認められた。
入りタイヤにおいては、独立気泡を有する発泡ゴム組成
物をトレッドに適用し、そのゴム成分として使用するB
Rの構造を特定構造としたことにより、氷雪性能を維持
しつつこれまで以上に耐摩耗性および耐へたり性を改良
することができるようになった。
Claims (1)
- 【請求項1】 シス−1,4結合含量が94%以上、重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)が3以下、および100℃におけるムー
ニー粘度が30〜70の範囲内にあるブタジエンゴムを
20〜60重量部と、天然ゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、イソプレンゴムおよびブチルゴムからなる群から選
ばれた少なくとも1種のゴム80〜40重量部とをゴム
成分として含有する発泡ゴム組成物をタイヤトレッドに
使用したことを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07643393A JP3338503B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07643393A JP3338503B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263921A JPH06263921A (ja) | 1994-09-20 |
JP3338503B2 true JP3338503B2 (ja) | 2002-10-28 |
Family
ID=13605027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07643393A Expired - Lifetime JP3338503B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3338503B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100483962B1 (ko) * | 2002-07-24 | 2005-04-18 | 정미희 | 내굴곡 및 내커팅성능이 우수한 착유기 유두컵용 라이너고무조성물 |
FR2979076B1 (fr) * | 2011-07-28 | 2013-08-16 | Michelin Soc Tech | Pneumatique pour vehicule dont la bande de roulement comporte une composition de caoutchouc thermo-expansible |
FR2984903B1 (fr) * | 2011-12-22 | 2014-05-09 | Michelin Soc Tech | Pneu dont la bande de roulement comporte une composition de caoutchouc thermo-expansible reduisant les bruits de roulage |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP07643393A patent/JP3338503B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06263921A (ja) | 1994-09-20 |
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