JPH07188467A - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JPH07188467A JPH07188467A JP5333474A JP33347493A JPH07188467A JP H07188467 A JPH07188467 A JP H07188467A JP 5333474 A JP5333474 A JP 5333474A JP 33347493 A JP33347493 A JP 33347493A JP H07188467 A JPH07188467 A JP H07188467A
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- JP
- Japan
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- polybutadiene
- cis
- resistance
- rubber
- weight
- Prior art date
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- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性、耐破壊特性及びウエットスキッド
性能を低下させることなく、tanδ(60℃)を小さ
くして低転がり抵抗を維持乃至向上せしめて、加工性を
著しく向上させたゴム組成物を提供する。 【構成】 シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエ
ンを3重量%以上含むシス1,4−ポリブタジエン混合
物20〜80重量部及び他のジエン系合成ゴム80〜2
0重量部と、上記シス1,4−ポリブタジエン及び他の
ジエン系合成ゴムの配合量の合計100重量部に対して
シリカ20〜100重量部とを含有してなるゴム組成
物。
性能を低下させることなく、tanδ(60℃)を小さ
くして低転がり抵抗を維持乃至向上せしめて、加工性を
著しく向上させたゴム組成物を提供する。 【構成】 シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエ
ンを3重量%以上含むシス1,4−ポリブタジエン混合
物20〜80重量部及び他のジエン系合成ゴム80〜2
0重量部と、上記シス1,4−ポリブタジエン及び他の
ジエン系合成ゴムの配合量の合計100重量部に対して
シリカ20〜100重量部とを含有してなるゴム組成
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なゴム組成物、特
に、空気入りタイヤのトレッド、サイドに好適に用いら
れるゴム組成物に関する。
に、空気入りタイヤのトレッド、サイドに好適に用いら
れるゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー、省資源の社会的要
請のもと自動車の燃料消費を節約するためにタイヤの転
がり抵抗(ローリングレジスタンス、RR)を低減する
研究が重要となってきている。タイヤの転がり抵抗を小
さくすれば、自動車の燃料消費量が軽減され、いわゆる
低燃費タイヤとなることは一般に知られており、タイヤ
の転がり抵抗を小さくするにはトレッドゴムとしてヒス
テリシスロスの小さい材料を用いることが一般的であ
る。また、走行安定性の要求から、湿潤路面での摩擦抵
抗(ウエットスキッド抵抗)の大きいゴム材料も強く望
まれるようになってきた。しかしながら、これら低転が
り抵抗と湿潤路面での摩擦抵抗は、二律背反の関係があ
り、両特性をともに満足させることは非常に困難であっ
た。
請のもと自動車の燃料消費を節約するためにタイヤの転
がり抵抗(ローリングレジスタンス、RR)を低減する
研究が重要となってきている。タイヤの転がり抵抗を小
さくすれば、自動車の燃料消費量が軽減され、いわゆる
低燃費タイヤとなることは一般に知られており、タイヤ
の転がり抵抗を小さくするにはトレッドゴムとしてヒス
テリシスロスの小さい材料を用いることが一般的であ
る。また、走行安定性の要求から、湿潤路面での摩擦抵
抗(ウエットスキッド抵抗)の大きいゴム材料も強く望
まれるようになってきた。しかしながら、これら低転が
り抵抗と湿潤路面での摩擦抵抗は、二律背反の関係があ
り、両特性をともに満足させることは非常に困難であっ
た。
【0003】最近、タイヤのウエットスキッド抵抗や転
がり抵抗とゴム組成物の粘弾性特性の対応付けが理論的
に示され、タイヤ走行時の転がり抵抗を小さくするには
トレッドゴムのヒステリシスロスを小さくする、すなわ
ち、粘弾性的にはタイヤが走行時使用される50〜70℃の
温度における損失係数(tanδ)を低くすることが低燃
費性に有効であることが示されている。一方、ウエット
スキッド抵抗性は、10〜20Hzの周波数下における0℃付
近の損失係数(tanδ)と良く相関することが知られて
おり、このため、タイヤのグリップ性能を改良するには
0℃近辺の損失係数を大きくすることが必要である。
がり抵抗とゴム組成物の粘弾性特性の対応付けが理論的
に示され、タイヤ走行時の転がり抵抗を小さくするには
トレッドゴムのヒステリシスロスを小さくする、すなわ
ち、粘弾性的にはタイヤが走行時使用される50〜70℃の
温度における損失係数(tanδ)を低くすることが低燃
費性に有効であることが示されている。一方、ウエット
スキッド抵抗性は、10〜20Hzの周波数下における0℃付
近の損失係数(tanδ)と良く相関することが知られて
おり、このため、タイヤのグリップ性能を改良するには
0℃近辺の損失係数を大きくすることが必要である。
【0004】ヒステリシスロスを減らす方法として高シ
スポリプタジエンゴムなどのガラス転移温度の低い材料
や天然ゴムのように反発弾性の高い材料を用いることが
一般的である。しかしながら、これらのゴムではウエッ
トスキッド抵抗が極端に低下することになり、走行安定
性と低転がり抵抗とを両立させることが著しく困難であ
った。
スポリプタジエンゴムなどのガラス転移温度の低い材料
や天然ゴムのように反発弾性の高い材料を用いることが
一般的である。しかしながら、これらのゴムではウエッ
トスキッド抵抗が極端に低下することになり、走行安定
性と低転がり抵抗とを両立させることが著しく困難であ
った。
【0005】一方、シリカを配合することにより、ウエ
ットスキッド抵抗性が良くなることが知られているが、
シリカ配合の場合は、耐摩耗性及び耐破壊特性が低下す
る点に欠点がある。そこで、このシリカ配合における耐
摩耗性及び耐破壊特性の欠点等を解消するものとして
は、加硫調整シランカップリング剤を配合してなるシリ
カ配合ゴム組成物(本出願人が出願した特開昭61−4
742号公報)、ゴムに特定量のカーボンブラック、特
定量のシリカ及びシランカップリング剤を配合してなる
トレッドゴム組成物(特開平5−271477号公
報)、特定のシリカと特定のカーボンブラックと練りの
工夫で耐摩耗性、ウエットスキッド性能を向上させたタ
イヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法(ヨーロッ
パ特許501227号公報)などが知られている。
ットスキッド抵抗性が良くなることが知られているが、
シリカ配合の場合は、耐摩耗性及び耐破壊特性が低下す
る点に欠点がある。そこで、このシリカ配合における耐
摩耗性及び耐破壊特性の欠点等を解消するものとして
は、加硫調整シランカップリング剤を配合してなるシリ
カ配合ゴム組成物(本出願人が出願した特開昭61−4
742号公報)、ゴムに特定量のカーボンブラック、特
定量のシリカ及びシランカップリング剤を配合してなる
トレッドゴム組成物(特開平5−271477号公
報)、特定のシリカと特定のカーボンブラックと練りの
工夫で耐摩耗性、ウエットスキッド性能を向上させたタ
イヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法(ヨーロッ
パ特許501227号公報)などが知られている。
【0006】しかしながら、これらのゴム組成物にあっ
ては、押し出し工程の押し出し時にスウェルが大きく、
このスウェルが大きいとシュリンクも大きくなり、部材
寸法が不足しタイヤ成型の際の未加硫ゴムのジョイント
時に手修正が必要となる等、タイヤ成型の完全自動化の
大きな阻害要因となっている。また、このスウェルが空
気入りタイヤのユニフォーミティーを悪くする大きな原
因にもなっている。一方、スウェルが存在するため、正
確な部材精度を確保することが困難となっており、必要
以上の体積でゴム部材を押し出しているのが現状であ
る。従って、スウェルの小さいゴム組成物が得られれ
ば、より精度の高い部材押し出しが可能となり、タイヤ
の軽量化による自動車の低燃費化が可能となる。
ては、押し出し工程の押し出し時にスウェルが大きく、
このスウェルが大きいとシュリンクも大きくなり、部材
寸法が不足しタイヤ成型の際の未加硫ゴムのジョイント
時に手修正が必要となる等、タイヤ成型の完全自動化の
大きな阻害要因となっている。また、このスウェルが空
気入りタイヤのユニフォーミティーを悪くする大きな原
因にもなっている。一方、スウェルが存在するため、正
確な部材精度を確保することが困難となっており、必要
以上の体積でゴム部材を押し出しているのが現状であ
る。従って、スウェルの小さいゴム組成物が得られれ
ば、より精度の高い部材押し出しが可能となり、タイヤ
の軽量化による自動車の低燃費化が可能となる。
【0007】ところで、本出願人が出願した特開平4−
369533号公報には、分子量の異なる特定の物性を
有するポリブタジエンを2種以上ブレンドしたゴム組成
物により、スウェルを小さくした空気入りタイヤが知ら
れている。従って、本発明のゴム組成物とは、ポリブタ
ジエンの物性を特定した混合物を使用する点で近似する
ものであるが、本発明のゴム組成物は、シリカを配合す
ることによる問題点を効果的に解決しようとするもので
あり、上記特開平4−369533号公報に記載のもの
とは技術思想を異にするものである。
369533号公報には、分子量の異なる特定の物性を
有するポリブタジエンを2種以上ブレンドしたゴム組成
物により、スウェルを小さくした空気入りタイヤが知ら
れている。従って、本発明のゴム組成物とは、ポリブタ
ジエンの物性を特定した混合物を使用する点で近似する
ものであるが、本発明のゴム組成物は、シリカを配合す
ることによる問題点を効果的に解決しようとするもので
あり、上記特開平4−369533号公報に記載のもの
とは技術思想を異にするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
カ配合における従来の問題点を解決するものであり、耐
摩耗性、耐破壊特性及びウエットスキッド性能を低下さ
せることなく、tanδ(60℃)を小さくして低転が
り抵抗を維持乃至向上せしめて、加工性、特に、押し出
し特性を著しく向上させたゴム組成物を提供することに
ある。
カ配合における従来の問題点を解決するものであり、耐
摩耗性、耐破壊特性及びウエットスキッド性能を低下さ
せることなく、tanδ(60℃)を小さくして低転が
り抵抗を維持乃至向上せしめて、加工性、特に、押し出
し特性を著しく向上させたゴム組成物を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決るための手段】本発明者らは、上記従来の
問題点を解決するべく鋭意検討の結果、特定量のシリカ
及び特定のポリブタジエンを特定量配合すれば上記の問
題点を解決でき、上記目的のゴム組成物を得ることに成
功し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、
本発明のゴム組成物は、シンジオタクチック−1,2−
ポリブタジエンを3重量部以上含むシス1,4−ポリブ
タジエン混合物20〜80重量部及び他のジエン系合成
ゴム80〜20重量部と、上記シス1,4−ポリブタジ
エン及び他のジエン系合成ゴムの配合量の合計100重
量部に対してシリカ20〜100重量部とを含有してな
るものである。前記シス1,4−ポリブタジエンの分子
量分布MW/MNが2.6以下であり、25℃におけるト
ルエン中の溶液粘度(ηSP/c)が50以上であり、そ
の原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)が20〜10
0の範囲にあることが好ましい。
問題点を解決するべく鋭意検討の結果、特定量のシリカ
及び特定のポリブタジエンを特定量配合すれば上記の問
題点を解決でき、上記目的のゴム組成物を得ることに成
功し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、
本発明のゴム組成物は、シンジオタクチック−1,2−
ポリブタジエンを3重量部以上含むシス1,4−ポリブ
タジエン混合物20〜80重量部及び他のジエン系合成
ゴム80〜20重量部と、上記シス1,4−ポリブタジ
エン及び他のジエン系合成ゴムの配合量の合計100重
量部に対してシリカ20〜100重量部とを含有してな
るものである。前記シス1,4−ポリブタジエンの分子
量分布MW/MNが2.6以下であり、25℃におけるト
ルエン中の溶液粘度(ηSP/c)が50以上であり、そ
の原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)が20〜10
0の範囲にあることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明のゴム組成物は、上記特性を有するsy
n−1,2−PBを特定量配合してなるシス1,4−ポリ
ブタジエン混合物、特定量のジエン系合成ゴム及びシリ
カを含有することにより構成されるものであり、上記シ
リカ及び上記特性を有するsyn−1,2−PBを特定量
配合してなるシス1,4−ポリブタジエン混合物が互い
に相乗することにより初めて耐摩耗性、耐破壊特性及び
ウエットスキッド性能を低下させることなく、tanδ
(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃至向上せ
しめて、加工性、特に、押し出し特性を著しく向上させ
ることができるという新たな事実に基づくものであり、
それぞれの条件を部分的に満足しても本発明の目的は達
成されないものである。上記シス1,4−ポリブタジエ
ンの分子量分布MW/MNを2.6以下とし、25℃にお
けるトルエン中の溶液粘度(ηSP/c)を50以上と
し、その原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)を20
〜100の範囲に設定すれば、更に、加工性、特に、押
し出し特性を著しく向上させることができる。
n−1,2−PBを特定量配合してなるシス1,4−ポリ
ブタジエン混合物、特定量のジエン系合成ゴム及びシリ
カを含有することにより構成されるものであり、上記シ
リカ及び上記特性を有するsyn−1,2−PBを特定量
配合してなるシス1,4−ポリブタジエン混合物が互い
に相乗することにより初めて耐摩耗性、耐破壊特性及び
ウエットスキッド性能を低下させることなく、tanδ
(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃至向上せ
しめて、加工性、特に、押し出し特性を著しく向上させ
ることができるという新たな事実に基づくものであり、
それぞれの条件を部分的に満足しても本発明の目的は達
成されないものである。上記シス1,4−ポリブタジエ
ンの分子量分布MW/MNを2.6以下とし、25℃にお
けるトルエン中の溶液粘度(ηSP/c)を50以上と
し、その原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)を20
〜100の範囲に設定すれば、更に、加工性、特に、押
し出し特性を著しく向上させることができる。
【0011】以下、本発明の内容を説明する。本発明で
用いるシス1,4−ポリブタジエン混合物は、シンジオ
タクチック−1,2−ポリブタジエン(syn−1,2−
PB)、好ましくは、融点が130℃以上のsyn−1,
2−PBを3重量%以上含むことが必要である。融点が
130℃以上であると、更に、tanδ(60℃)が小
さくなり、転がり抵抗を低減させることができる。
用いるシス1,4−ポリブタジエン混合物は、シンジオ
タクチック−1,2−ポリブタジエン(syn−1,2−
PB)、好ましくは、融点が130℃以上のsyn−1,
2−PBを3重量%以上含むことが必要である。融点が
130℃以上であると、更に、tanδ(60℃)が小
さくなり、転がり抵抗を低減させることができる。
【0012】上記syn−1,2−PBは、ブタジエンを
特定の触媒、添加剤及び重合条件で重合することにより
融点を調節することができる。本発明において使用する
syn−1,2−PBの重合触媒としては、可溶性コバル
ト、例えば、コバルトオクトエート、コバルト1ーナフ
テート、コバルトベンゾエート等と、有機アルミニウム
化合物、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフェニル
アルミニウム等と、二硫化炭素からなる触媒系等を挙げ
ることができる。具体的な重合方法としては、特公昭5
3−39917号、特公昭54−5436号及び特公昭
56−18005号の各公報記載の方法を利用すること
ができるが、本発明で使用するsyn−1,2−PBの重
合方法は、これらに記載の方法に特に限定されるべきも
のではない。
特定の触媒、添加剤及び重合条件で重合することにより
融点を調節することができる。本発明において使用する
syn−1,2−PBの重合触媒としては、可溶性コバル
ト、例えば、コバルトオクトエート、コバルト1ーナフ
テート、コバルトベンゾエート等と、有機アルミニウム
化合物、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフェニル
アルミニウム等と、二硫化炭素からなる触媒系等を挙げ
ることができる。具体的な重合方法としては、特公昭5
3−39917号、特公昭54−5436号及び特公昭
56−18005号の各公報記載の方法を利用すること
ができるが、本発明で使用するsyn−1,2−PBの重
合方法は、これらに記載の方法に特に限定されるべきも
のではない。
【0013】syn−1,2−PBの含有量は、シス1,
4−ポリブタジエン混合物に対して3重量%以上、好ま
しくは、3〜15重量%である。syn−1,2−PBの
含有量が3重量%未満であると、加工性を向上させるこ
とができず、スウェルも大きくなり好ましくない。本発
明で用いるシス1,4−ポリブタジエン混合物は、例え
ば、syn−1,2−PB及びシス1,4−ポリブタジエ
ンを、夫々別途に重合した後、ブレンドすることにより
調製することができる。
4−ポリブタジエン混合物に対して3重量%以上、好ま
しくは、3〜15重量%である。syn−1,2−PBの
含有量が3重量%未満であると、加工性を向上させるこ
とができず、スウェルも大きくなり好ましくない。本発
明で用いるシス1,4−ポリブタジエン混合物は、例え
ば、syn−1,2−PB及びシス1,4−ポリブタジエ
ンを、夫々別途に重合した後、ブレンドすることにより
調製することができる。
【0014】上記シス1,4−ポリブタジエンの分子量
分布MW/MNは、2.6以下に設定されることが好まし
く、この分子量分布MW/MNが2.6を越えると、加工
性を向上させることができず、スウェルも大きくなり好
ましくない。また、上記シス1,4−ポリブタジエンの
25℃におけるトルエン中の溶液粘度(η)は、50以
上、好ましくは、80以上に設定されることが好まし
く、この溶液粘度(η)が、50未満であると、加工性
を向上させることができず、スウェルも大きくなり好ま
しくない。さらに、上記シス1,4−ポリブタジエンの
原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)を20〜100
の範囲に設定されることが好ましく、この原料ムーニー
粘度が20未満であると、耐摩耗性及び耐破壊特性が劣
り好ましくなく、また、原料ムーニー粘度が100を越
えると、加工性及び耐摩耗性が劣り好ましくない。
分布MW/MNは、2.6以下に設定されることが好まし
く、この分子量分布MW/MNが2.6を越えると、加工
性を向上させることができず、スウェルも大きくなり好
ましくない。また、上記シス1,4−ポリブタジエンの
25℃におけるトルエン中の溶液粘度(η)は、50以
上、好ましくは、80以上に設定されることが好まし
く、この溶液粘度(η)が、50未満であると、加工性
を向上させることができず、スウェルも大きくなり好ま
しくない。さらに、上記シス1,4−ポリブタジエンの
原料ムーニー粘度(ML1+4100℃)を20〜100
の範囲に設定されることが好ましく、この原料ムーニー
粘度が20未満であると、耐摩耗性及び耐破壊特性が劣
り好ましくなく、また、原料ムーニー粘度が100を越
えると、加工性及び耐摩耗性が劣り好ましくない。
【0015】本発明において、シス1,4−ポリブタジ
エンと共に含有される他のジエン系ゴムとしては、天然
ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポ
リブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(I
R)及びこれらの混合物等を使用することができる。本
発明によるシス1,4−ポリブタジエン混合物20〜8
0重量部及び他のジエン系合成ゴム80〜20重量部に
限定したのは、本発明によるシス1,4−ポリブタジエ
ン混合物が20重量部より少ないと、加工性が悪化し、
また、80重量部より大きいと、耐破壊特性が劣ると共
に、加工性も悪化することとなる。
エンと共に含有される他のジエン系ゴムとしては、天然
ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポ
リブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(I
R)及びこれらの混合物等を使用することができる。本
発明によるシス1,4−ポリブタジエン混合物20〜8
0重量部及び他のジエン系合成ゴム80〜20重量部に
限定したのは、本発明によるシス1,4−ポリブタジエ
ン混合物が20重量部より少ないと、加工性が悪化し、
また、80重量部より大きいと、耐破壊特性が劣ると共
に、加工性も悪化することとなる。
【0016】本発明で用いるシリカとしては、特に制限
がなく、従来から公知のものを広く使用でき、例えば、
乾式法による無水ケイ酸、湿式法による含水ケイ酸、合
成ケイ酸塩等を挙げることができる。また、シランカッ
プリングで表面処理したシリカ等も用いることができ
る。
がなく、従来から公知のものを広く使用でき、例えば、
乾式法による無水ケイ酸、湿式法による含水ケイ酸、合
成ケイ酸塩等を挙げることができる。また、シランカッ
プリングで表面処理したシリカ等も用いることができ
る。
【0017】本発明で用いるシリカの配合量は、上記ゴ
ム成分100重量部に対して、20〜100重量部、好
ましくは、30〜80重量部である。シリカの配合量が
20重量部未満であると、ウエットスキッド性能が低下
することとなり好ましくなく、100重量部を越える
と、耐摩耗性及び耐破壊特性が著しく劣り、また、加工
性も劣り好ましくない。
ム成分100重量部に対して、20〜100重量部、好
ましくは、30〜80重量部である。シリカの配合量が
20重量部未満であると、ウエットスキッド性能が低下
することとなり好ましくなく、100重量部を越える
と、耐摩耗性及び耐破壊特性が著しく劣り、また、加工
性も劣り好ましくない。
【0018】本発明のゴム組成物において、必要により
用いるカーボンブラックとしては、特に制限がなく、具
体的には、ISAF、HAF、FEF等が例示できる。
用いるカーボンブラックとしては、特に制限がなく、具
体的には、ISAF、HAF、FEF等が例示できる。
【0019】本発明のゴム組成物は、syn−1,2−P
B含有シス1,4−ポリブタジエン混合物、他のジエン
系合成ゴム、シリカ、必要により配合するカーボンブラ
ックを通常の加工装置、例えば、ロール、バンバリーミ
キサー、ニーダー等により混練することにより得られ
る。本発明のゴム組成物はプロセス油、カーボンブラッ
ク、その他の充填剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、
亜鉛華、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫剤など配合し
て使用される。本発明のゴム組成物の加硫物は、ウエッ
トスキッド性能に優れており、かつ低発熱性であるた
め、トレッドゴムを始めとするタイヤ用途に好適に使用
される。さらに、タイヤ用途以外にも本発明のゴム組成
物の特徴を生かした工業用ゴム、例えば、耐熱性及びト
ラクションの良好な工業用ベルトとして使用することが
できる。
B含有シス1,4−ポリブタジエン混合物、他のジエン
系合成ゴム、シリカ、必要により配合するカーボンブラ
ックを通常の加工装置、例えば、ロール、バンバリーミ
キサー、ニーダー等により混練することにより得られ
る。本発明のゴム組成物はプロセス油、カーボンブラッ
ク、その他の充填剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、
亜鉛華、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫剤など配合し
て使用される。本発明のゴム組成物の加硫物は、ウエッ
トスキッド性能に優れており、かつ低発熱性であるた
め、トレッドゴムを始めとするタイヤ用途に好適に使用
される。さらに、タイヤ用途以外にも本発明のゴム組成
物の特徴を生かした工業用ゴム、例えば、耐熱性及びト
ラクションの良好な工業用ベルトとして使用することが
できる。
【0020】
【実施例】次に、実施例、比較例によって本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0021】〔実施例1〜9及び比較例1〜5〕 (syn−1,2−PB含有シス1,4−ポリブタジエン
混合物の調製)内部を窒素ガスで置換した容量2リット
ルのオートクレーブに、1,3−ブタジエン192gを
脱水ベンゼン608gに溶解した溶液を仕込み、更に水
1.9mmolを加えて30分間撹拌した。
混合物の調製)内部を窒素ガスで置換した容量2リット
ルのオートクレーブに、1,3−ブタジエン192gを
脱水ベンゼン608gに溶解した溶液を仕込み、更に水
1.9mmolを加えて30分間撹拌した。
【0022】次いで、この溶液を50℃に昇温し、ジエ
チルアルミニウムクロライド3.1mmol、コバルトオク
トエート0.01mmol、及び1,5−シクロオクタジエ
ン8.5mmolを加えて撹拌を行い、1,3−ブタジエン
をシスー1,4重合した。30分経過後、重合溶液に、
シンジオタクチック1,2重合触媒としてトリエチルア
ルミニウム3.6mmol、二硫化炭素0.2mmol、及びコ
バルトオクトエート0.120mmolを加えて、温度を5
0℃に調節して30分間撹拌を行い、残余の1,3−ブ
タジエンをシンジオタクチック1,2重合した。
チルアルミニウムクロライド3.1mmol、コバルトオク
トエート0.01mmol、及び1,5−シクロオクタジエ
ン8.5mmolを加えて撹拌を行い、1,3−ブタジエン
をシスー1,4重合した。30分経過後、重合溶液に、
シンジオタクチック1,2重合触媒としてトリエチルア
ルミニウム3.6mmol、二硫化炭素0.2mmol、及びコ
バルトオクトエート0.120mmolを加えて、温度を5
0℃に調節して30分間撹拌を行い、残余の1,3−ブ
タジエンをシンジオタクチック1,2重合した。
【0023】重合終了後、重合溶液に、2,4−ter
t−ブチル−p−クレゾ−ル0.5gをメタノール−ベ
ンゼン混合溶媒(50:50)に溶かした溶液を加え
て、重合反応を停止した。重合反応を停止した後、重合
溶液を常法に従って処理し、ポリブタジエンゴムを回収
し、実施例及び比較例で用いる各物性のシス1,4−ポ
リブタジエン混合物を調製した。得られた各1,4−ポ
リブタジエン混合物を下記表1に示す。
t−ブチル−p−クレゾ−ル0.5gをメタノール−ベ
ンゼン混合溶媒(50:50)に溶かした溶液を加え
て、重合反応を停止した。重合反応を停止した後、重合
溶液を常法に従って処理し、ポリブタジエンゴムを回収
し、実施例及び比較例で用いる各物性のシス1,4−ポ
リブタジエン混合物を調製した。得られた各1,4−ポ
リブタジエン混合物を下記表1に示す。
【0024】なお、1,4−ポリブタジエン混合物の溶
液粘度(η)、分子量分布(MW/MN)、原料ムーニー
粘度(ML1+4100℃)は、下記の方法により測定し
た。 イ.溶液粘度(η) 試料をトルエンに溶解してキャノンフェンスケ粘度計を
用いて30℃にて測定した。 ロ.分子量分布(MW/MN) 東洋曹達工業株式会社製 GPC・HLC802Aによ
り測定した。 カラム:GMHXL 検出器:屈折計 溶離液:テトラヒドロフラン 流 量:1.0ml/分 測定温度:カラム槽40℃、検出器40℃ サンプル濃度:0.1重量% サンプル注入量:0.2ml ハ.原料ムーニー粘度(ML1+4100℃) JIS K6300に準拠して測定した。予熱1分、測
定4分、温度100℃で測定した。
液粘度(η)、分子量分布(MW/MN)、原料ムーニー
粘度(ML1+4100℃)は、下記の方法により測定し
た。 イ.溶液粘度(η) 試料をトルエンに溶解してキャノンフェンスケ粘度計を
用いて30℃にて測定した。 ロ.分子量分布(MW/MN) 東洋曹達工業株式会社製 GPC・HLC802Aによ
り測定した。 カラム:GMHXL 検出器:屈折計 溶離液:テトラヒドロフラン 流 量:1.0ml/分 測定温度:カラム槽40℃、検出器40℃ サンプル濃度:0.1重量% サンプル注入量:0.2ml ハ.原料ムーニー粘度(ML1+4100℃) JIS K6300に準拠して測定した。予熱1分、測
定4分、温度100℃で測定した。
【0025】
【表1】
【0026】上記表1において、シス1,4−ポリブタ
ジエン混合物サンプルA、B、C、D、Fが本発明で定
義するシス1,4−ポリブタジエン混合物に合致するも
のであって、その他のE、G、Hはいずれかの条件が欠
けた比較例となるサンプルである。
ジエン混合物サンプルA、B、C、D、Fが本発明で定
義するシス1,4−ポリブタジエン混合物に合致するも
のであって、その他のE、G、Hはいずれかの条件が欠
けた比較例となるサンプルである。
【0027】(タイヤトレッド用のゴム組成物の調製)
上記で調製した各種のシス1,4−ポリブタジエン混合
物を使用して下記表2及び3に示す配合割合にてタイヤ
トレッド用のゴム組成物を調製し、各ゴム組成物をタイ
ヤのトレッドに使用して各種試験タイヤを作製して加工
性、耐摩耗性、破壊特性、tanδ(60℃)、転がり
抵抗(RR)及びウエットスキッド性能を評価した結果
を示す。上記各種試験タイヤは、上記で調製した各ゴム
組成物をタイヤのタイヤトレッドに使用し、サイズ16
5SR13のタイヤを作製した。
上記で調製した各種のシス1,4−ポリブタジエン混合
物を使用して下記表2及び3に示す配合割合にてタイヤ
トレッド用のゴム組成物を調製し、各ゴム組成物をタイ
ヤのトレッドに使用して各種試験タイヤを作製して加工
性、耐摩耗性、破壊特性、tanδ(60℃)、転がり
抵抗(RR)及びウエットスキッド性能を評価した結果
を示す。上記各種試験タイヤは、上記で調製した各ゴム
組成物をタイヤのタイヤトレッドに使用し、サイズ16
5SR13のタイヤを作製した。
【0028】本実施例、比較例における各種判定は、下
記の方法に従い行った。 (1) 加工性 GOTTFERT製、RHEOGRAPH 2000にて測
定した。底辺8mm、高さ2mmの二等辺三角形状の厚さ2
mmダイを使用し、100℃10mm/secで押し出し、2
4時間放置した後、押し出し物の断面積を指数で表示し
た。数値が大きい程、加工性(押し出し特性)が良好な
ことを示す。
記の方法に従い行った。 (1) 加工性 GOTTFERT製、RHEOGRAPH 2000にて測
定した。底辺8mm、高さ2mmの二等辺三角形状の厚さ2
mmダイを使用し、100℃10mm/secで押し出し、2
4時間放置した後、押し出し物の断面積を指数で表示し
た。数値が大きい程、加工性(押し出し特性)が良好な
ことを示す。
【0029】(2) 耐摩耗性 耐摩耗試験であるランボーン摩耗指数は、ランボーン摩
耗法により測定した。測定条件は、負荷荷重が4.5k
g、砥石の表面速度が100m/秒、試験速度が130m/
秒、スリップ率が30%、落砂量が20g/分、測定温度が
室温であった。数値が大きい程、耐摩耗性が良好なこと
を示す。 (3) 耐破壊特性 室温下で破断時の弾性率をJIS 6301に準拠して
測定した。数値が大きい程、耐破壊特性が良好なことを
示す。 (4) tanδ(60℃) 内部損失(tanδ)は、レオメトリクス社製、メカニカ
ルスペクトロメーターを用いて動的せん断ひずみが振幅
1.0%、振動15Hz、及び各測定温度で測定した。数値
が大きい程、tanδ(60℃)が良好なことを示す。
耗法により測定した。測定条件は、負荷荷重が4.5k
g、砥石の表面速度が100m/秒、試験速度が130m/
秒、スリップ率が30%、落砂量が20g/分、測定温度が
室温であった。数値が大きい程、耐摩耗性が良好なこと
を示す。 (3) 耐破壊特性 室温下で破断時の弾性率をJIS 6301に準拠して
測定した。数値が大きい程、耐破壊特性が良好なことを
示す。 (4) tanδ(60℃) 内部損失(tanδ)は、レオメトリクス社製、メカニカ
ルスペクトロメーターを用いて動的せん断ひずみが振幅
1.0%、振動15Hz、及び各測定温度で測定した。数値
が大きい程、tanδ(60℃)が良好なことを示す。
【0030】(5) 転がり抵抗(RR)指数 転がり抵抗指数は、外径1.7mのドラム上にタイヤを接
触させてドラムを回転させ、一定速度まで上昇後、ドラ
ム 行させて所定速度での慣性モーメントから算出した
値から下式によって評価した。(値が大きいほど転がり
抵抗が小さい)
触させてドラムを回転させ、一定速度まで上昇後、ドラ
ム 行させて所定速度での慣性モーメントから算出した
値から下式によって評価した。(値が大きいほど転がり
抵抗が小さい)
【数1】 (6) 耐ウエットスキッド性能 湿潤路面の耐スキッド性(耐ウエットスキッド性)は、
水深3mmの湿潤コンクリート路面において80km/
hの速度から急制動し、車輪がロックされてから停止す
るまでの距離を測定し、下式によって試験タイヤの耐ウ
エットスキッド性を評価した。(値が大きいほど良
い。)
水深3mmの湿潤コンクリート路面において80km/
hの速度から急制動し、車輪がロックされてから停止す
るまでの距離を測定し、下式によって試験タイヤの耐ウ
エットスキッド性を評価した。(値が大きいほど良
い。)
【数2】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】〔上記表2及び表3の考察〕実施例1〜9
は、ゴム成分(ジエン系ゴムとシス1,4−ポリブタジ
エン混合物)100重量部に対し、本発明範囲のシリカ
を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物であり、耐摩耗
性、耐破壊特性及びウエットスキッド性能を低下させる
ことなく、tanδ(60℃)を小さくして低転がり抵
抗を維持乃至向上せしめて、加工性(押し出し特性)を
著しく向上させることができることが判明した。
は、ゴム成分(ジエン系ゴムとシス1,4−ポリブタジ
エン混合物)100重量部に対し、本発明範囲のシリカ
を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物であり、耐摩耗
性、耐破壊特性及びウエットスキッド性能を低下させる
ことなく、tanδ(60℃)を小さくして低転がり抵
抗を維持乃至向上せしめて、加工性(押し出し特性)を
著しく向上させることができることが判明した。
【0034】これに対して、比較例1〜5は、本発明範
囲外となるシス1,4−ポリブタジエン混合物及びシリ
カを配合した場合であり、比較例5は、コントロールで
ある。比較例1は、syn−1,2−PBの含有量が低い
場合(2.0重量%)であり、この場合は、耐摩耗性、
耐破壊特性及びウエットスキッド性能が劣り、tanδ
(60℃)も大きく転がり抵抗も劣ることが判った。比
較例2は、シリカの配合量が少ない場合(10重量部)
であり、この場合は、tanδ(60℃)も大きく転が
り抵抗及び加工性も劣ることが判った。比較例3は、シ
リカの配合量が大きい場合(120重量部)であり、こ
の場合は、耐摩耗性及び耐破壊特性が劣ることが判っ
た。比較例4は、シス1,4−ポリブタジエン混合物の
配合量が少ない場合(10重量部)であり、この場合
は、加工性、耐摩耗性及び転がり抵抗(RR)が劣るこ
とが判った。
囲外となるシス1,4−ポリブタジエン混合物及びシリ
カを配合した場合であり、比較例5は、コントロールで
ある。比較例1は、syn−1,2−PBの含有量が低い
場合(2.0重量%)であり、この場合は、耐摩耗性、
耐破壊特性及びウエットスキッド性能が劣り、tanδ
(60℃)も大きく転がり抵抗も劣ることが判った。比
較例2は、シリカの配合量が少ない場合(10重量部)
であり、この場合は、tanδ(60℃)も大きく転が
り抵抗及び加工性も劣ることが判った。比較例3は、シ
リカの配合量が大きい場合(120重量部)であり、こ
の場合は、耐摩耗性及び耐破壊特性が劣ることが判っ
た。比較例4は、シス1,4−ポリブタジエン混合物の
配合量が少ない場合(10重量部)であり、この場合
は、加工性、耐摩耗性及び転がり抵抗(RR)が劣るこ
とが判った。
【0035】上記表2及び表3の結果から明らかなよう
に、本発明の条件を満足するシス1,4−ポリブタジエ
ン混合物及びシリカを配合して初めて耐摩耗性、耐破壊
特性及びウエットスキッド性能を低下させることなく、
tanδ(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃
至向上せしめて、加工性(押し出し特性)を著しく向上
させることができ、それぞれの各条件を部分的に満足し
ても本発明の目的は達成されないことが判明した。
に、本発明の条件を満足するシス1,4−ポリブタジエ
ン混合物及びシリカを配合して初めて耐摩耗性、耐破壊
特性及びウエットスキッド性能を低下させることなく、
tanδ(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃
至向上せしめて、加工性(押し出し特性)を著しく向上
させることができ、それぞれの各条件を部分的に満足し
ても本発明の目的は達成されないことが判明した。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、耐摩耗性、耐破壊特性
及びウエットスキッド性能を低下させることなく、ta
nδ(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃至向
上せしめて、加工性を著しく向上させたゴム組成物が提
供される。
及びウエットスキッド性能を低下させることなく、ta
nδ(60℃)を小さくして低転がり抵抗を維持乃至向
上せしめて、加工性を著しく向上させたゴム組成物が提
供される。
Claims (2)
- 【請求項1】 シンジオタクチック−1,2−ポリブタ
ジエンを3重量%以上含むシス1,4−ポリブタジエン
混合物20〜80重量部及び他のジエン系合成ゴム80
〜20重量部と、上記シス1,4−ポリブタジエン及び
他のジエン系合成ゴムの配合量の合計100重量部に対
してシリカ20〜100重量部とを含有してなるゴム組
成物。 - 【請求項2】 前記シス1,4−ポリブタジエンの分子
量分布MW/MNが2.6以下であり、25℃におけるト
ルエン中の溶液粘度(η)が50以上であり、その原料
ムーニー粘度(ML1+4100℃)が20〜100の範
囲にある請求項1記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5333474A JPH07188467A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5333474A JPH07188467A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07188467A true JPH07188467A (ja) | 1995-07-25 |
Family
ID=18266479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5333474A Pending JPH07188467A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07188467A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006056978A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤリムストリップ用ゴム組成物 |
JP2009062430A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-03-26 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2009114253A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
JP2009114252A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
JP2013122060A (ja) * | 2000-04-13 | 2013-06-20 | Bridgestone Corp | CrもしくはMoが基になった触媒系を用いてシンジオタクテック1,2−ポリブタジエンとゴム状弾性重合体のブレンド物を製造する方法 |
WO2014004455A1 (en) * | 2012-06-25 | 2014-01-03 | 3M Innovative Properties Company | Masterbatch composition, method of using, and rubber composition |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5333474A patent/JPH07188467A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013122060A (ja) * | 2000-04-13 | 2013-06-20 | Bridgestone Corp | CrもしくはMoが基になった触媒系を用いてシンジオタクテック1,2−ポリブタジエンとゴム状弾性重合体のブレンド物を製造する方法 |
JP2015038222A (ja) * | 2000-04-13 | 2015-02-26 | 株式会社ブリヂストン | CrもしくはMoが基になった触媒系を用いてシンジオタクテック1,2−ポリブタジエンとゴム状弾性重合体のブレンド物を製造する方法 |
JP2016121356A (ja) * | 2000-04-13 | 2016-07-07 | 株式会社ブリヂストン | CrもしくはMoが基になった触媒系を用いてシンジオタクテック1,2−ポリブタジエンとゴム状弾性重合体のブレンド物を製造する方法 |
JP2006056978A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤリムストリップ用ゴム組成物 |
JP2009062430A (ja) * | 2007-09-05 | 2009-03-26 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2009114253A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
JP2009114252A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
WO2014004455A1 (en) * | 2012-06-25 | 2014-01-03 | 3M Innovative Properties Company | Masterbatch composition, method of using, and rubber composition |
KR20150021122A (ko) * | 2012-06-25 | 2015-02-27 | 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 | 마스터배치 조성물, 이용 방법 및 고무 조성물 |
US9382407B2 (en) | 2012-06-25 | 2016-07-05 | 3M Innovative Properties Company | Masterbatch composition, method of using, and rubber composition |
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