JP3338275B2 - 電子銃組立装置および電子銃組立方法 - Google Patents

電子銃組立装置および電子銃組立方法

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JP3338275B2
JP3338275B2 JP04196996A JP4196996A JP3338275B2 JP 3338275 B2 JP3338275 B2 JP 3338275B2 JP 04196996 A JP04196996 A JP 04196996A JP 4196996 A JP4196996 A JP 4196996A JP 3338275 B2 JP3338275 B2 JP 3338275B2
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    • H01J2209/185Machines therefor, e.g. electron gun assembling devices

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は陰極線管に内装さ
れる電子銃の組立のうち、複数の電極を絶縁ガラスで支
持した電子銃組立体に対して陰極を位置決めして固定す
る電子銃組立装置および電子銃組立方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】陰極線管の主要部品である電子銃は、陰
極と、陰極から放射される陰極線を加速、収束させるい
くつかの電極を絶縁ガラスで所定の間隔に支持した構造
を有する。電子銃の組立のうち、陰極と第1電極の間隔
(G1K間隔)はカットオフ電圧特性に影響するため重
要であり、特に1つの電子銃の中にR,G,Bの3つの
陰極を有するカラー管の場合、カットオフ電圧のずれは
ホワイトバランスや色純度の悪化につながるため、高精
度な組立が要求される。従って、陰極以外の各電極を組
み立てた電子銃組立体に対して陰極を位置決めして固定
する電子銃組立装置においては、陰極位置の正確な位置
決めおよび固定が要求される。
【0003】図13は、例えば特開平2ー27635号
公報に示された従来の電子銃組立装置および電子銃組立
方法を示す概略図、図14は電子銃組立体に陰極が取り
付けられた状態を示す断面図である。
【0004】図14において、1は陰極、2は陰極サポ
ート、3は第1電極、4は第2電極、5は第3電極、6
は第4電極、3a〜6aは各電極3〜6の電子通過孔で
あり、各電極3〜6および陰極サポート2が絶縁ガラス
7により所定の間隔に支持されて、電子銃組立体24を
構成している。
【0005】図13において、30は電子銃組立体保持
部であり、電子銃組立体24に挿入することにより陰極
1の中心と各電極3〜6の電子通過孔3a〜6aの中心
が合致するように位置決めする筒状の位置決め軸30A
と、後述のマイクロメータ18の取付用のフランジ部3
0Bとからなる。31は位置決め軸30Aに内挿された
ノズルであり、その先端31aが第2電極4の電子通過
孔4aおよび第1電極3の電子通過孔3aに対して入出
できるように、ノズル用の駆動装置37を介して矢印
(x1〜y1)方向に移動可能に構成されている。32
は陰極保持部、33は陰極1を位置決めして固定する際
に陰極保持部32を駆動する陰極用の駆動装置、34は
マイクロメータで、電子銃組立体保持部30のフランジ
部30Bに取り付けられているとともに演算装置35が
接続されている。36はエアマイクロメータでノズル3
1に接続されている。
【0006】次に動作について説明する。まず、電子銃
組立体24に位置決め軸30Aを挿入することにより、
この電子銃組立体24を電子銃組立体保持部30に位置
決め固定保持する。この状態で、ノズル用の駆動装置3
7を介してノズル31を矢印(x1)方向に移動させ、
ノズル31の先端31aを第2電極4の電子通過孔4a
と第1電極3の電子通過孔3aに対して嵌挿する。
【0007】第1電極3と第2電極4の隙間には光源3
8と画像処理装置39があり、ノズル31を電子通過孔
4aから挿入していくと、ノズル31の先端31aが第
2電極4の電子通過孔4aから出てきた時点と、第1電
極3の電子通過孔3aに入った時点とが、シルエットに
より認知される。
【0008】このときのノズル31の移動量はマイクロ
メータ34で電気信号に変換されて演算装置35に送ら
れ、第1電極3と第2電極4の間隔(G12間隔)の計
測が終了する。次に、演算装置は計測されたG12間隔
とその他の部品寸法とから第1電極3と陰極1の間隔
(G1K間隔)の最適値Lを計算する。
【0009】一方、陰極1は陰極保持部32にセットさ
れ、陰極用の駆動装置33によって陰極サポート2に挿
入される。ノズル31に接続されたエアマイクロメータ
36は陰極1との距離L1を非接触で計測しており、ノ
ズル31の先端31aがノズル用の駆動装置37によっ
て第1電極3からL2だけ送られた位置にあるとする
と、エアマイクロメータ36の計測値L1がL−L2と
なる位置まで陰極1が陰極用の駆動装置33によって陰
極サポート2に挿入され、最後に、溶接などの方法によ
り陰極1が陰極サポート2に固定され、組立が完了す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子銃組立装置
および電子銃組立方法は以上のように構成されているの
で、第1電極と第2電極の間に現れるノズル先端のシル
エットを画像処理により認知しているため、第1電極の
第2電極側しか認知できないという課題があった。電子
銃のカットオフ電圧特性に大きく影響する値としては、
第1電極の陰極側の面と陰極表面との距離(G1K間
隔)と、第1電極と第2電極との間隔(G12間隔)が
あり、その中でも特にG1K間隔の影響が大きいため、
組立の際のG1K間隔の計測はG12間隔の計測よりさ
らに厳密に行う必要がある。しかし、第1電極の第2電
極側しか認知できない場合には、第1電極の板厚のばら
つき分による影響を排除して正確なG1K間隔とするこ
とができないため、最適なカットオフ電圧特性を有した
電子銃を安定して組み立てることが困難であるという課
題があった。
【0011】また、ノズルのシルエットを画像処理によ
って認知する方法では、電源電圧の変化やランプの寿命
などによる光源の明るさの変化や、ほこりの付着によっ
てできた影などにより計測誤差を生じやすく、また、計
測に時間がかかりやすい課題があった。
【0012】さらに、陰極表面位置の計測に関しては、
第1,第2電極の電子通過孔は数百μmと他の電極の電
子通過孔に比べて極めて小さく設計されており、この電
子通過孔を貫通するさらに細いノズル先端を有するノズ
ルの製作は困難である上に、細いノズルにおいては、エ
アマイクロメータ用の充分な空気の流量が得られにくい
ため計測範囲が非常に狭くなり、エアマイクロメータの
応答性、安定性が極端に悪くなり、計測誤差を生じやす
いという課題があった。
【0013】さらに、陰極表面にはRmax で20μm程
度の表面粗さがあるため、ノズル径が大きい場合はほぼ
平均的な陰極表面位置を計測することができるが、ノズ
ル径が小さくなるにつれて、計測対象となる面積の減少
のために計測値にばらつきが発生し、陰極表面位置の正
確な計測が困難となる課題があった。
【0014】さらに、高解像度でフォーカス特性の優れ
た陰極線管の要求が高まるにつれて、第1,第2電極の
電子通過孔はますます小さくなる傾向にあり、極細のエ
アノズルを電極の孔に貫通させる以外の方法を用いた電
子銃組立装置が要求されているなどの課題があった。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、従来の陰極線管用電子銃はもちろ
ん、第1,第2電極の電子通過孔がさらに小さい高解像
度でフォーカス特性の優れた陰極線管用の電子銃の組立
においても、カットオフ電圧特性の安定した電子銃を迅
速に製作することができる電子銃組立装置および電子銃
組立方法を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る電子銃組立装置は、陰極以外の複数の電極を絶縁ガラ
スで所定の間隔に支持した電子銃組立体を保持する電子
銃組立体保持機構と、前記陰極を保持する陰極保持機構
と、前記陰極保持機構および前記陰極を移動させる陰極
駆動手段と、前記電子銃組立体外部の陰極表面計測位置
において陰極表面の高さを非接触で計測する陰極表面計
測手段と、前記電子銃組立体保持機構により保持された
前記電子銃組立体の第1電極上面の高さを計測する第1
電極上面計測手段と、前記電子銃組立体保持機構により
保持された前記電子銃組立体の第2電極の高さを計測す
る第2電極計測手段と、前記第2電極計測手段と前記第
1電極上面計測手段および前記陰極表面計測手段の間の
較正を行う厚さが既知の基準冶具と、前記基準冶具を計
測位置と退避位置との間で移動させる基準冶具駆動手段
とを備え、前記第1電極上面計測手段と第2電極計測手
段としてプローブ先端が凸形状の曲面に形成された電気
マイクロメータを備えたものである。
【0017】請求項記載の発明に係る電子銃組立装置
は、電気マイクロメータのプローブ先端の曲率半径を2
0mm以上とし、計測時の接触力を20g以下としたも
のである。
【0018】請求項記載の発明に係る電子銃組立装置
は、第1電極上面計測手段としての電気マイクロメータ
と陰極保持機構とが同一の支持体により支持され、この
支持体を移動させる陰極駆動手段により共通に駆動され
るようにしたものである。
【0019】請求項記載の発明に係る電子銃組立装置
は、陰極表面計測手段としてレーザ変位計を備えたもの
である。
【0020】請求項記載の発明に係る電子銃組立装置
は、レーザ変位計による陰極表面の高さの計測の際に前
記陰極表面における計測位置を走査させることを可能に
陰極駆動手段または前記レーザ変位計を設けたものであ
る。
【0021】請求項記載の発明に係る電子銃組立装置
は、第1電極上面計測手段,第2電極計測手段,および
陰極表面計測手段の間の較正を行うための所定の厚さの
基準治具と、該基準治具を前記各計測手段の計測位置と
退避位置との間で移動させる基準治具駆動手段を備えた
ものである。
【0022】請求項記載の発明に係る電子銃組立方法
は、電子銃組立体外部の陰極表面計測位置において陰極
表面の高さをレーザ変位計で非接触で計測し、前記電子
銃組立体の第1電極上面の高さを計測し、前記電子銃組
立体の第2電極の高さを計測し、計測された前記第1電
極上面の高さおよび前記第2電極の高さと、計測により
既知の第1電極の厚さ等を用いて、前記電子銃組立体の
第1電極と第2電極の間隔を求め、求められた前記第1
電極と第2電極の間隔に対する、第1電極と陰極の間隔
の最適値を電子通過孔径等のデータを用いて演算し、前
記陰極を前記陰極表面計測位置から前記電子銃組立体の
陰極組立位置まで移動させ、前記陰極表面計測位置にお
ける陰極表面の高さに前記移動からの高さの変化量を加
算した陰極組立位置における陰極表面の高さと、前記第
1電極上面の高さとの差が、前記最適値となるまで前記
陰極を前記電子銃組立体に挿入することにより前記陰極
を位置決めして固定するものである。
【0023】請求項記載の発明に係る電子銃組立方法
は、レーザ変位計による計測を行う際に、陰極表面上の
走査を行い、得られた計測値の集合から統計的に求めら
れる値を陰極表面の高さとするものである。
【0024】請求項記載の発明に係る電子銃組立方法
は、計測値の集合から統計的に求められる値として平均
値を用いるものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1. 図1は、この発明の実施の形態1による電子銃組立装置
の構成および電子銃組立体の保持状態を示す概略図であ
り、図において、1は陰極、2は陰極サポート、3は第
1電極(電極)、4は第2電極(電極)、5は第3電極
(電極)であり、陰極1を除く各電極3〜5等および陰
極サポート2が図示しない絶縁ガラスにより所定の間隔
に支持された状態の電子銃組立体24として組み立てら
れ、電子銃組立装置に取り付けられている。
【0026】 8は第2電極4の下面位置を計測する電気
マイクロメータ(第2電極計測手段)、8aは電気マイ
クロメータ8のプローブ、9は電子銃組立体24を保持
する電子銃組立体保持機構、9aは電子銃組立体保持機
構9に設けられた位置決め軸、10は陰極1を保持する
陰極保持機構、11は先端にプローブ11aを備えた電
気マイクロメータ(第1電極上面計測手段)であり、第
1電極3の上面位置を計測する。この陰極保持機構10
および電気マイクロメータ11は、共に同一の支持体1
5によって支持されている。12は支持体15を上下方
向に駆動する上下駆動機構(陰極駆動手段)、13は上
下駆動機構12をXY方向に移動させるXY駆動機構
(陰極駆動手段)であり、陰極保持機構10および電気
マイクロメータ11はXYZ方向に移動可能に構成され
ている。14は陰極1の表面位置を陰極1の表面に傷を
付けないように非接触で計測するレーザ変位計(陰極表
面計測手段)、15は陰極保持機構10および電気マイ
クロメータ11を支持する支持体、15aは支持体15
に設けられたガイドであり、上下駆動機構12による支
持体15の駆動はガイド15aの摺動案内を介して行わ
れる。
【0027】 図2における16はその厚さT0 が既知で
ある基準治具であり、再び図1において、17はその厚
さt0 が既知である基準治具、18は基準治具17を支
持してレーザ変位計14の位置と退避位置との間で基準
治具17を水平方向に移動させる駆動機構(基準治具駆
動手段)である。
【0028】 陰極1を除く各電極が組み立てられた電子
銃組立体24において、各電極は各々の電子通過孔の中
心位置を揃えて組み立てられており、この電子銃組立体
24は図示のように第1電極3および第2電極4を除く
各電極の電子通過孔に位置決め軸9aが挿入された形で
電子銃組立体保持機構9により固定される。この位置決
め軸9aの内部には電気マイクロメータ8のプローブ8
aが配置され、電気マイクロメータ8による第2電極4
の下面位置の計測が行われるとともに、電気マイクロメ
ータ11による第1電極3の上面位置の計測が行われ
る。この電気マイクロメータ8のプローブ8aおよび電
気マイクロメータ11のプローブ11aの先端は曲率半
径を20mm以上に、例えば、半径30mmの球状に形
成されており、また、計測時の各電極への接触力は20
g以下となるようにして計測が行われる。プローブ先端
の曲率半径および接触力をこの範囲内とすることによ
り、各電極に対して接触式の計測を行う際の面圧を各電
極に傷が付かない範囲内とすることができ、各電極にダ
メージを与えずに接触式の位置計測を行うことができ
る。
【0029】 なお、この実施の形態1において行われる
各計算は、CPU,メモリ等により構成された図示しな
い演算手段により行われ、上下駆動機構XY,駆動機構
等の制御は、CPU,メモリ等により構成された図示し
ない制御手段により行われるものとする。この演算手段
と制御手段とは特に分けて設ける必要はなく、一体に構
成してもよいものである。また、電極の「上面」とは各
電極の陰極側の面を、「下面」とは反対側の面を指すも
のとする。
【0030】次に動作について説明する。まず、実際の
組立動作の説明の前に、電気マイクロメータ8,電気マ
イクロメータ11,およびレーザ変位計14の計測の基
準値を記憶する動作について説明する。
【0031】 図2は、電気マイクロメータ8と電気マイ
クロメータ11の基準値の計測を示す概略図である。厚
さT0 が既知の基準治具16は、図示しない供給装置
(基準治具駆動手段)により電子銃組立体保持機構9の
位置に供給され、電子銃組立体保持機構9により保持さ
れる。この時、位置決め軸9a内部に配置された電気マ
イクロメータ8のプローブ8aは基準治具16の下面と
接触する。次に、電気マイクロメータ11が上下駆動機
構12およびXY駆動機構13により基準治具16の上
に移動し、プローブ11aを基準治具16の上面に接触
させる。そして、この時の電気マイクロメータ8の計測
値L0 ,電気マイクロメータ11の計測値H0 ,および
上下駆動機構12の位置Z0 を、それぞれ図示しない演
算手段に記憶する。
【0032】図3は、電気マイクロメータ11とレーザ
変位計14の基準値の計測を示す概略図である。水平方
向に移動可能な駆動機構18により支持された厚さt0
が既知の基準治具17は、駆動機構18によりレーザ変
位計14の直上に移動する。次に、電気マイクロメータ
11が上下駆動機構12およびXY駆動機構13により
基準治具17の上に移動し、プローブ11aを基準治具
17の上面に接触させる。そして、この時の電気マイク
ロメータ11の計測値L0 ’,レーザ変位計14の計測
値h0 ,および上下駆動機構12の位置Z0 ’を、それ
ぞれ図示しない演算手段に記憶する。
【0033】 以上の基準治具を用いた基準位置の記憶に
より、電気マイクロメータ8,電気マイクロメータ1
1,レーザ変位計14,上下駆動機構12の各計測手段
の各計測値間の関係が決まり、次式で表される。 Z0 =H0 +L0 +T0 +α (1) Z0 ’=h0 +L0 ’+t0 +β (2)
【0034】 なお、図4および図5は、図2および図3
における各値の関係を図式的に示した説明図である。こ
こで、α、βは定数であるが、装置自身の発熱や環境温
度の変化から生じる熱膨張による各計測器間の相対的位
置ずれなどといった、いわゆる温度ドリフトにより変化
する。そこで、上記の各計測器の基準値を記憶する動作
は、実際に電子銃組立装置が連続的に組立動作を行って
いる時にも、定期的(例えば1時間毎など)に行って
α,βを更新し、組立精度を維持するのがよい。
【0035】 次に、実際の組立動作について説明する。
図6は第1電極3および第2電極4の計測動作を示す概
略図、図7はそのA部拡大図である。まず、電子銃組立
体24が図示しない供給装置により電子銃組立体保持機
構9に供給され、電子銃組立体保持機構9により固定さ
れる。この時、図7に示すように、位置決め軸9a内部
に配置された電気マイクロメータ8のプローブ8aが第
2電極4の下面に接触する。次に、電気マイクロメータ
11が上下駆動機構12およびXY駆動機構13により
移動して、プローブ11aが陰極サポート2の孔を通過
して第1電極3の上面に接触する。そして、この時の電
気マイクロメータ8の計測値H,電気マイクロメータ1
1の計測値L,および上下駆動機構12の位置Z1 を図
示しない演算手段に記憶する。
【0036】図8は、陰極表面位置の計測動作を示す概
略図である。まず、陰極保持機構10が上下駆動機構1
2およびXY駆動機構13により図示しない陰極供給位
置に移動し、陰極保持機構10に陰極1が固定される。
次に、陰極1を保持した陰極保持機構10がレーザ変位
計14の上に移動する。なおこの時、基準治具17は図
8に示したように陰極保持機構10および陰極1と接触
しない位置に退避している。それから、レーザ変位計1
4による計測とXY駆動機構13の駆動による陰極1の
微小距離の移動が繰り返され、レーザ変位計14の計測
位置の陰極1表面の走査が行われる。これにより陰極1
表面の広い範囲における高さの計測値が多数得られる。
この多数の計測値の平均値を陰極1の表面位置hとし、
上下駆動機構12の位置Z2 とともに図示しない演算手
段に記憶する。
【0037】 図6における計測結果(H,L,Z1 )と
式(1)より、第1電極3の上面から第2電極4の下面
の距離tG12が次式(3)で求められる。なお、図9
は図6における各値とtG12の関係を図式的に示した
説明図である。 tG12 =(Z1 −Z0 )−(L−L0 )−(H−H0 )+T0 (3)
【0038】 第1電極3の下面と第2電極4の上面の間
隔G12は、第1電極3の板厚t1と第2電極4の板厚
t2 と上記のtG12から次式(4)で求められる。な
お、t1 およびt2 は、電子銃組立体24が組み立てら
れる前の第1電極3および第2電極4が単体部品である
段階において計測されているものである。 G12 = tG12−t1 −t2 (4)
【0039】 次に、図6および図8における計測結果
(L,Z1 ,h)と式(2)より、陰極1の表面と第1
電極3の上面との距離G1K’が次式(5)によって求
められる。なお、図10は図6および図8における各値
とG1K’の関係を図式的に示した説明図である。 G1K’=(Z0’−Z1 )−(h0 −h)−(L0’−L)−t0 (5)
【0040】 次に、陰極1の表面と第1電極3の上面の
距離(G1K間隔)の最適値としての目標値G1Km
が、式(4)で求めたG12を用いて算出される。電子
銃のカットオフ電圧特性を最適化するためには、電子銃
組立体24における第1電極3と第2電極4の間隔であ
るG12に即してG1K間隔の設定がなされる必要があ
り、G12の値から電子通過孔径等のデータを用いて最
適なG1K間隔を算出する所定の計算式が用いられてい
る。この計算式に式(4)で求められたG12が入力さ
れることにより、目標値G1Km が算出される。
【0041】 次に、この目標値G1Km と、式(5)で
求めたG1K’から、電子銃組立体24に陰極1を挿入
する際の上下駆動機構12の目標位置Zm が次式(6)
を用いて計算される。 Zm = Z2 +(G1Km −G1K’) (6)
【0042】 図11は陰極の挿入動作を示す概略図、図
12はそのB部拡大図である。その後、陰極1を保持し
た陰極保持機構10は上下駆動機構12およびXY駆動
機構13により、陰極1が挿入される陰極サポート2の
上に移動し、上記のようにして求めた目標位置Zm への
上下駆動機構12の駆動により陰極1が最適な高さまで
陰極サポート2に挿入・位置決めされる。最後に、溶接
などの手段により陰極1が陰極サポート2に固定されて
組立動作が完了する。
【0043】 以上のように、この実施の形態によれば、
陰極1表面の高さの計測を陰極1が電子銃組立体24に
挿入されていない状態で個別に行ってその後の陰極1表
面の高さを上下駆動機構12による高さの変化量により
把握するとともに第1電極3の高さの計測を第1電極3
上面において行うことができるため、第1電極3の厚さ
等を計算に入れずに直接G1K間隔を計測することが可
能となる。従って、G12間隔の計測よりさらに厳密に
行う必要があるG1K間隔の計測において第1電極3の
厚さのばらつき分等による影響を排除して正確なG1K
間隔に電子銃を組み立てることができる。また、従来の
ように陰極1表面の高さの計測において第1,第2電極
の小さな電子通過孔にエアマイクロメーターのノズルを
貫通させる必要がないため、エアマイクロメーターの小
さなノズル径による計測誤差を生じることなく陰極1表
面の高さの計測を行うことができ、第1,第2電極の電
子通過孔が極めて小さな高解像度でフォーカス特性の優
れた陰極線管用の電子銃の組立においても、正確なG1
K間隔に電子銃を組み立てることができる。
【0044】 また、レーザ変位計14の計測位置の走査
により陰極1表面の高さを計測し、複数の計測値の平均
値により陰極1表面の高さを決定するため、小さな第
1,第2電極の電子通過孔にノズルを貫通させて行う従
来のエアマイクロメーターによる陰極1表面の高さの計
測と比較して計測誤差を生じることなく、かつ高精度に
陰極表面の高さの計測を行うことができ、第1,第2電
極の電子通過孔が極めて小さな高解像度でフォーカス特
性の優れた陰極線管用の電子銃の組立においても、G1
K間隔を高精度に設定して組み立てることが可能であ
る。
【0045】 さらに、プローブ先端の曲率半径を20m
m以上、計測時の各電極への接触力を20g以下とした
電気マイクロメータ8および11により第1電極3と第
2電極4の高さの接触式計測を行うため、従来のノズル
のシルエットの認知による第1電極と第2電極の高さの
計測と比較して、光源の明るさの変化やほこりの影など
による計測誤差を生じることなく、正確にかつ迅速に、
また、プローブ先端により電極に傷を付けることなく各
電極の高さを計測することができる。
【0046】 さらに、位置決め軸9aの挿入により電子
銃組立体24を位置決め固定した状態で電気マイクロメ
ータ8のプローブ8aを挿通させて第2電極4の高さを
計測してこれと同時に第1電極3の上面を電気マイクロ
メータ11により計測することができ、両電極の計測を
同時に短時間に行うことができるとともに、電子銃組立
装置を小型に構成することができる。
【0047】さらに、第1電極上面計測手段としての電
気マイクロメータ11と陰極保持機構10とを同一の支
持体15により支持し、この支持体15を移動させる上
下駆動機構12により共通に駆動されるようにしてお
り、第1電極3上面と陰極1表面の計測を同一の上下駆
動機構12の駆動により行って各計測の駆動手段の原点
を同一として単純な較正により高精度な計測を行うこと
が可能であるとともに、電子銃組立装置を小型に構成す
ることができる。
【0048】 さらに、電気マイクロメータ8,電気マイ
クロメータ11,レーザ変位計14の各計測手段の間の
較正を行うための厚さが既知の基準治具16,17と基
準治具16,17を各計測手段の計測位置と退避位置と
の間で移動させる駆動機構18等の基準治具駆動手段を
配置し、基準治具16,17を用いた較正を1時間毎な
どの定期的に行うようにしており、周囲の温度変化その
他の経時変化による各計測手段間の誤差要因を排除しな
がら高精度な計測を行い、これによりG1K間隔を高精
度に設定することができる。
【0049】 従って、上記の実施の形態1によれば、コ
ンパクトな装置構成の電子銃組立装置により、電子銃組
立体24に対して陰極1を正確なG1K間隔として位置
決め固定することができ、従来の陰極線管用電子銃はも
ちろん、第1,第2電極の電子通過孔がさらに小さい高
解像度でフォーカス特性の優れた陰極線管用の電子銃の
組立においても、最適なカットオフ電圧特性を有した電
子銃を迅速に製作することができる。
【0050】 なお、上記の実施の形態1においては、走
査により得られた多数の計測値の平均値により陰極1表
面の位置hを決定したが、平均値の代わりに、最大値,
度数分布における最頻出値,中心値等の統計的に得られ
る値を用いてもよい。また、上記実施の形態1において
は、陰極1表面の高さの計測にレーザ変位計14を用い
たが、陰極1表面の高さを非接触計測できるものであれ
ば、他の計測機器を陰極表面計測手段として用いてもよ
い。また、第2電極4の位置の計測において、第2電極
4の下面位置を計測したが、可能であれば上面位置を計
測してもよく、この場合は(4)式のG12の計算にお
いて第2電極4の板厚の計測値t2 を計算に入れる必要
がなくなる。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、陰極以外の複数の電極を絶縁ガラスで所定の間隔
に支持した電子銃組立体を保持する電子銃組立体保持機
構と、前記陰極を保持する陰極保持機構と、前記陰極保
持機構および前記陰極を移動させる陰極駆動手段と、前
記電子銃組立体外部の陰極表面計測位置において陰極表
面の高さを非接触で計測する陰極表面計測手段と、前記
電子銃組立体保持機構により保持された前記電子銃組立
体の第1電極上面の高さを計測する第1電極上面計測手
段と、前記電子銃組立体保持機構により保持された前記
電子銃組立体の第2電極の高さを計測する第2電極計測
手段と、前記第2電極計測手段と前記第1電極上面計測
手段および前記陰極表面計測手段の間の較正を行う厚さ
が既知の基準冶具と、前記基準冶具を計測位置と退避位
置との間で移動させる基準冶具駆動手段とを備え、前記
第1電極上面計測手段と第2電極計測手段としてプロー
ブ先 端が凸形状の曲面に形成された電気マイクロメータ
を備えるように構成したので、周囲の温度変化その他の
経時変化による前記第2電極計測手段、前記第1電極上
面計測手段、前記陰極表面計測手段間の誤差要因を排除
しながら高精度な計測を行い、G1K間隔を高精度に設
定することができる。従って、G1K間隔の計測におい
て第1電極の厚さのばらつき分等による影響を排除して
正確なG1K間隔とし、最適なカットオフ電圧特性を有
した電子銃を安定して組み立てることが可能となる効果
がある。また、直接接触式で各電極の高さを計測するこ
とができるため、従来のノズルのシルエットの認知によ
る第1電極と第2電極の高さの計測と比較して、光源の
明るさの変化やほこりの影などによる計測誤差を生じる
ことなく、正確にかつ迅速に、また、プローブ先端によ
り電極に傷を付けることなく、各電極の高さを計測する
ことができる。その結果、第1、第2電極の電子通過光
が極めて小さな高解像度でフォーカス特性の優れた陰極
線管用の電子銃の組立においても、正確なG1K間隔と
して最適なカットオフ電圧特性を有した電子銃の製作を
行なうことができる効果がある。
【0052】 請求項記載の発明によれば、電気マイク
ロメータのプローブ先端の曲率半径を20mm以上と
し、計測時の接触力を20g以下とするように構成した
ので、計測の際の第1電極および第2電極の変形や傷を
なくし、高精度に第1電極と第2電極の間隔を計測する
ことができる効果がある。
【0053】 請求項記載の発明によれば、第1電極上
面計測手段としての電気マイクロメータと陰極保持機構
とが同一の支持体により支持され、この支持体を移動さ
せる陰極駆動手段により共通に駆動されるように構成し
たので、第1電極上面と陰極表面の計測を同一の陰極駆
動手段の駆動により行うことができ、各計測の駆動手段
の原点を同一として単純な較正により高精度な計測を行
うことができるとともに、電子銃組立装置を小型に構成
することができる効果がある。
【0054】 請求項記載の発明によれば、陰極表面計
測手段としてレーザ変位計を備えるように構成したの
で、小さな第1,第2電極の電子通過孔にノズルを貫通
させて行う従来のエアマイクロメーターによる陰極表面
の高さの計測と比較して計測誤差を生じることなく、か
つ極めて迅速・高精度に陰極表面の高さの計測を行うこ
とができ、第1,第2電極の電子通過孔が極めて小さな
高解像度でフォーカス特性の優れた陰極線管用の電子銃
の組立においても、G1K間隔を高精度に設定して最適
なカットオフ電圧特性を有した電子銃の製作を迅速に行
うことができる効果がある。
【0055】 請求項記載の発明によれば、レーザ変位
計による陰極表面の高さの計測の際に前記陰極表面にお
ける計測位置を走査させることを可能に陰極駆動手段ま
たは前記レーザ変位計を設けるように構成したので、陰
極表面における計測位置を走査させて複数点の高さの計
測を行い、得られた複数個の計測値を用いて陰極表面の
高さを正確に決定してG1K間隔を高精度に設定し、最
適なカットオフ電圧特性を有した電子銃の製作を行うこ
とができる効果がある。
【0056】 請求項記載の発明によれば、第1電極上
面計測手段,第2電極計測手段,および陰極表面計測手
段の間の較正を行うための所定の厚さの基準治具と、該
基準治具を前記各計測手段の計測位置と退避位置との間
で移動させる基準治具駆動手段を備えるように構成した
ので、基準治具を有効かつ容易に使用した較正により、
周囲の温度変化その他の原因による各計測手段間の誤差
要因を排除して高精度な計測を行い、これによりG1K
間隔を高精度に設定して最適なカットオフ電圧特性を有
した電子銃の製作を行うことができる効果がある。
【0057】 請求項記載の発明によれば、電子銃組立
体外部の陰極表面計測位置において陰極表面の高さを
ーザ変位計で非接触で計測し、前記電子銃組立体の第1
電極上面の高さを計測し、前記電子銃組立体の第2電極
の高さを計測し、計測された前記第1電極上面の高さお
よび前記第2電極の高さと、計測により既知の第1電極
の厚さ等を用いて、前記電子銃組立体の第1電極と第2
電極の間隔を求め、求められた前記第1電極と第2電極
の間隔に対する、第1電極と陰極の間隔の最適値を電子
通過孔径等のデータを用いて演算し、前記陰極を前記陰
極表面計測位置から前記電子銃組立体の陰極組立位置ま
で移動させ、前記陰極表面計測位置における陰極表面の
高さに前記移動からの高さの変化量を加算した陰極組立
位置における陰極表面の高さと、前記第1電極上面の高
さとの差が、前記最適値となるまで前記陰極を前記電子
銃組立体に挿入することにより前記陰極を位置決めして
固定するように構成したので、小さな第1,第2電極の
電子通過孔にノズルを貫通させて行う従来のエアマイク
ロメーターによる陰極表面の高さの計測と比較して計測
誤差を生じることなく、かつ極めて迅速・高精度に陰極
表面の高さの計測を行うことができ、第1,第2電極の
電子通過孔が極めて小さな高解像度でフォーカス特性の
優れた陰極線管用の電子銃の組立においても、G1K間
隔を高精度に設定して最適なカットオフ電圧特性を有し
た電子銃の製作を迅速に行うことができる効果がある。
【0058】 請求項記載の発明によれば、レーザ変位
計による計測を行う際に、陰極表面上の走査を行い、得
られた計測値の集合から統計的に求められる値を陰極表
面の高さとするように構成したので、得られた計測値の
集合から統計的に求められる値を用いて陰極表面の高さ
を正確に決定してG1K間隔を高精度に設定し、最適な
カットオフ電圧特性を有した電子銃の製作を行うことが
できる効果がある。
【0059】 請求項記載の発明によれば、計測値の集
合から統計的に求められる値として平均値を用いるよう
に構成したので、得られた複数個の計測値の平均をとる
ことにより陰極表面の高さを正確に決定してG1K間隔
を高精度に設定し、最適なカットオフ電圧特性を有した
電子銃の製作を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電子銃組立装
置の構成および電子銃組立体の保持状態を示す概略図で
ある。
【図2】 この発明の実施の形態1による電気マイクロ
メータ8と電気マイクロメータ11の基準値の計測を示
す概略図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による電気マイクロ
メータ11とレーザ変位計14の基準値の計測を示す概
略図である。
【図4】 図2における各値の関係を図式的に示した説
明図である。
【図5】 図3における各値の関係を図式的に示した説
明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による第1電極3お
よび第2電極4の計測動作を示す概略図である。
【図7】 図6のA部拡大図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による陰極表面位置
の計測動作を示す概略図である。
【図9】 図6における各値とtG12の関係を図式的
に示した説明図である。
【図10】 図6および図8における各値とG1K’の
関係を図式的に示した説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態1による陰極の挿入
動作を示す概略図である。
【図12】 図11のB部拡大図である。
【図13】 特開平2ー27635号公報に示された従
来の電子銃組立装置および電子銃組立方法を示す概略図
である。
【図14】 電子銃組立体に陰極が取り付けられた状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 陰極、3 第1電極(電極)、4 第2電極(電
極)、5 第3電極(電極)、8 電気マイクロメータ
(第2電極計測手段)、8a,11a プローブ、9
電子銃組立体保持機構、9a 位置決め軸、10 陰極
保持機構、11電気マイクロメータ(第1電極上面計測
手段)、12 上下駆動機構(陰極駆動手段)、13
XY駆動機構(陰極駆動手段)、14 レーザ変位計
(陰極表面計測手段)、15 支持体、16,17 基
準治具、18 駆動機構(基準治具駆動手段)、24
電子銃組立体。
フロントページの続き (72)発明者 前薗 修一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−27635(JP,A) 特開 平5−290726(JP,A) 特開 昭62−160633(JP,A) 特開 平6−338255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極以外の複数の電極を絶縁ガラスで所
    定の間隔に支持した電子銃組立体を保持する電子銃組立
    体保持機構と、前記陰極を保持する陰極保持機構と、前
    記陰極保持機構および前記陰極を移動させる陰極駆動手
    段と、前記電子銃組立体外部の陰極表面計測位置におい
    て陰極表面の高さを非接触で計測する陰極表面計測手段
    と、前記電子銃組立体保持機構により保持された前記電
    子銃組立体の第1電極上面の高さを計測する第1電極上
    面計測手段と、前記電子銃組立体保持機構により保持さ
    れた前記電子銃組立体の第2電極の高さを計測する第2
    電極計測手段と、前記第2電極計測手段と前記第1電極
    上面計測手段および前記陰極表面計測手段の間の較正を
    行う厚さが既知の基準冶具と、前記基準冶具を計測位置
    と退避位置との間で移動させる基準冶具駆動手段とを備
    え、前記第1電極上面計測手段と第2電極計測手段とし
    てプローブ先端が凸形状の曲面に形成された電気マイク
    ロメータを備えていることを特徴とする電子銃組立装
    置。
  2. 【請求項2】 電気マイクロメータのプローブ先端の曲
    率半径を20mm以上とし、計測時の接触力を20g以
    下としたことを特徴とする請求項記載の電子銃組立装
    置。
  3. 【請求項3】 第1電極上面計測手段としての電気マイ
    クロメータと陰極保持機構とが同一の支持体により支持
    され、該支持体を移動させる陰極駆動手段により共通に
    駆動されることを特徴とする請求項2記載の電子銃組立
    装置。
  4. 【請求項4】 陰極表面計測手段としてレーザ変位計を
    備えたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の
    電子銃組立装置。
  5. 【請求項5】 レーザ変位計による陰極表面の高さの計
    測の際に前記陰極表面における計測位置を走査させるこ
    とを可能に陰極駆動手段または前記レーザ変位計を設け
    たことを特徴とする請求項記載の電子銃組立装置。
  6. 【請求項6】 第1電極上面計測手段,第2電極計測手
    段,および陰極表面計測手段の間の較正を行うための所
    定の厚さの基準治具と、該基準治具を前記各計測手段の
    計測位置と退避位置との間で移動させる基準治具駆動手
    段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のう
    ちのいずれか1項記載の電子銃組立装置。
  7. 【請求項7】 複数の電極を絶縁ガラスで所定の間隔に
    支持した電子銃組立体に陰極を位置決めして固定する電
    子銃組立方法において、前記電子銃組立体外部の陰極表
    面計測位置において陰極表面の高さをレーザ変位計で
    接触で計測し、前記電子銃組立体の第1電極上面の高さ
    を計測し、前記電子銃組立体の第2電極の高さを計測
    し、計測された前記第1電極上面の高さおよび前記第2
    電極の高さと、計測により既知の第1電極の厚さ等を用
    いて、前記電子銃組立体の第1電極と第2電極の間隔を
    求め、求められた前記第1電極と第2電極の間隔に対す
    る、第1電極と陰極の間隔の最適値を電子通過孔径等の
    データを用いて演算し、前記陰極を前記陰極表面計測位
    置から前記電子銃組立体の陰極組立位置まで移動させ、
    前記陰極表面計測位置における陰極表面の高さに前記移
    動からの高さの変化量を加算した陰極組立位置における
    陰極表面の高さと、前記第1電極上面の高さとの差が、
    前記最適値となるまで前記陰極を前記電子銃組立体に挿
    入することにより前記陰極を位置決めして固定すること
    を特徴とする電子銃組立方法。
  8. 【請求項8】 レーザ変位計による計測を行う際に、陰
    極表面上の走査を行い、得られた計測値の集合から統計
    的に求められる値を陰極表面の高さとすることを特徴す
    る請求項記載の電子銃組立方法。
  9. 【請求項9】 計測値の集合から統計的に求められる値
    として平均値を用いることを特徴する請求項記載の電
    子銃組立方法。
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