JP3516109B2 - 電子銃の製造方法およびその装置 - Google Patents

電子銃の製造方法およびその装置

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JP3516109B2
JP3516109B2 JP06332596A JP6332596A JP3516109B2 JP 3516109 B2 JP3516109 B2 JP 3516109B2 JP 06332596 A JP06332596 A JP 06332596A JP 6332596 A JP6332596 A JP 6332596A JP 3516109 B2 JP3516109 B2 JP 3516109B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管などに用
いられる電子銃の製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(CRT:Cathode Ray Tube)
などに用いられる電子銃は、カソードスリーブと同軸上
に、第1〜7電極が所定の間隔で順に配置してある。カ
ソードスリーブは、一端部の面に、電子ビームを放出す
るオキサイドが吹き付けてある。第1〜7電極は、カソ
ードスリーブから放出された電子ビームの加速および集
束を制御するものであり、カソードスリーブとの距離を
含めた第1〜7電極相互間の距離は、電子ビームの制御
に大きな影響を及ぼすことから、製造時において高精度
に設定する必要がある。
【0003】従来の電子銃の製造方法では、カソードス
リーブと第1電極とを、相互間の距離を調整して溶接固
定する工程を以下のように行っている。すなわち、スリ
ーブチャック機構および第1電極保持具で、それぞれカ
ソードスリーブおよび第1電極を所定のx,y座標に位
置するように保持する。高さ調整機構を用いて、カソー
ドスリーブを第1電極の開口部に挿入する。次に、測定
機を予め決められた軌跡でx,y方向にトレースしなが
ら、第1グリッドの開口部近傍のz方向の高さと、カソ
ードスリーブのオキサイド吹き付け面とのz方向の高さ
を測定する。次に、測定機の測定結果に基づいて高さ調
整機構を制御し、第1グリッドとカソードスリーブのオ
キサイド吹き付け面との高さ(距離)が設計値になるよ
うに調整する。この調整後、レーザ溶接を行い、カソー
ドスリーブと第1電極とを固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電子銃の製造方法では、測定機を予め決められた
x,y座標系の所定の軌道上を移動し、その軌道上の所
定の測定点において、第1グリッドおよびカソードスリ
ーブのオキサイド吹き付け面の高さを測定している。し
かしながら、スリーブチャック機構および第1電極保持
具によってカソードスリーブおよび第1電極を保持する
際に、カソードスリーブおよび第1電極のx,y方向に
おける保持位置がずれ、それに応じて測定点の位置がず
れてしまい、測定の精度および再現性が低いという問題
がある。
【0005】また、第1電極およびオキサイド吹き付け
面ORビーム放出用膜には、それぞれ図11,図12に
示すように、多数の凹凸が存在するが、従来の電子銃の
製造方法では、測定点の数が少なく、かかる凹凸につい
て十分に対応した測定が行われていない。また、前述し
たように第1電極およびカソードスリーブを保持具で保
持する際に位置ずれがあることから、第1電極およびカ
ソードスリーブと測定点とのx,y方向における位置関
係が不定であり、単に測定点の数を増やしたのでは、か
かる位置ずれの影響が増大して反映された測定結果にな
るおそれがある。
【0006】さらに、レーザ溶接を行うと熱歪みによっ
て、第1グリッドとカソードスリーブのオキサイド吹き
付け面との距離が変化するが、この変化量が大きいと電
子銃は適切に機能しない。しかしながら、従来では、レ
ーザ溶接後に、第1グリッドとカソードスリーブのオキ
サイド吹き付け面との距離を測定していないことから、
このような既に不良となった電子銃について、後工程が
さらに行われてしまうという問題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされ、電子銃の第1電極とカソードスリーブのオキ
サイド吹き付け面との距離を高精度に測定することで、
第1電極とカソードスリーブの組立精度の向上を図り、
良好なカットオフ特性を得ることができる電子銃を効率
的に製造できる電子銃の製造方法およびその装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明の電子銃の製
造方法は、第1電極とカソードスリーブとの距離を調整
して電子銃を組み立てる電子銃の製造方法であって、
子ビームの移動方向と直交して規定されるX,Y平面上
で前記第1電極の電子ビーム透過用開口部の中心位置を
測定し、前記X,Y平面に平行し前記中心位置を中心と
した円弧に沿って位置する前記第1の電極の複数の第1
の測定点の前記電子ビームの移動方向における位置を測
定し、当該測定の結果を平均化して前記第1の電極の位
置を求め、前記中心位置を中心とした前記X,Y平面上
の一定範囲を走査することで、前記カソードスリーブの
一端に形成された電子ビーム放出膜上の複数の第2の測
定点の前記電子ビームの移動方向における位置を、前記
電子ビーム透過用開口部を介して測定し、当該測定の結
果を平均化して前記電子ビーム透過用開口部の位置を求
め、前記求めた第1電極の位置と前記電子ビーム放出用
膜の位置との差分から、前記第1電極と前記電子ビーム
放出用膜との距離を算出し、前記算出した結果に基づい
て、前記第1電極と前記カソードスリーブとの距離を調
整し、前記調整された距離を保つように、前記第1電極
と前記カソードスリーブとを固定する。
【0009】第2の発明の電子銃の製造装置は、第1電
カソードスリーブとの距離を調整して電子銃を組み
立てる電子銃の製造装置であって、電子ビームの移動方
向と直交して規定されるX,Y平面上で前記第1電極の
電子ビーム透過用開口部の中心位置を測定する第1の手
段と、前記X,Y平面に平行し前記第1の手段が測定し
た前記中心位置を中心とした円弧に沿って位置する前記
第1の電極の複数の第1の測定点の前記電子ビームの移
動方向における位置を測定し、当該測定の結果を平均化
して前記第1の電極の位置を求める第2の手段と、前記
第1の手段が測定した前記中心位置を中心とした前記
X,Y平面上の一定範囲を走査することで、前記カソー
ドスリーブの一端に形成された電子ビーム放出膜上の複
数の第2の測定点の前記電子ビームの移動方向における
位置を、前記電子ビーム透過用開口部を介して測定し、
当該測定の結果を平均化して前記電子ビーム透過用開口
部の位置を求める第3の手段と、前記第2の手段が求め
た第1電極の位置と前記第3の手段が求めた前記電子ビ
ーム放出用膜の位置との差分から、前記第1電極と前記
電子ビーム放出用膜との距離を算出する第4の手段と、
前記第4の手段が算出した結果に基づいて、前記第1電
極と前記カソードスリーブとの距離を調整する第5の手
段と、前記第5の手段が調整した距離を保つように、前
記第1電極と前記カソードスリーブとを固定する弟6の
手段とを有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係わる
電子銃の製造方法およびその装置について説明する。図
1,図2は、本実施形態に係わる電子銃の製造方法を説
明するためのフローチャートである。図3は本実施形態
に係わる電子銃の製造方法に用いられる組立装置の側面
図、図4は図3に示す組立装置の上面図、図5は図3に
示す組立装置の正面図である。先ず、図3〜5を参照し
ながら、本実施形態に係わる組立装置について説明す
る。本実施形態に係わる組立装置は、電子銃の製造過程
において、第1電極(グリッド)とオキサイド吹き付け
スリーブとを所定の間隔をおいて溶接して固定するもの
である。図3〜5に示すように、本実施形態に係わる組
立装置は、非接触式測長機1、X軸変位計2、Y軸変位
計3、Z軸変位計4、XY方向駆動系5、Z方向駆動系
6、非接触式測長機固定ブロック7、第1電極押さえ
8、第1電極保持具9、カソードスリーブチャック機構
10、カソードスリーブ移動機構11、カソードスリー
ブ移動駆動モータ12およびレーザ出射部13を有す
る。
【0011】第1電極保持具9は、第1電極を保持す
る。カソードスリーブチャック機構10は、オキサイド
吹き付けスリーブを把持する。非接触式測長機1は、図
3において、第1電極保持具9およびカソードスリーブ
チャック機構10の上方に位置している。非接触式測長
機1は、非接触式測長機固定ブロック7に固定してあ
る。非接触式測長機固定ブロック7は、XY方向駆動系
5およびZ方向駆動系6からの駆動力によって、X,
Y,Z方向に移動する。XY方向駆動系5には、非接触
式測長機1のX,Y方向の変位を変位を計測するX軸変
位計2およびY軸変位計3が設けてある。Z方向駆動系
6には、非接触式測長機1のZ方向の変位を計測するZ
軸変位計4が設けてある。
【0012】図3において、カソードスリーブチャック
機構10の図中下方には、カソードスリーブチャック機
構10を上下方向に移動するカソードスリーブ移動機構
11と、その移動を駆動するカソードスリーブ移動駆動
モータ12が設けてある。
【0013】以下、図1,図2に示すフローチャートに
沿って、図3〜5に示す組立装置を用いて本実施形態に
係わる電子銃の製造方法を行う場合について説明する。 ステップS1:図3に示す組立装置において、第1電極
保持具9によって第1電極が保持され、カソードスリー
ブチャック機構10によってカソードスリーブが把持さ
れる。
【0014】カソードスリーブ移動駆動モータ12から
の駆動によるカソードスリーブ移動機構11の作用によ
って、カソードスリーブチャック機構10が上昇し、第
1電極の開口部に、カソードスリーブが挿入される。こ
の時点においては、図6に示す第1電極22とカソード
スリーブ20のオキサイド吹き付け面21との距離(d
gk)は正確に調整されておらず、適正値ではない。
【0015】ステップS2:第1電極22の開口部22
aの中心位置を求める。この中心位置の測定は、図3に
示すXY方向駆動系5からの駆動によって、図4に示す
非接触式測長機1をX,Y方向に走査する。そして、非
接触式測長機1からの出力と、X軸変位計2およびY軸
変位計3の出力とに基づいて、図6に示す第1電極22
の開口部22aのエッジ位置を特定する。すなわち、図
7に示すように、開口部22aについて、非接触式測長
機1をX軸方向に2回、Y軸方向に1回走査する。この
走査の結果、開口部22aの3箇所のエッジの座標(x
1,y1),(x2,y2)および(x3,y3)が得
られる。そして、上述した開口部22aの3箇所のエッ
ジの座標から、開口部22aの中心座標(a,b)およ
び半径rが下記式(1)〜(3)を用いて算出される。
以後、この中心座標(a,b)を測定の原点とする。
【0016】
【数1】 a={x12 (y3−y2)+x22 (y1−y3)+x32 (y2−y1) +y12 (y3−y2)+y22 (y1−y3)+y32 (y2−y1)}/ {−2(x1(y2−y3)+x2(y3−y1)+x3(y1−y2) )} (1)
【0017】
【数2】 b={y12 (x3−x2)+y22 (x1−y3)+y32 (x2−x1) +x12 (x3−x2)+x22 (x1−x3)+x32 (x2−x1)}/ {−2(y1(x2−x3)+y2(x3−x1)+y3(x1−x2) )} (2)
【0018】
【数3】 r={(x1−a)2 +(y1−b)2 1/2 (3)
【0019】ステップS3:図6に示す第1電極22の
Z方向の高さ測定を行う。この測定は、非接触式測長機
1をステップS2で求めた原点(a,b)を中心とし
た、X,Y平面に平行して位置する半径r’(r’>
r)の円弧に沿って非接触式測長機1を走査して行う。
円弧に走査する理由としては、カットオフ特性に重要な
開口部22a付近の高さを得るためである。このよう
に、円弧の全周を測定し、測定結果を平均化すること
で、第1電極22の表面の凹凸による測定結果のバラツ
キを抑え、測定の信頼性を高めることができる。
【0020】ステップS4:図6に示すカソードスリー
ブ20のオキサイド吹き付け面21の高さを測定する。
この測定は、非接触式測長機1を、第1電極22の開口
部22aを介して、図9に示すように、ステップS2で
求めた原点(a,b)を中心としたX,Y平面上の一定
範囲を、A,B,C,D,A,Cの順で走査させながら
行う。このように、X,Y方向において原点(a,b)
の近傍の位置について、オキサイド吹き付け面21を走
査することで、カットオフ特性の判断に有効な測定デー
タを得ることができる。測定データは、非接触式測長機
1の走査期間中、外部の制御装置に蓄えられる。
【0021】尚、オキサイド吹き付け面21の高さの測
定は、例えば、図10に示すように、所定の領域につい
てのX方向のスキャンを、Y方向における70箇所にお
いて行い、1回のスキャンにおいて70ポイントの測定
点を設け、合計4900ポイントの測定点を設けて行う
ようにしてもよい。
【0022】オキサイド吹き付け面21の高さを測定
後、XY方向駆動系5からの変位データに基づいて、制
御装置から測定データが等間隔にサンプリングされる。
サンプリングされたデータに統計的な処理を施し、オキ
サイド吹き付け面21の高さを決定する。尚、オキサイ
ド吹き付け面21面には、図12に示すようにランダム
な凹凸が無数にあるため、オキサイド吹き付け面21の
測定において重要なことは、信頼性を得るに十分なデー
タ量を位置データと組み合わせて評価することである。
【0023】ステップS5:ステップS3で求めた第1
電極22の高さの測定データから、ステップS4で求め
たオキサイド吹き付け面21の高さの測定データを減算
することで、第1電極22とオキサイド吹き付け面21
との間の距離を示すdgkを算出する。そして、この距
離dgkに基づいて、第1電極22とオキサイド吹き付
け面21との距離が設計値になるように、カソードスリ
ーブ移動駆動モータ12を駆動し、第1電極保持具9を
Z方向に移動する。
【0024】ステップS6:ステップS3で示したよう
に、第1電極22の高さを測定する。 ステップS7:ステップS4で示したように、オキサイ
ド吹き付け面21の高さを測定する。
【0025】ステップS8:ステップS6で測定された
第1電極22の高さから、ステップS7で測定されたオ
キサイド吹き付け面21の高さを減算し、距離dgkを
求める。この距離dgkが230±5μmの範囲内にあ
るか否かを判断する。そして、当該範囲内にあると判断
された場合にはステップS9の処理が実行され、そうで
ない場合には、その陰極線管は廃棄処分される。
【0026】ステップS9:距離dgkを保った状態
で、レーザ出射部13からのレーザ光を図6に示す溶接
部23に出射して溶接し、カソードスリーブ20と第1
電極22とを固定する。
【0027】ステップS10:ステップS3で示したよ
うに、第1電極22の高さを測定する。 ステップS11:ステップS4で示したように、オキサ
イド吹き付け面21の高さを測定する。
【0028】ステップS12:第1電極保持具9および
カソードスリーブチャック機構10から、それぞれ第1
電極22およびカソードスリーブ20を取り外す。 ステップS13:ステップS10で測定された第1電極
22の高さから、ステップS11で測定されたオキサイ
ド吹き付け面21の高さを減算し、距離dgkを求め
る。この距離dgkが230±7μmの範囲内にあるか
否かを判断する。そして、当該範囲内にあると判断され
た場合には、その陰極線管について後工程を続行し、そ
うでない場合には、その陰極線管は廃棄処分される。
【0029】以上説明したように、本実施形態に係わる
電子銃の製造方法およびその装置では、第1電極保持具
9によって第1電極22を保持した後に、第1電極22
の開口部22aの中心座標(a,b)を測定し、以後、
この中心座標(a,b)を測定の原点として、第1電極
22とオキサイド吹き付け面21との距離dgkを測定
する。そのため、保持された第1電極22がx,y方向
に位置ずれを起こした場合でも、開口部22aの中心
点、すなわち測定の原点の座標を正確に規定することが
でき、測定の精度および再現性を向上することができ
る。また、測定の原点を、第1電極22によって規定さ
れる中心座標(a,b)に置くことで、第1電極22お
よびカソードスリーブ20における任意の高さを高精度
に測定することができる。
【0030】また、本実施形態に係わる電子銃の製造方
法およびその装置によれば、開口部22aの中心座標
(a,b)を正確に求める。それと共に、開口部22a
に応じた円弧に沿った複数の測定点における第1電極2
2の高さを測定し、カソードスリーブ20のオキサイド
吹き付け面21の高さを原点(a,b)を中心として一
定の範囲で測定し、これらの測定結果から距離dgkを
算出する。そのため、第1電極22およびオキサイド吹
き付け面21の表面に存在する凹凸による影響を抑制で
き、高精度な距離dgkを得ることができる。その結
果、第1電極22とカソードスリーブ20との組立精度
を高め、カットオフ特性に優れた電子銃を製造できる。
【0031】また、本実施形態に係わる電子銃の製造方
法およびその装置によれば、ステップS9での溶接後
に、ステップS10,11,13において、第1電極2
2とオキサイド吹き付け面21との距離dgkを測定し
ていることから、溶接による熱変形を観察できると共
に、溶接によって生じた不良品を早期に判別し、処分す
ることができる。
【0032】さらに、本実施形態に係わる電子銃の製造
方法およびその装置によれば、第1電極保持具9によっ
て第1電極が保持された後に、第1電極の開口部の中心
座標を測定する。そのため、第1電極保持具9による第
1電極の保持精度が直接的に測定データに反映されるこ
とがなく、第1電極保持具9はそれ程高い位置決め精度
を要求されず、設備を安価にすることができる。
【0033】本発明は上述した実施形態には限定されな
い。例えば、図1,図2に示すステップを行うことがで
きれば、組立装置の構成は、図3〜5に示すものには限
定されない。また、第1電極22の開口部22aの中心
位置の測定は、4箇所以上ののエッジの座標を検出して
行うようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本実施形態に係わ
る電子銃の製造方法およびその装置によれば、第1電極
とカソードスリーブとの距離を高精度に設定でき、カッ
トオフ特性に優れた電子銃を製造できる。また、本発明
の電子銃の製造方法およびその装置によれば、第1電極
およびカソードスリーブの電子ビーム放出用膜の表面の
凹凸に起因する測定誤差を抑制することができる。ま
た、本発明の電子銃の製造方法およびその装置によれ
ば、溶接によって生じた不良品を製造工程から効率的に
排除できる。また、本発明の電子銃の製造方法およびそ
の装置によれば、第1電極およびカソードスリーブを保
持する機構として精度の低いものを用いることが可能に
なり、製造コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係わる電子銃の製
造方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係わる電子銃の製
造方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係わる電子銃の製
造方法に用いられる組立装置の側面図である。
【図4】図4は、図3に示す組立装置の上面図である。
【図5】図5は、図3に示す組立装置の正面図である。
【図6】図6は、本実施形態に係わる陰極線管の部分断
面図である。
【図7】第1電極の開口部の中心座標を測定する際にお
ける非接触式測長機の移動経路を説明するための図であ
る。
【図8】第1電極の高さを測定する際における非接触式
測長機の移動経路を説明するための図である。
【図9】カソードスリーブのオキサイド吹き付け面の高
さを測定する際における非接触式測長機の移動経路を説
明するための図である。
【図10】カソードスリーブのオキサイド吹き付け面の
高さを測定する際における非接触式測長機の移動経路の
その他の例を説明するための図である。
【図11】第1電極の表面に存在する凹凸を説明するた
めの図である。
【図12】オキサイド吹き付け面の表面に存在する凹凸
を説明するための図である。
【符号の説明】
1…非接触式測長機、2…X軸変位計、3…Y軸変位
計、4…Z軸変位計、5…XY方向駆動系、6…Z方向
駆動系、7…非接触式測長機固定ブロック、8…第1電
極押さえ、9…第1電極保持具、10…カソードスリー
ブチャック機構、11…カソードスリーブ移動機構、1
2…カソードスリーブ移動駆動モータ、13…レーザ出
射部、20…カソードスリーブ、21…オキサイド吹き
付け面、22…第1電極、23…溶接部、24…第2電
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1電極とカソードスリーブとの距離を調
    整して電子銃を組み立てる電子銃の製造方法であって、 電子ビームの移動方向と直交して規定されるX,Y平面
    上で前記第1電極の電子ビーム透過用開口部の中心位置
    を測定し、 前記X,Y平面に平行し前記中心位置を中心とした円弧
    に沿って位置する前記第1の電極の複数の第1の測定点
    の前記電子ビームの移動方向における位置を測定し、当
    該測定の結果を平均化して前記第1の電極の位置を求
    め、 前記中心位置を中心とした前記X,Y平面上の一定範囲
    を走査することで、前記カソードスリーブの一端に形成
    された電子ビーム放出膜上の複数の第2の測定点の前記
    電子ビームの移動方向における位置を、前記電子ビーム
    透過用開口部を介して測定し、当該測定の結果を平均化
    して前記電子ビーム透過用開口部の位置を求め、 前記求めた第1電極の位置と前記電子ビーム放出用膜の
    位置との差分から、前記第1電極と前記電子ビーム放出
    用膜との距離を算出し、 前記算出した結果に基づいて、前記第1電極と前記カソ
    ードスリーブとの距離を調整し、 前記調整された距離を保つように、前記第1電極と前記
    カソードスリーブとを固定する電子銃の製造方法。
  2. 【請求項2】前記第1電極の前記電子ビーム透過用開口
    部の前記中心位置の測定は、前記開口部の縁部の位置
    を、非接触方式で少なくとも3点の測定点について検出
    して行う請求項1に記載の電子銃の製造方法。
  3. 【請求項3】前記第1電極と前記カソードスリーブとの
    固定を溶接によって行い、 前記溶接後に、前記第1電極と前記カソードスリーブの
    前記電子ビーム放出用膜との距離を求める請求項1に記
    載の電子銃の製造方法。
  4. 【請求項4】第1電極とカソードスリーブとの距離を調
    整して電子銃を組み立てる電子銃の製造装置であって、 電子ビームの移動方向と直交して規定されるX,Y平面
    上で前記第1電極の電子ビーム透過用開口部の中心位置
    を測定する第1の手段と、 前記X,Y平面に平行し前記第1の手段が測定した前記
    中心位置を中心とした円弧に沿って位置する前記第1の
    電極の複数の第1の測定点の前記電子ビームの移動方向
    における位置を測定し、当該測定の結果を平均化して前
    記第1の電極の位置を求める第2の手段と、 前記第1の手段が測定した前記中心位置を中心とした前
    記X,Y平面上の一定範囲を走査することで、前記カソ
    ードスリーブの一端に形成された電子ビーム放出膜上の
    複数の第2の測定点の前記電子ビームの移動方向におけ
    る位置を、前記電子ビーム透過用開口部を介して測定
    し、当該測定の結果を平均化して前記電子ビーム透過用
    開口部の位置を求める第3の手段と、 前記第2の手段が求めた第1電極の位置と前記第3の手
    段が求めた前記電子ビーム放出用膜の位置との差分か
    ら、前記第1電極と前記電子ビーム放出用膜との距離を
    算出する第4の手段と、 前記第4の手段が算出した結果に基づいて、前記第1電
    極と前記カソードスリーブとの距離を調整する第5の手
    段と、 前記第5の手段が調整した距離を保つように、前記第1
    電極と前記カソードスリーブとを固定する弟6の手段と
    を有する電子銃の製造装置。
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