JP3337450B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

Info

Publication number
JP3337450B2
JP3337450B2 JP36868199A JP36868199A JP3337450B2 JP 3337450 B2 JP3337450 B2 JP 3337450B2 JP 36868199 A JP36868199 A JP 36868199A JP 36868199 A JP36868199 A JP 36868199A JP 3337450 B2 JP3337450 B2 JP 3337450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
signal
loop
waveform
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36868199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000181453A (ja
Inventor
清己 ▲高▼氏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP36868199A priority Critical patent/JP3337450B2/ja
Publication of JP2000181453A publication Critical patent/JP2000181453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3337450B2 publication Critical patent/JP3337450B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電子楽器に関
し、楽音を制御する信号を生成する装置または方法に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、電子楽器の楽音を制御する信号の生
成については、エンベロープ生成を例に取ると、エンベ
ロープ波形の演算回路とエンベロープ波形生成のための
演算情報を記憶する記憶回路とは同じ1つの回路で構成
されていた。これにより、エンベロープ生成の演算を迅
速に行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンベ
ロープ波形の演算回路とエンベロープ波形生成のための
演算情報を記憶する記憶回路とが一体であると、この記
憶回路として汎用のメモリを使うことが困難となり、ま
たこの演算回路のLSI化も困難となってしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、保持される楽
音に関する波形データのセクションデータで指定された
一部又は全部につき、時間データに応じた時間の間、繰
り返し生成を行う。これにより、音高のいかんにかかわ
らず、波形データの繰り返し生成の時間を常に一定に
し、音高の変化によって、余分な楽音内容の変化因子が
はいってしまうことがなくなる。
【0005】また、本発明は、電子楽器全体の動作を制
御する制御手段が、楽音に関する波形データの繰り返し
生成のために、セクションデータと時間データとをデー
タ記憶手段から読み出して繰り返し生成を行う手段に対
して供給し、さらに制御信号の演算が開始される時にお
いて、初期値または目標値及び演算値を値記憶手段から
読み出して演算手段に供給し、この制御手段は繰り返し
生成を行う手段及び演算手段とは別体に構成されてい
る。これにより、この演算手段のLSI化が可能とな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】1.全体回路 図3は、楽音に関するパラメータ信号の生成装置の全体
回路を示す。ROM13には、制御装置10が各種処理
を行うためのプログラムのほか、楽音波形データWDを
繰り返し読み出しするためのループトップデータLT
i、ループエンドデータLEi、ループ時間データLT
Mi、エンベロープ波形生成のためのスピードデータS
PDi、レベルデータLVLi、後述する位相角ステッ
プデータPD、読出スタートアドレスデータST、スタ
ート振幅値LVL0をはじめとする楽音信号生成に必要
な各種データが記憶されている。
【0007】RAM14には、制御装置10の各種中間
処理データやキーボード11や音色/パラメータスイッ
チ部12の操作状態を検出するためのデータ、あるいは
操作状態に応じて割り当てられたデータ等の電子楽器全
体の動作を制御するための内容が記憶される。このRA
M14に、次述するトーンジェネレータ15、16…各
々へ割り当てた楽音に関する情報を記憶させてもよい。
【0008】キーボード11や音色/パラメータスイッ
チ部12の各キー及び各スイッチの操作は、制御装置1
0によってサンプリング検出され、各キーで指定された
音高、キータッチ及び各スイッチで指定された音色/パ
ラメータ等に応じた楽音の生成放音処理が実行される。
制御装置10は、電子楽器全体の動作を制御する上記各
種処理を実行する。
【0009】トーンジェネレータ15、16…では、上
記指定された音高、キータッチ及び音色/パラメータの
楽音信号が生成され、サウンドシステム17よりミキシ
ング出力される。トーンジェネレータ15、16…は、
1チップLSIで構成されている。
【0010】このトーンジェネレータ15、16…で
は、楽音波形データWDの各ループごとの再生やエンベ
ロープ波形の各フェーズごとの生成が行われており、各
ループ終了ごと又は各フェーズ終了ごとに書込要求信号
が出力される。この書込要求信号は、制御装置10にい
ったん与えられた後、アドレスコントローラ40、85
…に書込信号として与えられて、ROM13に対する読
出アドレスデータが、次のループトップデータLTi、
ループエンドデータLEi、ループ時間データLTM
i、スピードデータSPDi、レベルデータLVLiに
ついてのものにインクリメントされ、これらのデータが
読み出され、トーンジェネレータ15、16…へ送られ
る。
【0011】このアドレスコントローラ40、85…
は、トーンジェネレータ15、16…夫々に対応して複
数個設けられている。アドレスコントローラ40、85
…からROM13へのアクセスは、実際には図13に示
すような選択器122を通じて、時分割的に行われ、制
御装置10からのアドレスデータと交互に切り換えられ
る。上記トーンジェネレータ15、16は、上述のよう
に1チップLSIで構成される。したがって、トーンジ
ェネレータ15及びトーンジェネレータ16は、他の制
御装置(中央演算装置)10、アドレスコントローラ4
0、アドレスコントローラ85、ROM13、RAM1
4などとは、少なくとも別体に構成される。なお、RO
M13は汎用メモリを用いることが可能となっており、
制御装置10は中央演算装置(CPU)である。また、
トーンジェネレータ15、16は、上述のように1チッ
プLSIで構成されるから、図4に示される、トーンジ
ェネレータ15(16)内の波形読出アドレス発生装置
28、波形データメモリ25、エンベロープ波形発生装
置29等は1チップLSI内に一体に構成される。
【0012】2.トーンジェネレータ15、16… 図4は、トーンジェネレータ15、16…の1つを示す
もので、キー情報メモリ20には、上記キーボード11
の同時操作のキーのうち、当該トーンジェネレータ1
5、16…にチャンネル割り当てが行われたキーのキー
情報が記憶され、このキー情報は、波形読出アドレス発
生装置28及びエンベロープ波形発生装置29に送ら
れ、キー情報に応じた楽音が生成される。このキー情報
には、主に後述する位相角ステップデータPD、読出ス
タートアドレスデータ、スタート振幅値LVL0等が記
憶される。このキー情報メモリ20は、完全に省略し
て、これらのデータを、直接ROM13から制御装置1
0によって読み出すようにしたり、ROM13からRA
M14にいったんセットして制御装置10によって読み
出すようにしてもよい。
【0013】これら波形読出アドレス発生装置28及び
エンベロープ波形発生装置29には、上記ROM13よ
り読み出された、ループトップデータLTi、ループエ
ンドデータLEi、ループ時間データLTMi、スピー
ドデータSPDi、レベルデータLVLiも与えられ、
ループ再生に必要な読出アドレスデータRADや、各フ
ェーズごとにエンベロープデータENVが生成される。
このうち波形読出アドレス発生装置28で生成された、
ループ再生のための読出アドレスデータRADは、波形
データメモリ25に与えられ、楽音波形データWDが読
み出され、乗算器26で、上記エンベロープ波形発生装
置29からのエンベロープデータENVが乗算され、D
/A変換器27を介して、アナログ信号として出力され
る。
【0014】3.エンベロープ波形発生装置29 図2は、エンベロープ波形発生装置29の回路構成を示
すもので、エンベロープ波形の各フェーズごとのレベル
データLVLi、スピードデータSPDiは、制御装置
10及びアドレスコントローラ40によって、ROM1
3より読み出され、データラッチ61、62のいずれか
にラッチされる。
【0015】データがラッチされない方のデータラッチ
には、現在生成中のエンベロープのフェーズに関するレ
ベルデータLVLi及びスピードデータSPDiがラッ
チされていて、書き込みが行われるデータラッチと、読
み出しが行われるデータラッチとが、交互に切り換えら
れる。データラッチ61又はデータラッチ62からのレ
ベルデータLVLi及びスピードデータSPDiのう
ち、レベルデータLVLiについては、選択器60を介
し、補数器33及び加算器36に与えられ、スピードデ
ータSPDiについては、同じく選択器60を介し、乗
算器35に与えられる。
【0016】これらレベルデータLVLi、スピードデ
ータSPDiは、図6に示すように、エンベロープ波形
の各フェーズにおける、レベル(到達目標)とレート
(到達速度)の大きさを示すデータである。
【0017】スタート振幅値保持メモリ30には、キー
オンタイミングに(又はこれに先だったタイミング
で)、エンベロープ波形のスタート地点のスタート振幅
値LVL0が、キー情報メモリ20より読み出されてセ
ットされる。この場合、スタート振幅値LVL0を、直
接、制御装置10及びアドレスコントローラ40によっ
て、ROM13又はRAM14より読み出してもよい。
このスタート振幅値LVL0は、楽音放音開始時には、
選択器32を介して、加算器34に与えられる。
【0018】一方、上記データラッチ61又はデータラ
ッチ62からのレベルデータLVLiは、補数器33で
「2」の補数値、すなわちマイナス値に反転され、加算
器34で、上記スタート振幅値LVL0に加算される。
これにより、スタート振幅値LVL0から到達目標のレ
ベルデータLVLiが減算される。上記補数器33は、
例えばインバータ群で構成することができ、次の加算器
34のCin端子にハイレベル信号が入力されて、プラ
スマイナス反転される。
【0019】上記選択器32には、後述する振幅保持回
路38からのエンベロープデータENVも与えられてお
り、楽音放音開始以降は、上記加算器34に与えられ
て、エンベロープデータENVから到達目標のレベルデ
ータLVLiが減算される。このエンベロープデータE
NVは、そのタイミングごとの現在のエンベロープ波形
のレベルを示している。
【0020】次いで、このエンベロープデータENVの
現在値から、到達目標のレベルデータLVLiが差し引
かれた減算データ(エンベロープデータENV−レベル
データLVLi)に対し、乗算器35で、上記データラ
ッチ61又はデータラッチ62からのスピードデータS
PDiが乗算される。この乗算データ(エンベロープデ
ータENV−レベルデータLVLi)×スピードデータ
SPDiは、加算器36で、到達目標のレベルデータL
VLiに加算されて、上記振幅保持回路38に記憶され
るとともに、エンベロープデータENVとして、乗算器
26へ出力される。
【0021】これにより、図6に示すようなエンベロー
プデータENVが、スピードデータSPDiに応じたレ
ートで変化するとともに、変化のステップが減算データ
(エンベロープデータENV−レベルデータLVLi)
に応じてさらに変化する。これは、到達目標のレベルデ
ータLVLiに近づくに従って、エンベロープデータE
NVの変化のステップが小さくなることを意味する。
【0022】上記乗算器35からの乗算データ(エンベ
ロープデータENV−レベルデータLVLi)×スピー
ドデータSPDiは、比較器37にも与えられて、
「0」になったか否かのジャッジが行われ、「0」にな
れば、その一致信号がフェーズ終了信号として出力され
る。このフェーズ終了信号は、D型のフリップフロップ
67のCK端子に入力され、このフリップフロップ67
のD端子には、常にハイレベル信号が与えられており、
CK端子にフェーズ終了信号が与えられると、そのQ出
力がハイレベルとなる。
【0023】このハイレベルとなるQ出力は、エッジ検
出器66を介して、上記アドレスコントローラ40に対
する、次のフェーズのスピードデータSPDi、レベル
データLVLiの書込要求信号として出力される。この
エッジ検出器66は、入力信号のアップエッジを検出す
るもので、例えばオペアンプを使った波形整形回路で構
成することができる。
【0024】上記書込要求信号により、上述したよう
に、スピードデータSPDi、レベルデータLVLi
が、データラッチ61、62のいずれかにラッチされ
る。この場合のラッチ信号は、制御装置10よりの上記
書込要求信号に応答したローレベルの書込信号であり、
この信号はオアゲート63又はオアゲート64を介し
て、データラッチ61又はデータラッチ62に与えられ
る。この書込信号は、上記フリップフロップ67にリセ
ットクリア信号としても与えられる。
【0025】上記比較器37からのフェーズ終了信号
は、アンドゲート69Aを介して、フリップフロップ6
9に入力されて、フリップフロップ69のQ出力の状態
を反転させる。このフリップフロップ69は、セット
(S)、リセット(R)入力付のD型フリップフロップ
の反転Q出力をD入力に接続した、トグル動作をするT
型のフリップフロップであり、リセットクリア信号の入
力により、Q出力はローレベルとなる。このフリップフ
ロップ69のQ出力は、上記選択器160に選択切換信
号として与えられ、1つのフェーズ終了ごとに、選択器
60の選択内容がデータラッチ61とデータラッチ62
との間で切り換えられ、次のフェーズのエンベロープデ
ータENV生成の実行にシフトする。
【0026】また、フリップフロップ69のQ出力は、
そのまま上記オアゲート64に入力されるとともに、イ
ンバータ65で反転されて、オアゲート63に入力さ
れ、ラッチ可能なデータラッチが、データラッチ61と
データラッチ62とで切り換えられる。上記フリップフ
ロップ67の反転Q出力は、アンドゲート69Aに開成
信号として与えられ、この開成は、次のスピードデータ
SPDi、レベルデータLVLiの書き込みまで、維持
される。
【0027】また、キーボード11のキーが押鍵中の
間、ハイレベルとなるキーオン信号は、キーオンイベン
ト検出器31に入力されて、キーオン信号のアップエッ
ジタイミングでハイレベルとなるとともに、楽音放音開
始以降はロウレベルとなるキーオンイベント信号が出力
される。このキーオンイベント検出器31は、入力信号
のアップエッジを検出するもので、例えばオペアンプを
使った波形整形回路等で構成することができる。上記キ
ーオンイベント信号は、上記選択器32に与えられて、
楽音放音開始時に、スタート振幅値保持メモリ30のス
タート振幅値LVL0への選択切換が行われる。さらに
上記キーオンイベント信号はインバータ68で反転され
て、フリップフロップ69をクリアして、キーオン時に
データラッチ61の方を使用するようにしている。
【0028】4.アドレスコントローラ40 図5は、アドレスコントローラ40とアドレスコントロ
ーラ40によって読み出しが行われるROM13の一部
とを示す回路図であり、カウンタ43は、上記トーンジ
ェネレータ15、16…からのキーオンイベント信号に
よってクリアされる。この場合のキーオンイベント信号
は、実際にはインバータ41によって反転されたものが
使用される。
【0029】またカウンタ43は、制御装置10からの
書込信号によって、インクリメントされ、ROM13の
各番地のレベルデータLVLi、スピードデータSPD
iに対するアドレス指定が順次切り換えられていく。こ
のアドレスコントローラ40から、ROM13には、レ
ベルデータLVLi、スピードデータSPDiの記憶エ
リアの上位アドレスデータが付加されて出力される。こ
の上位アドレスデータは、ラッチ43Aを用い、このラ
ッチ43Aに制御装置10からプリセットされるが、音
色および音高(音域)等に応じて記憶エリアを切換選択
するようにしてもよいし、予め複数のローレベルビット
(アースレベル)のうちの特定ビットをインバータで反
転させて、上位アドレスデータとしてもよい。
【0030】上記アンドゲート42は、図6のキーオン
中の一定レベルを維持する間CL1と、キーオフ後のや
はり一定レベル(「0」レベル)を維持する間CL2は
閉成される。すなわち、キーオン最終検出器44は、キ
ーオン中の一定レベル期間CL1のすぐ前の、レベルデ
ータLVL6、スピードデータSPD6が読み出された
とき、カウンタ43の出力データ内容から、そのことを
検出し、検出信号をアンドゲート47を介し、ノアゲー
ト46で反転させて、アンドゲート42に与えて、アン
ドゲート42を閉成させて、カウンタ43のインクリメ
ントを一時的にストップさせる。
【0031】また、キーオフ最終検出器45は、キーオ
フ後の一定レベル期間CL2のすぐ前の、レベルデータ
LVLm、スピードデータSPDmが読み出されたと
き、カウンタ43の出力データ内容から、そのことを検
出し、検出信号をアンドゲート48を介し、ノアゲート
46で反転させて、アンドゲート42に与えて、アンド
ゲート42を閉成させて、カウンタ43のインクリメン
トをストップさせる。このとき、キーオン信号はローレ
ベルであり、インバータ49を介して、アンドゲート4
8の方が開成されている。
【0032】こうして、レベルデータLVLi、スピー
ドデータSPDiを記憶しておく場所を、トーンジェネ
レータ15、16…の中ではなく、ROM13にしてお
くことができ、このROM13は汎用メモリを用いるこ
とができるので、エンベロープ波形発生装置29をより
安価なものにすることができるし、エンベロープ波形発
生装置29を含んだトーンジェネレータ15、16…の
LSI化も容易となる。
【0033】5.波形読出アドレス発生装置28 図1は、波形読出アドレス発生装置28の回路構成を示
すもので、楽音波形データWDのループ再生のためのル
ープトップデータLTi、ループエンドデータLEi、
ループ時間データLTMiは、制御装置10及びアドレ
スコントローラ85によって、ROM13より読み出さ
れ、データラッチ107、108のいずれかにラッチさ
れる。
【0034】データがラッチされない方のデータラッチ
には、現在再生中の楽音波形データWDの繰り返し読み
出しを行うループセクションに関するループトップデー
タLTi、ループエンドデータLEi、ループ時間デー
タLTMiがラッチされていて、書き込みが行われるデ
ータラッチと、読み出しが行われるデータラッチとが交
互に切り換えられる。
【0035】データラッチ107又はデータラッチ10
8のループトップデータLTi、ループエンドデータL
Ei、ループ時間データLTMiのうち、ループトップ
データLTiについては、選択器103を介し、加算器
77に与えられ、ループエンドデータLEiについて
は、同じく選択器103を介し、加算器75に与えら
れ、ループ時間データLTMiについては、やはり選択
器103を介し、ループ時間判別部81に与えられる。
【0036】上記ループトップデータLTi、ループエ
ンドデータLEi、ループ時間データLTMiは、楽音
波形データWDの繰り返し読み出しを行うループセクシ
ョンの先頭アドレスデータ、最終アドレスデータ、繰り
返し読み出しの時間データを示している。
【0037】スタートアドレス保持メモリ70には、読
出スタートアドレスデータSTが、キーオンタイミング
に(又はこれに先だったタイミングで)、キー情報メモ
リ20より読み出されてセットされ、位相角ステップデ
ータメモリ71には、位相角ステップデータPDが、同
じくキーオンタイミングに(又はこれに先だったタイミ
ングで)、キー情報メモリ20より読み出されてセット
される。この場合、これら読出スタートアドレスデータ
ST、位相角ステップデータPDを、直接、制御装置1
0及びアドレスコントローラ40によって、ROM13
又はRAM14より読み出してもよい。
【0038】上記読出スタートアドレスデータSTは、
図8に示すように、楽音波形データWDの読み出しのス
タート地点の読出アドレスデータRADを示している。
位相角ステップデータPDは、楽音波形データWDの読
出アドレスデータRADのインクリメントステップ値を
示しており、位相角ステップデータPDを累算して読出
アドレスデータRADが生成され、この値が大きいほ
ど、楽音波形データWDの読出速度が速くなって、音高
も高くなる。上記楽音波形データWDに対し、読出スタ
ートアドレスデータST、ループトップデータLTi、
ループエンドデータLEi、ループ時間データLTMi
をいろいろ変えることによって、種々の音色を実現でき
る。
【0039】上記スタートアドレス保持メモリ70の読
出スタートアドレスデータSTは、楽音放音開始時に、
選択器72を介して、加算器73で、上記位相角ステッ
プデータメモリ71からの位相角ステップデータPDが
加算される。この加算データは、選択器78を介して、
波形読出アドレス保持回路79に記憶され、波形データ
メモリ25に読出アドレスデータRADとして送出され
るとともに、楽音放音開始以降は、上記選択器72を介
して、上記加算器73へ送出され、位相角ステップデー
タPDが再び加算される。加算器73と波形読出アドレ
ス保持回路79との加算ループ回路で、読出アドレスデ
ータRADに対する位相角ステップデータPDの累算が
行われていく。
【0040】また、加算器73からの読出アドレスデー
タRADは、補数器74で、「2」の補数値すなわちマ
イナス値に反転され、加算器75で、上記データラッチ
107又はデータラッチ108からのループエンドデー
タLEiに加算される。これにより、ループエンドデー
タLEiから読出アドレスデータRADが減算されるこ
とになる。上記補数器74は、例えばインバータ群で構
成することができ、次の加算器75のCin端子にハイ
レベル信号が入力されて、プラスマイナス反転される。
【0041】この減算で、楽音波形データWDの読み出
しが繰り返し読み出しのループセクションの最後まで達
して、読出アドレスデータRADがループエンドデータ
LEiに到達し、さらにループエンドデータLEiを越
えると、加算器75よりキャリ信号が出力される。この
キャリ信号は、差分保持回路76にラッチ信号として与
えられ、読出アドレスデータRADがループエンドデー
タLEiを越えた分の端数データがラッチされる。
【0042】この端数データは、加算器77で、ループ
トップデータLTiに加算されて、端数補正が行われ、
これが選択器78を介して、新たな読出アドレスデータ
RADとして出力される。これにより、楽音波形データ
WDの読出アドレスデータRADが、ループエンドデー
タLEiからループトップデータLTiにジャンプする
とともに、このジャンプ時に、読出アドレスデータRA
DがループエンドデータLEiを越えた分の端数データ
の補正も行われる。上記加算器75からのキャリ信号
は、ループエンド到達信号として、上記選択器78に与
えられて、加算器77側への選択切換が行われるほか、
ループ時間判別部81にも与えられる。
【0043】6.ループ時間判別部81 図10は、ループ時間判別部81の回路構成を示すもの
で、基準時間変更器140は、例えばデコーダ等で構成
することができ、キー情報メモリ20から与えれる、又
は制御装置10によってROM13若しくはRAM14
から与えられる、音色データ、音域データ、その他各種
パラメータデータ(動的因子又は静的因子)をデコード
して、基準時間発生器141に与える。音色データとパ
ラメータデータは、上記音色/パラメータスイッチ部1
2で選択指定されたものであり、音域データは上記キー
ボード11からのキーコードに基づいたもので、例えば
キーコードのオクターブデータが用いられる。パラメー
タデータは、エフェクト、リズム等の選択内容や、モジ
ュレーションホイール、ピッチベンダー等のコントロー
ラの指定内容等を指す。
【0044】基準時間発生器141は、例えばプログラ
マブル進数カウンタやプログラマブル分周カウンタ等で
構成することができ、上記基準時間変更器140からの
デコードデータに応じた周期のパルス信号をループカウ
ンタ142に与える。これにより、楽音波形データWD
を繰り返し読み出しするループセクションのループ時間
データLTMを、音色、音域、各種パラメータに応じ
て、変えていくことができる。
【0045】ループカウンタ142は、与えられるパル
ス信号をタイムカウントして、比較器146に与える。
比較器146は、上記データラッチ107又はデータラ
ッチ108より与えられるループ時間データLTMi
と、ループカウンタ142からのタイムカウントデータ
とを比較し、一致したら、その一致信号をループ時間到
達信号として出力する。このループ時間到達信号は、S
R型のフリップフロップ145のS端子に入力されて、
フリップフロップ145がセットされ、そのQ出力によ
りアンドゲート144が開成される。
【0046】そして、この直後のループエンド到達信号
が、上記開成済のアンドゲート144を介して、ループ
終了信号として出力される。このループ終了信号は、上
記フリップフロップ145のR端子に入力されて、フリ
ップフロップ145がリセットされるし、ノアゲート1
43を介して、上記ループカウンタ142にクリア信号
として入力される。ループカウンタ142には、キーオ
ンイベント信号もノアゲート143を介して、クリア信
号として与えられる。このキーオンイベント信号は、楽
音放音開始時にハイレベルとなる信号である。
【0047】また、図1において、上記ループ終了信号
は、D型のフリップフロップ102のCK端子に入力さ
れ、このフリップフロップ102のD端子には、常にハ
イレベル信号が与えられており、CK端子にループ終了
信号が与えられると、そのQ出力がハイレベルとなる。
このハイレベルとなるQ出力は、エッジ検出器101を
介して、上記制御装置10、アドレスコントローラ85
に対する、次のループトップデータLTi、ループエン
ドデータLEi、ループ時間データLTMiの書込要求
信号として出力される。このエッジ検出器101は、入
力信号のアップエッジを検出するもので、例えばオペア
ンプを使った波形整形回路で構成することができる。
【0048】上記書込要求信号により、上述したよう
に、ループトップデータLTi、ループエンドデータL
Ei、ループ時間データLTMiが、データラッチ10
7、108のいずれかにラッチされる。この場合のラッ
チ信号は、制御装置10よりの上記書込要求信号に応答
したローレベルの書込信号であり、この信号はオアゲー
ト109又はオアゲート110を介して、データラッチ
107又はデータラッチ108に与えられる。この書込
信号は、上記フリップフロップ102にリセットクリア
信号としても与えられる。
【0049】上記ループ時間判別部81からのループ終
了信号は、アンドゲート106を介して、フリップフロ
ップ105に入力されて、フリップフロップ105のQ
出力の状態を反転させる。このフリップフロップ105
は、セット(S)、リセット(R)入力付のD型フリッ
プフロップの反転Q出力をD入力に接続した、トグル動
作をするT型のフリップフロップであり、リセットクリ
ア信号の入力により、Q出力はローレベルとなる。この
フリップフロップ105のQ出力は、上記選択器103
に選択切換信号として与えられ、1つのループセクショ
ン終了ごとに、選択器103の選択内容がデータラッチ
107とデータラッチ108との間で切り換えられ、次
のループセクションの読出アドレスデータ生成の実行に
シフトする。
【0050】また、フリップフロップ105のQ出力
は、そのまま上記オアゲート110に入力されるととも
に、インバータ111で反転されて、オアゲート109
に入力され、ラッチ可能なデータラッチが、データラッ
チ107とデータラッチ108とで切り換えられる。上
記フリップフロップ102の反転Q出力は、アンドゲー
ト106に開成信号として与えられ、この開成は、次の
ループトップデータLTi、ループエンドデータLE
i、ループ時間データLTMiの書き込みまで、維持さ
れる。
【0051】また、キーボード11のキーが押鍵中の
間、ハイレベルとなるキーオン信号は、キーオンイベン
ト検出器80に入力されて、キーオン信号のアップエッ
ジタイミングでハイレベルとなるとともに、楽音放音開
始以降はロウレベルとなるキーオンイベント信号が出力
される。このキーオンイベント検出器80は、入力信号
のアップエッジを検出するもので、例えばオペアンプを
使った波形整形回路等で構成することができる。
【0052】上記キーオンイベント信号は、上記選択器
72に与えられて、楽音放音開始時に、スタートアドレ
ス保持メモリ70からの読出スタートアドレスデータS
Tへの選択切換が行われる。さらに上記キーオンイベン
ト信号はインバータ104で反転されてフリップフロッ
プ105をクリアして、キーオン時にデータラッチ10
7の方を使用するようにしている。
【0053】7.アドレスコントローラ85 図7は、アドレスコントローラ85と、このアドレスコ
ントローラ85によって読み出しが行われるROM13
の一部とを示す回路図であり、カウンタ86は、上記ト
ーンジェネレータ15、16…からのキーオンイベント
信号によってクリアされる。この場合のキーオンイベン
ト信号は、実際にはインバータ88によって反転された
ものが使用される。
【0054】また、カウンタ86は、制御装置10から
の書込信号によって、インクリメントされ、ROM13
の各番地のループトップデータLTi、ループエンドデ
ータLEi、ループ時間データLTMiに対するアドレ
ス指定が、順次切り換えられていく。このアドレスコン
トローラ85から、ROM13には、ループトップデー
タLTi、ループエンドデータLEi、ループ時間デー
タLTMiの記憶エリアの上位アドレスデータが付加さ
れて出力される。
【0055】この上位アドレスデータは、ラッチ86A
を用い、このラッチ86Aに制御装置10からプリセッ
トされるが、音色および音高(音域)等に応じて記憶エ
リアを切換選択するようにしてもよいし、予め複数のロ
ーレベルビット(アースレベル)のうちの特定ビットを
インバータで反転させて、上位アドレスデータとしても
よい。
【0056】上記カウンタ86からの読出アドレスデー
タは、最終検出器89に与えられ、この読出アドレスデ
ータが、ループトップデータLTi、ループエンドデー
タLEi、ループ時間データLTMiの記憶エリアの最
終アドレスに達したとき、最終検出器89の出力はロー
レベルとなって、上記アンドゲート87が閉成される。
これにより、ROM13より、最後のループセクション
のループトップデータLTi、ループエンドデータLE
i、ループ時間データLTMiが読み出された後は、楽
音波形データWDの最後のループセクションの繰り返し
読み出しが続行される。
【0057】こうして、ループトップデータLTi、ル
ープエンドデータLEi、ループ時間データLTMiを
記憶しておく場所を、トーンジェネレータ15、16…
の中ではなく、ROM13にしておくことができ、この
ROM13は汎用メモリを用いることができるので、波
形読出アドレス発生装置28をより安価なものにするこ
とができし、波形読出アドレス発生装置28を含んだト
ーンジェネレータ15、16…のLSI化も容易とな
る。
【0058】上述したような、波形読出アドレス発生装
置28により、波形データメモリ25の楽音波形データ
WDの繰り返し読み出しを行うと、図10の比較器14
6では、ループ再生の回数ではなく、ループ再生の時間
の比較判別が行われる。従って、図9(1)のように、
音高が低く、楽音波形データWDの読み出し速度が遅く
ても、また図9(3)のように音高が高く、楽音波形デ
ータWDの読み出し速度が速くても、1つのループセク
ションのループ再生の時間は常に一定である。図9
(2)に示すように、音高が高く、楽音波形データWD
の読み出し速度が速くなって、ループ再生の時間が短く
なってしまうことがない。
【0059】これにより、音高が高くても低くても、各
ループセクションのループ再生の時間を一定となり、1
つの楽音放音の間のループセクションのバランスがとら
れ、音高の変化によって、余分な楽音内容の変化因子が
はいってしまうことがなくなる。
【0060】8.ポリフォニックシステム例 図11、図12、図13は、時分割処理により、ポリフ
ォニックな楽音生成を行うことのできる実施例を示すも
のである。
【0061】図11は、波形読出アドレス発生装置28
及びエンベロープ波形発生装置29の、データラッチ6
1、62、107、108の部分を、8チャンネル分の
楽音生成システムに対応させたものである。RAM11
2は、16個の記憶番地をもち、8個2組で、各組に対
し最高8個のレベルデータLVLi、スピードデータS
PDi又はループトップデータLTi、ループエンドデ
ータLEi、ループ時間データLTMiが、制御装置1
0及びアドレスコントローラ40、85によってセット
される。2つの組の各々の記憶番地は、現在データを読
み出して楽音を生成中のものと、次に実行されるデータ
を書き込むものとが、交互に切り換えられる。
【0062】RAM112の記憶番地の8個の記憶番地
の指定アドレスであるチャンネル信号A0〜A2は、デ
ータセレクタ113a、113b、113cを介して与
えられる。このチャンネル信号A0〜A2は、読出用と
書込用とが、データセレクタ113a、113b、11
3cでセレクトされる。読出チャンネル信号A0〜A2
は、電子楽器全体の同期をとるシステムクロック信号に
よってカウントされるデータが用いられ、チャンネルタ
イミング信号と同じもので、図12(1)に示すとおり
である。書込チャンネル信号A0〜A2は、制御装置1
0より与えられる。この書込チャンネル信号A0〜A2
は、書込タイミングが、図12(1)のチャンネルタイ
ミングと周期がとられるものであれば、読出チャンネル
信号A0〜A2をそのまま用いてもよい。
【0063】RAM112の2つの組は、エリア切換信
号によって切換選択され、この信号は、データセレクタ
113dに、そのまま及びインバータ115で反転され
て与えられる。このエリア切換信号は、上記読出及び書
込のチャンネル信号A0〜A2の上位アドレスデータA
3となるものであり、シフトレジスタ118からの出力
が使われる。このシフトレジスタ118は、その出力が
イクスクルシブオアゲート116、アンドゲート117
を介して帰還入力されるタイプのものである。
【0064】イクスクルシブオアゲート116には、上
記比較器37からのフェーズ終了信号又はループ時間判
別部81からのループ終了信号が与えられて、フェーズ
終了時又はループ終了時に、エリア切換信号が反転され
る。アンドゲート117には、上記インバータ68又は
インバータ104からのローレベルのキーオンイベント
信号が与えられ、エリア切換信号のクリアが行われる。
【0065】RAM112の読出信号はハイレベル、書
込信号はローレベルであり、図12(3)に示すとおり
となっている。書込信号は制御装置10より与えられ、
読出信号は常にハイレベルとなっている信号が使われ、
夫々データセレクタ113eを介して、RAM112に
与えられる。
【0066】上記したデータセレクタ113a〜113
eのセレクト切換を行うのは、リード/ライトタイミン
グ信号であり、この信号は、図12(2)(4)に示す
ように、1つのチャンネルタイミング内で、読み出しと
書き込みを切り換える。この信号は、そのままデータセ
レクタ113a〜113eの書き込み側のアンドゲート
に、開成信号として与えられるとともに、インバータ1
14で反転されて、データセレクタ113a〜113e
の読み出し側のアンドゲートに、開成信号として与えら
れる。なお、図12(4)における書き込みのチャンネ
ルタイミングは、図12(1)のチャンネルタイミング
とは無関係に、制御装置10からの書込チャンネル信号
によって決定される。
【0067】図13は、同じく複数チャンネル分の楽音
生成システムに対応した、エンベロープ波形発生装置2
9A、波形読出アドレス発生装置28A、制御装置10
A、アドレスコントローラ40A、85A等を示すもの
である。エンベロープ波形発生装置29A、波形読出ア
ドレス発生装置28Aからの書込要求信号キーオンイベ
ント信号は、そのままのタイミングで、上記アドレスコ
ントローラ40A、85Aへ送られるほか、書込要求信
号は、要求信号弁別器123を介して、制御装置10A
に送られる。また、エンベロープ波形発生装置29A、
波形読出アドレス発生装置28Aの中の、図11で述べ
た読出チャンネル信号も、要求チャンネル弁別器124
を介して、制御装置10Aに送られる。
【0068】要求信号弁別器123と要求チャンネル弁
別器124は、例えばインタフェースで構成することが
でき、信号及びデータの弁別、処理タイミングの同期等
が行われる。制御装置10Aは、書込要求信号のあった
チャンネルについては、アドレスコントローラ40A、
85Aに書込信号を与えて、ROM13に対するアドレ
スデータを+1し、次のフェーズのレベルデータLVL
i、スピードデータSPDi、又は次のループのループ
トップデータLTi、ループエンドデータLEi、ルー
プ時間データLTMiをROM13より読み出して、エ
ンベロープ波形発生装置29A、波形読出アドレス発生
装置28Aの上述したRAM112に上記書込信号とと
もに送る。
【0069】ROM13に対するアドレスデータは、ア
ドレスコントローラ40A、85A、制御装置10Aか
らのものが、選択器122によって、時分割的に切り換
えられる。選択器122のセレクト信号は、チャンネル
タイミング信号の4倍の周波数のクロックパルス信号が
用いられ、各入力が切換セレクトされていく。上記書込
チャンネル信号は、上記要求チャンネル弁別器124か
らの読出チャンネル信号が、そのまま制御装置10Aに
よって転用される。むろん、要求チャンネル弁別器12
4を使わず、エンベロープ波形発生装置29A、波形読
出アドレス発生装置28Aからの読出チャンネル信号
を、書込要求信号によって開成されるアンドゲート群を
介して、書込チャンネル信号として出力するようにして
もよい。
【0070】また、エンベロープ波形発生装置29A、
波形読出アドレス発生装置28Aには、楽音放音開始時
に、制御装置10Aより、位相角ステップデータPD、
読出スタートアドレスデータST、スタート振幅値LV
L0等のキー情報が、ROM13より読み出されて送ら
れる。なお、読出スタートアドレスデータST、スター
ト振幅値LVL0は、RAM14又はキー情報メモリ
(図示せず)に記憶しておいてもよい。
【0071】このような複数チャンネル分の楽音生成シ
ステムを構成するには、他に、次のようなことが必要で
ある。すなわち、位相角ステップデータメモリ71をチ
ャンネル数と同じ段数をもつ、帰還入力型のシフトレジ
スタとしたり、読み書き可能なメモリ(RAM)とした
り、アドレスコントローラ40A、85Aのカウンタ4
3、86をチャンネル数と同じ数分用意して、デマルチ
プレクサ又は選択器を介して、書込要求信号又はキーオ
ンイベント信号により、各カウントデータをカウント又
はクリアしたり、ループ時間判別部81の基準時間変更
器140、基準時間発生器141、ループカウンタ14
2をチャンネル数と同じ数分用意して、マルチプレクサ
又はデータセレクタを介して、ループカウンタ142…
からの各タイムカウントデータを比較器146に与えた
りすることになる。
【0072】9.エンベロープ波形のリピート再生 図14は、エンベロープ波形発生装置29の別の実施例
を示すもので、この実施例は、図15に示すように、エ
ンベロープ波形の各フェーズにつき、レベルデータLV
Li、スピードデータSPDiのフェーズとレベルデー
タLVLj、スピードデータSPDjのフェーズとを交
互にリピートするようにしたものである。そして、この
リピート回数を示すのがリピート回数データRPiであ
る。
【0073】これら、レベルデータLVLi、LVL
j、スピードデータSPDi、LVLj、リピート回数
データRPiは、制御装置10及びアドレスコントロー
ラ85によって、ROM13より読み出され、データラ
ッチ61、62のいずれかにラッチされる。データラッ
チ61又はデータラッチ62からのレベルデータLVL
i、LVLj、スピードデータSPDi、LVLj、リ
ピート回数データRPiのうち、レベルデータLVL
i、LVLjは、選択器60を介し、さらに選択器17
0を介して、レベルデータLVLi、レベルデータLV
Ljのいずれかがセレクトされ、加算器36に与えられ
る。またスピードデータSPDi、LVLjは、選択器
60を介し、さらに選択器171を介して、スピードデ
ータSPDi、スピードデータSPDjのいずれかがセ
レクトされ、乗算器35に与えられる。さらに、リピー
ト回数データRPiは、選択器60を介し、比較器17
2に与えられる。
【0074】そして、エンベロープデータENVがフェ
ーズの最終地点まで到達して、比較器37より一致信号
が出力されると、この一致信号はフリップフロップ17
5に入力されて、フリップフロップ175のQ出力の状
態を反転させる。このフリップフロップ175は上述し
たフリップフロップ69、105と全く同じものであ
り、キーオンイベント信号によりクリアされる。このフ
リップフロップ175のQ出力は、上記選択器170、
171に選択切換信号として与えられ、1つのフェーズ
終了ごとに、選択器170、171の選択内容がレベル
データLVLi、スピードデータSPDiとレベルデー
タLVLj、スピードデータSPDjとの間で切り換え
られる。
【0075】このフリップフロップ175のQ出力は、
リピートカウンタ173に入力されて、フェーズのリピ
ート回数がカウントされ、このカウントデータは、上記
比較器172に与えられる。比較器172には、上記リ
ピート回数データRPiも与えられており、両データが
一致すると、一致信号がノアゲート174を介して、リ
ピートカウンタ173にクリア信号として入力されると
ともに、アンドゲート69Aを介して、フリップフロッ
プ69に入力されて、フリップフロップ69のQ出力の
状態を反転させる。これにより、選択器60の選択内容
がデータラッチ61とデータラッチ62との間で切り換
えられ、次のリピートセクションのエンベロープデータ
生成の実行に移行する。上記リピートカウンタ173
は、キーオンイベント信号によってもクリアされる。他
の内容は、上記図2のエンベロープ波形発生装置29と
同じである。
【0076】このように、エンベロープ波形のフェーズ
をリピートするパラメータ信号生成装置についても、レ
ベルデータLVLi、LVLj、スピードデータSPD
i、SPDj、リピート回数データRPiを記憶してお
く場所を、トーンジェネレータ15、16…の中ではな
く、ROM13にしておくことができ、このROM13
は汎用メモリを用いることができるので、エンベロープ
波形発生装置29をより安価なものにすることができる
し、エンベロープ波形発生装置29を含んだトージェネ
レータ15、16…のLSI化も容易となる。
【0077】なお、リピート回数データRPiをリピー
ト時間データRPTiとして、図1及び図10のように
変更することは容易であり、さらにループセクションの
ループ時間データRPTiを音色、音域、各種パラメー
タに応じて変えていくようにすることも可能である。
【0078】この場合、図14のエンベロープ波形発生
装置29においては、比較器172、リピートカウント
173をはじめとる鎮線枠の部分を図10と同じものと
置き換えればよい。そして、フェーズ終了信号をループ
エンド到達信号の代わりに、アンドゲート144に入力
させ、キーオンイベント信号は、そのままキーオンイベ
ント検出器31からのものを使用し、ループ終了信号
は、リピート終了信号として出力させ、リピート回数デ
ータRPをリピート時間データに置き換え、フリップフ
ロップ175のQ出力は、選択器170、171だけに
与えられるようにすればよい。
【0079】このように、エンベロープ波形のリピート
生成においても、リピート生成を一定時間にすることが
できる。
【0080】10.ループ再生の他の例 図16は、波形読出アドレス発生装置28のループ再生
の他の実施例を示すものである。第16(1)は、ルー
プセクションを片方向ではなく、両方向にわたって、往
復繰り返し読み出しを行うものである。この場合には、
加算器75からのループエンド到達信号が出力されるご
とに、加算器75と加算器77に与えるデータを、2つ
の選択器を使って入れ換ればよい。すなわち、上記ルー
プ到達信号をフリップフロップ105と同じフリップフ
ロップに入力し、そのQ出力を上記2つの選択器のセレ
クト信号として用いる。
【0081】そして、2つの選択器に、ループトップデ
ータLTi、ループエンドデータLEiをともに与え、
一方には、上記セレクト信号をそのまま与え、他方に
は、セレクト信号をインバータで反転して与え、各選択
器からのセレクトデータを、加算器75、77に与え
る。また、上記位相角ステップデータメモリ71からの
位相角ステップデータPDを、イクスクルシブオアゲー
ト群を介して、加算器73に与え、このイクスクルシブ
オアゲート群の各ゲートに、上記セレクト信号を与え、
さらに加算器73のCin端子に上記セレクト信号を入
力させる。
【0082】図16(2)は、各ループセクションを反
対方向から片方向のみ、繰り返し読み出しを行うもので
ある。この場合は、ループトップデータLTiをループ
エンドデータLEiより小さくし、さらに読出スタート
アドレスデータSTをループトップデータLT1より小
さくして、位相角ステップデータメモリ71からの位相
角ステップデータPDを、インバータ群で反転させると
ともに、加算器73のCin端子にハイレベル信号を入
力させることになる。
【0083】図16(3)は、各ループセクションを反
対方向から両方向にわたって、往復繰り返し読み出しを
行うものである。この場合は、上述した図16(1)の
場合と全く同じ構成となり、さらにループトップデータ
LTiをループエンドデータLEiより小さくし、さら
に読出スタートアドレスデータSTをループトップデー
タLT1より小さくすることになる。
【0084】このようなループ再生についても、音高が
高くても低くても、各ループセクションのループ再生の
時間が一定となり、1つの楽音放音の間のループセクシ
ョンのバランスがとられ、音高の変化によって、余分な
楽音内容の変化因子がはいってしまうことがなくなる。
【0085】他のパラメータ信号生成装置としては、楽
音波形を例にとると、図17及び図18に示されている
ものがある。図17は、波形読出アドレス発生装置を示
し、この波形読出アドレス発生装置は、本願発明では図
4の波形読出アドレス発生装置28の部分に相当し、こ
の図4の回路は、図3のトーンジェネレータ15、16
…に相当するものである。
【0086】図17おいて、楽音波形のループトップデ
ータLTi、ループエンドデータLEi、ループ回数デ
ータLCiは、制御装置(図示せず)によって、ROM
(図示せず)より読み出され、波形読出アドレスコント
ロールデータメモリ284にすべて書き込まれる。この
ループトップデータLTi、ループエンドデータLE
i、ループ回数データLCiは、図8に示すように、楽
音波形データWDの繰り返し読み出しを行うループセク
ションの先頭アドレスデータ、最終アドレスデータ、繰
り返し読み出しの回数データを示している。
【0087】スタートアドレス保持メモリ270には、
読出スタートアドレスデータSTが、キーオンタイミン
グに(又はこれに先だったタイミングで)、上記制御装
置によって、ROMより読み出されてセットされ、位相
角ステップデータメモリ271には、位相角ステップデ
ータPDが、同じくキーオンタイミングに(又はこれに
先だったタイミングで)、上記制御装置によって、RO
Mより読み出されてセットされる。
【0088】上記読出スタートアドレスデータSTは、
図8に示すように、楽音波形データWDの読み出しのス
タート地点の読出アドレスデータRADを示している。
位相角ステップデータPDは、楽音波形データWDの読
出アドレスデータRADのインクリメントステップ値を
示しており、位相角ステップデータPDを順次加算して
新たな読出アドレスデータRADが生成され、この値が
大きいほど、楽音波形データWDの読出速度が速くなっ
て、音高も高くなる。上記楽音波形データWDに対し、
読出スタートアドレスデータST、ループトップデータ
LTi、ループエンドデータLEi、ループ回数データ
LCiをいろいろ変えることによって、種々の音色を実
現できる。
【0089】上記スタートアドレス保持メモリ270の
読出スタートアドレスデータSTは、楽音放音開始時
に、選択器272を介して、加算器273に与えられ、
位相角ステップデータメモリ271からの位相角ステッ
プデータPDと加算される。この加算データは、選択器
278を介して、波形読出アドレス保持回路279に記
憶され、波形データメモリ(図示せず)に読出アドレス
データRADとして送出されるとともに、楽音放音開始
以降は、上記選択器272を介して、上記加算器273
へ送出され、位相角ステップデータPDが再び加算され
る。加算器273と波形読出アドレス保持回路279と
の加算ループ回路で、読出アドレスデータRADに対す
る位相角ステップデータPDの累算が行われていく。
【0090】また、加算器273からの読出アドレスデ
ータRADは、補数器274で「2」の補数値すなわち
マイナス値に反転され、加算器275で、波形読出アド
レスコントロールデータメモリ284からのループエン
ドデータLEiに加算される。これにより、ループエン
ドデータLEiから読出アドレスデータRADが減算さ
れることになる。
【0091】この減算で、楽音波形データWDの読み出
しが繰り返し読み出しのループセクションの最後まで到
達して、読出アドレスデータRADがループエンドデー
タLEiに到達し、さらにループエンドデータLEiを
越えると、加算器275よりキャリ信号が出力される。
このキャリ信号は、差分保持回路276にラッチ信号と
して与えられ、読出アドレスデータRADがループエン
ドデータLEiを越えた分の端数データがラッチされ
る。
【0092】この端数データは、加算器277で、ルー
プトップデータLTiに加算されて、端数補正が行わ
れ、これが選択器278を介して、新たな読出アドレス
データRADとして出力される。これにより、楽音波形
データWDの読出アドレスデータRADが、ループエン
ドデータLEiからループトップデータLTiにジャン
プするとともに、このジャンプ時に、読出アドレスデー
タRADがループエンドデータLEiを越えた分の端数
データの補正も行われる。上記加算器275からのキャ
リ信号は、ループエンド到達信号として、上記選択器2
78に与えられて、加算器277側への選択切換が行わ
れるほか、ループカウンタ281にも与えられて、イン
クリメントが行われる。
【0093】このループカウンタ281のループカウン
ト値は、比較器283に与えられて、ループ回数データ
LCiに一致したか否かのジャッジが行われ、一致すれ
ば、この一致信号がループ終了信号として読出アドレス
発生器285に与えられ、読出アドレス発生器285の
読出アドレスデータが+1される。これにより、波形読
出アドレスコントロールデータメモリ284より、次の
ループについてのループトップデータLTi、ループエ
ンドデータLEi、ループ回数データLCiが読み出さ
れて、次のループ再生にシフトする。上記比較器283
からの一致信号は、ノアゲート282を介して、上記ル
ープカウンタ281にクリア信号として与えられる。
【0094】また、キーボード(図示せず)のキーが押
鍵中の間、ハイレベルとなるキーオン信号は、キーオン
イベント検出器280に入力されて、キーオン信号のア
ップエッジタイテミングでハイレベルとなるとともに、
楽音開始以降はロウレベルとなるキーオンイベント信号
が出力される。このキーオンイベント信号は、上記ノア
ゲート282を介して、上記ループカウンタ281にク
リア信号として与えられるほか、上記読出アドレス発生
器285にも与えられて、読出アドレス発生器285が
リセットされる。
【0095】上述のものでは、1つのループセクション
におけるループ再生を回数で決定している。このため、
音高が低く、従って楽音波形データWDの読み出し速度
が遅い場合には、1つのループセクションの実行に要す
る時間が長くなり、図18(1)に示すように、1つの
楽音放音開始から終了までの間に、各ループセクション
の占める時間が大きくなる。これに対し、音高が高く、
従って楽音波形データWDの読み出し速度が速い場合に
は、1つのループセクションの実行に要する時間が短く
なり、図18(2)に示すように、1つの楽音放音開始
から終了までの間に、各ループセクションの占める時間
が小さくなる。
【0096】これは、音高の変化により、楽音に余分な
変化因子がはいってしまうことになる。むろん、音高の
変化により、高調成分の含有率を変えること等は、広く
行われていることであるが、このようなループ再生にあ
っては、むしろ余分な変化因子であって、聴感好ましく
なく、また実際の楽器の音ともずれてしまうことにな
る。
【0097】パラメータ信号の一部又は全部の繰り返し
生成の時間を計測し、この計測時間が予め定められた繰
り返し生成のための一定時間に達したとき、上記繰り返
し生成を終了させるようにすれば、図9に示すように、
音高のいかんにかかわらず、パラメータ信号の繰り返し
生成の時間を常に一定にすることができ、音高の変化に
よって、余分な楽音内容の変化因子がはいってしまうこ
とがなくなる。
【0098】また、波形読出アドレスコントロールデー
タメモリ284に記憶するデータは、楽音波形データW
Dのループ再生のセクションの数に応じて多くなる。従
って、楽音波形が複雑に変化する、自然音に近い楽音を
実現するには、波形読出アドレスコントロールデータメ
モリ284にセットするデータの数も多くなる。そうす
ると、波形読出アドレス発生装置に内蔵される波形読出
アドレスコントロールデータメモリ284のメモリ容量
が大きくなり、それだけ波形読出アドレス発生装置が高
価になる。
【0099】これに対し、汎用メモリを用いて、ここに
レベルデータLVLi、スピードデータSPDi、ルー
プトップデータLTi、ループエンドデータLEi、ル
ープ回数データLCiを記憶し、CPU等により、これ
らのデータを、その都度読み出して、エンベロープ波形
発生装置や波形読出アドレス発生装置に送り込むことが
考えられる。この方が、エンベロープ波形発生装置や波
形読出アドレス発生装置がより安価となり、エンベロー
プ波形発生装置や波形読出アドレス発生装置を含むトー
ンジェネレータ15、16…のLSI化も容易となる。
さらにデータを記憶しておくメモリも汎用のもので済
み、安価となる。
【0100】このような汎用メモリを使用することは、
CPUが、その都度、必要なデータをエンベロープ波形
発生装置や波形読出アドレス発生装置に送り込まなけれ
ばならず、CPU等の制御装置の負担が大きくなって処
理の遅れをきたし、スムーズな楽音の生成放音が難しく
なることになる。しかしながら、高速処理の可能なCP
Uも製造されてきており、エンベロープ波形発生装置や
波形読出アドレス発生装置にとって必要なデータを、エ
ンベロープ波形発生装置や波形読出アドレス発生装置以
外のところに記憶させても、楽音の生成放音がスムーズ
にできるようになっている。よって、楽音の生成放音処
理に遅れをきたさずに、より安価なパラメータ信号生成
装置を提供することができる。
【0101】本願発明は上記実施例に限定されず、本願
発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例
えば、本願発明ではレベルデータLVLi、スピードデ
ータSPDi、リピート回数データRPiあるいはルー
プトップデータLTi、ループエンドデータLEi、ル
ープ時間データLTMi(ループ回数データLCi)等
を1つのワードのデータとして述べてきたが、これには
限定されず、システムのビット数に合わせて、複数に分
割し、複数ワードよりなるデータとしてもよい。また、
ループ時間判別部81の基準時間変更器140に入力さ
れるデータは、音色、エフェクトのほか、アフタータッ
チデータ、イニシャルタッチデータ等の発音操作の強弱
又は遅速等のデータ等を含めてもよく、要はループ再生
時間が音高のいかんにかかわらず一定にできる要素があ
ればよい。
【0102】なお、パラメータ信号には、楽音波形、エ
ンベロープ波形、楽音波形にエンベロープ波形が合成さ
れた波形等の時間的に逐次レベルの変化する信号のほ
か、楽音波形の読出アドレスデータ、楽音波形にエンベ
ロープ波形が合成された波形の読出アドレスデータ等の
時間的に値の変化する時間関数情報を含み、楽音波形に
は、矩形波、三角波、正弦波のほか、自然音の波形等、
あらゆる波形が含まれる。
【0103】本件分割出願に係る親出願の出願当初の特
許請求の範囲は以下のとおりである。 [A]パラメータ信号を生成するパラメータ信号生成手
段と、 このパラメータ信号生成手段で生成される波形
の一部又は全部につき、繰り返し生成を行わせる繰り返
し生成手段と、 この繰り返し生成手段の繰り返し生成
の時間を計測する繰り返し時間計測手段と、 この繰り
返し時間計測手段の計測時間が予め定められた繰り返し
生成のための一定時間に達したか否かを判別する判別手
段と、この判別手段の判別結果に応じて、上記繰り返し
生成手段の繰り返し生成を終了させる繰り返し生成制御
手段とを備えたことを特徴とする楽音に関するパラメー
タ信号生成装置。
【0104】[B]上記繰り返し生成制御手段は、繰り
返し生成手段に対し、次の別の繰り返し生成に移行させ
る手段であることを特徴とする請求項A記載の楽音に関
するパラメータ信号生成装置。
【0105】[C]上記判別手段で判別する一定時間
は、音色、エフェクト、発音操作の強弱又は遅速によっ
て変化するものであることを特徴とする請求項A記載の
楽音に関するパラメータ信号生成装置。
【0106】パラメータ信号の一部又は全部の繰り返し
生成の時間を計測し、この計測時間が予め定められた繰
り返し生成のための一定時間に達したとき、上記繰り返
し生成を終了させることにより、音高のいかんにかかわ
らず、波形の繰り返し生成の時間を常に一定にし、音高
の変化によって、余分な楽音内容の変化因子がはいって
しまうことを防止する。
【0107】[D]楽音信号を生成する生成手段と、
この生成される楽音信号を制御する制御信号の目標値と
演算値とであって、順次供給される当該目標値の間を当
該演算値に基づいて演算し、これにより当該制御信号を
生成する演算手段と、 この生成された制御信号の現在
値が上記目標値に到達したことを検出する検出手段と、
上記演算手段とは別体に構成されて電子楽器全体の動
作を制御する手段であって、上記検出に応じて、上記制
御信号の演算の新たな次の目標値と演算値とを上記演算
手段に供給する供給手段とを備えたことを特徴とする電
子楽器。
【0108】本発明は、生成される楽音信号を制御する
制御信号の目標値と演算値とであって、順次供給される
当該目標値の間を当該演算値に基づいて演算し、これに
より制御信号を生成する演算手段と、この生成された制
御信号の現在値が上記目標値に到達したことを検出する
検出手段と、上記演算手段とは別体に構成されて電子楽
器全体の動作を制御する手段であって、上記検出に応じ
て、上記制御信号の演算の新たな次の目標値と演算値と
を上記演算手段に供給する供給手段とを備えた。
【0109】したがって、演算を行う演算手段を、目標
値及び演算値を供給して、電子楽器全体の動作を制御す
る供給手段とは別のところに設けることができるので、
演算内容を簡単に変化させることができ、楽音信号の多
様な変化を実現できる等の効果を奏する。
【0110】[E]楽音信号を生成する生成手段と、
この生成される楽音信号を制御する制御信号のある値を
持つ初期値、目標値及び演算値を記憶する値記憶手段で
あって、この初期値はこの目標値とは別に記憶され、
この値記憶手段から読み出される当該初期値と当該目標
値との間及び当該目標値の間を当該演算値に基づいて演
算し、これにより当該制御信号を生成する演算手段であ
って、この演算手段は上記値記憶手段とは別体に構成さ
れ、 この生成された制御信号の現在値が上記目標値に
到達したことを検出する検出手段と、 電子楽器全体の
動作を制御する手段であって、上記検出に応じて、上記
制御信号の演算の新たな次の目標値及び演算値を上記値
記憶手段から読み出して上記演算手段に供給するととも
に、演算開始時に上記初期値を上記値記憶手段から読み
出して上記演算手段に供給する供給手段とを備えたこと
を特徴とする電子楽器。
【0111】[F]楽音信号を生成する生成手段と、
この生成される楽音信号を制御する制御信号の目標値及
び演算値であって、供給される当該目標値の間を当該演
算値に基づいて演算し、これにより当該制御信号を生成
する演算手段と、 この生成された制御信号の現在値が
上記目標値に到達したことを検出する検出手段と、上記
演算手段とは別体に構成されて電子楽器全体の動作を制
御する手段であって、上記検出に応じて、上記制御信号
の演算の新たな次の目標値及び演算値を上記演算手段に
供給する値供給手段と、 上記目標値及び演算値をそれ
ぞれ記憶する少なくとも2つの記憶手段とを備え、一方
の記憶手段から上記演算手段に対して記憶された目標値
及び演算値が読み出されて供給され、上記値供給手段か
ら他方の記憶手段に対して次の目標値及び演算値が供給
されて書き込まれ、上記現在値が上記目標値に到達した
ことの検出に応じて、これら上記演算手段への供給と上
記値供給手段からの供給とが各記憶手段につき交互に切
り換えられることを特徴とする電子楽器。
【0112】生成される楽音信号を制御する制御信号の
ある値を持つ初期値、目標値及び演算値を記憶する値記
憶手段であって、この初期値はこの目標値とは別に記憶
され、この値記憶手段から読み出される当該初期値と当
該目標値との間及び当該目標値の間を当該演算値に基づ
いて演算し、これにより当該制御信号を生成する演算手
段であって、この演算手段は上記値記憶手段とは別体に
構成されるようにした。したがって、演算を行う演算手
段が、初期値、目標値及び演算値を記憶する値記憶手段
とは別体に構成されるので、値記憶手段として汎用のメ
モリを使うことが可能となり、またこの演算手段のLS
I化も可能となる。
【0113】
【発明の効果】本発明は、保持される楽音に関する波形
データのセクションデータで指定された一部又は全部に
つき、時間データに応じた時間の間、繰り返し生成を行
うので、音高のいかんにかかわらず、波形データの繰り
返し生成の時間を常に一定にし、音高の変化によって、
余分な楽音内容の変化因子がはいってしまうことがなく
なる等の効果を奏する。また、本発明は、電子楽器全体
の動作を制御する制御手段が、楽音に関する波形データ
の繰り返し生成のために、セクションデータと時間デー
タとをデータ記憶手段から読み出して繰り返し生成を行
う手段に対して供給し、さらに制御信号の演算が開始さ
れる時において、初期値または目標値及び演算値を値記
憶手段から読み出して演算手段に供給し、この制御手段
は繰り返し生成を行う手段及び演算手段とは別体に構成
されているので、この演算手段のLSI化が可能となる
等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】波形読出アドレス発生装置28を示す。
【図2】エンベロープ波形発生装置29を示す。
【図3】パラメータ信号生成装置の全体回路を示す。
【図4】トーンジェネレータ15、16…を示す。
【図5】エンベロープ波形についてのアドレスコントロ
ーラ40とROM13を示す。
【図6】エンベロープ波形の各フェーズを示す。
【図7】楽音波形についてのアドレスコントローラ85
とROM13を示す。
【図8】楽音波形データWDと楽音波形データWDの各
ループセクションを示す。
【図9】ループ再生の音高に応じた変化を示す。
【図10】ループ時間判別部81を示す。
【図11】複数チャンネルの楽音生成システムの実施例
を示す。
【図12】図11の回路の各部の信号のタイムチャート
を示す。
【図13】複数チャンネルの楽音生成システムの実施例
を示す。
【図14】エンベロープ波形の各フェーズをリピート再
生する実施例を示す。
【図15】図14の回路の各部の信号のタイムチャート
を示す。
【図16】楽音波形データWDのループ再生の他の実施
例を示す。
【図17】他の例を示す。
【図18】他の例を示す。
【符号の説明】
10、10A…制御装置、13…ROM、15、16…
トーンジェネレータ、28、28A…波形読出アドレス
発生装置、29、29A…エンベロープ波形発生装置、
40、85…アドレスコントローラ、61、62、10
7、108…データラッチ、81…ループ時間判別部、
112…RAM、140…基準時間変更器、141…基
準時間発生器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音に関する波形データを保持する手段
    と、 この保持された楽音に関する波形データの繰り返しセク
    ションの先頭と末尾を示す任意に指定可能な複数の異な
    るセクションデータと、この繰り返しの時間を示す時間
    データとを記憶するデータ記憶手段と、 このセクションデータと時間データとに基づいて、上記
    保持される楽音に関する波形データの当該セクションデ
    ータで指定された一部又は全部につき、当該時間データ
    に応じた時間の間、繰り返し生成を行う手段と、 この繰り返し生成が行われた楽音に関する波形データ
    制御する制御信号のある値を持つ初期値を記憶する値記
    憶手段と、 この値記憶手段から読み出される当該初期値から演算を
    開始し、これにより当該制御信号を生成する演算手段
    と、 電子楽器全体の動作を制御する制御手段であって、上記
    楽音に関する波形データの繰り返し生成のために、上記
    セクションデータと上記時間データとを上記データ記憶
    手段から読み出して上記繰り返し生成を行う手段に対し
    て供給し、さらに上記制御信号の演算が開始される時に
    おいて、上記初期値を上記値記憶手段から読み出して上
    記演算手段に供給する制御手段とを備え、この制御手段
    上記繰り返し生成を行う手段及び上記演算手段とは別
    体に構成されていることを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 楽音に関する波形データを保持する手段
    と、 この保持された楽音に関する波形データの繰り返しセク
    ションの先頭と末尾を示す任意に指定可能な複数の異な
    るセクションデータと、この繰り返しの時間を示す時間
    データとを記憶するデータ記憶手段と、 このセクションデータと時間データとに基づいて、上記
    保持される楽音に関する波形データの当該セクションデ
    ータで指定された一部又は全部につき、当該時間データ
    に応じた時間の間、繰り返し生成を行う手段と、 この繰り返し生成が行われた楽音に関する波形データ
    制御する制御信号の演算のための目標値及び演算値を記
    憶する値記憶手段と、 この値記憶手段から読み出される当該演算値に基づいて
    当該目標値に向かって演算し、これにより当該制御信号
    を生成する演算手段と、 電子楽器全体の動作を制御する制御手段であって、上記
    楽音に関する波形データの繰り返し生成のために、上記
    セクションデータと上記時間データとを上記データ記憶
    手段から読み出して上記繰り返し生成を行う手段に対し
    て供給し、上記制御信号の演算のために、上記目標値及
    び演算値を上記値記憶手段から読み出して上記演算手段
    に供給する制御手段とを備え、この制御手段は上記繰り
    返し生成を行う手段及び上記演算手段とは別体に構成さ
    れていることを特徴とする電子楽器。
  3. 【請求項3】 上記値記憶手段は、上記演算手段とは
    体であり、上記データ記憶手段は、上記繰り返し生成を行う手段と
    は別体であり、 上記演算手段と上記繰り返し生成を行う手段とは一体で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の電子楽
    器。
JP36868199A 1989-04-24 1999-12-27 電子楽器 Expired - Fee Related JP3337450B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36868199A JP3337450B2 (ja) 1989-04-24 1999-12-27 電子楽器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36868199A JP3337450B2 (ja) 1989-04-24 1999-12-27 電子楽器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03935098A Division JP3217745B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 電子楽器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000181453A JP2000181453A (ja) 2000-06-30
JP3337450B2 true JP3337450B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=18492469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36868199A Expired - Fee Related JP3337450B2 (ja) 1989-04-24 1999-12-27 電子楽器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3337450B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000181453A (ja) 2000-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0160493B1 (ko) 디지탈 오디오 신호 발생 장치 및 데이타 처리 장치
US5094136A (en) Electronic musical instrument having plural different tone generators employing different tone generation techniques
JPH0772829B2 (ja) 電子楽器におけるパラメ−タ供給装置
JP2567717B2 (ja) 楽音発生装置
JPH0766267B2 (ja) 楽音発生装置
US5264657A (en) Waveform signal generator
JP3337450B2 (ja) 電子楽器
US5239123A (en) Electronic musical instrument
JP3217745B2 (ja) 電子楽器
JPH0664466B2 (ja) 電子楽器
JP2584054B2 (ja) パラメータ信号生成装置
JP3605049B2 (ja) 楽音の制御信号の生成装置及び制御方法
JPS6113239B2 (ja)
JP2760436B2 (ja) 楽音に関する波形データの生成装置及び生成方法
JP2606918B2 (ja) 楽音情報演算方式
JP2576614B2 (ja) 処理装置
JP2576615B2 (ja) 処理装置
JP3021743B2 (ja) 楽音合成装置
JP2508167B2 (ja) 波形デ―タ作成装置
JPH0210440B2 (ja)
JPH0413193A (ja) 楽音発生装置
JP3116447B2 (ja) デジタル信号処理プロセッサ
JPS589434B2 (ja) 電子楽器
JP2991436B2 (ja) 楽音信号発生装置
JP3338478B2 (ja) 電子音響装置のゆらぎ波形発生装置及びゆらぎ波形発生方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees