JP3337238B2 - 除塵用マット - Google Patents

除塵用マット

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JP3337238B2
JP3337238B2 JP14688192A JP14688192A JP3337238B2 JP 3337238 B2 JP3337238 B2 JP 3337238B2 JP 14688192 A JP14688192 A JP 14688192A JP 14688192 A JP14688192 A JP 14688192A JP 3337238 B2 JP3337238 B2 JP 3337238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は除塵用マットに関する。
詳細には、本発明は、ダスト捕集性および耐摩耗性に優
れ、耐久性のある良好な色調および光沢を有し、しかも
腰があって嵩高性や形態安定性に優れ、且つ洗濯時の耐
再汚染性等にも優れた品質の極めて良好な、履物等の汚
れを落とすのに特に適する除塵用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】除塵用の玄関マットとしては、繊維、金
網、シュロ、多数の凹凸や開口のあるプラスチックシー
ト等から製造された除塵用マットが一般に使用されてい
る。マットの素材や形状・構造等の差異によってその特
性に多少の差はあるが、これらの除塵用マットでは靴等
の履物を押圧しながらマット面に擦り付けることによっ
て、履物の底や側面に付着した土、砂およびその他の塵
埃をマット側に移行させて除去する。上記した除塵用マ
ットのうち、金網やプラスチックシート製のものは、履
物に付着した汚れのうちで比較的粒の大きな泥や砂等を
除去できるものの、微細な塵埃の除去は困難である。一
方、繊維やシュロで作られた除塵用マットは、比較的微
細な塵埃を除去できるものの、その除塵効果が充分では
なく、しかも繊維素材等の弾力性のためにマット側に移
行した塵埃が空中に再放散されたり、履物に再付着する
等の欠点がある。
【0003】また、近年、木綿繊維等からなるマットに
油剤等のダスト保持剤を施した除塵用マットがレンタル
品として広く使用されるようになっているが、この除塵
用マットは、耐摩耗性等の耐久性が充分でなく、しかも
退色が激しく、レンタルで回収して洗浄するたびにマッ
トの染色をも行わなければならない等の欠点がある。
【0004】更に、水中軟化点が80℃以上でアセター
ル化度が25〜34%の原液染ポリビニルアルコール系
合成繊維またはこれと他の繊維との混合繊維のステープ
ルから紡績糸をつくり、これを撚合わせて撚糸とし、そ
の撚糸からパイル部分を形成した後、表面にダスト保持
性油剤を付着させた除塵用パイルマットが提案されてい
る(特公昭60−22929号公報)。しかし、この除
塵用マットでは、パイル繊維の腰が弱く、特に湿潤時に
はパイル繊維の腰が著しく失われてパイルが寝てしまう
ことにより嵩高性が失われて、マットの除塵効果および
感触が大きく低下しがちである。その上、ポリビニルア
ルコール系合成繊維を使用しているこの除塵用マットで
は、ポリビニルアルコールを適当な溶媒に溶かして紡糸
原液をつくり、それを凝固媒体を含む湿式紡糸機等に送
って紡糸して繊維を製造するという手間のかかる紡糸工
程が必要であり、溶融紡糸のような簡単な紡糸操作でパ
イル糸用の繊維を直接製造することができない。
【0005】また、ポリアミド繊維またはポリエステル
繊維等の合成繊維を用いて除塵マットを作製することも
試みられているが、これらの繊維からなる除塵用マット
はダスト保持能が低く、耐摩耗性に劣り、しかもその色
調や光沢が良好ではない等の欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
した従来の除塵用マットのような欠点がなく、簡単に製
造することができ、しかもダスト捕集性および耐摩耗性
等の機械的特性に優れ、耐久性のある良好な色調および
光沢を有し、且つ腰があって嵩高性や形態安定性に優
れ、更に洗濯時の耐再汚染性等にも優れた品質の良好な
除塵用マットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
本発明者らは研究を進めてきた。その結果、基材にパイ
ル糸をタフトした除塵用マットにおいて、パイル糸とし
てエチレンの共重合割合が25〜70モル%であるエチ
レン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物と他の繊維形成性
熱可塑性重合体との複合繊維から主として形成されたも
のを使用し、そしてそれから得られたマット表面にダス
ト保持性油剤を施すと、上記の課題を解決できることを
見出して本発明を完成した。
【0008】 すなわち、本発明は、基材にパイル糸を
タフトして形成された除塵用マットであって、パイル糸
エチレンの共重合割合が25〜70モル%で且つケ
ン化度が95%以上であるエチレン−酢酸ビニル系共重
合体ケン化物と他の繊維形成性熱可塑性重合体を、エチ
レン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物:他の繊維形成性
熱可塑性重合体=20:80〜80:20の重量割合で
複合してなる複合繊維から主としてなっており、且つマ
ットの少なくとも表面にダスト保持性油剤が施してある
ことを特徴とする除塵用マットである。
【0009】上記本発明において、「パイル糸がエチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物と他の繊維形成性熱
可塑性重合体との複合繊維から主としてなっている」と
は、パイル糸を構成する繊維の50重量%以上、好まし
くは60〜100重量%が上記した特定のエチレン−酢
酸ビニル系共重合体ケン化物と他の繊維形成性熱可塑性
重合体との複合繊維からなっていることをいう。
【0010】そして、本発明では、上記の複合繊維を構
成する一方の重合体成分であるエチレン−酢酸ビニル系
共重合体ケン化物(以後「ケン化Et・VAc系共重合
体」という)は、エチレン/酢酸ビニル系共重合体の酢
酸ビニル単位をケン化により加水分解してビニルアルコ
ール単位にした共重合体をいい、本発明では、該ケン化
Et・VAc系共重合体におけるエチレン単位の割合が
25〜70モル%であることが必要であり、特に30〜
70モル%であるのが好ましい。
【0011】共重合体におけるエチレン単位の割合が2
5モル%よりも少ないと、繊維化する際の曳糸性が不良
となって紡糸時や延伸時に単糸切れ、断糸が多くなり、
しかも柔軟性の欠けたものとなる。しかもケン化Et・
VAc系共重合体を他の繊維形成性熱可塑性重合体(以
後単に「他の熱可塑性重合体」という)と溶融複合紡糸
して複合繊維を製造する際に、ケン化Et・VAc系共重
合体の耐熱性が劣ったものになり紡糸が円滑に行われな
くなり易い。一方、エチレン単位の割合が70%を超え
ると、ケン化された酢酸ビニル単位(すなわちビニルア
ルコール単位)の割合が必然的に少なくなり、得られる
除塵用マット表面におけるダスト捕集性油剤保持能が低
下してダスト捕集性が劣ったものになり、しかも耐摩耗
性等の機械的特性、洗濯時の耐再汚染性、パイル糸の腰
の強さ、着色性、光沢なども低下し、外観上も劣ったも
のになる。
【0012】更に、本発明では複合繊維を構成するケン
化Et・VAc系共重合体のケン化度が95モル%以上で
あるのがよい。ケン化度が95モル%よりも低いと、ケ
ン化Et・VAc系共重合体の結晶性が低下して強度など
の繊維物性が低下し、しかも共重合体が軟化し易くなっ
て加工工程でのトラブルが発生しがちであり、その上得
られる除塵用マットの風合が劣ったものとなり易い。
【0013】ケン化Et・VAc系共重合体は、(株)ク
ラレよりエバールの商品名で、また日本合成化学工業
(株)よりソアールの商品名で市販されており、容易
に入手可能である。しかしながら、市販されているエチ
レンと酢酸ビニルとの共重合体を購入しそれをケン化し
て、またはエチレンと酢酸ビニルからラジカル重合等に
よってエチレン/酢酸ビニル共重合体を製造しそれをケ
ン化して使用してもよい。
【0014】いずれの場合も、ケン化Et・VAc系共重
合体にナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ
金属イオンやカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土
類金属イオンなどの金属イオンが存在すると、ケン化E
t・VAc系共重合体に過度の架橋の発生、主鎖切断、側
鎖脱離等が生じて共重合体のゲル化が起こり易くなった
り、熱安定性が劣ったものとなって、溶融複合紡糸時の
耐熱性が低下し易くなる。そのため、ケン化Et・VAc
系共重合体と他の熱可塑性重合体との複合繊維(以後
「ケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維」という)を
長時間安定に連続して紡糸するためには、ケン化Et・
VAc系共重合体中におけるそれらの金属イオンの含有
量を所定量以下にしておくのが望ましく、特にケン化E
t・VAc系共重合体中における各金属イオンの含量をそ
れぞれを100ppm以下にしておくのがよい。
【0015】また、ケン化Et・VAc系共重合体の軟化
点、耐熱性、耐熱水性等を向上させるために、複合繊維
中のケン化Et・VAc系共重合体を場合により架橋させ
ておいてもよい。架橋方法としては、ビニルアルコール
単位含有共重合体の架橋法として知られているいずれの
方法も採用でき、例えば、ジビニル化合物、ホルムアル
デヒドで代表されるモノアルデヒド、ジアルデヒド等の
アルデヒド化合物、ジイソシアネート等のポリイソシア
ネート等の有機架橋剤による架橋、ホウ素化合物等の無
機架橋剤による架橋、γ線や電子線等の放射線や光によ
る架橋等を挙げることができる。例えばジアルデヒドで
架橋処理を行う場合は、硫酸や塩酸等の強酸を使用して
行うのがよい。架橋処理後に未反応のアルデヒドが残留
すると染色物の退色等を招くことがあるので、酸化剤に
より酸化処理してカルボン酸やその塩にしておくのが望
ましい。そのような架橋処理は、ケン化Et・VAc/他
の重合体複合繊維から主としてなる糸をパイル糸として
用いて本発明の除塵用マットを製造した後に行うのが工
程性、加工性等の点から望ましい。
【0016】そして、ケン化Et・VAc/他の重合体複
合繊維における他の熱可塑性重合体としては、融点が1
50℃以上の繊維形成性の熱可塑性重合体を使用するの
がよく、そのような熱可塑性重合体としては、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等
を挙げることができ、それらの熱可塑性重合体のうちで
もポリアミドが好ましい。
【0017】ケン化Et・VAc系共重合体と複合させる
他の熱可塑性重合体としてポリアミドを使用した場合に
は、ケン化Et・VAc系共重合体との接合性が良好であ
って、各種の複合形態でケン化Et・VAc系共重合体と
複合紡糸しても両重合体の接合面での界面剥離等が発生
せず、繊維化の工程性が良好である。しかも、除塵用マ
ットにした後も両重合体の接合面での剥離などによるト
ラブルが発生せず、耐久性のある除塵用マットを得るこ
とができる。その上、ケン化Et・VAc系共重合体とポ
リアミドとの複合繊維から主としてなるパイル糸を用い
ると、除塵用マットのダスト捕集性および耐摩耗性を一
層高めることができる。
【0018】更に、ケン化Et・VAc系共重合体と同様
に、ポリアミドも洗濯時の耐再汚染性が比較的良好であ
って、ポリエステルなどにおけるような洗濯時の再汚染
の問題が少ないので、ケン化Et・VAc系共重合体の極
めて優れた耐再汚染性と相俟って、洗濯時耐再汚染性に
極めて優れた除塵用マットを得ることができる。また、
ポリアミドは屈折率が比較的高く、ポリアミド単独の着
色繊維は白っぽい光沢になり易いが、屈折率の小さいケ
ン化Et・VAc系共重合体との複合繊維にすることによ
って、発色性が良好になって、深みのある良好な色調と
光沢を有する除塵用マットを得ることができる。その場
合に、限定されるものではないが、ケン化Et・VAc系
共重合体として屈折率が1.55以下の共重合体を用い
てポリアミドと複合させると、得られるケン化Et・V
Acとポリアミドとの複合繊維(以後「ケン化Et・V
Ac/PA複合繊維」という)の色調および光沢が一層
良好なものになる。
【0019】ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン12またはそれらのうちの2者または
3者の混合物を使用するのが、繊維化工程性の点から望
ましい。また、これらのポリアミドと共に必要に応じて
他の第3成分を共重合したポリアミドを少量併用しても
よい。
【0020】複合繊維におけるケン化Et・VAc系共重
合体と他の熱可塑性重合体との複合割合は、重量で、ケ
ン化Et・VAc系共重合体:他の熱可塑性重合体=2
0:80〜80:20とするのが好ましく、30:70
〜70:30とするのが特に好ましい。複合繊維におけ
るケン化Et・VAc系共重合体の割合が20重量%より
も少なくなると、複合繊維におけるアルコール性水酸基
の割合が減少して、得られる除塵用マットのダスト捕集
性、強度、洗濯時などにおける耐再汚染性が低下し、し
かも光沢および発色状態が不良になる。一方、ケン化E
t・VAc系共重合体の割合が80重量%を超えると、紡
糸、延伸、交絡処理等の工程性が不良になり易く、また
繊維強度等の繊維物性も低下して、耐摩耗性などに優れ
た除塵用マットが得られにくくなる。
【0021】ケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維に
おける複合形態は、芯鞘型、海島型、貼合型、それらの
混在型等の任意の形態であることができる。芯鞘型の場
合は2層芯鞘型および3層以上の多層芯鞘型のいずれで
もよい。また海島型の場合は、島の形状、数、分散状態
を任意に選ぶことができ、島の一部が繊維表面に露出し
ていてもよい。更に、貼合型の場合は、繊維の長さ方向
に直角な繊維断面において、貼合面が直線状、円弧状、
またはその他任意のランダムな曲線状のいずれでもよ
く、更に複数の貼合部分が互いに平行になっていても、
放射状になっていても、その他任意の形状であってもよ
い。
【0022】上記したように、ケン化Et・VAc/他の
重合体複合繊維では、ケン化Et・VAc系共重合体と他
の熱可塑性重合体とが、20:80〜80:20の重量
割合で複合しているのがよいが、そのうちでも複合繊維
の横断面の60%以上をケン化Et・VAc系共重合体が
占めるようにするのが望ましい。それによって、得られ
る除塵用マットのダスト捕集性が極めて良好になり、し
かも除塵用マットに充分な洗濯時の耐再汚染性が付与さ
れ、且つその光沢、発色状態が一層良好になる。特に、
他の熱可塑性重合体として屈折率の高いポリアミド用い
て、それを屈折率の低いケン化Et・VAc系共重合体で
覆うような複合形態にすると、白っぽくなく、濡れたよ
うな深みのある良好な光沢および色調を有する製品を得
ることができる。
【0023】また、ケン化Et・VAc/他の重合体複合
繊維の断面形状はどのようなものであってもよく、円形
または異形形状とすることができる。異形断面の場合
は、例えば偏平形、三角形〜八角形等の角形、T字形、
多葉形、楕円形等の任意の形状とすることができる。限
定されるものではないが、本発明で用いるケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の具体例としては、例えば
図1〜図8に示す複合形態および横断面形状のものを挙
げることができる。図1〜図8において、Aはケン化E
t・VAc系共重合体を、Bは他の熱可塑性重合体を示
す。更に、上記の複合繊維は、繊維形成性重合体におい
て通常使用されている蛍光増白剤、安定剤、難燃剤、着
色剤等の任意の添加剤を必要に応じて含有することがで
きる。
【0024】上記したケン化Et・VAc/他の重合体複
合繊維は、ケン化Et・VAc系共重合体と他の熱可塑性
重合体を用いて溶融複合紡糸し、必要に応じて延伸処
理、熱処理等を施すことにより製造することができる。
紡糸時の温度や引き取り速度、延伸温度や延伸倍率、熱
処理温度等の条件は、使用するケン化Et・VAc系共重
合体の成分組成やケン化度、他の熱可塑性重合体の種
類、両重合体の複合割合や複合形態等に応じて適宜選択
するのがよい。その際の溶融紡糸法としては、2種の熱
可塑性重合体から複合繊維を製造する従来の溶融複合紡
糸技術のいずれもが使用できる。例えば、ケン化Et・
VAc系共重合体および他の熱可塑性重合体の各々を別
々の押出機で溶融して各々の溶融重合体流を形成し、そ
れらの溶融重合体流を複合紡糸パックを有する紡糸装置
に導入し紡糸パック内で合流複合させて紡糸することに
より複合繊維を製造することができる。限定されるもの
ではないが、その際の各重合体の溶融温度としては通常
285℃以下が、また紡糸温度としては、250〜28
5℃の温度が採用される。
【0025】上記で得たケン化Et・VAc/他の重合体
複合繊維から除塵用マット用のパイル糸を製造する方法
は特に限定されず、例えば、多数本のケン化Et・VAc
/他の重合体複合繊維のフィラメントを合わせてマルチ
フィラメント糸を形成し、このマルチフィラメント糸を
複数本組み合わせてそのまま例えば合撚、エアー加工、
混繊して所定の太さのパイル糸を製造する方法、上記の
マルチフィラメントを熱風を用いるインタレース加工、
スタッフィング加工や従来のBCF法(BulkedContinuo
us Filament 法)による捲縮の付与などによって嵩高加
工した後、その嵩高加工糸を複数本組み合わせて合撚、
エアー加工、混繊などを行ってパイル糸を製造する方法
などを採用することができる。
【0026】その場合に、ケン化Et・VAc/他の重合
体複合繊維のマルチフィラメント糸単独からパイル糸を
製造しても、または他の繊維および糸の1種または2種
以上と組み合わせてパイル糸を製造してもよい。ケン化
Et・VAc/他の重合体複合繊維と組み合わせることの
できる他の繊維や糸としては、例えば木綿や麻等の天然
繊維、レーヨン、アクリル系繊維、ポリアミド繊維、ポ
リエステル繊維等の繊維またはそれらの繊維からなる糸
を挙げることができる。そして、それらの他の繊維や糸
は、パイル糸を構成する繊維の50重量%未満(すなわ
ちケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維の割合を50
重量%以上)にしておくことが必要である。
【0027】また、パイル糸は、上記したように、合
撚、エアー加工、混繊等により製造することができる
が、そのうちでも合撚により製造するのが好ましく、ケ
ン化Et・VAc/他の重合体複合繊維繊維から主として
なるマルチフィラメント糸を単独で、または他の繊維や
糸と撚り合わせてパイル糸用の撚糸を製造し、この撚糸
を基材にタフトして除塵用マットを形成すると、耐久性
のより優れた除塵用マットを得ることができる。
【0028】更に、パイル糸は、ケン化Et・VAc/他
の重合体複合繊維のマルチフィラメントのような長繊維
から形成するのがパイル糸における遊び毛がなくなり、
基材にタフトして除塵用マットにした時に脱毛や抜毛が
生じず好ましく、その場合のフィラメントの単糸デニー
ルは5〜20デニール程度にしておくのがよい。しかし
ながら、必ずしもフィラメント糸でなくてもよく、場合
によっては、ケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維か
らステープルを形成し、これを単独でまたは50重量%
未満の他の天然および/または合成繊維と混紡して紡績
糸をつくり、この紡績糸からパイル糸を形成し、それを
本発明の除塵用マットに使用してもよい。パイル糸がフ
ィラメント糸および紡績糸のいずれからなる場合であっ
ても、1本のパイル糸の太さは通常500〜6000デ
ニール程度にしておくのがよい。
【0029】パイル糸の着色は、ケン化Et・VAc/他
の重合体複合繊維の製造時、複合繊維の製造後でパイル
糸を製造する前の段階、複合繊維からパイル糸を製造し
た後、または除塵用マットを製造した後の任意の段階で
行うことができる。複合紡糸によって着色した複合繊維
を直接製造する場合は、着色剤を例えばマスターバッチ
などの形態にしてケン化Et・VAc系共重合体および他
の熱可塑性重合体の一方または両方に混合した後、溶融
複合紡糸を行うとよい。着色剤としては、パイル糸に現
出させようとする色調に応じて、例えば、酸化チタン、
カーボンブラック、群青、紺青などを代表とする無機顔
料、フタロシアニンやその他の有機顔料などを適宜使用
することができ、耐光性の良好な着色剤を用いるのがよ
い。
【0030】上記のようにして得られたパイル糸を次に
織布、編布、不織布等の布帛等からなる基材にタフトし
て植え込む。基材の種類、パイル糸のタフト方法、それ
に用いる装置は特に限定されず、従来のこの種の除塵用
マットにおいて用いられている基材、方法および製造装
置のいずれもが使用できる。パイル糸の基材への植え込
み密度は、通常ゲージ間隔が1/5〜1/12の範囲、
ステッチが5〜13本、特に8〜10本の範囲になるよ
うにするのが好ましい。パイル糸の植え込み密度が高く
なり過ぎると、塵埃がパイル表面に多くなって踏み付け
られたときに微細な塵埃が飛散して周囲の再汚染を招き
易くなる。一方パイル糸の植え込み密度が低すぎると、
塵埃除去機能が低下し、しかも塵埃が基材の目にまで入
り込んでその清掃除去が困難になる。
【0031】また、基材にパイル糸をタフトするに当た
っては、必要に応じて、ケン化Et・VAc/他の重合体
複合繊維から主としてなるパイル糸と共に、他の繊維か
らなるパイル糸をタフトしてもよく、それによりケン化
Et・VAc/他の重合体複合繊維に基づく上記した種々
の優れた特性と、他の繊維に基づく特性の両方を兼ね備
えた除塵用マットを得ることができる。そして、その場
合には、他の繊維からなるパイル糸の割合を40%以下
にしておくのが好ましい。
【0032】植え込んだパイル糸が基材から抜けにくい
場合は、パイル糸を基材にタフトした後、その表面にダ
スト捕集性油剤を直接施して除塵用マットにしてもよい
が、一般に、ゴムや樹脂などの裏打ち材を基材の裏面に
施して、植え込んだパイル糸を固定して抜けを防止し安
定化するのが望ましい。裏打ち材としては、この種の除
塵用マットにおいて使用されているいずれのものも使用
することができ、例えばスチレンブタジン系ゴム、アク
リロニトリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、クロロプレン
系ゴム、イソプレン系ゴム、ポリウレタン系ゴム等の合
成ゴム、天然ゴム、ポリ塩化ビニルなどを挙げることが
できる。これらの重合体による裏打ちは、通常、必要に
応じて着色剤、難燃剤、架橋剤、安定剤などの添加剤を
含有するそれらの重合体の懸濁液、乳化液、ラテック
ス、溶液、溶融液などを基材の裏面に施して、乾燥やそ
の他の手段により固化させることにより行う。また、本
発明の除塵用マットにおいては、必要に応じて、重合体
からなる裏打ち材の上に更に他の布帛などを積層しても
よい。
【0033】基材にタフトしたパイル糸は、そのまま切
断せずにループパイル状にして使用しても、または切断
して房状のカットパイル状にして使用してもよく、パイ
ル糸の毛足(長さ)は、一般に5〜20mm程度、好ま
しくは8〜15mm程度としておくのがよい。特に、カ
ットパイル状にした場合には、除塵用マットの表面積が
大きくなって、ダスト捕集性油剤の保有能、ひいてはダ
スト捕集能を増大させることができ望ましい。そして、
カットパイル状にする場合には、パイルからの脱毛の防
止等の点から、パイル糸としてフィラメント糸を使用す
るのがより望ましい。
【0034】そして、本発明では上記のようにして作製
されたマットの少なくとも表面にダスト捕集性油剤を施
して、除塵効果の大きい除塵用マットとする。ダスト捕
集性油剤としては、この種の除塵用マットで使用されて
いるダスト保持性油剤のいずれもが使用でき、例えば、
毒性がなく、沸点280℃以上の不乾燥性油等の鉱物系
油を主成分とし、これに両性界面活性剤、カチオン性界
面活性剤等の界面活性剤を、必要に応じて防黴剤、殺菌
剤、香料、酸化防止剤等の他の成分と共に加えたものを
使用することができる。
【0035】除塵用マットの使用場所、使用形態等に応
じて、除塵用マットにおける捕集性油剤の付着量を調節
することができ、例えばダスト捕集性油剤を、基材にタ
フトされたパイルの先端部分のみに施しても、中程また
は全体に含浸させて施してもよい。一般に、パイル部分
全体にダスト保持性油剤を含浸付着させておくのが、高
い除塵能を保つことができ望ましい。
【0036】マットにダスト保持性油剤を施すに当たっ
ては、使用するダスト保持性油剤の種類等に応じて、ロ
ールコート、噴霧、浸漬、流延等の任意の方法を採用す
ることができるが、例えば上記したような不乾燥性油等
の鉱物系油を主成分とし、これに界面活性剤を必要に応
じて他の成分と共に加えたダスト保持性油剤を使用する
場合は、油剤をロールコートにより施して、その後所定
時間放置すると、パイル部分全体にダスト保持性油剤を
均一に含浸付着することができる。
【0037】本発明の除塵用マットは、一般家屋の玄
関、ビル、オフィス、工場等の建造物の出入口用の除塵
用マットとして特に適しており、本発明の除塵用マット
をそのような出入口に配置して使用した場合には、履物
等に付着している比較的大きな汚れから微細な塵埃まで
極めて円滑に除去することができる。そして、本発明の
除塵用マットを所定期間使用してその除塵性能が低下し
た場合は、マットに付着している塵埃やダスト保持性油
剤を水洗等によって洗浄して除き、きれいになったマッ
トに再度ダスト保持性油剤を施すことによって、繰り返
し長期間に亙って使用することができる。その際のマッ
トの洗浄およびダスト保持性油剤の再塗布は各家庭で行
ってもまたはレンタル業として行ってもよい。
【0038】以下に本発明を実施例等により具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
において断らない限り%は重量%を意味し、また除塵用
マットのダスト捕集率、耐摩耗性試験および退色堅牢度
は次のようにして測定した。
【0039】
【実施例】除塵用マットのダスト捕集率の測定 :ダストチャンバー
を用いてABS樹脂板(30×30cm)上にダスト
(JIS8種粉末)を1g/m2の割合で散布した。5
分間放置した後、そのABS樹脂板上を底の平らな靴を
履いたパネラーに歩いてもらい、そのまま続いて除塵用
マット(50×50cm)の上を10回歩いてもらっ
て、その際のダスト捕集率を下記の数式1により求め
た。10枚の除塵用マットを準備しておいて、同様の試
験を男女各5名のパネラーに行ってもらってその平均値
を採った。
【0040】
【数1】ダスト捕集率(%)=(A/B)×100 但し、A=除塵用マットに付着したダスト量(g) B=ABS樹脂板から持出されたダスト量(g)
【0041】耐摩耗性試験:金剛砂からなる摩擦子を表
面に付着させた回転ローラを荷重1kg、回転数70回
/分の条件下に除塵用マット表面に接触させて回転させ
て、パイル繊維の切断が生じた時点におけるローラ回転
数で示した。
【0042】退色堅牢度の測定:0.5%/owfの洗
剤を含有する60℃の温水10リットルを入れた家庭用
洗濯機中に除塵用マット(50×50cm)を入れ、6
0分間正回転を行った後、脱水、80℃での乾熱乾燥を
行い、このサイクルを100回繰り返した後、全く退色
しないものを5とし、完全に退色したものを1として5
段階に分けて相対評価した。
【0043】《実施例 1》重合溶媒としてメタノール
を使用し、重合開始剤としてアゾビス−4−メチロキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリルを使用して、60
℃、加圧下でエチレンと酢酸ビニルをラジカル重合させ
て、エチレン含量が下記の表2の割合であるエチレン/
酢酸ビニルランダム共重合体を製造した。次に、このエ
チレン/酢酸ビニルランダム共重合体を苛性ソーダ含有
メタノール液中でケン化処理して、共重合体中の酢酸ビ
ニル単位のケン化度が表2に示した値からなる湿潤状態
のケン化Et・VAc系共重合体を製造した。このケン化
Et・VAc系共重合体を酢酸を少量添加した純水の大過
剰量を使用して洗浄を繰り返した後、さらに大過剰の純
水で洗浄を繰り返して、共重合体中のアルカリ金属イオ
ンおよびアルカリ土類金属イオンの含有量を各々約10
ppm以下にし、その後、脱水機により共重合体から水
を分離した後、100℃以下の温度で真空乾燥により充
分乾燥して、ケン化Et・VAc系共重合体を得た。
【0044】青色無機顔料(群青)を20%含有するナ
イロン6[宇部興産(株)製;1013BK]チップと
顔料を含有しない同じナイロン6チップとを1:19の
割合でチップブレンドして全体として群青1%を含有す
るナイロン6を調製した。このナイロン6と上記で得た
ケン化Et・VAc系共重合体とを別々の押出機で250
℃で溶融押出して、複合紡糸装置の紡糸パックに供給し
て紡糸温度260℃で紡糸口金から紡糸し、表2に示し
た複合重量比、複合形態および横断面形状を有する複合
繊維を紡出させ、非水系の紡糸油剤を付着させて150
0m/分で巻取った。得られた紡糸原糸を通常のローラ
ープレート方式の延伸機で2.0倍に延伸した後に合糸
して120デニール/8フィラメントのマルチフィラメ
ントを得た。この延伸マルチフィラメント4本を合糸
し、第1ヒーター温度110℃、第2ヒーター温度10
0℃、仮撚数1000T/Mの条件で仮撚加工して捲縮
を付与させた。次いで、この捲縮糸を4本合撚して総繊
度約1920デニール/128フィラメントの合撚糸と
し、これをパイル糸として用いた。
【0045】一方、基材として、ポリエステル繊維の繊
維絡合不織布にバインダー樹脂を含浸させた平均目付1
60g/mの不織布を用い、これに上記で製造したパ
イル糸をパイル植え込み密度8×8本/inchでタフト
した。次にパイル長9mmに切り揃えて整毛を行った
後、基材の裏面にニトリル系合成ゴムラテックス液を9
00g/mの割合で塗布し、乾燥および140℃でキ
ュアー処理してゴムにより裏打ちされたパイルマットを
作製した。
【0046】上記で作製されたパイルマット(50×5
0cm)に、下記の表1に示す組成からなるダスト保持
性油剤を、タフト化繊維(パイル糸)当たり10%とな
るようにしてロールコートしてその先端に施した後、こ
れを25℃で10時間放置してパイル糸の繊維表面全体
にダスト保持性油剤を一様に分布させて、除塵用マット
を製造した。
【0047】
【表1】 ダスト保持性油剤組成 流動パラフィン油#350 96% ノニルフェノール/エチレンオキサイドの(1/3モル)付加物 2% オレイルイミダゾリン/エチレンオキサイドの(1/3モル)付加物 2% o−フェニルフェノール 微量香 料 微量
【0048】上記で得られた除塵用マットのダスト捕集
率、耐摩耗性試験および退色堅牢度を上記した方法によ
り測定した。その結果を下記の表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】上記表2の結果から、ケン化Et・VAc/
他の重合体複合繊維からなるパイル糸、そのうちでも特
にエチレンの共重合割合が25〜70モル%であり、酢
酸ビニル単位のケン化度が95モル%以上であり、且つ
ケン化Et・VAc共重合体と他の熱可塑性重合体(ナ
イロン6)との複合割合が20:80〜80:20の範
囲にあるケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維からな
るパイル糸を用いて製造された本発明の除塵用マット
(実験番号2〜5、9および11〜12)は、ダスト捕
集性、耐摩耗性および退色堅牢度のすべてにおいて優れ
ていることがわかる。
【0051】《実施例 2》実施例1の実験番号4と同
様にして製造したケン化Et・VAc/PA複合繊維から
なる捲縮加工マルチフィラメント糸(480デニール/
32フィラメント)と、青色原着ナイロン6フィラメン
ト糸の仮撚加工糸(600デニール/48フィラメン
ト)とを、70:30の重量割合で合糸し撚糸して総繊
度約2000デニールのパイル糸をつくった。このパイ
ル糸を用いて実施例1と同様にして除塵用マットを作製
して、そのダスト捕集性、耐摩耗性および退色堅牢度を
上記した方法により測定した。その結果は下記の表3に
示すとおりであり、ダスト捕集性、耐摩耗性および退色
堅牢度のすべてにおいて優れていた。
【0052】《比較例 1》上記の実施例2において、
複合繊維からなる捲縮加工マルチフィラメント糸と、青
色原着ナイロン6フィラメント糸の仮撚加工糸との合撚
割合を30:70とする以外は実施例2と同様にして除
塵用マットを製造して、そのダスト捕集性、耐摩耗性お
よび退色堅牢度を上記した方法により測定した。その結
果は下記の表3に示すとおりであり、ダスト捕集性、耐
摩耗性および退色堅牢度のいずれもが劣っていた。この
ことから、本発明では、除塵用マットを構成するパイル
糸は、ケン化Et・VAc/他の重合体複合繊維から主と
してなっている必要があることがわかる。
【0053】《実施例 3》実施例1の実験番号4と同
様にして製造したケン化Et・VAc/PA複合繊維から
なる捲縮加工マルチフィラメント糸(480デニール/
32フィラメント)と、青色原着ポリエステルフィラメ
ント糸の仮撚加工糸(600デニール/48フィラメン
ト)とを、70:30の重量割合で合撚して、総繊度約
2000デニールのパイル糸をつくった。このパイル糸
を用いて実施例1と同様にして除塵用マットを作製し
て、そのダスト捕集性、耐摩耗性および退色堅牢度を上
記した方法により測定した。その結果は下記の表3に示
すとおりであり、ダスト捕集性、耐摩耗性および退色堅
牢度のすべてにおいて優れていた。
【0054】《比較例 2》上記の実施例3において、
複合繊維からなる捲縮加工マルチフィラメント糸と、青
色原着ポリエステルフィラメント糸の仮撚加工糸との合
撚割合を30:70とする以外は実施例2と同様にして
除塵用マットを製造して、そのダスト捕集性、耐摩耗性
および退色堅牢度を上記した方法により測定した。その
結果は下記の表3に示すとおりであり、ダスト捕集性、
耐摩耗性および退色堅牢度のいずれもが劣っていた。
【0055】《比較例 3》木綿の7番手紡績糸4本を
撚糸し、反応性染料(三菱化成社製;ブルー染料)によ
り染色したものをパイル糸として用いて実施例1と同様
にしてタフト化およびダスト保持性油剤の塗布を行って
除塵用マットを製造した。そのダスト捕集性、耐摩耗性
および退色堅牢度、難燃剤を上記した方法により測定し
た。その結果は下記の表3に示すとおりであり、ダスト
捕集性、耐摩耗性および退色堅牢度のいずれもが著しく
劣っていた。
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明の除塵用マットは、ダスト捕集性
および耐摩耗性が極めて優れており、しかも深みがあっ
て耐久性のある良好な色調および光沢を有し、腰があっ
て嵩高性や形態安定性に優れ、且つ洗濯時の耐再汚染性
等にも優れている。そのため、本発明の除塵用マット
は、建造物の出入口などに敷いて使用した場合に、長期
間に亙ってその良好なダスト捕集能、外観、色調等を保
ちながら履物等に付着した塵埃を完全に除去することが
できる。その上、本発明の除塵用マットにおけるパイル
糸は、溶融複合紡糸により、極めて簡単に且つ円滑に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の一例を示す
図である。
【図2】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図3】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図4】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図5】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図6】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図7】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【図8】本発明の除塵用マットで使用するケン化Et・
VAc/他の重合体複合繊維の横断面形状の別の例を示
す図である。
【符号の説明】 A ケン化Et・VAc系共重合体 B 他の熱可塑性重合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 弘明 大阪市北区梅田1丁目12番39号 株式会 社クラレ内 (72)発明者 平川 清司 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社ク ラレ内 (56)参考文献 特開 昭46−969(JP,A) 特開 昭62−96024(JP,A) 特開 昭48−80820(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 23/22 D01F 8/06 D03D 27/00 D06M 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材にパイル糸をタフトして形成された
    除塵用マットであって、パイル糸がエチレンの共重合
    割合が25〜70モル%で且つケン化度が95%以上で
    あるエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物と他の繊
    維形成性熱可塑性重合体を、エチレン−酢酸ビニル系共
    重合体ケン化物:他の繊維形成性熱可塑性重合体=2
    0:80〜80:20の重量割合で複合してなる複合繊
    維から主としてなっており、且つマットの少なくとも表
    面にダスト保持性油剤が施してあることを特徴とする除
    塵用マット。
  2. 【請求項2】 複合繊維として、繊維断面の60%以上
    がエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物によって占
    められているものを用いる請求項1の除塵用マット。
  3. 【請求項3】 パイル糸が撚糸であり、且つ基材にタフ
    トされたパイル糸がカットパイル状になっている請求項
    1または2の除塵用マット。
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