JPS5928670B2 - 皮革様構造物の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、皮革様構造物の製造方法に関する。

更に詳しくは、本発明は、ポリエステル又はポリアミド
からなる構成部分とポリスチレンからなる構成部分とか
ら構成された極細繊維発生型の中空環状型複合繊維から
、皮革様構造物を製造する方法に関するものである。

従来、極細繊維を用いて皮革様構造物を製造することは
公知である。

例えは、特開昭４９−１３４７４には、ポリエステルか
らなる構成部分とポリアミドからなる構成部分が、交互
に隣接して環状に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び
、全体として管状体を構成しており、各構成部分の太さ
が０．０６〜１．０デニールである極細繊維発生型の中
空環状型複合繊維からなる不織布、及びこの不織布にポ
リウレタンを含浸せしめて得られた皮革様構造物が開示
されている。

かかる中空環状型複合繊維は機械的な剥離操作によって
容易に極細繊維化しうるし、各構成部分が全て極細繊維
として利用できるという長所を有する。

しかしながら、この極細繊維は性質の異なる２種の重合
体から成っているために、染色操作が複雑である等の欠
点がある。

特公昭４７−３４９２３には、海島型の複合繊維から海
成分を浴解除去することによって得られる極細繊維不織
布と、ポリウレタンとから構成されたスェード様人工皮
革が開示されている。

しかしながら、海島型の複合繊維の製造には、複雑な構
造を有する紡糸口金が必要であるばかりでなく非常な熟
練を要するので、製造技術上の困難性が存在する。

特開昭５１−４８４０２には、分割性の中空環状型複合
繊維と、これから形成された不織布にポリウレタンを含
浸せしめて得られた皮革様構造物が開示されている。

そしてポリマーの組合わせとしては、ポリエチレンテレ
ツクレートとポリスチレン、ポリアミドとポリスチレン
が例示されているが、極細繊維のデニールや中空環状型
複合繊維の具体的な構成については何ら開示されていな
い。

本発明者らの研究では、単にポリエチレンテレツクレー
トとポリスチレン、又はポリアミドとポリスチレンを糾
合わせたのでは、満足すべき中空環状型複合繊維を得る
ことができなかった。

即ち、ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分と
ポリスチレンからなる構成部分が交互に隣接して（サイ
ドバイサイド型）環状に配置された複合繊維を製造しよ
うとする場合には、画構成部分の接着力が弱くかつ力学
的特性も著しく異なるために、複合繊維の延伸性が非常
に悪く満足すべき複合繊維は得られなかった。

本発明者らは、前記先行技術の有する欠点を改良した極
細繊維発生型の中空環状型複合繊維から、皮革様構造物
をうるべく鋭意研究を行なった結果、ポリエステル又は
ポリアミドからなる構成部分とポリスチレンからなる構
成部分とからなる特定構造を有する中空環状型複合繊維
は、かかる目的に最適であることを知見し本発明に到達
した。

即ち、本発明は、 （１）ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分と
ポリスチレンからなる構成部分が、交互に隣接して３２
〜７２個環状に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び、
全体として管状体を構成しており、各構成部分の太さは
０．０１〜０．５デニールであり、ポリエステル又はポ
リアミドからなる構成部分の全重量とポリスチレンから
なる構成部分の全重量との比が５０〜７０：５０〜３０
の範囲にあり、管状体の中空率が１〜３０％であるとこ
ろの、太さがｌ〜２０デニールの中空環状型複合繊維を
製造する工程、（２）中空環状型複合繊維を用いて布帛
を製造する工程、 （３）中空環状型複合繊維のポリスチレンからなる構成
部分を浴解除去する工程、及び （４）布帛に弾性重合体を付与せしめる工程、からなる
皮革様構造物の製造方法である。

本発明に使用される中空環状型複合繊維は、第１図に模
写的に示された形状を有する（構成部分数の総数が３２
個の例）。

中空環状型複合繊維１は、ポリエステル又はポリアミド
からなる構成部分２、ポリスチレンからなる構成部分３
、中空部分４とから構成さｔしている。

ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分２とポリ
スチレンからなる構成部分３および中心の中空部分４は
共に繊維の長手方向に伸びている。

ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分２とポリ
スチレンからなる構成部分３は、中心の中空部分４の周
囲に交互に配置されており、そしてお互いに隣接して接
着せしめられ全体として管状の繊維を形成している。

第１図の例においては、中空部分４は繊維１の長手方向
軸の周りに形成されており、ポリエステル又はポリアミ
ドからなる構成部分２とポリスチレンからなる構成部分
３は、中心の中空部分４の周囲に規則正しく、そして交
互に配置されている。

しかしながら、中空部分４は長手方向軸に対して偏心し
て形成されていてもよく、ポリエステル又はポリアミド
からなる構成部分２とポリスチレンからなる構成部分３
は、中心からはずれた中空部分４の周囲に不規則に、そ
して互いに異なる横断面形態と面積を有するように配置
されていてもよい。

本発明に使用される中空環状型複合繊維は、８〜４８個
、好ましくは１６〜３６個のポリエステル又はポリアミ
ドからなる構成部分と、それと同数のポリスチレンから
なる構成部分とから形成される。

画構成部分の総数が１６より少ない場合は、紡糸及び／
又は延伸工程で各構成部分への剥離が起ったりあるいは
断糸が起りやすくなるので好ましくない。

９６より多い場合には、各構成部分間の区別が明瞭でな
くなる傾向があるので適当でない０ 中空環状型複合繊維中の個々の構成部分のデニールは０
．０１〜０．５デニール、好ましくは０．０５〜０，３
テ゛ニールの範囲になければならない。

０．０１デニールより小さい場合には、各構成部分間の
区別が明瞭でなく中空環状型複合繊維の構造は非常に難
かしくなる。

一方０．５デニールより大きい場合には、紡糸及び／又
は延伸工程で各構成部分への剥離が起りやすいので適当
でない。

中空環状型複合繊維自体の太さは１〜２０デニールであ
るのがよく、それ以外のものは製造が困難であるので好
ましくない。

ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分の全重量
とポリスチレンからなる構成部分の全重量との比は５０
〜７０：５０〜３０の範囲にあるのが好ましい。

本発明に使用される中空環状型複合繊維においで、中空
率−ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分とポ
リスチレンからなる構成部分および中空部分の体積の合
計に対する中空部分の体積の割合−は１〜３０％である
のが好ましく、特に２〜１５％が好ましい。

中空率は次のような方法によって決定される。

繊維の長手方向の任意の個所で繊維の横断面を観察し、
中空部分の断面積と繊偉本体の断面積を測定する。

そしてこれらの測定値から繊維本体の断面積に対する中
空部分の断面積の割合を決定する。

同様の手続を繊維の長手方向の異なった個所で２０回く
り返し、それらの平均値を中空率とする。

中空率が１〜３０％の範囲であれば中空環状型複合繊維
はその個々の構成部分に剥離することなく、ｍ融紡糸工
程、延伸工程、織編成工程等を通過することができる。

そしてかかる中空環状型複合繊維中のポリスチレンから
なる構成部分を浴解除去することによって、ポリエステ
ル又はポリアミドからなる構成部分はそれぞれに分離し
、容易に極細繊維が得られる。

本発明においで、ポリエステルからなる構成部分に使用
されるポリエステルは、 （１） テレフタル酸とアルキレングリコールとから
得られるホモポリエステルと、 （２）テレフタル酸とアルキレングリコールと第三成分
とから得られる共重合ポリエステル、とからなる群から
選ぶことができる。

アルキレングリコールとは一般式ＨＯ−（ＣＨ２）ｐ−
ＯＨ（ｐは２〜１０の整数を示す）で示されるポリメチ
レングリコールを意味する。

第三成分とは、アジピン酸、セバシン酸、イソフタル酸
、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ヒドロキシ安息香酸、プロピレングリコール、
シクロヘキサンジメタツールおよびネオペンチルグリコ
ールからなる群から選はれた少なくとも１つの化合物を
意味する。

第三成分の含有量は、アルキレンテレフタレート成分の
量を基準として１０モル％以下である。

ポリエステルは、前記ホモポリエステルと共重合ポリエ
ステルの２つまたはそれ以上の混合物であってもよい。

本発明のポリエステルとしては、特にポリエチレンテレ
フタレートが好ましい。

ポリエステルとしては、オルソクロルフェノール中３５
℃で測定した極限粘度が０．４〜１２の範囲にあるのが
好ましい。

ポリアミドからなる構成部分に使用されるポリアミドは
、ナイロン−４、ナイロン−６、ナイロン−６６、ナイ
ロン−７、ナイロン−６１０、ナイロン−１１％ナイロ
ン−１２、■、７−へブタンジカルボン酸や１，１０−
デカメチレンジカルボン酸のごときジカルボン酸とビス
（ｐ−アミノシクロヘキシル）メタンとから得られるポ
リアミド類、前記ポリアミド類の２つまたはそれ以上の
共重合ポリアミド類および上記ポリアミド類と共重合ポ
リアミド類の２つまたはそれ以上の混合物からなる群か
ら選ぶことができる。

本発明のポリアミドとしては、特にナイロン−６とナイ
ロン−６６が好ましい。

ポリアミドとしては、ｍ−クレゾール中３５℃で測定し
た極限粘度が１．０〜１．３の範囲にあるのが好ましい
。

ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分中には、
帯電防止剤、二酸化チタンのごとき艶消剤、カーボンブ
ラックのごとき着色剤および熱安定性の酸化防止剤等を
含有せしめることができる。

本発明において、ポリスチレンからなる構成部分に使用
されるポリスチレンは、 （１） スチレンのホモポリマーと、 （２）８０重重％以上のスチレンと２０重量％以下の他
のビニル化合物を共重合せしめて得られるスチレン共重
合体、 とからなる群から選ぶことができる。

スチレンと共重合可能なビニル化合物としては、例えば
ビニルトルエン、クロルスチレン、アクリロニトリル、
エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジェン、イソプ
レン等がある。

ポリスチレンとしては、メルトインデックスが１０〜３
０の範囲にあるのが好ましい。

次に第１図の中空環状型複合繊維の製造方法を説明する
。

第２図は、第１図の中空環状型複合繊維（構成部分の総
数が３２個の例）を製造するのに好ましく使用される紡
糸口金の縦断面図である。

第３図は、第２図のＡ−Ａ’線に沿った部分横断面図で
あり、第４図は、第２図のＢ−Ｂ’線に沿った部分横断
面図である。

第２図の紡糸口金において、口金板１１は分配板１２と
締合せボルト２１で組立てられ、これらの間の外部への
シールはガスケット２０でなされている。

口金板１１には凹部が設けられでおり、この凹部は口金
板１１と分配板１２との中間に狭隘な流体流路１４を形
成する。

この流体流路１４は、第４図に示すごとく、１個の環状
の溝の形に構成されている。

口金板１１には、複数の紡糸孔１３が設けられでおり、
各々の紡糸孔の底部には第４図に示す如く、環状に配置
された４個のスリット１７が設けられでおり、上部開口
部は平坦面を有する突起１８を貫通して流体流路１４に
連通しでいる。

スリット数は構造的に４個が好ましいが１〜８個の範囲
内であれば実用上問題はない。

分配板１２には、前記紡糸孔１３に各々対応して、同数
の、第１の紡糸液の導入孔１５、及び第２の紡糸液の導
入孔１６が設けられている。

第２の紡糸液の導入孔１６は、第３図に示すこと＜、第
１の紡糸液の導入孔１５の周囲に４個配置されている。

第２の紡糸液の導入孔の数は特に限定されないが、第１
の紡糸液の導入孔１個当り１〜６個であるのが好ましい
。

第１の紡糸液の導入孔１５の底部には、第３図に示すご
とく環状に配置された１６個の小孔１９が設けられでお
り、該小孔を経て流体流路１４に連通し、かつ小孔１９
から流下する第１の紡糸液６１突起１８の平坦面に衝突
するように配置されている。

上部開口部は、第１の紡糸液の供給源（図示せず）と連
絡されでいる。

第２の紡糸液の導入孔１６の下部開口部は、流体流路１
４の突起の存在しない部分に連通しており、上部開口部
は第２の紡糸液の供給源（図示せず）と連絡されでいる
。

１つの第１の紡糸液の導入孔の底部に設けられる小孔の
数は、得られる中空環状型複合繊維中の第１の紡糸液か
ら構成部分の数と同一でなけれはならない。

したがって本発明においては、小孔の数は８〜４８個、
好ましくは１６〜３６個である。

第１の紡糸液はその供給源（図示せず）より、第１の紡
糸液の導入孔１５へ導入され、小孔１９を経て突起１８
に衝突し、１６本の細流となって紡糸孔１３へ導ひかれ
る。

一方第２の紡糸液はその供給源（図示せず）より、第２
の紡糸液の導入孔１６へ導入され、流体流路１４へ入り
突起１８で抵抗を受けで整流されかつ第１の紡糸液と接
触する。

そして両紡糸液は、１６本の第１の紡糸液の各細流が各
々第２の紡糸液によってとり囲まれた複合流の形となっ
て、紡糸孔１３へ導ひかれる。

この複合流は、４個のスリット１７から押出され、第１
図に示すごとき３２個の構成部分からなる中空環状型の
複合繊維を形成する。

本発明においでは、第ｌの紡糸液用の重合体としではポ
リエステル又はポリアミドが、第２の紡糸液用の重合体
としてはポリスチレンが用いられる。

第１の紡糸液としてはポリエステル又はポリアミドの浴
融粘度が１０００〜３５００ポイズの範囲にあるのが好
ましく、第２の紡糸液としではポリスチレンの溶融粘度
が５００〜１５００ボイズの範囲にあるのが好ましい。

紡糸温度は２８０〜３００℃、紡出糸（未延伸糸）の巻
取り速度は５００〜２０００ｍ／ｍｉｎ の範囲にあ
るのが好ましい。

本発明においては、ポリエステル又はポリアミドの供給
速ｉ（ｇ／ｍ１ｎ）とポリスチレンの供給速度（ｇ／ｍ
１ｎ）の割合は、５０〜７０：５０〜３０である。

この範囲内で供給割合を種々変更することによって、得
られる複合繊維中の各構成部分の形状及び面積を任意に
変更することができる。

かくしで得られた未延伸糸は、２〜５倍に延伸されて本
発明において使用される中空環状型複合繊維（延伸糸）
となる。

延伸温度は乾熱又は湿熱で４０〜１３０℃の範囲が好ま
しく、延伸糸の巻取速度は３００〜１０００ｍ／ｍｌｎ
の範囲にあるのが好ましい。

次いで本発明においては、前述のごとくして得られた中
空環状型複合繊維を用いて布帛が製造される。

本発明において布帛とは、不織布、織物、編物又はこれ
らを組合わせたものを意味する。

不織布としては、本発明の中空環状型複合繊維から、も
しくはこれと通常の繊維（太さが約１デニール以上）と
の混合物から得られるウェッブもしくはフェルト状物質
がある。

ウェッブは、通常の不織布製造装置として用いられるカ
ーディングマシン、クロスラッパー、ランダムウニツバ
−等により形成されるか、又はダイレクトフアプリケー
ションによって形成される。

フェルト状物質は、ウェッブを複数重ね合わせた後、又
は通常の繊維からなるウェッブや織編物と組み合わせて
重ね合わせた後、ニードルパンチすることによって形成
される。

ニードルパンチの密度は不織布の用途によるが、一般に
２００〜８００本／ｄが好ましい。

フェルト状物質は、また、アラクネ、マリワット、マリ
ボール等の機械を用いるステッチボンディング法によっ
ても形成することができる。

フェルト状物質の片面又は両面は、サンドペーパーやサ
ンドクロスを有するローラーサンダー機のごとき起毛機
で起毛することもできる。

織物は、本発明の中空環状型複合繊維のマルチフィラメ
ント糸又は紡績糸を経糸及び／又は緯糸として、通常の
製織機を用いて製織される。

織物の片面又は両面は、エメリー起毛機、あざみ起毛機
、針布起毛機又はサンドペーパーやサンドクロスを有す
るローラーサンダー機のごとき通常の起毛機で起毛する
こともできる。

織物に起毛処理を行なう場合には、中空環状型複合繊維
からなる総デニールが５０〜５００デニールのマルチフ
ィラメント糸又は紡績糸を緯糸とし、通常の繊維からナ
ル総デニールが５０〜３００デニールのマルチフィラメ
ント糸、混合フィラメント糸、紡績糸、又は混合紡績糸
を経糸として構成された朱子織物が好ましい。

両面起毛を行なう場合には、両面が朱子組織の緯二重織
物が好ましい。

朱子織物の中でも特に３又は４枚朱子織物が好ましい。

経糸としては、ポリエチレンテレツクレートの如きポリ
エステル又はナイロン６又はナイロン６６の如きポリア
ミドの捲縮加工糸が特に好ましい。

編物は、本発明の中空環状型複合繊維のマルチフィラメ
ント糸又は紡績糸を用いて、通常の編機を用いで製編さ
れる。

経編物の場合には、フロント糸として中空環状型複合繊
維のマルチフィラメント糸又は紡績糸を用い、バック糸
として通常の繊維からなるマルチフィラメント糸、混合
フィラメント糸、紡績糸又は混合紡績糸を用いるのが好
ましい。

丸編物の場合には、編地表面の糸及び裏面の糸共に、又
は編地表面の糸のみに中空環状型複合繊維のマルチフィ
ラメント糸又は紡績糸を用いるのが好ましい。

織物の場合と同様に、編物の片面又は両面を起毛するこ
とができる。

なお、本明細書においてマルチフィラメント糸とは、フ
ィラメントの片撚糸、フィラメントの無撚糸、フィラメ
ントの双糸、フィラメントの三子糸、タスラン（デュポ
ン社商標）加工糸、仮撚法、押込法、擦過法、流体噴射
法等で得られる捲縮加工糸等を意味する。

混合フィラメント糸とは、２種以上の異なるフィラメン
トを混合したマルチフィラメント糸を意味する。

本発明においては、前述の如くして得られた布帛をポリ
スチレンの浴剤で処理することによって、布帛中の中空
環状型複合繊維のポリスチレンからなる構成部分を浴解
除去する。

複合繊維中のポリスチレンからなる構成部分は、ベンゼ
ン、トルエン、トリクロロエチレン、パークロルエチレ
ン等の浴剤で常温又は加温下で、実質的に全部浴解除去
される。

かくして、実質的にポリエステル又はポリアミドからな
る構成部分から形成された、単繊維デニールが０．Ｏ１
〜０．５デニールの極細繊維を含む布帛が形成される。

中空環状型複合繊維のポリスチレンからなる構成部分を
浴解除去するこの工程は、以下に述べる布帛に弾性重合
体を付与せしめる工程の後に行なってもよい。

また前述した布帛の起毛操作は、布帛に弾性重合体を付
与せしめる以前であれは、中空環状型複合繊維のポリス
チレンからなる構成部分を浴解除去した後に行なっても
よい。

布帛が起毛されている場合には、中空環状型複合繊維の
ポリスチレンからなる構成部分を溶解除去した後、剪毛
、バッフィング又はブラッシング等の操作を行なっても
よい。

本発明においては、前述の如くして得られた布帛（中空
環状型複合繊維のポリスチレンからなる構成部分を溶解
除去する前又は溶解除去した後の布帛）に弾性重合体が
付与される。

弾性重合体としては、天然ゴムおよびアクリロニドＩＪ
ルーブタジェン共重合体、ポリクロロプレン、スチレン
−ブタジェン共重合体、ポリブタジェン、ポリイソプレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、アクリレートタイ
プの共重合体、シリコーン、ポリウレタン、ポリアクリ
レート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエステ
ル−ポリエーテルブロック共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等の合成弾性重合体が使用できる。

また本発明においては、布帛にウレタンプレポリマーを
付与した後、布帛を熱処理し布帛中にポリウレタンを形
成せしめる方法も好ましい。

弾性重合体は溶液、即ち弾性重合体の有機溶剤浴液、水
浴液または水性エマルジョンとして布帛に付与される。

付与する方法としては、布帛に溶液を含浸せしめる方法
、コーティングする方法、スプレーする方法等があるが
、弾性重合体を布帛の内部まで均一に付与しうるという
点で溶液を含浸せしめる方法が好ましい。

含浸又はスプレー法の場合には、濃度が１〜５０重量％
の弾性重合体の浴液を用いるのが好ましく、コーティン
グ法の場合には、濃度が５〜５０重量％の弾性重合体の
溶液を用いるのが好ましい。

布帛に付与される弾性重合体の量（乾燥重量）は、得ら
れる皮革様構造物の最終用途に応じて決定されるが、布
帛の重量を基準として０．５〜１５０％の量が好ましい
。

弾性重合体の付与後、弾性重合体は公知のいずれかの方
法で固化あるいは凝固され、皮革様構造物が得られる。

ウレタンポリマーを使用する場合には、例えは特開昭５
０−１０８３９５や特開昭５０−１５５７９４に開示さ
れている如き、遊離のインシアネート基が重亜硫酸塩で
ブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタンプレポリ
マー、特に分子中に１０〜４０重量％のオキシエチレン
鎖を含有するウレタンプレポリマーが好ましい。

かかるウレタンプレポリマーは、水溶液又は水性エマル
ジョンの形で布帛に付与され、その後布帛は乾燥され、
１００〜１８０℃で１０秒ないし１５分間熱処理される
。

熱処理によって布帛中のウレタンプレポリマーは重亜硫
酸塩のブロックが解離し、反応性のインシアネート基が
再生し自己架橋反応によりポリウレタンとなる。

本発明の布帛は、弾性重合体を付与せしめる工程の前又
は後に、通常の方法によって染色又は捺染されることも
できる。

前述の如くして得られた弾性重合体を付与せしめられた
布帛、即ち皮革様構造物は、その後必要に応じ、通常の
方法によってバッフィング又はブラッシングされる。

必要ならば、ブラッシングされた皮革様構造物には更に
デカタイジング操作が施される。

更に本発明においては、弾性重合体の付与と同時又はそ
の後に、撥水、防水、防汚、制電、ぬめり付与、防炎、
難燃などの加工を行なうことも可能である。

本発明により得られた皮革様構造物は、非常に柔らかな
手触りを有し、反撥弾性や防しわ性にも優れている。

したがって、本発明により得られた皮革様構造物は、例
えはジャケット、ジャンパー、ブレザ゛−、スカート、
ズボン、ショーツ、スラックス、ドレス、スーツ、チョ
ッキ、コートおよび手袋等の衣類として、あるいはカバ
ン、ブーツ、椅子カバーなどに広い用途を有している。

以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。

実施例 １ 〔中空環状型複合繊維の製造〕 第２図に示した紡糸口金（紡糸孔数２０個）を用い、第
ｌの紡糸液用重合体として、オルソクロルフェノール中
３５℃で測定した極限粘度が０．６０のポリエチレンテ
レフタレートを用い、第２の紡糸液用重合体として、メ
ルトインデックスが２０のポリスチレンを用い、中空環
状型複合繊維を製造した。

但し、実験番号り、２，３．４及び５の場合には、第１
の紡糸液の導入孔１５の底部に設けられた小孔１９の数
は、それぞれ６個、８個、１６個、３２個及び４０個で
あった。

第１の紡糸液と第２の紡糸液は共に９９／ｍｉｎ の
供給速度でそれぞれの導入孔に供給され、紡糸温度２８
５℃で紡出され、９００ｍ／１ｎｉｎ の速度で捲取
られた。

得られた複合繊維の未延伸糸は、延伸温度１１０’Ｃで
４．０倍に延伸され、太さが２．３デニール、中空率が
５％の中空環状型複合繊維となった。

得られた中空環状型複合繊維の諸物性の測定結果は第１
表に示されでいる。

第１表から明らかな如く、実験番号１（構成部分の総数
が本発明の範囲外）の場合には、複合繊維の紡糸延伸性
が非常に悪く、満足な複合繊維が得られなかった。

これに対し実験番号２〜５（構成部分の総数が本発明の
範囲内）の場合には、紡糸延伸性は良好で満足すべき複
合繊維が得られた。

しかし実験番号５（構成部分の総数が８０個）の場合に
は、複合繊維の剥離性が８０％であり、ポリエチレンテ
レフタレートからなる各構成部分の一部は、平均２個く
っついた状態にあることを示している。

このことから、構成部分の総数が余りに多く（９６個を
越える場合）なると剥離性が悪くなり好ましくないこと
がわかる。

〔布帛の製造〕

実験番号３で得られた中空環状型複合繊維を用いて織物
を製造した。

緯糸として、この中空環状型複合繊維のマルチフィラメ
ント（６００デニール／２６０フイラメント）に５１５
０Ｔ／ｍの撚をかけた片撚糸を用い、経糸としては、ポ
リエチレンテレフタレートの１００デニール／２４フイ
ラメントのウーリー糸（仮撚）２本からなる双糸（２０
０デニール）であって、撚数が５１５０Ｔ／ｍのものを
用いた。

上記緯糸と経糸から、織物密度が経７０本／インチ、緯
５６本／インチの４枚朱子織物を作成した。

得られた織物は、・まず９８℃の熱水浴中で３０分間リ
ラックスされ、そして１２０℃で３分間乾燥された。

そして織物は、トリクロロエチレンで５回洗浄され、中
空環状型複合繊維中のポリスチレンからなる構成部分が
実質的に全部溶解除去された。

その後織物は乾燥され、鉱物油を主成分とする油剤が付
与された。

そして織物の片面は３３番針布を有する針布起毛機によ
り、３０メ一トル／分のランニングスピードで１５回起
毛された。

起毛織物はピンテンター型のヒートセッターにより１７
０℃で３０秒間予備熱セットされた。

その後、予備熱セットされた織物は、デュラノールブル
ーＧ（Ｃ，１，屑６３３０５ 、１．Ｃ，１，社製分散
染料の商標名）を４％（織物重量を基準として）、酢酸
を０．２ ｒ１１１／ Ａおよびナフタレンスルホン酸
とホルムアルデヒドの縮合生成物を主成分とする分散剤
を１９／ｌ含む水性染色浴中で、１３０°Ｃで６０分間
染色された。

その後織物は、非イオン性洗浄剤の水浴液で８０℃で２
０分間ソーピングされ、そして１２０℃で３分間乾燥さ
れた。

〔皮革様構造物の製造〕

染色された起毛織物は、ポリウレタンを用い以下の方法
で処理された。

まず起毛織物は２．３重量％のポリウレタン（メナレン
ージフェニルージイソシアネート、ポリエチレングリコ
ールおよびｌ。

４−ブタンジオールの反応生成物） 、 １．０重量％
のポリフ’ｆｙレアクリレートおよび０．３重量％のポ
リエステル−ポリエーテルブロック共重合体（テレフタ
ル酸と１゜４−ブタンジオールとから得られるポリエス
テル４０重量％とポリテトラメチレングリコール６０重
量％とからなるブロック共重合体）の混合物の３．６重
量％水性エマルジョン中に浸漬された。

その後、起毛織物は織物の重量を基準として７０％のエ
マルジョンピックアップ率にまで絞液された。

そして１２０℃で３分間乾燥された後、１５０℃で３０
秒間熱セットされ、皮革様構造物が形成された。

この皮革様構造物は、ｌＯＯメツシュのサンドペーパー
を有するローラーサンダー機によって１回バッフィング
され、さらにブラッシングされた。

かくして得られた皮革様構造物は、スェード調の外観と
柔らかな手触り、優れたしなやか性および優れた抗ピル
性を有していた。

実施例 ２ 実施例１で得られた染色された起毛織物に、ウレタンプ
レポリマーを付与せしめる方法で皮革様構造物を製造し
た。

〔ウレタンプレポリマーの製造〕

■ 数平均分子量が約１２００のポリプロピレングリコ
ールにエチレンオキサイドを付加せしめて得られた、数
平均分子量２４００のブロック共重合型ポリエーテルジ
オール２１部、 ■ アジピン酸、■、６−ヘキサンジオール及びネオペ
ンチルグリコークをモル比１０ニア：４の割合で反応さ
せて得られた、ポリエステルジオール５６部、 ■ １，６−ヘキサンジオール３部、及び■ ヘキサメ
チレンジイソシアネート２０部からなる混合物を、１０
０〜１０５℃で１時間窒素気流下で反応させて、遊離の
インシアネー ト基を有するウレタンプレポリマーを製
造した。

得られたウレタンプレポリマー中の、遊離のインシアネ
ート基含量は５．０２％、オキシエチレン鎖の含量は１
０００％であった。

得られたウレタンプレポリマーは４０℃まで冷却され、
ジオキサン２０部を加えられ希釈された。

そして希釈されたウレタンプレポリマーに、重亜硫酸ソ
ーダの２５重量％水溶液６５部が添加され４０℃で３０
分間十分に攪拌された。

その後反応系に２０２部の水を添加し、濃度約３０重量
％のウレタンプレポリマーの水浴液が得られた。

〔皮革様構造物の製造〕

実施例１で得られた染色された起毛織物は、前述のウレ
タンプレポリマーの８重量％水溶液中に浸漬され、その
後、起毛織物の重量を基準として７０％のピンクアップ
率にまで絞液された。

そして１００℃で３分間乾燥された後、１４０℃で３０
秒間熱処理され皮革様構造物が形成された。

その後、皮革様構造物の起毛面は、１００メツシユのサ
ンドペーパーを有するローラーサンダー機によって１回
バッフィングされ、更にブラッシングされた。

得られた皮革様構造物は、柔らかな手触り、優れた反撥
弾性、優れたしわ回復性及び優れたライティング効果を
有するスェード調の皮革様構造物であった。

実施例 ３ 〔布帛の製造〕 実施例１の実験番号３で得られた中空環状型複合繊維の
未延伸糸を、多数本集めてクリールスタンドにかけ集束
して引出しながら、６０℃の温水浴で３．７５倍に延伸
し、押込み法により１５山／インチの捲縮を付与した後
、３８順長に切断した。

この短繊維からクロスラッパーによりウェッブを形成し
、このウェッブを２枚重ね合わせた後８００本Ａｄのニ
ードルパンチを行ない、２００１／７ｎ’のフェルト状
物質を形成した。

〔皮革様構造物の製造〕

前述の如くして得られたフェルト状物質、即ち不織布は
、ポリウレタン（メチレン−ジフェニル−ジイソシアネ
ート、ポリエチレングリコールおよび１．４−ブタンジ
オールの反応生成物）の２０重量％ジメチルホルムアミ
ド溶液中に浸漬され、その後不織布の重量を基準として
１００％のピックアップ率にまで絞液された。

そして含浸不織布は多量の水に浸漬され、ポリウレタン
が不織布中に凝固せしめられた。

この不織布は、乾燥後、トリクロロエチレン中に室温で
３時間浸漬され、中空環状型複合繊維のポリスチレンか
らなる構成部分が実質的に全部溶解除去された。

得られた皮革様構造物の表面はサンドペーパーで１回バ
ッフィングされた。

かくして得られた不織布を基材とする皮革様構造物は、
柔らかな手触りと優れた反撥弾性を有するスェード調の
皮革様構造物であった。

実施例 ４ 〔中空環状型複合繊維の製造〕 第２図に示した紡糸口金（紡糸孔数２０個、第１の紡糸
液の導入孔１５の底部に設けられた小孔１９の数は１６
個）を用い、第１の紡糸液用重合体としてｍ−クレゾー
ル中３５℃で測定した極限粘度が１．１０のポリ−ε−
カプロアミド（ナイロン６）を用い、第２の紡糸液用重
合体として、メルトインデックスが３０のポリスチレン
を用い中空環状型複合繊維を得た。

第１の紡糸液はｌ Ｏ，８Ｅｌ／ ｍ１ｎｓ第２の紡糸
液は７．２ 、！ｉ’／ｍ１ｎｖの供給速度でそれぞれ
の導入孔に供給され、紡糸温度２５５℃で紡出され、
◆来１０００ ｍ／ｍｉｎの速度で捲取られた。

得られた複合繊維の未延伸糸は、延伸温度１１０℃で３
．０倍に延伸され、太さが２．６デニール、各構成部分
の太さが０．１０（ナイロン６）及び０．０６（ポリス
チレン）、中空率が６．５％の中空環状型複合繊維とな
った。

得られた中空環状型複合繊維の諸物性の測定結果は、第
２表に実験番号６として示されている。

一方第１の紡糸液の供給速度を１３．５ 、Ｌ’ｍ１ｎ
ｓ第２の紡糸液の供給速度を４．５ｇ／ｍｉｎ及び第１
の紡糸液の供給速度を８．１ ｇ／ｍ ｉ ｎ ％第２
の紡糸液の供給速度を９．９ ｇ／ｍ ｉ ｎとする以
外は上記と同様の条件で、太さが２．６デニール、各構
成部分のデニールが前者０．１３（ナイロン６）及び０
．０４（ポリスチレン）後者Ｏ，ＯＳ（ナイロン６）及
び０．０９（ポリスチレン）デニール、中空率が前者８
．５％後者３．０％の中空環状型複合繊維を得た。

得られた中空環状型複合繊維の諸物性の測定結果は第２
表に前者実験番号７、後者実験番号８として示されてい
る。

実験番号７及び８の複合繊維の第１の紡糸液の供給速度
と第２の紡糸液の供給速度の割合は（７５：２５）及び
（４５：５５）で本発明の範囲外であるので、複合繊維
の紡糸、延伸性が悪く、前者ではナイロン６とポリスチ
レンの中空環状型になり難く、後者は延伸断糸が多発し
満足な複合繊維は得られなかった。

〔布帛の製造〕

フロント糸として、実験番号６で製造された中空環状型
複合繊維のマルチフィラメント（６００デニール／２６
０フイラメント）の片撚糸（Ｓ ｌ ５ ｏＴ／ｍ）を
用い、バック糸として、ナイロン６のフィラメント（１
５０デニール／４８フイラメント）を用い２５０．！ｉ
ｌ／ｌの重量を有するトリコットを編成した。

得られたトリコットは、まず８０℃の熱水浴中で２０分
間リラックスされ、そして１２０℃で３分間乾燥された
。

その後トリコットは、トリクロロエチレンで５回洗浄さ
れ、中空環状型複合繊維中のポリスチレンからなる構成
部分が実質的に全部溶解除去された。

次いでトリコットはスミール・ミリング・ブリリアント
・レッドＢ（Ｃ，１，Ａ１８１３４、住人化学工業に、
に、製酸性染料の商標名）を４％（織物重量を基準とし
て）、酢酸２ＴＬｅ／１１を含む水性染色浴中で、１０
０℃で４０分間染色された。

その後トリコットは、非イオン性洗浄剤の水溶液で７０
℃で２０分間ソーピングされ、１２０℃で３分間乾燥さ
れた。

〔皮革様構造物の・製造〕

前述の如くして得られた編物は、１．２重量％のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体（同モルの共重合体）、０．９
重量％のポリブチルアクリレートおよび０．３重量％の
ポリエステル−ポリエーテルブロック共重合体（実施例
１のものと同じ）の混合物の２．４重量％水性エマルジ
ョン中に浸漬された。

そして、編物は編物の重量を基準として７０％のエマル
ジョンピックアップ率にまで絞液され、１２０℃で３分
間乾燥され、１５０℃で３０秒間熱セットされた。

得られた皮革様構造物は、１００メツシユのサンドペー
パーを有するローラーサンター機によって１回バッフィ
ングされ、更にブラッシングされた。

かくして得られた皮革様構造物は、柔らかな手触りと優
れたしなやか性を有しでいた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に使用される中空環状型複合繊維の模
写図である。 第２図は、本発明に使用される中空環状型複合繊維を製
造するための紡糸口金の縦断面図である。 第３図は第２図のＡ−Ａ’線に沿った部分横断面図であ
る。 第４図は第２図のＢ−Ｂ’ 線に沿った部分横断面図で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １（１）ポリエステル又はポリアミドからなる構成部分
   とポリスチレンからなる構成部分が、交互に隣接して３
   ２〜７２個環状に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び
   、全体として管状体を構成しており、各構成部分の太さ
   は０．Ｏ１〜０．５デニールであり、ポリエステル又は
   ポリアミドからなる構成部分の全重量とポリスチレンか
   らなる構成部分の全重量との比が５０〜７０：５０〜３
   ０の範囲にあり、管状体の中空率が１〜３０％であると
   ころの、太さが１〜２０デニールの中空環状型複合繊維
   を製造する工程、（２）中空環状型複合繊維を用いて布
   帛を製造する工程、 （３）中空環状型複合繊維のポリスチレンからなる構成
   成分を溶解除去する工程、及び （４）布帛に弾性重合体を付与せしめる工程、からなる
   皮革様構造物の製造方法。 ２ ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである
   特許請求の範囲第１項記載の皮革様構造物の製造方法。 ３ ポリアミドがナイロン６又はナイロン６６である特
   許請求の範囲第１項記載の皮革様構造物の製造方法。 ４ 布帛が織物である特許請求の範囲第１項記載の皮革
   様構造物の製造方法。 ５ 布帛が編物である特許請求の範囲第１項記載の皮革
   様構造物の製造方法。 ６ 布帛が不織布である特許請求の範囲第１項記載の皮
   革様構造物の製造方法。 ７ 布帛に弾性重合体を付与せしめる工程が、布帛に遊
   離のインシアネート基が重亜硫酸塩でブロックされた親
   水性かつ熱反応性のウレタンプレポリマーの水溶液又は
   水性エマルジョンを付与し、次いで該布帛を１００〜１
   ８０℃の温度で熱処理し布帛中にポリウレタンを形成せ
   しめることからなる、特許請求の範囲第１項記載の皮革
   様構造物の製造方法。 ８ 中空環状型複合繊維を用いて布帛を製造する工程に
   引続いて、布帛に弾性重合体を付与せしめる工程を実施
   し、しかる後布帛中の中空環状型複合繊維のポリスチレ
   ンからなる構成部分を溶解除去する工程を実施すること
   からなる、特許請求の範囲第１項記載の皮革様構造物の
   製造方法。