JP3336860B2 - 変調精度の調整装置 - Google Patents
変調精度の調整装置Info
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Description
( personal handy phone system)等のディジタル移動体
通信で用いられるディジタル変調器において、ディジタ
ル変調器の構成要素である直交変調器に加えられる、ロ
ーカル信号の位相誤差に起因して変調精度が悪化する現
象を、特別なハードウェアを用いることなく補正する変
調精度の調整方法およびその装置に関するものである。
のブロック図に示す。この図4に示す従来例では、π/
4シフトQPSK(quadriphase phase shift keying )
、GMSK( gaussin filtered minimum shift keying
) 、16QAM(quadrature amplitude modulation)
の変調方式を用いるディジタル移動体通信方式に対応す
るため、変調部には直交変調回路方式を採用している。
明する。
は、PDCやPHS等の通信方式によって定められた信
号フォーマットのデータであり、論理「1」と「0」に
よって表現されるディジタル・データ列である。
り、I信号1BとQ信号1Cに変換される。変調データ
1AからI信号1B、Q信号1Cへの変換規則は、π/
4シフトQPSK等の変調方式によって定まる。
カル信号1Dは、乗算回路16によって上記のI信号1
Bと乗算され、I変調信号1Eが生成されるとともに、
位相変換回路18によって90度位相のずれた位相変換
信号1Gが生成される。位相変換信号1Gは、乗算回路
17によって上記のQ信号1Cと乗算され、Q変調信号
1Fが生成される。
回路19によって加算され、変調信号1Hとして、変調
部20から出力される。
路18、加算回路19によって、直交変調器11が構成
される。
100MHzから200MHz程度の中間周波数帯の正
弦波信号が用いられるので、変調信号1Hも同じ周波数
帯で変調のかかった信号となる。
カル信号1Dに対して正確に90度だけ位相がずれてい
る必要があるが、実際には、位相変換回路18の回路素
子のばらつきや、配線長の違いなどから正確な90度の
位相差とはならず、誤差を含むことになる。そして、位
相変換信号1Gと変調用ローカル信号1Dの位相差に誤
差があると、変調信号1Hの変調精度が劣化することに
なる。
明する。例えば、π/4シフトQPSK変調方式は、位
相変化によって4値(「00」、「01」、「11」、
「10」)を決定し、データを伝送する方式である。変
調精度は、信号点ベクトルの誤差の実行値で表される。
図5では、「00」の点への理想ベクトルAと実際のベ
クトルBとのベクトル誤差Δθが変調精度として表され
る。
信号1Gは、回路素子のばらつきや配線長の違いなどか
ら変調用ローカル信号1Dに対して上述のように正確に
90度の位相差が得られないことがある。
調用ローカル信号1Dとの間に90度の位相差が得られ
ないときの変調精度への影響を説明する。I変調信号1
EとQ変調信号1Fが正確な90度の位相差が得られな
いとき、Q軸はQ1となり、Q成分の値Dは、Q1軸上
の値D1で与えられる。
のベクトル和として生成されたベクトルCと、Q成分の
値DとI成分の値Eのベクトル和から生成される理想ベ
クトルAとの誤差が、変調精度の劣化として生じること
になる。
では、このI変調信号とQ変調信号の位相差を正確に9
0度に設定することが必要であり、従来はこの位相差を
調整するために可変抵抗器や可変容量を使用し、余分な
回路と調整時間を費やしていた。
に、この発明の変調精度の調整方法は、ディジタルの変
調データ1Aを入力してIQ変換回路12からI信号1
BとQ信号1Cを出力し、I信号1Bに対して複数の位
相差に対するI成分補正値ΔiをあらかじめI成分補正
部13に設定し、Q信号1Cに対して複数の位相差に対
するQ成分補正値ΔqをあらかじめQ成分補正部14に
設定し、直交変調器11におけるI変調信号1EとQ変
調信号1Fとの位相差を補正するために、位相差補正制
御部15によりI成分補正部13を制御してI成分補正
値ΔiをI信号1Bに付加して補正I信号1B1を生成
させるとともに、Q成分補正部14を制御してQ成分補
正値ΔqをQ信号1Cに付加して補正Q信号1C1を生
成させることを特徴とする。
変調データ1Aから変換されたI信号とQ信号に位相差
補正制御部15の制御によりそれぞれ複数の位相差に対
する微少位相差成分のI成分補正値ΔiとQ成分補正値
Δqを付加して補正I信号1B1、補正Q信号1C1を
生成する位相差補正部10Aと、位相差補正部10Aに
より生成された補正I信号1B1と補正Q信号1C1に
対してそれぞれ90度の位相差をもって変調用ローカル
信号1Dと乗算したI変調信号1EとQ変調信号1Fと
を加算することにより変調信号1Hを出力する直交変調
器11と、を備えてなることを特徴とする。
よれば、変調データ1AをIQ変換回路12でI信号1
BとQ信号1Cに変換し、位相差補正制御部15でI成
分制御部13を制御して、I成分補正値ΔiをI信号1
Bに付加して補正I信号1B1を生成させるとともに、
位相差補正制御部15でQ成分補正部14を制御してQ
成分補正値ΔqをQ信号1Cに付加して補正Q信号1C
1を生成させ、直交変調器11におけるI変調信号1E
とQ変調信号1Fの位相差を補正する。
れば、位相差補正部10Aにおいて、変調データ1Aか
ら変換されたI信号とQ信号にそれぞれ複数の位相差に
対する微少位相差成分のI成分補正値ΔiとQ成分補正
値Δqを付加して、補正I信号1B1と補正Q信号1C
1を生成する。
に対して、直交変調器11において90度の位相差をも
った変調用ローカル信号1Dとを乗算してI変調信号1
EとQ変調信号1Fとを生成し、このI変調信号1Eと
Q変調信号1Fとを加算することにより、I変調信号1
EとQ変調信号1Fとの位相差を補正した変調信号1H
を得る。
びその装置の第1の実施の形態について図面に基づき説
明する。
調精度の調整方法に適用する変調精度の調節装置の構成
を示すブロック図である。この図1において、前記図4
と同一部分には、同一符号を付して重複説明を避け、図
1とは異なる部分を主体に述べる。
変調部には符号10が付されており、図4における変調
部20とは構成が異なっているが、直交変調器11の構
成は図4と同じである。図1において、直交変調器11
の構成に関しては、ここでの再度の説明を避け、変調部
10のうちの位相差補正部10Aの部分の構成を主体に
述べるが、この直交変調器11には、位相差補正部10
Aからの補正I信号1B1と補正Q信号1C1(ともに
後述する)および変調ローカル信号1Dを入力して変調
信号1Hを出力するようにしている。
12は、論理「1」と「0」から成るディジタル・デー
タ列である変調データ1Aを入力し、I信号1Bおよび
Q信号1Cを生成する。ここで、変調データ1AからI
信号1BおよびQ信号1Cへの変換規則は、π/4シフ
トQPSK、16QAM等の変調方式によって定まって
いる。
補正部10Aが上記IQ変換回路12と直交変調器11
の間に、微少位相差を付加するためのI成分補正部13
とQ成分補正部14を新たに追加し、位相差補正制御部
15によってI成分補正部13とQ成分補正部14を制
御することによって、I信号1BとQ信号1Cに微少位
相差成分を付加し、補正I信号1B1と補正Q信号1C
1に変換し、これらの補正I信号1B1と補正Q信号1
C1を直交変調器11における乗算回路16、17にそ
れぞれ入力するようにしていることに特徴がある。
4と位相差補正制御部15について図2のI変調信号と
Q変調信号への補正方法の説明図を参照して説明する。
を描くために、I変調信号とQ変調信号が正確な90度
の位相差を持たないときのQ1軸におけるQ成分の値D
1にQ成分補正値Δqを付加し、D1+Δq=D2を得
る。またI軸においてもI成分の値EにたいしてI成分
補正値Δiを付加し、E+Δi=E2を得る。この補正
されたI成分の値E2とQ成分の値D2のベクトル和A
2は、正確な90度の位相差を持つI成分Q成分のベク
トル和Aと一致する。
値ΔqはI軸、Q軸の90度の位相差に対して定量的で
あり、この位相差を位相差制御部15で制御することに
よって、I変調信号とQ変調信号が正確に90度の位相
差を持った信号として直交変調することにより、変調精
度誤差の少ない変調信号1Hを直交変調器11で得るこ
とが可能となる。
2の実施の形態について図3のブロック図を参照して説
明する。
M61とにより、図1における位相差補正部10AのI
Q変換回路12とI成分補正部13、Q成分補正部14
の部分を構成している。
形態で説明したのと同様の変調データ1Aが入力される
ようになっている。この変調データ1Aが入力される
と、位相生成回路60は、変調データ1Aの値に応じて
0度、45度、90度、135度、180度、225
度、270度、315度の位相情報を生成してROM6
1に出力するようにしている。
じめ変調データ1Aの位相情報、過去に入力された変調
データのビット列、データ・シンボル間の時間情報に応
じたI信号1B,Q信号1CのデータにI変調信号1
E,Q変調信号1Fの90度の位相差に対する定量的な
I成分補正値ΔiとQ成分補正値Δqを加算した値が書
き込まれている。
各データの読出制御は、ディップ・スイッチ62により
行うようになっている。このディップ・スイッチ62は
前記第1の実施の形態における位相補正制御部15とな
るものである。
B1と補正Q信号1C1はそれぞれディジル/アナログ
(以下、D/Aという)変換器A63、D/A変換器B
64に入力されるようになっている。
の各出力信号はローパス・フイルタA65,ローパス・
フイルタB64に入力されるようになっている。
フイルタB64の出力は、ダブル・バランスド・ミキサ
A68、ダブル・バランスド・ミキサB69に入力され
るようになっている。
67に入力され、このスプリッタ67において、変調ロ
ーカル信号1Dは( +)45度と( −)45度に位相シ
フトされるようになっている。スプリッタ67は、前記
第1の実施の形態における位相変換回路18を構成して
いる。
された変調ローカル信号IDは、それぞれ前記ダブル・
バランスド・ミキサA68,ダブル・バランスド・ミキ
サB69に入力されるようになっている。
ダブル・バランスド・ミキサB69の各出力は、コンバ
イナ6Aに送出するようにしており、このコンバイナ6
Aから変調信号1Hが出力されるようになっている。
換器A63と、ローパス・フイルタ・A65と、ダブル
・バランスド・ミキサA68とにより前記第1の実施の
形態における乗算回路16を構成している。
パス・フイルタB66と、ダブル・バランスド・ミキサ
B69とにより前記第1の実施の形態における乗算回路
17を構成している。
の形態における加算回路に該当している。ダブル・バラ
ンスド・ミキサA68,ダブル・バランスド・ミキサB
69、スプリッタ67、コンバイナ6Aによって、前記
第1の実施の形態における直交変調器11を構成してい
る。
て説明する。ここでは、π/4シフトQPSK変調方式
を例にして説明する。
成る変調データ1Aを位相生成回路60に入力すると、
位相生成回路60はデータの値に応じて0度、45度、
90度、135度、180度、225度、270度、3
15度の位相情報を生成する。
位相情報、過去の入力データのビット列、データ・シン
ボル間の時間情報に応じたI信号1B、Q信号1Cのデ
ータに、I変調信号とQ変調信号の90度の位相差に対
する定量的なI成分補正値ΔiとQ成分補正値Δqを加
算した値が書き込まれている。
ットをディップ・スイッチ62により設定することによ
って可変でき、上記位相生成回路60の出力値をROM
61のアドレス情報としてROM61に入力することに
より、位相補正されたI信号、Q信号、すなわち、補正
I信号1B1、補正Q信号1C1の値がROM61のデ
ータ端子から出力され、D/A変換器A63,D/A変
換器B64に入力される。
おけるIQ変換回路12からのI信号1B、Q信号1C
の位相差をI成分補正部13、Q成分補正部14で補正
された補正I信号1B1、補正Q信号1C1と同様の補
正I信号1B1、補正Q信号1C1をROM61から出
力することができる。
ディップ・スイッチ62の回路は、ROMとディップ・
スイッチという安価に入手が可能な一般に使用されてい
る部品から実現でき、特別なハードウェアを必要としな
い。
2の設定を可変しながら、この変調部10の変調信号1
Hの変調精度を測定し、最小の変調精度の結果が得られ
たディップ・スイッチの設定を求める。この変調精度の
調整装置を変調精度の調整方法に適用することにより、
ロジック的に、簡単に、この変調部10の変調精度を調
整することができる。
ぞれD/A変換器A63、D/A変換器B64でアナロ
グ信号に変換された後、ローパス・フィルタA65、ロ
ーパス・フィルタB66でスムージング処理され、ダブ
ル・バランスド・ミキサA68、ダブル・バランスド・
ミキサB69のIF端子に入力され、各ローカル信号と
乗算される。
信号には、変調ローカル信号1Dをスプリッタ67によ
って(+)45度と(−)45度に位相シフトした変調
ローカル信号が入力される。したがって、ダブル・バラ
ンスド・ミキサA68とダブル・バランスド・ミキサB
69のローカル信号の位相差は90度となる。
8とダブル・バランスド・ミキサB69のRF端子から
の出力信号は、コンバイナ6Aによって加算され、変調
信号1Hを出力する。
ROM61にデータの位相情報、過去の入力データのビ
ット列、データ・シンボル間の時間情報に応じたI信
号、Q信号のデータに、I変調信号とQ変調信号の90
度の位相差に対する定量的なI成分補正値ΔiとQ成分
補正値Δqを付加した値を書き込んでおき、この位相差
をディップ・スイッチ62で設定可能にし、かつ位相生
成回路60の出力をアドレス情報として入力することに
より、ROM61のアドレスを制御するだけで、特別な
ハードウェアが不要となり、簡単にI変調信号とQ変調
信号の90度の位相差を補正でき、ディジタル変調器の
変調精度を向上することができる。
整方法によれば、変調データから変換されたI信号とQ
信号に対して、複数の位相差に対するI成分補正値Δi
とQ成分補正値Δqをあらかじめ設定しておき、このI
成分補正値ΔiとQ成分補正値ΔqをそれぞれI信号と
Q信号に付加するようにしたので、特別なハードウエア
を用いることなく、簡単にI変調信号とQ変調信号の正
確な90度の位相差が得られる。
れば、位相差補正部における位相差制御部により変調デ
ータから変換されたI信号とQ信号の複数の位相差に対
する微少位相差成分のI成分補正値ΔiとQ成分補正値
ΔiをそれぞれI信号とQ信号に付加して、補正I信号
と補正Q信号を生成してI変調信号とQ変調信号の位相
差を補正するようにしたので、特別なハードウエアを用
いることなく、簡単な構成でI変調信号とQ変調信号が
正確な90度の位相差を有するようにできる。
形態の構成を示すブロック図である。
補正方法を説明するための説明図である。
実施の形態の構成を示すブロック図である。
来のディジタル変調器の構成を示すブロック回路図であ
る。
求め方を説明するための説明図である。
とQ変調信号の位相差が90度でないときの変調精度へ
の影響を説明するための説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 変調データ(1A)から変換されたI信号
とQ信号に位相差補正制御部(15)の制御によりそれぞれ
複数の位相差に対する微少位相差成分のI成分補正値Δ
iとQ成分補正値Δqを付加して補正I信号(1B1) 、補
正Q信号(1C1)を生成する位相差補正部(10A) と、 位相差補正部(10A) により生成された補正I信号(1B1)
と補正Q信号(1C1) に対してそれぞれ90度の位相差を
もって変調用ローカル信号(1D)と乗算したI変調信号(1
E)とQ変調信号(1F)とを加算することにより変調信号(1
H)を出力する直交変調器(11)と、を備えてなる変調精度
の調整装置であって、 位相差補正部(10A) は、変調データ(1A)の値に応じて0
度、45度、90度、135度、180度、225度、
270度、315度の位相情報を生成する位相生成回路
(60)と、 あらかじめ変調データ(1A)の位相情報、過去の変調デー
タ(1A)のビット列、データ・シンボル間の時間情報に応
じたI信号、Q信号のデータにI変調信号とQ変調信号
の90度の位相差に対する定量的なI成分補正値Δiと
Q成分補正値Δqを加算した値が書き込まれ、位相生成
回路(60)の出力値をアドレス情報として入力することに
より、位相補正された補正I信号と補正Q信号とを直交
変調器(11)に出力するROM(61)と、を備えてなること
を特徴とする変調精度の調整装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の変調精度の調整装置に
おいて、直交変調器(11)は、ROM(61)から出力される
補正I信号をアナログに変換する第1のディジタル/ア
ナログ変換器A(63)と、 第1のディジタル/アナログ変換器A(63)の出力をスム
ージング処理する第1のローパス・フイルタA(65)と、 ROM(61)から出力される補正Q信号をアナログに変換
する第2のディジタル/アナログ変換器B(64)と、 第2のディジタル/アナログ変換器B(64)の出力をスム
ージング処理する第2のローパス・フイルタ(66)と、 変調ローカル信号(1D)を( +) 45度と( −) 45度に
位相シフトするスプリッタ(67)と、 第1のローパス・フイルタA(65)の出力とスプリッタ(6
7)から出力される( +)45度位相シフトされた変調ロ
ーカル信号とを乗算する第1のダブル・バランスド・ミ
キサA(68)と、 第2のローパス・フイルタB(66)の出力と前記スプリッ
タ(67)から出力される(−) 45度位相シフトされた変
調ローカル信号とを乗算する第2のダブル・バランスド
・ミキサB(69)と、 第1のダブル・バランスド・ミキサA(68)と第2のダブ
ル・バランスド・ミキサB(69)の出力を加算して変調信
号(1H)を出力するコンバイナ(6A)と、を備えてなること
を特徴とする変調精度の修正装置。
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- 1996-05-31 JP JP16097696A patent/JP3336860B2/ja not_active Expired - Fee Related
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