JP2010147780A - 無線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】位相の補正値の検出を、回路に過負荷を与えることなく安定して行うことができる無線機を提供する。
【解決手段】ベースバンド信号を直交変調により変調波信号に変換して出力する第1直交変調器7と、第1直交変調器から出力されるデジタル変調信号の直線性を補償するべく、線形デジタル変調信号の負帰還信号をベースバンド信号に与えるリニアライザ回路20,22,23,5−1,5−2,18と、負帰還信号の位相を制御する第2直交変調器26と、第1直交変調器と第2直交変調器の位相を最適化させるべく位相を補正する補正手段22を有する無線機。
【選択図】図1
【解決手段】ベースバンド信号を直交変調により変調波信号に変換して出力する第1直交変調器7と、第1直交変調器から出力されるデジタル変調信号の直線性を補償するべく、線形デジタル変調信号の負帰還信号をベースバンド信号に与えるリニアライザ回路20,22,23,5−1,5−2,18と、負帰還信号の位相を制御する第2直交変調器26と、第1直交変調器と第2直交変調器の位相を最適化させるべく位相を補正する補正手段22を有する無線機。
【選択図】図1
Description
この発明は、直交変調器を用いた無線機に関し、特に、負帰還信号の位相を制御するために直交変調器の初期位相差の補正を行う無線機に関する。
従来、デジタル無線通信の技術分野において、16QAM(quadrature amplitude modulation)や、π/4シフトQPSK(quadrature phase shift keying)等を利用したデジタル送受信システムが知られている。このようなデジタル無線通信システムでは、変調信号のリニアリティを確実にするためのリニアライザ等の付加回路を設ける場合がある。
特許文献1は、出力段の変調信号を取り出して、ベースバンド信号に負帰還信号として与える送信機を開示している。
負帰還信号を用いて精度良く歪補償を行うには、負帰還信号の位相と、当該負帰還信号が与えられるベースバンド信号の位相とを正確に合わせる必要がある。
本発明は、負帰還信号の位相と負帰還信号が与えられるベースバンド信号の位相を正確に合わせることができる無線機を提供することを目的とする。
本発明は、負帰還信号の位相と負帰還信号が与えられるベースバンド信号の位相を正確に合わせることができる無線機を提供することを目的とする。
課題を解決するための一実施形態は、
ベースバンド信号を直交変調する直交変調器と、前記直交変調器の出力を増幅する増幅器を備えると共に、前記ベースバンド信号に負帰還信号を与えることにより前記増幅器で生じた非線形歪を補償する無線機において、
位相補正値に従って前記負帰還信号の位相を補正する位相補正部と、
前記位相補正値を所定値だけ変更する位相補正値変更部と、
前記変更された位相補正値に従って位相が補正された負帰還信号が与えられたベースバンド信号に基づき、前記直交変調器と前記位相補正部の位相差を検出する位相差検出部と、
前記位相差が検出されたときに、前記位相補正値を補正する位相補正値補正部と、
を備えることを特徴とする無線機である。
ベースバンド信号を直交変調する直交変調器と、前記直交変調器の出力を増幅する増幅器を備えると共に、前記ベースバンド信号に負帰還信号を与えることにより前記増幅器で生じた非線形歪を補償する無線機において、
位相補正値に従って前記負帰還信号の位相を補正する位相補正部と、
前記位相補正値を所定値だけ変更する位相補正値変更部と、
前記変更された位相補正値に従って位相が補正された負帰還信号が与えられたベースバンド信号に基づき、前記直交変調器と前記位相補正部の位相差を検出する位相差検出部と、
前記位相差が検出されたときに、前記位相補正値を補正する位相補正値補正部と、
を備えることを特徴とする無線機である。
ベースバンド信号を直交変調する直交変調器と、直交変調器の出力を増幅する増幅器を備えると共に、ベースバンド信号に負帰還信号を与えることにより増幅器で生じた非線形歪を補償する無線機において、位相補正値に従って負帰還信号の位相を補正し、所定値だけ変更した位相補正値に従って位相が補正された負帰還信号が与えられたベースバンド信号に基づき、直交変調器と位相補正部の位相差を検出する。ここで、位相差が検出されたときに、位相補正値を補正する。これにより、毎回位相補正値を検出する手間を省き、また位相補正値検出中の正帰還での不安定時による検出により誤検出する可能性を防ぎ、送信特性の安定性を保つことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である無線機の構成の一例を示す構成図、図2は、直交変調器の回路構成の一例を示す説明図である。
線形デジタル変調方式、例えば16QAMや、π/4シフトQPSK等を利用した無線システムにおいては、電力増幅器の非線形歪み補償が必要であり、各種の非線形歪み補償方式(リニアライザ)が用いられている。その中でもカーテシアンループの負帰還方式のリニアライザは広く利用されている。
線形デジタル変調方式、例えば16QAMや、π/4シフトQPSK等を利用した無線システムにおいては、電力増幅器の非線形歪み補償が必要であり、各種の非線形歪み補償方式(リニアライザ)が用いられている。その中でもカーテシアンループの負帰還方式のリニアライザは広く利用されている。
本発明の一実施形態である無線機Cの構成を図1を用いて説明する。この無線機Cは、線形デジタル変調信号を直交変調するための直交変調器7と、負帰還信号の位相を制御するための直交変調器26の初期位相の補正機能を持った負帰還方式のリニアライザ回路(5−1,5−2,11,17,18,8−1,8−2,23,20,21−1,21−2,19,26,27,22,24,25−1,25−2)を有している。
すなわち、無線機Cは、図1に示すように、エンコードデータを出力する無線チャネル制御部1と、マッピング処理等を行ってベースバンド信号を出力するベースバンド処理部2と、ベースバンド信号に基づきアナログ信号である同相成分信号Iと直交成分信号Qを出力するD/Aコンバータ3と、同相成分信号Iと直交成分信号Qがそれぞれ供給されるローパスフィルタ(LPF)4−1,4−2と、各フィルタが接続される加算器(減算器)5−1,5−2と、各加算器(減算器)が接続されるループフィルタ6−1,6−2と、同相成分I’と直交成分Q’をIF(中間)周波数帯に直交変調する直交変調器7を有している。
さらに、無線機Cは、図1に示すように、直交変調器7の出力を受け、RF部の入力部となるバンドパスフィルタ(BPF)9と、これに接続されるミキサ10と、これに接続されるバンドパスフィルタ(BPF)12と、これに接続されるプリアンプ13と、これに接続される電力増幅器(PA)14と、これに接続される方向性結合器15と、これに接続されるアンテナ16を有している。
さらに、上述したリニアライザ回路として、電力増幅器(PA)14の出力を受けるアッテネータ(ATT)17と、これに接続されるミキサ18と、ミキサ10とミキサ18に基準信号を供給する基準信号発生器(RF)11と、直交変調器7の出力を受けるスイッチ8−1と、ミキサ18の出力を受けるスイッチ8−2と、スイッチ8−2の出力を受ける直交復調器20と、直交復調器20からの帰還側の同相信号i’、直交成分q’を其々受けるオペアンプ21−1,21−2と、エンコードデータを出力する無線チャネル制御部1に接続され上述したスイッチ8−1とスイッチ8−2の動作を制御する出力制御部23を有している。
また、上述したリニアライザ回路の付加回路として、負帰還信号の位相を制御するため予め求めてあった初期位相補正値(θ)を直交復調器20に供給する直交変調器26と、線形デジタル変調信号を直交変調する直交変調器7と負帰還信号の位相を制御する直交変調器26との位相のずれを判断する調整部22と、初期位相補正値(θ)を格納するメモリ部27と、調整部22からの信号を変換するD/Aコンバータ24と、これに接続する二つのローパスフィルタ(LPF)25−1,25−2と、基準信号LOを二つの直交変調器7,20に供給する基準信号発生器(IF)19を有している。
また、直交変調器は、図2に示すように、LO入力を受ける逓倍回路31と、同相成分信号Iを受けるミキサ32−1と、直交成分信号Qを受けるミキサ32−2と、逓倍回路31の出力を受け位相差90度をミキサ32−1,32−2に設定する90度位相器33と、ミキサ32−1,32−2、90度位相器33の出力を加算するミキサ34を有している。
上述した構成をもつ無線機Cの動作を以下に説明する。すなわち、無線機Cにおいて、無線チャネル制御部1は、エンコードデータをベースバンド処理部2に供給し、ベースバンド処理部2は、無線機によって指定された変調方式(例えばπ/4シフトQPSK変調方式)に従って、エンコードデータをマッピングし、フィルタにより不要成分を除去した後、同相成分信号Iと直交成分信号QをD/Aコンバータ3を介して出力し、ローパスフィルタ4−1およびローパスフィルタ4−2は、出力から高調波成分を除去した後、加算器5−1および加算器5−2は、帰還側の同相信号i’、直交成分q’を減算して出力する。加算器5−1および加算器5−2の出力はループフィルタ6−1におよびループフィルタ6−2に入力し、帯域制限されたあと直交変調器7に与えられる。
基準信号発生器19は基準周波数信号を発生し、直交変調器7と直交変調器26に基準周波数信号を供給する。
直交変調器7は、入力したベースバンド信号の同相成分I’と直交成分Q’を、基準周波数信号から与えられたLO信号によって、IF(中間)周波数帯に直交変調し、直交変調器7の出力はスイッチ8−1の入力端子に供給される。スイッチ8−1の出力端子の一方はバンドパスフィルタ9に接続され、不要周波数成分を除去しミキサ10に与える。スイッチ8−1の出力端子のもう一方は、スイッチ8−2の入力端子に接続される。ミキサ10は入力した信号を基準信号発生器11から出力されるLO2信号によって所望の周波数に変換してバンドパスフィルタ12に与える。バンドパスフィルタ12は、入力した被変調波から不要なスプリアス成分を除去しプリアンプ13を介して電力増幅器14に接続する。電力増幅器14では、入力した信号を規定された所定の出力レベルまで増幅し、方向性結合器15を介してアンテナ16から出力する。
直交変調器7は、入力したベースバンド信号の同相成分I’と直交成分Q’を、基準周波数信号から与えられたLO信号によって、IF(中間)周波数帯に直交変調し、直交変調器7の出力はスイッチ8−1の入力端子に供給される。スイッチ8−1の出力端子の一方はバンドパスフィルタ9に接続され、不要周波数成分を除去しミキサ10に与える。スイッチ8−1の出力端子のもう一方は、スイッチ8−2の入力端子に接続される。ミキサ10は入力した信号を基準信号発生器11から出力されるLO2信号によって所望の周波数に変換してバンドパスフィルタ12に与える。バンドパスフィルタ12は、入力した被変調波から不要なスプリアス成分を除去しプリアンプ13を介して電力増幅器14に接続する。電力増幅器14では、入力した信号を規定された所定の出力レベルまで増幅し、方向性結合器15を介してアンテナ16から出力する。
(負帰還リニアライザ)
このように、無線機Cは、電力増幅器の非線形歪み補償のためにカーテシアンループの負帰還方式のリニアライザが設けられており、この動作を以下に説明する。方向性結合器15は、電力増幅器14の出力信号の一部を分波し、アッテネータ17に供給する。アッテネータ17を通った信号はミキサ18に与えられ、基準信号発生器11から出力されるLO2信号によってアッテネータ17から入力した信号の周波数をIF周波数まで周波数変換し、スイッチ8−2の他方の入力端子へ入力する。
このように、無線機Cは、電力増幅器の非線形歪み補償のためにカーテシアンループの負帰還方式のリニアライザが設けられており、この動作を以下に説明する。方向性結合器15は、電力増幅器14の出力信号の一部を分波し、アッテネータ17に供給する。アッテネータ17を通った信号はミキサ18に与えられ、基準信号発生器11から出力されるLO2信号によってアッテネータ17から入力した信号の周波数をIF周波数まで周波数変換し、スイッチ8−2の他方の入力端子へ入力する。
スイッチ8−2の出力端子は直交復調器20に与えられ、直交復調器20は、直交変調器26から与えられるLO信号により、入力したIF周波数信号を直交復調して出力し、ベースバンド信号の同相成分i’をオペアンプ21−1を介して加算器5−1の減算(−)入力側に与え、直交成分q’をオペアンプ21−2を介して加算器5−2の減算(−)入力側に与える。
また、出力制御部23は、無線チャネル制御部1によりスイッチ8−1を制御し、信号をRF部に渡すか、RF部を通さずにIF部(RF部の上流側)で折り返すかを決定する。また、調整部22は、無線チャネル制御部1より得た位相補正データを同相成分信号iと直交成分信号qに変換し、D/Aコンバータ24を通った後にローパスフィルタ25−1およびローパスフィルタ25−2によって高調波成分を除去し、基準信号発生器19から出力されるLO信号の位相を制御して、直交復調器20に与える。上記のように、加算器555−1および加算器5−2では、入力信号I、Qが帰還信号i’、q’によりそれぞれ減算され負帰還がかけられる。このような動作により非線形歪み補償された変調信号が得られる。
しかしながら、無線機Cの起動時に加算前の入力信号I,Qと帰還信号i’、q’の初期位相が異なってしまう場合がある。初期位相が異なってしまうと異常発振を招き、歪み補償の限度を超え送信性能を劣化させ、また各ICに過大な負荷を与え故障の原因となりかねないので、帰還信号i’、q’に補正を加え、位相を合わせておく必要がある。ここで、図3は直交変調装置の出力パターンの一例を示すタイミングチャートである。
ここで、本発明に係る無線機Cにおいては、基準信号発生器19は、所要周波数の基準信号LOを発振して出力する。基準信号LOは、直交変調器7の逓倍回路31を経て90度位相器33に供給される。90度位相器33からは互いに位相が90°ずれた矩形波が出力され、それぞれ同相成分信号Iを受けるミキサ32−1と、直交成分信号Qを受けるミキサ32−2へと供給される。以上の説明は、直交変調器26においても同様である。
ここで、二つの直交変調器7,26は、無線機Cが起動した瞬間にそれぞれの直交変調器の90度位相器33が位相変換を開始するわけだが、与えられる基準信号LOの位相が同じでも、位相変換を開始するタイミングが異なった場合、起動時に図3のパターン1のように位相が同期する場合、即ち、90°位相器出力(i)の立上がりがLO入力信号の立ち上がりに同期する場合と、図3のパターン2のように位相の同期がずれてしまう場合、即ち、90°位相器出力(i)の立上がりがLO入力信号の立ち下がりに同期する場合がある。調整部22は、このような二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出し、位相を最適化することで、無線機Cの出力の異常発振等を防止して、送信処理の動作を確実にする。なお、二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出する方法については、以下に述べる二つの方法、位相を回転させて検出する方法と、初期位相補正値θに所定角度(0°より大きく180°未満であり、本実施形態では90°とする)を加算して直交復調器に供給して直交成分Q’(またはI’)の極性を検出する方法とがある。
ここで、二つの直交変調器7,26は、無線機Cが起動した瞬間にそれぞれの直交変調器の90度位相器33が位相変換を開始するわけだが、与えられる基準信号LOの位相が同じでも、位相変換を開始するタイミングが異なった場合、起動時に図3のパターン1のように位相が同期する場合、即ち、90°位相器出力(i)の立上がりがLO入力信号の立ち上がりに同期する場合と、図3のパターン2のように位相の同期がずれてしまう場合、即ち、90°位相器出力(i)の立上がりがLO入力信号の立ち下がりに同期する場合がある。調整部22は、このような二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出し、位相を最適化することで、無線機Cの出力の異常発振等を防止して、送信処理の動作を確実にする。なお、二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出する方法については、以下に述べる二つの方法、位相を回転させて検出する方法と、初期位相補正値θに所定角度(0°より大きく180°未満であり、本実施形態では90°とする)を加算して直交復調器に供給して直交成分Q’(またはI’)の極性を検出する方法とがある。
(位相回転による検出)
すなわち、この検出方法は、無線機Cを起動させ、基準信号発生器19の出力が確定した後、出力制御部23によりスイッチ8−1およびスイッチ8−2をRF部と接続して不要電波を発射しないようIF部折り返しの方へ接続する。図4は直交変調器の位相差の第1の検出方法を示す説明図である。調整部22により、図4の(a)に示すようにベースバンド処理部2より(I,Q)=0°の位置にマッピングさせるようなベースバンド信号を出力し、次に、図4の(b)に示すように、調整部22より同相成分(i)および直交成分(q)が円の外周を時計と逆周りに動くように移動させ、直交変調器7の入力(I’,Q’)=0°の位置、つまり、図4の(c)のように直交成分(Q‘)の極性がマイナスからプラスになる位置を求め、初期位相補正値とする。この方法では、二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出すると共に、最終的に最適な位相補正値を決定することができる。最適な初期位相補正値が確定したらこれを直交復調器20に供給し、出力制御部23は、スイッチ8−1,8−2をRF部と接続するように制御し、通常の送信動作に入る。
すなわち、この検出方法は、無線機Cを起動させ、基準信号発生器19の出力が確定した後、出力制御部23によりスイッチ8−1およびスイッチ8−2をRF部と接続して不要電波を発射しないようIF部折り返しの方へ接続する。図4は直交変調器の位相差の第1の検出方法を示す説明図である。調整部22により、図4の(a)に示すようにベースバンド処理部2より(I,Q)=0°の位置にマッピングさせるようなベースバンド信号を出力し、次に、図4の(b)に示すように、調整部22より同相成分(i)および直交成分(q)が円の外周を時計と逆周りに動くように移動させ、直交変調器7の入力(I’,Q’)=0°の位置、つまり、図4の(c)のように直交成分(Q‘)の極性がマイナスからプラスになる位置を求め、初期位相補正値とする。この方法では、二つの直交変調器7,26の位相の不一致を検出すると共に、最終的に最適な位相補正値を決定することができる。最適な初期位相補正値が確定したらこれを直交復調器20に供給し、出力制御部23は、スイッチ8−1,8−2をRF部と接続するように制御し、通常の送信動作に入る。
(所定角度を付加することによる検出)
しかし、この位相を回転させて検出する方法は、途中でリニアライザが負帰還から正帰還へと移行する場合があり、歪み補償の限度を超え、各ICに過大な負荷を与え、また正帰還での不安定時の検出により誤検出する場合がある。
しかし、この位相を回転させて検出する方法は、途中でリニアライザが負帰還から正帰還へと移行する場合があり、歪み補償の限度を超え、各ICに過大な負荷を与え、また正帰還での不安定時の検出により誤検出する場合がある。
このような不具合がない検出方法として、初期位相補正値θに所定角度を加算して直交復調器に供給し、直交成分Q’(またはI’)の極性を検出する方法を、直交変調器の位相差の第2の検出方法を示すフローチャートである図5のフローチャートを用いて説明する。
この方法では、例えば、予め工場出荷時等において、調整部22によりベースバンド処理部2からの直交成分Qと負帰還信号q’の位相を合わせるための初期位相補正値θを求めておきメモリ部27に保存しておく。初期位相補正値θとは、0°から360°の値をとるもので、回路素子の電気的特性等により決まっていく(図6の(a)に後述される初期位相補正値θは、約200°程度の値をもっている)。次に無線機Cを起動した際に、基準信号発生器19の出力が確定した後、出力制御部23は、スイッチ8−1およびスイッチ8−2をRF部と接続して不要電波を発射しないようIF部折り返しの方に接続する(ステップS11)。
そして、ベースバンド処理部2より(I,Q)=0°の位置にマッピングさせるような信号を出力し、予め保存していた初期位相補正値θをメモリ部27から読み出し、さらにこの初期位相補正値に所定角度(例えば90°)を加算した値(図1(b))を調整部22により直交変調器26から直交復調器20に出力する(ステップS12)。そして、調整部22は、直交成分Q’(同相成分I’であってもよい)を検出し(ステップS13)、直交成分Q’の値が正かどうかを判断する(ステップS14)。図6は直交変調器の位相差の第2の検出方法を示す説明図である。
ここで、二つの直交変調器7,26の同期がとれている場合(図6の(a))は、直交変調器7の直交成分Q’の入力を90°ずらしている(図6の(b))ので、直交成分Q’の極性はプラスとなる(図6の(c))。このときは、予め保存していた初期位相補正値θのみを調整部22により直交変調器26から直交復調器20に出力し(ステップS15)、その後、出力制御部23は、スイッチをRF部と接続するべく制御して、通常の送信動作に入る(ステップS17)。
一方、二つの直交変調器7,26の位相が180°ずれていた場合(図6の(d))は、直交変調器7の直交成分Q’の入力を90°ずらして(図6の(e))いるため、直交変調器7の直交成分Q’の極性はマイナスとなる(図6(f))。このときは、予め保存していた初期位相補正値θに180°を加算した値を調整部22により直交変調器26から直交復調器20に出力し(ステップS16)、その後、出力制御部23は、スイッチをRF部と接続するべく制御して、通常の送信動作に入る(ステップS17)。
このような方法により、上記した位相を回転させて検出する方法における、途中でリニアライザが負帰還から正帰還へと移行する際に各ICに過大な負荷を与えることで誤検出を生じてしまう等の不具合を回避することができる。また、位相の調整期間も、位相回転の場合に較べて短縮することが可能となる。
以上記載した様々な実施形態は複数同時に実施することが可能であり、これらの記載により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
1…無線チャネル制御部、2…ベースバンド処理部、3…D/A変換機、4…ローパスフィルタ、5…加算器、6…ループフィルタ、7…直交変調器、8…スイッチ、9…バンドパスフィルタ、10…ミキサ、11…基準信号発生器(RF)、12…バンドパスフィルタ、13…プリアンプ、14…電力増幅器(PA)、15…方向性結合器、16…アンテナ、17…アッテネータ、18…ミキサ、19…基準信号発生器(IF)、20…直交復調器、21…オペアンプ、22…調整部、23…出力制御部、24…D/Aコンバータ、25…ローパスフィルタ、26…直交変調器、27…逓倍回路、28…ミキサ、29…90度位相器、30…加算器。
Claims (2)
- ベースバンド信号を直交変調する直交変調器と、前記直交変調器の出力を増幅する増幅器を備えると共に、前記ベースバンド信号に負帰還信号を与えることにより前記増幅器で生じた非線形歪を補償する無線機において、
位相補正値に従って前記負帰還信号の位相を補正する位相補正部と、
前記位相補正値を所定値だけ変更する位相補正値変更部と、
前記変更された位相補正値に従って位相が補正された負帰還信号が与えられたベースバンド信号に基づき、前記直交変調器と前記位相補正部の位相差を検出する位相差検出部と、
前記位相差が検出されたときに、前記位相補正値を補正する位相補正値補正部と、
を備えることを特徴とする無線機。 - 前記位相差検出部は、前記変更された位相差補正量に従って位相が補正された負帰還信号が与えられたベースバンド信号のI相またはQ相の極性に基づき、前記位相差を検出することを特徴とする請求項1に記載の無線機。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2516902A (en) * | 2013-08-06 | 2015-02-11 | Thales Holdings Uk Plc | Modulation unit and modulation method |
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2008
- 2008-12-18 JP JP2008322416A patent/JP2010147780A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2516902A (en) * | 2013-08-06 | 2015-02-11 | Thales Holdings Uk Plc | Modulation unit and modulation method |
GB2516902B (en) * | 2013-08-06 | 2016-02-10 | Thales Holdings Uk Plc | Modulation unit and modulation method |
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