JP3336125B2 - 乳化化粧料 - Google Patents
乳化化粧料Info
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Description
物及び疎水化処理粉体を極めて安定に含み、優れた使用
感を有する乳化化粧料に関する。
化粧料に粉体を配合することにより、肌や頭髪を彩色し
たり、シミ、ソバカス等を隠蔽したり、紫外線から肌を
保護したりするなどの機能を付与している。特に乳化化
粧料は良好な感触と多機能性を有することから、これに
粉体を配合したものが、種々の化粧料、例えば乳化型フ
ァンデーション、紫外線防御乳液・クリームなどとして
応用されている。
耐水性、耐汗性を付与する目的で、疎水性粉体や疎水化
処理粉体が使用されている。しかし、これらの疎水性粉
体等を安定に乳化化粧料に配合するには、分散媒である
油相を増粘させたり、乳化剤や分散媒の使用量を増やし
たりしなければならず、感触が良好でかつ粉体を安定に
保持できるものを得ることは困難である。特に、フッ素
化合物で処理された疎水化処理粉体を使用した場合に
は、この困難さは一層増す。
し、更に皮膚、毛髪に対して保湿性、潤滑性、保護機能
を付与する目的で、液状のパーフルオロ有機化合物が使
用されている(例えば、特開昭61−234928号公
報、同63−107911号公報等)。しかし、パーフ
ルオロ有機化合物は、化粧料に通常使用される他の添加
剤とは相溶性がなく、これを配合した場合には安定な化
粧料が得られ難いという問題があった。
料の成分として疎水化処理粉体やパーフルオロ有機化合
物を配合した場合には、安定性や使用感の点で問題があ
る。そこで本発明は、これらの成分を配合した場合で
も、安定でかつ使用感に優れた乳化化粧料を提供するこ
とを目的とする。
達成するために鋭意研究の結果、疎水化処理粉体やパー
フルオロ有機化合物とともに、特定のフッ素系高分子及
びポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンを
配合することにより、安定性と使用感の双方を兼ね備え
た乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
(b)、(c)及び(d): (a)液状のパーフルオロ有機化合物、 (b)炭素数16〜22のアルキル基を有する(メタ)
アクリレートと炭素数4以上のパーフルオロアルキル基
又はポリフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレ
ートの共重合体、 (c)ジメチルポリシロキサンのケイ素原子上のメチル
基が、分子量の5〜40%に相当する式(1); R1(OC3H6)b-(OC2H4)aO(CH2)c- (1) [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル
基を示し、a及びbは平均値で、それぞれ0〜35の数
(ただし、a及びbが同時に0になることはない)を示
し、cは1〜5の数を示す]で表されるポリオキシアル
キレン基で置換された平均分子量2,000〜50,0
00のポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサ
ン、 (d)疎水化処理粉体、を含有することを特徴とする乳
化化粧料を提供するものである。
ルオロ有機化合物としては、常温で液体のものが好まし
く、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマ
ンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パ
ーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオ
ロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカ
ン、パーフルオロアルキル基を有する変性シリコーン、
次の一般式(2);
でも異なってもよく、それぞれフッ素原子、パーフルオ
ロアルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基を示
し、R3はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示
し、d、e及びfは分子量が500〜100,000と
なる0以上の数を示す。ただし、d=e=f=0となる
ことはない。なお、ここでカッコ内に示される各パーフ
ルオロ基はこの順序で並んでいる必要はなく、またラン
ダム重合でもブロック重合でもかまわない)で表される
パーフルオロポリエーテルを挙げることができる。これ
らの液状のパーフルオロ有機化合物のなかでも、粘度が
5〜5,000cStのものが好ましい。
ロ有機化合物としては、例えば次の一般式(3);
0,000となる数を示し、x/yは0.2〜2であ
る)で表される、商品名FOMBLIN HC−04
(平均分子量1,500)、同HC−25(平均分子量
3,200)、同HC−R(平均分子量6,600)
(以上、アウシモント社製); 次式;F-(C3F6O)z-C2F5 (式中、zは4〜500の数を示す)で表される、商品
名デムナムS−20(平均分子量2,500)、同S−
65(平均分子量4,500)、同S−100(平均分
子量5,600)、同S−200(平均分子量8,40
0)(以上、ダイキン工業社製);パーフルオロアルキ
ル基で変性されたシリコーン、商品名FSL−300
(旭硝子社製)、X−22−819、X−22−82
0、X−22−821、X−22−822、FL−10
0(信越化学工業社製)、FS1265(東レダウコー
ニングシリコーン社製)等の市販品を使用することがで
きる。
物は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することが
できる。その配合量は、乳化化粧料中において1〜40
重量%であるのが好ましく、特に1〜20重量%、更に
1〜15重量%であると、化粧料の安定性をより高める
ことができるので好ましい。
22のアルキル基を有する(メタ)アクリレートと炭素
数4以上のパーフルオロアルキル基又はポリフルオロア
ルキル基を有する(メタ)アクリレートの共重合体(以
下、フッ素系高分子と記載する)(特開昭61−289
009号公報)は、分子量500〜2,000,00
0、特に5,000〜500,000のものが好まし
い。また、フッ素系高分子中に存在するアルキル基中の
総炭素原子数(以下、「NH」という)とパーフルオロ
アルキル基中の総炭素原子数(以下、「NF」という)
の関係は1≦NH/NF≦30を満たしたものが好まし
い。
ルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばセチルア
ルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール
等のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが挙
げられる。また、パーフルオロアルキル基又はポリフル
オロアルキル基を有する(メタ)アクリレートとして
は、例えばCH2=CHCOOC2H4C6F13、CH2=CHCOOC2H4C8F17、
CH2=CHCOOC2H4C10F21、CH2=CHCOOC2H4C12F25、CH2=C(CH
3)COOC2H4C6F13、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17、CH2=C(CH3)
COOC2H4C10F21、CH2=C(CH3)COOC2H4C12H25、CH2=CHCOOC
2H4-(CF2)4-H、CH 2=CHCOOC2H4-(CF2)5-H、CH2=C(CH3)CO
OC2H4-(CF2)4-H、CH2=C(CH3)COOC2H4-(CF2)5-H等の化合
物が挙げられる。
トとパーフルオロアルキル基又はポリフルオロアルキル
基を有する(メタ)アクリレートとの共重合比は10:
1〜1:5(重合比)、特に7:1〜1:1が好まし
い。また、この共重合体の分子量は、耐摩擦性、ベタツ
キ感などの点から1,000〜2,000,000、特
に10,000〜500,000が好ましい。
フロンSC−101、SC−105、S−381及びS
−382(以上、旭硝子社製)等の市販品を用いること
もできる。
2種以上を組み合わせて使用することができる。その配
合量は、乳化化粧料中において0.01〜20重量%で
あるのが好ましく、特に0.1〜5重量%であると、配
合物の粘度を上昇させることなく、使用感が良好で、系
を安定化させることができるので好ましい。
リシロキサンのケイ素原子上のメチル基が、分子量の5
〜40%に相当する上記式(1)で表されるポリオキシ
アルキレン基で置換された平均分子量2,000〜5
0,000のポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシ
ロキサンである。
メチル基が、分子量の10〜30%に相当する式(1)
のポリオキシアルキレン基で置換されたものが好まし
い。また、平均分子量は5,000〜30,000のも
のが好ましい。
次の一般式(4);
H2)c-(R1 、a、b及びcは前記と同じ意味を示す)
で表されるポリオキシアルキレン基を示し、h及びiは
平均値で、hは1〜200の数を、iは0〜50の数を
示す]で表されるポリオキシアルキレン変性ジメチルポ
リシロキサンを挙げることができる。
ルキレン変性ジメチルポリシロキサンとしては、式中の
hが50〜80、iが0〜2、aが9〜10、bが0、
cが3及びR1 が水素原子のもの、又はhが90〜11
0、iが0、aが11〜13、bが0、cが3及びR1
が水素原子のものが好ましい。
メチルポリシロキサンは、1種又は2種以上を組み合わ
せて使用することができる。その配合量は、乳化化粧料
中において0.1〜20重量%であるのが好ましく、特
に0.5〜5.0重量%、更に1.0〜3.0重量%で
あると、使用感に影響を与えることなく系を安定にする
ことができるので好ましい。
体としては、粉体の表面を疎水化処理したもののほか、
通常化粧料に用いられる疎水性粉体も用いることができ
る。
は、顔料、紫外線吸収剤等の水及び油に実質的に不溶な
物質であれば特に制限されず、酸化チタン、酸化鉄、群
青、亜鉛華、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、マ
イカ、セリサイト、タルク、シリカ、カオリン、水酸化
クロム等の無機顔料;ナイロンパウダー、カーボンブラ
ック、ポリメチルメタクリレート、スチレン−ジビニル
ベンゼン共重合体、ポリエチレン粉末等の有機粉末及び
有機色素等を挙げることができる。
表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用し
てエステル化やエーテル化を起こさせて粉体を親油性に
する油脂処理法、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用
いた金属石けん処理法、ジメチルポリシロキサン又はメ
チル水素ポリシロキサンを用いたシリコーン処理法、パ
ーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する
方法等を挙げることができる。
て用いるパーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物
としては、次の一般式;(CsF2S+1CtH2tO)uPO(OH)
3-u(式中、sは3〜21の数、tは1〜12の数、u
は1〜3の数を示す)で表されるポリフルオロリン酸
(米国特許第3632744号)、フルオロアルキルジ
(オキシエチル)アミンリン酸エステル(特開昭62−
250074号公報)、パーフルオロアルキル基を有す
る樹脂(特開昭55−167209号公報)、四フッ化
エチレン樹脂、パーフルオロアルコール、パーフルオロ
エポキシ化合物、スルホアミド型フルオロリン酸、パー
フルオロ硫酸塩、パーフルオロカルボン酸塩、パーフル
オロアルキルシラン(特開平2−218603号公報)
等を挙げることができる。
2種以上を組み合わせて使用することができる。その配
合量は、乳化化粧料中において0.01〜70重量%が
好ましく、特に0.1〜40重量%、更に1.0〜20
重量%配合すると、粉体の機能を損ねることなく、また
配合物の粘度を上昇させることなく安定化することがで
きるので好ましい。
加えて、必要に応じて通常の化粧料に配合する成分を配
合することができる。例えばワセリン、ラノリン、セレ
シン、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロ
ウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等
の固形・半固形油分;オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ
油、スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグリ
セリド、トリグリセリド、シリコーンオイル等の流動油
分;水溶性及び油溶性ポリマー;非イオン性界面活性
剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤等の
界面活性剤;飽和もしくは不飽和脂肪酸の多価金属塩;
無機及び有機顔料、有機染料等の色剤、防腐剤、酸化防
止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収
剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、皮膚賦活剤
等を、本発明の目的を損なわない質的及び量的範囲内で
配合することができる。
例えばスキンケアクリーム、紫外線防御クリーム等の乳
液類及び液状タイプのファンデーション類を挙げること
ができる。これらは、上記成分から常法に従って調製さ
れる。
成分のフッ素系高分子と(c)成分のポリオキシアルキ
レン変性ジメチルポリシロキサンを含有しているため、
液状のパーフルオロ有機化合物と疎水化処理粉体を化粧
料中において極めて安定に配合することができる。した
がって、本発明の乳化化粧料は、液状のパーフルオロ有
機化合物と疎水化処理粉体の特性を十分に生かすことが
できるので、使用感及び化粧持ちが非常に優れている。
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
ニーダー)に入れ、これに、(C8F17C2H4O)2P(O)OH 7.
5gをイソプロピルアルコール1500gに加熱溶解
(50℃)しておいたものを加え、次に60℃で4時間
混合した。その後、40〜50℃でイソプロピルアルコ
ールを減圧留去し、乾燥して疎水化処理セリサイト15
5gを得た。
サイト150gを入れて分散させた。これにパーフルオ
ロアルキルエチルリン酸エステルジエタノールアミン塩
(AG530;旭硝子社製)の15%水溶液50gを加
え、更に1N塩酸を系のpHが2前後となるように加え
て4時間攪拌した。次に、濾過し、数回水洗した。これ
を乾燥し、粉砕して疎水化処理セリサイト155gを得
た。
いて評価した。結果を表1に示す。
保持した。次に、油相成分を70℃に加熱溶解した後、
そこに製造例1で得た疎水化処理粉体を加えて分散させ
た。その後、この油相/粉体成分系に水相成分を加え、
乳化機により乳化させた。次に、熱交換機により終温2
5℃まで冷却して乳化化粧料を得た。
保存し、その安定性を外観から評価した。
は油相と水相の分離がなく乳化安定性がよかった。ま
た、使用感にも優れたものであった。これに対し、
(b)成分を含有していない比較例1、(d)成分を含
有していない比較例2、(c)成分を含有していない比
較例3は、すべて油相と水相が分離していた。
の安定性及び化粧持ちのよさを評価した。結果を表2に
示す。
℃で加熱溶解した後、成分(12)を加えてディスパー
で分散させた。次に、成分(8)〜(11)を70℃で
加熱溶融させたものを前記分散物に加え、乳化機で乳化
させた。次に、熱交換機により40℃まで冷却し、成分
(6)及び(7)を加え、更に25℃まで冷却して乳液
状ファンデーションを得た。
により、官能評価をし、次の基準により判定した。 ○:8人以上がよいと判定した。 △:4〜7人がよいと判定した。 ×:4人未満がよいと判定した。
は化粧持ちに優れており、油相と水相の分離がなく乳化
安定性がよかった。しかし、(a)成分を含有していな
い比較例5は化粧持ちが悪く、(b)成分を含有してい
ない比較例4と(c)成分を含有していない比較例6は
油相と水相が分離していた。
ーションを製造した。このクリーム状ファンデーション
は、安定性及び使用感が優れていた。
を製造した。このサンスクリーン乳液は、安定性及び使
用感が優れていた。
の乳液は、安定性及び使用感が優れていた。
Claims (1)
- 【請求項1】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
(d): (a)液状のパーフルオロ有機化合物、 (b)炭素数16〜22のアルキル基を有する(メタ)
アクリレートと炭素数4以上のパーフルオロアルキル基
又はポリフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレ
ートの共重合体、 (c)ジメチルポリシロキサンのケイ素原子上のメチル
基が、分子量の5〜40%に相当する式(1); R1(OC3H6)b-(OC2H4)aO(CH2)c- (1) [式中、R1は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル
基を示し、a及びbは平均値で、それぞれ0〜35の数
(ただし、a及びbが同時に0になることはない)を示
し、cは1〜5の数を示す]で表されるポリオキシアル
キレン基で置換された平均分子量2,000〜50,0
00のポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサ
ン、 (d)疎水化処理粉体、 を含有することを特徴とする乳化化粧料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP19940194A JP3336125B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 乳化化粧料 |
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---|---|---|---|
JP19940194A JP3336125B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 乳化化粧料 |
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JPH0859448A JPH0859448A (ja) | 1996-03-05 |
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Family Applications (1)
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JP19940194A Expired - Fee Related JP3336125B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 乳化化粧料 |
Country Status (1)
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-
1994
- 1994-08-24 JP JP19940194A patent/JP3336125B2/ja not_active Expired - Fee Related
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