JP3335514B2 - スロットル開度信号補正装置 - Google Patents

スロットル開度信号補正装置

Info

Publication number
JP3335514B2
JP3335514B2 JP31814295A JP31814295A JP3335514B2 JP 3335514 B2 JP3335514 B2 JP 3335514B2 JP 31814295 A JP31814295 A JP 31814295A JP 31814295 A JP31814295 A JP 31814295A JP 3335514 B2 JP3335514 B2 JP 3335514B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
throttle opening
opening signal
smoothing
throttle
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31814295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09158773A (ja
Inventor
朗 池添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP31814295A priority Critical patent/JP3335514B2/ja
Publication of JPH09158773A publication Critical patent/JPH09158773A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3335514B2 publication Critical patent/JP3335514B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の内燃機関に
搭載されるスロットル開度信号補正装置に関する。車両
のアクセルペダルに連動して開閉するスロットルバルブ
の開度に応じて出力されるスロットルセンサからのスロ
ットル開度信号は、該車両の内燃機関を制御する重要な
制御要素の1つであり、その代表として、電子制御式エ
ンジンの燃料噴射時間を定めるための制御要素として用
いられる。この他、自動変速装置を備える車両におい
て、最適なギア比(一速、二速等)を定めるためにも、
このスロットルバルブ開度信号は重要な役割を果す。
【0002】アナログの上記スロットル開度信号は、通
常、スロットルセンサより出力された後、A/D変換器
によってディジタル信号に変換されてマイクロコンピュ
ータ(マイコン)に入力され、ここで所定の処理がなさ
れる。この場合、そのディジタル信号として、スロット
ル開度信号を生のまま使用するということは通常しな
い。すなわち、そのディジタル信号としては、種々の目
的に応じてスロットル開度信号に所定の加工を施した、
いわば補正スロットル開度信号が用いられる。ただしそ
の補正に係る上記の所定の加工は、上記マイコンにおけ
る上記所定の処理が行われる直前までに行われていれば
良く、したがって上記ディジタル信号の段階で行われて
も構わない。
【0003】本発明は上記のような補正スロットル開度
信号を生成するためのスロットル開度信号補正装置につ
いて述べるものである。
【0004】
【従来の技術】図14はスロットル開度信号に関連する
内燃機関の一般的な構成を示す図である。本図におい
て、空気と燃料Fを混合した混合気は、インテーク管1
よりシリンダ2内に導かれ、ピストン3により圧縮され
た後点火プラグ4により点火され、排気ガスはイグゾー
スト管5より排出される。
【0005】運転者はアクセルペダル10を操作する
と、これに連動してスロットルバルブ11内の弁が開閉
し、流入空気量が調整され、車速を変えることができ
る。本図において上記の弁の開き具合、すなわちスロッ
トル開度はスロットルセンサ12により検出され、スロ
ットル開度信号TA(Throttle Angle)
としてマイコン側へ送出される。このスロットル開度信
号TAが燃料Fの噴射時間を定めるのに用いられたり、
あるいは自動変速機のギア比を定めるのに用いられたり
することは前述したとおりである。
【0006】上記スロットルバルブ11は、例えば加速
時に全開側(図中の点線の弁)にあり、例えば減速時に
全閉側(図中の実線の弁)にある。図中、15°とある
のは全閉側に固定的に設定されるオフセットである。と
ころで、前述のとおり、スロットル開度信号TAはその
まま生の信号としてマイコンで処理されることはなく、
通常何らかの補正が加えられる。補正の目的として代表
的なものに、チャタリング防止ならびにリップル防止が
ある。
【0007】チャタリング防止とは、スロットルバルブ
の全開時および全閉時にスロットル開度信号に含まれる
チャタリングを防止することである。さらに詳しく説明
すると、全開時に運転者がアクセルペダル10を強く踏
み込むと、スロットルバルブ11内の弁はその全開限界
点に強く衝突し、スロットル開度信号TAにチャタリン
グを生ずる。一方、全閉時に運転者がアクセルペダル1
0より足を離すと、リターンスプリンク(図示せず)の
作用により、スロットルバルブ11内の弁はその全閉限
界点に強く衝突し、同様に、スロットル開度信号TAに
チャタリングを生ずる。
【0008】また上述のリップル防止とは、運転者がア
クセルペダル10の上に軽く足を乗せたままの状態で例
えば悪路を走行すると、その足の振動が上記の弁に伝わ
り、スロットル開度信号TAにリップルを生ずる。これ
らのチャタリングやリップルは共にスロットル開度信号
TAのノイズ成分となり、究極はマイコンでの処理に誤
動作を生じさせる。そこでチャタリング防止やリップル
防止のために、チャタリングそのものやリップルそのも
のの発生を抑制するのではなく、スロットル開度信号T
Aに補正を加えて見かけ上チャタリング防止やリップル
防止を図るということが行われている。
【0009】スロットル開度信号TAに補正を加えるた
めの、従来のスロットル開度信号補正手法として、次の
3つの手法,およびが提案され、これらのうちの
少なくとも1つを採用して上記補正を行っている。 なまし法:スロットル開度信号TAに一定のフィル
タ処理(ローパスフィルタ)を加え、該信号TAの変化
をなまらせるという手法である。
【0010】 ディレイ法:スロットルバルブ11の
全開側領域に入ったものと、そして全閉側領域に入った
ものとそれぞれ判定されたら、スロットル開度信号TA
に一定の長い遅延を加え、チャタリングによる成分をマ
スクしてしまう方法である。 ヒステリシス法:全開を検出するのは即座に行う一
方、全開から脱出したことを検出するときの検出レベル
を下げて、全開脱出の判定に遅れをもたせるという手法
である。
【0011】なお上記手法,およびについては後
に詳しく説明する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】 上記の手法は他のおよびの手法に比べて優れ
ているが、スロットル開度信号TAの変化に対して、実
際にマイコン処理される時間が常に遅れを有する。この
ためスロットルバルブの開度(弁の開度)の変化に対す
る追従性が、全閉から全開までの全ての範囲に亘って悪
くなるという問題がある。
【0013】 上記のの手法は、スロットルバルブ
が全開領域に入っても、実際にマイコン処理が全開とし
て認定して動作するまでの間にかなりの遅れが生じ、ま
た同様に全閉領域に入ってもマイコン処理が実際に全閉
として認定して動作するまでの間にかなりの遅れを生ず
るので、操縦性が悪いという問題がある。特に、全開領
域で全開と認定するまでの遅れは加速性能に影響し、運
転者に与えるレスポンス感を悪くする。
【0014】 上記の手法は、上記の手法におい
て、全開時における認定の遅れを排除できるものである
が、そのために全開時におけるチャタリングが現れてし
まい、スロットル開度信号TAの補正の目的を達成する
には不完全である、という問題がある。したがって本発
明の目的は、全閉から全開までの全ての範囲でスロット
ル開度信号TAに対して良好な追従性を備えると共に、
全閉時および全開時のチャタリング防止とリップル防止
とを実現する補正スロットル開度信号を生成するための
スロットル開度信号補正装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本構成
を示す図である。本図において、アクセルペダル10、
スロットルバルブ11およびスロットルセンサ12およ
び該センサ12からのスロットル開度信号TAについて
は既に詳しく説明したとおりである。本発明に係るスロ
ットル開度信号補正装置20は、スロットル開度信号T
Aを入力として、これを既述のチャタリング防止やリッ
プル防止のために、補正スロットル開度信号TA′に変
換して出力する。その出力先となる被制御対象は、前述
したような電子制御式エンジンにおける燃料噴射時間で
あり、あるいは自動変速機におけるギア比等である。た
だし、これらは車速やエンジン回転数等の他の制御要素
も必要とする。
【0016】スロットル開度信号補正装置20は、第1
の態様において、図示するとおりなまし付与手段21と
なまし値変更手段22により構成される。なまし付与手
段21は、スロットル開度信号TAの応答性をなまらせ
るためにスロットル開度信号TAの変化分になまし値N
(N=1,2,3…)の逆数を乗算し、補正スロットル
開度信号TA′を生成して出力する。
【0017】なまし値変更手段22は、なまし付与手段
21に対し、当該車両の運行状態に応じて可変のなまし
値Nを設定する。第2の態様では、なまし値変更手段2
2は、なまし値Nを、スロットルバルブ11の全開側近
傍および全閉側近傍の少なくとも一方において、大きく
設定する。
【0018】第3の態様において、なまし値変更手段2
2は、スロットルバルブ11の全開側近傍におけるなま
し値Nを、当該車両の走行速度の増大に伴って大きく設
定する。第4の態様においては、なまし値変更手段22
は、スロットルバルブ11の全閉側近傍におけるなまし
値Nを、当該車両の走行速度の増大に伴って小さく設定
する。
【0019】第5の態様においては、なまし値変更手段
22は、全閉側近傍と判定するためのスレッショルド開
度を、当該車両の走行速度の増大に伴って低開度側にシ
フトする。第6の態様においては、なまし値変更手段2
2は、全開側近傍と判定するためのスレッショルド開度
を、当該車両の走行速度の増大に伴って低開度側にシフ
トする。
【0020】本発明の考え方の基本は、前述した従来技
術の三手法のうち、なまし法に立脚するものである。
しかしこのなまし法と大きく相違するのは、上記第1
の態様に表すとおり、任意のスロットル開度に対し任意
のなまし量を与えることができることである。そうする
と、上記第2の態様に表すとおり、全開側および/また
は全閉側においてのみ所望のなましを加え、それ以外の
全閉から全開までの領域は実質的になまし量=0(生の
スロットル開度信号TAのまま)とすることができ、補
正スロットル開度信号TA′の信号TAに対する追従性
は大幅に向上する。つまり、所定のなまし量を、全開側
のみ、全閉側のみ、あるいはこれら双方にのみ、選択的
に付与することが可能となる。
【0021】なお、なまし付与手段21に入力されるス
ロットル開度信号TAはアナログのままでも、ディジタ
ル信号(この場合はA/D変換器を要する)でも、原理
的にはどちらでも良いが、これらの手段21および22
をマイコン内のソフトウェア処理として実現するのが現
実的であることを考えると、信号TAはディジタル信号
に変換されているのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】図2は本発明の具体的構成例を示
す図である。本図において、スロットルセンサ12はい
わゆるポテンショメータ14からなり、スロットル開度
に応じたスロットル開度信号TAを電圧Vtaとして出力
する。スロットルセンサ12に協働する回路基板は図中
一点鎖線で描かれており、その基板上には少なくともア
ナログ/ディジタル変換器(ADC)31とマイクロコ
ンピュータ(マイコン)32が搭載される。
【0023】アナログの上記電圧VtaはADC31でデ
ィジタル化され、マイコン32に入力される。上記2つ
の手段21および22は、好ましくはこのマイコン32
内に主としてソフトウェアとして形成される。図3は図
2におけるポテンショメータの出力特性を示すグラフ、
図4は図2におけるスロットルセンサ12の出力特性を
示すグラフである。まず図3を参照すると、電圧V
taは、ポテンショメータ14の本来の能力として、例え
ば0Vから5Vまでの出力電圧を供給可能である。な
お、図中の15°は図14に示したオフセットに相当す
る。
【0024】しかし、スロットルバルブ11の弁にはそ
の動作範囲に制限があり、図4に示す特性の電圧Vta
スロットル開度に応じて出力される。図5はマイコン3
2内に形成される手段21および22の一例を示す図で
ある。なまし付与手段21は数値演算部として実現でき
る。この数値演算は例えば
【0025】
【数1】
【0026】で表すことができる。ここにTAはスロッ
トルセンサ12からの生のスロットル開度信号であり、
(i−1)番目の演算サイクルにおいて得られた値TA
i-1 と現在検出中のA/D変換値TAとの間の変化分に
なまし値N(N=1,2,3…)の逆数1/Nを乗算し
てこれをTAi-1 に加え、i番目の演算サイクルにおけ
る値TAi を得る。このTAi が補正スロットル開度信
号TA′に相当する。
【0027】上記の演算式から明らかなようになまし値
がN=1のとき、信号TAと信号TA′は全く同じであ
る。つまりなまし量=0となる。ただし、N=1では既
述のリップル防止が図れなくなるので、N=2以上とな
る。このなまし値Nを例えばN=4,5,6…のように
大きくするとなまし量は大になり、TAの上昇または下
降により変化分(TA−TAi-1 )が大きくなっても、
その変化分を圧縮してTAi-1 に加算(正負双方を含
む)するので、最終的なTAi (=TA′)は大きく上
昇したり下降したりしない。つまり時定数の大きい低域
フィルタ処理を加えたのと等価になる。
【0028】別言すればなまし値がN=1ならば、信号
TAに対する信号TA′の追従性は良好になり、N=
2,3,4…ならば信号TAをなました信号TA′が得
られる。どの程度のなましを加えるかは、なまし値変更
手段22が設定する。図5ではこのなまし値変更手段2
2の一例として、なまし値テーブル34が示されてい
る。これはROM,RAM等で構成できる。
【0029】図6はなまし値テーブル34の第1例を示
す図である。この第1例では、スロットルバルブの開度
が全開側のとき、N=8を出力し、その開度が全閉側の
とき、N=4を出力し、これらの中間ではN=2を出力
するように設定されている。図7は本発明による補正ス
ロットル開度信号の波形例を示す図である。本図の縦軸
はスロットル開度信号(TA,TA′)の振幅、横軸は
時間であり、アクセルペダルを一回踏み込み、そのまま
保持してまた離すという典型例をモデルにしている。な
お、ディジタル信号で表したのでは容易に理解できない
ので、対応するアナログ信号に置き換えて表している。
【0030】本図の実線の波形は、スロットルセンサ1
2からの生の(補正を加えない)スロットル開度信号T
Aを示し、点線の波形は、該信号TAに対しスロットル
開度信号補正装置20(図1)による補正(なまし補
正)を加えた後の補正スロットル開度信号TA′であ
る。まず実線の信号TAについて見ると、アクセルペダ
ルの踏み込み量にほぼ比例して上昇し、全開側でチャタ
リングCHを起こし、その後、アクセルペダルを離す
と、既述のリターンスプリングによる戻りにほぼ比例し
て下降し、全閉側でもチャタリングCHを起こして、零
に至る。
【0031】本発明は全開側および全閉側でのチャタリ
ングおよびリップルを排除しつつ、その中間ではリップ
ルを排除しながら最小の遅れ時間で信号TAに追従可能
な補正スロットル開度信号TA′(点線カーブ)を実現
する。本図の左端にはなまし値Nを示しており、なまし
量(1/N)が大きく、小さく、また大きく変化してい
る。なまし量1/2(N=2)ということは信号TAに
対するなましが小さいことを意味し、なまし量1/8
(N=8)ということは信号TAに対するなましが大き
いことを意味する。
【0032】実線の信号TAに対する点線の信号TA′
の動きを見ると、全開側と全閉側で、TA′のTAに対
するなましは大(1/8または1/4)で、チャタリン
グやリップルに対し不感である。一方、全開側と全閉側
の中間で見ると、TA′のTAに対するなましは小(1
/2)で、リップルについては不感でありながら、信号
TA′は信号TAに忠実に遅れなく追従している。
【0033】上述した本発明の特徴的な動作は図8、図
9および図10を参照すると一層明らかである。図8は
従来のなまし法による補正スロットル開度信号の波形例
を示す図である。本図の見方は前述の図7の場合とほぼ
同じであり、スロットル開度信号(実線のTA)に対し
常になましを加えた補正スロットル開度信号(点線T
A′)を得る。これは例えば図2に示したハードウェア
フィルタ(低域フィルタ)FILによって実現される。
【0034】このなまし法では、全開側に遅れpが、そ
して全閉側に遅れqがそれぞれ現れ、所望のなましを形
成し、チャタリング(図7のCH)を抑制している。し
かしながら、例えば加速時の踏み込み(時間Δt)に対
し、信号TAの立ち上りがΔVtaであるのに比べて信号
TA′の立ち上りがΔVta′と抑圧され、加速性が悪く
なっている。本発明では、そのΔVta′をかなりΔVta
に近づけることができ、加速性(追従性)が改善され
る。
【0035】図9は主として従来のディレイ法によるス
ロットル開度信号の補正を説明するための波形図であ
る。ディレイ法では図示する全開フラグと、全閉フラグ
とを生成して、これらにディレイsとディレイtを加え
る。これらのディレイ分だけ信号TAを遅らせて、一種
のなましを付与している。本図では従来のヒステリシス
法も表しており、全開のヒステリシスは同図最下段に示
すとおり、全開の始めで瞬時応答させるが、全開の終了
はディレイ(なまし)が加わっている。
【0036】図10は主として従来のヒステリシス法の
欠点を説明する図である。本図の第1段では、信号TA
と、なまし法で得られる信号TA′の波形を示し、第2
段ではなまし法で全開と判定されるタイミング、第3段
ではディレイ法で全開と判定されるタイミングを示す。
また第4段では、ヒステリシス法で得られる全開判定信
号を示し、チャタリングCHに完全に応動してしまって
いる。
【0037】図11はなまし値テーブル34の第2例を
示す図である。本図において、その左欄を見ると、なま
し値変更手段22(なまし値テーブル34)は、スロッ
トルバルブ11の全開側近傍におけるなまし値Nを、当
該車両の走行速度の増大に伴って大きく設定する。例え
ば走行速度(SPD)が60Km/hを超えるときは、な
ましを大(1/N=1/16)にする。つまり、低速側
ではなましを小さくする。これは、低速側では、よりレ
スポンスの良好な加速性が要求されるので、なましを小
さくなまし量1/N(=1/8)するのである。
【0038】また図11においてその右欄を見ると、な
まし値変更手段(34)は、スロットルバルブ11の全
閉側近傍におけるなまし値Nを、当該車両の走行速度の
増大に伴って小さく設定する。例えば走行速度(SP
D)が10Km/hを下まわるときは、なましを大(1/
N=1/16)にする。これは渋滞時の車両のシャクリ
を防止するのに好都合である。渋滞時に全閉状態でアク
セルを頻繁にかつ小刻みに操作すると、車両が、バッタ
が飛び跳ねるような動きを示し不快であることはしばし
ば経験する。このようなシャクリも防止することができ
る。
【0039】図12はなまし値テーブル34の第3例を
示す図である。本図においてその右欄を見ると、なまし
値変更手段(34)は、全閉側近傍と判定するためのス
レッショルド開度を、当該車両の走行速度の増大に伴っ
て低開度側にシフトする。またその左欄を見ると、なま
し値変更手段(34)は、全開側近傍と判定するための
スレッショルド開度を、当該車両の走行速度の増大に伴
って低開度側にシフトする。
【0040】同図の右欄を見ると、車両の走行速度が低
速のとき(SPDが10Km/h以下)、全閉側でのスロ
ットルバルブの動きが激しくチャタリングを伴い易い。
したがって、スロットル開度が全閉側にあるという判定
を早目(30°)に出す。同図の左欄を見ると、車両の
走行速度が高速のとき(65Km/h以上)、既に勢い良
く走っているので加速性よりも、チャタリングによる誤
動作防止に重点をおいて、全開側にあるという判定を早
目(65°)に出す。
【0041】図13は図12で説明したスレッショルド
開度を説明するための図である。なお、本図は既述の図
7の波形図の中に、図12におけるスレッショルド開度
を抽き表している。図13内に四角で囲んだ65°,7
0°,25°,30°がそれである。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
ロットルセンサからのスロットル開度信号より、チャタ
リングやリップルによるノイズ成分を十分排除しつつ、
該スロットル開度信号に対しきわめて追従性の良い補正
スロットル開度信号が得られる。
【0043】また渋滞時における不快なシャクリも防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の具体的構成例を示す図である。
【図3】図2におけるポテンショメータの出力特性を示
すグラフである。
【図4】図2におけるスロットルセンサの出力特性を示
すグラフである。
【図5】マイコン32内に形成される手段21および2
2の一例を示す図である。
【図6】なまし値テーブル34の第1例を示す図であ
る。
【図7】本発明による補正スロットル開度信号の波形例
を示す図である。
【図8】従来のなまし法による補正スロットル開度信号
の波形例を示す図である。
【図9】主として従来のディレイ法によるスロットル開
度信号の補正を説明するための波形図である。
【図10】主として従来のヒステリシス法の欠点を説明
する図である。
【図11】なまし値テーブル34の第2例を示す図であ
る。
【図12】なまし値テーブル34の第3例を示す図であ
る。
【図13】図12で説明したスレッショルド開度を説明
するための図である。
【図14】スロットル開度信号に関連する内燃機関の一
般的な構成を示す図である。
【符号の説明】
10…アクセルペダル 11…スロットルバルブ 12…スロットルセンサ TA…スロットル開度信号 TA′…補正スロットル開度信号 20…スロットル開度信号補正装置 21…なまし付与手段 22…なまし値変更手段 32…マイクロコンピュータ(マイコン) 34…なまし値テーブル

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットルセンサ(12)より、アクセ
    ルペダル(10)に連動して開閉するスロットルバルブ
    (11)の開度に応じて出力される、アナログのスロッ
    トル開度信号を1つの制御要素とする内燃機関に搭載さ
    れ、該スロットル開度信号になましを加えて出力するス
    ロットル開度信号補正装置において、 前記スロットル開度信号の応答性をなまらせるために該
    スロットル開度信号の変化分になまし値N(N=1,
    2,3…)の逆数を乗算し、補正スロットル開度信号を
    生成して出力するなまし付与手段(21)と、 前記なまし付与手段(21)に対し、当該車両の運行状
    態に応じて可変の前記なまし値Nを設定するなまし値変
    更手段(22)と、からなり、 前記なまし値変更手段(22)は、前記なまし値Nを、
    前記スロットルバルブの全開側近傍および全閉側近傍の
    少なくとも一方において、大きく設定する ことを特徴と
    するスロットル開度信号補正装置。
  2. 【請求項2】 前記なまし値変更手段(22)は、前記
    スロットルバルブの全開側近傍における前記なまし値N
    を、当該車両の走行速度の増大に伴って大きく設定する
    請求項に記載のスロットル開度信号補正装置。
  3. 【請求項3】 前記なまし値変更手段(22)は、前記
    スロットルバルブの全閉側近傍における前記なまし値N
    を、当該車両の走行速度の増大に伴って小さく設定する
    請求項に記載のスロットル開度信号補正装置。
  4. 【請求項4】 前記なまし値変更手段(22)は、前記
    全閉側近傍と判定するためのスレッショルド開度を、当
    該車両の走行速度の増大に伴って低開度側にシフトする
    請求項に記載のスロットル開度信号補正装置。
  5. 【請求項5】 前記なまし値変更手段(22)は、前記
    全開側近傍と判定するためのスレッショルド開度を、当
    該車両の走行速度の増大に伴って低開度側にシフトする
    請求項に記載のスロットル開度信号補正装置。
JP31814295A 1995-12-06 1995-12-06 スロットル開度信号補正装置 Expired - Fee Related JP3335514B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31814295A JP3335514B2 (ja) 1995-12-06 1995-12-06 スロットル開度信号補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31814295A JP3335514B2 (ja) 1995-12-06 1995-12-06 スロットル開度信号補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09158773A JPH09158773A (ja) 1997-06-17
JP3335514B2 true JP3335514B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=18095972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31814295A Expired - Fee Related JP3335514B2 (ja) 1995-12-06 1995-12-06 スロットル開度信号補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3335514B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100656596B1 (ko) * 2005-08-12 2006-12-11 현대자동차주식회사 Tps 커넥터 터미널부 채터링에 의한 시동 꺼짐 방지방법
JP2015105042A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 トヨタ自動車株式会社 車両の車体振動制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09158773A (ja) 1997-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100579234B1 (ko) 내연기관의 토크 제어 방법
US5101786A (en) Control system for controlling output torque of internal combustion engine
US7869931B2 (en) Engine controller
US5595159A (en) Method and arrangement for controlling the power of an internal combustion engine
US4924832A (en) System and method for controlling ignition timing for internal combustion engine
US4640243A (en) System and method for controlling intake air flow for an internal combustion engine
US4461254A (en) Device for controlling the position of an element which controls the fuel-air mixture
JPS5917053A (ja) パワ−・トランスミツシヨン用クラツチの制御システム
KR20190002048A (ko) 쓰로틀 이원화 가속제어방법 및 차량
JP3335514B2 (ja) スロットル開度信号補正装置
JP2001173505A (ja) 車両用エンジンの制御装置
JPH05231225A (ja) 車両のトルク制御装置
JP2683647B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2553850B2 (ja) スロツトルバルブ制御装置
JP3006637B2 (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
JP3029340B2 (ja) パワートレインの制御装置
JP3893633B2 (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
JP3451665B2 (ja) パワートレインの制御装置
JP2550290B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御方法及び装置
KR100189493B1 (ko) 엔진 쇼크 및 저크를 개선하기 위한 방법
JP2008309022A (ja) 車両制御装置
JP3051205B2 (ja) エンジン及び自動変速機の制御装置
JP2998335B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2521049B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2754758B2 (ja) エンジンの絞り弁開度制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020625

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090802

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100802

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100802

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110802

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees