JP2008309022A - 車両制御装置 - Google Patents

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真典 嶋田
Akio Matsunaga
彰生 松永
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英一 小野
Masahiko Mizuno
雅彦 水野
Eiichi Yasuda
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Abstract

【課題】運転者が要求する加速を実現でき、その加速の持続感を運転者に与えることができる車両制御装置を提供する。
【解決手段】車両の運転者が要求する要求加速度Gdemをアクセル開度accpに応じて算出し、要求加速度Gdemに対して周波数に応じた重み付けを行うことにより運転者が知覚し得る要求加速状態量Xを算出する。次いで、要求加速状態量Xが負の場合、要求加速状態量Xの変化を運転者が弁別できない範囲内で要求加速状態量Xを小さい方向に補正することにより目標加速状態量を算出し、その目標加速状態量が得られるように、車両に搭載された内燃機関を操作する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両の運転者が要求する加速を実現可能な車両制御装置に関する。
車両の運転者の加速期待を車両に搭載された原動機の負荷量の増加にて検出し、その加速期待に応えるように、車両の目標駆動力の増加補正により加速の伸び感を演出する車両制御装置が知られている(特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献2が存在する。
特開2003−312318号公報 特開2004−225685号公報
特許文献1の制御装置は、加速期待が大きければ増加補正率を大きく、加速期待が小さければ増加補正率を小さくすることによって目標駆動力の増加補正を行っている。しかし、車両に搭載される原動機にて発揮できる駆動力が不足した場合には、運転者の期待に見合った目標駆動力を実現できないため、加速の伸び感の演出ができなくなる問題がある。
そこで、本発明は運転者が要求する加速を実現でき、その加速の持続感を運転者に与えることができる車両制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両制御装置は、車両の運転者に作用する前記車両の前後方向に関する加速度について前記車両の運転者が要求する要求加速度を前記車両に搭載された加速度操作部材の操作量に応じて算出する要求加速度算出手段と、前記要求加速度算出手段にて算出された要求加速度に対して周波数に応じた重み付けを行うことにより前記車両の運転者が知覚し得る要求加速状態量を算出する知覚加速特性フィルタ手段と、前記知覚加速特性フィルタ手段にて算出された要求加速状態量に基づいて目標加速状態量を算出する目標加速状態量算出手段と、前記目標加速状態量算出手段にて算出された目標加速状態量が得られるように、前記車両の制御要素を操作する加速制御手段とを備え、前記目標加速状態量算出手段は、前記知覚加速特性フィルタ手段にて算出された要求加速状態量が負の場合、前記要求加速状態量の変化を前記車両の運転者が弁別できない範囲内で、前記要求加速状態量を小さい方向に補正することにより前記目標加速状態量を算出して、上述した問題を解決する(請求項1)。
運転者が加速を体感する場合、車両前後方向に関する運動の周波数に応じてその感覚が相違することが知られている。例えば、1Hz以下の周波数領域では運転者が知覚し得る物理量(知覚物理量)が加速度の微分値であるジャークであることが知られている。また、1〜4Hzの周波数領域では知覚物理量が加速度であることが知られており、更に4Hz以上の周波数領域では知覚物理量が速度であることが知られている。本発明の車両制御装置によれば、運転者の加速要求を反映した要求加速度に対して周波数に応じた重み付けが行われ、これによって運転者が知覚し得る物理量として要求加速状態量が算出される。そして、要求加速状態量に基づいて算出された目標加速状態量が得られるように車両の制御要素が操作されるため運転者が要求する加速を実現することができる。特に、要求加速状態量が負の場合には、要求加速状態量の変化を運転者が弁別できない範囲内で、その要求加速状態量が小さい方向に補正されることにより目標加速状態量が算出される。即ち、要求加速状態量が正から負に転じた後には、運転者がその変化を感じない範囲で要求加速状態量が小さい方向に補正されて目標加速状態量が算出されて行く。これにより、初期応答を体感した運転者に対して加速の減少方向への変化、即ち加速の伸び感の変化を感じさせない状態を維持できるため、運転者に対して加速の伸びを感じさせる時間を可能な限り長びかせることができる。つまり、加速の持続感を運転者に対して与えることができる。
本発明の一態様においては、前記目標加速状態量算出手段は、前記要求加速状態量が正から負に転じた後の初回に算出する前記目標加速状態量の初期値が、前記車両の運転者が知覚できない範囲内でかつ負の値となるように、前記要求加速状態量を小さい方向に補正してもよい(請求項2)。この場合には、要求加速状態量が正から負に転じたことを運転者に認識させないことができる。そのため、初期応答から加速の伸び感へ滑らかに繋がる上質な加速感を運転者に提供できる。
本発明の一態様においては、前記目標加速状態量算出手段は、前記要求加速状態量の変化を弁別できない前記範囲内の上限に偏った状態を保ちつつ前記要求加速状態量を小さい方向に補正してもよい(請求項3)。加速の伸び感を運転者に与える時間を長びかせることと、運転者が期待する車速に早く到達させることとは相反する。この態様によれば、運転者が要求加速状態量の変化を弁別できない範囲の上限に偏った状態で目標加速状態量が変化することになるので、目標加速状態量の変化が過小にならず、上記の相反する要求を適度に調和させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、運転者が知覚し得る要求加速状態量に基づいて算出された目標加速状態量が得られるように車両の制御要素が操作されるため、運転者が要求する加速を実現することができる。更に、要求加速状態量が負の場合には、要求加速状態量の変化を運転者が弁別できない範囲内で、その要求加速状態量が小さい方向に補正されることにより目標加速状態量が算出される。これにより、初期応答を体感した運転者に対して加速の伸び感の変化を感じさせない状態を維持できるため、運転者に対して加速の伸びを感じさせる時間を可能な限り長びかせることができる。その結果、加速の持続感を運転者に対して与えることができる。
図1は本発明の車両制御装置が適用された車両の概略を示している。車両1には制御要素としての内燃機関2が走行用動力源として搭載されている。内燃機関2は4つの気筒3が一列に並べられた直列4気筒型のガソリンエンジンとして構成される。各気筒3には、エアフィルタ5にて濾過された空気と燃料噴射弁6にて噴射された燃料とが混合した混合気が吸気通路4によって導かれる。内燃機関2の吸入空気流量は吸気通路4に設けられたスロットル弁7にて調整され、その吸入空気流量に応じた燃料が燃料噴射弁6にて噴射されることにより、各気筒3に導かれる混合気の空燃比が所定の空燃比に調整される。各気筒3に導かれた混合気は不図示の点火プラグにて着火され、その燃焼によりクランクシャフト8から所定トルクが出力される。各気筒3における燃焼後の排気は排気通路9に導かれ、その排気通路9に設けられた不図示の排気浄化装置にて排気中の有害物質が浄化されてから大気に放出される。
内燃機関2のクランク軸8には所定の変速段を持つトランスミッション10が連結され、トランスミッション10にて変速されたクランクシャフト8の回転はプロペラシャフト11及び差動装置12を介して左右の駆動輪13に伝達される。これにより、内燃機関2は車両1の走行用動力源として機能する。車両1の運転状態は、運転者にて操作されるアクセルペダル14の操作量に応じて演算される指令トルクが内燃機関2から出力されるように内燃機関2がエンジンコントロールユニット(ECU)20にて操作されることにより制御される。車両制御装置としてのECU20はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えたコンピュータユニットとして構成される。例えば、ECU20は吸入空気量、燃料噴射量、燃料噴射時期等の運転パラメータを変化させることにより指令トルクが得られるように内燃機関2を操作する。ECU20には、車両1の運転状態を制御するため各種のセンサからの信号が入力されるが、ここでは、本発明に関連するもののみを図示する。即ち、ECU20にはアクセルペダル14の踏み込み量(アクセル開度)に応じた信号を出力するアクセル開度センサ21及び車両1の速度(車速)に応じた信号を出力する車速センサ22からの信号がそれぞれ入力される。
本形態は運転者がアクセルペダル14を踏み込んでから所要の加速度が得られるまでの加速過渡期における車両1の制御にその特徴がある。以下、加速過渡期においてECU20が行う制御について説明し、定常時におけるECU20の制御については説明を省略する。
まず、本形態の車両制御装置に適用される原理について説明する。一般に、車両の前後運動の周波数によって、運転者が車両の加速を体感する感覚が異なることが知られている。図2は車両が前後運動する際に、その車両の加速方向を運転者が座席に着座しながら知覚できる最小加速度、即ち知覚閾値の周波数特性を示す図である。この図に示すように、1Hz以下の周波数領域では、周波数に反比例して知覚閾値の加速度が小さくなる。従って、この周波数領域において運転者が知覚する物理量、即ち知覚物理量は加速度を微分したジャークである。また、1〜4Hzの周波数領域では、知覚閾値の加速度が一定であるので、この周波数領域における知覚物理量は加速度である。更に4Hz以上の周波数領域では、周波数に比例して知覚閾値の加速度が増加するので、この周波数領域における知覚物理量は速度となる。このように、車両の前後運動に対する運転者の知覚物理量が周波数領域で異なっている。そこで、車両の前後加速度をこの知覚閾値特性の逆特性のフィルタ(以下、知覚加速特性フィルタという。)を通すことにより、周波数に対する感度が補正され、運転者が感じている加速状態量が求めることができる。また、運転者が要求している要求加速度に対応する要求加速状態量も同様に求めることができる。
一般に、人間のセンサ能力には、知覚閾値の他に、知覚物理量の所定の大きさからの変化を知覚する最小の知覚物理量、即ち弁別閾値がある。車両の運転者は例えばアクセルペダルを全開に踏み込むことにより、加速初期のレスポンス感と加速後半の加速の伸び感とを期待する。その運転者の期待に応えるには、運転者が感じるレスポンス感と加速の伸び感とを定義するとともに、上述した人間の知覚物理量とセンサ能力に関する知見を生かすことが望ましい。
図3は要求加速度の時間変化を示した図である。この図の破線で示すように、一般の車両においては、時刻t0〜t1までの加速初期の加速度の立ち上がりは車両の静的な駆動トルクと走行抵抗とに基づいた要求加速度により表され最大加速度G1maxまで達する。これにより、運転者は加速の立ち上がりのレスポンスを良好なものと感じる。しかし車速の増加に伴って走行抵抗が増加すると、G1max以降での加速度の減少変化が大きくなるので、運転者がその変化を弁別して加速の伸びを感じなくなる。そこで、本形態の車両制御装置においては、実線に示すように車両1が発生できる最大加速度G1maxで加速度を立ち上げるのでなく、運転者がG1maxを発生していると感じることができる所定の比率(加速状態量の弁別閾値)のレベルGcまで加速度を低下させる。また、本形態の車両制御装置は、加速度レベルGc以降の加速度を運転者が加速の変化を弁別できない範囲内で変化させることにより、図示する要求加速度特性線と交差するまでの時間Tをできる限り長くする。これにより、運転者が加速の伸びを感じる時間を長くできるため、G1max相当のレスポンス感と伸び感とを運転者に与えることができる。なお、図3の実線の特性は以下に述べる制御の実行結果として得られる加速度波形を示している。
図4はECU20が行う加速制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。この制御ルーチンのプログラムはECU20のROMに保持されており、適時に読み出されて所定の演算周期で繰り返し実行される。まず、ECU20はステップS1において、現在の車両1の状態を把握するため、加速制御に使用する各種の車両運転パラメータを取得する。例えば、ECU20は車両運転パラメータとして、アクセルペダル14の操作量としてのアクセル開度accpや車両1の車速V等を取得する。アクセル開度accpはアクセル開度センサ21の出力信号に基づいて、車速Vは車速センサ22の出力信号に基づいてそれぞれ取得される。
次に、ECU20はステップS2において、運転者が要求する加速度である要求加速度GdemをステップS1で取得したパラメータの値に基づいて算出する。要求加速度Gdemの算出は、例えば図5に示すアクセル開度accpに対する要求加速度Gdemを車速V毎に対応付けたマップを利用して実現できる。
次に、ECU20はステップS3において、要求加速度Gdemを上述した要求加速状態量Xへ変換する。この変換には図6に示す特性を持った知覚加速特性フィルタを利用する。このフィルタは図2に示した知覚閾値特性の逆特性を持っており、具体的には1Hz以下で20dB/decad、1〜4Hzで0dB、4Hz以上で−20dB/decadの特性を有するバンドパスフィルタとして構成されている。このフィルタにステップS2で算出された要求加速度Gdemを入力すると、周波数に応じて要求加速度に重み付けが行われ、これにより運転者が知覚し得る要求加速状態量Xが出力される。
次に、ECU20は要求加速状態量Xが0以上か否かを判定する。要求加速状態量Xが0以上の場合は、ステップS5に進んで目標加速状態量Yを算出する。一方、要求加速状態量Xが0以上でない場合、即ち要求加速状態量Xが負の場合には、ステップS6に進んで、要求加速状態量Xが正から負に転じた後の初回演算に該当するか否かを判定する。初回演算の場合はステップS7に進んで目標加速状態量Yを算出する。一方、初回演算でない場合はステップS8に進んで目標加速状態量Yを算出する。これらのステップで目標加速状態量Yが算出された後には、ステップS9に進んで目標加速状態量Yが得られるように内燃機関2のトルク制御を実行する。即ち、ECU20は今回のルーチンで内燃機関2から出力させるべき指令トルクを演算し、その指令トルクが内燃機関2から出力されるように内燃機関2を操作して今回のルーチンを終了する。
図4に示したように、ステップS5、ステップS7及びステップS8のそれぞれで算出される目標加速状態量Yはそれらの算出方法が互いに相違している。即ち、要求加速状態量Xが0以上の場合に実行されるステップS5では、要求加速状態量Xに(1−Wb)を乗じたものよりも少し大きな値に要求加速状態量Xを補正したものを目標加速状態量Yとして算出する。即ち、次の式1を満足する目標加速状態量Yが算出される。
Y>X(1−Wb) ・・・・・・1
ここで、Wbはウェーバー比として知られる弁別閾値であり、その値は被験者が加速状態量の変化を感じられるか否かを実験的に調べることにより適正値に設定されている。
また、要求加速状態量Xが負で、かつ初回演算に該当する場合に実行されるステップS7では、要求加速状態量Xを負の知覚閾値−dXより少し大きな値に補正したものを目標加速状態量Yの初期値Y(0)として算出する。即ち、次の式2を満足する初期値Y(0)が算出される。
0>Y(0)>−dX ・・・・・・2
更に、要求加速状態量Xが負で、かつ初回演算に該当しない場合に実行されるステップS8では、前回算出した目標加速状態量Y(t−Δt)に(1+Wb)を乗じたものよりも少し小さな値(絶対値で言えば少し大きな値)を今回の目標加速状態量Y(t)として算出する。即ち、次の式3を満足する目標加速状態量Y(t)が算出される。
(t)<Y(t−Δt)×(1+Wb) ・・・・・・3
ここで、Δtはトルク制御を実行する周期に相当し、Δtは人間が変化を弁別し得る単位時間(例えば、約0.3sec)に設定される。
図4に示した制御ルーチンを繰り返し実行することにより、図7に示した制御挙動を得ることができる。図7は運転者が定常状態からアクセルペダル14を全開まで踏み込んだケースにおける制御挙動の一例を示したタイミングチャートである。この図に示すように、時刻t0に運転者がアクセルペダル14を踏み込み始めてその開度が全開に到達する時t2までの期間は要求加速加速状態量Xは0以上である。このため、この期間における目標加速状態量Yは、要求加速状態量Xに(1−Wb)を乗じたものよりも少し大きな値に要求加速状態量Xを補正したものとして算出される。これにより、運転者が加速感を感じることができる限界付近まで要求加速状態量Xが減少方向に補正されて目標加速状態量Yが算出されることになるので、運転者に対して良好な初期の加速レスポンスを与えることができる。
要求加速状態量Xが正から負に転じた後の目標加速状態量Yの初期値Y(0)は、要求加速状態量Xを負の知覚閾値−dXよりも少し大きな値に補正したものとして算出される。それ以降は、前回算出した目標加速状態量Y(t−Δt)に(1+Wb)を乗じたものよりも少し小さな値を今回の目標加速状態量Y(t)として算出する。目標加速状態量Yが前回算出した目標加速状態量Y(t−Δt)から、これに(1+Wb)を乗じたものへ変化した場合には、運転者がその変化を弁別できる限界に相当する。従って、前回の目標加速状態量Y(t−Δt)に(1+Wb)を乗じたものよりも少し小さな値を今回の目標加速状態量Y(t)として算出することにより、目標加速状態量Yの変化前後の比を運転者がその変化を弁別できない範囲内に収めることができる。その範囲は図7に示すように負の弁別閾値−Wbよりも大きく、かつ正の弁別閾値Wbよりも小さい範囲である。本形態の車両制御装置では、目標加速状態量Yの変化前後の比がその範囲内に収まっていればよいが、好ましくは目標加速状態量Yの変化前後の比がその範囲の上限に偏った状態に保つとよい。一般に加速の伸び感を運転者に与える時間を長びかせることと、運転者が期待する車速に早く到達させることとは相反するが、このようにすることで目標加速状態量Yの変化が過小にならないため相反する要求を適度に調和させることができる。
以上の車両制御装置によれば、目標加速状態量Yの初期値Y(0)が負の知覚閾値−dXよりも大きくかつ0よりも小さい範囲内の値に算出され、以降の目標加速状態量Yが要求加速状態量Xの変化を運転者が弁別できない範囲内で要求加速状態量Xを小さい方向に補正することにより算出される。そのため、要求加速状態量Xが正から負に転じたことを運転者に認識させないまま、運転者が加速の伸び感の変化を認識しない状態に維持できる。これにより、加速の伸びを感じさせる時間Tを可能な限り長びかせることができる。なお、図7の時間T′は目標加速状態量Yが負の知覚閾値−dXよりも大きくかつ0よりも小さい範囲内に収まるように制御した比較例において加速の伸びを感じさせる時間を示している。従って、本形態に係る車両制御装置は、この比較例よりも加速の伸びを感じさせる時間Tを長くすることができる。
上記の形態において、ECU20は、図4のステップS2を実行することにより本発明に係る要求加速度算出手段として、図4のステップS3を実行することにより本発明に係る知覚加速特性フィルタ手段として、図4のステップS4〜ステップS8を実行することにより本発明に係る目標加速状態量算出手段として、図4のステップS9を実行することにより加速制御手段として、それぞれ機能する。
但し、本発明は上記の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の形態にて実施できる。上記の形態は内燃機関を搭載した車両の制御装置であるが、車両の走行用動力源は内燃機関に限らない。例えば、電動機を走行用動力源として搭載した車両に本発明を適用することもできるし、内燃機関とともに電動機を搭載したハイブリッド車両に本発明を適用することもできる。
上記の形態では内燃機関2を操作して車両1の加速度を変化させているが、運転者に作用する加速度を変化させる目的で操作されるべき制御要素は本形態の例に限らない。例えば、図4のルーチンで演算される目標加速状態量Yが得られるように可変質量型のフライホイール等を操作したり、車両のトランスミッションが無段階の自動変速装置として構成されている場合にはその変速比を目標加速状態量Yが得られるように操作することもできる。更に、運転者に作用する加速度に影響する制御要素は、車両に発生する加速度に影響する制御要素のみに限らない。例えば、内燃機関及びトランスミッション等の制御によって車両に与えられる加速度が同一であっても、車両の運転席のシートバックの角度、面圧等を変化させることにより運転者に作用する加速度を変化させることができる。また、車両のサスペンションが減衰特性を調整可能な構造を有する場合には、サスペンションの減衰特性を変化させて車両のスコート(ピッチング運動)を制御することにより、運転者に作用する加速度を変化させることができる。従って、目標加速状態量Yの少なくとも一部をシートバック角度又はサスペンションの減衰特性の制御によって得るようにすることもできる。
本発明の車両制御装置が適用された車両の概略を示した図。 知覚閾値の周波数特性を示す図。 運転者が要求する要求加速度の時間変化を示した図。 加速制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャート。 アクセル開度accpに対する要求加速度Gdemを車速V毎に対応付けたマップの一例を示した図。 知覚加速特性フィルタの特性を示した説明図。 運転者が定常状態からアクセルペダルを全開まで踏み込んだケースにおける制御挙動の一例を示したタイミングチャート。
符号の説明
1 車両
2 内燃機関(制御要素)
14 アクセルペダル(加速操作部材)
20 ECU(要求加速度算出手段、知覚加速特性フィルタ手段、目標加速状態量算出手段)

Claims (3)

  1. 車両の運転者に作用する前記車両の前後方向に関する加速度について前記車両の運転者が要求する要求加速度を前記車両に搭載された加速度操作部材の操作量に応じて算出する要求加速度算出手段と、前記要求加速度算出手段にて算出された要求加速度に対して周波数に応じた重み付けを行うことにより前記車両の運転者が知覚し得る要求加速状態量を算出する知覚加速特性フィルタ手段と、前記知覚加速特性フィルタ手段にて算出された要求加速状態量に基づいて目標加速状態量を算出する目標加速状態量算出手段と、前記目標加速状態量算出手段にて算出された目標加速状態量が得られるように、前記車両の制御要素を操作する加速制御手段とを備え、
    前記目標加速状態量算出手段は、前記知覚加速特性フィルタ手段にて算出された要求加速状態量が負の場合、前記要求加速状態量の変化を前記車両の運転者が弁別できない範囲内で、前記要求加速状態量を小さい方向に補正することにより前記目標加速状態量を算出することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記目標加速状態量算出手段は、前記要求加速状態量が正から負に転じた後の初回に算出する前記目標加速状態量の初期値が、前記車両の運転者が知覚できない範囲内でかつ負の値となるように、前記要求加速状態量を小さい方向に補正することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記目標加速状態量算出手段は、前記要求加速状態量の変化を弁別できない前記範囲内の上限に偏った状態を保ちつつ前記要求加速状態量を小さい方向に補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両制御装置。
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