JP2014163317A - 車両駆動システムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機付きの内燃機関と無段変速機とを備えた車両駆動システムにおいて、ストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替えた際のトルクショックを低減することができる車両駆動システムの制御装置を提供する。
【解決手段】運転者のアクセルの操作により得られる指示出力に基づいて指示トルクを算出する。ストイキ燃焼における最低トルクである理論空燃比最低トルクを算出する。リーン燃焼で出力可能な最大トルクであるリーン最大トルクを算出する。そして、前記指示トルクが前記リーン最大トルクより大きく、かつ前記理論空燃比最低トルクより小さい場合に、前記内燃機関に要求するトルクである要求トルクを前記理論空燃比最低トルクに設定し、前記指示トルクが前記リーン最大トルク以下の場合に、前記要求トルクを前記指示トルクに設定する。前記要求トルクに応じて前記無段変速機の変速比を制御する。
【選択図】図3

Description

この発明は、内燃機関と無段変速機とを備える車両駆動システムの制御装置に関し、より詳細には、ストイキ燃焼からリーン燃焼への切り替えの際、内燃機関のトルクの制御を行う制御装置に関する。
従来、例えば引用文献1に開示されるように、燃焼モードをストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替えることができるリーン燃焼内燃機関が知られている。ここでいうストイキ燃焼とは、内燃機関に供給する混合気の空燃比が理論空燃比(A/F=14.6)になるように、空気と燃料とを混合して燃焼することをいう。また、リーン燃焼とは、内燃機関に供給する混合気の空燃比がリーン空燃比(例えばA/F=20〜24)になるように、空気と燃料とを混合して燃焼することをいう。
特開平10−037791号公報
上記の内燃機関では、燃焼モードの切り替えに際して、空燃比の段差によって出力に変化が生じることがある。図10は、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際の車速の変化を示している。図10に実線で示されるドライバーの減速要求に比して、図10に一点鎖線で示される実際の速度変化は、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替わった時点において、急に低い値を示している。この急な減速により、ドライバビリティが悪化する可能性がある。この原因について、以下に図11及び図12を用いて詳述する。
図11は、自然吸気の内燃機関において、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際のトルク及び空気量の変化を示している。図11には、ストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替わった直後に、実トルクが要求トルクに比して低くなる現象(トルクショック)が示されている。このトルクショックが上記の急な減速を引き起こしている。さらに、このトルクショックは、過給機付きの内燃機関において顕著に表れる。
図12は、過給機付きの内燃機関において、過給領域においてストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際のトルク及び過給圧の変化を示している。図12に示すように、過給機付きの内燃機関では、過給機を備えていない内燃機関、例えば図11において説明した内燃機関に比して、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際のトルクショックが大きい。これは、図12に示すように、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際の要求過給圧に対して実過給圧が不足していることに起因する。この実過給圧の不足は、ストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替えた際の内燃機関の運転領域が過給領域である場合に引き起こされる。この場合、まず、要求過給圧を満たすためにウェイストゲートバルブが閉じる。その後、過給圧が上昇して実過給圧も増加する。ここで、ウェイストゲートバルブが閉じてから過給圧が上昇するまでにターボラグが生じる。このターボラグにより実過給圧が不足してトルクショックが引き起こされてしまう。従って、特に、過給機付きの内燃機関において、燃焼モードを切り替える際のトルクショックを低減させることが望まれる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給機付きの内燃機関と無段変速機とを備えた車両駆動システムにおいて、過給領域においてストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替えた際のトルクショックを低減することができる車両駆動システムの制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、車両駆動システムの制御装置であって、
排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機を備えた内燃機関と、
前記内燃機関に接続され、変速比制御により機関回転数を変更可能な無段変速機と、を備える車両駆動システムの制御装置において、
前記内燃機関のトルク及び機関回転数に応じて、ストイキ燃焼とリーン燃焼とを切り替える燃焼モード切替手段と、
運転者のアクセルの操作により得られる指示出力に基づいて指示トルクを算出する指示トルク算出手段と、
過給領域のストイキ燃焼における最低トルクである理論空燃比最低トルクを機関回転数に基づいて算出する理論空燃比最低トルク算出手段と、
過給領域のリーン燃焼での出力可能な最大トルクであるリーン最大トルクを内燃機関の運転状態に基づいて算出するリーン最大トルク算出手段と、
前記指示トルクが前記リーン最大トルクより大きく、かつ前記理論空燃比最低トルクより小さい場合に、前記内燃機関に要求するトルクである要求トルクを前記理論空燃比最低トルクに設定し、前記指示トルクが前記リーン最大トルク以下の場合に、前記要求トルクを前記指示トルクに設定する要求トルク設定手段と、
前記要求トルクに応じて前記指示出力が得られるように前記無段変速機の変速比を制御する変速比制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた場合の機関回転数を前記リーン最大トルク及び前記指示出力に基づいて予測機関回転数として算出する予測機関回転数算出手段を更に備え、
前記要求トルク設定手段は、前記予測機関回転数があらかじめ設定されている目標機関回転数以下の場合、前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、前記変速比制御手段は、前記要求トルク設定手段が前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定した後の減速中において、機関回転数を一定に制御することを特徴とする。
また、第4の発明は、第2または第3の発明において、前記要求トルク設定手段は、前記要求トルク設定手段が前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定した後の減速中に運転者のアクセルの操作による加速指示あった場合、前記要求トルクを前記指示トルクに設定することを特徴とする。
第1の発明によれば、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際に、過給圧不足により発生していたトルクショックを軽減することができる。この結果、切り替え時の急減速を抑制して、減速時の速度変化を運転者の要求に追従させることができるようになり、ドライバビリティが向上する。
第2の発明によれば、切り替えの指標としてエンジン回転数を用いるため、エンジン回転数に応じた燃焼モードの切り替えが可能になる。ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替える際のエンジン回転数が低いほど、エンジン回転数の変化を抑えられることがわかっている。このため、切り替えの目標エンジン回転数を低く設定することにより、切り替え時のエンジン回転数の変化を抑えることができる。この結果、運転者に違和感を与えることなく切り替えを行うことができる。
第3の発明によれば、燃焼モードの切り替え後に一定のエンジン回転数で減速できる。このため、エンジン回転数の変化を抑えることができる。
第4の発明によれば、運転者からのアクセル操作による加速指示があった場合、すぐに指示出力を出力することができる。
実施の形態1の制御の構成を表したブロック図である。 実施の形態1において、過給エンジンが定常状態であることを前提として設定された燃焼モードのマップのイメージを表した図である。 運転者の減速要求があった際に実施の形態1の協調制御を実施した場合のトルクとエンジン回転数との変化を表した図である。 実施の形態1において、PTM12が実行する協調制御のフローチャートである。 実施の形態1において、ENG制御部20が実行する協調制御のフローチャートである。 運転者の減速要求があった際に実施の形態1における協調制御を行った場合の各種パラメータの時系列の変化を表したイメージ図である。 運転者の減速要求があった際に実施の形態2の協調制御を実施した場合のトルクとエンジン回転数との変化を表した図である。 実施の形態2において、PTM12が実行する協調制御のフローチャートである。 運転者の減速要求があった際に実施の形態2における協調制御を行った場合の各種パラメータの時系列の変化を表したイメージ図である。 ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際の車速の変化を示している。 自然吸気の内燃機関において、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際のトルク及び空気量の変化を示している。 過給機付きの内燃機関において、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際のトルク及び過給圧の変化を示している。
実施の形態1.
実施の形態1に係る制御装置が適用される車両駆動システムは過給エンジンを備えている。過給エンジンは、ターボ過給機を備えた火花点火式の4サイクルレシプロエンジンである。ターボ過給機は、燃焼行程で発生した排気を利用して吸入空気を過給する。また、エンジンは、過給のために利用する排気量を調節するウェイストゲートバルブ(以下、WGVともいう。)を備えている。さらに、エンジンには、運転状態に応じた過給領域が設定してある。運転状態が過給領域に到達するとウェイストゲートバルブが閉じて過給が行われる。
エンジンには、無段変速機(以下、CVTともいう。)が接続されている。無段変速機は、連続的に変速比を制御することができる。このため、トルクとエンジン回転数とを制御して、運転状態に応じた最も効率の良いトルクを出力し、燃料の消費率を最小に抑えることができる。
エンジンには、2つの燃焼モードがある。2つの燃焼モードのうち、1つはストイキ燃焼であり、もう1つはリーン燃焼である。ストイキ燃焼では、エンジンの燃焼室に供給する混合気の空燃比が理論空燃比(A/F=14.6)になるように、吸入空気と燃料とが調節される。また、リーン燃焼では、理論空燃比に比べて空燃比が高く(例えばA/F=20〜24)なるように、吸入空気と燃料とが調節される。
それぞれの燃焼モードにおける空燃比を比べると、リーン燃焼はストイキ燃焼よりも1サイクル当たりに要求する空気量が多いことがわかる。このため、エンジンにおいて燃焼モードが切り替わると要求空気量が変化する。例えば、車両が減速してストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替わったときに、その時点での要求空気量が急増する。さらに、その時点における運転状態が過給領域であれば、WGVが閉じられエンジンにおいて過給が行われる。しかしながら、WGVが閉じてから過給圧が立ち上がるまでの間に生じるターボラグにより、実際に供給される過給圧(以下、実過給圧という。)が急増した要求過給圧を満たせない。この結果、トルクショックが生じてしまう。
そこで、実施の形態1に係わる制御装置は、図1に示す構成を採用した。図1は、実施の形態1の制御の構成を表したブロック図である。図1に示すシステムは、ECU(Engine Control Unit)30を備えている。ECU30内には、CVT制御部10、PTM(Power Train Manager)12、ENG制御部20が設けられている。CVT制御部10は、無段変速機の変速比を制御するために設けられている。PTM12は、エンジンとCVTとを協調制御するために設けられている。ENG制御部20は、エンジンを制御するために設けられている。PTM12内には、要求トルク設定部14及びTQPDL算出部16が設けられている。TQPDL算出部16は、アクセルペダルセンサ18と電気的に接続されている。
また、図示されていないが、ENG制御部20の入力部には、クランク角センサ、エアフローセンサなどの各種センサが接続されている。ENG制御部20は、各種センサが出力する信号からエンジンの運転状態を検出する。例えば、ENG制御部20は、クランク角センサからはエンジン回転数を、エアフローセンサからは吸入空気量をそれぞれ検出している。さらに、ENG制御部20の出力部には、スロットルバルブ、ウェイストゲートバルブ、燃料噴射弁などの各種アクチュエータが接続されている。ENG制御部20は、運転状態に応じて各種アクチュエータに信号を出力し、エンジンの制御を行なっている。
本発明の実施の形態1における制御装置は、車両を減速させるときの減速制御において、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替える際にトルクとエンジン回転数との協調制御を行う。ここでは、図1を用いて、実施の形態1の協調制御における各種信号の流れについて説明する。まず、アクセルペダルセンサ18は、運転者のアクセルペダル操作量Apを取得する。次に、アクセルペダルセンサ18は、アクセルペダル操作量ApをPTM12内のTQPDL算出部16に出力する。TQPDL算出部16は、アクセルペダル操作量Apに基づいて指示出力を算出し、指示出力から指示トルク(以下、TQPDLという。)を算出する。TQPDLは、運転者からの指示出力に応じた運転者が要求する車速を得るために必要なトルクであり、かつ、エンジン回転数との関係において、エンジンに要求されている燃費性能及び排気ガス性能を満足することのできるトルクである。そして、TQPDLは、要求トルク設定部14に入力される。以下に、ENG制御部20で算出するトルクに関して、図2を用いて説明する。
図2は、実施の形態1において、過給エンジンが定常状態であることを前提として設定された燃焼モードのマップのイメージを表した図である。図2には、ストイキ燃焼及びリーン燃焼のそれぞれの運転領域が表されている。図2に示すそれぞれの燃焼モードの運転領域をトルクについて比べると、リーン燃焼の方が出力できるトルクが低いことがわかる。さらに、リーン燃焼において出力できるトルクの大きさは、過給圧に依存している。このため、実過給圧が要求過給圧を満たせない過渡状態においてリーン燃焼が出力できるトルクは、定常状態におけるリーン燃焼が出力できるトルクの最大値よりも低い値になる。実施の形態1の過給エンジンにおいて、運転領域が過給領域の場合に現在の実過給圧においてリーン燃焼を選択できる最大トルクをリーン最大トルク(以下、TQLEMAXという。)とする。なお、定常状態とは、要求過給圧を実過給圧が満たしている状態をいう。
図2には、定常状態において、ストイキ燃焼の運転領域と、定常状態におけるリーン燃焼が出力できる最大のトルクとが交わる箇所がある。この箇所におけるトルクは、ストイキ燃焼で出力するトルクの最低値である。この最低値を理論空燃比最低トルク(以下、TQSTMINという。)とする。TQSTMINは、実施の形態1の過給エンジンにおいて、運転領域が過給領域の場合に現在のエンジン回転数でストイキ燃焼を選択する最低のトルクである。TQLEMAXは、定常状態ではTQSTMINと等しい値になる。
TQLEMAX及びTQSTMINは、ENG制御部20において算出される。図1に示すように、ENG制御部20で算出されたTQLEMAX及びTQSTMINは、要求トルク設定部14に入力される。
要求トルク設定部14は、入力されたTQPDLが、TQSTMIN及びTQLEMAXに対してどのような値をとっているか判定する。そして、要求トルク設定部14は、その判定結果に基づいて、指示出力に応じた、エンジンに要求する要求トルク(以下、TQRQという。)及びエンジン回転数を算出する。そして、要求トルク設定部14は、TQRQをENG制御部20に出力する。
ENG制御部20は、入力されたTQRQがTQSTMINに対してどのような値をとっているか判定する。その後、ENG制御部20は、その判定結果に基づいて、燃焼モードを切り替える。燃焼モードがストイキ燃焼に切り替えられた場合、ENG制御部20はXSTOICフラグをONにして、XSTOICがONであるという信号をPTM12に出力する。反対に、燃焼モードがリーン燃焼に切り替えられた場合、ENG制御部20はXSTOICフラグをOFFにして、XSTOICがOFFであるという信号をPTM12に出力する。そして、ENG制御部20は、現在選択されている燃焼モードに基づいて、スロットルバルブの開度TA、ウェイストゲートバルブの開度WGV、そして燃料噴射弁からの噴射量Fuelなどを調節するための信号をそれぞれ出力する。
PTM12は、要求トルク設定部14が設定したエンジン回転数を実現するための変速比をCVT制御部10に出力する。CVT制御部10は、その変速比に応じてエンジン回転数を制御する。
図3は、運転者の減速要求があった際に実施の形態1の協調制御を実施した場合のトルクとエンジン回転数との変化を表した図である。図3には、TQPDLが実線で示されている。また、TQPDLとTQSTMINとの交点が動作点Bで、TQPDLとTQLEMAXとの交点が動作点Dで示されている。なお、図3に示されている各種トルクであるTQPDL、TQSTMIN、そしてTQLEMAXは、軸トルクである。
運転者からの減速要求があると、トルクとエンジン回転数とは、図3における動作点Aから減少する。動作点Aから動作点Bまで変化する間はTQPDLがTQSTMINより大きい。このため、要求トルク設定部14は、TQRQの値をTQPDLに設定する。そして、要求トルク設定部14は、ENG制御部20へTQRQを出力する。ENG制御部20は、入力されたTQRQの値がTQSTMIN以上であると判定する。そして、ENG制御部20は、XSTOICをONにして、ストイキ燃焼を行うために各種アクチュエータへ信号を出力する。
次に、動作点Bから動作点Dまでの減速について詳述する。ここで、仮に動作点Bから動作点Cへ、つまりTQPDLに応じて減速を行うとすると、トルクの大きさが動作点Bより小さくなった直後にリーン燃焼に切り替わるため、要求過給圧を満たせずトルクショックを引き起こす。このため、実施の形態1の協調制御では、要求トルク設定部14は、TQPDLの値がTQSTMINより小さく、かつ、TQLEMAXより大きい範囲にある場合、TQRQの値をTQSTMINに設定する。そして、要求トルク設定部14からENG制御部20へTQSTMINの値に設定されたTQRQが出力されている間、ENG制御部20はストイキ燃焼を継続する。
ここで、エンジンがストイキ燃焼を継続し、かつ、運転者の指示出力を満たすためには、エンジン回転数を制御する必要がある。トルクがTQSTMINの場合に指示出力を満たすことのできるエンジン回転数は、要求トルク設定部14により算出される。そして、PTM12からCVT制御部10へ要求トルク設定部14が算出したエンジン回転数を実現するための変速比が出力される。CVT制御部10は、入力された変速比に基づいて無段変速機を制御する。無段変速機によれば、図3に示されるような等出力線に沿って動作点を変化させることができる。ここでは、無段変速機が変速比を制御することで、BからTQPDLのライン上の動作点Cではなく、トルクがTQSTMINとなる動作点Cへ動作点を変化させることができる。このようにして、トルクをTQSTMINに一定に制御しながらエンジンの動作点をBからDに変化させることができる。
次に、TQPDLの値がTQLEMAX以下になった場合について説明する。この場合、要求トルク設定部14は、TQRQをTQPDLに設定し、TQRQをENG制御部20へ出力する。ENG制御部20は、TQRQの値がTQSTMINより小さいと判定する。そして、ENG制御部20は、XSTOICのフラグをOFFにして、燃焼モードをストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替える。また、TQRQがTQPDLに設定された場合、PTM12は、TQPDLにおいて運転者の指示出力を満たすことのできるエンジン回転数を算出し、それに応じた変速比をCVT制御部10に出力する。これは、図3において、動作点Dから動作点Dへの矢印により示されている。
このようにTQPDLがTQLEMAX以下になるまでストイキ燃焼を継続することで、リーン燃焼への切り替え時に要求過給圧の不足により引き起こされるトルクショックを抑制することができる。
図4は、実施の形態1において、PTM12が実行する協調制御のフローチャートである。図3を用いて説明した動作点の動きは、図4に示すルーチンを実行することで実現される。図4に示すルーチンでは、まず、TQPDLが算出される(S100)。
次に、XSTOICがONであるか否かが判定される(S102)。XSTOICがONではないと判定された場合、リーン燃焼が行われていると判定され、TQRQはTQPDLに設定される(S104)。次に、無段変速機の変速比が変更なしとされる(S106)。具体的には、TQPDLに基づいて変速比が制御されることとなる。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S102において、XSTOICがONであると判定された場合、ストイキ燃焼が行われていると判定され、TQPDLがTQSTMIN以上であるか否かが判定される(S108)。TQPDLがTQSTMIN以上であると判定された場合、S104及びS106が実行され、本ルーチンは繰り返される。
一方、S108において、TQPDLがTQSTMINより小さいと判定された場合、TQPDLがTQLEMAX以下であるか否かが判定される(S110)。TQPDLがTQLEMAXより大きいと判定された場合、TQRQはTQSTMINに設定され、同時に、NESTMINが算出される(S112)。NESTMINとは、ストイキ燃焼継続時のエンジン回転数のことである。これは、等出力線上でトルクがTQSTMINとなる回転数のことである。次に、無段変速機の変速比制御により、TQSTMIN、NESTMINに動作点が変更される(S114)。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S110において、TQPDLがTQLEMAX以下であると判定された場合、TQRQはTQPDLに設定される(S116)。次に、無段変速機の変速比制御により、本来の動作点に戻される(S118)。具体的には、TQPDLに基づいて変速比が制御されることとなる。その後、本ルーチンが繰り返される。
図5は、実施の形態1において、ENG制御部20が実行する協調制御のフローチャートである。図5に示すルーチンでは、まず、TQSTMINが算出される(S200)。
次に、TQRQがTQSTMIN以上か否かが判定される(S202)。TQRQがTQSTMINより小さいと判定された場合、XSTOICがONであるか否かが判定される(S204)。XSTOICがONであると判定された場合、XSTOICがOFFになる(S206)。次に、リーン燃焼に切り替え処理される(S208)。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S204において、XSTOICがONではないと判定された場合、リーン燃焼が継続される(S210)。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S202において、TQRQがTQSTMIN以上であると判定された場合、XSTOICがOFFであるか否かが判定される(S212)。XSTOICがOFFではないと判定された場合、ストイキ燃焼が継続される(S214)。次に、TQLEMAXが算出される(S216)。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S212において、XSTOICがOFFであると判定された場合、XSTOICがONになる(S218)。次に、ストイキ燃焼に切り替え処理される(S220)。次に、S216が実行された後に本ルーチンは繰り返される。
図6は、運転者の減速要求があった際に実施の形態1における協調制御を行った場合の各種パラメータの時系列の変化を表したイメージ図である。図6の実線は、実施の形態1の協調制御を行った場合の変化であり、図6の一点鎖線は、常にTQRQ=TQPDLとする比較例としての制御を行った場合の変化を示している。また、B及びDが示す破線は、図3における動作点B及び動作点Dに相当している。
図6の(a)は、TQRQの変化を示している。比較例では、TQPDLに合わせて単調に減少していたが、実施の形態1では、BからDの間、TQRQはTQSTMINに設定されている。そして、Dにおいて、TQRQがTQLEMAXに設定される様子が示されている。
図6の(b)は、エンジン回転数の変化を示している。比較例では、エンジン回転数は、単調に減少していた。これに対し、実施の形態1では、無段変速機による変速比の制御のため、Bからエンジン回転数が低下して、Dの時点でエンジン回転数が高くなり、その後は比較例と同じ変化を示している。
図6の(c)は、空燃比の切り替えを示している。比較例では、Bにおいてストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えが行われていた。これに対して、実施の形態1では、BからDの間はストイキ燃焼を継続して、Dにおいてリーン燃焼に切り替えている。
図6の(d)は、要求過給圧の変化を示している。比較例では、Bにおいてストイキ燃焼からリーン燃焼に切り替わるため、要求過給圧が急に増加していた。これに対して、実施の形態1では、BからDの間にストイキ燃焼を行うため、要求過給圧は一定のままである。
図6の(e)は、実際の過給圧の変化を示している。比較例では、図6の(d)に示すような要求過給圧に対して、実際の過給圧が低い値を示していた。これはターボラグによるものである。これに対して、実施の形態1では、BからDの間、実際の過給圧が一定の値を示している。このため、要求過給圧と実際の過給圧との変化が同一のものになる。この結果、実施の形態1の制御により、エンジンの過給圧に対する応答性が向上したといえる。
図6の(f)は、実トルクの変化を示している。比較例では、BからDの間に実際の過給圧が要求過給圧に対して不足していることが原因で要求トルクに対するトルクの不足が起きていた。これに対し、実施の形態1では、要求過給圧と実際の過給圧との変化が同一のものになるので、実トルクは図6の(a)に示す要求トルクと同じように変化する。
図6の(g)はエンジンの出力の変化を表している。比較例では、図6の(f)で説明したトルク不足により、Bにおいて急な出力の減少、つまり急な減速が起きていたが、実施の形態1では、トルクとエンジン回転数との協調制御により安定して出力が減少している。このため、実施の形態1の制御を行うことにより、ドライバビリティが向上したといえる。
なお、実施の形態1においては、ECU30が、上記S206及びS218を実行することにより前記第1発明における「燃焼モード切替手段」が、上記S100を実行することにより前記第1発明における「指示トルク算出手段」が、上記S200を実行することにより前記第1発明における「理論空燃比最低トルク算出手段」が、上記S216を実行することにより前記第1発明における「リーン最大トルク算出手段」が、上記S104、S112、そしてS116を実行することにより前記第1発明における「要求トルク設定手段」が、上記S106、S114、そしてS118を実行することにより前記第1発明における「変速比制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図7乃至図9を参照して、本発明の実施の形態2を説明する。図7乃至図9では、実施の形態1と共通の構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態2における制御装置の構成は、実施の形態1の制御装置の構成と同一である。実施の形態2と実施の形態1との違いは、ストイキ燃焼からリーン燃焼への切り替え条件の成立後、実際にストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えるタイミングをトルクではなくエンジン回転数を用いて判断することである。エンジン回転数を判定に使用するのは、ストイキ燃焼からリーン燃焼への切り替えを実施の形態1に比べて低いエンジン回転数で確実に行うためである。燃焼モードの切り替えを行う際のエンジン回転数が低いほど、切り替え時のエンジン回転数の変化を抑えることができる。以下に、燃焼モードの切り替えを行う際のエンジン回転数が低いほど、切り替え時のエンジン回転数の変化を抑えられる理由について詳述する。
上記の理由のうち1つは、切り替えが等出力線に沿って行われることにある。等出力線は、エンジン回転数が低いほど傾きが大きくなる。このため、低いエンジン回転数で切り替えを行なうほど、切り替え時のエンジン回転数の変化が小さくなる。もう1つの理由は、低いエンジン回転数ほどTQLEMAXが大きい値になることによる。これは、リーン燃焼時の最大図示トルクは過給圧によって決まる一方、フリクショントルクはエンジン回転数が低いほどフリクション(摩擦)が小さくなるため小さな値になるからである。これら2つの理由により、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替える際のエンジン回転数の変化は、エンジン回転数が低いほど小さくなる。切り替え時のエンジン回転数の変化が少ないほど、運転者の除々に減速したい要求に対して違和感を起こすことなく切り替えを行うことができる。
以下に、図7を参照して実施の形態2の協調制御について説明する。図7は、運転者の減速要求があった際に実施の形態2の協調制御を実施した場合のトルクとエンジン回転数との変化を表した図である。
まず、運転者からの減速要求があると、トルクとエンジン回転数とは、図7における動作点Aから動作点Bへ向けて変化する。次に、実施の形態1と同じように、トルクとエンジン回転数とは、動作点Bから動作点Cではなく、動作点Bから動作点Cに向けて変化する。
その後、実施の形態1であれば、TQPDLがTQLEMAX以下になった場合、燃焼モードの切り替えが行われる。しかし、実施の形態2における協調制御では、TQPDLがTQLEMAX以下になった場合、PTM12が予測機関回転数(以下、NELEという。)及び予測機関回転数に対応したトルク(以下、TQNELEという。)を算出する。NELEとは、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた際に予想されるエンジン回転数のことである。TQNELEとは、エンジン回転数がNELEに維持されている場合に、運転者の指示出力を満たすことのできる軸トルクのことであり、TQPDLに応じて変化する。図7において、仮に現在の動作点が動作点Cなら、等出力線上の動作点Cにおけるエンジン回転数及びトルクがNELE及びTQNELEにあたる。図7において、減速により動作点Cが動作点Dへ変化する間、NELE及びTQNELEの算出が行われる。
次に、図7において、動作点が動作点Dに変化する。動作点Dにおいて、ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えたときの等出力線上の動作点はDであり、動作点Dにおけるエンジン回転数が、動作点Dで予想されるNELEである。このNELEが目標機関回転数(以下、NEST2LEという。)と等しくなった場合、PTM12はTQRQをTQNELEに設定する。この時点でのTQNELEは、図7における動作点Dにおけるエンジン回転数に対応したトルクであり、その値はTQLEMAXである。以下にNEST2LEについて詳述する。
NEST2LEとは、PTM12にあらかじめ設定されているストイキ燃焼からリーン燃焼への切り替えの目標エンジン回転数である。切り替えのエンジン回転数が低いほど、エンジン回転数の変化は小さくすることができる。しかしながら、切り替えのエンジン回転数が低いほど、ストイキ燃焼からリーン燃焼への切り替えの条件の成立から、実際の切り替えまでに時間がかかりリーン燃焼のメリットを受けることができる時間が減少してしまう。よって、NEST2LEは、エンジン回転数の変化による違和感と、切り替えの遅れによる燃費の低下とのバランスを考慮して設定してある。
ENG制御部20は、TQRQがTQSTMINよりも小さくなったことを判定し、燃焼モードをストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替える。また、TQRQがTQNELEに設定された場合、PTM12は、NELE及びTQNELEに応じた変速比をCVT制御部10に出力する。これは、図7において、動作点Dから動作点Dへの矢印により示されている。
図7に示すように、リーン燃焼へ切り替え後の動作点Dは、TQPDLのライン上にないため、動作点DをTQPDLのライン上へ変化させる必要がある。エンジン回転数の変化を抑える目的で、動作点DからTQPDL上のラインへの変化は、エンジン回転数をNELEに維持したまま行われる。PTM12は、NELEがNEST2LEと等しくなった場合に、XNECONSTのフラグをONにする。XNECONSTとは、リーン燃焼切り替え直後のエンジン回転数制御中のフラグである。このフラグがONになっていれば、PTM12からCVT制御部10へエンジン回転数をNELEにする変速比が出力される。CVT制御部10は、その変速比に基づいてエンジン回転数をNELEに一定に制御する。図7には、動作点Dから動作点Fへ、エンジン回転数がNELEで一定のまま減速する様子が表されている。減速時に一定のエンジン回転数に制御しながらトルクを減少させることで、運転者に違和感を与えることなく減速することができる。
また、上記のエンジン回転数の制御をしているときに運転者からアクセルペダルによる加速指示があった場合、PTM12はXNECONSTのフラグをOFFにする。そして、PTM12はTQRQをTQPDLに設定する。TQRQがTQPDLに設定された場合、PTM12は、TQPDLにおいて運転者の指示出力を満たすことのできるエンジン回転数を算出し、それに応じた変速比をCVT制御部10に出力する。図7において、仮に減速時の動作点が動作点Eだったすると、アクセルペダル指示があった場合、動作点が動作点Eへ変化する。これにより、減速時に運転者がアクセルペダルを踏めば、すぐに指示出力を得ることができる。なお、アクセルペダルの指示は、アクセルペダルセンサ18の出力により得るものとする。
図8は、実施の形態2において、PTM12が実行する協調制御のフローチャートである。図7を用いて説明した動作点の動きは、図8に示すルーチンを実行することで実現される。図8に示すルーチンでは、まず、TQPDLが算出される(S300)。
次に、XSTOICがONであるか否かが判定される(S302)。XSTOICがONではないと判定された場合、XNECONSTがONであるか否かが判定される(S304)。
S304において、XNECONSTがONであると判定された場合、TQNELEが算出される(S306)。次に、TQPDLがTQNELEより大きいか否かが判定される(S308)。TQPDLがTQNELE以下であると判定された場合、アクセル開度に変化があるか(加速指示があるか)否かが判定される(S310)。
S310において、アクセル開度に変化がないと判定された場合、TQRQがTQNELEに設定される(S312)。次に、無段変速機の変速比制御により、TQNELE、NELEに動作点が変更される(S314)。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S304において、XNECONSTがONではないと判定された場合、XNECONSTがOFFになる(S316)。
次に、TQRQがTQPDLに設定される(S318)。次に、無段変速機の変速比が変更なしとされる(S320)。その後、本ルーチンは繰り返される。
また、S308においてTQPDLがTQNELEより大きいと判定された場合、及び、S310においてアクセル開度に変化がある(加速指示がある)と判定された場合には、S316、S318、そしてS320が実行され、その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S302において、XSTOICがONであると判定された場合、TQPDLがTQSTMIN以上か否かが判定される(S322)。TQPDLがTQSTMIN以上であると判定された場合、S304が実行される。S304において、XNECONST=ONであると判定された場合はS306以降の処理が、またXNECONST=ONではないと判定された場合はS316以降の処理が実行される。
一方、S322において、TQPDLがTQSTMINより小さいと判定された場合、TQPDLがTQLEMAX以下であるか否かが判定される(S324)。
S324において、TQPDLがTQLEMAXより大きいと判定された場合、NESTMINが算出され、同時に、TQRQがTQSTMINに設定される(S326)。次に、無段変速機の変速比がTQSTMIN、NESTMINに動作点を変更する(S328)。
一方、S324において、TQPDLがTQLEMAX以下であると判定された場合、NELE及びTQNELEが算出される(S330)。次に、NELEがNEST2LEより大きいか否かが判定される(S332)。
S332において、NELEがNEST2LEより大きいと判定された場合、S326、S328が実行される。その後、本ルーチンは繰り返される。
一方、S332において、NELEがNEST2LE以下と判定された場合、XNECONSTがONになる(S334)。
次に、TQRQがTQNELEに設定される(S336)。次に、無段変速機の変速比制御により、TQNELE、NELEに動作点が変更される(S338)。その後、本ルーチンは繰り返される。
実施の形態2において、ENG制御部20が行う協調制御は、実施の形態1の図5で説明したものと同一であるため説明を省略する。
図9は、運転者の減速要求があった際に実施の形態2における協調制御を行った場合の各種パラメータの時系列の変化を表したイメージ図である。図9の実線は、実施の形態2の協調制御を行った場合の変化であり、図6の一点鎖線は、常にTQRQ=TQPDLとする比較例としての制御を行った場合の変化を示している。図9の破線B、D、そしてFは、図7における動作点B、動作点D、そして動作点Fにそれぞれ対応している。なお、図9の(c)、(d)、(e)、(g)については、図6の(c)、(d)、(e)、(g)と同一の変化を示しているため、説明を省略する。
図9の(a)は、TQRQの変化を示している。比較例では、TQPDLに合わせて単調に減少していたが、実施の形態2では、まず、BからDの間TQRQはTQSTMINに設定されている。次に、DにおいてTQRQがTQLEMAXに設定される様子が示されている。そして、DからFまでの間TQRQがTQNELEに設定される様子が示されている。
図9の(f)は、実トルクの変化を示している。比較例では、BからDの間に実際の過給圧が要求過給圧に対して不足していることが原因でトルク不足が起きていた。これに対し、実施の形態2では、実トルクが、図9の(a)に示す要求トルクと同じように変化しているため、トルク不足が起きていない。このように、実施の形態1と同様にトルク不足を抑制することができる。
図9の(b)は、エンジン回転数の変化を示している。実施の形態2では、無段変速機による変速比の制御のため、BからDの間は減少の傾きが大きくなり、Dにおいてエンジン回転数がNELEに設定され、DからFの間はNELEに一定に制御されている。このため、図6の(b)に示されるような実施の形態1における切り替え時のエンジン回転数の変化に比べて、エンジン回転数の変化が抑制されている。この結果、運転者に違和感を与えることなく減速をすることが可能になる。
なお、実施の形態1においては、ECU30が、S330を実行することにより前記第2発明における「予測機関回転数算出手段」が、実現されている。
10 CVT制御部
12 PTM
14 要求トルク設定部
16 TQPDL算出部
18 アクセルペダルセンサ
20 ENG制御部
30 ECU

Claims (4)

  1. 排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機を備えた内燃機関と、
    前記内燃機関に接続され、変速比制御により機関回転数を変更可能な無段変速機と、を備える車両駆動システムの制御装置において、
    前記内燃機関のトルク及び機関回転数に応じて、ストイキ燃焼とリーン燃焼とを切り替える燃焼モード切替手段と、
    運転者のアクセルの操作により得られる指示出力に基づいて指示トルクを算出する指示トルク算出手段と、
    過給領域のストイキ燃焼における最低トルクである理論空燃比最低トルクを機関回転数に基づいて算出する理論空燃比最低トルク算出手段と、
    過給領域のリーン燃焼での出力可能な最大トルクであるリーン最大トルクを内燃機関の運転状態に基づいて算出するリーン最大トルク算出手段と、
    前記指示トルクが前記リーン最大トルクより大きく、かつ前記理論空燃比最低トルクより小さい場合に、前記内燃機関に要求するトルクである要求トルクを前記理論空燃比最低トルクに設定し、前記指示トルクが前記リーン最大トルク以下の場合に、前記要求トルクを前記指示トルクに設定する要求トルク設定手段と、
    前記要求トルクに応じて前記指示出力が得られるように前記無段変速機の変速比を制御する変速比制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両駆動システムの制御装置。
  2. ストイキ燃焼からリーン燃焼へ切り替えた場合の機関回転数を前記リーン最大トルク及び前記指示出力に基づいて予測機関回転数として算出する予測機関回転数算出手段を更に備え、
    前記要求トルク設定手段は、前記予測機関回転数があらかじめ設定されている目標機関回転数以下の場合、前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定することを特徴とする請求項1に記載の車両駆動システムの制御装置。
  3. 前記変速比制御手段は、前記要求トルク設定手段が前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定した後の減速中において、機関回転数を一定に制御することを特徴とする請求項2に記載の車両駆動システムの制御装置。
  4. 前記要求トルク設定手段は、前記要求トルク設定手段が前記要求トルクを前記予測機関回転数に対応したトルクに設定した後の減速中に運転者のアクセルの操作による加速指示があった場合、前記要求トルクを前記指示トルクに設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の車両駆動システムの制御装置。
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