JP6241412B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、ターボ過給機と、ターボ過給機の駆動に用いる排気エネルギを調整することによって過給圧を変化させるアクチュエータとを備え、理論空燃比によるストイキ運転と、理論空燃比よりも大きいリーン空燃比によるリーン運転とを選択可能な内燃機関の制御装置に関する。
特開2000−052817号公報に開示されているように、リーン運転が可能な内燃機関の制御方法として、アクセルペダル開度等から算出した目標トルクを所定の判定値と比較し、目標トルクが判定値以下の場合にはリーン運転を選択し、目標トルクが判定値よりも大きい場合にはストイキ運転を選択するという制御方法が知られている。また、特開平11−022512号公報に開示されているように、リーン運転中に目標トルクと実トルクとの間に所定値以上の差ができたときには、内燃機関の運転モードをリーン運転からストイキ運転に切り替えるという制御方法も知られている。さらに、リーン運転中に運転者からの加速要求が検知された場合には、内燃機関の運転モードをリーン運転からストイキ運転に速やかに切り替えるという制御方法も公知である。
特開2000−052817号公報 特開平11−022512号公報 特開2007−218143号公報
ところで、ターボ過給機を備える内燃機関では、リーン運転が可能な運転域はターボ過給機による過給が行われる過給領域まで広がる。過給領域において内燃機関の運転モードがリーン運転からストイキ運転に切り替えられる場合、スロットルを閉じると同時に、ポンプ損失を低減するために過給圧を低下させることが行われる。過給圧は、ウエストゲートバルブや可変ノズル等、ターボ過給機の駆動に用いる排気エネルギを調整することができるアクチュエータの操作によって制御することができる。
しかし、過給圧を一旦低下させてしまうと、加速の終了後、目標トルクがリーン運転により実現可能な範囲に入ったとしても、直ぐには吸入空気量を増大させることができない。このため、ストイキ運転からリーン運転への切り替えに時間を要してしまい、リーン運転による燃費向上の機会を無駄にしてしまう。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、加速要求に合わせてリーン運転からストイキ運転へ切り替えた後、リーン運転への再度の切り替えの条件を早期に整えることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、ターボ過給機と、ターボ過給機の駆動に用いる排気エネルギを調整することによって過給圧を変化させるアクチュエータとを備え、ストイキ運転とリーン運転とを選択可能な内燃機関の制御装置に適用される。本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記の目的を達成するため以下のように構成される。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、リーン運転の実施中に目標トルクが増大した場合、内燃機関の運転モードをリーン運転からストイキ運転に切り替える切替手段を備える。また、本発明に係る内燃機関の制御装置は、過給圧が大気圧よりも高くなっている過給状態において切替手段によりリーン運転からストイキ運転への運転モードの切り替えが行われた場合、リーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲内に目標トルクがあるかどうか判断する判断手段を備える。さらに、本発明に係る内燃機関の制御装置は、判断手段がリーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲内に目標トルクがあると判断した場合、切替手段によりリーン運転からストイキ運転へ運転モードが切り替えられた時点での大きさ以上の大きさに過給圧を保持するようにアクチュエータを操作する操作手段を備える。
好ましくは、操作手段は、判断手段がリーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲内に目標トルクがあると判断した場合、アクチュエータの操作量を切替手段によりリーン運転からストイキ運転へ運転モードが切り替えられた時点での値に維持するか、或いは、過給圧を上昇させる側に変化させるように構成される。また、好ましくは、操作手段は、判断手段が目標トルクはリーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲を超えていると判断した場合、過給圧を低下させるようにアクチュエータを操作するように構成される。また、好ましくは、判断手段は、リーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲の上限値をエンジン回転速度から算出し、目標トルクがその上限値以下かどうか判断するように構成される。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、過給状態においてリーン運転からストイキ運転への切り替えが行われた場合、その時点での大きさ以上の大きさに過給圧が保持されるため、リーン運転への再度の切り替えの条件を早期に整えることができる。
本発明の実施の形態のエンジンシステムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態において目標過給圧の計算に用いる参照空燃比の選択ルールを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の制御装置に対する比較例の動作を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態の制御装置により実現される動作を示すタイムチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数にこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.エンジンシステムの構成
図1は、本発明の実施の形態1のエンジンシステムの構成を示す図である。本実施の形態のエンジンシステムは、自動車に動力装置として搭載されるターボ過給機付き内燃機関
(以下、エンジンと称す)2を備える。このエンジン2は、ストイキ運転(すなわち、理論空燃比による運転)と、リーン運転(すなわち、理論空燃比よりも大きい(薄い)所定のリーン空燃比による運転)とを選択可能なリーンバーンエンジンである。リーン運転時の空燃比は、NOxが多く発生する空燃比域よりもさらにリーンな空燃比域、例えば、24前後の空燃比域に設定される。
エンジン2は、ピストン12が配置されたシリンダブロック4とシリンダヘッド3とを備える。エンジン2の気筒数および気筒配置は特に限定されない。シリンダヘッド3とピストン12とで挟まれた空間が燃焼室5となる。エンジン2は火花点火式エンジンであって、シリンダヘッド3には燃焼室5の頂部に突き出るように点火装置の点火プラグ18が取り付けられている。
燃焼室5には吸気ポート6と排気ポート8がそれぞれ開口している。燃焼室5と吸気ポート6との連通状態は、シリンダヘッド3に設けられた吸気バルブ14によって制御される。燃焼室5と排気ポート8との連通状態は、シリンダヘッド3に設けられた排気バルブ16によって制御される。吸気バルブ14には、少なくともバルブタイミングを可変とする吸気可変動弁機構24が設けられている。排気バルブ16には、少なくともバルブタイミングを可変とする排気可変動弁機構26が設けられている。バルブタイミングを可変とする機構には、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変化させる公知の機構を用いることができる。
このエンジン2は、各気筒に2つずつ燃料噴射弁を備える。一つは、燃焼室5の中に燃料を直接噴射する筒内噴射弁22であり、もう一つは、吸気ポート6に燃料を噴射するポート噴射弁20である。
吸気ポート6には、サージタンク19が一体化された吸気マニホールド10が接続されている。サージタンク19には、外部から空気を吸入する吸気通路30が接続されている。吸気通路30におけるサージタンク19の近傍には、電子制御式のスロットル40が設けられている。吸気通路30の先端には、エアクリーナ31が設けられている。
排気ポート8には、排気マニホールド11が接続されている。排気マニホールド11には、排気ガスを外部に排出する排気通路32が接続されている。排気通路32には、その上流側から順に、三元触媒62、NOx吸蔵還元型触媒64、選択還元型触媒66が設けられている。
エンジン2は、ターボ過給機28を有している。ターボ過給機28のコンプレッサ28aは、吸気通路30におけるスロットル40の上流に設けられている。吸気通路30におけるコンプレッサ28aとスロットル40との間には、コンプレッサ28aで圧縮された吸入空気を冷却するインタークーラ36が設けられている。ターボ過給機28のタービン28bは、排気通路32における三元触媒62の上流に設けられている。タービン28bの近傍には、タービン28bの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通路44が設けられている。バイパス通路44には、ウエストゲートバルブ46が設置されている。ウエストゲートバルブ46が開くと、排気ガスの一部は、タービン28bを通らずにバイパス通路44を通って流れる。ウエストゲートバルブ46はダイアフラム式の負圧アクチュエータ46aにより駆動される。
本実施形態のシステムは、エンジン2の運転状態に関する情報を得るためのセンサを各所に備えている。吸気通路30におけるエアクリーナ31の直下流には、吸入空気量を計測するためのエアフローメータ34が設置されている。吸気通路30におけるインタークーラ36の直下流には、過給圧を計測するための圧力センサ38が設置されている。スロットル40の近傍には、スロットル40の開度を計測するためのスロットルポジションセンサ42が設置されている。サージタンク19には吸気マニホールド圧を計測するための圧力センサ56が設置されている。本明細書では、スロットル40の上流側の圧力を過給圧と呼び、スロットル40の下流側の圧力を吸気マニホールド圧と呼ぶ。
排気通路32における三元触媒62の直上流には、排気ガスの燃焼前の空燃比に対してリニアに変化する信号を出力する空燃比センサ70が設置されている。また、排気通路32における三元触媒62の直下流には、理論空燃比の混合気の燃焼により得られる排気ガスの酸素濃度を境にして、酸素過剰側と酸素不足側とでステップ的に変化する信号を出力する酸素センサ72が設置されている。
また、本実施形態のシステムは、アクセルペダルの開度を計測するためのアクセルポジションセンサ52、及び、エンジン2のクランク角度を計測するためのクランク角センサ54を有している。
上述した各種のセンサ及びアクチュエータは、制御装置100に電気的に接続されている。制御装置100はECU(Electronic Control Unit)である。制御装置100は、エンジン2のシステム全体の制御を行うものであり、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。ROMには各種制御のルーチンが記憶されている。制御装置100によってそれらルーチンが実行され、センサからの信号に基づいてアクチュエータが操作されることにより、エンジン2の運転が制御される。
2.制御装置の構成
図2は、実施の形態1の制御装置100の構成を示すブロック図である。制御装置100は、過渡限界トルク算出ユニット102、目標空燃比設定ユニット104、定常限界トルク算出ユニット106、過給圧ダウン判断ユニット108、目標空気量算出ユニット110、目標過給圧算出ユニット112、スロットル開度算出ユニット114、ウエストゲートバルブ開度算出ユニット116、及び、バルブタイミング算出ユニット118を含む。制御装置100が含むこれらの演算ユニットは、制御装置100のROMに記憶された制御プログラム或いはその一部に対応している。制御プログラムがROMから読みだされてCPUで実行されることによって、これらの演算ユニットの機能が制御装置100にて実現される。
過渡限界トルク算出ユニット102の機能について説明する。過渡限界トルク算出ユニット102が算出する過渡限界トルクは、リーン運転により現時点より一定時間後に実現可能なトルクの上限値である。より詳しくは、過渡限界トルクは、筒内の吸入空気量を最大速度で増加させるように空気量制御用アクチュエータを操作したならば、リーン空燃比のもとで現時点より一定時間後に実現されるであろうトルクである。ここで言う空気量制御用アクチュエータとは、具体的には、スロットル40、ウエストゲートバルブ46、吸気可変動弁機構24、及び、排気可変動弁機構26を指す。スロットル40を全開にし、且つ、ウエストゲートバルブ46を全閉にしたときに吸入空気量の増大速度は最大となり、現時点より一定時間後に実現される吸入空気量も最大になる。また、筒内の吸入空気量を最大速度で増加させる場合、吸気可変動弁機構24と排気可変動弁機構26は、吸気バルブ14を通過する空気の流量が最大になるように吸気バルブ14及び排気バルブ16の各バルブタイミングを調整する。吸気バルブ14を通過する空気の流量を最大にすることにより、充填効率が向上するとともに、タービン流量の増大によって過給圧も上昇しやすくなる。
空気量制御用アクチュエータの操作によって実現される最大吸入空気量は、現時点における吸入空気量及び過給圧と、現時点から最大吸入空気量の予測時点までの時間(これを先読み時間という)によって一義的に決まる。そして、リーン運転時の目標空燃比が固定であるならば、吸入空気量が決まればトルクも決まる。よって、現時点における吸入空気量及び過給圧と、先読み時間とが決まれば、現時点から一定時間(これは先読み時間に等しい)の後に実現可能な過渡限界トルクも一義的に決まる。過渡限界トルク算出ユニット102は、制御装置100のROMに記憶されたマップを検索し、推定吸入空気量、推定過給圧、及び、先読み時間から過渡限界トルクを求める。なお、マップの検索に用いられる推定吸入空気量は、現在吸入空気量の推定値であって、吸気マニホールド圧や筒内圧などの吸入空気量に関連する状態量の計測値から算出される。マップの検索に用いられる推定過給圧は、関連する状態量の計測値から算出された現在過給圧の推定値である。ただし、推定過給圧に代えて、圧力センサによって計測された実測値を用いてもよい。
目標空燃比設定ユニット104の機能について説明する。目標空燃比設定ユニット104は、理論空燃比と所定のリーン空燃比の何れか一方を選択し、目標空燃比を選択した空燃比に設定する。目標空燃比の選択は、過渡限界トルク算出ユニット102で算出された過渡限界トルクと目標トルクとの比較にしたがって行われる。目標トルクは、制御装置100のROMに記憶されたトルクマップを参照して、アクセルペダル開度とエンジン回転速度とから決定される。過渡限界トルクはリーン空燃比のもとで一定時間内に実現可能な最大トルクであるから、目標トルクが過渡限界トルク以下であれば、目標トルクの増大によって目標トルクと実トルクとの間に差が生じたとしても、長くとも一定時間待てばリーン空燃比のもとで目標トルクを実現することができる。しかし、目標トルクが過渡限界トルクよりも大きければ、一定時間待ってもリーン空燃比のもとでは目標トルクを実現することができない。目標空燃比設定ユニット104における目標空燃比の設定ルールは、目標トルクと過渡限界トルクとの間のこのような関係に基づいて定められている。すなわち、目標トルクが過渡限界トルク以下の場合、目標空燃比設定ユニット104は、目標空燃比をリーン空燃比に設定する。目標トルクが過渡限界トルクよりも大きい場合、目標空燃比設定ユニット104は、目標空燃比を理論空燃比に設定する。
定常限界トルク算出ユニット106の機能について説明する。定常限界トルク算出ユニット106が算出する定常限界トルクは、リーン運転により定常状態で実現可能なトルクの上限値である。より詳しくは、定常限界トルクは、筒内の吸入空気量が最大になるように空気量制御用アクチュエータを操作したならば、アクチュエータの操作に対する吸入空気量の応答遅れの後に最終的に実現されるリーン空燃比のもとでのトルクである。空気量制御用アクチュエータの操作によって最終的に実現される最大吸入空気量、すなわち、定常状態での最大吸入空気量は、エンジン回転速度によって一義的に決まる。よって、エンジン回転速度が決まれば、定常状態で実現可能な定常限界トルクも一義的に決まる。定常限界トルク算出ユニット106は、制御装置100のROMに記憶されたマップを検索し、エンジン回転速度から定常限界トルクを求める。マップでは、定常限界トルクはエンジン回転速度の上昇に応じて大きくなるように設定されている。
過給圧ダウン判断ユニット108の機能について説明する。過給圧ダウン判断ユニット108は、リーン運転からストイキ運転へ切り替わった時に過給圧を低下させることを許可するかどうか判断する。目標トルクが同じ場合、ストイキ運転で必要な空気量はリーン運転で必要な空気量よりも少ない。このため、過給圧が大気圧よりも高くなっている過給状態においてリーン運転が行われている場合は、ストイキ運転に切り替えたときに過給圧を下げることができる。もちろん過給圧を維持したままストイキ運転を行うことができるが、ポンプ損失を低減して燃費を向上させるためには、ウエストゲートバルブ46を開いて過給圧を低下させることが望ましい。
しかし、長期的な燃費の観点からは過給圧を低下させないほうがより好ましい場合がある。それは、ストイキ運転への切り替え後、リーン運転への復帰が可能な場合である。目標トルクが定常限界トルク算出ユニット106で算出された定常限界トルク以下の場合、過給圧が上昇すればそのうちにリーン空燃比のもとで目標トルクを実現できるようになる。ただし、ウエストゲートバルブ46を開いて過給圧を一旦低下させてしまうと、過給圧が再び上昇してリーン運転に必要な空気量を得られるまでに時間を要してしまう。ストイキ運転で過給圧を低下させない場合、短期的にはポンプ損失を増大させることになるものの、それによりリーン運転への切り替え時期を早めることができれば、より大きな燃費向上効果を得ることができる。
過給圧ダウン判断ユニット108は、過給圧を低下させることを許可するかどうかを、目標トルク、定常限界トルク算出ユニット106で算出された定常限界トルク、及び、過渡限界トルク算出ユニット102で算出された過渡限界トルクの間の大小関係に基づいて判断する。具体的には、目標トルクが過渡限界トルクを超え、かつ、目標トルクが定常限界トルク以下の場合、過給圧を低下させることを不許可にし、それ以外では過給圧を低下させることを許可する。このような判断によれば、リーン運転への移行が可能な状況でストイキ運転が行われている間、過給圧を低下させることは不許可にされる。過給圧ダウン判断ユニット108は、過給圧を低下させることを許可しない場合、過給圧ダウン不許可フラグをオンにする。
目標空気量算出ユニット110の機能について説明する。目標空気量算出ユニット110は、制御装置100のROMに記憶されたトルク−空気量変換マップを参照して、目標トルクから目標空気量を算出する。トルク−空気量変換マップでは、空燃比とエンジン回転速度とを参照パラメータとして、トルクとそれを実現するための空気量が関連付けられている。参照パラメータである空燃比には、目標空燃比設定ユニット104で設定された目標空燃比が入力される。目標空気量算出ユニット110で算出される目標空気量は、空燃比が目標空燃比に調整された場合に目標トルクを実現するために必要な空気量である。
目標過給圧算出ユニット112の機能について説明する。目標過給圧算出ユニット112は、目標トルクを目標空気量に変換するためのトルク−空気量変換マップと、目標空気量を目標過給圧に変換するための空気量−過給圧変換マップとを用いて、目標トルクから目標過給圧を算出する。トルク−空気量変換マップは、目標空気量算出ユニット110が用いるマップと同じものであって、空燃比とエンジン回転速度とを参照パラメータとして、トルクとそれを実現するための空気量が関連付けられている。空気量−過給圧変換マップは、空気量とそれを実現するための過給圧が関連付けられている。参照パラメータである空燃比(以下、参照空燃比)としては、リーン空燃比と理論空燃比の何れか一方が選択される。参照空燃比としてリーン空燃比が選択された場合、目標過給圧算出ユニット112で算出される目標過給圧は、空燃比がリーン空燃比に調整された場合に目標トルクを実現するために必要な過給圧となるため、参照空燃比として理論空燃比が選択された場合の目標過給圧よりも大きくなる。
図3は、目標過給圧算出ユニット112においてトルク−空気量変換マップの検索に用いる参照空燃比の選択ルールを示すフローチャートである。目標過給圧算出ユニット112は、制御周期ごとにこのフローチャートに示す手順に従って参照空燃比の選択を行う。まず、ステップS2では、今回制御周期における目標空燃比が理論空燃比(ストイキ)かどうかの判定が行われる。今回の目標空燃比がリーン空燃比の場合、ステップS14の処理が選択される。ステップS14では、参照空燃比をリーン空燃比のまま維持することが選択される。
今回の目標空燃比が理論空燃比の場合、ステップS4の判定が行われる。ステップS4では、前回制御周期における目標空燃比がリーン空燃比かどうかの判定が行われる。前回の目標空燃比がリーン空燃比である場合、つまり、今回、リーン運転からストイキ運転に切り替えられた場合は、ステップS6の判定が行われる。前回の目標空燃比がリーン空燃比でない場合、つまり、これまでストイキ運転が行われていた場合は、ステップS8の判定が行われる。
ステップS6では、過給圧ダウン判断ユニット108の判断を参照して、目標トルクが定常限界トルク以下かどうか判定される。過給圧ダウン不許可フラグがオンであれば、目標トルクは定常限界トルク以下であり、リーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲内に目標トルクがある。この場合、ステップS10の処理が選択される。ステップS10では、参照空燃比をリーン空燃比に固定することが開始される。この処理の選択により、リーン運転からストイキ運転への切り替えに合わせて目標過給圧を低下させることは防がれる。
一方、過給圧ダウン不許可フラグがオフであれば、目標トルクは定常限界トルクよりも大きく、何時まで経ってもリーン空燃比のもとでは目標トルクを実現することはできない。この場合、ステップS12の処理が選択される。ステップS12では、参照空燃比を理論空燃比に変更することが選択される。この選択により、リーン運転からストイキ運転への切り替えに合わせて目標過給圧は低下させられ、ポンプ損失の増大によって燃費が悪化することは防がれる。
ステップS8では、過給圧ダウン判断ユニット108の判断を参照して、目標トルクが定常限界トルク以下かどうか判定される。目標トルクが定常限界トルク以下の場合、つまり、過給圧ダウン不許可フラグがオンの場合、ステップS14の処理が選択される。ステップS14では、参照空燃比をリーン空燃比に維持することが行われる。この処理の選択により、目標過給圧を低下させることなくストイキ運転が継続される。
一方、定常限界トルクよりも目標トルクが大きい場合、つまり、過給圧ダウン不許可フラグがオフの場合、ステップS12の処理が選択される。ステップS12では、参照空燃比を理論空燃比に変更することが選択される。この処理の選択により、ストイキ運転の途中で目標過給圧は本来の値まで低下させられ、ポンプ損失の増大による燃費の悪化が続くことは防がれる。
再び図2に戻り、続いて、スロットル開度算出ユニット114の機能について説明する。スロットル開度算出ユニット114は、目標空気量算出ユニット110で算出された目標空気量からスロットル開度を算出する。詳しくは、まず、ROMに記憶されたマップを参照して、目標空気量から目標吸気マニホールド圧を算出することが行われる。マップでは、エンジン回転速度を参照パラメータとして、空気量とそれを実現するための吸気マニホールド圧とが関連付けられている。次に、スロットル40の動作と吸気マニホールド圧との関係をモデル化した物理モデルを用いて、目標吸気マニホールド圧を実現するためのスロットル開度を算出することが行われる。スロットル開度算出ユニット114は、算出したスロットル開度をスロットル40に対して指示値(スロットル指示値)として出力する。
ウエストゲートバルブ開度算出ユニット116の機能について説明する。ウエストゲートバルブ開度算出ユニット116は、目標過給圧算出ユニット112で算出された目標過給圧からウエストゲートバルブ開度を算出する。ウエストゲートバルブ開度と目標過給圧は、ROMに記憶されたマップにおいて関連付けられている。目標過給圧が大気圧以下の場合、ウエストゲートバルブ開度は全開に固定され、目標過給圧が大気圧よりも大きくなると、目標過給圧の増大に対応させてウエストゲートバルブ46は閉じられていく。ただし、過給圧を早く上昇させる要求がある場合、ウエストゲートバルブ開度は全閉にされる。ウエストゲートバルブ開度算出ユニット116は、ウエストゲートバルブ開度の指標としてダイアフラム式負圧アクチュエータ46aのダイアフラム負圧を決定し、これをダイアフラム式負圧アクチュエータ46aに対して指示値(WGV指示値)として出力する。
最後に、バルブタイミング算出ユニット118の機能について説明する。バルブタイミング算出ユニット118は、ROMに記憶されたマップを参照して、目標空気量算出ユニット110で算出された目標空気量から吸気バルブ14及び排気バルブ16の各バルブタイミングを算出する。マップでは、排気ガス性能、燃費性能、燃焼の安定性などに関する各種要求を満たすことができる各バルブタイミングの適合値がエンジン回転速度を参照パラメータとして空気量に関連付けられている。ただし、過給圧ダウン判断ユニット108から提示される過給圧ダウン不許可フラグがオンの場合、バルブタイミング算出ユニット118は、スカベンジ量を増大させることができるバルブタイミングを算出する。スカベンジ量は、吸気ポート6から排気ポート8へ吹き抜けるガスの量(1サイクル当たりの量、或いは、単位時間あたりの流量)であり、吸気バルブ14と排気バルブ16との間のバルブオーバラップ期間に依存する。スカベンジ量を増大させることにより、タービン流量を増大させて過給圧を上昇させやすくすることができる。バルブタイミング算出ユニット118は、算出したバルブタイミングを吸気可変動弁機構24及び排気可変動弁機構26に対して指示値(VVT指示値)として出力する。
3.制御装置により実現される動作
次に、制御装置100により実現される動作について、その比較例とともにタイムチャートを用いて説明する。比較例では、リーン運転からストイキ運転への切り替えが行なわれた場合、目標空気量を低下させると同時に過給圧も低下させる方法が採られている。
3−1.比較例の動作
図4は、制御装置100に対する比較例の動作を示すタイムチャートである。図4に示すタイムチャートには、リーン運転による加速走行から定常走行に移行した場合の、アクセルペダル開度、定常限界トルク、過渡限界トルク、目標トルク、空燃比(目標空燃比)、目標空気量、ウエストゲートバルブ46のダイアフラム負圧、スロットル開度、過給圧、及び、目標吸気マニホールド圧の各時間変化が示されている。
タイムチャートに示すように、加速時には、アクセルペダル開度に合わせて目標トルクが単調に増大していき、目標トルクに合わせて目標吸気マニホールド圧も単調に増大していく。そして、目標吸気マニホールド圧に合わせてスロットル開度が大きくされていく。目標吸気マニホールド圧が大気圧に達するまでは、ウエストゲートバルブ46の開度を決定するダイアフラム負圧は最小値に固定される。
やがて、目標吸気マニホールド圧が大気圧に達し、エンジン2の運転域が過給域に入ると(時刻t1)、ウエストゲートバルブ46を閉じるようにダイアフラム負圧が大きくされる。これにより過給圧は増大していくが、リーン運転で得られる排気エネルギは大きくない、このため、過給圧の上昇速度は上がらず、過給圧に基づいて算出される過渡限界トルクの増大速度も低く抑えられる。目標トルクの増大速度が過渡限界トルクの増大速度よりも大きい場合、やがて、目標トルクは過渡限界トルクよりも大きくなる。
目標トルクが過渡限界トルクよりも大きくなったとき(時刻t2)、エンジン2の運転モードはリーン運転からストイキ運転に切り替えられる。このとき、目標空燃比がリーン空燃比から理論空燃比へ切り替えられると同時に、ウエストゲートバルブ46が開かれて過給圧は大気圧まで低下させられる。さらに、スロットル40の開度も一旦小さくされる。これらの操作によって吸入空気量を一旦急減させた後、目標吸気マニホールド圧に合わせてスロットル40の開度を増大させ、それにより吸入空気量を増大させていくことが行われる。
タイムチャートでは、この後、運転者の加速の意思が無くなりアクセルペダル開度が一定にされている。アクセルペダル開度が一定とされることで目標トルクも一定に維持される。このとき、定常限界トルクは、加速によってエンジン回転速度が上昇したことにより、リーン運転時における値よりも増大している。このことは、過給圧が再び上昇して過渡限界トルクが目標トルクよりも大きくなれば、リーン運転への復帰が可能であることを意味している。
ところが、比較例では、ストイキ運転への切り替え後、目標トルクが一定に維持される結果、一旦大気圧まで低下させた過給圧が再び上昇することはない。このため、過渡限界トルクが目標トルクよりも大きくなることはなく、何時までたってもリーン運転へ復帰することはできない。つまり、比較例の方法では、リーン運転による燃費向上の機会を無駄にしてしまう。
3−2.制御装置により実現される動作
図5は、制御装置100により実現される動作を示すタイムチャートである。図5に示すタイムチャートには、リーン運転による加速走行から定常走行に移行した場合の、アクセルペダル開度、定常限界トルク、過渡限界トルク、目標トルク、空燃比(目標空燃比)、目標空気量、過給圧ダウン不許可フラグ、ウエストゲートバルブ46のダイアフラム負圧、スカベンジ量、スロットル開度、過給圧、及び、目標吸気マニホールド圧の各時間変化が示されている。なお、タイムチャートにおいて実線で描かれている動作は、制御装置100により実現される動作であり、点線で描かれている動作は、前述の比較例の動作である。
タイムチャートに示すように、目標トルクが過渡限界トルクを超える時刻t2までの動作は、比較例の動作と同じである。比較例の動作との違いは、目標トルクが過渡限界トルクを超えた後の動作である。制御装置100によれば、目標トルクが過渡限界トルクを超えたとき、目標空燃比はリーン空燃比から理論空燃比へ切り替えられる。同時に、スロットル40の開度は一旦小さくされるが、過給圧ダウン不許可フラグがオンにされることで、ウエストゲートバルブ46のダイアフラム負圧は維持される。さらに、同時に過給圧ダウン不許可フラグがオンにされることで、スカベンジ量を増大させるように吸気バルブ14及び排気バルブ16の各バルブタイミングが変更される。
ダイアフラム負圧を維持することによって、少なくとも目標空燃比がリーン空燃比に切り替えられた時点での大きさ以上の大きさに過給圧を保持することが可能となる。その上でスカベンジ量を増大させることによって、タービン仕事を増大させて過給圧をさらに上昇させることができる。過給圧を上昇させることができれば、過給圧に基づいて算出される過渡限界トルクもそれに応じて上昇することになり、やがて、停滞している目標トルクを上回るようになる(時刻t3)。これにより、過給圧ダウン不許可フラグは再びオンからオフに切り替えられる。なお、過給圧ダウン不許可フラグがオンにされている間、スロットル開度は比較例のそれよりも小さくされているが、これは過給圧が大気圧よりも高い値に保持されていることによる。スロットル開度を絞ることは短期的には燃費の向上に反するものの、次に述べるようにリーン運転への切り替えが早まることから、長期的には燃費を向上させることができる。
過渡限界トルクが目標トルク以上になったとき、制御装置100は、目標空燃比を再び理論空燃比からリーン空燃比へ切り替える。同時に、ウエストゲートバルブ46のダイアフラム負圧は維持しながら、スロットル40の開度を全開或いは全開に近い開度まで増大させる。吸気バルブ14及び排気バルブ16の各バルブタイミングは、目標空気量に合った適合値へ変更される。これにより、エンジン2の運転モードはストイキ運転からリーン運転に切り替わり、燃費の向上が期待できるようになる。
4.その他
上述の実施の形態においては、過渡限界トルク算出ユニット102及び目標空燃比設定ユニット104が有する機能が本発明に係る「切替手段」の機能に相当する。また、定常限界トルク算出ユニット106及び過給圧ダウン判断ユニット108が有する機能が本発明に係る「判断手段」の機能に相当する。そして、目標過給圧算出ユニット112及びウエストゲートバルブ開度算出ユニット116が有する機能が本発明に係る「操作手段」の機能に相当する。
上述の実施の形態では、過給圧ダウン不許可フラグがオンの間、ダイアフラム負圧を一定値に維持しているが、ウエストゲートバルブの開度を小さくして過給圧を上昇させるようにダイアフラム負圧を変化させてもよい。なお、上述の実施の形態では、ターボ過給機の駆動に用いる排気エネルギを調整することによって過給圧を変化させるアクチュエータとして、ウエストゲートバルブが設けられているが、代わりに可変ノズルを用いることもできる。
2 エンジン
5 燃焼室
14 吸気バルブ
16 排気バルブ
20 ポート噴射弁
22 筒内噴射弁
24 吸気可変動弁機構
26 排気可変動弁機構
28 ターボ過給機
28a コンプレッサ
28b タービン
30 吸気通路
32 排気通路
40 スロットル
46 ウエストゲートバルブ
46a ダイアフラム式負圧アクチュエータ
100 制御装置
102 過渡限界トルク算出ユニット
104 目標空燃比設定ユニット
106 定常限界トルク算出ユニット
108 過給圧ダウン判断ユニット
110 目標空気量算出ユニット
112 目標過給圧算出ユニット
114 スロットル開度算出ユニット
116 ウエストゲートバルブ開度算出ユニット
118 バルブタイミング算出ユニット

Claims (4)

  1. ターボ過給機と前記ターボ過給機の駆動に用いる排気エネルギを調整することによって過給圧を変化させるアクチュエータとを備え、理論空燃比によるストイキ運転と前記理論空燃比よりも大きいリーン空燃比によるリーン運転とを選択可能な内燃機関の制御装置において、
    前記リーン運転の実施中に目標トルクが増大した場合、前記内燃機関の運転モードを前記リーン運転から前記ストイキ運転に切り替える切替手段と、
    過給圧が大気圧よりも高くなっている過給状態において前記切替手段により前記運転モードの切り替えが行われた場合、前記リーン空燃比のもとで実現可能なトルクの範囲内に前記目標トルクがあるかどうか判断する判断手段と、
    前記判断手段が前記範囲内に前記目標トルクがあると判断した場合、前記運転モードの切り替えが行われてから再度リーン運転に切り替えられるまで、前記切替手段により前記運転モードが切り替えられた時点での大きさ以上の大きさに過給圧を保持するように前記アクチュエータを操作する操作手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記操作手段は、前記判断手段が前記範囲内に前記目標トルクがあると判断した場合、前記アクチュエータの操作量を前記切替手段により前記運転モードが切り替えられた時点での値に維持するか、或いは、過給圧を上昇させる側に変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記操作手段は、前記判断手段が前記目標トルクは前記範囲を超えていると判断した場合、過給圧を低下させるように前記アクチュエータを操作することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記判断手段は、前記範囲の上限値をエンジン回転速度から算出し、前記目標トルクが前記上限値以下かどうか判断することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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