JP3335042B2 - 漏電遮断器の漏電電流検出装置 - Google Patents

漏電遮断器の漏電電流検出装置

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JP3335042B2
JP3335042B2 JP12868895A JP12868895A JP3335042B2 JP 3335042 B2 JP3335042 B2 JP 3335042B2 JP 12868895 A JP12868895 A JP 12868895A JP 12868895 A JP12868895 A JP 12868895A JP 3335042 B2 JP3335042 B2 JP 3335042B2
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孝信 田中
健 井上
厚生 木村
計行 西
和晴 園田
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漏電遮断器の漏電電流
検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、漏電遮断器において、図17
に示すように、零相変流器32と、零相変流器32の2
次出力により漏電の有無を検出して接点装置を開極させ
る電子回路部とを回路基板36に実装し、この回路基板
36をセンサケース37に収納した漏電電流検出装置3
0が実開昭56−85361号公報などに提案されてい
る。零相変流器32は、2次巻線を環状鉄芯に巻回して
形成され、環状鉄芯の中央孔に1次側の電線が挿通可能
となるようにセンサケース37および回路基板36に開
口窓が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、センサケー
ス37は一般に合成樹脂を用いて形成されており、電子
回路部とセンサケース37外に配置される部材とを電気
的に絶縁する機能を有するものの、1次側の電線の周囲
に形成される磁界を遮蔽する機能はないものであるか
ら、1次側の電線の周囲に形成される磁界が電子回路部
に悪影響を及ぼす場合があり、電子回路部が誤動作する
可能性があった。
【0004】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、零相変流器の1次側の電線の周囲に
形成される磁界や、漏電電流検出装置の外部で生じる磁
界による電子回路部の誤動作を防止した漏電遮断器の漏
電電流検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、接点装置を通る主電路に挿入
された電路導体が貫通する中央孔が形成された零相変流
器と、零相変流器が一面に実装され零相変流器の2次出
力に基づいて電路導体を通過する不平衡電流を検出する
電子回路部が零相変流器とともに実装された回路基板
と、回路基板が納装されたセンサケースとを備え、主電
路に不平衡電流が生じたときに接点装置を開極させる漏
電遮断器の漏電電流検出装置において、回路基板におけ
る零相変流器の実装面に対する反対面とセンサケースの
内面との間に、回路基板の上記反対面をほぼ全面に亙っ
て覆う磁気シールド板を配設し、回路基板と磁気シール
ド板との間に、両者を電気的に絶縁する絶縁板を介在さ
せ、センサケースは、回路基板における磁気シールド板
との対向面側に配置されたケースボディと、回路基板に
おける零相変流器の実装面側に配設されたケースカバー
とを結合して形成され、絶縁板はケースボディの内面と
の間に磁気シールド板を挟持した形でケースボディに取
着されている。
【0006】
【0007】請求項の発明では、請求項1の発明にお
いて、複数枚の磁気シールド板を積層し、各磁気シール
ド板は互いに係合して位置決めする位置決め部を備え
る。
【0008】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、回路基板のう
ち零相変流器の実装面に対する反対面に対向するように
磁気シールド板を配置しているから、電路導体の周囲に
生じる磁界の電子回路部への影響を抑制することがで
き、誤動作を防止することができる。つまり、零相変流
器の実装面では電路導体は零相変流器に挿通されている
ことによって電路導体の周囲の磁界は電子回路部にほと
んど影響せず、零相変流器の実装面に対する反対面では
磁気シールド板によって電子回路部への磁界の影響が遮
断されるから、電子回路部が磁界によって誤動作するこ
とがないのである。また、磁気シールド板は他の外部磁
界の電子回路部への影響も抑制するから、漏電遮断器内
や漏電遮断器外で生じる磁界の影響を受けにくくなる。
つまり、回路基板に形成された電路が外部磁界と磁気結
合することによる電子回路部の誤動作を防止することが
できるのである。
【0009】しかも、回路基板と磁気シールド板との間
に絶縁板を介在させているから、回路基板に形成された
電路と磁性体よりなる磁気シールド板とが電気的に接触
して電子回路部に短絡の生じることが防止される。その
上、ケースボディに絶縁板を取着するとともに、ケース
ボディの内面と絶縁板との間に磁気シールド板を挟持す
るから、磁気シールド板を所定の位置に装着するのが容
易であり、組立作業が簡単になって生産性が高くなる。
【0010】請求項の発明の構成によれば、複数枚の
磁気シールド板を積層して用いることによって磁気シー
ルドの効果が高くなり、しかも、磁気シールド板同士を
位置決めするから、回路基板の各位置での磁気シールド
特性が均一になる。
【0011】
【実施例】図12、図13に示すように、器体10は、
それぞれ合成樹脂よりなるボディ11とカバー12とか
らなり、ボディ11の長手方向の各端部には電源と負荷
とにそれぞれ接続されるねじ付きの端子を備えた端子台
13a,13bが形成される。本実施例では単相三線な
いし三相三線で用いる漏電遮断器を示しており、各端子
台13a,13bには3極分の端子が設けられる。各極
の端子は、ボディ11の長手方向の両端部において両側
壁の間を3区画に仕切る隔壁11aにより互いに接触し
ないように絶縁される。
【0012】端子台13aには電源側端子板14の一端
部が露出し、電源側端子板14の露出部位には六角穴ボ
ルトよりなる端子ねじ15aの脚部が挿通され、端子ね
じ15aの脚部には端子ナット15b(図14参照)が
螺合する。図11のように、電源側端子板14の他端部
には下向きに折曲された位置決め片14aが形成され、
電源側端子板14の上記他端部が切り起こされることに
よって電源側端子板14の上面よりも下方に位置する端
子支持片14bが位置決め片14aから延設される。ま
た、電源側端子板14が切り起こされることによって電
源側端子板14の上記他端部に開口部14cが形成され
ることになり、開口部14cを通して露出する端子支持
片14bの上面には固定接点21が固着される。ボディ
11の底面には上方に開口する略コ字形に形成された支
持板16が配設され、端子支持板14bは支持板16の
両脚片の間で支持板16に載置された形でボディ11に
収納される。支持片16にはボディ11の底面に突設さ
れた位置決め突起11b(図14参照)が挿入され、電
源側端子板14に設けた位置決め片14aはボディ11
の底部に形成された位置決め凹所11c(図14参照)
に挿入される。また、電源側端子板14はボディ11の
下面側から挿入される図示しない固定ねじが螺合するこ
とによりボディ11に固定されるのであって、支持板1
6はボディ11と電源側端子板14との間に挟持される
形でボディ11に固定される。
【0013】一方、端子台13bには負荷側端子板17
の一端部が露出し、電源側端子板14と同様に、負荷側
端子板17の上記一端部には六角穴ボルトよりなる端子
ねじ15aおよび端子ねじ15aの脚部に螺合する端子
ナット15bが設けられる。また、負荷側端子板17は
ボディ11の下面側から挿入される図示しない固定ねじ
が螺合することによりボディ11に固定される。負荷側
端子板17の他端には一つの平面内で略U字形の電路
(すなわち、1ターンのコイル)を形成するコイル板2
2の一端が接続される。ここに、負荷側端子板17とコ
イル板22とは略直交するように配置される。また、コ
イル板22の他端部には傍熱型のバイメタル板41の一
端部が固着され、3極の各コイル板22の他端には電路
導体23a,23b,23c(図8参照)の一端が接続
される。電路導体23a,23b,23cの中間部は漏
電電流検出装置30に挿通され他端部は編組線24を介
して可動接触子25の一端部に接続される。可動接触子
25の他端部には上述した固定接点21とともに接点装
置を構成する可動接点26が設けられる。すなわち、電
源側端子板14と負荷側端子板17との間には、固定接
点21および可動接点26よりなる接点装置と可動接触
子25と編組線24と電路導体23a,23b,23c
とコイル板22とを通る主電路が形成される。
【0014】ところで、コイル板22と負荷側端子板1
7に設けた端子ねじ15aとの間には、磁性体よりなり
排気孔が穿孔された排気板18がコイル板22に対向す
るようにしてボディ11の側壁と隔壁11aとの間およ
び隔壁11a同士の間で保持される。負荷側端子板17
を挟んで排気板18の直下には、上方に開放された略コ
字形に磁性体により形成された吸引板42が配置され
る。吸引板42には上方に延長されたプランジャ43が
固着され、また吸引板42は負荷側端子板17との間に
挟装されたコイルスプリングよりなる復帰ばね44のば
ね力によって下向きに付勢されている。また、吸引板4
2の両脚片の先端面と排気板18の下端面とが対向する
部位では負荷側端子板17の側部には切欠が形成されて
いる。つまり、吸引板42の両脚片の先端面と排気板1
8の下端面とは直接に対向する。
【0015】したがって、主電路に短絡電流のように定
格電流の数十倍以上の電流が流れた場合には、コイル板
22の周囲に形成される磁界により排気板18が磁化さ
れ、吸引板42は復帰ばね44のばね力に抗して排気板
18に引き付けられることになる。つまり、短絡電流が
主電路に流れると吸引板42およびプランジャ43が上
方に移動する。また、主電路に定格電流の数倍程度の過
電流が流れたときには、コイル板22の発熱によってバ
イメタル板41が加熱され、バイメタル板41の上端部
がコイル板22から離れる向きに湾曲する。ここに、バ
イメタル板41の上端部には押しねじ45が螺合してお
り、押しねじ45の螺合量を調節することができるよう
にしてある。
【0016】ボディ11の中央部にはトリップ装置50
が収納される。トリップ装置50には一般的なものを用
いているが簡単に説明する。トリップ装置50では、図
14に示すように、ラッチリンク52、ラッチ板53、
クレイドル54、ハンドル55をそれぞれ軸52a,5
3a,54a,55aで金属製のフレーム51に枢着し
てある。また、3極のうちの中央の1極の可動接触子2
5とクレイドル54とにそれぞれリンク56a,56b
の一端を枢着し、両リンク56a,56bの他端部同士
を軸着してある。つまり、両リンク56a,56bを介
して、クレイドル54と可動接触子25とが連結される
ことになる。フレーム51に固定した軸51aにはねじ
りコイルばねよりなるラッチ復帰ばね57が装着され、
ラッチ復帰ばね57の各一端はそれぞれラッチリンク5
2とラッチ板53とに当接する。ここに、ラッチ復帰ば
ね57は図14においてラッチ板53を軸53aの回り
に右回りに付勢する。また、リンク56a,56bを軸
着する軸ピン56とハンドル55との間には引張ばねで
あるハンドル復帰ばね58が装着される。
【0017】可動接触子25は合成樹脂よりなる連動体
59に対して揺動可能に保持され、可動接触子25と連
動体59との間にはコイルばねよりなる接圧ばね46が
保持される。接圧ばね46は、可動接点26が固定接点
21に対して閉極するときには接点圧を与える向きに可
動接触子25を付勢し、可動接点26が固定接点21に
対して開極するときには可動接点26を固定接点21か
ら引き離す向きに可動接触子25を付勢する。連動体5
9はボディ11に回動自在に支承される軸部59aを有
し、かつ3極の可動接触子25をすべて保持する。した
がって、1極の可動接触子25の開閉動作に連動して他
の2極の可動接触子25も同様に開閉動作する。
【0018】一方、ボディ11には3極に跨がる形で連
動用バー47が支承されており、連動用バー47には、
上述した各プランジャ43が上方に移動したときにプラ
ンジャ43に押されて連動用バー47を支承部位の回り
で図14における左回りに回転させる3個のキック片4
7aを備える。また、バイメタル板41が湾曲したとき
にバイメタル板41に螺合した押しねじ45により押さ
れて連動用バー47を支承部位の回りで図14における
左回りに回転させる3個の押圧片47bが突設されてい
る。さらに、連動用バー47にはラッチリンク52より
突出するセット片52bの挿入されるセット筒部47c
が設けられている。
【0019】上述したハンドル55は、器体10の上面
から起倒自在に突出し、図14のように左端側に倒され
ているときには、可動接点26を固定接点21に接触さ
せて閉極させる。この状態では連動用バー47のセット
筒部47cにラッチリンク52のセット片52bが挿入
される。このとき、ラッチ板53はクレイドル54に係
止されるから、ラッチ復帰ばね57のばね力によるラッ
チ板53を軸53aの回りに右回りに回転させる力は小
さくなる。また、ラッチリンク52はラッチ復帰ばね5
7のばね力によって軸52aの回りに左回りに回転しよ
うとするが、ラッチ板53の上縁に当接することによっ
て図14の位置に停止する。つまり、図14の状態では
ラッチ板53がラッチリンク52に当接した状態に保た
れる。クレイドル54もまたラッチ板53に係止される
ことによって軸54aの回りでの回転が阻止されてい
る。このとき、ハンドル復帰ばね58のばね力がリンク
56a,56bを一直線に展開する向きに作用して、可
動接触子25を下方に押す状態になる。つまり、可動接
点26が固定接点21に接触する位置に保たれる。
【0020】一方、ラッチ板53にクレイドル54を係
合させた状態で、図15のように、ハンドル55を右端
側に倒すと、ハンドル復帰ばね58の上端がクレイドル
54に対するリンク56bの枢着位置よりも右側に移動
するから、リンク56a,56bはく字形に曲がり、可
動接触子25を上方に引き上げることになる。つまり、
可動接点26は固定接点21から離れて開極するのであ
る。
【0021】ところで、ラッチ板53にクレイドル54
が係合した状態において、連動用バー47がボディ11
に対する枢支部の回りに左回りに回転したとすると、図
16のように、ラッチリンク52のセット片52bが連
動用バー47のセット筒部47cの内面で押圧されて下
方に移動する。つまり、ラッチ板53はラッチリンク5
2に当接しなくなり、ラッチ板53を軸53aの回りに
右回りに回転させようとしていた力が開放されて、ラッ
チ板53が右回りに回転する。このとき、クレイドル5
4とラッチ板53との係合も解除され、クレイドル54
は自由に回転できるようになるから、ハンドル復帰ばね
58のばね力によってリンク56a,56bが曲がり、
可動接触子25が上方に引き上げられることになる。す
なわち、可動接点26が固定接点21から離れて開極す
る。このような動作を一般にトリップ動作と称してい
る。
【0022】図16のようにラッチ板53とクレイドル
54との係合が解除された状態から係合状態に復帰させ
るには、ハンドル55を右端側に倒せばよい。このと
き、クレイドル54はハンドル55に設けた押圧ピン5
5bに押圧されることによって軸54aの回りに右回り
に回転し、またラッチリンク52はハンドル55に押圧
されて軸52aの回りに左回りに回転する。つまり、ハ
ンドル55を十分に右端側に倒せば、図15のように、
ラッチ板53にクレイドル54が係合し、かつ可動接点
26が固定接点21に対して開極した状態に復帰する。
可動接点26を固定接点21に対して閉極させるには、
その後にハンドル55を左端側に倒せばよい。
【0023】上述のようなトリップ動作は、短絡電流に
よってプランジャ43が上方に移動して連動用バー47
のキック片47aを上に押し上げるか、過電流によって
バイメタル板41が湾曲して押しねじ45が押圧片47
bを押すか、後述するように漏電電流検出装置30が作
動するか、あるいはカバー12に設けたトリップ動作確
認釦48を押すかのいずれかの際に行なわれる。トリッ
プ動作確認釦48はカバー12に保持され、下端部に形
成された傾斜面48aによって、トリップ動作確認釦4
8が下向きに移動したときに連動用バー47を枢支位置
の回りに左回りに回転させる。また、トリップ動作確認
釦48はコイルばねよりなる釦復帰ばね49により上向
きに付勢され、トリップ動作確認釦48の上面はカバー
12の上面よりやや下がった位置に停止する。
【0024】ところで、電源側端子板14の上には消弧
装置60が配設される。消弧装置60は合成樹脂よりな
る絶縁枠61と、絶縁枠61の上から装着された磁性体
のヨーク62とからなる。ヨーク62は電源側端子板1
4の上面よりも上方に位置し、下向きに開放された略コ
字形に形成されている。また、ヨーク62の両脚片にお
いて端子ねじ15aに近い側の側縁には、アークを遮蔽
しながらもアークガスの通過が可能となるような隙間を
形成するように、両脚片から複数のグリッド片62aが
延設され、両脚片のグリッド片62aによって図11に
おけるヨーク62の左手前の開口が覆われる。つまり、
グリッド片62aは上下方向においては各脚片から千鳥
状に交互に延設され、グリッド片62aの厚み方向にお
いては互いに離間してグリッド片62aの間に隙間を形
成するのである。
【0025】上述したように、電源側端子板14におい
て固定接点21を設けた端子支持片14bは、電源側端
子板14の右端に設けた位置決め片14aから延設さ
れ、かつ電源側端子板14の下方に位置しているから、
固定接点21と可動接点26とが開極してアークが生じ
たときに、端子支持片14bと位置決め片14aと端子
ねじ15aの取付部位とを通して電源側端子板14に流
れる電流によって生じている磁界とアークとの間に電磁
力が作用し、アークは端子ねじ15aの向きに引き延ば
されることになる。また、電源側端子板14よりも上方
では上記磁界はヨーク62内を通るからアークを逆向き
に走行させる電磁力が作用しないようになっている。こ
こに、絶縁枠61は、ヨーク62を位置決めする機能と
ともに、アークガスにより作用する圧力を逃がさずにア
ークを効率よく消弧する機能も有している。器体10に
は、消弧装置60と端子ねじ15aとの間に対応する部
位において、アークガスを器体10の外部に逃がすため
の排気板63が配設されている。
【0026】次に本発明の要旨である漏電電流検出装置
30について説明する。漏電電流検出装置30は、主電
路に不平衡電流が流れたときに異常電流と判断してトリ
ップ装置50を駆動するものであって、図7ないし図1
0に示すように、電路導体23a,23b,23cに不
平衡電流が流れたことを検出する零相変流器32を備え
た本体部31と、不平衡電流が検出されたときに連動用
バー47を図14における左回りに回転させるためのソ
レノイド34を備えた駆動部33とにより構成される。
【0027】本体部31は、零相変流器32と零相変流
器32の2次出力によって不平衡電流を検出する電子回
路部を構成する電子部品35とを実装した印刷配線板よ
りなる回路基板36を、センサケース37に納装して形
成される。センサケース37はケースボディ37aとケ
ースカバー37bとからなり、ケースボディ37aより
突出する結合爪38aをケースカバー37bに設けた結
合孔38bに凹凸係合させることによって、ケースボデ
ィ37aとケースカバー37bとが結合される。零相変
流器32は、樹脂モールドされるとともに外周部に位置
決め突起32aを備え、ケースカバー37bに形成され
た開口窓37dの周部の位置決め切欠37eに位置決め
突起32aを係合させることによって、センサケース3
7に対する位置決めがなされる。ケースカバー37bと
同様に、ケースボディ37aにも開口窓37cが形成さ
れ、かつ回路基板36にも開口窓36aが形成される。
これらの開口窓36a,37c,37dは零相変流器3
2の開口と同軸上に形成されている。
【0028】電路導体23a,23b,23cは、開口
窓36a,37c,37dに挿通されるのであって、図
8に示すように、各電路導体23a,23b,23cは
略コ字形に折曲される。また、零相変流器32に挿通さ
れる部位で電路導体23a,23b,23c同士が接触
することがないように、センサケース37には合成樹脂
製の一対の絶縁分離体81,82が装着される。各絶縁
分離体81,82はセンサケース37の外側面に対向す
る主板81a,82aと、零相変流器32に挿通される
分離片81b,82bとを連続一体に備える。各主片8
1a,82aにおけるセンサケース37との対向面に
は、先端部が膨らんだ形状の取付突起81c,82cが
突設され、センサケース37に設けた取付孔37hに取
付ピン81c,82cを圧入することによって、絶縁分
離体81,82がセンサケース37に固定される。絶縁
分離体81の分離片81bは一対のコ字を背中合わせに
して両者間に狭いスリット81dを形成した断面形状に
形成されている。また、絶縁分離体82の分離片82b
は下向きに開放された断面略コ字形に形成されるととも
に、コ字の中央片の上面に分離片81bのスリット81
dに挿入される突片82dを備えた形状に形成される。
つまり、スリット81dと突片82dとの係合によって
両絶縁分離体81,82が位置決めされる。また、分離
片81b,82bの各コ字形部分の内側に各電路導体2
3a,23b,23cがそれぞれ配置されることによっ
て、各電路導体23a,23b,23cが互いに絶縁さ
れる。
【0029】ところで、ケースボディ37aの内面に
は、図3、図4に示すように、収納凹所37iが形成さ
れ、収納凹所37iには磁性体板よりなる2枚の磁気シ
ールド板85a,85bが配置される。磁気シールド板
85a,85bは、図1、図2に示すように、ケースボ
ディ37aにはめ込まれる合成樹脂の絶縁板86とケー
スボディ37aとの間に挟持される。絶縁板86におけ
るケースボディ37aとの対向面には係合爪86aに突
設され、ケースボディ37aに形成された係合孔37j
に係合爪86aを凹凸結合させることによって、絶縁板
86がケースボディ37aに保持される。また、磁気シ
ールド板85a,85bの下縁には切り起こしによって
位置決め部85cが形成され、磁気シールド板85a,
85b同士の位置ずれが防止されるとともに、絶縁板8
6に設けた位置決め切欠86bに位置決め部85cを合
致させることで、磁気シールド板85a,85bの位置
ずれを防止している。さらに、磁気シールド板85a,
85bおよび絶縁板86の上下両縁にはそれぞれ逆組防
止切欠85d,86dが形成され、ケースボディ37a
の内面に突設された逆組防止突部37kに逆組防止切欠
85d,86dを合致させることで、ケースボディ37
aに対する磁気シールド板85a,85bおよび絶縁板
86の逆組が防止される。また、絶縁板86には零相変
流器32の中央孔に挿入される筒部86cが突設され、
磁気シールド板85a,85bおよび絶縁板86には零
相変流器32の中央孔と同軸上で開口窓85e,86e
が形成される。
【0030】一方、駆動部33はケースボディ37aか
ら上方に突出する蓋部37fに結合されるサブケース7
1を備える。蓋部37fとサブケース71とは、蓋部3
7fに設けた結合孔37gとサブケース71に設けた結
合爪71aとを凹凸係合させることによって結合され
る。サブケース71には、ソレノイド34とともに動作
試験を行なうためのテストスイッチ72を実装した回路
基板73が収納され、またソレノイド34の作動時に器
体10の上面から突出する表示釦74も設けられる。さ
らに、回路基板73には不平衡電流に対してソレノイド
34を作動させる感度を切り替えるためのスライドスイ
ッチ75も実装される。表示釦74は、ソレノイド34
のプランジャ34aが突出している状態ではプランジャ
34aに係合可能であって、係合状態では表示釦74の
上面と器体10の上面とがほぼ面一になる。また、プラ
ンジャ34aとの係合状態でプランジャ34aとの係合
が解除されると、押上ばね76により上方に押し上げら
れて器体10の上面から突出するようになっている。こ
こにおいて、回路基板73は、図5に示すように、電子
部品35の実装時には回路基板36と一体であって、電
子部品35の実装後にミシン線39の位置で図6のよう
に分離し、分離後にソレノイド34が実装される。
【0031】テストスイッチ72は、接点部を構成する
接点片72aと、器体10の上面から突出する操作釦7
2bとからなり、操作釦72bを器体10に押し込む
と、零相変流器32に1ターンだけ巻回したテスト巻線
32bに電流を流し、不平衡電流の発生時と同様の2次
出力を零相変流器32に生じさせる。したがって、表示
釦74をプランジャ34aに係合させるようにリセット
した状態でテストスイッ72の操作釦72bを押せば、
漏電電流検出装置30が正常に機能するか否かの試験を
行なうことができる。
【0032】ソレノイド34のプランジャ34aの先端
部は連動用バー47に設けた引掛溝47dに挿通され、
プランジャ34aが引き込まれたときにプランジャ34
aの先端部に突設した引掛ピン34bが引掛溝47dの
周縁に当接して連動用バー47を回転させるようになっ
ている。つまり、プランジャ34aの引込みによっても
連動用バー47が回転し、トリップ装置50を作動させ
るのである。
【0033】上述のように構成された漏電電流検出装置
30は、ケースボディ37aを負荷側端子板17に近い
側としてボディ11に納装される。したがって、コイル
板22の周囲に発生する磁界は磁気シールド板85a,
85bにより遮蔽されることになり、回路基板36に実
装された零相変流器32や電子部品35への磁界による
影響を防止することができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、回路基板のうち零相
変流器の実装面に対する反対面に対向するように磁気シ
ールド板を配置しているから、電路導体の周囲に生じる
磁界の電子回路部への影響を抑制することができ、誤動
作を防止することができるという利点を有する。つま
り、零相変流器の実装面では電路導体は零相変流器に挿
通されていることによって電路導体の周囲の磁界は電子
回路部にほとんど影響せず、零相変流器の実装面に対す
る反対面では磁気シールド板によって電子回路部への磁
界の影響が遮断されるから、電子回路部が磁界によって
誤動作することがない。また、磁気シールド板は他の外
部磁界の電子回路部への影響も抑制するから、漏電遮断
器内や漏電遮断器外で生じる磁界の影響を受けにくくな
る。つまり、回路基板に形成された電路が外部磁界と磁
気結合することによる電子回路部の誤動作を防止するこ
とができるという効果を奏する。
【0035】しかも、回路基板と磁気シールド板との間
に絶縁板を介在させているから、回路基板に形成された
電路と磁性体よりなる磁気シールド板とが電気的に接触
して電子回路部に短絡の生じることが防止されるという
効果がある。その上、ケースボディに絶縁板を取着する
とともに、ケースボディの内面と絶縁板との間に磁気シ
ールド板を挟持するから、磁気シールド板を所定の位置
に装着するのが容易であり、組立作業が簡単になって生
産性が高くなるという効果がある。
【0036】請求項の発明は、複数枚の磁気シールド
板を積層して用いることによって磁気シールドの効果が
高くなり、しかも、磁気シールド板同士を位置決めする
から、回路基板の各位置での磁気シールド特性が均一に
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の要部水平断面図である。
【図2】実施例の要部縦断面図である。
【図3】実施例の要部分解斜視図である。
【図4】実施例の要部分解斜視図である。
【図5】実施例に用いる回路基板への部品の実装状態を
示す斜視図である。
【図6】実施例に用いる回路基板を部品実装後に分離し
た状態の背面図である。
【図7】実施例の要部分解斜視図である。
【図8】実施例の要部分解斜視図である。
【図9】実施例の要部正面図である。
【図10】実施例の要部側面図である。
【図11】実施例の要部分解斜視図である。
【図12】実施例の分解斜視図である。
【図13】実施例の斜視図である。
【図14】実施例の閉極状態の断面図である。
【図15】実施例の開極状態の断面図である。
【図16】実施例のトリップ動作直後の状態を示す断面
図である。
【図17】従来例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
21 固定接点 23a,23b,23c 電路導体 26 可動接点 32 零相変流器 36 回路基板 37 センサケース 37a ケースボディ 37b ケースカバー 85a,85b 磁気シールド板 85c 位置決め部 86 絶縁板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 和晴 三重県津市大字半田564番地の1 三重 金属工業株式会社内 (72)発明者 田中 一幸 三重県津市大字半田564番地の1 三重 金属工業株式会社内 審査官 中川 真一 (56)参考文献 特開 昭55−46245(JP,A) 特開 平6−36667(JP,A) 特開 平6−290978(JP,A) 実開 昭56−85361(JP,U) 実公 昭62−26907(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 83/02 H01H 83/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接点装置を通る主電路に挿入された電路
    導体が貫通する中央孔が形成された零相変流器と、零相
    変流器が一面に実装され零相変流器の2次出力に基づい
    て電路導体を通過する不平衡電流を検出する電子回路部
    が零相変流器とともに実装された回路基板と、回路基板
    が納装されたセンサケースとを備え、主電路に不平衡電
    流が生じたときに接点装置を開極させる漏電遮断器の漏
    電電流検出装置において、回路基板における零相変流器
    の実装面に対する反対面とセンサケースの内面との間
    に、回路基板の上記反対面をほぼ全面に亙って覆う磁気
    シールド板を配設し、回路基板と磁気シールド板との間
    に、両者を電気的に絶縁する絶縁板を介在させ、センサ
    ケースは、回路基板における磁気シールド板との対向面
    側に配置されたケースボディと、回路基板における零相
    変流器の実装面側に配設されたケースカバーとを結合し
    て形成され、絶縁板はケースボディの内面との間に磁気
    シールド板を挟持した形でケースボディに取着される
    とを特徴とする漏電遮断器の漏電電流検出装置。
  2. 【請求項2】 複数枚の磁気シールド板を積層し、各磁
    気シールド板は互いに係合して位置決めする位置決め部
    を備えることを特徴とする請求項1記載の漏電遮断器の
    漏電電流検出装置。
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