JP3334365B2 - 耐摩耗性を有する化粧紙 - Google Patents
耐摩耗性を有する化粧紙Info
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Description
紙に関し、例えば、建物の壁紙用等の内装材、家具等の
収納棚、引き出しの内装等に用いる耐摩耗性を有する化
粧紙に関するものである。
樹脂の塗布量を増加させ、塗膜を厚くするすることで耐
摩耗性を向上させた化粧紙が一般的であった。この塗布
量を増加させ塗膜を厚くする方法として、例えば、版深
の深いグラビア版を使用する。或いはリコート用樹脂を
使用して複数回の重ね塗りと乾燥を繰り返す、等の方法
により塗膜を厚くする方法が採用されていた。しかしな
がら、機械の乾燥能力に限界があり、可能な塗布量は限
られ、耐摩耗性等が不充分であった。
要以上に厚く塗布することができないため耐摩耗性の問
題と、版深の深いグラビア版を使用して塗布量を増加さ
せる場合も、重ね塗りして塗膜を厚くする場合のいずれ
も、表面層におけるトップコート樹脂層は全面に塗工さ
れているため、擦過等による傷が付きやすく、しかもそ
の傷跡が白化現象(表面が平滑の場合、擦過傷により白
い筋傷に見える現象)を発生させる問題が残されてい
た。
げ印刷により凹凸模様を形成し、摩擦等による摩耗も凹
凸模様の凸部のみで受け、しかも、擦過傷による白化現
象も目立つことがない耐摩耗性を有する化粧紙を提供す
ることを目的とする。
を達成するために、化粧紙用の原紙(11)上に、ウレ
タン系樹脂をバインダーとしたインキにより印刷層(1
2)を設け、この表面層にウレタン系樹脂の盛り上げイ
ンキを用いて盛り上げ印刷により凹凸模様(15)を設
けた化粧紙であって、この凹凸模様(15)の凹部(1
5b)と凸部(15a)の高低差が15〜50μmの範
囲で、かつ、凸部(15a)の表面積の割合が、表面層
全体の15〜50%を占めることを特徴とする耐摩耗性
を有する化粧紙である。
明の耐摩耗性を有する化粧紙の基本的な構成は、図1に
示すように、坪量20〜40g/m2 の薄葉紙と呼ばれ
る化粧紙用の原紙(11)を用いて、この上にウレタン
系樹脂をバインダーとした着色インキで印刷層(12)
を設け、この上に透明又は不透明のウレタン系樹脂イン
キを用いて、グラビア又はスクリーン印刷方式により盛
り上げ印刷で凹凸模様(15)を形成するものである。
の底面と凸部(15a)の表面との高低差が15〜50
μmの範囲で、かつ、凸部(15a)の表面積の割合
が、表面層全体の15〜50%を占めるように形成す
る。また、この盛り上げ印刷による凹凸模様(15)
は、網目状、点形状、線状等で導管模様等を模様状に形
成したもので、この形成は盛り上げするインキ層の調整
が容易なグラビア印刷方式が好適である。
グラビア印刷で盛り上げ印刷により凹凸模様(15)を
形成したものである。この凹凸模様(15)は凹部(1
5b)の底面と凸部(15a)の表面との高低差が15
〜50μmの範囲で、かつ、凸部の表面積の割合が、表
面層全体の15〜50%を占めるように形成すること
で、凹凸模様の凸部表面で擦過やこすれ等の摩擦を受け
るたが、凸部の塗膜がかなり厚いので柄消失にいたるま
での耐摩耗性に優れる。さらに、擦過等の傷跡を表面積
の少ない凹凸模様の凸部が受けるので、傷つく(白化す
る)面積が小さく目立ちにくい。
細に説明する。図1は、一実施例における耐摩耗性を有
する化粧紙を断面で表した説明図である。また、図2
は、他の実施例における耐摩耗性を有する化粧紙を断面
で表した説明図である。図に示すように、(11)は化
粧紙用の原紙、(12)は無色又は着色透明ウレタン系
樹脂コート剤による印刷層、(13)は硝化綿インキに
よる柄印刷層、(15)は盛り上げ印刷による凹凸模様
である。
の原紙(11)として天間特種製紙(株)社製、商品名
HPN晒タイプを用いて、この上にウレタン系樹脂をバ
インダーとしたインキ(大日精化(株)社製、商品名ウ
レタンエナメル白)で全面にベタで印刷層(12)を設
け乾燥した後に、ウレタン系樹脂を主とする盛り上げイ
ンキ(大日精化(株)社製、商品名KKBキュアUマッ
トメヂウム)を使用してグラビア印刷方式で盛り上げ印
刷により凹凸模様(15)を形成する。この際に、凹凸
模様の凹部(15b)の底面と凸部(15a)の表面の
高低差が15〜50μmの範囲で、凸部(15a)の表
面積の割合が、表面層全体の15〜50%になるように
グラビア版を調整する。この凹凸模様(15)の印刷に
用いた盛り上げ用インキの乾燥条件は、蒸気乾燥90℃
とIR乾燥340℃を併用し、乾燥ラインスピードは4
0m/分で行った。
1)に天間特種製紙(株)社製、商品名HPN晒タイプ
を用いて、この上に硝化綿系樹脂をバインダーとしたイ
ンキ(東洋インキ製造(株)社製、商品名PC−92
1)を用いて柄印刷層(13)を設け、この上に透明ウ
レタンコート剤(日立化成ポリマー(株)社製、商品名
TU111)による印刷層(ウレタンコート層)(1
2)を設け、さらにこの上に実施例1と同様に盛り上げ
印刷による凹凸模様(15)を形成したものである。こ
の乾燥条件、凹凸模様の高低差、凸部の表面積の割合は
実施例1と同様に行った。なお、この実施例2における
化粧紙は、柄印刷層(13)と盛り上げ印刷による凹凸
模様(15)とを同調(凹凸模様と柄印刷層の柄印刷見
当が合致している)させることも可能である。
れた化粧紙を、日本農林規格(JAS)の物性試験に基
づき耐摩耗性の試験を行い評価した。JASの耐摩耗性試験の条件 B試験 (FWタイプ−主として耐久壁面等用、家具用に
供される) 試料・直径120mm円板、中心に10mmφの穴。 器具・テーパー型,アブレーザー,除塵装置,研磨紙J
ISR6252 AA180 番 試験法・500g荷重,25回転毎にチェックし印刷模
様の50%が消失したとき、無地の時は色の層が初めに
切り取られた時を終点とする。 判定・摩耗値50以上,摩耗量0.1g以下C試験 (Wタイプ−一般壁面等の用に供される) 試料、器具共にB試験と同様なもの(但し研磨紙は使用
しない)。 試験法・1000g荷重,他はB試験と同じ。 判定・摩耗値200以上,摩耗量測定せず。 以上耐摩耗性の試験結果を表1に示す。なお、実施例
1、実施例2で得られたサンプルの表面層に設けた盛り
上げ印刷による凹凸模様の塗膜厚は25μmであった。
面層に盛り上げ印刷による凹凸模様を設けたことによ
り、摩耗が発生するところは凸部のみで、しかもこの面
積が表面層全体の15〜50%であることから、例え
ば、表面に擦過傷を受けても白化現象が目立たない。ま
た、盛り上げ印刷による凹凸模様の占める面積の割合が
表面層全体の15〜50%であることから、同等の乾燥
能力であっても全面塗工のものより凸部の厚塗りが可能
となり(凸部の塗膜厚は15〜50μm)、この塗膜厚
により、摩耗で柄印刷層まで消失することがない。さら
に、この化粧紙は、盛り上げ印刷による凹凸模様で独特
の意匠感が得られる等種々の優れた効果が生じる。
粧紙を断面で表した説明図である。
化粧紙を断面で表した説明図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】化粧紙用の原紙上に、ウレタン系樹脂をバ
インダーとしたインキにより印刷層を設け、この表面層
にウレタン系樹脂の盛り上げインキを用いて盛り上げ印
刷による凹凸模様を設けた化粧紙であって、この凹凸模
様の凹部と凸部の高低差が15〜50μmの範囲で、か
つ、凸部表面積の割合が、表面層全体の15〜50%を
占めることを特徴とする耐摩耗性を有する化粧紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23372194A JP3334365B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 耐摩耗性を有する化粧紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23372194A JP3334365B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 耐摩耗性を有する化粧紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08100397A JPH08100397A (ja) | 1996-04-16 |
JP3334365B2 true JP3334365B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=16959527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23372194A Expired - Lifetime JP3334365B2 (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 耐摩耗性を有する化粧紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334365B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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JP2008087158A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
JP2009234159A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 成形用加飾フィルム |
Family Cites Families (4)
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JPS5259783U (ja) * | 1975-10-28 | 1977-04-30 | ||
JPS5668195A (en) * | 1979-11-02 | 1981-06-08 | Toppan Printing Co Ltd | Embossed pattern paper and method |
JPS63249799A (ja) * | 1987-03-31 | 1988-10-17 | 大日本印刷株式会社 | 耐水性化粧シ−トの製造法 |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP23372194A patent/JP3334365B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08100397A (ja) | 1996-04-16 |
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