JP3334039B2 - 自動車用防振装置 - Google Patents

自動車用防振装置

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JP3334039B2
JP3334039B2 JP16895097A JP16895097A JP3334039B2 JP 3334039 B2 JP3334039 B2 JP 3334039B2 JP 16895097 A JP16895097 A JP 16895097A JP 16895097 A JP16895097 A JP 16895097A JP 3334039 B2 JP3334039 B2 JP 3334039B2
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義幸 入江
陽成 児玉
智 内田
智史 村田
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用防振装置
に関するものであり、特にサスペンション用アッパーサ
ポートとして好適に用いられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用防振装置としては、図7に示す
ものが公知である。
【0003】この防振装置100は、ショックアブソー
バのロッド101の先端部を自動車の車体102に設け
られた開口部102aに弾力的に結合するためのサスペ
ンション用アッパーサポートであり、車体102の上下
面には互いに反対側に開口する一対のカップ金具10
3,104が開口部102aに同軸的に配されている。
このカップ金具103,104内には、それぞれ環状の
ゴム部材105,106が配されており、その中空部に
は、ロッド101を受入れるためのスリーブ107が車
体102の開口部102aを貫通するように挿入されて
いる。また、一対のゴム部材105,106の上下には
一対のストッパ金具108,109が配されている。そ
して、下側のストッパ金具109の中心孔から挿入され
たロッド101を、スリーブ107を貫通させて上側の
ストッパ金具108の中心孔から突出させ、この突出さ
せたロッド101の先端を締結ボルト110により軸方
向に締付けることにより、上下のストッパ金具108,
109をスリーブ107によって所定の間隔に保持し
て、その間に一対のゴム部材105,106を予圧縮状
態に保持している。かかる構成により、防振装置100
は、車体102に対するロッド101の上方への変位に
対しては下側のゴム部材106が圧縮され、下方への変
位に対しては上側のゴム部材105が圧縮されて、振動
が吸収されるようになっている。
【0004】上記従来の構造においては、ゴム部材10
5,106を車体102に対して位置決め、即ちセンタ
リングをするために、カップ金具103,104の側壁
103a,104aを利用している。つまり、ゴム部材
105,106の軸直角方向へのズレを防止するため
に、双方のゴム部材105,106において、カップ金
具103,104の側壁103a,104aを底面に対
して90°近くで立ち上げて、該側壁103a,104
aによりゴム部材106の外周を全周にわたって支持す
るように構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、防振装置100を組付けた状態で、双方のゴム
部材105,106の外周をカップ金具103,104
により拘束する構造では、ゴム部材105,106に加
えられた予圧縮により、該組付けた状態で、すでに、ゴ
ム部材105,106にはカップ部材103,104の
側壁103a,104aとの間で反力が発生しており、
そのため、いずれのゴム部材105,106において
も、初期荷重に対して柔らかいバネ特性を得ることが困
難であるという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、初期荷重に対する柔ら
かいバネ特性を得ながら、ゴム部材のセンタリングを行
なうことができる自動車用防振装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の自動
車用防振装置は、自動車の車体側とサスペンション側を
弾力的に結合するための防振装置であって、車体側部材
にはサスペンション側のロッドが貫通する開口部が上下
方向に開口して設けられており、該車体側部材の上下に
相対させて一対の環状のゴム部材が前記開口部と同軸的
に配され、上側のゴム部材の上面と下側のゴム部材の下
面にそれぞれストッパが配され、前記ロッドを受入れる
スリーブが上下の前記ゴム部材の中空部に挿入され、前
記スリーブに受入れられた前記ロッドの先端に締結部材
が配され、この締結部材の軸方向への締付けにより、一
対の前記ストッパ間に一対の前記ゴム部材が予圧縮状態
に保持されてなる自動車用防振装置において、前記一対
のゴム部材に対して前記スリーブが圧入状態に装着され
ており、一方のゴム部材についてはその外周車体側部
材により全周にわたって拘束され、他方のゴム部材につ
いてはその外周に車体側部材との間で全周にわたって空
間部確保された、ことを特徴とする。
【0008】このように上下のゴム部材に対してスリー
ブを圧入状態に装着することによって、一方のゴム部材
の外周を拘束するのみで、双方のゴム部材を車体側部材
に対してセンタリングすることができる。すなわち、ス
リーブが圧入された一方のゴム部材の外周を拘束するこ
とにより、当該一方のゴム部材はもちろん、スリーブも
該一方のゴム部材を介して車体側部材に対しセンタリン
グされる。そして、他方のゴム部材はスリーブの圧入に
よって当該スリーブに対して位置決めされるので、他方
のゴム部材は結果的に車体側部材に対してセンタリング
される。
【0009】これにより、他方のゴム部材については、
もはやその外周を車体側部材により拘束する必要がなく
なるので、上記のようにその外周に空間部を確保するこ
とができ、よって、当該他方のゴム部材において初期荷
重に対する柔らかいバネ特性を得ることができる。
【0010】本発明の自動車用防振装置は、また、前記
上下のゴム部材が異なる内径を有することを特徴とす
る。
【0011】この場合、防振装置の組付けに際し、内径
のより小さいゴム部材をスリーブに予め装着しておい
て、該スリーブを車体側部材の開口部に挿通した後に、
内径のより大きいゴム部材を組付れば、組付け作業性を
悪化させることなく、上記のセンタリング及びバネ特性
の効果を得ることができる。
【0012】本発明の自動車用防振装置においては、前
記他方のゴム部材の外周を所定の間隔をおいて取囲むよ
うに車体側部材が配されて、この車体側部材とゴム部材
の外周面との間に前記空間部が形成され、前記他方のゴ
ム部材の圧縮方向への大荷重により径方向外方に弾性変
形した当該ゴム部材の外周面が前記車体側部材と当接す
ようになされた場合がある
【0013】この場合、初期荷重に対してはゴム部材の
外周の空間部によって柔らかいバネ特性が得られ、大荷
重が加わったときには径方向外方に弾性変形したゴム部
材がその外周を取囲む車体側部材と当接して、当該ゴム
部材の更なる弾性変形が制限される。これにより、非線
形の荷重−撓み特性が得られる。
【0014】本発明の自動車用防振装置においては、少
なくとも1の前記ゴム部材の外周面に周方向に延びる凹
部が設けられた場合がある
【0015】かかる凹部を設けることにより、初期荷重
に対して更に柔らかいバネ特性が得られ、また、圧縮方
向への大荷重によりこの凹部が潰れることによって荷重
−撓み特性が立上る。つまり、非線形な荷重−撓み特性
が得られる。
【0016】この凹部は、車体側部材によってその外周
が拘束されたゴム部材に設けることが好ましく、これに
より、上下双方のゴム部材において初期荷重に対する柔
らかいバネ特性を得ることができる。
【0017】本発明の自動車用防振装置においては、前
記車体側部材が、車体、フレーム、又は車体若しくはフ
レームに取付けられた付属部品であり、前記ロッドがシ
ョックアブソーバのピストンロッドである場合がある
【0018】ここで、前記付属部品には、車体やフレー
ムにボルト等で取付けられるブラケット、及び、車体、
フレーム若しくはブラケットに対しその開口部と同軸的
に固設されたカップ状部材若しくはプレート状部材が含
まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0020】図1は、第1の実施形態に係る自動車用防
振装置10の断面図である。この防振装置10は、自動
車の車体14にショックアブソーバのピストンロッド1
2を弾性的に支持するためのサスペンション用アッパー
サポートである。
【0021】車体14は、防振装置10が組付けられる
部分において略伏椀状をなし、その頂部にはロッド12
の先端部が貫通する円形の開口部16が形成されてい
る。この開口部16は、ロッド12の先端部が径方向に
隙間をおいて貫通するように、ロッド12の外径よりも
大きく開口している。
【0022】符号18,20は、車体14の上下に相対
して配された一対の環状のゴム部材である。上側のゴム
部材18は、車体14の上面において当該開口部16と
同軸的に固設された上方に開口するカップ金具21内に
配されており、その外周面が下側略半分の領域でカップ
金具21の側壁により全周にわたって拘束されている。
なお、このカップ金具21の側壁は、底面に対して90
°の位置からやや外方に開くように傾斜している。ま
た、カップ金具21の底面にはロッド12の貫通孔が開
口部16と略同一径にて形成されている。
【0023】一方、下側のゴム部材20は、車体14の
下面に当接した状態で開口部16と同軸的に配されてい
る。このゴム部材20にはその外周面に当接する部材は
設けられておらず、ゴム部材20の外周には、その径方
向外方への弾性変形を許容する空間部34が全周にわた
って確保されている。空間部34は、車体14の外方か
つ下方に傾斜するテーパ状部30によって、ゴム部材2
0の外周面との間に断面略三角形状に形成されており、
ゴム部材20に圧縮方向の大荷重が加わったときに、テ
ーパ状部30に径方向外方に弾性変形したゴム部材20
が当接して、更なる弾性変形を制限するように構成され
ている。
【0024】符号22は、上側のゴム部材18の上面に
当接して配された上側のストッパ金具、符号24は、下
側のゴム部材20の下面に当接して配された下側のスト
ッパ金具であり、両ストッパ金具22,24の中央に
は、ロッド12の先端部が挿通される挿通孔がそれぞれ
設けられている。下側のストッパ金具24はロッド12
に設けられた凸状の係止部32上に係止され、上側のス
トッパ金具22はロッド12の先端に配したナット28
により軸方向に締付けられており、これにより、上下の
ストッパ金具22,24間に一対のゴム部材18,20
が挾持され、この一対のゴム部材18,20間に車体1
4の開口部16の周縁部が挾持されている。
【0025】符号26は、ロッド12の先端部を受入れ
る管状のスリーブであり、上下のゴム部材18,20の
中空部に挿入されている。すなわち、該スリーブ26
は、車体14の開口部16に半径方向に隙間をおいて貫
通しており、その上下部にそれぞれ上下のゴム部材1
8,20が装着されている。このスリーブ26は、上下
のストッパ金具22,24の間に介在して、上記ナット
28の軸方向への締付け代を規制しており、両ストッパ
金具22,24の間隔を所定間隔、即ちスリーブ26の
長さに保持して、一対のゴム部材18,20が組付けら
れた時に所定の予圧縮状態となるように構成されてい
る。尚、スリーブ26は、ロッド12をほぼ隙間なく受
入れる程度の内径を有している。
【0026】上下のゴム部材18,20の内径は、スリ
ーブ26の外径よりも小さく設定されており、該スリー
ブ26は、ゴム部材18,20の中空部に圧入状態に装
着されている。また、下側のゴム部材20の内径の方
が、上側のゴム部材18の内径よりも小さく設定されて
いる。例えば、上側のゴム部材18の内径は、スリーブ
26の外径よりも0〜0.4mm程度小さく、下側のゴ
ム部材20の内径は、スリーブ26の外径よりも0.5
〜1.5mm程度小さく設定されている。
【0027】ここで、防振装置10の組付け方法の一例
を説明する。組付けに際しては、スリーブ26を予め下
側のゴム部材20の中空部に圧入しておき、この圧入し
た状態で、スリーブ26の下方から下側のストッパ金具
24を介在させてロッド12の先端部を差込む。この状
態で、ロッド12の先端部を車体14の開口部16に挿
入して、スリーブ26の上部に上側のゴム部材18を圧
入により組付ける。そして、上側のストッパ金具22を
配し、該ストッパ金具22の挿通孔から上方に突出する
ロッド12の先端にナット28を配し、このナット28
をスリーブ26により規制されるまで軸方向に締付け
て、ゴム部材18,20を予圧縮状態に保持する。
【0028】以上よりなる防振装置10においては、車
体14に対するロッド12の上方への変位に対しては下
側のゴム部材20が圧縮され、下方への変位に対しては
上側のゴム部材18が圧縮され、これにより振動が吸収
される。
【0029】本実施形態の防振装置10であると、上側
のゴム部材18は、その周方向外側においてカップ金具
21により全周にわたって拘束されているので、車体1
4に対してセンタリングされる。また、スリーブ26
は、上側のゴム部材18に圧入されているので、このゴ
ム部材18でもってカップ金具21に対しセンタリング
される。更に、下側のゴム部材20は、スリーブ26の
圧入によって当該スリーブ26に対して位置決めされる
ので、スリーブ26及び上側のゴム部材18を介してカ
ップ金具21に対しセンタリングされる。以上により、
下側のゴム部材20は、結果的に車体14に対してセン
タリングされることになり、よって、上下のゴム部材1
8,20は、車体14に対してセンタリングされる。
【0030】このように、下側のゴム部材20について
は、その外周を車体14により拘束しなくても、車体1
4に対するセンタリングを行なうことができるので、そ
の外周に空間部34を確保することができ、この空間部
34により下側のゴム部材20において初期荷重に対す
る柔らかいバネ特性を得ることができる。すなわち、下
側のゴム部材20においては、予圧縮状態において、車
体14のテーパ状部30との間に所定の空間部34が確
保されているので、初期荷重に対してゴム部材20の外
方への弾性変形が制限されることがない。
【0031】そして、大荷重が加わったときには、ゴム
部材20が、その外方への弾性変形によって車体14の
テーパ状部30に当接して、空間部34がその上部側か
らゴム部材20により満され、ゴム部材20の弾性変形
が制限される。これにより、図4(b)に示すように、
非線形の荷重−撓み特性が得られる。
【0032】また、車体14に対して上下に相対して配
された一対のゴム部材18,20のうち、スリーブ26
に予め組付けておく下側のゴム部材20の内径を、後か
ら組付ける上側のゴム部材18の内径よりも小さく設定
することにより、組付け作業性を悪化させることなく、
上記のセンタリング及びバネ特性の効果を得ることがで
きる。上記センタリング効果を高める点からは、ゴム部
材18,20の内径を極力小さくすることが好ましい
が、あまり小さくすると、スリーブ26に対する組付け
作業性が悪化する。特に車体14上での組付けが問題と
なる。そこで、車体14への組付け前に圧入する下側の
ゴム部材20に対しては、十分な圧入効果が得られるよ
うにその内径を小さくし、一方、車体14への組付け後
に圧入する上側のゴム部材18に対しては、スリーブ2
6の外径よりもわずかに小さい程度にその内径を設定す
れば、双方のゴム部材18,20のセンタリングを十分
に可能にしながら、組付け作業性にも問題がない。
【0033】ここで、上記空間部34は、車体14の形
状を変更することにより、適用する車両において得たい
特性に合せて種々の形状をとることができ、これによ
り、様々な荷重−撓み特性を容易に得ることができる。
【0034】例えば、図2に示すように、車体14を防
振装置10の組付け位置付近で平らに形成してゴム部材
20の外周を取囲む壁面を排除し、これにより径方向外
方に完全に開いた空間部34としてもよい。この場合、
ゴム部材20に大荷重が加わって弾性変形しても当該変
形が外方の壁面によって制限されず、図4(a)に示す
ように、なだらかな荷重−撓み特性が得られる。
【0035】また、図3に示すように、車体14を防振
装置10の組付け位置付近で90°にて立ち上げて段部
36を形成し、この段部36とゴム部材20の外周面と
の間に空間部34を形成してもよい。この場合、大荷重
が加わったとき、90°に立上げられた段部36により
ゴム部材20の弾性変形が制限されるので、テーパ状部
30により制限される場合に比べて、図4(c)に示す
ように、荷重−撓み特性の線形から非線形への立上りを
強調することができる。
【0036】なお、上記実施形態においては、下側のゴ
ム部材20を車体14に直接当接させる構成としたが、
ゴム部材20と車体14との間にプレート金具(不図
示)を介在させてもよい。その場合、該プレート金具に
側壁を設けてこの側壁の形状を変更することにより、ゴ
ム部材20の外周の空間部34形状を変更することがで
きる。
【0037】図5は、本発明の第2の実施形態に係る自
動車用防振装置50の断面を示している。この防振装置
50も、上記第1の実施形態の防振装置10と同様、サ
スペンション用アッパーサポートである。以下、第1の
実施形態の防振装置10との相違点についてのみ説明す
る。
【0038】この実施形態では、下側のゴム部材20の
外周を車体14により拘束し、上側のゴム部材18にお
いては、その外周を拘束することなく、周方向外側に全
周にわたって空間部34を確保している。
【0039】すなわち、上側のゴム部材18において
は、カップ金具21の代りに、側壁を有しない皿状金具
52をゴム部材18と車体14との間に介在させ、ゴム
部材18の周方向外側に全周にわたって空間部34を確
保しており、これにより、初期荷重に対する柔らかいバ
ネ特性を得ている。
【0040】一方、下側のゴム部材20においては、車
体14に拘束部53を形成し、この拘束部53により、
ゴム部材20の外周面を、上側略半分の領域で、全周に
わたって拘束するようにしている。なお、スリーブ26
の外径と上下のゴム部材18,20の内径の関係は、上
記第1の実施形態と同様である。
【0041】このように、下側のゴム部材20の外周を
拘束し、上側のゴム部材18の外周に空間部34を確保
した場合にも、上記第1の実施形態と同様、上下のゴム
部材18,20へのスリーブ26の圧入と下側のゴム部
材20における拘束とによって、上下のゴム部材18,
20の双方を車体14に対してセンタリングすることが
できる。
【0042】本実施形態においては、また下側のゴム部
材20の外周面の、拘束部53によって拘束されていな
い部分において、径方向内方に陥没する凹部54が周方
向に延びて形成されている。この凹部54は、ゴム部材
20の外周面の全周にわたって形成されている。これに
より、外周面が拘束されたゴム部材20においても初期
荷重に対して柔らかいバネ特性を得ることができ、よっ
て、双方のゴム部材18,20において初期荷重に対す
る柔らかいバネ特性を得ることができる。
【0043】また、この凹部54により、非線形の荷重
−撓み特性を得ることができるという効果もある。これ
は、ゴム部材20の圧縮方向に所定以上の荷重が加わる
ことによって、凹部54は、その上面と下面が当接して
潰れるので、これにより荷重−撓み曲線が立上るためで
ある。
【0044】凹部54は、外周が拘束されていない上側
のゴム部材18に設けてもよく、その場合、上側のゴム
部材18において、初期荷重に対し更に柔らかいバネ特
性を得ることができる。なお、この凹部54は、上記の
第1の実施形態において、上下のゴム部材18,20に
設けてもよく、その場合、特に、外周が拘束された上側
のゴム部材18に設けることが、双方のゴム部材18,
20における柔らかいバネ特性を得る上で好ましい。
【0045】この凹部54は、図6に示すように、軸方
向に複数個、例えば2個、設けてもよく、これにより、
更に初期荷重に対するバネ特性を柔らかくすることがで
きる。
【0046】
【発明の効果】本発明の自動車用防振装置であると、上
下のゴム部材に対してスリーブを圧入状態に装着するこ
とによって、一方のゴム部材の外周を拘束するのみで、
双方のゴム部材を車体側部材に対してセンタリングする
ことができるので、他方のゴム部材の外周に空間部を確
保することができ、初期荷重に対する柔らかいバネ特性
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る自動車用防振装
置10の断面図である。
【図2】第1の実施形態における空間部34の変更例を
示す防振装置10の要部断面図である。
【図3】第1の実施形態における空間部34の更に他の
例を示す防振装置10の要部断面図である。
【図4】第1の実施形態の防振装置10の荷重−撓み曲
線を示すグラフであって、(a)は図2に示す装置に対
するグラフ、(b)は図1に示す装置に対するグラフ、
(c)は図3に示す装置に対するグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る自動車用防振装
置50の断面図である。
【図6】第2の実施形態における下側のゴム部材20の
変更例を示す防振装置50の要部断面図である。
【図7】従来の自動車用防振装置の断面図である。
【符号の説明】
10,50……自動車用防振装置 12……ロッド 14……車体 16……開口部 18……上側のゴム部材 20……下側のゴム部材 22,24……ストッパ金具 26……スリーブ 28……ナット 34……空間部 54……凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 智史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 審査官 藤村 聖子 (56)参考文献 特開 平8−285002(JP,A) 特開 平7−119786(JP,A) 実開 昭59−29438(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/00 - 9/58 B60G 1/00 - 25/00 F16F 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車体側とサスペンション側を弾
    力的に結合するための防振装置であって、 車体側部材にはサスペンション側のロッドが貫通する開
    口部が上下方向に開口して設けられており、該車体側部
    材の上下に相対させて一対の環状のゴム部材が前記開口
    部と同軸的に配され、上側のゴム部材の上面と下側のゴ
    ム部材の下面にそれぞれストッパが配され、前記ロッド
    を受入れるスリーブが上下の前記ゴム部材の中空部に挿
    入され、前記スリーブに受入れられた前記ロッドの先端
    に締結部材が配され、この締結部材の軸方向への締付け
    により、一対の前記ストッパ間に一対の前記ゴム部材が
    予圧縮状態に保持されてなる自動車用防振装置におい
    て、 前記上下のゴム部材が異なる内径を有して、該一対のゴ
    ム部材に対して前記スリーブが圧入状態に装着されてお
    り、 一方のゴム部材についてはその外周車体側部材により
    全周にわたって拘束され、 他方のゴム部材についてはその外周に車体側部材との間
    で全周にわたって空間部確保された、 ことを特徴とする自動車用防振装置。
JP16895097A 1997-06-25 1997-06-25 自動車用防振装置 Expired - Lifetime JP3334039B2 (ja)

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