JP3333609B2 - 反射防止層の油脂膜除去方法 - Google Patents
反射防止層の油脂膜除去方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LCDやCRT等の種
々の視認装置、あるいは偏光板等の光学部材などの表面
に設けられた反射防止層に付着した指紋等の油脂膜の除
去方法に関する。
々の視認装置、あるいは偏光板等の光学部材などの表面
に設けられた反射防止層に付着した指紋等の油脂膜の除
去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】TVやパソコン、タッチパネル等におけ
るLCDやCRT等の表示装置ないし視認装置、あるい
はLCD等の組立に用いる偏光板等の光学部材などの表
面には通常、反射光による視認阻害を防止するため反射
防止層が設けられており、その反射防止層としては、シ
リカやチタニア等の金属酸化物からなる薄膜、フッ素樹
脂等の樹脂からなる薄膜、あるいはそれらの重畳膜、さ
らには可視光の波長レベルの微細な凹凸層などの種々の
ものが提案されているが、いずれの反射防止層にあって
も指紋等として付着した油脂膜の除去が懸案となってい
る。
るLCDやCRT等の表示装置ないし視認装置、あるい
はLCD等の組立に用いる偏光板等の光学部材などの表
面には通常、反射光による視認阻害を防止するため反射
防止層が設けられており、その反射防止層としては、シ
リカやチタニア等の金属酸化物からなる薄膜、フッ素樹
脂等の樹脂からなる薄膜、あるいはそれらの重畳膜、さ
らには可視光の波長レベルの微細な凹凸層などの種々の
ものが提案されているが、いずれの反射防止層にあって
も指紋等として付着した油脂膜の除去が懸案となってい
る。
【0003】すなわち反射防止層は、前記のとおり視認
装置等の表面に設けられるものであるため指紋や唾液等
の油脂膜が付着しやすく、その付着で表面反射率が変化
したり、付着物が白く浮きでて見えて表示内容が不鮮明
になるなど、反射防止層の場合には油脂膜の付着が単な
る透明板等の場合に比べて視認阻害が大きく表出する難
点がある。特にTFTタイプのLCDからなる携帯用、
常設用のTVやTV付きビデオ、パソコン等では反射防
止による表示部の明るさやコントラストの向上効果が大
きく、従って油脂膜の付着による前記した視認阻害が大
きく表れる。
装置等の表面に設けられるものであるため指紋や唾液等
の油脂膜が付着しやすく、その付着で表面反射率が変化
したり、付着物が白く浮きでて見えて表示内容が不鮮明
になるなど、反射防止層の場合には油脂膜の付着が単な
る透明板等の場合に比べて視認阻害が大きく表出する難
点がある。特にTFTタイプのLCDからなる携帯用、
常設用のTVやTV付きビデオ、パソコン等では反射防
止による表示部の明るさやコントラストの向上効果が大
きく、従って油脂膜の付着による前記した視認阻害が大
きく表れる。
【0004】従来、前記した反射防止層に付着した油脂
膜の除去方法としては、眼鏡拭き等として知られるセー
ム皮等の極細繊維からなる目の細かい布による拭き取り
方法が最も好ましい方法とされてきた。しかしながら、
かかる拭き取り方法によっても油脂膜が薄く押し拡げら
れ、強く擦ると反射防止層が傷つくため満足できる除去
が困難な問題点があった。特に、蒸着膜等からなる場合
や表面が凹凸状態にある反射防止層の場合には、かかる
拭き取り方法によっても油脂膜を殆ど除去できず、実質
的に油脂膜の除去方法として機能しない問題点があっ
た。
膜の除去方法としては、眼鏡拭き等として知られるセー
ム皮等の極細繊維からなる目の細かい布による拭き取り
方法が最も好ましい方法とされてきた。しかしながら、
かかる拭き取り方法によっても油脂膜が薄く押し拡げら
れ、強く擦ると反射防止層が傷つくため満足できる除去
が困難な問題点があった。特に、蒸着膜等からなる場合
や表面が凹凸状態にある反射防止層の場合には、かかる
拭き取り方法によっても油脂膜を殆ど除去できず、実質
的に油脂膜の除去方法として機能しない問題点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反射防止層
の表面に指紋や唾液等として付着した油脂膜を、凹凸な
表面を有する反射防止層の場合にも反射防止層よりそれ
を傷つけることなく効率的に除去する方法の開発を課題
とする。
の表面に指紋や唾液等として付着した油脂膜を、凹凸な
表面を有する反射防止層の場合にも反射防止層よりそれ
を傷つけることなく効率的に除去する方法の開発を課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に微細凹
凸を有する反射防止層の表面に指紋等として付着した油
脂膜に厚さが10〜500μmで親油性のアクリル系粘
着層を圧着し、ついでその粘着層を油脂膜の移着下に剥
離することを特徴とする反射防止層の油脂膜除去方法を
提供するものである。
凸を有する反射防止層の表面に指紋等として付着した油
脂膜に厚さが10〜500μmで親油性のアクリル系粘
着層を圧着し、ついでその粘着層を油脂膜の移着下に剥
離することを特徴とする反射防止層の油脂膜除去方法を
提供するものである。
【0007】
【作用】上記の方法により、セーム皮等による拭き取り
で除去されずに残存した指紋や唾液等からなる油脂膜の
薄膜も効率よく反射防止層よりそれを傷つけずに除去す
ることができる。
で除去されずに残存した指紋や唾液等からなる油脂膜の
薄膜も効率よく反射防止層よりそれを傷つけずに除去す
ることができる。
【0008】
【実施例】本発明方法は、表面に微細凹凸を有する反射
防止層の表面に指紋や唾液等として付着した油脂膜を厚
さ10〜500μmで親油性のアクリル系粘着層の圧着
下に移着させて除去するものである。図1にその除去工
程を例示した。1が反射防止層、2が油脂膜、3が粘着
層である。なお4は、粘着層3の支持基材である。
防止層の表面に指紋や唾液等として付着した油脂膜を厚
さ10〜500μmで親油性のアクリル系粘着層の圧着
下に移着させて除去するものである。図1にその除去工
程を例示した。1が反射防止層、2が油脂膜、3が粘着
層である。なお4は、粘着層3の支持基材である。
【0009】本発明において、油脂膜除去のために用い
る粘着層は、例えば粘着シートの如く支持基材に粘着層
を付設したものなどのように適宜な粘着部材の形態に成
形されたものであってよい。その支持基材についても、
プラスチックや金属箔、紙、布、それらのラミネート体
などからなる適宜な薄葉体を用いうる。またその粘着面
にセパレータを仮着した粘着シート形態や、背面を剥離
剤で処理した支持基材を用いた粘着シートの積層体形
態、かかる粘着シートを巻回してなる巻取り形態などの
適宜な形態を有していてよい。
る粘着層は、例えば粘着シートの如く支持基材に粘着層
を付設したものなどのように適宜な粘着部材の形態に成
形されたものであってよい。その支持基材についても、
プラスチックや金属箔、紙、布、それらのラミネート体
などからなる適宜な薄葉体を用いうる。またその粘着面
にセパレータを仮着した粘着シート形態や、背面を剥離
剤で処理した支持基材を用いた粘着シートの積層体形
態、かかる粘着シートを巻回してなる巻取り形態などの
適宜な形態を有していてよい。
【0010】さらに粘着部材は、例えば図2や図3に例
示の如く、巻取り形態のもの5を柄付きロール6に取付
けて、あるいは把持カバー7で保持してロール式に取扱
えるようにするなど適宜な取扱い方式のものとして形成
してよい。なおプラスチック等からなる支持基材の場
合、その厚さは粘着部材としての強度等の点より20μ
m以上とすることが好ましく、微細凹凸等への変形密着
性等の点より500μm以下、就中200μm以下とする
ことが好ましい。
示の如く、巻取り形態のもの5を柄付きロール6に取付
けて、あるいは把持カバー7で保持してロール式に取扱
えるようにするなど適宜な取扱い方式のものとして形成
してよい。なおプラスチック等からなる支持基材の場
合、その厚さは粘着部材としての強度等の点より20μ
m以上とすることが好ましく、微細凹凸等への変形密着
性等の点より500μm以下、就中200μm以下とする
ことが好ましい。
【0011】粘着部材における粘着層の形成には、除去
性等の点より油脂膜に対する接着力に優れる親油性のア
クリル系粘着剤が用いられる。また作業性ないし取扱性
等の点よりは反射防止層に対して弱接着性のものが好ま
しい。粘着層の厚さは、微細凹凸等への変形充填性等の
点より10μm以上、就中15〜500μmとすることが
好ましい。
性等の点より油脂膜に対する接着力に優れる親油性のア
クリル系粘着剤が用いられる。また作業性ないし取扱性
等の点よりは反射防止層に対して弱接着性のものが好ま
しい。粘着層の厚さは、微細凹凸等への変形充填性等の
点より10μm以上、就中15〜500μmとすることが
好ましい。
【0012】本発明は、表面に微細凹凸を有する反射防
止層の表面に付着した指紋や唾液等からなる油脂膜の除
去を目的とするが、その反射防止層は適宜な方式で形成
されたものであってよい。その例としては、例えば真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法の
如き蒸着方式やディッピング方式、スピンコート方式等
の薄膜コート方式などで形成されたSiO2、ZrO2、
Al2O3、Y2O3、TiO2の如き金属酸化物やフッ
化マグネシウム、フッ素樹脂等の単層膜や、それらの膜
を重畳させた多層膜などからなるものがあげられる。
止層の表面に付着した指紋や唾液等からなる油脂膜の除
去を目的とするが、その反射防止層は適宜な方式で形成
されたものであってよい。その例としては、例えば真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法の
如き蒸着方式やディッピング方式、スピンコート方式等
の薄膜コート方式などで形成されたSiO2、ZrO2、
Al2O3、Y2O3、TiO2の如き金属酸化物やフッ
化マグネシウム、フッ素樹脂等の単層膜や、それらの膜
を重畳させた多層膜などからなるものがあげられる。
【0013】また反射防止層の表面における微細凹凸と
しては、バインダ樹脂中に前記金属酸化物等の無機物や
プラスチック等の有機物からなる例えば平均粒径が30
〜300nmの微粒子を突出させた状態で固定したもの
や、かかる層の上に前記した単層膜や多層膜を設けたも
の、あるいはバフ方式やコロナ放電方式、イオンエッチ
ング方式の如き適宜な方式で粗面化したもの等の、表面
に波長レベルの微細な凹凸を有するものなどがあげられ
る。さらに例えば厚さが50〜300nmの反射防止層の
中に例えば平均粒径が100〜600nmの導電性等の適
宜な微粒子を分散させて表面を凹凸状態としたタイプの
ものなどもあげられる。
しては、バインダ樹脂中に前記金属酸化物等の無機物や
プラスチック等の有機物からなる例えば平均粒径が30
〜300nmの微粒子を突出させた状態で固定したもの
や、かかる層の上に前記した単層膜や多層膜を設けたも
の、あるいはバフ方式やコロナ放電方式、イオンエッチ
ング方式の如き適宜な方式で粗面化したもの等の、表面
に波長レベルの微細な凹凸を有するものなどがあげられ
る。さらに例えば厚さが50〜300nmの反射防止層の
中に例えば平均粒径が100〜600nmの導電性等の適
宜な微粒子を分散させて表面を凹凸状態としたタイプの
ものなどもあげられる。
【0014】油脂膜除去対象の反射防止層は、例えばL
CDやCRTの如き表示装置ないし視認装置等のガラス
板やプラスチック板等からなる表示面、偏光板等の光学
部材、特にポリエステルやトリアセチルセルロースの如
きプラスチックフィルムからなる偏光フィルムの保護
膜、眼鏡用等のレンズ、防眩ミラー等の鏡、重量計等の
計器類などの被処理体に直接付設されたものであっても
よいし、プラスチックフィルム等の支持体に反射防止層
を付設して反射防止部材を形成し、その反射防止部材と
して反射防止層が被処理体に接着されたものであっても
よい。
CDやCRTの如き表示装置ないし視認装置等のガラス
板やプラスチック板等からなる表示面、偏光板等の光学
部材、特にポリエステルやトリアセチルセルロースの如
きプラスチックフィルムからなる偏光フィルムの保護
膜、眼鏡用等のレンズ、防眩ミラー等の鏡、重量計等の
計器類などの被処理体に直接付設されたものであっても
よいし、プラスチックフィルム等の支持体に反射防止層
を付設して反射防止部材を形成し、その反射防止部材と
して反射防止層が被処理体に接着されたものであっても
よい。
【0015】前記において反射防止部材形成用の支持体
としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリエーテルサ
ルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アク
リル系樹脂、アセテート系樹脂等の適宜なポリマーなど
からなるフィルムやシート、板が用いられるが、その場
合に上記した微粒子を混入させたハードーコート層が設
けられてそれにより表面が凹凸状態の反射防止層とされ
るときもあり、本発明においてはかかる反射防止層など
も対象とされ、従って油脂膜除去対象の反射防止層につ
いては特に限定はない。
としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリエーテルサ
ルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アク
リル系樹脂、アセテート系樹脂等の適宜なポリマーなど
からなるフィルムやシート、板が用いられるが、その場
合に上記した微粒子を混入させたハードーコート層が設
けられてそれにより表面が凹凸状態の反射防止層とされ
るときもあり、本発明においてはかかる反射防止層など
も対象とされ、従って油脂膜除去対象の反射防止層につ
いては特に限定はない。
【0016】本発明による、反射防止層の表面に付着し
た指紋や唾液等の油脂膜の粘着層による除去は、油脂膜
に気泡等の介在なく粘着層を圧着したのちその粘着層を
剥離することにより行うことができる。これにより、油
脂膜が反射防止層との接着力よりも強い接着力で粘着層
と接着し、それにより油脂膜が粘着層に移着した状態で
反射防止層より除去される。その除去に際しては、予め
セーム皮等で拭き取り処理を行ってもよい。この方式
は、油脂膜の付着量が多い場合などに特に有効である。
た指紋や唾液等の油脂膜の粘着層による除去は、油脂膜
に気泡等の介在なく粘着層を圧着したのちその粘着層を
剥離することにより行うことができる。これにより、油
脂膜が反射防止層との接着力よりも強い接着力で粘着層
と接着し、それにより油脂膜が粘着層に移着した状態で
反射防止層より除去される。その除去に際しては、予め
セーム皮等で拭き取り処理を行ってもよい。この方式
は、油脂膜の付着量が多い場合などに特に有効である。
【0017】参考例1 クリアハードコートタイプの偏光板の表面にスパッタリ
ング方式で形成した厚さ130nmのシリカ膜からなる反
射防止層の表面に指紋を押圧付着させ、その部分に厚さ
80μmのポリエステルフィルムに設けた弱粘着型の厚
さ20μmのアクリル系粘着層を圧着し、ついで剥離し
た。
ング方式で形成した厚さ130nmのシリカ膜からなる反
射防止層の表面に指紋を押圧付着させ、その部分に厚さ
80μmのポリエステルフィルムに設けた弱粘着型の厚
さ20μmのアクリル系粘着層を圧着し、ついで剥離し
た。
【0018】実施例1 アンチグレア処理した偏光板の表面にスパッタリング方
式で形成した厚さ125nmのY2O3膜からなる反射防
止層の表面に指紋を押圧付着させ、その部分に厚さ80
μmのポリエステルフィルムに設けた弱粘着型の厚さ3
0μmのアクリル系粘着層を圧着し、ついで剥離した。
式で形成した厚さ125nmのY2O3膜からなる反射防
止層の表面に指紋を押圧付着させ、その部分に厚さ80
μmのポリエステルフィルムに設けた弱粘着型の厚さ3
0μmのアクリル系粘着層を圧着し、ついで剥離した。
【0019】参考例2 粘着層の圧着剥離方法に代えて、セーム皮による拭き取
り方法としたほかは参考例1に準じて指紋の除去を試み
た。
り方法としたほかは参考例1に準じて指紋の除去を試み
た。
【0020】比較例1 粘着層の圧着剥離方法に代えて、セーム皮による拭き取
り方法としたほかは実施例1に準じて指紋の除去を試み
た。
り方法としたほかは実施例1に準じて指紋の除去を試み
た。
【0021】評価方法 指紋除去処理後の反射防止層付偏光板における指紋押圧
部分の鏡面反射率と反射光の色相を測定し、その結果を
表に示した。なおいずれの場合にも、指紋押圧前の初期
状態における鏡面反射率は0.10%、色相(NBSに
基づく)は(a)で+5、(b)で−10であり、押圧
した指紋の除去処理前の状態において鏡面反射率は1.
80%、色相は(a)で+2、(b)で−7であった。
部分の鏡面反射率と反射光の色相を測定し、その結果を
表に示した。なおいずれの場合にも、指紋押圧前の初期
状態における鏡面反射率は0.10%、色相(NBSに
基づく)は(a)で+5、(b)で−10であり、押圧
した指紋の除去処理前の状態において鏡面反射率は1.
80%、色相は(a)で+2、(b)で−7であった。
【0022】 表より、実施例の粘着層圧着剥離方法の
場合にはアンチグレア処理した表面凹凸状態のときも、
参考例1のクリアハードコートタイプの表面が平滑なと
きと同様に、指紋押圧前の初期状態と同じ鏡面反射率と
色相を示して、完全に指紋の除去が達成され、かつ粘着
層の糊残りによる汚染もないことがわかる。一方、比較
例のセーム皮拭き取り方法の場合には、参考例2のクリ
アハードコートタイプの表面が平滑なときでは鏡面反射
率と色相に劣って指紋による油脂膜の残存が認められる
が除去効果も認められるのに対し、アンチグレア処理物
では鏡面反射率に若干の改善はあっても実質的に指紋の
除去が達成されず処理前の指紋押圧状態と同じであるこ
とがわかる。
場合にはアンチグレア処理した表面凹凸状態のときも、
参考例1のクリアハードコートタイプの表面が平滑なと
きと同様に、指紋押圧前の初期状態と同じ鏡面反射率と
色相を示して、完全に指紋の除去が達成され、かつ粘着
層の糊残りによる汚染もないことがわかる。一方、比較
例のセーム皮拭き取り方法の場合には、参考例2のクリ
アハードコートタイプの表面が平滑なときでは鏡面反射
率と色相に劣って指紋による油脂膜の残存が認められる
が除去効果も認められるのに対し、アンチグレア処理物
では鏡面反射率に若干の改善はあっても実質的に指紋の
除去が達成されず処理前の指紋押圧状態と同じであるこ
とがわかる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、表面が凹凸な反射防止
層の場合にもそれを傷つけずに、汚染物として付着す
る、しかもセーム皮等でも拭き取ることができない指紋
や唾液等の油脂膜を、簡単な作業で効率的に除去するこ
とができる。
層の場合にもそれを傷つけずに、汚染物として付着す
る、しかもセーム皮等でも拭き取ることができない指紋
や唾液等の油脂膜を、簡単な作業で効率的に除去するこ
とができる。
【図1】実施例の説明断面図。
【図2】適用方式を例示した説明図。
【図3】他の適用方式を例示した説明図。
1:反射防止層 2:油脂膜 3:粘着層 4:支持基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09F 9/00 301 G09F 9/00 301 // G02B 1/11 G02B 1/10 A (72)発明者 長塚 辰樹 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 審査官 遠藤 謙一 (56)参考文献 特開 平4−193250(JP,A) 特開 平5−181002(JP,A) 実開 平5−68455(JP,U) 実開 平2−206114(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 7/00 A47L 1/00 A47L 25/00 G09F 9/00 301 G02B 1/10 G02B 1/11
Claims (2)
- 【請求項1】表面に微細凹凸を有する反射防止層の表面
に指紋等として付着した油脂膜に厚さが10〜500μ
mで親油性のアクリル系粘着層を圧着し、ついでその粘
着層を油脂膜の移着下に剥離することを特徴とする反射
防止層の油脂膜除去方法。 - 【請求項2】反射防止層が金属酸化物又は/及び樹脂の
薄膜からなる請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29405293A JP3333609B2 (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 反射防止層の油脂膜除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29405293A JP3333609B2 (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 反射防止層の油脂膜除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116623A JPH07116623A (ja) | 1995-05-09 |
JP3333609B2 true JP3333609B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=17802662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29405293A Expired - Fee Related JP3333609B2 (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 反射防止層の油脂膜除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333609B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
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---|---|---|---|---|
JP2004018987A (ja) * | 2002-06-20 | 2004-01-22 | Nidek Co Ltd | 光学薄膜形成方法及び該方法にて得られる光学薄膜付透明基板 |
US9003591B2 (en) | 2011-07-26 | 2015-04-14 | Kabushiki Kaisha Nitoms | Pressure-sensitive adhesive cleaner for plate surfaces |
JP6100539B2 (ja) * | 2013-01-25 | 2017-03-22 | 株式会社ニトムズ | 有機質汚れ除去用粘着クリーナー |
EP3015044B1 (en) * | 2013-06-25 | 2019-08-07 | Kabushiki Kaisha Nitoms | Sticky cleaner for removing organic dirt |
KR102409481B1 (ko) * | 2014-05-23 | 2022-06-16 | 코닝 인코포레이티드 | 감소된 스크래치 및 지문 가시성을 갖는 저 명암의 반사-방지 제품 |
JP6814528B2 (ja) | 2015-02-27 | 2021-01-20 | 株式会社ニトムズ | 粘着クリーナー |
JP2018166846A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | リンテック株式会社 | 油脂除去シート、油脂除去方法及びキット |
-
1993
- 1993-10-28 JP JP29405293A patent/JP3333609B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07116623A (ja) | 1995-05-09 |
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