JPH1142729A - 帯電防止性ハードコートフィルム - Google Patents

帯電防止性ハードコートフィルム

Info

Publication number
JPH1142729A
JPH1142729A JP10138407A JP13840798A JPH1142729A JP H1142729 A JPH1142729 A JP H1142729A JP 10138407 A JP10138407 A JP 10138407A JP 13840798 A JP13840798 A JP 13840798A JP H1142729 A JPH1142729 A JP H1142729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard coat
film
conductive layer
layer
transparent conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10138407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4119524B2 (ja
Inventor
Takahiro Niimi
實 高 宏 新
Mitsuru Tsuchiya
屋 充 土
Hiroomi Katagiri
桐 博 臣 片
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP13840798A priority Critical patent/JP4119524B2/ja
Publication of JPH1142729A publication Critical patent/JPH1142729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4119524B2 publication Critical patent/JP4119524B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種のディスプレイに使用するハードコート
フィルムにおいて、静電気による異物の付着を防止する
とともに、耐擦傷性に優れ、摩擦により透明性を損なわ
ない十分な硬度をもつ帯電防止性ハードコートフィルム
を提供すること。 【解決手段】 透明基材フィルム1と、この基材フィル
ム1に設けられた好ましくは、表面抵抗率が1012Ω/
□を超えない透明導電性層2と、透明導電性層2の上
に、好ましくは更に膜面方向の抵抗率が膜厚方向の抵抗
率より高い異方導電性を示すハードコート層3を設けて
なる帯電防止ハードコートフィルム5。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防塵性と耐擦傷性
とをもつフィルムに関する。特に本発明は、ワープロ、
コンピュータ、テレビなどの各種ディスプレイ、液晶表
示装置に用いる偏光板の表面、透明なプラスチック類か
らなるサングラスのレンズ、度付きメガネのレンズ、カ
メラ用ファインダーのレンズなどの光学レンズ、各種計
器のカバー、自動車、電車などの窓ガラスの表面の粉塵
による汚れ防止と耐擦傷性に優れた透明フィルムに属す
る。
【0002】
【従来の技術】カーブミラー、バックミラー、ゴーグ
ル、窓ガラス、特にパソコン、ワープロなど電子機器の
ディスプレイ、その他種々の商業ディスプレイなどに
は、ガラスやプラスチックなどの透明樹脂板が使用され
ている。そして、これらの透明樹脂板は、ガラス板と比
較して軽量で破損し難いものではあるが、静電気による
粉塵付着や、硬度が低いために、耐擦傷性が劣り、傷が
つき透明性を損なうという問題があった。
【0003】従来、これらの静電気による粉塵の付着
や、摩擦による擦傷による透明性の低下を防止する技術
には、プラスチックの表面に、帯電防止塗料を塗工した
り、ハードコート層を塗工する方法などがあった。
【0004】しかしながら、異物付着を防ぐ程度に帯電
防止剤などの導電性材料を分散したハードコート層は、
透明性に欠けるばかりでなく、硬化が阻害され耐擦傷性
を満たす十分な硬度を得ることができないものであっ
た。また、金属酸化物などの蒸着で透明性が高い導電性
薄膜を形成することはできるが、蒸着工程は生産性が劣
りコストの増大をもたらし、しかも耐擦傷性が十分でな
いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種ディス
プレイに使用して透明基板を通して識別する物体や文
字、図形などの視覚情報、あるいはミラーからの像を透
明基板を通して反射層から観察する場合に、これら透明
基板の表面に静電気による異物の付着を防止し、かつ、
摩擦による擦り傷などで透明性を損なわない十分な硬度
をもつ、帯電防止性ハードコートフィルムを提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるハードコー
トフィルムは、これを通してみる画像の認識に支障がな
い程度の透明性を維持できるものである。すなわち、上
記の課題を解決するため、本発明による帯電防止性ハー
ドコートフィルムは、透明基材フィルムと、この基材フ
ィルムに設けられた透明導電性層と、透明導電性層上に
設けたハードコート層とからなることを特徴とする。そ
して、本発明の好ましい態様においては、前記透明導電
性層の表面抵抗率が、1012Ω/□を超えないものから
なる。
【0007】また、好ましい態様においては、前記ハー
ドコート層は、厚み方向の体積抵抗率が108 Ω・cm
以下のものからなる。また、別の好ましい態様において
は、前記ハードコート層は、反応硬化性樹脂組成物から
なり、その厚みが、1μm〜50μmである。また、別
の好ましい態様では、前記ハードコート層は、膜面方向
の抵抗率が高く、膜厚方向の抵抗率が低い異方導電性ハ
ードコート層からなる。
【0008】そして前記異方導電性層は、導電性微粒子
を含むハードコート樹脂からなり、該導電性微粒子の粒
径が塗工厚みの1/3以上のものであることが好まし
い。また、前記導電性微粒子は、好ましくは、金および
(または)ニッケルで表面処理をした粒子からなる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の帯電防止性ハードコート
フィルムは、図1に示すように、透明基材フィルム1
と、この基材フィルムに設けられた透明導電性層2と、
透明導電性層上に設けたハードコート層3とからなる帯
電防止性ハードコートフィルム5である。そして、好ま
しくは、前記透明導電性層2の表面抵抗率は、1012Ω
/□以下、さらに好ましくは108Ω/□以下である。
【0010】また、前記ハードコート層3は、好ましく
は、厚み方向の体積抵抗率が、108 Ω・cm以下、さ
らに好ましくは、103Ω・cm以下のものである。ま
た、好ましくは、前記ハードコート層3は、反応硬化性
樹脂組成物からなり、好ましくはその厚みが、1μm〜
50μmである。また、図2に示すように、前記ハード
コート層3は、好ましくは膜面方向の抵抗率が高く、膜
厚方向の抵抗率が低い異方導電性ハードコート層31か
らなる。
【0011】そして前記異方導電性ハードコート層31
は、導電性微粒子4を含むハードコート樹脂からなり、
該導電性微粒子の粒径が塗工厚みの1/3以上のもので
あることが好ましい。また、この場合、前記導電性微粒
子4は、金および(または)ニッケルで表面処理をした
粒子であることが好ましい。この場合の粒子としては、
シリカ、カーボンブラック、金属粒子または樹脂粒子が
好ましく用いられ得る。
【0012】本発明の透明基材フィルムは、好ましく
は、セルローストリアセテート、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリメチルペンテ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリメタ
クリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタンなど
の熱可塑性樹脂の延伸または未延伸フィルムからなる。
透明基材フィルムには、導電性微粒子と反応硬化性樹脂
組成物とからなる導電性層を塗工したり、金属酸化物な
どを、蒸着やスパッタリングなど通常の方法で形成する
ことができる。導電性層は、基材フィルムに直接、また
は接着を強固にするプライマー層を介して形成すること
ができる。これらの塗工方法としては、ロールコート、
グラビアコート、バーコート、押出しコートなどを用い
ることができ、塗料の特性、塗工量に応じて従来公知の
方法を用いることができる。
【0013】本発明の導電性層に使用する好ましい導電
性微粒子としては、アンチモンドープのインジウム・テ
ィンオキサイド(以下、ATOと記載する)やインジウ
ム・ティンオキサイド(ITO)などが挙げられる。ま
た、透明の金属又は金属酸化物を蒸着やスパッタリング
して得られる導電性薄膜層を導電性層として構成するこ
ともできる。
【0014】導電性層を構成する反応硬化性樹脂組成物
は、基材フィルムとの接着がよく、樹脂組成物としての
耐光性があり、耐湿性があり、また、導電性層の上に設
ける異方導電性層との接着がよいものから選択すること
が好ましい。なお、本発明でいう異方導電性とは、下式
に示すように膜面方向の体積抵抗率(PVH)が、膜厚方
向の体積抵抗率(PVV)より10倍、若しくはそれ以上
の関係があることを意味する。 PVH≧10×PVV 上記関係を満足しない場合は、通常、異方導電性を有す
るとはいえない。
【0015】蒸着またはスパッタリングにより設ける導
電性薄膜層の好ましい例としては、ITO、ATO、
金、ニッケル、酸化亜鉛/酸化アルミニウムなどが挙げ
られる。また、塗工により設けることができる導電性層
の好ましい例としては、ポリピロール、ポリアニリンな
どがある。
【0016】本発明の導電性層を構成する樹脂組成物
は、アルキッド樹脂、多価アルコールなどの多官能化合
物の(メタ)アクリレート(以下、本明細書では、アク
リレートとメタアクリレートの双方を含む意味で(メ
タ)アクリレートと記載する。)などのオリゴマーまた
はプレポリマー及び反応性の希釈剤を比較的多量に含む
ものが好ましい。上記希釈剤としては、エチル(メタ)
アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
スチレン、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドンなど
の単官能モノマー、並びに多官能モノマー、例えばトリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサ
ンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレートなどがある。
【0017】更に、上記の電離放射線硬化型樹脂を紫外
線硬化型樹脂として使用するときは、これらの中に光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシ
ムエステル、チオキサントン類や、光増感剤としてn−
ブチルアミン、トリエチルアミン、トリn−ブチルホス
フィンなどを混合して使用する。
【0018】上記の電離放射線硬化型樹脂には、次の反
応性有機ケイ素化合物を含ませることもできる。Rm S
i(OR′)n で表せる化合物であり、ここでR、R′
は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+n=4であ
り、そしてm及びnはそれぞれ整数である。更に具体的
には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロ
ポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−
sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシ
シラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−
iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポ
キシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テト
ラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−t
ert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシ
ラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシ
ラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラ
ン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、ヘキシルトリメトキシシランなどがあげられる。
【0019】塗工で形成する導電性層の厚みは、好まし
くは0.5〜5μm、さらに好ましくは1μm(本明細
書における塗工量は重量分で記載する。以下同様)以上
に形成する。0.5μm以下では、透明基材フィルムに
形成する導電性層の表面抵抗率を1012Ω/□以下とす
ることが困難であり、一方、厚さが5μm以上では導電
性層の透明性がいきおい低下する場合があるので好まし
くない。
【0020】また、本発明においては、前述したよう
に、上記透明導電性層の表面抵抗率を好ましくは1012
Ω/□以下、さらに好ましくは108Ω/□以下の範囲
にすることが望ましい。透明導電性層の表面抵抗率が1
12Ω/□を超えると、良好な帯電防止効果が発現しな
いので好ましくない。
【0021】本発明のハードコート層は、好ましくは、
異方導電性層からなる。この異方導電性層は、導電性層
の上に耐擦傷性に優れた硬度と、導電性を極端に損なわ
ない層を塗工により形成するものである。このような異
方導電性ハードコート層に用いる反応硬化性樹脂組成物
は、前記の導電性層と強固に接着する反応硬化性樹脂組
成物を使用することができる。そして、表面の光沢に変
化をもたせたり、耐擦傷性をより強固にするために、塗
工後硬化する前に表面形状を賦型したり、樹脂組成物に
滑剤を加えることもある。
【0022】異方導電性層に用いる導電性微粒子は、ハ
ードコート層が異方導電性を示すように、好ましくはそ
の粒径がハードコート層の塗工厚みの1/3以上のも
の、さらに好ましくは、1/2〜2のものから選択す
る。
【0023】上記導電性粒子の粒径がハードコート層の
厚さの1/3未満では、ハードコード層が異方導電性を
発現しないため帯電防止性能がいきおい不充分となるの
で好ましくない。
【0024】また、ハードコート層の厚さ方向の体積抵
抗率は108 Ω・cm以下であることが好ましく、さら
に好ましくは103Ω・cm以下である。この体積抵抗
率が108 Ω・cmを超えると、良好な帯電防止性能が
得られなくなるので好ましくない。
【0025】異方導電性層に使用できる導電性微粒子と
しては、金および(または)ニッケルで表面処理を施し
た樹脂粒子が特に好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明する。実施例 1 厚み188μmのポリエステルフィルムA−4350
(基材フィルム1:東洋紡(株)製)の一方の面に、シ
ントロンC−4456−S7(ATOを分散したハード
コート剤(固形分45%):神東塗料(株)製、商品
名)を、塗工・乾燥後、紫外線を照射して硬化し、厚み
1μmの導電性層2を形成した。次いで、この導電性層
2の上に、PET−D31(ハードコート剤:大日精化
工業(株)製、商品名)をトルエンで希釈して塗工・乾
燥後、電離放射線により硬化し、厚み7.5μmのハー
ドコート層3を形成した。基材フィルム1に導電性層2
とハードコート層3との2層を設けた図1に示す実施例
1の帯電防止性ハードコートフィルム5を作成した。
【0027】実施例 2 図2で示すように、実施例1で使用したポリエステルフ
ィルムA−4350(基材フィルム1)の一方の面に、
実施例1で使用したシントロンC−4456−S7を、
1μm塗工・乾燥後、紫外線を照射して硬化し、導電性
層2を形成した。次いで、この導電性層2の上に、ブラ
イト20GNR4,6−EH(金及びニッケルで表面処
理をした平均粒径5μmの樹脂粒子(ベンゾグアナミ
ン)からなる導電性微粒子4:日本化学工業(株)製、
商品名)を、実施例1で使用したPET−D31に0.
1重量%に分散させ、トルエンで希釈した塗工液を塗工
・乾燥後、電離放射線により硬化し厚み7.5μmの異
方導電性ハードコート層31を形成した。基材フィルム
1に導電性層2と異方導電性ハードコート層31との2
層を設けた図2に示す実施例2の帯電防止性ハードコー
トフィルム5を作成した。
【0028】実施例 3 実施例1と同様の基材フィルム1に、ITOのスパッタ
リングによる導電性薄膜層22を次の条件で形成した以
外は、実施例2と同様にして異方導電性ハードコート層
31とを2層に設けた図3に示す実施例3の帯電防止性
ハードコートフィルム5を作成した。 導電性層の形成条件:ITOのスパッタリング 真空度5×10-6torr、基材温度を室温、アルゴン
ガスを100scc/min、酸素を5cc/min導
入し、デポジットレート1.6オングストローム、IT
Oの厚み105nm。
【0029】実施例 4 図4で示すように、実施例1で使用したポリエステルフ
ィルムA−4350(基材フィルム1)の一方の面に、
実施例1で使用したシントロンC−4456−S7を、
1μm塗工・乾燥後、紫外線を照射して硬化し、導電性
層2を形成した。次いで、この導電性層2の上に、実施
例2に使用したブライト20GNR4,6−EHを、実
施例1で使用したPET−D31に0.1重量%に分散
し、トルエンで希釈した塗工液を塗工した。そして、図
示はしないが、PTH−25(賦型フィルム:ユニチカ
(株)製、商品名)を積層し、電離放射線により硬化
し、賦型フィルムを剥離・除去して表面に凹凸形状をも
つ厚み7.5μmの異方導電性ハードコート層32を構
成した。基材フィルム1に導電性層2と凹凸形状をもつ
異方導電性ハードコート層32との2層を設けた図4に
示す実施例4の帯電防止性ハードコートフィルム5を作
成した。
【0030】実施例 5 図5で示すように、実施例1で使用したポリエステルフ
ィルムA−4350(基材フィルム1)の一方の面に、
実施例1で使用したシントロンC−4456−S7を、
1μm塗工・乾燥後、紫外線を照射して硬化し、導電性
層2を形成した。次いで、この導電性層2の上に、下記
組成のマット導電性塗工液を、塗工・乾燥後、電離放射
線により硬化し、表面にマット状の厚み7.5μmの異
方導電性ハードコート層33を形成した。基材フィルム
1に導電性層2とマット状の異方導電性ハードコート層
33との2層を設けた図5に示す実施例5の帯電防止性
ハードコートフィルム5を作成した。 マット導電性塗工液の組成(固形分比) シリカ(平均粒径 1.5μm) 3重量部 ブライト20GNR4,6−EH(導電性微粒子) 0.1重量部 セイカビームEXG40−77(S−2) 100重量部 (セイカビーム(商品名):電離放射線硬化型樹脂、大日精化工業(株)製)
【0031】実施例 6 実施例2と同様の方法で形成した導電性層2の上に、ブ
ライトGNC−Gr(金およびニッケルで表面処理をし
た平均粒径12μmのカーボン粒子からなる導電性微粒
子4:日本化学工業(株)製、商品名)を、PET−D
31に0.1重量%に分散させ、トルエンで希釈した塗
工液を塗工・乾燥後、電離放射線により硬化し厚み12
μmの異方導電性ハードコート層31を形成した。基材
フィルム1に導電性層2と異方導電性ハードコート層3
1との2層を設けた図2に示す実施例6の帯電防止性ハ
ードコートフィルム5を作成した。
【0032】実施例 7 実施例2と同様の方法で形成した導電性層2の上に、ブ
ライト6GNM5−Ni(金で表面処理をした平均粒径
7μmのニッケル粒子からなる導電性微粒子4:日本化
学工業(株)製、商品名)を、PET−D31に0.1
重量%に分散させ、トルエンで希釈した塗工液を塗工・
乾燥後、電離放射線により硬化し厚み8μmの異方導電
性ハードコート層31を形成した。基材フィルム1に導
電性層2と異方導電性ハードコート層31との2層を設
けた図2に示す実施例7の帯電防止性ハードコートフィ
ルム5を作成した。
【0033】比較例 1 実施例1で用いたポリエステルフィルムA−4350
(基材フィルム1)の一方の面に、実施例1で用いたハ
ードコート剤(PET−D31)を、トルエンで希釈し
て塗工・乾燥後、電離放射線により硬化し、厚み7.5
μmの単層のハードコート層3を設けた図6に示す比較
例1のハードコートフィルム6を作成した。
【0034】比較例 2 実施例1で用いたポリエステルフィルムA−4350
(基材フィルム1)の一方の面に、実施例1で使用した
シントロンC−4456−S7を、塗工・乾燥後、紫外
線を照射して硬化した厚み7.5μm導電性ハードコー
ト層21のみを設けた、図7に示す比較例2のハードコ
ートフィルム6を作成した。
【0035】比較例 3 実施例1で用いたポリエステルフィルムA−4350
(基材フィルム1)の一方の面に、ハードコート剤PE
T−D31をトルエンで希釈して、塗工・乾燥後、電離
放射線により硬化して、厚み7.5μmのハードコート
層3を設け、更に導電性層として実施例1で使用したシ
ントロンC−4456−S7を塗工・乾燥後紫外線を照
射・硬化して厚み1μmの導電性層21を設けて図8に
示す比較例3のハードコートフィルム6を作成した。
【0036】比較例 4 実施例1で用いたポリエステルフィルムA−4350
(基材フィルム1)の一方の面に、実施例1と同様にシ
ントロンC−4456−S7を、塗工・乾燥後、紫外線
を照射して硬化し厚み1μmの導電性層2を形成した。
次いで、この導電性層2の上に、実施例2で使用した、
ブライト20GNR4,6−EHを0.1重量%をPE
T−D31に分散させ、トルエンで希釈作成した塗工液
をグラビアコート・乾燥後、電離放射線により硬化し、
厚み16μmの異方導電性ハードコート層を形成した。
基材フィルム1に導電性層2と異方導電性ハードコート
層34との2層を設けた図9に示す比較例4の帯電防止
性ハードコートフィルム6を形成した。
【0037】実施例及び比較例の各試料について、次の
各項目を評価した結果を表1に示す。 積層体全光線透過率:村上色彩技術研究所製『反射透過
率計HR−100』を用いて測定する。但し、第1層
は、基材フィルムに直接塗工した層の測定値、第2層
は、第1層の上に設けたハードコートフィルムの測定
値、第2層*は、前記第2層のみを基材フィルムに直接
塗工した場合の測定値、を表わす。 鉛筆硬度:タクマ精工製『簡易鉛筆引っかき試験機』を
用いて、(MITSUBISHIUNI 2H)で1K
g荷重10mmの5回ストロークを行い、目視で傷の有
無を確認し傷のつかない回数を数えて評価とした。 表面抵抗率:三菱化学(株)製『抵抗率計MCP−HT
260』を用いて各層を構成する度に表面抵抗率を測定
した。
【0038】
【表1】
【0039】本発明の帯電防止性ハードコートフィルム
は、基材フィルム上に、耐擦傷性は劣るが、全光線透過
率を阻害しない導電性層を設け、更にその上に、好まし
くは導電性微粒子として金および(または)ニッケル処
理をした粒子を含む、耐擦傷性に優れた異方導電性ハー
ドコート層を設けることにより、全体として、表面抵抗
が低く、かつ耐擦傷性に優れた帯電防止性ハードコート
フィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電防止性ハードコートフィルムの基
本構成を示す断面概略図。
【図2】実施例の帯電防止性ハードコートフィルムの断
面概略図。
【図3】他の実施例の帯電防止性ハードコートフィルム
の断面概略図。
【図4】表面の凹凸形状を設けた実施例の帯電防止性ハ
ードコートフィルムの断面概略図。
【図5】表面をマットにした実施例の帯電防止性ハード
コートフィルムの断面概略図。
【図6】比較例のハードコートフィルムの断面概略図。
【図7】比較例の帯電防止性ハードコートフィルムの断
面概略図。
【図8】他の比較例の帯電防止性ハードコートフィルム
の断面概略図。
【図9】他の比較例の帯電防止性ハードコートフィルム
の断面概略図。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 導電性層 3 ハードコート層 4 導電性微粒子 5 本発明の帯電防止姓ハードコートフィルム 6 比較例のハードコートフィルム 21 導電性ハードコート層 22 導電性薄膜層 31,34 異方導電性ハードコート層 32 凹凸形状を賦型した異方導電性ハードコート層 33 マット状を形成した異方導電性ハードコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05F 1/02 G02B 1/10 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基材フィルムと、 前記基材フィルムに設けられた透明導電性層と、 前記透明導電性層上に設けたハードコート層とからな
    る、帯電防止性ハードコートフィルム。
  2. 【請求項2】前記透明導電性層の表面抵抗率が、1012
    Ω/□を超えない、請求項1記載の帯電防止性ハードコ
    ートフィルム。
  3. 【請求項3】前記ハードコート層は、厚み方向の体積抵
    抗率が108 Ω・cmを超えない、請求項1記載の帯電
    防止性ハードコートフィルム。
  4. 【請求項4】前記ハードコート層が、反応硬化性樹脂組
    成物からなる、請求項1記載の帯電防止性ハードコート
    フィルム。
  5. 【請求項5】前記ハードコート層の厚みが、1μm〜5
    0μmである、請求項4記載の帯電防止性ハードコート
    フィルム。
  6. 【請求項6】前記ハードコート層が、膜面方向の体積抵
    抗率が高く、かつ、膜厚方向の体積抵抗率が低い異方導
    電性層からなる、請求項1記載の帯電防止性ハードコー
    トフィルム。
  7. 【請求項7】前記異方導電性層が、導電性微粒子を含む
    ハードコート樹脂からなり、該導電性微粒子の粒径が、
    異方導電性層の塗工厚みの1/3以上のものからなる、
    請求項6記載の帯電防止性ハードコートフィルム。
  8. 【請求項8】前記導電性微粒子が、金および(または)
    ニッケルで表面処理をした粒子からなる、請求項1記載
    の帯電防止性ハードコートフィルム。
  9. 【請求項9】前記粒子が、シリカ、カーボンブラック、
    金属粒子および樹脂粒子からなる群から選ばれる、請求
    項8記載の帯電防止性ハードコードフィルム。
  10. 【請求項10】膜面方向の体積抵抗率(PVH)と膜厚方
    向の体積抵抗率(PVV)が下記の関係を満足する、請求
    項6記載の帯電防止性ハードコートフィルム。 PVH≧10×PVV
JP13840798A 1997-05-26 1998-05-20 帯電防止性ハードコートフィルム Expired - Fee Related JP4119524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13840798A JP4119524B2 (ja) 1997-05-26 1998-05-20 帯電防止性ハードコートフィルム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14990797 1997-05-26
JP9-149907 1997-05-26
JP13840798A JP4119524B2 (ja) 1997-05-26 1998-05-20 帯電防止性ハードコートフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1142729A true JPH1142729A (ja) 1999-02-16
JP4119524B2 JP4119524B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=26471441

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13840798A Expired - Fee Related JP4119524B2 (ja) 1997-05-26 1998-05-20 帯電防止性ハードコートフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4119524B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6887557B2 (en) 2001-07-27 2005-05-03 Lintec Corporation Anti-static hard coat film and method of manufacturing the same
JP2006195413A (ja) * 2004-08-02 2006-07-27 Fuji Photo Film Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法並びに偏光板及び画像表示装置
JP2007058111A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 高屈折率ハードコート層
JP2007058101A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 高屈折率ハードコート層
WO2013015112A1 (ja) 2011-07-25 2013-01-31 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 太陽光反射用ミラー、太陽熱発電用反射装置、機能性フィルム及び屋外用の帯電防止組成物
KR20140099836A (ko) 2013-02-04 2014-08-13 아라까와 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 활성 에너지선 경화형 수지 조성물용 대전 방지제, 활성 에너지선 경화형 수지 조성물, 경화 피막 및 정전기 방지 처리 광학 필름
US9223060B2 (en) 2011-03-23 2015-12-29 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical layered body, polarizer, and image display device
US10131809B2 (en) 2010-05-12 2018-11-20 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical layered body, polarizer and image display device

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6887557B2 (en) 2001-07-27 2005-05-03 Lintec Corporation Anti-static hard coat film and method of manufacturing the same
KR100894518B1 (ko) * 2001-07-27 2009-04-22 린텍 가부시키가이샤 대전 방지성 하드 코트 필름의 제조 방법
JP2006195413A (ja) * 2004-08-02 2006-07-27 Fuji Photo Film Co Ltd 光学フィルム及びその製造方法並びに偏光板及び画像表示装置
JP2007058111A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 高屈折率ハードコート層
JP2007058101A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Dainippon Printing Co Ltd 高屈折率ハードコート層
US10131809B2 (en) 2010-05-12 2018-11-20 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical layered body, polarizer and image display device
US9223060B2 (en) 2011-03-23 2015-12-29 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Optical layered body, polarizer, and image display device
WO2013015112A1 (ja) 2011-07-25 2013-01-31 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 太陽光反射用ミラー、太陽熱発電用反射装置、機能性フィルム及び屋外用の帯電防止組成物
KR20140099836A (ko) 2013-02-04 2014-08-13 아라까와 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 활성 에너지선 경화형 수지 조성물용 대전 방지제, 활성 에너지선 경화형 수지 조성물, 경화 피막 및 정전기 방지 처리 광학 필름

Also Published As

Publication number Publication date
JP4119524B2 (ja) 2008-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6146753A (en) Antistatic hard coat film
KR100323024B1 (ko) 저반사 대전 방지성 하드 코트 필름
US6207263B1 (en) Anti-reflection film and process for preparation thereof
US7008066B2 (en) Antiglare film process for producing the same, and display device using antiglare film
CN107718800B (zh) 防眩性膜、偏振片和图像显示装置
JP4275237B2 (ja) 低反射帯電防止性ハードコートフイルム
US20030071794A1 (en) Transparent conductive film
JP4756336B2 (ja) 光学積層体
JP2000214302A (ja) 反射防止フィルム及びその製造方法
JP2004069867A (ja) 低反射フィルム
JP4895160B2 (ja) 光学積層体
JPH10323931A (ja) 透明導電性フィルム
US8263219B2 (en) Optical film, polarizing plate, and image display
JPH10300902A (ja) 反射防止フィルム及びその製造方法
JP4119524B2 (ja) 帯電防止性ハードコートフィルム
JP4162757B2 (ja) 帯電防止性ハードコートフィルムの製造方法
JP4883387B2 (ja) 光学積層体
JP2003039586A (ja) 低反射帯電防止性ハードコートフィルム
JP2002254573A (ja) 帯電防止防眩フィルム
JP4197760B2 (ja) 面光源及び液晶表示装置
JP2000221302A (ja) 反射防止フィルム及びその製造方法
JP4259957B2 (ja) 帯電防止性低反射フィルム
JP2003183586A (ja) 透明ハードコート層、透明ハードコート材、およびディスプレイ装置
JPH1114807A (ja) レンズフイルム、面光源及び液晶表示装置
JP2006293279A (ja) 光学積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees