JP3331869B2 - タレット装置における流体分配装置 - Google Patents

タレット装置における流体分配装置

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JP3331869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タレット装置に組
み込まれる流体分配装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車部品はプレス加工工程、機械加工
工程など種々の工程を経て製造されるが、生産効率を高
めるために、機械加工工程では従来よりタレット装置が
多用されている。
【0003】このタレット装置は、非回転のポストに回
転自在に取り付けられたドラムと、ドラムの円周上に設
けられた複数のギヤヘッドとを有している。各ギヤヘッ
ドには切削工具が設けられ、ドラムを旋回して複数のギ
ヤヘッドのうちから加工目的にあった所望のギヤヘッド
をワークに向かい合う加工位置に割出しつつ、順次、所
定の機械加工を行うようになっている。これら複数のギ
ヤヘッドのそれぞれに対して切削油などの流体を分配し
供給する流体分配装置がタレット装置に組み込まれてい
る(実開昭51−138,788号公報参照)。
【0004】従来の流体分配装置を示すと図5(A)
(B)の通りである。なお、同図(A)は、流体の分配
状態の理解を容易にする断面図としてある。
【0005】図示する流体分配装置は、4つのギヤヘッ
ドに対して流体の分配を行うものであり、ドラムに取り
付けられて当該ドラムとともに回転するロータリジョイ
ント30を有する。このロータリジョイント30は中空
筒形状をなし、その内周面が、円柱形状をなすポスト1
1の外周面に対して摺動自在に嵌合している。ロータリ
ジョイント30に形成した4つの切削油分配口31は、
これに接続される配管P1を介して各ギヤヘッドに連通
している。
【0006】また、ポスト11には、加工位置に割出さ
れたギヤヘッドの切削油分配口31に連通する1つの切
削油供給孔32が形成されている。切削油供給孔32
は、図示しない切削油供給手段に接続された切削油供給
ポート33に連通している。そして、ドラムを旋回して
加工位置に所望のギヤヘッドを割出すと、当該ギヤヘッ
ド用の切削油分配口31が切削油供給孔32に連通し
て、切削油が割出されたギヤヘッドに供給される。
【0007】流体分配装置は切削油の他にエアや潤滑油
を各ギヤヘッドに常時分配し供給するようになってお
り、ロータリジョイント30にそれぞれ4つずつ形成し
た第1エア分配口35、第2エア分配口36および潤滑
油分配口37は、配管P2,P3,P4を介して各ギヤ
ヘッドに連通している。ポスト11には、リング溝4
1,42,43を介して各第1エア分配口35に連通す
る第1エア供給孔44が形成され、この第1エア供給孔
44は、図示しないエア供給手段に接続された第1エア
供給ポート47に連通している。同様に、ポスト11に
は、リング溝42を介して各第2エア分配口36に連通
する第2エア供給孔45と、リング溝43を介して各潤
滑油分配口37に連通する潤滑油供給孔46とが形成さ
れ、第2エア供給孔45は第2エア供給ポート49に連
通し、潤滑油供給46は潤滑油供給ポート51に連通し
ている。
【0008】前記ポスト11の外周面とロータリジョイ
ント30の内周面との間には、ドラムを円滑に旋回させ
てギヤヘッドの割出しを円滑に行うために、所定寸法の
微小隙間すなわちクリアランスが設けられている。ある
供給孔から流出した流体が、前記クリアランスを通って
他の分配口に流下することがないようにするため、対を
なす供給口と分配口とをポスト11の軸方向に沿って挟
むようにOリングが取り付けられている。
【0009】切削油についてのシールを例に挙げると、
切削油供給孔32から流出した切削油がポスト先端部か
ら漏れ出ることがないようにポスト先端部と切削油供給
孔32との間にOリング57が取り付けられ、切削油が
第1エア分配口35に流下することがないように第1エ
ア分配口35と切削油供給孔32との間にOリング58
が取り付けられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の流体分配装
置はポスト11とロータリジョイント30との間にクリ
アランスを設けることが必要であり、加工位置に割出さ
れたギヤヘッドに切削油を分配する場合には、切削油供
給孔32から流出した切削油の一部は前記クリアランス
を通って流れる。このとき、切削油供給孔32および切
削油分配口31を間に挟むように上下に配置したOリン
グ57,58によって、切削油がポスト先端部から漏れ
出たり、第1エア分配口35などに流下したりすること
は確かに防止される。
【0011】しかしながら、ロータリジョイント30は
ポスト11を軸にして回転する構成であるため、軸方向
の位置が同じである切削油分配口31同士の間をシール
することはできない。このため、切削油が前記クリアラ
ンスを通って周方向に流下して非加工位置にあるギヤヘ
ッド用の分配口31に達し、非加工位置のギヤヘッドか
らも切削油が漏れ出る虞がある。
【0012】したがって、切削油の供給圧力を高く設定
することができず、切削油の供給量を増やして切削の加
工効率を高めるのには自ずと限界があった。特に供給さ
れる流体が切削油の場合にその供給圧力を高く設定して
供給量の増加を図ろうとすると、切削に関係ない非加工
位置でも切削油が飛散することになるため、タレット装
置全体を包み込むようなカバーがさらに必要になるとい
う問題が生じる。
【0013】なお、前記公報(実開昭51−138,7
88号)の流体分配装置では、必要な分配口のみに流体
を分配すべく、分配口に順次係合するスプールを供給孔
に進退自在に収容してあるが、この構成では、スプール
などの可動部材を必要としている。
【0014】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、可動部材を必要としな
い簡単な構成で、供給孔から必要な分配口のみに切削油
などの流体を確実に分配し得るタレット装置の流体分配
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、非回転の支持体に回転自在
に取り付けられたドラムと、前記ドラムの円周上に設け
られた複数の加工手段とを備え、前記ドラムを旋回して
前記複数の加工手段のうちから所望の加工手段を加工位
置に割出し可能なタレット装置に組み込まれる流体分配
装置であって、前記ドラムに取り付けられて当該ドラム
とともに回転するロータリジョイントと、前記ロータリ
ジョイントに設けられると共に前記各加工手段に連通す
る複数の分配口と、前記支持体に設けられると共に割出
された加工手段の前記分配口が連通する供給孔と、前記
供給孔に連通する流体供給手段と、を有し、割出された
加工手段に前記供給孔および前記分配口を介して前記流
体供給手段から第1の流体を供給するようにした流体分
配装置において、前記供給孔および前記分配口を挟むよ
うに前記支持体の軸方向に沿う異なる位置に一対配置さ
れ、前記供給孔から流出した前記第1流体が前記支持体
と前記ロータリジョイントとの間の微小隙間を通って前
記軸方向に流下しないようにシールする軸方向シール手
段と、前記供給孔を円周方向に沿って仕切るように空気
である第2の流体が供給され、前記供給孔から流出した
前記第1流体が前記微小隙間を通って周方向に流れ他の
加工手段用の前記分配口に流下しないように前記第2流
体でシールする周方向シール手段と、を有し、前記分配
口と前記第2流体が供給される部位との間に、前記微小
隙間を通って流下してきた前記第1流体を排出するドレ
ン孔を設け、前記第2流体が供給される部位での当該第
2流体の圧力が、前記微小隙間を通って流下し前記ドレ
ン孔から排出される前記第1流体の圧力よりも大きいこ
とを特徴とするタレット装置における流体分配装置であ
る。
【0016】この流体分配装置では、ドラムを旋回して
複数の加工手段のうちから所望の加工手段を加工位置に
割出すと、ロータリジョイントに設けた当該加工手段用
の分配口が支持体に設けた供給孔に連通して、流体供給
手段から供給された第1の流体が、供給孔および分配口
を通って当該加工手段に供給される。このとき、供給孔
から流出した第1流体がポストとロータリジョイントと
の間の微小隙間を通って軸方向に流下しても、供給孔お
よび分配口を間に挟むように配置した一対の軸方向シー
ル手段によってシールされる。さらに、周方向シール手
段から供給される第2の流体で供給孔が円周方向に沿っ
て仕切られているため、第1流体が前記微小隙間を通っ
て周方向に流れても、この第1流体が非加工位置にある
他の加工手段用の分配口に回り込むことが遮断される。
したがって、加工に関係ない場所に第1流体が漏れ出る
ことがない。さらに、前記微小隙間を通って流れる第1
流体をシールするに当たり、可動部材を必要としない。
また、タレット装置の作動制御用に一般的に用いられる
空気である第2流体で第1流体の漏れをシールできる。
また、前記微小隙間に流下した第1流体がドレン孔から
排出され、この第1流体の圧力が減圧される。したがっ
て、流体供給手段から供給される第1流体の設定圧力が
シール用の第2流体の設定圧力より高くても、この第2
流体で、減圧された第1流体に抗して、周方向への流れ
がシールされる。
【0017】また、請求項2に記載の本発明は、前記周
方向シール手段は、前記一対の軸方向シール手段の間を
延伸すると共に前記第2流体が供給されるシール溝を有
することを特徴とする。
【0018】かかる構成では、シール溝に供給される第
2流体によって供給孔が円周方向に沿って仕切られ、前
記微小隙間を通って周方向に流下した第1流体が非加工
位置にある他の加工手段用の分配口に回り込むことが遮
断される。
【0019】
【0020】
【0021】また、請求項に記載の本発明は、前記第
1流体は切削油であることを特徴とする。
【0022】この場合には、非加工位置にある加工手段
に切削油が飛散することがなく、タレット装置全体を包
み込むようなカバーも必要にならない。また、タレット
装置の作動制御用に一般的に用いられる空気で切削油の
漏れをシールできる。
【0023】
【発明の効果】請求項1に記載のタレット装置における
流体分配装置によれば、供給孔および分配口を間に挟む
ように配置した一対の軸方向シール手段と、供給孔を円
周方向に沿って仕切る第2流体を供給する周方向シール
手段とを有するので、ポストとロータリジョイントとの
間に微小隙間が存在していても、加工に関係ない場所に
第1流体が漏れ出ることを防止でき、第1流体を供給孔
から必要な分配口のみに確実に分配することが可能とな
る。さらに、可動部材を設けることなく、前記微小隙間
を通って流れる第1流体をシールでき、流体分配装置は
簡単な構成となる。また、タレット装置の作動制御用に
一般的に用いられる空気である第2流体で第1流体の漏
れをシールすることが可能になる。また、微小隙間を通
って流下してきた第1流体を排出するドレン孔を設けた
ので、第2流体が減圧された第1流体に抗して、周方向
のシール効果が十分に高められる。このため、第1流体
の供給圧力を高く設定しても、加工に関係ない場所に第
1流体が飛散することを防止でき、第1流体の供給圧力
を高めて供給量を増やすこともできる。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、シール溝
に供給される第2流体によって供給孔が円周方向に沿っ
て確実に仕切られ、必要な分配口への第1流体の分配を
より一層確実に行うことが可能となる。
【0025】
【0026】請求項に記載の発明によれば、非加工位
置にある加工手段に切削油が飛散することがなく、タレ
ット装置全体を包み込むようなカバーが不要になる。ま
た、タレット装置の作動制御用に一般的に用いられる空
気で切削油の漏れをシールすることが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0028】図1および図2は、本発明に係る流体分配
装置を組み込んだタレット装置の外観を示す正面図およ
び内部構造を概略示す要部断面図、図3(A)(B)お
よび図4は、流体分配装置の要部を示す断面図である。
なお、図3(A)および図4は、流体分配状態の理解を
容易にする断面図としてある。なお、図5に示した部材
と共通する部材には同一の符号を付してある。
【0029】図1および図2に示すように、タレット装
置10は、非回転のポスト(支持体)11に回転自在に
取り付けられたドラム12と、ドラム12の円周上に設
けられた複数のギヤヘッド(加工手段)13とを有して
いる。各ギヤヘッド13には切削工具14が設けられ、
ドラム12を旋回して複数のギヤヘッド13のうちから
加工目的にあった所望のギヤヘッド13をワークに向か
い合う加工位置に割出しつつ、順次、所定の機械加工を
行うようになっている。これら複数のギヤヘッド13の
それぞれに対して切削油、エアおよび潤滑油を分配し供
給する流体分配装置15がタレット装置10に組み込ま
れている。
【0030】タレット装置10をさらに詳述すれば、タ
レット装置10は、傾斜面(傾斜角度45度)が形成さ
れベース16に固定されたユニット本体17を有し、こ
の本体17の傾斜面から直交する方向に突出するように
ポスト11が取り付けられている。ドラム12は、その
ボス部12aがポスト11に挿通され、軸受18を介し
てポスト11に回動自在に支持されている。ギヤヘッド
13の回転割出しは、ユニット本体17に取り付けた割
出しモータM1(図1参照)によりドラム12を正逆適
宜方向に旋回駆動してなされる。
【0031】図示例のタレット装置10では、ドラム1
2は円錘台形状に形成され、円錘面上の4つの割出面の
それぞれにギヤヘッド13が取り付けられている。な
お、1つのギヤヘッド13のみを図示し、他の3つのギ
ヤヘッドは図示省略してある。各ギヤヘッド13は、切
削工具14と駆動軸20とを備え、駆動軸20が水平と
なる加工位置においては、その駆動軸20とユニット本
体17内に水平支持された主軸系との軸心が一致する。
主軸系は、主軸21と、主軸21に対して軸方向にのみ
進退自在で主軸21とともに回転するクラッチ軸21a
とを備えている。クラッチ軸21aと駆動軸20との間
にはクラッチ機構22が設けられ、クラッチ軸21aを
回転自在に保持したスリーブ23が駆動軸20に対して
進退移動することにより、主軸21と駆動軸20との連
結または連結解除がなされる。前記スリーブ23はシフ
タ24を介してシリンダ25に連結され、シリンダ25
の作動により進退移動する。主軸21は、ユニット本体
17に取り付けられた主軸駆動モータM2の出力軸26
に連結されている。主軸駆動モータM2の駆動力が主軸
系からクラッチ機構22を介してギヤヘッド13に伝達
され、これにより切削工具14が回転して、タップ加工
などの所定の機械加工がワークに施される。
【0032】前記流体分配装置15は、図3(A)
(B)にも示すように、ドラム12に取り付けられて当
該ドラム12とともに回転するロータリジョイント30
を有する。このロータリジョイント30は中空筒形状を
なし、周壁の内周面が、円柱形状をなすポスト11の外
周面に対して摺動自在に嵌合している。ロータリジョイ
ント30の周壁には、円周方向等角度間隔で、4つの切
削油分配口31が周壁を径方向に貫通して形成されてい
る。各切削油分配口31は、これに接続される配管P1
を介して各ギヤヘッド13に連通し、切削箇所に向けて
切削油を噴射する図示しないノズルに接続されている。
【0033】また、ポスト11には、加工位置に向かう
方向に沿って開口し割出されたギヤヘッド13の切削油
分配口31に連通する1つの切削油供給孔32が形成さ
れている。この切削油供給孔32は、ポスト11内に軸
方向に延伸して形成された切削油供給ポート33に連通
し、この切削油供給ポート33はさらに、配管P5(図
2参照)を介して切削油供給手段(流体供給手段に相当
する)34に接続されている。そして、ドラム12を旋
回して加工位置に所望のギヤヘッド13を割出すと、当
該ギヤヘッド13用の切削油分配口31が切削油供給孔
32に連通し、切削油(第1流体に相当する)は、切削
油供給ポート33→切削油供給孔32→切削油分配口3
1と流れ、この切削油分配口31に接続された配管P1
を通って割出されたギヤヘッド13に供給される。
【0034】流体分配装置15は切削油を割出されたギ
ヤヘッド13に分配し供給する他、エアや潤滑油も各ギ
ヤヘッド13に分配し供給する。エアは、清掃のため、
空圧作動式弁を作動させるためおよび後述する周方向シ
ール手段56を機能させるために供給される。また、潤
滑油はギヤヘッド13内の可動部や軸受を円滑に作動さ
せるために供給される。
【0035】エアや潤滑油を分配し供給するため、ロー
タリジョイント30の周壁には、円周方向等角度間隔
で、第1エア分配口35、第2エア分配口36および潤
滑油分配口37が周壁を径方向に貫通してそれぞれ4つ
ずつ形成されている。各分配口35,36,37は、こ
れに接続される配管P2,P3,P4を介して各ギヤヘ
ッド13に連通している。なお、図2においては、配管
P1〜P4をまとめて符号「P」で表してある。
【0036】エアおよび潤滑油は、加工位置に割出され
たギヤヘッド13以外の他のギヤヘッド13にも常時分
配し供給する必要がある。このため、ポスト11外周面
には3つのリング溝41,42,43が各分配口35,
36,37に連通するように形成され、これらリング溝
41,42,43に連通するように、径方向外方に向か
って開口する第1エア供給孔44、第2エア供給孔45
および潤滑油供給孔46がそれぞれ1つずつ形成されて
いる。第1エア供給孔44は、ポスト11内に軸方向に
延伸して形成された第1エア供給ポート47に連通し、
この第1エア供給ポート47はさらに、配管P6(図2
参照)を介してエア供給手段48に接続されている。同
様に、第2エア供給孔45は、配管P6(図2参照)を
介してエア供給手段48に接続された第2エア供給ポー
ト49に連通し、潤滑油供給孔46は、配管P7(図2
参照)を介して潤滑油供給手段50に接続された潤滑油
供給ポート51に連通している。そして、各ギヤヘッド
13の第1エア分配口35がリング溝41を介して第1
エア供給孔44に常時連通し、エアは、第1エア供給ポ
ート47→第1エア供給孔44→リング溝41→各第1
エア分配口35と流れ、第1エア分配口35のそれぞれ
に接続された配管P2を通って4つのギヤヘッド13の
全てに供給される。同様にして、エアは第2エア分配口
36のそれぞれに接続された配管P3を通って全てのギ
ヤヘッド13に供給され、潤滑油は潤滑油分配口37の
それぞれに接続された配管P4を通って全てのギヤヘッ
ド13に供給される。
【0037】前記ポスト11の外周面とロータリジョイ
ント30の内周面との間には、ドラム12を円滑に旋回
させてギヤヘッド13の割出しを円滑に行うために、所
定寸法のクリアランスが設けられている。このクリアラ
ンスが存在しても、切削油供給孔32から必要な切削油
分配口31のみに切削油を分配させるべく、本実施の形
態の流体分配装置15にあっては、軸方向シール手段5
5と、周方向シール手段56とが設けられている。
【0038】軸方向シール手段55は、切削油供給孔3
2から流出した切削油が、前記クリアランスを通って軸
方向に流下しないようにシールするためのものであり、
切削油供給孔32および切削油分配口31を挟むように
ポスト11の軸方向に沿う異なる位置に一対配置されて
いる。
【0039】具体的には、軸方向シール手段55はOリ
ング57,58より構成され、ポスト11先端部と切削
油供給孔32との間に取り付けた一方のOリング57に
より、切削油供給孔32から流出した切削油がポスト1
1先端部から漏れ出ることがないようにシールし、第1
エア分配口35と切削油供給孔32との間に取り付けた
他方のOリング58により、切削油が第1エア分配口3
5に流下することがないようにシールしてある。
【0040】なお、切削油が軸方向に流下しないように
Oリング57,58でシールしたのと同様に、第1エア
分配口35と第2エア分配口36との間、第2エア分配
口36と潤滑油分配口37との間、および、潤滑油分配
口37とポスト11後端部との間にもOリング59,6
0,61をそれぞれ取り付け、供給孔44,45,46
から供給された流体が対応する分配口35,36,37
以外の他の分配口に流下することがないようにしてあ
る。
【0041】一方、周方向シール手段56は、切削油供
給孔32から流出した切削油が、非加工位置にある他の
3つのギヤヘッド13の切削油分配口31に流下しない
ように切削油とは種類が異なる第2の流体でシールする
ためのものであり、切削油供給孔32を円周方向に沿っ
て仕切るように第2流体を供給するように構成されてい
る。本実施形態では、第2流体としてエア(空気)を用
いている。
【0042】具体的には、図3(B)および図4に示す
ように、周方向シール手段56は、ポスト11の外周面
に形成され、前記一対のOリング57,58の間をポス
ト11の軸方向に沿って延伸するシール溝62を有す
る。このシール溝62は、切削油供給孔32を円周方向
に沿って仕切るために、切削油供給孔32を間に挟むよ
うに2本設けられている。シール溝62に連通したエア
案内孔63が第1エア供給ポート47に連通しており、
切削油の圧力に応じて圧力が設定された第2流体として
のエアがシール溝62に供給される。エア圧は、吐出流
体の圧力に応じて例えば1〜10kg/cm2の範囲で適宜設
定される。
【0043】さらに、ロータリジョイント30には、周
方向シールのためにエアが供給される部位すなわちシー
ル溝62と切削油分配口31との間に位置するように、
前記クリアランスを通って流下した切削油を排出するド
レン孔64を設けてある。このドレン孔64を通って切
削油が排出されるのに伴い、この部分における切削油の
圧力は、切削油供給孔32から流出したときの圧力に比
べて十分に減圧している。ドレン孔64から排出された
切削油は、図示しない配管を通って切削油供給手段34
に戻される。
【0044】なお、ドレン孔64は2つしか設けていな
いが、いずれかのギヤヘッド13が割出されると、いず
れか一方のシール溝62と切削油分配口31との間に、
いずれか一方のドレン孔64が必ず位置するように、シ
ール溝62の形成位置を決定してある。
【0045】上記構成の流体分配装置15では、ドラム
12を旋回して加工目的にあったギヤヘッド13を割出
すと、ロータリジョイント30から各配管P1〜P4を
通して、割出されたギヤヘッド13には切削油、エア、
潤滑油が供給され、非加工位置にあるギヤヘッド13に
はエア、潤滑油が供給される。
【0046】切削油供給孔32から流出する切削油は、
割出されたギヤヘッド13用の切削油分配口31を経て
供給されるが、このとき、切削油供給孔32から流出し
た切削油の一部は、ポスト11の外周面とロータリジョ
イント30の内周面との間のクリアランスを通って軸方
向および周方向に流れることになる。
【0047】しかしながら、流体分配装置15は、切削
油供給孔32および切削油分配口31を間に挟むように
一対のOリング57,58を設けて軸方向をシールして
あるので、前記クリアランスを通って切削油が軸方向に
流下しても、この切削油がポスト11先端部から漏れ出
たり、他の流体用の分配口例えば第1エア分配口35に
流下したりすることはない。
【0048】さらに、第1エア供給ポート47からエア
案内孔63を経てシール溝62にエアが供給され、この
エアにより、切削油供給孔32が円周方向に沿って確実
に仕切られている。このため、前記クリアランスを通っ
て切削油が周方向に流下しても、この切削油が非加工位
置にある他の3つのギヤヘッド13用の切削油分配口3
1に回り込むことが遮断される。したがって、切削に関
係ない場所に切削油が飛散することを防止でき、タレッ
ト装置10全体を包み込むようなカバーも必要としな
い。
【0049】しかも、前記クリアランスに流下した切削
油をドレン孔64から排出し、この切削油の圧力を減圧
するようにしたので、切削油の設定圧力がシール溝62
に供給されるエアの設定圧力より高くても、このエア圧
力で、減圧された切削油に抗することができ、周方向の
シール効果が十分に高められる。このため、切削油の供
給圧力を高く設定しても、切削に関係ない場所に切削油
が飛散することを確実に防止でき、切削油の供給圧力を
高めて供給量を増やし、切削加工効率の向上を図ること
ができる。
【0050】また、シールに際して切削油分配口31に
係合するスプールなどの可動部材を必要としないため、
簡単な構成で、切削油供給孔32から必要な切削油分配
口31のみに切削油を分配することができた。
【0051】また、タレット装置10の作動制御用に一
般的に用いられるエアを用いて切削油の漏れをシールで
きるため、付帯設備を新設する必要がなく、コスト的に
も優れたものとなる。
【0052】なお、第1流体として切削油を例に挙げて
説明したが、この場合に限定されないのは言うまでもな
く、潤滑油などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流体分配装置を組み込んだタレ
ット装置の外観を示す正面図である。
【図2】 同タレット装置の内部構造を概略示す要部断
面図である。
【図3】 図3(A)(B)は、流体分配装置の要部を
示す断面図である。
【図4】 図4は、同流体分配装置の要部を示す断面図
である。
【図5】 図5(A)(B)は、タレット装置に組み込
まれる従来の流体分配装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10…タレット装置 11…ポスト(支持体) 12…ドラム 13…ギヤヘッド(加工手段) 15…流体分配装置 30…ロータリジョイント 31…切削油分配口(分配口) 32…切削油供給孔(供給孔) 33…切削油供給ポート 34…切削油供給手段(流体供給手段) 47…第1エア供給ポート 55…軸方向シール手段(57,58…Oリング) 56…周方向シール手段 62…シール溝 63…エア案内孔 64…ドレン孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 29/24 B23Q 11/10 B23B 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非回転の支持体に回転自在に取り付けら
    れたドラムと、前記ドラムの円周上に設けられた複数の
    加工手段とを備え、前記ドラムを旋回して前記複数の加
    工手段のうちから所望の加工手段を加工位置に割出し可
    能なタレット装置に組み込まれる流体分配装置であっ
    て、 前記ドラムに取り付けられて当該ドラムとともに回転す
    るロータリジョイントと、前記ロータリジョイントに設
    けられると共に前記各加工手段に連通する複数の分配口
    と、前記支持体に設けられると共に割出された加工手段
    の前記分配口が連通する供給孔と、前記供給孔に連通す
    る流体供給手段と、を有し、割出された加工手段に前記
    供給孔および前記分配口を介して前記流体供給手段から
    第1の流体を供給するようにした流体分配装置におい
    て、 前記供給孔および前記分配口を挟むように前記支持体の
    軸方向に沿う異なる位置に一対配置され、前記供給孔か
    ら流出した前記第1流体が前記支持体と前記ロータリジ
    ョイントとの間の微小隙間を通って前記軸方向に流下し
    ないようにシールする軸方向シール手段と、 前記供給孔を円周方向に沿って仕切るように空気である
    第2の流体が供給され、前記供給孔から流出した前記第
    1流体が前記微小隙間を通って周方向に流れ他の加工手
    段用の前記分配口に流下しないように前記第2流体でシ
    ールする周方向シール手段と、を有し、前記分配口と前記第2流体が供給される部位との間に、
    前記微小隙間を通って流下してきた前記第1流体を排出
    するドレン孔を設け、 前記第2流体が供給される部位で
    の当該第2流体の圧力が、前記微小隙間を通って流下し
    前記ドレン孔から排出される前記第1流体の圧力よりも
    大きいことを特徴とするタレット装置における流体分配
    装置。
  2. 【請求項2】 前記周方向シール手段は、前記一対の軸
    方向シール手段の間を延伸すると共に前記第2流体が供
    給されるシール溝を有することを特徴とする請求項1に
    記載のタレット装置における流体分配装置。
  3. 【請求項3】 前記第1流体は切削油であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のタレット装置に
    おける流体分配装置。
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