JP3330666B2 - エアバッグ用収納パッド及び該収納パッドの製造方法 - Google Patents

エアバッグ用収納パッド及び該収納パッドの製造方法

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JP3330666B2 JP08189593A JP8189593A JP3330666B2 JP 3330666 B2 JP3330666 B2 JP 3330666B2 JP 08189593 A JP08189593 A JP 08189593A JP 8189593 A JP8189593 A JP 8189593A JP 3330666 B2 JP3330666 B2 JP 3330666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ用収納パッ
ド及び該収納パッドの製造方法に関するものであり、よ
り詳細には、弾性材料で作られた1層構造又は2層構造
の天面部と、エアバッグ展開時に該天面部の開裂を誘発
又は促進するティアラインと、エアバッグ装置の本体部
分に収納パッドを取付けるための取付部とを備えたエア
バッグ用収納パッド及び該収納パッドの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両のステアリングホイールの中央領域
に配設されるエアバック装置が広く実用に供されてい
る。エアバック装置は、車両に不意な衝撃又は急激な加
減速が作用した際に、運転者を保護すべく運転者とステ
アリングホイール等との間に展開し、運転者に作用し得
る衝撃を緩和する。
【0003】このようなエアバッグ装置は一般に、エア
バッグを膨張させるガスの発生器(インフレータ)と、
折り畳まれた状態で装置内に収納されたエアバッグと、
エアバッグ収納室を画成する収納パッドとを備えてい
る。収納パッドは一般に樹脂成形品からなり、車室に面
し且つエアバッグの膨張時に拡開する正面部分(以下、
天面部という)を有し、天面部には、エアバッグの膨張
により天面部の開裂を誘発又は促進する所謂ティアライ
ンが形成される。
【0004】また、ステアリングホイールの中央領域に
は、警音器のホーンスイッチが一般に配置され、ホーン
スイッチは、エアバッグ装置の収納パッドと位置的又は
構造的に干渉せざるを得ない。ホーンスイッチと収納パ
ッドとを一体化したエアバッグ装置の構造として、ホー
ンスイッチを構成する感圧式メンブレンスイッチを収納
パッドに取付けた構成のものが特開平5─16756号
公報に開示されている。同公報に開示された構成によれ
ば、感圧式メンブレンスイッチは、樹脂の最外層に取付
けられ、皮革にて覆われている。運転者が手指にてメン
ブレンスイッチを押圧したとき、メンブレンスイッチ
は、ホーン(警音器)の作動回路を通電し、警音器(ホ
ーン)を作動させる。このメンブレンスイッチは、エア
バッグ膨張時に拡開する所謂リッド部分に配置されると
ともに、リッド部分の回動中心を構成するヒンジ部又は
回動軸線の外方領域に配置されており、収納パッド上の
比較的広い範囲に亘って延在している。また、メンブレ
ンスイッチは、リッド部分の円滑な回動を確保すべく、
リッド部分のヒンジ部又は回動軸線の近傍にて、断続的
に連結されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ホーンスイ
ッチは一般に、手指にて頻繁に押圧されるので、収納パ
ッドの天面部には、引張応力が繰り返し作用する。これ
に対し、上記構造の収納パッドでは、ホーンスイッチ
は、リッド部分の回動軸線に跨がって、リッド部分とリ
ッド部分の外側領域とに配置され、中央ティアラインの
近傍から収納パッドの縁部付近まで広範に延在してい
る。従って、ホーンスイッチの押圧操作によりリッド部
分の変形が促されるとともに、ティアラインを構成する
薄肉部に過大な応力が繰り返し作用し易く、このため、
予期せぬティアラインの破断又は切断が生じる虞があ
る。殊に、ティアラインは収納パッドの中央領域から延
びているので、収納パッド上に広範に延在するホーンス
イッチの押圧操作は、ティアラインの開裂を誘発する比
較的大きな応力をティアラインに生起してしまう。
【0006】また、上記従来の収納パッドは、収納パッ
ドの表面層に形成された凹部にホーンスイッチを取付け
る構成となっており、車室側に皮革等の仕上処理を施さ
ざるを得ず、このため、比較的煩雑なホーンスイッチの
取付工程及び表面仕上工程等を要する。本発明はかかる
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、押圧操作により作動するホーンスイッチを備えると
ともに、収納パッドの意図せぬ開裂を防止することがで
きるエアバッグ用収納パッドを提供することにある。
【0007】本発明は又、かかるエアバッグ用収納パッ
ドを比較的簡単な工程にて製造し得るとともに、仕上処
理工程を簡素化できるエアバッグ用収納パッドの製造方
法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
目的を達成するために、弾性材料で作られた1層構造又
は2層構造の天面部と、エアバッグ展開時に該天面部の
開裂を誘発又は促進するティアラインと、エアバッグ装
置の本体部分に取付けるための取付部とを備えたエアバ
ッグ用収納パッドにおいて、エアバッグ展開時に回動す
るリッド部分及び該リッド部分の回動軸線の外側に位置
する前記天面部の領域に、前記取付部に沿ってホーンス
イッチを埋設したことを特徴とするエアバッグ用収納パ
ッドを提供する。
【0009】上記構成によれば、ホーンスイッチは、開
裂する部位や、展開又は回動する部分を避けた天面部の
領域に埋設されるので、エアバッグの展開時に、リッド
部分の飛散又は散逸を生じさせたり、或いは、ホーンス
イッチ自体が飛散するのを防止できる。また、ホーンス
イッチは、比較的剛性が高い取付部の付近に配置される
ので、ホーンスイッチの作動は、収納室内に重畳された
エアバッグによる影響や、リッド部分の強度等による影
響を直に受けず、従って、ホーンスイッチの安定した機
能又は操作性が確保される。
【0010】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ホーンスイッチが埋設された天面部の領域の裏面に、
該領域の剛性を高める補強リブが設けられる。補強リブ
は、好ましくは、上記取付部に沿って格子状に配設され
る。かかる補強リブを設けることにより、ホーンスイッ
チを配置した天面部の領域は高剛性化され、ホーンスイ
ッチの更に安定した機能又は操作性が確保される。
【0011】更に好ましくは、前記ホーンスイッチは、
加圧導電性エラストマーを備えたコード型又はシート型
加圧導電性スイッチからなる。この種の加圧導電性スイ
ッチは、比較的小さな圧縮力にて作動又は短絡するの
で、埋設されたホーンスイッチの操作性を高める。従っ
て、かかる加圧導電性スイッチは、上記構成のホーンス
イッチとして極めて適している。また、運転者は、比較
的敏感なホーンスイッチを操作する場合、押圧力を感覚
的に低減させるので、ティアラインを構成する薄肉部に
対する負荷が軽減される。かくて、加圧導電性スイッチ
により構成されたホーンスイッチは、ティアラインの不
意な開裂を防止する上で、極めて有効である。更に、コ
ード型又はシート型加圧導電性スイッチは、一般に厚み
が薄く、任意の形状に加工し得るので、収納パッドの所
望の部位に所望の大きさ又は範囲にて埋設することがで
き、しかも、収納パッドの成形時にインサートとして一
体成形することができる。
【0012】本発明は又、上記目的を達成するために、
上記収納パッドを製造するための製造方法であって、第
1の熱可塑性エラストマーによって該収納パッドの天面
部の第1層を成形し、該第1層の所定位置にホーンスイ
ッチを位置決めし、第2の熱可塑性エラストマーによっ
て前記収納パッドの天面部の第2層を成形し、前記ホー
ンスイッチを前記第1層及び第2層の間に介装すること
を特徴とするエアバッグ用収納パッドの製造方法を提供
する。
【0013】好ましくは、車室側に位置する層を成形す
るための熱可塑性エラストマーは、車室と反対側に位置
する層を成形するための熱可塑性エラストマーよりも硬
度が低い材質のものが選ばれる。本発明は更に、上記収
納パッドを製造するための製造方法であって、熱可塑性
エラストマーによって該収納パッドの天面部を成形する
ための成形型の型キャビティ内に、ホーンスイッチを位
置決めし、熱可塑性エラストマーによって前記天面部を
成形し、該天面部の内部に前記ホーンスイッチを埋設す
ることを特徴とするエアバッグ用収納パッドの製造方法
を提供する。
【0014】好ましくは、ホーンスイッチは、収納パッ
ドの車室側表面から0.5〜1.5mmの深さに埋設されるよ
うに型キャビティ内に埋設される。上記製造方法によれ
ば、収納パッドの成形工程において、比較的簡単な方法
でホーンスイッチを収納パッド内の所定位置に埋設でき
る。従って、ホーンスイッチが収納パッドの外観に与え
る影響をなくし又は軽減し、収納パッドの仕上処理工程
を簡素化できる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の好まし
い実施例について詳細に説明する。図1は、本発明の第
1実施例に係るエアバッグ用収納パッドを備えたステア
リングホイールの概略正面図である。また、図2は、図
1のA─A′線におけるエアバッグ用収納パッドの断面
図であり、図3は、図2に示すエアバッグ用収納パッド
におけるホーンスイッチの配置を示す収納パッドの正面
図である。
【0016】図1に示す如く、ステアリングホイールW
は、ハンドル部分から半径方向内方に延びる複数のスポ
ークSと、ステアリングホイールWの中央部に配置され
たエアバッグ装置Aとを備えている。エアバッグ装置A
は、車室に面する天面部3を備えた収納パッド1を有
し、天面部3には、略H型に配置されたティアライン8
が形成されている。ティアライン8は、上下方向に延び
る左右のティアライン8aと、横方向又は車幅方向に延
びる中央ティアライン8bとから構成される。
【0017】図2に示すように、収納パッド1は、天面
部3を形成する上部弾性体層4と、取付部5を含む下部
弾性体層5とからなる2層構造の射出成形品であり、2
色成形法による射出成形にて成形されている。天面部3
の背面には、天面部3を局部的に薄肉化するV形又はU
形の溝が左右の取付部5の間の領域に形成され、溝は、
天面部3の開裂を誘発又は促進するティアライン8aを
構成している。ティアライン8aと協働して天面部3の
開裂を誘発又は促進する中央ティアライン8bも又、同
様の溝により構成され、ティアライン8bの両端はティ
アライン8aと連接している。また、取付部5は、エア
バッグ保持部材(図示せず)に連結される。エアバッグ
保持部材は、インフレータ(図示せず)を支持するとと
もに、天面部3の背後にエアバッグ収納室を形成する。
なお、図2では、各部の構造は簡略化され、実施設計上
の寸法比及び細部構造とは若干異なる形態にて図示され
ていることを理解できよう。
【0018】図2に示す如く、ホーンスイッチ10が、
上部弾性体層4及び下部弾性体層5の間に介挿される。
ホーンスイッチ10は、加圧導電性スイッチより構成さ
れる。加圧導電性スイッチとして、好ましくは、導電性
エラストマーを備えたコード型加圧導電性スイッチ(図
5)又はシート型加圧導電性スイッチ(図6)から構成
される。
【0019】図5は、コード型加圧導電性スイッチ12
(以下、コードスイッチ12という)からなるホーンス
イッチ10を示す部分破断斜視図である。コードスイッ
チ12は、弾性シリコンゴムの外皮層内に配置された第
1平織線電極14及び第2平織線電極16を有し、第1
及び第2平織線電極14、16の間には、金属微粒子を
含むシリコンゴム製の板状加圧導電ゴム18が介挿され
る。かかるコードスイッチ12は、圧縮力を受けたと
き、可変抵抗性の加圧導電ゴム18が圧縮変形により絶
縁状態から導通状態に急激に特性を変化させ、第1及び
第2平織線電極14、16を電気的に短絡させる。
【0020】他の好適なホーンスイッチ10として、図
6に示す如く、絶縁シートを備えたシート型加圧導電性
スイッチ20を好ましく用い得る。図6は、シート型加
圧導電性スイッチ20(以下、シートスイッチ20とい
う)の縦断面図である。シートスイッチ20は、左右の
フレーム22と、フレーム22の間に配置された樹脂フ
ィルムの第1電極板25及び第2電極板27と、第1及
び第2電極板25、27の間に介挿された絶縁シート2
8とから略構成される。第1及び第2電極板25、27
には夫々、絶縁シート28に面する側に、アルミ箔を蒸
着させ、所定の形状にエッチング処理した電極24、2
6が形成されている。また、絶縁シート28には、所定
の部位に開口部29が形成されている。このように構成
されたシートスイッチ20は、圧縮力を受け、第1及び
第2電極板25、27が近接したとき、電極24、26
が開口部29を介して接触し、短絡する。なお、図6に
は、第1及び第2電極板25、27がシートスイッチ2
0外に引き出された部分が図示されている。また、樹脂
フィルムの電極板25、27の一方をフリック板に置き
換えても良い。
【0021】図3に示すように、ホーンスイッチ10
は、縦方向に延びる左右のティアライン8aの外方に該
ティアライン8aと概ね平行に配置されるとともに、横
方向に延びるティアライン8bと略平行に、天面部3の
縁部に沿って配置される。ティアライン8bと略平行に
配置された上下のホーンスイッチ10は、ティアライン
8a、8bの開裂により形成される上下のリッド部3
a、3bの各回動軸線19よりも外方に配置される。
【0022】図4は、収納パッド1の裏面の構造を概略
的に示す裏面図である。収納パッド1は、ホーンスイッ
チ10が埋設された領域の裏面に格子状補強リブ9を備
える。補強リブ9は、下部弾性体層6と一体的に成形さ
れ、例えば、20mm角以下の正方形又は長方形の格子を
なす肉厚1mm以上の連続的な突起を収納パッド1の裏面
に形成する。このように形成された補強リブ9は、ホー
ンスイッチ10を埋設した収納パッド1の部分を高剛性
化し、ホーンスイッチ10に作用する圧縮力の反力を効
率的に分散するとともに、収納パッド1の変形量を低減
させる。なお、補強リブ9の形態又はパターンは、上記
正方形格子又は長方形格子に限定されるものではなく、
三角形又は多角形、或いは、線形、円形、曲線又は不規
則な形態など、各種形態又はパターンの配列にて形成す
ることができる。
【0023】図7及び図8は、本発明の第2実施例及び
第3実施例に係るエアバッグ用収納パッドの断面図であ
る。各図において、前述の第1実施例における部分又は
部位と同等又は均等な部分又は部位については、同一の
参照符号が付されている。図7に示す収納パッド1で
は、天面部3は、全体に亘って、上部弾性体層4及び下
部弾性体層6からなる2層構造を備えており、ティアラ
イン(図7には、ティアライン8aのみ図示されてい
る)は、下部弾性体層6の中央部分7に形成されてい
る。加圧導電性スイッチからなるホーンスイッチ10
は、第1実施例と同様に、上部弾性体層4及び下部弾性
体層5の間に介挿される。また、ホーンスイッチ10
は、図3及び図4に示す位置と実質的に同じ位置に埋設
される。即ち、ホーンスイッチ10は、図3及び図4に
示す如く、左右のティアライン8aの外方の領域に配置
されるとともに、横方向に延びるティアライン8bと略
平行に、天面部3の縁部に沿って配置され、リッド部3
a、3bの各回動軸線19の外方領域に位置する。収納
パッド1は又、図4に示す如く、ホーンスイッチ10が
位置する領域に格子状補強リブ9を備えており、ホーン
スイッチ10の支持領域の剛性が高められる。
【0024】また、図8に示す収納パッド1は、1層構
造の射出成形品であり、ティアライン(図8には、ティ
アライン8aのみが図示されている)は、天面部3を構
成する弾性体層4の裏面に形成されている。ホーンスイ
ッチ10は、インサート成形により、弾性体層4内に埋
設されている。図3及び図4に示す位置と実質的に同じ
位置に配置される。即ち、ホーンスイッチ10は、図3
及び図4に示す如く、ティアライン8aの外方領域と、
天面部3の縁部に沿う回動軸線19の外方領域とに配置
される。収納パッド1は更に、図4に示す如く、ホーン
スイッチ10の配置領域に格子状補強リブ9を備える。
【0025】上記各実施例の収納パッド1によれば、ホ
ーンスイッチ10が位置する天面部3領域を手指にて押
圧したとき、ホーンスイッチ10は圧縮力を受けて短絡
し、ホーン(警音器)の作動回路を通電させてホーンを
作動させる。ホーンスイッチ10を介挿又は埋設した領
域は、ティアライン8a、8bが配置された領域の外方
に位置するので、手指の押圧力がティアライン8a、8
bに直接に作用せず、従って、ティアライン8a、8b
の意図せぬ開裂又は破断が防止される。また、ホーンス
イッチ10は、回動軸線19の外方領域に配置されてい
るので、エアバッグ展開時におけるリッド部3a、3b
の円滑な回動が確保される。
【0026】また、ホーンスイッチ10が位置する天面
部3の領域は、裏面に補強リブ9を備えており、比較的
高い剛性を有する。従って、ホーンスイッチ10の圧縮
力に対する十分な反力が得られるとともに、手指の押圧
力に対する収納パッド1の変形が抑制され、ティアライ
ン8a、8bの不意な開裂又は破断が確実に防止され
る。
【0027】本発明者は、上記第1及び第2実施例に係
るエアバッグ用収納パッドを以下の如く製作した。所定
の材質の第1熱可塑性エラストマーにより、取付部5及
び補強リブ9を含む下部弾性体層5を射出成形した後、
加圧導電性スイッチを下部弾性体層5の所定位置に位置
決めし、しかる後、下部弾性体層5の熱可塑性エラスト
マーよりも硬度が低い材質の熱可塑性エラストマーを用
いて、上部弾性体層4を射出成形した。かくして、加圧
導電性スイッチを下部弾性体層5と上部弾性体層4の中
間に介装した一体成形品、即ち、ホーンスイッチ10を
表層(上部弾性体層4)の内側に埋設してなる収納パッ
ド1が得られた。
【0028】本発明者は又、上記第3実施例に係るエア
バッグ用収納パッドを以下の如く製作した。所定の材質
の熱可塑性エラストマーにより、インサート成形可能な
金型を用いて、取付部5及び補強リブ9を含む収納パッ
ド1を射出成形した。射出成形作業の過程では、型開工
程又は型締工程にて加圧導電性スイッチを金型内に配置
し、射出工程にて樹脂を金型キャビティ内に射出した。
ここに、加圧導電性スイッチは、天面部3の表面から所
定の深さ、例えば、表面から深さ1mmの位置に埋設しし
得るように、金型キャビティ内に位置決めされ、インサ
ート成形された。かくて、加圧導電性スイッチからなる
ホーンスイッチ10が埋設された1層構造のエアバッグ
用収納パッド1が得られた。
【0029】かくして成形された収納パッド1は、過剰
な仕上処理を施すことなくして、良好な外観を備えるば
かりでなく、エアバッグの展開による天面部3の開裂時
に、収納パッド1からのリッド部3a、3bの飛散又は
散逸を生じさせない。しかも、収納パッド1が有するホ
ーンスイッチ機能は、上述の如く、意図せぬティアライ
ン8a、8bの開裂又は破断を防止できるとともに、リ
ッド部3a、3bの円滑な回動を確保でき、しかも、補
強リブ9により、ホーンスイッチ10の圧縮力に対する
十分な反力を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1及び2に記載された本発明の構
成によれば、押圧操作により作動するホーンスイッチを
備えるとともに、収納パッドの意図せぬ開裂を防止する
ことができるエアバッグ用収納パッドを提供することが
可能となる。請求項3及び4に記載された本発明の構成
によれば、かかるエアバッグ用収納パッドを比較的簡単
な工程にて製造し得るとともに、仕上処理工程を簡素化
できるエアバッグ用収納パッドの製造方法を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るエアバッグ用収納パ
ッドを備えたステアリングホイールの概略正面図であ
る。
【図2】図1のA─A′線におけるエアバッグ用収納パ
ッドの断面図である。
【図3】エアバッグ用収納パッドにおけるホーンスイッ
チの配置を示す収納パッドの正面図である。
【図4】図3に示す収納パッドの裏面の構造を概略的に
示す裏面図である。
【図5】コード型加圧導電性スイッチからなるホーンス
イッチを示す部分破断斜視図である。
【図6】シート型加圧導電性スイッチの縦断面図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例に係るエアバッグ用収納パ
ッドの断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るエアバッグ用収納パ
ッドの断面図である。
【符号の説明】
W ステアリングホイール S スポーク A エアバッグ装置 1 収納パッド 3 天面部 4、6 弾性体層 5 取付部 10 ホーンスイッチ 12 コード型加圧導電性スイッチ 20 シート型加圧導電性スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−16817(JP,A) 特開 平6−59167(JP,A) 特開 平6−144140(JP,A) 特開 平5−16756(JP,A) 実開 平5−10121(JP,U) 実開 平4−63764(JP,U) 実開 平5−28761(JP,U) 実開 平4−107169(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料で作られた1層構造又は2層構
    造の天面部と、エアバッグ展開時に該天面部の開裂を誘
    発又は促進するティアラインと、エアバッグ装置の本体
    部分に取付けるための取付部とを備えたエアバッグ用収
    納パッドにおいて、エアバッグ展開時に回動するリッド
    部分及び該リッド部分の回動軸線の外側に位置する前記
    天面部の領域に、前記取付部に沿ってホーンスイッチを
    埋設したことを特徴とするエアバッグ用収納パッド。
  2. 【請求項2】 前記ホーンスイッチが埋設された天面部
    の領域の裏面に、該領域の剛性を高める補強リブが設け
    られることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用
    収納パッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の収納パッドを製
    造するための製造方法であって、第1の熱可塑性エラス
    トマーによって該収納パッドの天面部の第1層を成形
    し、該第1層の所定位置にホーンスイッチを位置決め
    し、第2の熱可塑性エラストマーによって前記収納パッ
    ドの天面部の第2層を成形し、前記ホーンスイッチを前
    記第1層及び第2層の間に介装することを特徴とするエ
    アバッグ用収納パッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の収納パッドを製
    造するための製造方法であって、熱可塑性エラストマー
    によって該収納パッドの天面部を成形するための成形型
    の型キャビティ内に、ホーンスイッチを位置決めし、熱
    可塑性エラストマーによって前記天面部を成形し、該天
    面部の内部に前記ホーンスイッチを埋設することを特徴
    とするエアバッグ用収納パッドの製造方法。
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