JP3330002B2 - 回転式基板乾燥方法および回転式基板乾燥装置 - Google Patents

回転式基板乾燥方法および回転式基板乾燥装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル用
のガラス基板、半導体基板、セラミック基板、プリント
基板等の各種基板を回転させてその主面を乾燥させる方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネル用のガラス基板、半導体
装置の半導体基板等の各種基板に対して洗浄処理やリン
ス処理を行った後、これらの基板を乾燥させるために、
回転式基板乾燥装置を用いることが知られている。この
回転式基板乾燥装置、いわゆるスピンドライ装置は、エ
ッチングや洗浄などの工程を経て装置内に搬送された基
板を回転台上に支持して回転させ、基板の主面に付着し
た液体を遠心力で振り切って乾燥させている。
【0003】一方で、基板上に製造される各種半導体素
子や配線の微細化などに伴い、基板の乾燥処理工程で
は、基板主面を清浄に乾燥することが要求されている。
また、製造工程の増加や量産性向上のために乾燥時間の
短縮化が求められている。
【0004】そこで、従来、スピンドライ装置を用いた
基板乾燥では、基板の乾燥処理にあたり、基板の上面お
よび下面に純水などのリンス液を供給し主面を均一に濡
らしてから乾燥処理を行っていた。さらに、リンス処理
を基板の高速回転時に行うと、リンス液のはねにより基
板主面がかえって汚染されてしまうため、リンス処理は
基板の低速回転時に行い、その後基板を高速回転させて
基板を乾燥していた。また、基板を高速回転させるだけ
でなく、基板の上面および下面に空気などの気体を吐出
して、基板上の液体をより短時間で振り切って乾燥する
方法が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】基板の上面について
は、上述のように、リンス液の供給と、回転中の基板主
面への気体の吐出により、清浄かつ短時間で乾燥させる
ことが可能であった。
【0006】しかしながら、基板下面の乾燥について
は、十分な清浄性が達成できないという問題があった。
以下、この問題について図1および図2(B)を用いて
説明する。なお、図1は、スピンドライにおける基板の
回転速度制御、リンス処理および気体吐出(以下単にブ
ローという)処理のタイミングを示している。また、図
2(B)の(a)〜(e)は、図1の各タイミングt0
〜t6 における従来の基板主面の概念的な状態を示して
いる。
【0007】従来の基板乾燥方法では、まず、図2
(B)の(a)に示すように基板10の主面に液体12
が不均一に付着した状態(t0 )で、基板の回転を開始
する。回転数が例えば500回毎分(rpm)以下の所
定の低速回転数に達すると(t1)、所定の(t1 −t2
)時間この回転数を維持する。また、この(t1 −t
2)時間中に、図2(B)の(b)に示すように、基板
の上面および下面に対してそれぞれリンス液14を吐出
する。その後、回転数をあげ、例えば1000rpm以
上の高速回転とし、基板が乾燥するのに必要な所定(t
3 −t5 )時間、この高速回転を維持する。基板の上面
および下面に対するブロー処理は、高速回転への移行開
始時(t2 )又は高速回転移行直後(t3 )より開始す
る。
【0008】ところが、図2(B)の(c)に示されて
いるように、基板主面に吐出されたリンス液14は、図
1のタイミングt2 、t3 では、まだその多くが基板の
主面に残存している。特に、基板下面には、上面に比較
して液体が多くかつ偏在して付着しやすい。従って、高
速回転への移行時(t2 )または移行直後(t3 )から
基板下面に対してブローを行うと基板下面で水はねが起
こり、これによって図2(B)の(d)に示すように発
生した水滴が基板下面に付着してしまう。
【0009】また、基板の回転中心領域には、遠心力が
ほとんど働かないので、この領域に水滴が付着すると、
その後基板を高速回転しても付着した水滴を基板外に振
り切ることができない。一方で、ブローは基板の回転中
心領域に対して行うため、基板下面の回転中心領域で
は、特に水はねが発生しやすい。
【0010】以上のような理由により、従来の方法によ
って乾燥した図2(B)(e)に示す基板下面には、そ
の回転中心領域に多くの水滴付着跡が残り、下面の汚染
が防げないという問題が発生している。
【0011】本発明は、上記課題を解消するためになさ
れたものであり、基板上面だけでなく、基板下面に対し
ても清浄かつ短時間で乾燥処理を施すための回転式基板
乾燥方法および装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る回転式基板乾燥方法は、以下のような
特徴を有する。
【0013】まず、本発明の第1の発明は、主面に液体
が付着した基板を回転させるとともに前記基板に気体を
噴射して前記基板を乾燥させる方法に関する。この回転
式基板乾燥方法において、前記基板の低速回転中に基板
下面に液体を吐出して前記基板下面を均一に濡らす。前
記液体の吐出後、前記基板の回転速度を上昇し、前記回
転速度が所定の高速回転に移行してから所定時間経過後
の前記基板下面に付着している液層がほぼ均一にかつ薄
くなった状態となるタイミングより、前記基板下面に気
体を吐出するブロー処理を開始する
【0014】このように、基板の回転速度の高速回転へ
の移行時または移行直後では、基板下面にはまだ多くの
液体が付着している。しかし、高速回転に移行後、所定
時間が経過すると基板下面に残存している液量は少な
く、下面における液層の厚さは十分薄くなっている。従
って、この時点で基板下面に対して気体の吐出を開始す
れば、気体の吐出に際して基板下面における液体のはね
が防がれる。このため、乾燥後の基板下面に水滴の付着
跡が残るなどにより基板主面が汚染されることなく、清
浄性の高い乾燥が可能となる。一方で、基板の高速回転
中に気体を吐出することにより、短時間で基板乾燥を実
行できる。
【0015】また、前記基板下面に対する液体の吐出タ
イミングは、基板の回転開始前とすることもできる。即
ち、前記基板下面に液体を吐出してから前記基板を低速
回転させて基板下面を均一に濡らし、その後基板の回転
速度を上昇する。そして、回転速度が所定の高速回転に
移行してから所定時間経過後の前記基板下面に付着して
いる液層がほぼ均一にかつ薄くなった状態となるタイミ
ングより、前記基板下面に気体を吐出するブロー処理を
開始するという方法も採用可能である。
【0016】次に、本発明の第2の発明は、上述のよう
な回転式基板乾燥方法により基板を乾燥させる装置であ
る。この装置は、前記基板下面に気体を吐出する気体吐
出用ノズルを有し、前記気体吐出用ノズルは、前記基板
下面の回転中心領域に前記気体を吐出することを特徴と
する。
【0017】基板の高速回転中において、基板下面の回
転中心領域に気体を吐出することにより、遠心力の弱い
回転中心領域の液体を容易に遠心力の強い基板の周辺部
分に移動させることができる。よって、遠心力をより効
率的に利用して液体を振り切ることができ、基板主面に
水滴を残すことなく短時間で基板を乾燥することが可能
となる。
【0018】また、同様に上述の回転式基板乾燥装置に
おいて、さらに、前記基板下面に液体を吐出する液体吐
出用ノズルを有し、前記液体吐出用ノズルは、前記基板
の回転中心領域に前記液体を吐出することを特徴とす
る。本発明では、液体の吐出中または吐出後に基板を低
速回転させる。基板下面の回転中心領域に供給された液
体は、その後、基板を低速回転させることによって発生
する遠心力により、自動的に基板下面の全体に広がる。
このため、本発明の構成によれば、効率的に基板下面を
均一に濡らすことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0020】本実施形態の特徴は、主面(基板の上面お
よび下面)に液体の付着した基板を高速回転させ、所定
の高速回転数に到達してから所定時間経過後に、基板下
面に対するブロー処理を開始することである。即ち、所
定の高速回転到達から所定時間が経過して、基板の主
面、特に下面の液層の厚さが十分薄くなるタイミングで
基板下面に対するブロー処理を開始することである。
【0021】具体的な基板の乾燥手順は、図1のように
設定されている。また、図2(A)の(a)〜(e)
は、図1の各タイミングt0 〜t6 での本実施形態にお
ける基板主面の状態を示している。なお、図1において
横軸は時間、縦軸は回転数(rpm)を示している。
【0022】(t0 〜t2 )まず、従来同様、タイミン
グt0 において、装置の回転台上に主面の濡れた基板を
固定配置し、回転台と一体的に基板を回転させる。図2
(A)の(a)に示すように、タイミングt0 における
基板10の主面には、液体12(前の工程が洗浄工程で
あれば純水などの洗浄液)が厚く付着している。例え
ば、液晶パネル用のガラス基板の厚さ0.7〜1.1m
mに対し、液層の厚さが、2〜3mm程度となることが
ある。また、基板10の下面には、基板上面より液体が
回り込んで付着すると共に、付着した液体の一部が自重
によって下に落ちるため、基板下面は不均一に濡れた状
態となっている。
【0023】(t0 −t1 )時間(例えば0.5秒間)
において、回転数を0rpmから500rpm以下(例
えば、200rpm)程度の比較的低速の回転数に上昇
し、一定の(t1 −t2 )時間(例えば、1.5秒間)
この回転数を維持する。また、この(t1 −t2 )時間
中に、基板の上面および下面の回転中心領域にそれぞれ
純水などのリンス液を吐出する。吐出されたリンス液1
4は、図2(A)の(b)に示すように、比較的弱い遠
心力によって基板の主面に広がり、基板の上面および下
面は均一に濡れた状態となる。
【0024】なお、基板主面に対するリンス処理は、必
ずしも一定の低速回転となる図1のタイミングt1 より
開始する必要はなく、例えば、基板回転前のタイミング
t0より開始してもよい。しかし、リンス液14によっ
て基板主面を効率的に濡らすという観点からは、ある程
度の遠心力が働く低速回転時にリンス処理を行うことが
好ましい。
【0025】(t3 〜t5 ) (t1 −t2 )時間の経過後、図1のタイミングt2 よ
り高速回転への移行を開始し、タイミングt3 に100
0rpm以上(例えば、2000rpm)の回転数に到
達する。回転数の上昇に伴い、基板10の主面に付着し
た液体は、遠心力によって徐々に基板外へと振り切ら
れ、図2(A)の(c)に示すように、基板主面の液層
の厚さは減少する。
【0026】所定の高速回転への到達時点(t3 ) より
所定時間(x)経過後(例えば、x≧0.5秒)のタイ
ミングt4 では、基板主面、特に基板下面において、図
2(A)の(d)のように、その主面に付着している液
層がほぼ均一にかつ十分薄くなっている。そこで、この
ような状態となるタイミングt4 より、基板10の上面
および下面の回転中心領域に、それぞれ空気または窒素
などの気体の吐出(ブロー処理)を開始する。なお、こ
のブロー処理において、気体の吐出圧力は、基板の大き
さ、回転数および基板主面に付着している液量に応じて
適切な値に設定されている。
【0027】基板10に対する上記ブロー処理は、図1
の時間C(t4 −t5 時間)継続して行われる。
【0028】(t5 以降)高速回転時間(t3 −t5 時
間:例えば、15秒間程度)が経過すると(t5)、回
転数を低下させ、例えば、タイミングt5 より2秒程度
で基板の回転を停止する。回転停止時には、図2(A)
の(e)に示すように、基板主面の乾燥が終了してい
る。
【0029】なお、上述のブロー処理において、基板上
面に対するブローは、必ずしも下面と同様に図1のタイ
ミングt4 から開始する必要はなく、従来のように図1
のタイミングt2 またはt3 から開始してもよい。ただ
し、基板上面をより清浄に乾燥させるという点からは、
基板下面と同様に、図1のタイミングt4 から開始する
ことが好ましい。
【0030】[評価結果]次に、本実施形態の基板乾燥
方法と、従来の基板乾燥方法によってそれぞれ乾燥した
基板下面の清浄性について、主面に付着した汚れを基準
にした主面評価結果を図1および図3〜図7を用いて説
明する。ここで、図3〜図7中の黒点は、それぞれ、乾
燥した基板下面に付着した汚れ数およびその位置を概念
的に示したものであり、各図の外枠は基板の端を示して
いる。
【0031】図3および図4は、従来方法によって乾燥
した基板下面の状態を示しており、図3は、図1の時間
Aだけ、即ち高速回転への移行開始(t2 )より基板下
面にブロー処理を施した場合の基板下面の汚れを示して
いる。また、図4は、図1の時間Bだけ、即ち高速回転
への移行直後(t3 )よりブロー処理を開始した場合の
基板下面の汚れ度を示している。
【0032】一方、図5、図6および図7は、本実施形
態において、図1の高速回転移行直後(t3 )からそれ
ぞれ0.5秒、1.0秒、2.0秒経過後のタイミング
t4より、基板下面に図1の時間Cだけブロー処理を行
った場合の基板下面の汚れ度を示している。
【0033】図3に示すように、低速回転から高速回転
への移行開始時(t2 )からブロー処理を施した場合、
基板下面の回転中心領域に水滴の付着跡による汚れが多
く確認される。これは、高速回転への移行開始時(t2
)には、図2(B)の(c)のように、基板主面にま
だ液体が厚く付着している時点でブロー処理を開始する
ことによって、水はねが起こり、水滴が基板下面の回転
中心領域に付着するためであると考えられる。
【0034】また、図4に示すように、高速回転への移
行直後(t3 )からブロー処理を施した場合にも、同様
な理由より、水滴が基板下面に付着して、基板下面の回
転中心領域に水滴の付着跡による汚れが残ってしまう。
【0035】これに対し、図5、図6および図7に示す
ように、本実施形態の方法によって乾燥させた基板下面
には、水滴の付着跡などによる局部的な汚染はほとんど
確認されない。従って、高速回転移行時から所定時間
(例えば、0.5秒以上)経過後に、基板下面にブロー
処理を開始することにより、基板の上面だけでなく下面
についても清浄性の高い乾燥をすることができる。
【0036】なお、各図5〜図7では、その汚れ度にほ
とんど差が見受けらず、x=0.5秒以上では乾燥基板
の清浄度が飽和傾向を示している。一方で、基板に対す
るブロー処理は、基板乾燥時間の短縮化の観点より、で
きるだけ長時間確保するという要求がある。このため、
基板の清浄乾燥と乾燥時間短縮化とを両立するという点
からは、時間(x)を基板下面の清浄乾燥に最低限必要
な例えば0.5秒程度に設定し、ブロー時間をより長く
確保することが好ましい。
【0037】[装置の構成]図8、本実施形態において
用いた回転式基板乾燥装置の回転台の要部概略図、図9
は図8のX−X´線に沿った部分断面図を示している。
【0038】回転台の中心リング22には、回転中心軸
から4方向に伸びる4本の回転アーム20の基端部が固
定されている。各回転アーム20の先端には、角型の基
板10の位置を固定するための固定ピン28が設けら
れ、この固定ピン28の内周側には、基板下面を支持し
て回転アーム上面と基板下面との間隔を確保する支持ピ
ン30が設けられている。また、中心リング22上に
も、基板下面の中央領域を支持するための支持ピン(図
示せず)が設けられている。
【0039】中心リング22内には、図9に示すように
モータ34の出力軸心40を貫通してこの中に配置され
た二重配管構造の下部ノズル32が設けられている。こ
の二重配管構造の下部ノズル32は、回転アーム20上
に支持される基板下面の回転中心領域にリンス処理およ
びブロー処理を行うためのノズルであり、その内側配管
からリンス液を吐出し、外側配管よりブロー用気体が所
定の吐出圧で吐出される。
【0040】中心リング22および下部ノズル32は、
出力軸心40を介してモータ34に接続されている。ま
た、出力軸心40の外周側にはボールベアリング42を
介して固定管44が設けられ、この固定管44の下端部
は装置の基台部46に取り付けられている。このため、
回転アーム20上に基板10を固定配置し、モータ34
を回転させることにより、出力軸心40を介して回転ア
ーム20、中心リング22および下部ノズル32が回転
し、さらにこれらと一体的に基板10が鉛直軸Pを中心
として水平回転する。
【0041】また、図8に示す上部ブロー用ノズル24
は、基板10の回転中心領域に移動可能な移動機構の先
端に取り付けられており、基板10の上面にブロー処理
を行う。さらに、図9に示すように、装置の基台部46
には、基板10の上面にリンスを行う上部リンス用ノズ
ル25が固定配置され、基板10の回転中心領域に向け
てリンス液を吐出可能となっている。なお、この上部リ
ンス用ノズル25は、基板10を回転アーム20上に搬
送する搬送アームに設けられている場合や、上部ブロー
用ノズル24と同様、基板10の回転中心領域に移動可
能な機構の先端に設けられている場合もある。搬送アー
ムに取り付けられている場合には、基板乾燥装置への搬
入中に基板上面に対するリンス処理が行われる。
【0042】中心リング22から伸びる回転アーム20
の径方向の外周側には、飛散防止カバー26が配置さ
れ、基板10の外周縁より振り切られた水滴をその内周
面で受けている。また、アーム20の下方には、基板1
0などから落ちる水滴を受けるための2段の液受け50
および52が設けられている。
【0043】装置の基台部46には、廃液回収部56が
設けられ、飛散防止カバー26および液受け50、52
から流れ落ちる水滴が回収される。また、図8に点線で
示すように、基台部46の別の場所には排気口54が設
けられており、図示しない排気ポンプによって、装置内
の気体がこの排気口54から排気される。
【0044】このような構成の回転式基板乾燥装置で
は、回転アーム20上に基板10が固定配置されると、
モータ34が所定のタイミングから動作を開始し、これ
によって基板10が回転を始める。基板10の低速回転
中(あるいは停止時)には、上部リンス用ノズル25
が、基板10の上面の回転中心領域に向けてリンス液を
吐出する。一方、基板下面の回転中心領域に対しては、
下部ノズル32がリンス液を吐出する。
【0045】リンス処理が終了すると、モータ34の回
転数が上昇し、基板を高速回転させる。基板が例えば1
000rpm以上の高速回転を開始してから所定時間
(x)が経過すると、基板10の下面の回転中心領域に
下部ノズル32が気体の吐出を開始する。また、基板停
止時に図8のように回転台の外周部に退避している上部
ブロー用ノズル24が、基板10の回転中心領域に移動
して、基板上面にブローを開始する。このようにして、
基板10の主面より液体が除かれ、基板主面が乾燥す
る。そして、乾燥が終了した基板10は、製造工程に応
じて次工程の装置などへ運び出される。
【0046】なお、上述の回転式基板乾燥装置では、回
転台として、基板10を4本のアーム20によって支持
する構成のものを例に取って説明した。しかし、アーム
端部の風切り作用等を改善する目的により、回転台とし
て、例えば円盤状の回転板を用いることもできる。この
場合には、回転板の中心部に下部ノズルを配置し、また
回転板の所定位置に固定ピンおよび支持ピンを設け、こ
の回転板上に基板10を固定配置して基板主面を乾燥さ
せる。
【0047】次に、例えば、回転式の基板洗浄と乾燥と
を兼用する装置において、基板の洗浄工程終了後、直ち
に乾燥工程に移行する場合などには、最終の洗浄処理と
本実施形態のリンス処理とを兼用させることも可能であ
る。即ち、最終の洗浄処理を図1の(t0 −t2 )時間
または(t1 −t2 )時間中に行い、次に、基板を高速
回転させ、図1のタイミングt4 から基板下面に対して
ブロー処理を開始してもよい。この場合にも、上記同様
に、洗浄した基板を短時間かつ清浄に乾燥することがで
きる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る回転
式基板乾燥方法では、主面を均一に濡らした後に基板を
高速回転させ、高速回転に移行してから所定時間が経過
し、基板下面の液量が十分少なくなってから基板下面に
気体の吐出を行う。従って、気体の吐出に際して基板下
面で液体のはねが防がれ、乾燥後の基板下面に水滴付着
跡が残るなどの基板汚染がなく、清浄性の高い乾燥が実
現可能となる。また、基板の高速回転中に気体を吐出す
ることにより、基板を短時間で乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転式基板乾燥方法における基板回転速度制
御、リンス処理、ブロー処理のタイミングを示す図であ
る。
【図2】 図1の各タイミングにおける本実施形態およ
び従来の基板乾燥方法における基板の主面状態を示す図
である。
【図3】 図1のタイミングt2 より基板下面にブロー
処理を行って乾燥させた従来方法における基板下面の汚
れを示す図である。
【図4】 図1のタイミングt3 より基板下面にブロー
処理を行って乾燥させた従来方法における基板下面の汚
れを示す図である。
【図5】 図1のタイミングt4 (x=0.5秒)より
基板下面にブロー処理を行って乾燥させた本実施形態に
おける基板下面の汚れを示す図である。
【図6】 図1のタイミングt4 (x=1.0秒)より
基板下面にブロー処理を行って乾燥させた本実施形態に
おける基板下面の汚れを示す図である。
【図7】 図1のタイミングt4 (x=2.0秒)より
基板下面にブロー処理を行って乾燥させた本実施形態に
おける基板下面の汚れを示す図である。
【図8】 本実施形態の回転式基板乾燥装置の回転台の
概略構成を示す平面図である。
【図9】 図8の回転式基板乾燥装置の部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10 基板、12 液体、14 リンス液、20 回転
アーム、22 中心リング、24 上部ブロー用ノズ
ル、26 飛散防止カバー、28 固定ピン、30 支
持ピン、32 下部ノズル、34 モータ、40 出力
軸心、42 ボールベアリング、50,52 液受け、
54 排気口、56 廃液回収部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−245644(JP,A) 特開 平7−29866(JP,A) 特開 平6−151405(JP,A) 特開 平7−211686(JP,A) 特開 平2−83927(JP,A) 特開 昭63−185029(JP,A) 特開 昭59−100540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 17/30,5/08 B08B 11/04 H01L 21/304

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面に液体が付着した基板を回転させる
    とともに前記基板に気体を噴射して前記基板を乾燥させ
    る回転式基板乾燥方法であって、前記基板の低速回転中
    に基板下面に液体を吐出して前記基板下面を均一に濡ら
    し、前記液体の吐出後、前記基板の回転速度を上昇し、
    前記回転速度が所定の高速回転に移行してから所定時間
    経過後の前記基板下面に付着している液層がほぼ均一に
    かつ薄くなった状態となるタイミングより、前記基板下
    面に気体を吐出するブロー処理を開始することを特徴と
    する回転式基板乾燥方法。
  2. 【請求項2】 主面に液体が付着した基板を回転させる
    とともに前記基板に気体を噴射して前記基板を乾燥させ
    る回転式基板乾燥方法であって、前記基板下面に液体を
    吐出し前記液体の吐出後、前記基板を低速回転させて前
    記基板下面を均一に濡らし、その後、前記基板の回転速
    度を上昇し、前記回転速度が所定の高速回転に移行して
    から所定時間経過後の前記基板下面に付着している液層
    がほぼ均一にかつ薄くなった状態となるタイミングよ
    り、前記基板下面に気体を吐出するブロー処理を開始す
    ことを特徴とする回転式基板乾燥方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法により基板
    を乾燥させる回転式基板乾燥装置であって、前記基板下
    面に気体を吐出する気体吐出用ノズルを有し、前記気体
    吐出用ノズルは、前記基板下面の回転中心領域に前記気
    体を吐出することを特徴とする回転式基板乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の回転式基板乾燥装置で
    あって、さらに、前記基板下面に液体を吐出する液体吐
    出用ノズルを有し、前記液体吐出用ノズルは、前記基板
    の回転中心領域に前記液体を吐出することを特徴とする
    回転式基板乾燥装置。
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