JP3329990B2 - 導電性セラミックス - Google Patents
導電性セラミックスInfo
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Description
ラミックスヒータ、セラミックスセンサ、抵抗用基板な
どに用いられる導電性セラミックスに関するものであ
る。
ミックスとしては、黒鉛、炭化珪素、ランタンクロマイ
ト等があり、セラミックスヒータやセラミックスセンサ
等に使用されている。
剤を添加した導電材料も開発されている。例えばアルミ
ナやジルコニア等にTiO2 、TiC、NiO2 、Co
O等の導電剤を添加して還元雰囲気下で焼成して導電性
セラミックスを得ることが知られている(特開平2−2
95009号、特開平1−243388号公報等参
照)。
鉛、炭化珪素、ランタンクロマイト等の導電材料は機械
強度が低く、しかも製造する際にホットプレスや熱間静
水圧プレス(HIP)を行う必要があるため生産性が悪
くコストが高くなるという問題点があった。
O2 、TiC、NiO2 、CoO等の導電剤を添加した
ものでも、同様にホットプレスや熱間静水圧プレス(H
IP)、あるいは還元雰囲気中での焼成を行わねばなら
ないことから、生産性が悪くコストが高いという問題点
があった。
としては体積固有抵抗値が103 〜107 Ω・cmの材
料が求められている。ところが、上記のジルコニアにN
iO2 やCoOを添加した系では1〜10-3Ω・cm、
アルミナにTiO2 、TiCを添加した系では1012Ω
・cm程度のものしか得られず、体積固有抵抗値が10
3 〜107 Ω・cmの導電性セラミックスを得ることは
困難であった。
くし、かつ体積固有抵抗値が107Ω・cm以下である
ような導電性セラミックスを得ることを目的とする。
80重量%のMgOとSiO2 の複合酸化物、及び60
〜20重量%の酸化鉄から成り、体積固有抵抗値が10
7 Ω・cm以下である導電性セラミックスを特徴とする
ものである。
MgO・SiO2 及びMgSiO3の結晶を有し、かつ
MgFe2 O3 、Fe3 O4 の少なくとも一種以上の結
晶を有することを特徴とするものである。
酸化鉄が20重量%未満では体積固有抵抗値が107 Ω
・cmを超えてしまい、一方60重量%を超えると機械
的特性が低下してしまうためである。なお、体積固有抵
抗値については、酸化鉄の含有量の関係から103 〜1
07 Ω・cmの範囲が好ましい。
2 の複合酸化物成分は2MgO・SiO2 及びMgSi
O3 の結晶として存在し、酸化鉄成分はMgFe
2 O3 、Fe3 O4 の少なくとも1種以上の結晶として
存在することが好ましい。これらの結晶は、ヤング率や
曲げ強度等の特性を維持し、かつ所定の導電性を持たせ
るために必要である。なお、これらの結晶が存在すると
は、X線回折により分析した時に上記各結晶のピークが
存在することを言う。
上記成分以外にTiO2 、CaO、Mn、S、Si等の
不純物を焼結体全体の15重量%以下の範囲で含有して
いても良い。
述したように107 Ω・cm以下、好ましくは103 〜
107 Ω・cmの体積固有抵抗値を有するとともに、熱
膨張係数が10〜11×10-6/℃、ヤング率が100
〜140GPa、曲げ強度が10〜15kg/mm2 の
範囲内としてある。
は、40〜80重量%のMgOとSiO2 の複合酸化
物、及び60〜20重量%の酸化鉄を添加混合し、所定
形状に成形した後、1200〜1300℃の温度で焼成
して製造する。
複合酸化物としては、2MgO・SiO2 で表されるフ
ォルステライトや、MgSiO3 等を用い、不純物とし
てTiO2 、CaO、Fe2 O3 等を全体の15重量%
以下の範囲で含んでいても良く、湿式混合粉砕により微
細かつ均一分散された原料を用いる。
3 O4 で表されるいずれかの原料を用い、Mn,S,S
i等の不純物を全体の10重量%以下の範囲で含んでい
ても良い。
に成形し、得られた成形体を例えば大気中にて最高温度
1200〜1300℃で1〜2時間の焼成を行えば、本
発明の導電性セラミックスを得ることができる。このよ
うに、本発明の導電性セラミックスは、一般的な大気中
の焼成で良いため製造工程が簡略であり、コストを低く
することができる。なお、焼成雰囲気は大気中に限ら
ず、非酸化性雰囲気や還元性雰囲気等としても良い。
は、その特性を利用して各種用途に用いることができ
る。例えば、導電性セラミックス自体に通電することに
よってセラミックスヒータやセラミックスセンサ等とし
て用いることができる。また、静電気を除去できる体積
固有抵抗値を有していることから、静電気除去用部品と
して使用することができる。静電気除去用部品とは、例
えば磁気記録装置におけるテープガイド等の案内部材、
磁気ディスクを所定間隔で支持するスペーサ、あるいは
VTR用ガイドローラ等として使用できる。
O・SiO2 )、及び酸化鉄としてFeO、Fe
2 O3 、Fe3 O4 をそれぞれ用意し、表1〜3に示す
ように組成比を変化させた。それぞれの原料を水または
有機溶剤を媒体とした容器の中に投入し、結合剤として
パラフィンワックス等を投入し、約1時間の混合を行っ
た。混合した後のスラリーを乾燥しメッシュパスを行っ
た。
レス機にて1.0ton/cm2 の成形圧で所定の形状
に成形した後、大気中で1200〜1300℃で1〜2
時間焼成を行った。
mの寸法に研摩加工して体積固有抵抗値の測定を行い、
同時にヤング率、曲げ強度、熱膨張係数を測定した。結
果は表4〜6に示す通りである。
が20重量%未満と少ないことから体積固有抵抗値が1
07 Ω・cmを超えており導電性が悪かった。これに対
し、FeOの添加量を20重量%以上としたNo.3以
降のものは体積固有抵抗値を103 〜107 Ω・cmの
範囲内とすることができた。なお、FeOを多くするほ
ど焼結性が悪くなり、No.8以降では完全に焼結せず
に多孔質セラミックスとなったため、ボイドの存在によ
って体積固有抵抗値が高くなっているが、本発明の導電
性セラミックスは多孔質であっても良い。
が低下し、No.9ではヤング率が80GPaと低かっ
た。構造材料として用いる場合、ヤング率は100GP
a以上必要であることから、No.3〜8に示すように
FeOの添加量を20〜60重量%とすれば良いことが
わかる。
11、21はFe2 O3 、Fe3 O4 の添加量が20重
量%未満であるため、体積固有抵抗値が107 Ω・cm
よりも高かった。これに対し、Fe2 O3 、Fe3 O4
の添加量を20重量%以上としたNo.12〜18及び
No.22〜28は体積固有抵抗値を103 〜106Ω
・cmの範囲内とすることができた。なお、表5のN
o.16以降では完全に焼結せずに多孔質セラミックス
となったため、ボイドの存在によって体積固有抵抗値が
高くなっているが、本発明の導電性セラミックスは多孔
質であっても良い。
が低下し、No.18,28ではヤング率が40〜90
GPaと低かった。構造材料として用いる場合、ヤング
率は100GPa以上必要であることから、No.12
〜17及びNo.22〜27に示すようにFeOの添加
量を20〜60重量%とすれば良いことがわかる。
て、得られた導電性セラミックスに対してX線回折によ
り結晶の分析を行った時のチャート図を図1に示す。こ
のように、2MgO・SiO2 、MgSiO3 、MgF
e2 O3 、及びFe3 O4 の各結晶のピークが検出さ
れ、これらの結晶が全て存在することが確認された。
ルステライトを用いたが、他のMgOとSiO2 の複合
酸化物を用いても同様であった。
0重量%のMgOとSiO2 の複合酸化物、及び60〜
20重量%の酸化鉄から成り、体積固有抵抗値が107
Ω・cm以下である導電性セラミックスとしたことによ
って、ヤング率や曲げ強度等の特性を維持したまま適度
な導電性を有する導電性セラミックスを容易に製造する
ことができる。
チャート図を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】40〜80重量%のMgOとSiO2 の複
合酸化物、及び60〜20重量%の酸化鉄から成り、体
積固有抵抗値が107 Ω・cm以下であることを特徴と
する導電性セラミックス。 - 【請求項2】上記セラミックスは、2MgO・Si
O2 、MgSiO3 の結晶を有し、かつMgFe
2 O3 、Fe3 O4 の少なくとも一種以上の結晶を有す
ることを特徴とする請求項1記載の導電性セラミック
ス。 - 【請求項3】上記セラミックスは、熱膨張係数が10〜
11×10-6/℃、ヤング率が100〜140GPa、
曲げ強度が10〜15kg/mm2 であることを特徴と
する請求項1記載の導電性セラミックス。
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JP16518195A JP3329990B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 導電性セラミックス |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
1995
- 1995-06-30 JP JP16518195A patent/JP3329990B2/ja not_active Expired - Fee Related
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