JP3329576B2 - 装飾用又は緩衝用部品の製造方法 - Google Patents

装飾用又は緩衝用部品の製造方法

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明彦 中山
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、装飾目的等に使用され
るラベル、ステッカー、ストライ等、及び自動車のサ
イドプロテクトモール等の装飾用又は緩衝用部品の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のボデイ表面及び客室内の表面を
装飾しかつ保護するために種々の形状の装飾部品等が用
いられてきた。また、最近では自動車ボデイに接着可能
なプラスチック製の装飾部品等が使用されている。
【0003】特開平1−195155号公報には、
(a)基板上に、閉じた縁パターンを形成し、かつその
縁パターンが前記基板の面上に或る種の領域の周辺を形
成する非湿潤性の材料であり、(b)前記基板を実質的
に平坦な状態に維持しながら前記領域内において前記基
板上に流動性プラスチック成分を流し込み、(c)前記
プラスチック材料を硬化させて前記領域上にレンズ効果
を与える透明プラスチックキャップを形成し、これによ
り前記透明プラスチックキャップを透して見たときに前
記基板の外観を光学的に向上させることにより、装飾用
部品を作る方法が記載されている。この公報にはまた、
前記非湿潤性フィルムに代えて前記基板に機械的に型押
しして溝を形成するか又は他の方法で隆起を形成し、こ
れらにより基板面上の流動性プラスチック材料の流動を
阻止する方法を述べている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
方法によれば、固化又は硬化されたプラスチック材料の
周りに非湿潤性枠又は溝若しくは隆起が存在し装飾用部
品の外観を損ねていた。本発明の目的は、この様な硬化
されたプラスチック材料の周りの非湿潤性枠並びに溝及
び隆起の存在しない装飾用又は緩衝用部品を提供するこ
とである。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様は、
(a)実質的に平坦な基板上に、閉じた縁パターンを形
成し、かつその縁パターンが前記基板の面上に或る種の
領域の周辺を形成する表面張力30dyn/cm以下の
非湿潤性枠を固定すること、(b)前記基板を実質的に
平坦な状態に維持しながら前記領域内において前記基板
上に流動性透明プラスチック材料を、該プラスチックが
前記非湿潤性枠まで流れて正のメニスカスを形成するよ
うに流し込むこと、(c)前記プラスチック材料を固化
又は硬化させ、基板上に固着させること、(d)前記非
湿潤性枠を取り除くこと、からなる装飾用又は緩衝用部
品の製造方法である。
【0007】前記基板としては、プラスチックフィル
ム、金属板、金属膜で覆われた(蒸着、メッキ、金属箔
の貼り合わせ等による)プラスチックフィルム、紙、木
材等を用いうる。この基板は予めその裏に粘着剤又は接
着剤が塗布され、剥離紙で保護されていても良い。この
基板の厚さは、通常0.025mm〜5mmである。この基
板には少なくとも前記周辺領域の内部において装飾模様
を有していてもよい。この装飾模様はプリントやスクリ
ーン印刷により作ることができる。
【0008】前記非湿潤性枠は、表面張力が30dyn
/cm以下、好ましくは25dyn/cm以下、より好まし
くは20dyn/cm以下である。30dyn/cmを超
えると、オーバーレイ用材料と親和性を持ち、優れたオ
ーバーレイの外観が得られないからである。この枠の材
料としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化
ビニリデン等のフッ素樹脂;テトラフルオロエチレン、
フッ化ビニリデン等のフッ素含有モノマーと他のビニル
モノマーとのランダムコポリマー及びブロックコポリマ
ー;フッ素含有モノマー又はこのオリゴマーをオレフィ
ン系ポリマーにグラフトしたグラフトポリマー;これら
のフッ素系ポリマーと他の樹脂とのポリマーアロイ及び
ポリマーブレンド;ポリエチレンテレフタレートにシリ
コーン樹脂やフッ素系樹脂を塗布したもの;ポリプロピ
レン等を用いることができる。
【0009】この枠の厚さは、好ましくは0.005mm
以上0.5mm未満、より好ましくは10μm 以上100
μm 未満である。この厚さが0.5mm以上であると、プ
ラスチックオーバーレイの端部の縦壁部が大きすぎて目
立ち装飾用又は緩衝用部品の外観を損ない、一方、0.
005mm未満では枠を作るのが困難であるからである。
前記再剥離可能な接着剤の厚さは好ましくは2μm 以上
200μm 以下、より好ましくは5μm 以上100μm
未満である。この厚さが200μm を超えると本発明装
飾用又は緩衝用部品の製造に当たって非湿潤性枠を取り
去るとき、プラスチックオーバーレイの外周端部が乱れ
ることがあり、一方、2μm 未満では接着剤層を形成す
るのが困難であるからである。
【0010】この非湿潤性枠を前記基板に固定する方法
の1つは、両者を再剥離可能な感圧接着剤又は感熱接着
剤であって、前記基板よりも前記非湿潤性枠への接着性
の強いもので接着することである。この方法の第2は、
前記非湿潤性枠をその自重又は外力により前記基板に固
定することである。
【0011】前記プラスチックオーバーレイの材料とし
ては、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂
等を用いうる。中でも特に有利なものは、耐衝撃性ポリ
ウレタンである。このポリウレタンの例としては、ポリ
プロピレングリコールと脂肪族ジイソシアネートの反応
生成物がある。例えば、ショアD押し込み硬度が45°
〜60°、好ましくは45°〜55°の比較的軟質で柔
軟な、耐侯性ポリウレタンが用いられる。このような物
質は周知であり、本発明ではいろいろなものを使用する
ことができる。特に有用なものの1つとして(a)ポリ
エステルグリコール及び低〜中分子量ポリプロピレント
リオールと、(b)脂肪族ジイソシアネートとポリプロ
ピレントリオールの付加物との反応生成物がある。
【0012】このオーバーレイの厚さは、好ましくは
0.5〜5mm、より好ましくは1〜2.5mm、最も好ま
しくは1.25〜1.75mmである。この厚さが0.5
mm未満では、このオーバーレイ部がその下の基板に対し
て与えるレンズ効果が薄れ、本発明の装飾用又は緩衝用
部品の外観を損ない、この厚さが5mmを超えると、流動
性透明プラスチック材料を基板上に流し込む際に、非膨
潤性枠を越えてその外側に流出し易くなるからである。
【0013】前記流動性透明プラスチック材料は、これ
らプラスチックオーバーレイの材料の液状原料である。
前記基板上に前記非湿潤性枠を固定し、この枠の内部に
この流動性透明プラスチック材料を流し込み、このプラ
スチックが前記枠まで流れて正のメニスカスを形成する
ようにする。次いでこのプラスチック材料を固化又は硬
化させ、前記非湿潤性枠を取り除く。こうすることによ
り、プラスチックオーバーレイの縁部に一定の曲率を設
けることができ、これによってレンズ効果を得ることが
できるからである。こうして本発明の装飾用又は緩衝用
部品を作ることができる。
【0014】
【実施例】以下の例において、部とあるのは重量部を表
す。 (例1) (1)非湿潤性枠として、デュポンジャパンリミテッド
のテフロン(商標)FEPフィルム(厚み50μm 、片
面易接着処理)の易接着処理面に、再剥離性感圧接着剤
として住友スリーエム(株)製#4591HL両面テー
プ(厚み75μm )の強接着側をラミネートした。 (2)このフィルムをプラスチックオーバーレイ部を形
成する形状に合わせてカットし、次いで中央部を抜き取
った。 (3)基板として住友スリーエム(株)製スコッチカル
(商標)#3650に、(2)で得られたフィルムを貼
り付けた。 (4)(3)で得られた、基板に非湿潤性枠を貼り付け
たものを水平に置き、水平に固定し、流動プラスチック
として以下述べるA液とB液を配合したものをこの基板
上、前記枠の中に流し込んだ。
【0015】 A液(ポリオール系) 分子量400〜600のポリエステルポリオール 60部 分子量300〜500の三官能性ベースポリエーテルポリオール 20部 分子量3000〜4000の三官能性ベースポリエーテルポリオール 15部 紫外線吸収剤「チヌビンP」(商標、日本チバガイギー(株)製) 1部 光安定剤「サノールLS770」(商標、三共(株)) 1部 酸化防止剤「イルガノックス245」(商標、日本チバガイギー(株))1部 触媒(ジブチルチンジラウレート) 1部 消泡剤「シルウェットL−7002」(商標、日本ユニカー(株)) 1部 B液(イソシアネート系) イソホロンジイソシアネートのポリプロピレングリコールの プレポリマー 100部
【0016】(5)(4)のウレタン樹脂がテフロン
(商標)FEPフィルムの端部にまで流動してレンズ状
のオーバーレイを形成するまで室温に放置した。 (6)(5)で得られたものをオーブン中で5時間加熱
し、ウレタン樹脂を硬化させた。 (7)ウレタン樹脂の硬化の後、基板とその上にあるも
のからなる複合体をオーブンから取り出し、テフロン
(商標)FEPフィルムを剥離した。プラスチックオー
バーレイの厚みは1.5mmであった。できあがった製品
の外観、及び用いた枠の表面張力を表1に示す。
【0017】(例2)例1においてテフロン(商標)F
EPに代えて表1に示す種々の表面張力を有する樹脂を
用いて、例1と同様にして製品を作った。その結果を表
1に示す。
【0018】
【0019】(表1の注) PET:ポリエチレンテレフタレート PVdF/PMMA:ポリフッ化ビニリデンとポリメチ
ルメタクリレートとの重量比8:2のポリマーアロイ。 PE:ポリエチレン PP:ポリプロピレン NG:プラスチックオーバーレイ部が枠フィルム上に流
出する。 F:プラスチックオーバーレイ部が形成されるが外周が
若干みだれる。 G:プラスチックオーバーレイ部と周辺領域の境界に外
観上異質なものは存在しない。
【0020】(例3)例1において、前記非湿潤性枠フ
ィルムの厚みを種々に変えて装飾用部品を作り、プラス
チックオーバーレイ部の外観について観察した。その結
果を表2に示す。
【0021】 〔表2〕 非湿潤性枠フィルムの厚み 外観 12μm 以上100μm 未満 VG 100μm 以上0.5mm未満 G 0.5mm以上プラスチックオーバーレイの厚み未満 F
【0022】(表2の注) F:非湿潤性枠フィルムが厚すぎるため、プラスチック
オーバーレイの側部の壁が大き過ぎて目立つ。 G:非湿潤性枠フィルムの影響によるプラスチックオー
バーレイの側部の壁が認められるが、正のメニスカス部
に較べて目立たない。 VG:プラスチックオーバーレイの側部の壁が実質的に
認められない。
【0023】(例4)例1において、再剥離性感圧接着
剤の厚みを変えて、得られた製品(装飾用部品)の外観
を調べた。その結果を表3に示す。
【0024】〔表3〕 再剥離性感圧接着剤の厚み 外観 5μm 以上100μm 未満 G 100〜200μm F
【0025】(表3の注) F:非湿潤性枠フィルムを剥がし取るときに、プラスチ
ックオーバーレイ部と再剥離性感圧接着剤の接触部分が
大きいため、プラスチックオーバーレイ部の外周端部が
若干乱れる。 G:問題なし。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、周辺領域を有する実質
的に平坦な基板と、この基板の前記周辺領域の内部に前
記基板の上に固着された透明プラスチックオーバーレイ
であって、その縁部に曲率を有していてその下の基板に
対してレンズ効果を与える前記透明プラスチックオーバ
ーレイとからなる装飾用又は緩衝用部品であって、プラ
スチックオーバーレイの周りに非湿潤性枠並びに溝及び
隆起の存在しない装飾用又は緩衝用部品が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)実質的に平坦な基板上に、閉じた
    縁パターンを形成し、かつその縁パターンが前記基板の
    面上に或る種の領域の周辺を形成する表面張力30dy
    n/cm以下の非湿潤性枠を固定すること、(b)前記
    基板を実質的に平坦な状態に維持しながら前記領域内に
    おいて前記基板上に流動性透明プラスチック材料を、該
    プラスチックが前記非湿潤性枠まで流れて正のメニスカ
    スを形成するように流し込むこと、(c)前記プラスチ
    ック材料を固化又は硬化させ前記基板上に固着するこ
    と、(d)前記非湿潤性枠を取り除くこと、からなる装
    飾用又は緩衝用部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記非湿潤性枠の厚さが0.005mm以
    上0.5mm未満である請求項の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記固定の方法が、前記非湿潤性枠と前
    記基板とを再剥離可能な感圧接着剤又は感熱型接着剤で
    接着し、但しこの接着剤は前記基板よりも前記非湿潤性
    枠への接着性が強いものである請求項又はの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤の厚さが5μm 以上200μ
    m 以下である請求項の製造方法。
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