JP3328672B2 - 護岸兼魚巣用ブロック - Google Patents

護岸兼魚巣用ブロック

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JP3328672B2
JP3328672B2 JP26432497A JP26432497A JP3328672B2 JP 3328672 B2 JP3328672 B2 JP 3328672B2 JP 26432497 A JP26432497 A JP 26432497A JP 26432497 A JP26432497 A JP 26432497A JP 3328672 B2 JP3328672 B2 JP 3328672B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

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  • Artificial Fish Reefs (AREA)
  • Revetment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、河川の法面沿い
に1段、又は複数段、立て並べることにより魚巣を兼ね
た護岸を構築することができる一体成形の自立型コンク
リートブロックからなる護岸兼魚巣用ブロックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】このようなコンクリートブロックは特開
平8−218345号公報により公知である。この公知
のブロックは横長四角形の控壁の前に、それと高さは同
じであるが横幅が短い正面壁を所定の水路間隔を保って
配置し、上記控壁と正面壁の相対向した中央部を横長長
方形断面の前後方向の1つ、又は複数の柱状連結体で連
結したもので、正面壁の上縁部と下縁部とには上記柱状
連結体の上面と下面の空間に連なる切欠きが設けてあ
る。この公知のブロックを河川の法面沿いに1段、又は
複数段、立て並べることによって控壁と正面壁との間に
保たれた水路間隔が魚や、カニ、エビの棲息空間とな
り、彼らは控壁よりも横幅が短い正面壁の隣接したもの
同志の間の隙間や、正面壁に設けられた切欠きを通じ水
路間隔に出入りする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知のブロックの
控壁と正面壁は高さが同じでありながら、その横幅は控
壁が長く、正面壁は短くなっている。そして、横長長方
形断面の前後方向の一つ、又は複数の柱状連結体が控壁
と正面壁の相対向した中央部を連結している。従って、
控壁、正面壁、柱状連結体からなる一体のブロックを成
形するための型枠の構造は複雑になると共に、控壁と正
面壁の相対向した中央部を連結するのは、控壁と、正面
壁の高さよりも厚さが小さい1つ、又は複数の柱状連結
体であるため、柱状連結体と控壁又は正面壁との結合強
度は低く、構築現場への搬入の際に柱状連結体は折損す
る可能性が高い。又、控壁は正面壁よりも横幅が長く、
それによって正面壁の左右の側端よりも長く外方に張り
出しているので、控壁の左右の側端部は構築現場への搬
入、現場での施工の際に欠損する可能性が高い。更に、
法面沿いに立て並べた場合は、互いに隣接した左右2つ
のブロックの正面壁の側端同志の間に魚などの出入用の
上下方向の間隙が形成され、その左右に控壁と正面壁の
相対向した側部によって魚などの棲息空間になる水路間
隔が形成される。この水路間隔の、河川の法面沿いの両
隣には、1つ、又は複数の柱状連結体が位置するので、
1つの水路空間に入った魚などが隣の水路空間に移動す
るのを柱状連結体が遮る。従って、魚などは隣、更には
その隣の水路空間に移動するのが困難なため棲みづら
い。更に、蓋を使用したり、下の段に対して上の段のブ
ロックを後ろにずらしたりすることによる採光の調節、
最上段のブロック上に植生ブロックなど他のブロックを
配列可能にすることなどの配慮が全くなされていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の護岸兼魚巣用ブ
ロックは、上述した問題点を解消するために開発された
もので、同大の横長四角板からなり、河川の法面に沿っ
て立てられる控壁(11)、並びに該控壁の前に水路間隔
(13)を保って平行に配置される正面壁(12)と、上記
控壁並びに正面壁と同高で、上記両壁間の水路間隔(1
3)を横切って該両壁(11,12)を左右の各端部から横
幅の1/4宛内方に偏った位置でエ字状に連結し、前記
水路間隔を横幅が広く、且つ四方が閉じた中央水路(2
1)と、横幅が上記中央水路の1/2で、その左右に隣
接し、左が開き、他の三方が閉じた左開き水路(23
L)、同じく右が開き、他の三方が閉じた右開き水路
(23R)とに仕切る二つの仕切壁(14,14)とからな
り、左開き水路(23)と中央水路(21)とを仕切る仕切
壁(14)には上記両水路を連通する窓穴(15)、右開き
水路(23R)と中央水路(21)とを仕切る仕切壁(14)
には上記両水路を連通する窓穴(15)を夫々設け、正面
壁(12)には中央水路の正面中央に位置して該中央水路
と連通する窓穴(22)、左開き水路の左側縁と、右開き
水路の右側縁とに位置して夫々切欠き窓(24,24)を設
け、前記中央水路(21)の上縁には、蓋(16)を嵌め入
れる相似形の凹段部(23′)、左開き水路(23L)には
開いた左を除く三方の上縁に相似系の凹段部(23′)、
右開き水路には開いた右を除く三方の上縁に相似形の凹
段部(23′)を夫々設け、前記両仕切壁(14,14)の正
面壁(12)に近い前方の上下同じ位置と、控壁(11)に
近いか、控壁と重なった後方の上下同じ位置に、一方は
凸部(28)、他方は上記凸部と係合する凹部(29)とか
らなる位置決め係合部(27)を設け、前記各仕切壁(1
4,14)の夫々に各端部を埋設された鉄筋ループ(18)を
控壁(11)の背面から外に突出して設けた護岸権魚巣用ブ
ロックにおいて、鉄筋ループ(18)の各仕切壁(12)中に埋
設された部分(18′)を、控壁(11)、正面壁(12)中に埋設
された鉄筋網(11′、12′)に連結したことを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】上記正面壁(12)には、中央水路
(21)の正面下縁に位置して該中央水路の内部と連通す
る中央切欠き(25)、左開き水路(23L)の左側縁下縁
と、右開き水路(23R)の右側縁下縁とに位置して夫々
の水路の内部と連通する切欠き(26,26)を設けること
が好ましい。更に、正面壁(12)の外面に自然石(17)
の一部を埋込んで固定し、これにより正面壁の外面を凹
凸状にすることが好ましい。
【0006】
【実施例】図示の実施例において、11と12は同大の
横長四角形板からなる控壁と正面壁を示し、控壁11は
河川の法面1に沿って水底に構築された基礎2上に立て
られ、正面壁12は控壁11の前に水路間隔13を保っ
て控壁と平行に配置される。基礎2は水底に打設された
コンクリートによる後傾斜面を有する下層基礎2aと、
その上に複数段に敷設された間知ブロックによる上層基
礎2bとからなるものなど任意である。
【0007】14,14は、上記控壁11並びに正面壁
12と同高で、上記両壁間の水路間隔13を横切って、
該両壁11,12を左右の各端部から横幅の1/4宛内
方に偏った位置でエ字状に連結する二つの仕切壁を示
す。
【0008】一例として、代表的な製品の寸法を例示す
ると、控壁11と正面壁12の横幅W(長辺)は約2
m、高さH(短辺)は仕切壁14,14も同じで約75
0mm、控壁11の厚さT1 は約150mm、正面壁1
2の厚さT2 は約200mm、控壁11と、その前の正
面壁12との間の水路間隔Sは約500mm、控壁11
の背面と正面壁12の外面間の奥行き長さLは約850
mmである。又、仕切壁14,14の幅は200mm
で、その中心線14′は、控壁と正面壁の左右の各端部
から内方に500mm寄った二点間を結ぶ線l上に位置
する。これによって、基礎上にブロックを複数段、立て
並べる際、下の段のブロックの上に上の段のブロックを
同じ配置で立てることもできるし、下の段のブロックの
上に上の段のブロックを横幅の1/2宛横にずらして立
てることもできる。
【0009】控壁11と、その前に平行に配置された正
面壁12との間の水路間隔13を仕切壁14,14で上
述のように仕切ると、水路間隔13は横幅が広く(約1
m)、且つ四方が閉じた中央水路21と、横幅が夫々上
記中央水路の1/2(約50cm)で、左の仕切壁14
の左に隣接して左が開き、他の三方が閉じた左開き水路
23Lと、右の仕切壁14の右に隣接して右が開き、他
の三方が閉じた右開き水路23Rが形成される。
【0010】複数のブロックを左右に隣接して立て並べ
た場合、図2に示したように、隣接した右又は左の一方
のブロックの右開き水路23Rと他方のブロックの左開
き水路23Lとが隣接合体することによって中央水路2
1と同形、同大の合体水路23が形成される。
【0011】そして、左開き水路23Lと中央水路21
とを仕切る仕切壁14に窓孔15を開設して両水路23
と21を連通し、又、右開き水路23Rと中央水路21
とを仕切る仕切壁14に窓孔15を開設して両水路23
Rと21を連通する。各窓孔15,15は、図示の実施
例では、仕切壁の中央に位置して開設された直径250
mmの円形であるが、円形や楕円形であることに限定さ
れず、多角形、例えばこの円形を内接した四角形であっ
てもよい。この窓穴15,15によって、左開き水路2
3L、中央水路21、右開き水路23Rは一連に連な
る。
【0012】そして、正面壁12には中央水路21の正
面中央に位置して該中央水路と連通する窓穴22を開設
し、左開き水路の左側縁と、右開き水路の右側縁に位置
して夫々切欠き窓24,24を設ける。図示の実施例で
は窓穴22は直径350mmの円形、切欠き窓24,2
4は直径350mmの半円形であるが、これに限定され
ず、多角形、例えば上記円形、半円形を内接した四角形
であってもよい。
【0013】中央水路21の上縁には、該水路よりも一
回り大きい相似形の凹段部21′を設け、蓋16を嵌め
入れることができるようにしてある。凹段部21′に蓋
16を嵌め入れると、蓋の上面は控壁、正面壁、仕切壁
の上面と同一面になり、蓋は上記各壁を内側から補強す
る。又、前述したように、複数のブロックを左右に隣接
して立て並べた場合、隣接した右又は左の一方のブロッ
クの右開き水路23Rと他方のブロックの左開き水路2
3Lとが隣接合体することによって中央水路21と同
形、同大の合体水路23が形成される。従って、左開き
水路23Lには開いた左を除く三方の上縁に、又、右開
き水路23Rには開いた右を除く三方の上縁に、夫々該
水路よりも一回り大きい相似形の凹段部23′,23′
を設け、左開き水路と右開き水路が隣接合体することに
よって形成された合体水路23に同じ蓋16を嵌め入れ
ることができるようになっている。合体水路23の凹段
部23′に蓋16を嵌め入れると、蓋の上面は隣接した
左右のブロックの控壁、正面壁、仕切壁の上面と同一面
になり、蓋は上記各壁を内側から補強する。そして、上
縁部が水面上に突出したブロックの凹段部21′,2
3′に蓋16を嵌め入れると、その蓋の上に他のブロッ
ク、例えば植生ブロックを配列することができる。
【0014】仕切壁14,14の正面壁12に近い前方
の上下同じ位置と、控壁11に近いか、控壁と重なった
後方の上下同じ位置に、一方は上向きの凸部28、他方
は上記凸部と係合する下向きの凹部29とからなる位置
決め係合部27が設けてある。この位置決め係合部27
によりブロックを左右に隣接して複数段立て並べた場
合、上の段のブロックが下の段のブロック上で前後方向
にずれ動くのを防止することができると共に、上の段の
ブロックの前方の凹部29を下の段のブロックの後方の
凸部28に係合し、上の段のブロックの列を下の段のブ
ロックの列から後にずらして配列し、下の段のブロック
の列の前部上方に採光用などの空間を形成することもで
きる。
【0015】又、正面壁12には、中央水路21の正面
下縁に位置して該中央水路21の内部と連通する中央切
欠き25、左開き水路23Lの左側縁下縁と、右開き水
路23Rの右側縁下縁とに位置して夫々の水路23L,
23Rの内部と連通する切欠き26,26を設け、小魚
などが水路の内部に入ったり、水路の内部から細かい土
砂などが外に排出されるようにする。中央切欠き25の
横幅は例えば約300mm、切欠き26,26の横幅は
約150mmで、正面壁の下面から切欠きの上面までの
高さは約80mmである。
【0016】更に、直径16mm程度のコ字形に曲げた
鉄筋を夫々の仕切壁14,14に埋設し、鉄筋の折返し
た端部により形成されたループ18を控壁の背面上下か
ら外に突出させ、法面1の前の裏込め栗石層3と、立て
並べたブロックの控壁の背面との間に打設した生コンク
リートによる裏込めコンクリート層4中に鉄筋ループ1
8を係留し、これにより立て並べたブロックと裏込めコ
ンクリート層とを鉄筋ループ18で継いで一体化し、土
圧及び水圧に対して立て並べたブロックの安定化ないし
強度の増加を図ると共に、各鉄筋ループ18の仕切壁1
4,14中に埋設される部分18′を、ブロックの成形
前に、控壁11、正面壁12中に埋設される鉄筋網1
1′,12′に対して溶接などで連結し、それからコン
クリートによりブロックを成形し、これにより各鉄筋ル
ープ18のブロックに対する取付強度を高める。
【0017】又、正面壁12の外面に自然石17の一部
を埋め込んで固定し、この自然石17により正面壁の外
面を凹凸状にすることが好ましい。こうすることにより
自然石の表面には水苔、水藻、カワニナ等が成育して魚
の餌になると共に、この自然石によって護岸の表面は自
然の景観と変わらなくなる。更に、河川の流れのうち、
自然石による凹凸に接触して流れる部分には渦流が生
じ、正面壁の外面の前に土砂の堆積を防ぐ一種の水利効
果が発生する。そして、正面壁の外面に一部を埋め込ん
で固定される自然石17に、この発明のブロックによっ
て魚巣付きの護岸が構築される河川の流域で産出する自
然石を使用すれば、魚類がなじみ易いと共に、その景観
はその河川の流域により適合したものになる。
【0018】河川が浅い場合は、基礎の上に、図3に示
すように、河川の法面沿いにこのブロックを左右に隣接
させて1段立て並べ、交互に並んだ中央水路21と合体
水路23の凹段部21′,23′に蓋16を落とし込ん
で嵌め、中央水路21、合体水路23の上面を塞ぐ。こ
れにより法面沿いに交互に並んだ中央水路21と合体水
路23は仕切壁14,14に開設された窓穴15,15
で一連に連なり、魚類はこの一連の空間に、中央水路の
正面壁にある窓穴22や、左開き水路23L、右開き水
路23Rの正面壁にある隣接合体した切欠き窓24,2
4を通じ出入し、一連の空間は魚巣となる。一連のブロ
ックの中央水路21、合体水路23の上面は、落し込ん
で嵌めた蓋16により塞がれているので、その上に土を
充填した植生用ブロック5を配列し、植物を生育させて
もよい。
【0019】基礎の上に立て並べるブロックの段数は河
川の深さに応じて定める。図4は基礎の上にブロックを
3段立て並べた場合を示す。全3段のブロックの配置を
同じにし、最下段のブロックの中央水路21の上に残り
の2段のブロックの中央水路21が積層するようにして
もよいし、下から算えて奇数段のブロックと、偶数段の
ブロックとで横幅の1/2の長さだけブロックを横方向
にずらし、中央水路21の上に交互に合体水路23、中
央水路21が重なるようにしてもよい。いずれにしても
立て並べた全3段の各段のブロックの法面沿いに交互に
並んだ中央水路21と合体水路23は仕切壁14,14
に開設された窓穴15,15で一連に連なる。
【0020】図4の実施例では河川の水底付近に位置す
る最下段のブロックの交互に並んだ中央水路21と合体
水路23の凹段部21′,23′に蓋16を落し込んで
嵌め、水路21,21aの上面を塞ぎ、暗い所を好むう
なぎ、なまず、かに等を、中央水路の正面壁にある窓穴
22や、左開き水路23L、右開き水路23Rの正面壁
にある隣接合体した切欠き窓24,24を通じ水路の内
部に入れ、水路内で棲息させる。このため、水路21,
23の内部には松などの丸太を井桁に組んだ充填材6を
収容するとよい。最上段のブロックの交互に並んだ中央
水路21と合体水路23の凹段部21′,23′に水路
の後半部を塞ぐ蓋16′を嵌め、蓋16′が無い凹段部
21′,23′の前半部は上に開放した採光面にしてあ
る。下から2段目のブロックの交互に並んだ中央水路2
1と合体水路23と、最上段のブロックの交互に並んだ
中央水路21と合体水路23は、下から2段目のブロッ
クの開放した凹段部21′,23′によって上下方向に
も連なっている。従って、水面下にある下から2段目
や、最上段のブロックの中央水路の正面壁にある上下の
窓穴22,22や、左開き水路23L、右開き水路23
Rの正面壁にある隣接合体した上下の切欠き窓24,2
4を通じ、明るい所を好むアユ、アヤ等を上下方向に
も、法面沿いにも連なった水路21,21aの内部に入
れ棲息させる。下から2段目の水路の底となる蓋16の
上には川砂利7などを敷いたり、栗石を並べたりすると
よい。又、最上段のブロックの水路の後半部を塞ぐ蓋1
6′の上を利用し、最上段のブロックよりも後にずらし
て土を充填した植生ブロック5を配列し、植物を生育さ
せてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明の護岸兼
魚巣用ブロックの控壁11と正面壁12は横幅、高さが
同じ横長四角形であり、上記両壁11,12を前後方向
に連結する左右二つの仕切壁14,14の高さは両壁1
1,12と同じである。従って、このブロックを成形す
るための型枠の構造は単純、簡略化すると共に、二つの
仕切壁に依る控壁と正面壁との結合強度は高い。又、二
つの仕切壁の高さは控壁及び正面壁と同じであるため充
分な強度を有し、折損することがないと共に、控壁と正
面壁は横幅が同じであるため左右の側部は揃っているの
で欠損することもない。
【0022】そして、控壁11と、その前に配置された
正面壁12との間の水路間隔13を、左右の仕切壁1
4,14で仕切ることにより水路間隔13は横幅が広
く、且つ四方が閉じた中央水路21と、横幅が上記中央
水路の1/2で、左の仕切壁の左に隣接した左開き水路
23Lと、右の仕切壁の右に隣接した右開き水路23R
が形成され、複数のブロックを左右に隣接して立て並べ
た場合、隣接した右又は左の一方のブロックの右開き水
路23Rと、他方のブロックの左開き水路23Lとが隣
接合体して中央水路21と同形、同大の合体水路23が
形成され、中央水路21と、この合体水路23は交互に
隣接し、各仕切壁に開設された窓穴15によって一連に
連なる。そして、中央水路21の正面壁に開設された窓
穴22、及び左開き水路と、右開き水路の正面壁に設け
られ、隣接合体した切欠き窓24,24を通じ魚類は、
前記一連の中央通路21と合体水路23の中を自由に移
動できる。
【0023】又、上記中央水路21と、合体水路23の
上縁部には、該水路よりも一回り大きい相似形の凹段部
21′,23′を設け、蓋16を嵌め入れ、中央水路2
1、合体水路23を構成する控壁、正面壁、仕切壁を蓋
によって内側から補強できる。更に、水面下の中央水
路、合体水路に蓋を嵌め入れ、明るい所を好まない魚類
と、明るい所を好む魚類を棲み分けさせることができる
と共に、水面上に突出した中央水路、合体水路に蓋を嵌
め入れ、その上に植生ブロックなどを配列することもで
きる。
【0024】更に、左右の仕切壁14,14の正面壁1
2に近い前方の上下同じ位置と、控壁11に近いか、控
壁と重なった後方の上下同じ位置に、一方は上向きの凸
部28、他方は上記凸部と係合する下向きの凹部29と
からなる位置決め係合部27が設けてある。この位置決
め係合部27によりブロックを左右に隣接して複数段立
て並べた場合、上の段のブロックが下の段のブロック上
で前後方向にずれ動くのを防止することができると共
に、上の段のブロックの前方の凹部29を下の段のブロ
ックの後方の凸部28に係合し、上の段のブロックの列
を下の段のブロックの列から後にずらして配列し、下の
段のブロックの列の前部上方に採光用などの空間を形成
することもできる。又、コ字形に曲げた鉄筋を夫々の仕
切壁14,14に埋設し、鉄筋の折返した端部により形
成されたループ18を控壁の背面上下から外に突出さ
せ、法面1の前の裏込め栗石層3と、立て並べたブロッ
クの控壁の背面との間に打設した生コンクリートによる
裏込めコンクリート層4中に鉄筋ループ18を係留し、
これにより立て並べたブロックと裏込めコンクリート層
とを鉄筋ループ18で継いで一体化し、土圧及び水圧に
対して立て並べたブロックの安定化ないし強度の増加が
図られる。そして、各鉄筋ループ18の仕切壁14,1
4中に埋設される部分18′を、ブロックの成形前に、
控壁11、正面壁12中に埋設される鉄筋網11′,1
2′に対して溶接などで連結し、それからコンクリート
によりブロックを成形し、これにより各鉄筋ループ18
のブロックに対する取付強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の護岸兼魚巣用ブロックの一実施例の
(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は(A)のC
−C線での断面図である。
【図2】この発明の護岸兼魚巣用ブロックの一実施例を
左右に立設して一段立て並べた状態を示す斜視図であ
る。
【図3】この発明の護岸兼魚巣用ブロックの一実施例に
より構築した魚巣付き護岸の一例の断面図である。
【図4】この発明の護岸兼魚巣用ブロックの一実施例に
より構築した魚巣付き護岸の他の一例の断面図である。
【符号の説明】
11 控壁 12 正面壁 13 水路間隔 14 仕切壁 15 仕切壁の窓穴 16 蓋 17 自然石 18 鉄筋ループ 21 中央水路 21′ 中央水路の凹段部 22 中央水路の窓孔 23 合体水路 23L 左開き水路 23R 右開き水路 24 切欠き窓 27 位置決め係合部 28 位置決め係合部の凸部 29 位置決め係合部の凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/14 A01K 61/00 E02D 29/02 E02D 17/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同大の横長四角板からなり、河川の法面
    に沿って立てられる控壁(11)、並びに該控壁の前に水
    路間隔(13)を保って平行に配置される正面壁(12)
    と、上記控壁並びに正面壁と同高で、上記両壁間の水路
    間隔(13)を横切って該両壁(11,12)を左右の各端部
    から横幅の1/4宛内方に偏った位置でエ字状に連結
    し、前記水路間隔を横幅が広く、且つ四方が閉じた中央
    水路(21)と、横幅が上記中央水路の1/2で、その左
    右に隣接し、左が開き、他の三方が閉じた左開き水路
    (23L)、同じく右が開き、他の三方が閉じた右開き水
    路(23R)とに仕切る二つの仕切壁(14,14)とからな
    り、左開き水路(23L)と中央水路(21)とを仕切る仕
    切壁(14)には上記両水路を連通する窓穴(15)、右開
    き水路(23R)と中央水路(21)とを仕切る仕切壁(1
    4)には上記両水路を連通する窓穴(15)を夫々設け、
    正面壁(12)には中央水路の正面中央に位置して該中央
    水路と連通する窓穴(22)、左開き水路の左側縁と、右
    開き水路の右側縁とに位置して夫々切欠き窓(24,24)
    を設け、前記中央水路(21)の上縁には、蓋(16)を嵌
    め入れる相似形の凹段部(21′)、左開き水路(23L)
    には開いた左を除く三方の上縁に相似系の凹段部(2
    3′)、右開き水路には開いた右を除く三方の上縁に相
    似形の凹段部(23′)を夫々設け、前記両仕切壁(14,
    14)の正面壁(12)に近い前方の上下同じ位置と、控壁
    (11)に近いか、控壁と重なった後方の上下同じ位置
    に、一方は凸部(28)、他方は上記凸部と係合する凹部
    (29)とからなる位置決め係合部(27)を設け、前記各
    仕切壁(14,14)の夫々に各端部を埋設された鉄筋ルー
    プ(18)を控壁(11)の背面から外に突出して設けた護
    岸兼魚巣用ブロックにおいて、 鉄筋ループ(18)の各仕切壁(14,14)に埋設された部
    分(18′)を、控壁(11)、正面壁(12)中に埋設され
    た鉄筋網(11′,12′)に連結したことを特徴とする護
    岸兼魚巣用ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の護岸兼魚巣用ブロック
    において、正面壁(12)には、中央水路(21)の正面下
    縁に位置して該中央水路の内部と連通する中央切欠き
    (25)、左開き水路(23L)の左側縁下縁と、右開き水
    路(23R)の右側縁下縁とに位置して夫々の水路の内部
    と連通する切欠き(26,26)を設けたことを特徴とする
    護岸兼魚巣用ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項1と2のどれか1項に記載の護岸
    兼魚巣用ブロックにおいて、正面壁(12)の外面に自然
    石(17)の一部を埋込んで固定し、これにより正面壁の
    外面を凹凸状にしたことを特徴とする護岸兼魚巣用ブロ
    ック。
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