JP3328357B2 - 微細孔の埋め込み方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

微細孔の埋め込み方法および半導体装置の製造方法

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JP3328357B2 JP06873493A JP6873493A JP3328357B2 JP 3328357 B2 JP3328357 B2 JP 3328357B2 JP 06873493 A JP06873493 A JP 06873493A JP 6873493 A JP6873493 A JP 6873493A JP 3328357 B2 JP3328357 B2 JP 3328357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細孔の埋め込み方
法、半導体装置およびその製造方法に関し、特にTiN
(111)により微細孔を埋め込む微細孔の埋め込み方
法および半導体基板に対するバリア性と配線の高信頼性
とを併せもつバリアメタルを金属配線層に備えた半導体
装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体基板または下層配線
(以下、代表的に下層配線という)と上層配線とを接続
するために両層間に介在する層間絶縁膜に接続孔(コン
タクトホールまたはビア)を開口し、この接続孔を直接
上層配線材料で埋め込んだり、あるいは導電膜で埋め込
んだ後に上層配線を積層することが行われている。ここ
で配線材料としてはアルミニウム(Al)がよく用いら
れている。
【0003】一方、半導体装置の微細化、高集積化が進
むにつれて浅い拡散層において配線材料であるアルミニ
ウムの拡散層へのスパイクや基板シリコンのアルミニウ
ム配線への析出などの問題が生じてきている。そのた
め、電極配線材料としアルミニウム中にあらかじめ1%
程度のシリコンが混入されたアルミニウム合金の使用、
および、アルミニウム合金とシリコン拡散層のコンタク
ト部にアルミニウムとシリコンの相互拡散を防ぐために
拡散バリア層(バリアメタルと呼ぶ)を用いるようにな
っている。これは、接続孔の埋め込み、すなわちプラグ
を形成する際においても同様である。
【0004】バリアメタルとして現在最も有望な材料と
考えられているのが窒化チタン(チタンナイトライド)
である。チタンナイトライド(TiN)は、バリア性に
優れているのみならず比較的低抵抗であること、および
同じチタン化合物であるチタンシリサイドによりシリコ
ン基板との低抵抗コンタクトを容易に実現できるため成
膜に連続性がもてること、さらにコンタクト孔にタング
ステンプラグ(Wプラグ)構造を適用する場合タングス
テンとの密着性に優れていること等がその理由である。
【0005】アルミニウムまたはアルミニウム合金配線
のエレクトロマイグレーション(EM)耐性には(11
1)に配向した膜が優れているといわれており、そのた
めの方法として特開平3−262127号公報には、T
iN膜を(111)に配向させてその上に(111)配
向のAl配線層を形成させる方法が開示されている。
【0006】今後接続孔のアスペクト比が増大するとT
iNの製法がスパッタ法からCVD法に移行することが
期待される。接続微細孔への成膜ではオーバーハング状
になってしまうスパッタ法では孔の側壁や底部で十分な
膜厚が得にくく、信頼性劣化につながるのに対し、CV
D法では成膜条件を最適化することによりアスペクト比
が5以上の微細孔に対してもほぼ100%のカバレッジ
が達成できることが報告されている(たとえば、IED
M.90−pp.47〜50参照)からである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
262127号公報においては、バリア性と高信頼性を
持つバリアメタルである(111)配向のTiN膜は、
Tiをスパッタ法で直接堆積することにより成膜した後
に窒化することにより、あるいは反応性スパッタリング
法によって成膜されており、接続孔を埋めるコンタクト
プラグ形成には不向きであるという問題があった。
【0008】しかし、TiNをCVD法で被覆性良く成
膜できる条件により得られた膜はこれまでの報告では
(200)配向するものしか報告されていない。すなわ
ち、従来技術では段差上でコンフォーマル形状に(11
1)を形成する技術がなかった。そのためこの上のA1
は(111)配向せず半導体装置の信頼性が低下する
という問題があった。
【0009】このためCVD−TiNでコンタクトホー
ルを埋め込む方法では、(200)に配向したTiNで
埋め込むこととなり、被覆性は良好なものとなるが、上
層の配線材料であるAlの配向性も(200)となって
しまい、(111)に配向しないため配線の信頼性が低
下するという問題があった。一方、CVD法によって
(111)に配向したTiNを形成し、コンタクトホー
ルを埋め込む場合、コンフォーマル形状に形成できない
ため、配線抵抗の上昇やバリア性の低下を招く等の問題
もあった。
【0010】また、コンタクトホールを埋め込むため
に、通常Wプラグ構造が用いられているが、図5に示す
従来のWプラグ構造を得るためには、まずシリコン基板
11上に絶縁膜(例えばBPSG膜)12を積層し、シ
リコン基板11の拡散層13等に対応して電極となる部
分に接続孔を開孔し、図4(b)に示す従来のプロセス
に従ってスパッタ法によりTi16次いでTiN14を
堆積する。この後RTA処理(急速加熱処理)してTi
16とシリコン基板1(拡散層13)とを反応させTi
Si2 (チタンシリサイド)17を形成させる。次い
で、CVD法によりW(タングステン)を堆積させて接
続孔を埋め込む。この後、余分なWをエッチバックして
除去し、Alをスパッタ法により積層し続いてこれをパ
ターニングして上層配線を形成する。こうしてWプラグ
構造が得られるが、このように、Wプラグ構造はその構
造およびその製造工程が複雑な上、コンタクト径がさら
に小さくなるとプラグ形成が困難になり、半導体装置の
信頼性低下を助長することになる。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、アスペクト比が大きい微細孔であってもコンフ
ォーマルな形状のまま(111)に配向したTiNで埋
め込むことができる微細孔の埋め込み方法、および半導
体基板もしくは下層配線と上層配線とを接続するため
に、AlまたはAl合金からなる上層配線の下地として
拡散バリア性と配線の高信頼性を併せ持つバリアメタル
となる被覆性の良い(111)配向TiN膜によって、
上下配線層間の接続孔を埋め込むことにより、上層配線
の優先結晶配向性を制御して、高信頼の配線の確保と工
程の簡略化を図った半導体装置およびその製造方法を提
供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様は、微細孔を所定の優先結晶配
向性を有するTiNによって埋め込むに際し、前記微細
孔の内表面に予め、(002)に配向する条件でTiま
たは(111)に配向する条件でTiNを表面被覆率5
0%以上、平均膜厚100以下に被覆し、続いて、前
記微細孔内にチタン化合物を含む系によるCVD法によ
ってコンフォーマルな形状に成膜する条件下でTiNを
堆積させ、前記微細孔を(111)に配向したTiNで
埋め込むことを特徴とする微細孔の埋め込み方法を提供
するものである。
【0013】また、本発明の第2の態様は、半導体基板
の導電性領域または下層配線と上層AlまたはAl合金
配線とを接続する接続孔の内表面の少なくとも前記導電
性領域または下層配線領域に予め被覆された表面被覆率
50%以上、平均膜厚100以下の(002)に配向
する条件で形成されたTiまたは(111)に配向する
条件で形成されたTiNと、前記接続孔内を埋めるため
のコンフォーマルな形状のまま(111)に配向したT
iNとを有し、このコンフォーマルな形状の(111)
配向TiN上に前記上層AlまたはAl合金配線が形成
されていることを特徴とする半導体装置を提供するもの
である。
【0014】また、本発明の第3の態様は、半導体基板
の導電性領域または下層配線と上層AlまたはAl合金
配線とを接続する接続孔を所定の優先結晶配向性を有す
るTiNによって埋め込むに際し、前記接続孔の内表面
の少なくとも導電性領域または下層配線領域に予め、
(002)に配向する条件でTiまたは(111)に配
向する条件でTiNを表面被覆率50%以上、平均膜厚
100以下に被覆し、次いで、前記接続孔内にチタン
化合物を含む系によるCVD法によってコンフォーマル
な形状に成膜する条件下でTiNを埋め込み、続いて、
前記上層AlまたはAl合金配線を形成することを特徴
とする半導体装置の製造方法を提供するものである。ま
た、上記半導体装置の製造方法において、上層Alまた
はAl合金配線を形成する前にRTA工程およびエッチ
バック工程のいずれか、あるいはその両方を行ってもよ
い。
【0015】
【発明の作用】本発明の第1の態様の微細孔の埋め込み
方法においては、まず、得られる膜の形状は問わない
が、予め、(002)に配向する条件でTiまたは(1
11)に配向する条件でTiNを僅かに、具体的には表
面被覆率50%以上、平均膜厚100以下に付ける工
程を行っておくので、それに続いてチタン化合物を含む
系によるCVD法でコンフォーマルな形状に成膜できる
条件によりTiNを堆積した場合、コンフォーマルな形
状のまま(111)配向したTiN得ることができ
る。このため本態様においては、コンフォーマルな(1
11)配向TiNによりコンタクトホールなどの微細孔
を埋め込むことが可能になる。
【0016】本発明の第3の態様の半導体装置の製造方
法においては、上記第1の態様における微細孔として半
導体基板と上層配線間または多層金属配線間の接続孔を
適用するもので、接続孔を有する基板または下層配線上
で上記各工程を行って、接続孔をTiNで埋め込んだ
後、必要に応じてRTA(急速加熱処理)工程やエッチ
バック工程のどちらかあるいは両方を行った後、TiN
上にA1またはAl合金膜を堆積し、これをパターニン
グして上層配線を形成する。
【0017】本発明の第2の態様の半導体装置は、Ti
N(111)をバリアメタルに採用し、これにより接続
孔を完全に埋め込み、その上にA1(合金)が積層され
ている構造を有しているが、接続孔を埋め込んでいるT
iN(111)は、下地としてTiまたはTiN(11
1)が僅かに付けられた状態でコンフォーマルな形状に
成膜する条件で成膜されたものであるので、(111)
配向であるにもかかわらず、コンフォーマルな形状を有
している。このため、このTiN(111)の上に積層
されるAlまたはAl合金も(111)に配向すること
から、配線の高信頼性を確保でき、半導体装置の信頼性
を向上できる。また、上記本発明の第3の態様によれ
ば、このような配線に高信頼性をもつ半導体装置を簡単
な工程で製造することができる。
【0018】
【実施例】本発明に係る微細孔の埋め込み方法、半導体
装置およびその製造方法を添付の図面に示す好適実施例
に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1(a)〜(c)に本発明の第1の態様
の微細孔埋め込み方法の一実施例の工程図を示す。本実
施例においては、微細孔として、半導体基板上に積層さ
れた層間絶縁膜に開口された接続孔(コンタクト孔)を
代表例に挙げて以下に説明するが、本発明はこれに限定
されないことはいうまでもない。まず、図1(a)に示
すように拡散層3等を有するシリコン基板1上に絶縁膜
2(たとえばBPSG膜)を堆積し、電極となる部分に
コンタクト孔4を開孔する。次に、図1(b)に示すよ
うにスパッタ法によりTiを絶縁膜2上で、例えば50
Å堆積した後、窒化(RTN)することでTiN5を得
る。このときTiの成膜条件は(002)配向の膜が得
られる条件にする。こうするとRTNにより得られるT
iNは強い(111)配向を示すことが知られている。
なお、最初に付けるTi(当然窒化後のTiNも)は実
際には膜厚50の連続膜になるのではなく、所々に核
となって堆積していると考えられる(図1(b)参
照)。
【0020】続いてこの上にTiCl4 (四塩化チタ
ン)とNH3 (アンモニア)とH2 (水素)の系を用い
た減圧CVD法により、図1(c)に示すようにコンタ
クト孔が完全に埋め込まれるまでTiN6を堆積する。
図1(c)では最初に付けたTiNは省略されている。
ここで、CVD−TiNの成膜条件の1例を以下に記
す。 CVD−TiN成膜条件 基板温度 650°C TiC14 流量 2sccm NH2 流量 40sccm H2 流量 10sccm 全圧 0.1Torr
【0021】この時得られるTiNは段差上でもコンフ
ォーマルに成膜できる(表面反応律速)条件であるこ
と、通常では、例えば、シリコン基板1上または酸化シ
リコン上に成膜した場合には(200)配向を示すこ
と、電気抵抗率等の評価により膜質の良いことは確認済
みである。以上のようにして得られたTiN6は断面を
SEMで観察することによりコンタクト孔に”す”を作
ることなく埋め込まれていることを確認することができ
た。
【0022】図2には上記のようにして作製したTiN
膜6のX線回折パターン図を示す。コンフォーマル条件
のCVD成膜のみでは(200)配向するはずのTiN
膜6が、(111)配向していることがわかる。これ
は、段差上での膜の形状はガスの条件(流量あるいは分
圧の比)と成膜温度に大きく依存するのに対し、配向性
はこれらの他に下地の原子配列にも大きく関わっている
ことを意味している。すなわち、予めTiN(111)
5を僅かに付けておくことにより、その後付けるTiN
膜6もその配向に引きづられて(111)成長している
と考えられる。
【0023】以上の結果から、もし最初に付けるスパッ
タTiを厚くし過ぎるとコンタクト孔4にオーバーハン
グ状に成膜されるため、TiN6をCVDで埋め込んだ
際にコンタクト孔4内に”す”を残してしまうと考えら
れるが、表面被覆率50%以上で、100以下では、
例えば50程度では形状に影響を及ぼさず、しかも配
向性を制御するのに十分な堆積量であることを示してい
る。上の例ではスパッタTiは不連続膜になっている
が、形状やコンタクト特性に影響を及ぼさないのであれ
ば、連続膜であっても差し支えない。
【0024】本発明において、予め始めに(002)配
向する条件で形成するTi膜や(111)配向する条件
で形成するTiN膜の被覆量を平均膜厚で100以下
に限定する理由は、微細孔の径やアスペクト比などの形
状特性によって、形状的な制限を受けるからである。こ
のTi膜やTiN膜の被覆量の下限値は、表面被覆率で
50%以上である。ここで、その表面被覆率が50%未
満であると、この上に形成されるTiN膜の配向を制限
するのに少な過ぎて制御しきれないからである。
【0025】次に、図3に、本発明の第2の態様の半導
体装置の一実施例の断面模式図を示す。図3に示す半導
体装置は、図1(a)〜(c)に示すようにして作製
れたコンタクト部の構造において、シリコン基板1上に
設けられたコンタクト孔4に埋め込まれた(111)配
向TiN6(図1(c)参照)の上に上層配線となるA
lまたはAl合金膜7を有するもので、図1(c)に示
すTiN6の堆積工程の後、所定厚さだけエッチバック
した後にAl合金、例えばAl−Cu(Al−0.5%
Cuなど)7を例えばスパッタ法により堆積し、パター
ニングして上層配線とすることにより得ることができ
る。
【0026】すなわち、本発明の第3の態様の半導体装
置の製造方法は、図3に示す配線構造を有する半導体装
置を図1(a)〜(c)に示すように、上述した第1の
態様の微細孔の埋め込み方法に従って、シリコン基板1
上のコンタクト孔4にCVD法によって(111)配向
TiN6を埋め込んだ後、所定の厚さだけエッチバック
し、続いてスパッタ法によりAl合金7を堆積すること
で得るものである(図4(a)参照)。
【0027】次に上記方法を利用して図3に示すような
配線構造の半導体装置を作製し、その信頼性を評価し、
図5に示す従来のWプラグ構造(製造プロセスは図4
(b)参照。TiNはスパッタ法により形成)の配線構
の半導体装置線と比較した。A1−Cu7および15
はどちらもスパッタ法により形成した。
【0028】両者のTiN5および14のバリア性に関
しては熱処理前後の接合リーク電流測定により評価した
が、本発明の半導体装置の配線構造は、従来のタングス
テンプラグを採用した配線構造と比較して同等の結果が
得られた。このことは、バリアメタルとしてどちらもT
iNを用いている以上、妥当な結果といえる。今後、コ
ンタクト孔がさらに小さくなったときには、従来法では
コンタクト孔底部への堆積が難しくなるのに対し、本発
明の配線構造ではコンタクト孔内の全てがTiN6であ
るため拡散層上部のTiN膜厚が十分にあり、本発明の
構造の方が有利である。
【0029】配線の信頼性は耐EMで評価したが、こち
らも有意な差はなかった。このことは、A1(111)
の配向強度はTiN(111)の配向強度に依存する
が、CVD−TiNの(111)配向強度がスパッタT
iNの(111)配向強度に匹敵することに他ならな
い。むしろ、バリア性の場合と同様さらに高アスペクト
比を持つコンタクト孔に適用する場合、従来構造ではコ
ンタクト孔内に複数の材料が入る(図5参照)ためにW
の埋め込みが厳しくなり、コンタクト部での信頼性低下
が問題になるのに対し、本発明の構造ではコンタクト孔
内はTiN単独のため従来構造より埋め込みが容易であ
り、さらにアスペクト比が高い場合、本発明の方が信頼
性が高い。
【0030】図4(a)および(b)はそれぞれコンタ
クト孔を有する半導体基板上に本発明の配線構造を得る
場合と従来のWプラグ構造を得る場合のプロセスフロー
を記したものである。図4(a)および(b)より本発
明のプロセスの方が工程数が少なく、工程の簡略化がな
されていることがわかる。特に本発明においては、コン
タクト孔が小さくなるにつれて絶縁膜上に堆積されるT
iN膜厚が薄くてすむため、TiN膜が薄い場合にはエ
ッチバックプロセスは不要になる。結果として、工程時
間の短縮も見込める。必要となる成膜用チャンバー数
は、共にスパッタチャンバー2台およびCVDチャンバ
ー1台なため、例えばこれまでのW−CVD用チャンバ
ーをTiN用に改造するのみで済む。
【0031】以上から明らかなように本発明の微細孔の
埋め込み方法、半導体装置およびその製造方法を用いる
ことにより、信頼性は従来と同等あるいはそれ以上のも
のが得られ、工程は従来より簡略化されることにより工
業上のメリットがあることがわかる。
【0032】なお、上記実施例ではCVD成膜前に僅か
に付けておくTiN(111)をスパッタTiをRTN
処理することにより得ているが、反応性スパッタ法によ
り形成しても良いことはいうまでもない。また、CVD
法でも成膜条件を変えることでTiN(111)が得ら
れる(ただしノンコフォーマル)ので、(111)配向
の膜が得られる条件で僅かにCVD成膜を行い、その後
微細孔またはコンタクト孔を埋め込める条件で成膜して
も同様の効果が得られる。ただし、上記実施例のような
スパッタTiをRTN処理する手法が最もコンタクト抵
抗が下がるので、RTNにより得られるTiNを用いる
のが最も望ましい。また、CVD−TiNの成膜前に付
けるTiN(111)の代りに、Ti、特に(002)
配向する条件で形成されたTiを用いてもよい。この場
合には、例えば、スパッタ法により付着させたTiをR
TNすることなく、直接CVD−TiN成膜を行ってよ
い。
【0033】上記実施例では、(111)配向TiN6
を堆積するためのCVDの原料系は、TiCl4 /NH
3 /H2 系であるが、チタン化合物を含む系であれば、
特に制限的ではなく、例えば、TiBr4 、TiI4
どのハロゲン化チタンを用いるものやテトラジチルアミ
ノチタン等の有機化合物なども用いることができる。ま
た、NH3 の代りにN2 やN24 (ヒドラジン)を用
いてもよい。またCVDのTiN成膜条件も、上記実施
例に限定されず、半導体基板上に直接成膜した時に膜質
の良好なTiNを成膜する条件であればよく、例えばT
iCl4 /NH 3 /H2 系で、基板温度を650〜75
0℃、TiCl4 とNH3 の分圧比を1:1〜1:2
5、NH3 とH2 の分圧比を1:0〜1:1、全圧を1
0mTorr〜10Torrとすることができる。
【0034】また、CVD−TiN膜6の膜厚およびA
l系合金膜7の膜厚も、特に制限時ではなく、必要に応
じて適宜選択すればよい。
【0035】上記実施例において、Al系合金膜を形成
する前に必要に応じてRTA(急速加熱処理:Rapid Th
ermal Anneal)またはエッチバックもしくはその両方を
行うのは、RTAによりCVD−TiN膜の抵抗の低減
やSiとのコンタクト抵抗の低減が期待されるからであ
る。エッチバックは上記実施例のように、ホール(微細
孔または接続孔)を埋込んだ時ホール径が大きければ、
絶縁膜上のTiNの膜厚が厚過ぎて配線抵抗が上がるた
め、エッチバックして最小限にする必要性が生じること
もあるからである。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の第1の態
様の微細孔の埋め込み方法によれば、CVD法によって
微細孔に(111)配向TiNをコンフォーマルな形状
のまま容易に埋め込むことができる。
【0037】また、本発明の第2の態様の半導体装置に
よれば、上層のAlまたはAl合金配線と半導体基板ま
たは下層配線との間の接続孔に高い拡散バリア性と配線
の高信頼性を併せ持つバリアメタルとして(111)配
向TiN膜がコンフォーマルな形状のまま埋め込まれて
いるので、多層金属配線層のエレクトロマイグレーショ
ン耐性が高く、配線の高信頼性、微細化を達成すること
ができる。
【0038】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、上層配線のAlまたはAl合金配線の下地のバリ
アメタルとして(111)に配向したTiNをコンフォ
ーマルな形状のままCVD法によって容易に配線間の接
続孔に埋め込むことができ、上記効果を有する半導体装
置を簡単な工程で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の微細孔の埋め込み
方法の一実施例を示す工程図である。
【図2】本発明の微細孔の埋め込み方法によって得られ
た微細孔埋込構造の一実施例の各結晶相のX線回折強度
を示すグラフである。
【図3】本発明の半導体装置の一実施例の断面模式図で
ある。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ本発明および
従来構造の半導体装置の製造プロセスの一例を各々示す
フローチャートである。
【図5】従来の半導体装置の断面模式図である。
【符号の説明】
1,11 シリコン基板 2,12 絶縁膜 3,13 拡散層 4 コンタクト孔 5,14 TiN 6 CVD−TiN 7,15 Al−Cu 16 Ti 17 TiSi2 18 W
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−262127(JP,A) 特開 平5−190493(JP,A) 特開 平5−94969(JP,A) 欧州特許出願公開525637(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/3205 - 21/3213 H01L 21/768

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細孔を所定の優先結晶配向性を有するT
    iNによって埋め込むに際し、前記微細孔の内表面に予
    め、(002)に配向する条件でTiまたは(111)
    に配向する条件でTiNを表面被覆率50%以上、平均
    膜厚100Å以下に被覆し、 続いて、前記微細孔内にチタン化合物を含む系によるC
    VD法によって表面反応律速条件下でTiNを堆積さ
    せ、前記微細孔を(111)に配向したTiNで埋め込
    むことを特徴とする微細孔の埋め込み方法。
  2. 【請求項2】微細孔を所定の優先結晶配向性を有するT
    iNによって埋め込むに際し、前記微細孔の内表面に予
    め、(002)に配向する条件でTiまたは(111)
    に配向する条件でTiNを表面被覆率50%以上、平均
    膜厚100Å以下に被覆し、続いて、前記微細孔内にチ
    タン化合物を含む系によるCVD法によって、シリコン
    基板上または酸化シリコン上に成膜した場合には(20
    0)配向を示す条件下でTiNを堆積させ、前記微細孔
    を(111)に配向したTiNで埋め込むことを特徴と
    する微細孔の埋め込み方法。
  3. 【請求項3】半導体基板の導電性領域または下層配線と
    上層AlまたはAl合金配線とを接続する接続孔を所定
    の優先結晶配向性を有するTiNによって埋め込むに際
    し、 前記接続孔の内表面の少なくとも導電性領域または下層
    配線領域に予め、(002)に配向する条件でTiまた
    は(111)に配向する条件でTiNを表面被覆率50
    %以上、平均膜厚100Å以下に被覆し、 次いで、前記接続孔内にチタン化合物を含む系によるC
    VD法によって表面反応律速条件下で(111)に配向
    したTiNを埋め込み、 続いて、前記上層AlまたはAl合金配線を形成するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】半導体基板の導電性領域または下層配線と
    上層AlまたはAl合金配線とを接続する接続孔を所定
    の優先結晶配向性を有するTiNによって埋め込むに際
    し、 前記接続孔の内表面の少なくとも導電性領域または下層
    配線領域に予め、(002)に配向する条件でTiまた
    は(111)に配向する条件でTiNを表面被覆率50
    %以上、平均膜厚100Å以下に被覆し、 次いで、前記接続孔内にチタン化合物を含む系によるC
    VD法によって、シリコン基板上または酸化シリコン上
    に成膜した場合には(200)配向を示す条件下で(1
    11)に配向したTiNを埋め込み、 続いて、前記上層AlまたはAl合金配線を形成するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3または4に記載の半導体装置の製
    造方法であって、上層AlまたはAl合金配線を形成す
    る前にRTA工程およびエッチバック工程のいずれか、
    あるいはその両方を行うことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
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