JP3327275B2 - ポリアミド多層成形品 - Google Patents
ポリアミド多層成形品Info
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Description
形品に関する。さらに詳しくはアルコール/ガソリン混
合燃料等の壁面透過量が少なく、かつ引張伸度、低温衝
撃性に優れたポリアミド多層成形品に関する。
よび耐薬品性に優れることから自動車部品や電機部品を
はじめとし、様々な工業分野で利用されている。これら
の特徴を生かし、さらに機能を付与することを目的とし
て、他の樹脂と多層化したポリアミド多層成形品が近年
用いられるようになってきており、その利用例として
は、自動車用フューエルチューブや燃料タンクなどの自
動車用部品が挙げられる。これらの自動車用部品は、現
在、金属製成形品と樹脂製成形品のものが知られている
が、最近では道路の凍結防止剤による発錆の問題や、燃
費向上を目的とする車重軽減の要請から、金属製部品か
ら樹脂製部品に代替されつつある。
に比較して燃料の壁面透過量が多く、従来から用いられ
ているポリアミド樹脂製成形品では、特にアルコール透
過量が多いという欠点があった。従って、最近用いられ
るようになったアルコール/ガソリン混合燃料にも使用
できる成形品にするためには、肉厚を増加させなければ
ならず、重くなったり、靭性が低下くしたり、更には材
料面や生産性の面でコスト高になるという問題があり、
その利用が著しい制限されているというのが現状であ
る。
問題を解決し得たポリアミド多層成形品、すなわち、ア
ルコール/ガソリン混合燃料等の壁面透過量が少なく、
かつ引張伸度、低温衝撃性に優れたポリアミド多層成形
品を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアミドに特定量の
アパタイト型化合物を含有させた特定のポリアミド樹脂
組成物を用いることにより、上記課題を解決できること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
〜99.5重量%と、フェノール溶媒に不溶な有機物を
含有するアパタイト型化合物0.5〜50重量%からな
り、該有機物がアパタイト型化合物100重量部あたり
0.5〜100重量部であるポリアミド組成物を有する
多層成形品であり、該組成物の厚さが成形品肉厚の1〜
90%であることを特徴とするポリアミド多層成形品、
重量%と、ポリアミドの重合条件下でアパタイト型化合
物を形成し得るアパタイト型化合物形成成分0.5〜5
0重量%とを配合し、ポリアミドの重合反応およびアパ
タイト型化合物の合成反応を進行させて得られるポリア
ミド樹脂組成物を有する多層成形品であり、該組成物の
厚さが成形品肉厚の1〜90%であることを特徴とする
ポリアミド多層成形品、
ドであることを特徴とする上記1記載のポリアミド多層
成形品、(4)ポリアミドの重量平均分子量が1〜10
0万であることを特徴とする上記1または2記載のポリ
アミド多層成形品、(5)アパタイト型化合物の平均粒
子径が1μm以下であることを特徴とする上記1または
2記載のポリアミド多層成形品、(6)アパタイト型化
合物を構成するリンに対する金属元素のモル比が0.9
〜10.0であることを特徴とする上記1または2記載
のポリアミド多層成形品、
(CuKα:波長λ=0.1542nm)散乱による回
折角(2θ)が25.5〜26.5度の(002)面ピ
ークと、回折角(2θ)が32.5〜33.5度の(3
00)面ピークを持つ結晶性アパタイト型化合物である
ことを特徴とする上記1または2記載のポリアミド多層
成形品、(8)アパタイト型化合物が下記一般式で示さ
れることを特徴とする上記1または2記載のポリアミド
多層成形品、 (A)10-z(HPO4)z(PO4)6-z(X)2-z・nH2O (上式において、0≦z<2、0≦n≦16であり、A
は金属元素、またXは陰イオンまたは陰イオン化合物で
ある。)
素の1種以上であることを特徴とする上記6記載のポリ
アミド多層成形品、(10)金属元素がカルシウムであ
ることを特徴とする上記6記載のポリアミド多層成形
品、(11)ポリアミド形成成分が重合可能なアミノ
酸、重合可能なラクタム、重合可能なジアミン・ジカル
ボン酸塩、あるいは重合可能な前記化合物のオリゴマー
群から選ばれる1種以上であることを特徴とする上記2
記載のポリアミド多層成形品、(12)アパタイト型化
合物形成成分が、リン酸系金属化合物またはリン酸系金
属化合物と非リン酸系金属化合物との混合物であること
を特徴とする上記2記載のポリアミド多層成形品、
ンに対する金属元素のモル比が0.9〜10.0である
ことを特徴とする上記2記載のポリアミド多層成形品、
(14)アパタイト型化合物形成成分の金属元素が元素
周期律表の2A族元素の1種以上であることを特徴とす
る上記12あるいは13記載のポリアミド多層成形品、
(15)アパタイト型化合物形成成分の金属元素がカル
シウムであることを特徴とする上記12あるいは13記
載のポリアミド多層成形品、(16)ポリアミドの重合
反応およびアパタイト型化合物の合成反応が、40〜3
00℃の温度下で行われることを特徴とする上記2記載
のポリアミド多層成形品、である。
発明は、ポリアミドにアパタイト型化合物を含有させた
ポリアミド多層成形品に係る。本発明で用いるポリアミ
ドは、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を有する重
合体である。
は、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリテトラメ
チレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレ
ンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセ
バカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデ
カミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジ
パミド(ナイロン116)、ポリウンデカラクタム(ナ
イロン11)、ポリドデカラクタム(ナイロン12)、
ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイ
ロンTMHT)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド
(ナイロン6I)、
T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(6T)、
ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミ
ド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−
アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジ
メチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド
(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンヘキサヒ
ドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))、およ
びこれらのうち少なくとも2種の異なったポリアミド成
分を含むポリアミド共重合体、およびこれらの混合物な
どである。
達成するのにより好ましいポリアミドは、ポリカプロラ
クタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナ
イロン612)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド
(ナイロン6I)、およびこれらのうち少なくとも2種
の異なったポリアミド成分を含むポリアミド共重合体、
およびこれらの混合物などである。
は、重合可能なアミノ酸、重合可能なラクタム、あるい
は重合可能なジアミン・ジカルボン酸塩、および重合可
能な前記化合物のオリゴマーを挙げることができる。重
合可能なアミノ酸としては、例えば6−アミノカプロン
酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン
酸、パラアミノメチル安息香酸をより具体的に挙げるこ
とができる。本発明では、これらの重合可能なアミノ酸
を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用い
ても良い。
ルラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリ
ルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、
ドデカノラクタムなどをより具体的に挙げることができ
る。本発明では、これらの重合可能なラクタムを1種で
用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良
い。
アミンとしては、例えばテトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデ
カメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミ
ン、ノナンメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミ
ン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキ
シリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,8−ビス
(アミノメチル)トリシクロデカン、1−アミノ−3−
アミノメチル−3,5,5,−トリメチルシクロヘキサ
ン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス
(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、
2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、
ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペ
ラジンなどを挙げることができる。本発明では、これら
の重合可能なジアミンを1種で用いても良いし、2種類
以上組み合わせて用いても良い。
カルボン酸としては、例えばマロン酸、ジメチルマロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルア
ジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2
−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、
エイコジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチ
ルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、
ヘキサヒドロテレフタル酸、ジグリコール酸などを挙げ
ることができる。本発明では、これらの重合可能なジカ
ルボン酸は1種で用いても良いし、2種類以上組み合わ
せて用いても良い。
は、さらに分子量調節あるいは耐熱水性向上のために公
知の末端封止剤を添加することができる。末端封止剤と
しては、モノカルボン酸またはモノアミンが好ましい。
その他、無水フタル酸などの酸無水物、モノイソシアネ
ート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアル
コール類などを挙げることができる。
酸としては、アミノ基との反応性を有するものであれば
特に制限はないが、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、
吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデ
シル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ピバリン酸、イソブチル酸などの脂肪族モノカルボン
酸、シクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボ
ン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン
酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカル
ボン酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸など
を挙げることができる。本発明では、これらのモノカル
ボン酸を1種で用いても良いし、2種類以上組み合わせ
て用いても良い。
ては、カルボキシル基との反応性を有するものであれば
特に制限はないが、例えばメチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、
オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ
ブチルアミンなどの脂肪族モノアミン、シクロヘキシル
アミン、ジシクロヘキシルアミンなどの脂環式モノアミ
ン、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチ
ルアミンなどの芳香族モノアミンなどを挙げることがで
きる。本発明では、これらのモノアミンを1種で用いて
も良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
よび物性がより優れていることから、重量平均分子量
(Mw)にして、1万〜100万であることが好まし
く、更には2万〜50万、より好ましくは3万〜40
万、最も好ましくは4万〜30万のものである。重量平
均分子量は、例えば、溶媒としてヘキサフルオロイソプ
ロパノール(HFIP)を用い、分子量標準試料として
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を用いて、ゲルパ
ーミッショクロマトグラフィー(GPC)により求める
ことができる。
化合物は、下記一般式で示される。 (A)10-z(HPO4)z(PO4)6-z(X)2-z・nH2O ここで、0≦z<2、0≦n≦16であり、Aは金属元
素、またXは陰イオンまたは陰イオン化合物であるが、
成形性および物性の観点から0≦z<1、0≦n≦4で
あることがより好ましい。
期律表の1A、2A、3A、4A、5A、6A、7A、
8、1B、2B、3B族元素およびスズ、鉛を挙げるこ
とができる。これら金属元素は1種であっても、2種以
上であってもかまわない。本発明においては、得られる
樹脂組成物の経済性、安全性および物性の点から、2A
族元素であるマグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウム、あるいはこれらの2種以上からなる混合
物であることが特に好ましい。
は陰イオン化合物としては、水酸イオン(OH-)、フ
ッ素イオン(F-)、塩素イオン(Cl-)などを挙げる
ことができる。これら陰イオン元素または陰イオン化合
物は1種であっても、2種以上であってもかまわない。
また、本発明においては、前記一般式中のリン酸水素イ
オン(HPO4 2-)、リン酸イオン(PO4 3-)、あるい
はXの一部が炭酸イオン(CO3 2-)に置換した炭酸含
有アパタイトであってもよい。
物の中、金属元素(A)がカルシウムである水酸アパタ
イト(Xが水酸イオン)、フッ素化アパタイト(Xの一
部または全部がフッ素イオン)、塩素化アパタイト(X
の一部または全部が塩素イオン)、炭酸含有水酸アパタ
イト、炭酸含有フッ素化アパタイト、炭酸含有塩素化ア
パタイト、さらには、これらの混合物が最も好ましく用
いられる。
料)としてはポリアミドの重合条件下でアパタイト型化
合物を形成し得るアパタイト型化合物形成成分、リン酸
系金属化合物や、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属
化合物とからなる混合物などを挙げることができるが、
本発明では、リン酸系金属化合物と非リン酸系金属化合
物とからなる混合物であることがより好ましい。本発明
では、アパタイト型化合物形成成分のリンに対する金属
元素のモル比が0.9〜10.0であればよく、より好
ましくは1.2〜5.0、さらに好ましくは1.5〜
2.0である。
は、オルトリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、メタ
リン酸、亜リン酸、次亜リン酸などを挙げることができ
る。より具体的には、リン酸系金属化合物としては、リ
ン酸一水素カルシウム(CaHPO4・mH2O、但し0
≦m≦2である。)、二リン酸二水素カルシウム(Ca
H2P2O7)、リン酸二水素カルシウム一水和物(Ca
(H2PO4)2・H2O)、二リン酸カルシウム(α−お
よびβ−Ca2P2O7)、
3(PO4)2)、リン酸四カルシウム(Ca4(PO4)2
O)、リン酸八カルシウム五水和物(Ca8H2(P
O4)6・5H2O)、亜リン酸カルシウム一水和物(C
aHPO3・H2O)、次亜リン酸カルシウム(Ca(H
2PO2)2)、リン酸マグネシウム第二・三水和物(M
gHPO4・3H2O)、リン酸マグネシウム第三・八水
和物(Mg3(PO4)2・8H2O)、リン酸バリウム第
二(BaHPO4)などを挙げることができる。
物性により優れる点から、リン酸とカルシウムの化合物
が好ましく用いられ、中でもリン酸一水素カルシウム
(CaHPO4・mH2O、但し0≦m≦2である。)が
より好ましく用いられ、特に無水リン酸一水素カルシウ
ム(CaHPO4)とリン酸一水素カルシウム二水和物
(CaHPO4・2H2O)が最も好ましく用いられる。
これらのリン系金属化合物は、1種であっても良いし、
2種以上の組み合わせであっても良い。
リン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO4・2H2
O)と二リン酸二水素カルシウム(CaH2P2O7)と
を用いるように、同種の金属元素を含有する化合物の組
み合わせや、リン酸一水素カルシウム二水和物(CaH
PO4・2H2O)とリン酸マグネシウム第二・三水和物
(MgHPO4・3H2O)とを用いるように、異種の金
属元素を含有する化合物の組み合わせなどが例示される
が、いずれでも差し支えない。
ン酸一水素カルシウム(CaHPO 4・mH2O、但し0
≦m≦2である。)を例にとると、Phosphoru
sand its Compounds,1(195
8)で記載されているVanWazerによるCaO−
H2O−P2O5系の状態図が示すように、水の存在下、
リン酸化合物とカルシウム化合物を混合することによる
公知の方法で得ることができる。より具体的には、例え
ば、20〜100℃の温度下、リン酸二水素カリウム溶
液に、リン酸アルカリ溶液および塩化カルシウム溶液を
滴下し反応させ合成する方法や、炭酸カルシウムまたは
水酸化カルシウムとリン酸水溶液を混合する方法などに
よれば良い。
かわりに、砒素(As)やバナジウム(V)からなる化
合物、すなわち砒酸類やバナジウム酸類を用いても、本
発明と同様な効果が得られるものと推察している。しか
しながら、本発明では、原料成分の安定性、形成成分の
入手容易性、安全性の点で優れることから、リン酸類を
用いることが最も好ましい。
ては、前記リン酸類以外で金属元素と化合物を形成する
ものであれば特に制限はなく、金属水酸化物(水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウ
ム、水酸化バリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、
水酸化マンガンなど)、金属塩化物(塩化カルシウム、
塩化マグネシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウ
ム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化アルミニウム、塩化鉄、塩化マンガンなど)、
マグネシウム、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウ
ム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウ
ム、フッ化アルミニウムなど)、金属臭化物(臭化カル
シウムなど)、金属ヨウ化物(ヨウ化カルシウム、ヨウ
化カリウム、ヨウ化銅など)、金属炭化物(炭化カルシ
ウムなど)、金属酸化物(酸化カルシウム、酸化マグネ
シウムなど)、炭酸金属塩(炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸リ
チウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アルミニ
ウムなど)、硫酸金属塩(硫酸カルシウムなど)、
酸金属塩(ケイ酸カルシウム、ヘキサフルオロケイ酸ナ
トリウムなど)などの無機金属化合物や、金属元素とモ
ノカルボン酸との化合物(酢酸カルシウム、酢酸銅、安
息香酸カルシウム、ステアリン酸カルシウムなど)、金
属元素とジカルボン酸との化合物(しゅう酸カルシウ
ム、酒石酸カルシウムなど)、金属元素とトリカルボン
酸との化合物(クエン酸カルシウムなど)などを挙げる
ことができる。
物は、1種であっても良いし、2種以上組み合わせても
良い。2種以上組み合わせる場合には、例えば水酸化カ
ルシウムと炭酸カルシウムとの混合物のように、同種の
金属元素を含有する化合物を組み合わせても良いし、例
えば、炭酸カルシウムと水酸化マグネシウムとの混合物
のように、異種の金属元素を含有する化合物を組み合わ
せても良い。
性および物性がより優れていることから、金属水酸化
物、金属フッ化物、金属塩化物、炭酸金属塩、金属酸化
物、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。特
に元素周期律表の2A族元素であるカルシウム、マグネ
シウム、ストロンチウム、バリウムの水酸化物、フッ化
物、塩化物、炭酸塩、あるいはこれらの混合物がより好
ましく、その中でもカルシウムの水酸化物、フッ化物、
塩化物、炭酸塩、酸化物、あるいはこれらの混合物が最
も好ましく用いられる。
るリン酸系金属化合物や非リン酸系金属化合物は、好ま
しい平均粒子径が100μm以下、より好ましくは50
μm以下、さらに好ましくは25μm以下である。平均
粒子径の測定は、アパタイト型化合物形成成分を純水あ
るいはアルコール類中に分散させ、レーザ回折/散乱式
粒度分布装置で測定する方法や、走査型電子顕微鏡(S
EM)による観察を用いて測定する方法によれば良い。
は、ポリアミド形成成分(原料)に、アパタイト型化合
物形成成分(原料)を配合し、次いでポリアミドの重合
とアパタイト型化合物の合成を行う方法であれば良い。
ポリアミドの重合とアパタイト型化合物の好ましい方法
は、ポリアミド形成成分とアパタイト型化合物形成成分
との配合物を加熱し、ポリアミド形成成分をアパタイト
型化合物形成成分の存在下に重合し、その後アパタイト
型化合物を合成する方法や、あるいはアパタイト型化合
物形成成分をポリアミド形成成分の存在下に反応させ、
その後ポリアミドを重合する方法である。
合物を40〜300℃の温度下で、ポリアミドの重合反
応およびアパタイト型化合物の合成反応を進行させる方
法であり、最も好ましい方法は、前記両形成成分の配合
物を加圧下、40〜300℃の温度下で、ポリアミドの
重合反応およびアパタイト型化合物の合成反応を同時並
行的に進行させる方法である。
の形成成分との配合方法としては、固体状のポリアミド
形成成分とアパタイト型化合物の形成成分を直接混合す
る方法、ポリアミド形成成分の水溶液とアパタイト型化
合物形成成分の水溶液や懸濁液とを配合する方法などの
いずれによっても良い。また、アパタイト型化合物の分
散性を向上させるために、必要に応じて、ポリアミド形
成成分やアパタイト型化合物形成成分に分散剤や錯化剤
などの化合物を添加しても良い。
限するものではなく、公知の分散剤を用いることができ
る。例えば、「分散・凝集の解明と応用技術,1992
年」(北原文雄監修・株式会社テクノシステム発行)の
232〜237ページに記載されているようなアニオン
系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性
剤、非イオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤など
を用いることができる。
イオン系界面活性剤を用いることが好ましく、特に、価
格および物性の観点から、クエン酸ナトリウム、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレ
イン酸などのオレフィン−無水マレイン酸共重合体、シ
ョ糖ステアリン酸エステルなどのショ糖エステル類など
を用いることがより好ましい。
する化合物であれば特に制限されることがなく、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三
酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエー
テルジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ク
エン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、エ
チレンジアミンなどの脂肪族アミン、尿素などを用いる
ことができる。これらの中でも、価格および物性の観点
からクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、
エチレンジアミン(en)が特に好ましい。
いることができる。例えば、11−アミノウンデカン酸
などの水に難溶な成分を形成成分とし、40〜300℃
で加熱し重縮合する方法、ε−カプロラクタムを形成成
分とし、その水溶液を必要に応じてモノカルボン酸など
の末端封鎖剤、あるいはε−アミノカプロン酸などの反
応促進剤を加えて、不活性ガスを流通させながら、40
〜300℃に加熱し重縮合するラクタム類の開環重縮合
法、ヘキサメチレンアジパミドなどのジアミン・ジカル
ボン酸を形成成分とし、その水溶液を40〜300℃の
温度下、加熱濃縮し、発生する水蒸気圧を常圧〜1.9
6Mpa(ゲージ圧)の間の圧力に保ち、最終的には圧
力を抜き常圧あるいは減圧し重縮合を行う熱溶融重縮合
法などを用いることができる。
や重縮合物の融点以下の温度で行う固相重合法、ジカル
ボン酸ハライド成分とジアミン成分とを溶液中で重縮合
させる溶液法なども用いることができる。これらの方法
は必要に応じて組合わせてもかまわない。また、重合形
態としては、バッチ式でも連続式でもかまわない。ま
た、重合装置も特に制限されるものではなく、公知の装
置、例えば、オートクレーブ型の反応器、タンブラー型
反応器、ニーダーなどの押出機型反応器などを用いるこ
とができる。
えば、ポリアミド樹脂組成物や多層成形品を用いて、広
角X線回折、赤外吸収スペクトル等で直接確認する方法
や、ポリアミド樹脂組成物や、多層成形品から分離した
ポリアミド樹脂層をフェノールなどのポリアミドが可溶
な溶媒に浸しポリアミド樹脂を溶出・分離し、残った成
分を広角X線回折、赤外吸収スペクトル等で確認する方
法などによれば良い。本発明のポリアミド多層成形品中
のポリアミド樹脂組成物層に含有されるアパタイト型化
合物は、結晶性アパタイト型化合物であっても、非晶性
アパタイト型化合物であってもかまわないが、物性の観
点から、結晶性アパタイト型化合物であることがより好
ましい。
は、ポリアミド樹脂組成物や多層成形品などの広角X線
回折を測定して確認することができる。また、ポリアミ
ド樹脂組成物や、多層成形品から分離したポリアミド樹
脂層などをフェノールなどのポリアミドが可溶な溶媒に
浸し、ポリアミド樹脂を溶出し、残った分離成分の広角
X線回折を測定して確認することもできる。
て、銅Kα(波長λ=0.1542nm)を用いて、前
記分離成分の広角X線回折を測定し、回折角(2θ)が
25.5〜26.5度に(002)面ピークが存在し、
さらに回折角(2θ)が32.5〜33.5度に(30
0)面ピークが存在することを確認すればよい。本発明
では、上記のように確認される結晶性アパタイト型化合
物であることが特に好ましい。
1〜50重量%である必要があり、より好ましくは2〜
45重量%、特に好ましくは5〜40重量%である。ア
パタイト型化合物の含有量は、例えば、ポリアミド樹脂
組成物や、多層成形品から分離したポリアミド樹脂層な
どをJIS R3420に従って強熱減量(Ig.lo
ss)を測定し、その重量減少量から求めることができ
る。
層成形品から分離したポリアミド樹脂層を十分乾燥した
後、白金皿に約1g秤量し、650±20℃の電気炉で
灰化し、冷却後、その重量を秤り、アパタイト型化合物
の含有量を定量する。アパタイト型化合物の含有量が
0.5重量%未満の場合には、アルコール、ガソリン、
水などのバリアー性の改良効果が本発明の目的を達成し
得る程に顕著でなく、一方50重量%を越えた場合に
は、成形加工性が低下する恐れがある。
る金属元素の比は、モル比にして0.9〜10.0であ
ることが好ましく、より好ましくは1.2〜5.0、特
に好ましくは、1.3〜2.0である。金属元素の定量
は、金属元素としてカルシウムの場合について具体的に
説明すると、まずポリアミド樹脂組成物や、多層成形品
から分離したポリアミド樹脂層0.5gを白金皿に秤量
し、電気炉を用いて500℃で炭化する。炭化物を冷却
後、それに塩酸5mlおよび純水5mlを加えヒーター
上で煮沸溶解する。再びこれを冷却し、純水を加え50
0mlとし、この試料中のカルシウムを高周波誘導結合
プラズマ(ICP)発光分析(特性波長317.933
nm)によって定量すればよい。
することにより、同様な方法で定量できる。一方、リン
の定量は、ポリアミド樹脂組成物や、多層成形品から分
離したポリアミド樹脂層0.5gを秤量し、これに濃硫
酸を20ml加え、ヒーター上で湿式分解し、冷却後、
過酸化水素5mlを加え、ヒーター上で加熱し、全量が
2〜3mlになるまで濃縮する。
し、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析(特性
波長213.618nm)によって定量すればよい。こ
のようにして求めた定量結果をもとに、リンに対する金
属元素のモル比を算出することができる。この比が0.
9未満の場合には、押出や成形加工時に気泡の混入や発
泡が起こりやすくなり、多層成形品の収率が低下する懸
念がある。また、この比が10.0を越えた場合には、
衝撃強度の低下が著しくなる恐れがある。
樹脂組成物は、アパタイト型化合物を含有し、ポリアミ
ドとアパタイト型化合物の界面が極めて良好に固着、接
着しているという特徴を持つ。アパタイト型化合物の合
成は、例えば水酸アパタイトを例にとると、一般的に
は、水酸化カルシウムとリン酸などとを約PH8の水溶
液中で反応させる湿式法、リン酸一水素カルシウムなど
を約200℃、1.47Mpaの高温高圧条件下で行う
水熱法などが用いられているが、このアパタイト型化合
物の合成条件はポリアミドの重合条件に、非常に似通っ
ている。
ち本発明のポリアミド多層成形品に用いるポリアミド組
成物は、ポリアミドの形成成分とアパタイトの形成成分
を混合し、ポリアミドの重合する過程のいずれかの段階
で、アパタイト型化合物の合成も行い、得られたもので
ある。このようにすることで、重合されていくポリアミ
ドと合成されていくアパタイト型化合物との両者間に、
イオン結合反応、吸着反応あるいはグラフト化反応など
の物理的、化学的相互作用が起こり、アパタイト型化合
物粒子の内部や表面部に、ポリアミド形成成分(原料)
やポリアミド成分が取り込まれる。
されたアパタイト型化合物は、マトリックスであるポリ
アミド中に、均一かつ微細に分散し、またポリアミドと
アパタイト型化合物との界面は、驚くべきほど良好に固
着、接着する。このため、ガソリン、水、ガソリンなど
の流路を妨げると推察され、従来にない優れたバリアー
性を発揮するのである。
ポリアミド樹脂組成物のマトリックスであるポリアミド
はフェノール溶媒に溶出するのに対して、前記反応生成
物(有機物)はフェノール溶媒に溶出・溶解しないとい
う性質を有する。すなわち、フェノール溶媒で溶出・溶
解させても、溶出・溶解せず、前記有機物はアパタイト
型化合物と共に残存する。
る前記フェノール溶媒に不溶な有機物は、アパタイト型
化合物100重量部あたり、0.5〜100重量部であ
ることが必要である。より好ましくは、1〜100重量
部、更には3〜100重量部、特に好ましくは4〜50
重量部である。前記有機物が、アパタイト型化合物10
0重量部あたり0.5重量部未満の場合には、得られる
多層成形品の衝撃強度の低下が大きくなる恐れがある。
また100重量部を越えた場合には、成形加工性が劣る
ことになる懸念がある。
分および/またはポリアミドがアパタイトと物理的、化
学的相互作用の結果、形成されるものであり、フェノー
ル溶媒に溶出し得ない性質を有するが、特にマトリック
スであるポリアミドとの固着、接着性がより向上する点
から、前記有機物の少なくとも一部はポリアミドである
ことが好ましい。また、前記有機物には、水が含有され
てもかまわない。
物を、例えば熱分解ガスクロマトグラフィーおよび該熱
分解成分のマススペクトル(MS)を測定することによ
り確認できる。また、分離したアパタイト型化合物の赤
外吸収スペクトル、核磁気共鳴(NMR)によっても確
認することができる。本発明者らの検討によれば、本発
明における前記有機物は、熱分解ガスクロマトグラフィ
ーおよび該分解成分のマススペクト(MS)や赤外吸収
スペクトルの測定結果から、ポリアミド形成成分、ポリ
アミド、あるいはこれらの反応生成物である。
90重量%フェノール水溶液で溶出した後、分離したア
パタイト型化合物の熱分解成分の中に、ポリアミド形成
成分やポリアミドなどの熱分解成分と一致する特徴的な
成分の存在を確認することにより行うことができる。
ン酸・ヘキサメチレンジアミン塩を用いた場合を例にと
ると、得られたポリアミド樹脂組成物や多層成形品から
分離したポリアミド樹脂層を90重量%フェノール水溶
液で溶出した後、分離したアパタイト型化合物の550
℃の熱分解成分に、シクロペンタノンを確認できれば、
前記有機物がアジピン酸を含有することを示し、またア
ジポニトリルを確認できれば、前記有機物がヘキサメチ
レンジアミンを含有することを示している。また、熱分
解成分にシクロペンタノンとアジポニトリルとを同時に
確認できれば、前記有機物がポリヘキサメチレンアジパ
ミド(ナイロン66)を含有することを示している。
下のような(a)アパタイト型化合物の分離操作、
(b)分離したアパタイト型化合物の熱減量率の測定、
(c)熱分解成分の測定による有機物の定量、を行うこ
とによって求めることができる。
リアミド樹脂組成物や、多層成形品から分離したポリア
ミド樹脂組成物10gを秤量し、90重量%フェノール
200mlと混合し、40℃で2時間攪拌し、遠心分離
器を用いて分離操作を行い、上澄み溶媒を除去する。さ
らに200mlのフェノールを加え、以後同様な溶解操
作と遠心分離器を用いた分離操作を4回繰り返し行う。
引き続き、99.5重量%エタノール200mlを加え
て、23℃で2時間攪拌し、遠心分離器を用いて分離操
作を行い、上澄み溶媒を除去する。この操作をさらに4
回繰り返した後、減圧乾燥器中で乾燥し、アパタイト型
化合物を得る。
量率(X(重量部/アパタイト型化合物100重量
部))の測定:得られたアパタイト型化合物5〜15m
gを秤量し、熱重量分析(TGA)装置により、30℃
から550℃まで99.9℃/minで昇温後、550
℃で1時間保持する。30℃における初期重量(W0)
と、550℃で1時間保持した後の最終重量(W1)を
用いて、下式に熱減量率Xを算出できる。 熱減量率X(重量部/アパタイト型化合物100重量
部)=(W0−W1)×100/W1
量:前記(a)により得られたアパタイト型化合物を1
〜10mg秤量し、熱分解ガスクロマトグラフィーによ
り、熱分解温度550℃、カラム温度50〜320℃
(昇温速度20℃/min)の条件下で測定する。得ら
れた熱分解ガスクロマトグラフィーのパイログラムを、
保持時間2min未満と2min以上に分けそのピーク
面積を算出する。2min以下の成分は二酸化炭素など
の低分子量成分であるため、この低分子量成分を全体か
ら差し引き、有機物の量とした。具体的には、それぞれ
の面積Sa(2min未満)とSb(2min以上)を
算出し、前記(b)の熱減量率Xを用いて、下式にて有
機物の量を算出する。 有機物の量(重量部/アパタイト型化合物100重量
部)=X・Sb/(Sa+Sb)
は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.1μm
以下である。本発明における平均粒子径は、電子顕微鏡
写真法により求めることができ、該平均粒子径は次のよ
うにして算出することができる。すなわち、ポリアミド
樹脂組成物や、多層成形品中のポリアミド樹脂組成物層
から切り出した超薄切片の透過型電子顕微鏡(TEM:
写真倍率2.5万倍)を撮影し、アパタイト型化合物の
粒子径di、粒子数niを求め、次式により平均粒子径を
算出する。 平均粒子径=Σdi・ni/Σni この場合、粒子径が球状とみなせない場合には、その短
径と長径を測定し、両者の和の1/2を粒子径とする。
また、平均粒子径の算出には最低2000個の粒子径を
測定する。
ミド樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損な
わない範囲で通常のポリアミドに用いられる充填剤、例
えばガラス繊維や炭素繊維などの無機繊維、マイカ、タ
ルク、粘土鉱物、アルミナ、シリカなどの無機フィラ
ー、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、ホウ酸亜鉛、すず酸亜鉛、ヒドロキシすず
酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、シアヌル酸メラミ
ン、サクシノグアナミン、ポリリン酸メラミン、硫酸メ
ラミン、フタル酸メラミン、芳香族系ポリフォスフェー
ト、複合ガラス粉末などの難燃剤、チタンホワイトなど
の顔料や着色剤、亜リン酸ソーダ、リン酸もしくは亜リ
ン酸エステルなどのリン系加工安定剤、ヒンダードフェ
ノールに代表される熱安定剤、ステアリン酸やパラフィ
ンワックスなどの滑剤、種々の可塑剤、耐候性向上剤や
帯電防止剤などの各種添加剤を含有させることができ
る。
わない範囲で、ポリアミド樹脂組成物に熱可塑性樹脂や
エラストマー、例えばポリブタジエン、ブタジエン−ス
チレン共重合体、アクリルゴム、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、天
然ゴムおよびこれらの無水マレイン酸などによる酸変性
物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−フ
ェニルマレイミド共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリエ
チレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートな
どのポリエステル樹脂、他のポリアミド樹脂、芳香族ポ
リエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフ
ェニレンスルフィド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂などを含有させても良い。
脂とを混合した形態で用いる場合には、ポリアミド樹脂
組成物の含有率が50重量%以上が好ましく、60重量
%以上がより好ましい。
記ポリアミド組成物層以外の層としては、フッ素系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂に可塑剤を
配合した樹脂からなる層が好ましい。
ロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PV
DF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が好ましく用い
られる。また、ポリクロロフルオロエチレン(PCTF
E)のように一部に塩素を含んだ樹脂や、エチレン等と
の共重合体であっても差し支えない。
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンーブテン
共重合体、エチレンーヘキセン共重合体、エチレンーオ
クテン共重合体、ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体、エチレンーメチルメタクリレート共重合
体、エチレンーエチルアクリレート、アイオノマー等が
好ましく用いられる。この中でも、物性、成形性などの
観点から、ポリエチレン系樹脂、すなわち低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンがよ
り好ましく用いられる。
工性、耐衝撃性の観点から、ASTM D1238に準
じ測定した、メルトインデックス(MI:190℃,
2.16Kg荷重)が好ましくは0.005〜10g/
minであり、より好ましくは0.01〜5g/mi
n、最も好ましくは0.03〜3g/minである。
樹脂とを用いて多層成形品とする場合、両樹脂の層の間
に、その接着性を向上させるために、変性ポリオレフィ
ン系樹脂の層を介在させても差し支えない。変性ポリオ
レフィン系樹脂とは、極性基を有する変性剤により、前
記ポリオレフィン系樹脂を変性したものである。変性剤
としては、公知のものであれば特に制限されることはな
いが、不飽和カルボン酸またはその誘導体、不飽和エポ
キシ化合物が好ましく用いられる。
は、アクリル酸、α−エチルアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマール酸、ハロゲン化マレイン酸、
シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒ
ドロフタル酸、ハロゲン化シトラコン酸、クロトン酸、
ハロゲン化クロトン酸、イタコン酸、ハロゲン化イタコ
ン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸、エンド−ビシクロ−[2、2,1]−5−ヘプテン
−2,3−ジカルボン酸、メチル−エンド−シス−ビシ
クロ−[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカル
ボン酸、エンド−ビシクロ−[2,2,1]−1,2,
2,2,7,7−ヘキサクロロ−2−ヘプテン−5,6
−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸や、それらの無
水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などを挙げる
ことができる。
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン
酸モノグリシジルエステル、イタコン酸ジグリシジルエ
ステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステ
ル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテ
ントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p−スチレ
ンカルボン酸グリシジルエステル、アリルグリシジルエ
ーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレ
ン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレ
ン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ
−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペ
ンテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ペンテ
ン、5,6−エポキシ−1−ヘキセンおよびビニルシク
ロヘキセンモノオキシドなどを挙げることができる。
は、溶融混練法および溶液法を挙げることができ、いず
れの方法によっても好ましく行うことができる。溶融混
練法の場合には、ポリオレフィン系樹脂、変性に用いる
不飽和カルボン酸またはその誘導体、および触媒を押出
機や二軸混練機等に投入し、150〜250℃の温度に
加熱して溶融しながら混練すればよい。一方、溶液法の
場合には、キシレン等の有機溶剤に上記物質を溶解し、
80〜140℃の温度で撹拌しながら変性する。
ラジカル重合用触媒が好ましく用いられる。例えば、過
酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化ジ−tert−
ブチル、過酸化アセチル、tert−ブチルペルオキシ安息
香酸、過酸化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオキ
シ酢酸、tert−ブチルペルオキシビバレート、2、5−
ジメチル−2、5−ジ−tert−ブチルペルオキシヘキシ
ン等の過酸化物類やアゾビスイソブチルニトリル等のジ
アゾ化合物等を好ましく使用することができる。なお、
触媒の添加量は、不飽和カルボン酸またはその誘導体1
00重量部に対して1〜100重量部とするのがよい。
用いる可塑剤としては、例えば、ベンゼンスルホン酸ブ
チルアミド、p−ヒドロキシ安息香酸と直鎖または分岐
アルコールとのエステルなどが好ましく用いられる。ま
た、本発明のポリアミド多層成形品を構成する層の少な
くとも1層に導電性カーボンブラックをさせても差し支
えない。導電性カーボンブラックの含有量としては、そ
の層の組成物に対して1〜50重量部が好ましく、3〜
30重量がより好ましい。導電性カーボンブラックとし
ては、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどが
挙げられるが、中でも良好な鎖状構造を有し、凝集密度
が大きいものが好ましい。
成物層の厚さは、成形品肉厚の1〜90%が好ましく、
より好ましくは1.5〜80%、更には5〜75%、最
も好ましくは15〜70%である。組成物層の厚さが9
0%を越えると多層成形品の柔軟性や低温衝撃性が損な
われ、1%未満であると有効なアルコール、ガソリン等
のバリアー性が損なわれ好ましくない。
には、例えば、構成する層の数または材料の数に対応す
る押出機より押し出された溶融樹脂を、一つの多層成形
品用ダイスに導入し、ダイス内又はダイスを出た直後に
各層を接着させ、その後通常の成形と同様にして得る方
法、また、一旦単層成形品を成形した後、その成形品の
外側または内側に他の層をコーティングする方法等を挙
げることができる。
しては、例えば、便座用温水タンクなどの各種温水タン
クなどのような日用品、ガソリンタンク、アルコールタ
ンク、フューエルチューブ、フューエルストレーナー、
ブレーキオイルタンク、クラッチオイルタンク、パワー
ステアリングタンク、クーラー用フレオンチューブ、フ
レオンタンク、キャニスター、エアークリーナー、吸気
系部品などの自動車部品や農薬用ボトル、飲料水用ボト
ル等の各種ボトル、エアーダクトやインテークマニホー
ルド等の多層成形品を例示できる。
例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を越え
ない限り、以下の実施例に制限されるものではない。な
お、以下の実施例、比較例において記載した物性評価
は、以下のように行った。
合物形成成分の特性 (1−1)アパタイト型化合物形成成分の含有量(重量
%) ポリアミド形成成分とアパタイト型化合物形成成分の配
合量から算出した。 (1−2)アパタイト型化合物形成成分のリンに対する
金属元素のモル比 アパタイト型化合物形成成分の配合量とその分子量か
ら、リンに対する金属成分のモル比を算出した。
求めた。装置は東ソー(株)製HLC−8020、検出
器は示差屈折計(RI)、溶媒はヘキサフルオロイソプ
ロパノール(HFIP)、カラムは東ソー(株)製TS
Kgel−GMHHR−Hを2本とG1000HHRを
1本用いた。溶媒流量は0.6ml/min、サンプル
濃度は、1〜3(mgサンプル)/1(ml溶媒)であ
り、フィルターでろ過し、不溶分を除去し、測定試料と
した。得られた溶出曲線をもとに、ポリメタクリル酸メ
チル(PMMA)換算により、重量平均分子量(Mw)
を算出した。
定量(重量%) ポリアミド樹脂組成物を100±20℃で8時間乾燥し
冷却する。組成物を白金皿に1g秤量し、650±20
℃の電気炉で灰化し、冷却後、その重量を秤り、アパタ
イト型化合物の含有量を定量した。
ムの場合につき説明するが、他の金属元素についても同
様にして求めることができる。ポリアミド樹脂組成物
0.5gを白金皿に秤量し、500℃電気炉で炭化す
る。冷却後、塩酸5mlおよび純水5mlを加えヒータ
ー上で煮沸溶解する。再び冷却し、純水を加え500m
lとした。装置はThermo JarrellAsh
製IRIS/IPを用いて、高周波誘導結合プラズマ
(ICP)発光分析により、波長317.933nmに
て定量した。
0.5gを秤量し濃硫酸を20ml加え、ヒーター上で
湿式分解した。冷却後、過酸化水素5mlを加え、ヒー
ター上で加熱し、全量が2〜3mlになるまで濃縮し
た。再び冷却し、純水で500mlとした。装置はTh
ermo Jarrell Ash製IRIS/IPを
用いて、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析に
より、波長213.618(nm)にて定量した。
型化合物100重量部) a)アパタイト型化合物の分離操作:ポリアミド樹脂組
成物10gを秤量し、90重量%フェノール200ml
と混合し、40℃で2時間攪拌し、遠心分離器〔国産遠
心器(株)製H103RLH〕を用いて20000rp
mで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒を除去した。
さらに200mlのフェノールを加え、以後同様な溶解
操作と遠心分離器を用いた分離操作を4回繰り返し行っ
た。引き続き、99.5重量%エタノール200mlを
加えて、23℃で2時間攪拌し、遠心分離器を用いて2
0000rpmで1時間、分離操作を行い、上澄み溶媒
を除去する。この操作をさらに4回繰り返した後、減圧
乾燥器中で80℃で12時間乾燥し、目的のアパタイト
型化合物を得た。
量率(X(重量部/アパタイト型化合物))測定:(2
−4)の(a)で得られたアパタイト型化合物10mg
を秤量し、熱重量分析(TGA)装置により熱減量率X
を求めた。装置は島津製作所製TGA−50、温度条件
としては、30℃から550℃まで99.9℃/min
で昇温後、550℃で1時間保持した。30℃における
初期重量(W0)と、550℃で1時間保持した後の最
終重量(W1)を用いて、下式により、有機物量を算出
した。 熱減量率X(重量部/アパタイト型化合物100重量
部)=(W0−W1)×100/W1
で得たアパタイト型化合物を3mg秤量し、以下の条件
で熱分解クロマトグラフィー(GC)および熱分解GC
/MSのパイログラムを得た。 ・熱分解 装置:フロンティア社ダブルショットパイロライザーP
Y−2010D 熱分解温度:550℃
90 カラム:J&W社製DURABOND DB−1(0.
25mmI.D.×30m、膜厚0.25μm) カラム温度:50℃→320℃(昇温速度20℃/mi
n) 注入口温度:320℃ 検出器温度:320℃ ・マススペクトル(MS) 装置:JEOL社製 AutoMS SystemII イオン化:EI(70V) 測定質量範囲:m/z=10〜400 温度:200℃
持時間2min未満と2min以上に分け、それぞれの
のピーク面積Sa(2min未満)とSb(2min以
上)を算出し、(2−4)の(b)で求めた熱減量率X
を用いて、下式にて有機物の量を算出した。 有機物の量(重量部/アパタイト型化合物100重量
部)=X・Sb/(Sa+Sb) また、マススペクトル(MS)から熱分解成分の同定を
行った。
収スペクトルを測定した。装置はPerkin Elm
er社製 1640、分解能は4cm-1で測定した。
合物の生成の確認 (2−4)の(a)で得たアパタイト型化合物のX線回
折を測定した。測定条件は以下のとうりである。 X線:銅Kα 波数:0.1542nm 管電圧:40KV 管電流:200mA 走査速度:4deg./min 発散スリット:1deg. 散乱スリット:1deg. 受光スリット:0.15mm
物性 (3−1)多層成形品(チューブ)の成形 多層成形品成型用装置として、内層用押出機、中間層用
押出機、および外層用押出機を備え、この3台の押出機
から吐出された樹脂をアダプターによって集めチューブ
状に成形するダイス、チューブを冷却し寸法制御するサ
イジングダイおよび引き取り機等からなる装置を用い、
内層用押出機のホッパーに内層用材料を、中間層用押出
機のホッパーに中間層用材料を、外層用押出機のホッパ
ーに外層用材料を投入し、断面の内径6mm、外径7m
mの多層成形品を作成した。尚、多層成形品押出成形の
設定温度は、用いる材料の中で最も高い融点を有する材
料の融点よりも更に20℃高い温度に設定した。
り破断点伸び(%) SAE J844に準じて行った。 (3−3)多層成形品(チューブ)の低温衝撃性 SAE J844に準じて行った。 (3−4)多層成形品(チューブ)の燃料透過性(g/
24hr) 30cmにカットしたチューブの片端を密栓し、内部に
市販ガソリンとメチルアルコールを1:1に混合したア
ルコールガソリンを入れ、残りの片端も密栓した後、全
体の重量を測定し、次いで試験チューブを60℃のオー
ブンに入れ、重量変化(g/24hr)を測定し燃料透
過性を評価した。
ンジアミン・アジピン酸等モル固体塩を用いた。該固体
塩を50℃の純水1.5Kgに溶解し、水溶液として用
いた。アパタイト型化合物形成成分として、平均粒子径
10μmリン酸一水素カルシウム二水和物(CaHPO
4・2H2O)の25重量%懸濁液を600g(リン酸一
水素カルシウム二水和物:純水=150g:450
g)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウム
(CaCO3)の25重量%懸濁液を232g(炭酸カ
ルシウム:純水=58g:174g)用いた。
ト型化合物形成成分の懸濁液とを、5リットルのオート
クレーブ中に仕込み、50℃の温度下、よく攪拌した。
用いた成分の量から、アパタイト型化合物形成成分の含
有量は12.2重量%、リンに対する金属元素の比はモ
ル比にして1.67と算出される。十分窒素で置換した
後、温度を50℃から270℃まで昇温した。この際、
オートクレーブ内の圧力は、ゲージ圧にして1.77M
paになるが、圧力が1.77Mpa以上にならないよ
う水を系外に除去しながら加熱を1時間続けた。
け、圧力を常圧まで降圧し、底部ノズルから生成物をス
トランド状に取り出し、水冷、カッティングし、ペレッ
トを得た。該ペレットを10リットルのタンブラー型の
反応器に入れ、200℃の温度下、5リットル/min
の窒素を常時流通させながら8時間保持した。オートク
レーブの加熱を止め、室温まで冷却し、ペレットを取出
した。該粉砕ポリマーをの重量平均分子量(Mw)は6
4000であり、灰化による測定から、アパタイト型化
合物の含有量は10.2重量%であった。さらに高周波
誘導結合プラズマ発光分析によるカルシウムとリンの定
量の結果、リンに対するカルシウムのモル比は1.67
と算出された。
型化合物の平均粒子径は0.32μmであった。90重
量%フェノール水溶液を用いた溶出・分離操作により得
られたアパタイト型化合物の広角X線回折の測定結果を
図1に示す。この図からわかるように、結晶性アパタイ
ト型化合物の生成を確認できる。また該溶出・分離操作
により得られたアパタイト型化合物は、熱重量分析によ
る熱減量率Xが6.50(重量部/アパタイト型化合物
100重量部)、熱分解ガスクロマトグラフィー(G
C)によるSb/(Sa+Sb)=0.80となり、有
機物の量は5.2(重量部/アパタイト100重量部)
と算出された。
結果から、アパタイト型化合物に残存する有機物の熱分
解成分の1つとして、シクロペンタノンが確認された。
さらに、赤外吸収スペクトルの観察から、比較例1には
見られない1548cm-1に有機物の存在を示すピーク
が確認された。ところで、この該赤外吸収スペクトルに
は、1416cm-1と1455cm-1に炭酸含有アパタ
イト型化合物であることを示すピークが同時に確認され
た。該ポリアミド樹脂組成物を外層として用い、中間層
に高密度ポリエチレンとポリアミド樹脂とに相溶性のあ
るマレイン酸変性ポリエチレンを用い、内層用に高密度
ポリエチレン(旭化成工業(株)製B770(MI=
0.16g/min))を用いて、多層成形品(チュー
ブ)を成形した。外層、中間層、内層の厚みはそれぞ
れ、0.6mm、0.2mm、0.2mmであった。多
層成形品(チューブ)の物性評価結果を表1に示す。
gと、平均粒子径25μmの太平化学産業(株)製ヒド
ロキシアパタイト1Kgを配合し、二軸押出機(東芝機
械(株)社製TEM35)にて温度280℃にて溶融混
練し、ノズルからストランド状に取り出した混練物を水
冷、カッティングし、ポリアミド樹脂組成物を得た。該
ポリアミド樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして
多層成形品(チューブ)を作製した。該ポリアミド樹脂
組成物の重量平均分子量は58000であった。灰化に
よる測定結果から、アパタイト型化合物の含有量は1
0.1重量%であった。
ンとカルシウムを定量した結果、リンに対するカルシウ
ムのモル比は1.66と算出された。透過型顕微鏡の観
察結果から、アパタイト型化合物の平均粒子径は3.0
μmであった。90重量%フェノールを用いた溶出・分
離操作により、得られたアパタイト型化合物の広角X線
回折結果を図3に示す。該アパタイト型化合物は、熱重
量分析による熱減量率Xが2.70(重量部/アパタイ
ト型化合物100重量部)、熱分解GC/MSによるS
b/(Sa+Sb)=0.08となり、有機物の量は
0.22(重量部/アパタイト型化合物100重量部)
と算出された。
ら、アパタイト型化合物に存在する有機物の熱分解成分
は、ポリアミド形成成分(ヘキサメチレンジアミンおよ
びアジピン酸)、ポリヘキサメチレンアジパミドの熱分
解成分と一致するものは確認できなかった。また、赤外
吸収スペクトルは、配合したアパタイト型化合物である
太平化学産業(株)製ヒドロキシアパタイトとほぼ同じ
スペクトルであり、有機物の存在を示すピークを確認す
ることができなかった。実施例1と同様にして、多層成
形品(チューブ)を成形した。多層成形品(チューブ)
の物性測定結果を表1に示す。
ト(リンに対するカルシウムのモル比1.67)を、減
圧条件下、80℃で乾燥後、熱重量分析の測定の結果、
熱減量率Xは2.23(重量/アパタイト型化合物10
0重量部)であった。熱分解GCの2分以上のパイログ
ラムには、ピークは全く検出されず、Sb/(Sa+S
b)=0.0となり、有機物の量は0.0(重量部/ア
パタイト型化合物100重量部)と算出された。
アジピン酸等モル固体塩1.2Kgと、ヘキサメチレン
ジアミン・イソフタル酸等モル固体塩0.3Kgとを用
いた。該固体塩に純水1.5Kgに加え溶解し、水溶液
として用いた以外は、実施例1と同様にして、多層成形
品(チューブ)を成形した。多層成形品(チューブ)の
物性測定結果を表1に示す。
ドデカン酸等モル固体塩1.5Kgを用いた。該固体塩
に純水1.5Kgに加え溶解し、水溶液として用いた以
外は、実施例1と同様にして、多層成形品(チューブ)
を成形した。多層成形品(チューブ)の物性測定結果を
表1に示す。
アジピン酸等モル固体塩1.2Kgと、ε−カプロラク
タム0.3Kgとを用いた。該固体塩に純水1.5Kg
に加え溶解し、水溶液として用いた以外は、実施例1と
同様にして、多層成形品(チューブ)を成形した。多層
成形品(チューブ)の物性測定結果を表1に示す。
Kgを用いた。純水1.0Kgに溶解し、水溶液として
用いた。アパタイト型化合物形成成分として、平均粒子
径10μmリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量
%懸濁液を600g(リン酸一水素カルシウム二水和
物:純水=150g:450g)、および平均粒子径
1.5μm重質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を2
32g(炭酸カルシウム:純水=58g:174g)用
いた。該ポリアミド形成成分とアパタイト型化合物形成
成分とを、5リットルのオートクレーブ中に仕込み、8
0℃の温度下、よく攪拌した。
7Mpaの加圧下で1時間撹拌した。その後放圧し、水
分をオートクレーブから除去しながら、常圧下、260
℃で8時間反応を行い、さらに51.6Kpaの減圧下
で1時間反応させた。反応終了後、底部ノズルから生成
物をストランド状に取り出し、水冷、カッティングを行
いペレットを得た。得られたペレットを80℃の窒素気
流中で24時間乾燥した。得られたペレットを用いて、
実施例1と同様にして、多層成形品(チューブ)を成形
した。物性測定結果を表1に示す。
1.5Kgを用いた。200gの純水を加え用いた。ア
パタイト型化合物形成成分として、平均粒子径10μm
リン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液を
600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=1
50g:450g)、および平均粒子径1.5μm重質
炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸カ
ルシウム:純水=58g:174g)用いた。該ポリア
ミド形成成分とアパタイト型化合物形成成分とを、5リ
ットルのオートクレーブ中に仕込み、100℃の温度
下、よく攪拌した。
5Mpaの加圧下で1時間撹拌した。その後放圧し、水
分をオートクレーブから除去しながら、常圧下、300
℃で4時間反応を行い、底部ノズルから生成物をストラ
ンド状に取り出し、水冷、カッティングを行いペレット
を得た。得られたペレットを80℃の窒素気流中で24
時間乾燥した。得られたペレットを用いて、実施例1と
同様にして、多層成形品(チューブ)を成形した。物性
測定結果を表1に示す。
ジピン酸等モル固体塩3.0Kgを用いた。アパタイト
型化合物形成成分として平均粒子径10μmのリン酸一
水素カルシウム二水和物を200g用いた。ポリアミド
形成成分とアパタイト型化合物形成成分とをヘンシェル
ミキサーで良く攪拌し、5リットルのオートクレーブ中
に仕込んだ。アパタイト型化合物形成成分の含有量は
6.3(重量%)、リンに対する金属元素の比はモル比
にして1.00と算出される。十分窒素で置換した後、
圧力をゲージ圧にして0.49Mpaに設定し、温度を
室温から190℃まで昇温し、その状態を2時間保っ
た。
ジ圧にして1.47Mpaになる。引続き圧力を0.0
49Mpaまで減圧し、温度を240℃に昇温し、その
状態を8時間保った。この一連の操作において、圧力を
0.049Mpaに保つために、生成する水は分縮器に
より除去した。冷却後、オートクレーブを開け、ポリマ
ーを取出し粉砕した。粉砕したポリマーは、80℃の窒
素気流中で24時間乾燥した。その後、小型2軸押出機
(東洋精機(株)製ラボプラストミルME型)を用い
て、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数70r
pm、押出レート4Kg/hrの条件でペレットにし、
80℃の窒素気流中で24時間乾燥した。
0000であった。灰化による測定結果から、アパタイ
ト型化合物の含有量は5.2重量%であった。高周波誘
導結合プラズマ発光分析によるカルシウムとリンの定量
の結果、リンに対するカルシウムのモル比は1.01と
算出された。透過型顕微鏡の観察結果からアパタイト型
化合物の平均粒子径は0.25μmであった。90重量
%のフェノール水溶液を用いた溶出・分離操作により得
られたアパタイト型化合物のX線回折結果を図2に示
す。
認できる。熱重量分析による熱減量率Xは5.67(重
量部/アパタイト100重量部)、熱分解GCによるS
b/(Sa+Sb)が0.72となり、有機物の量は
4.1(重量部/アパタイト100重量部)と算出され
た。熱分解GC/マススペクトルの解析結果から、アパ
タイト型化合物の熱分解成分に、アジポニトリルが確認
された。また、赤外吸収スペクトルの観察から、165
0cm-1に有機物の存在を示すピークが確認された。該
ペレットを用いて実施例1と同様にして、多層成形品
(チューブ)を成形した。得られた多層成形品(チュー
ブ)の物性測定結果を表2に示す。
mのリン酸一水素カルシウム二水和物100gを用いる
以外は、実施例7と同様にして多層成形品(チューブ)
を成形した。得られた多層成形品(チューブ)の物性測
定結果を表2に示す。
のリン酸一水素カルシウム二水和物10.5gを用いる
以外は、実施例7と同様にして多層成形品(チューブ)
を成形した。得られた多層成形品(チューブ)の物性測
定結果を表2に示す。
5Kgを純水1.5Kgに溶解した水溶液を3Kgの
み、すなわちポリアミド形成成分のみを、5リットルの
オートクレーブ中に仕込んだ。以後操作は実施例1と同
様な方法で行った。得られた多層成形品(チューブ)の
物性測定結果を表2に示す。
ンジアミン・アジピン酸等モル固体塩を用いた。該固体
塩を50℃の純水1.0Kgに溶解し、水溶液として用
いた。アパタイト型化合物形成成分として、平均粒子径
10μmリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%
懸濁液を1.0Kg(リン酸一水素カルシウム二水和
物:純水=250g:750g)、および平均粒子径
1.5μm重質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を3
87g(炭酸カルシウム:純水=97g:290g)用
いる以外は、実施例1と同様にして行った。得られた多
層成形品(チューブ)の物性測定結果を表2に示す。
ジアミン・アジピン酸等モル固体塩を、50℃の純水7
50gに溶解した水溶液を用いた。アパタイト型化合物
形成成分として、平均粒子径10μmリン酸一水素カル
シウム二水和物の25重量%懸濁液を1.5Kg(リン
酸一水素カルシウム二水和物:純水=375g:112
5g)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウ
ムの25重量%懸濁液を580g(炭酸カルシウム:純
水=145g:435g)用いる以外は、実施例1と同
様にして行った。得られた多層成形品(チューブ)の物
性測定結果を表2に示す。
ジアミン・アジピン酸等モル固体塩を、50℃の純水4
00gに溶解した水溶液を用いた。アパタイト型化合物
形成成分として、平均粒子径10μmリン酸一水素カル
シウム二水和物の25重量%懸濁液を2.0Kg(リン
酸一水素カルシウム二水和物:純水=500g:150
0g)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウ
ムの25重量%懸濁液を772g(炭酸カルシウム:純
水=193g:579g)用いた以外は、実施例1と同
様にして重合操作をおこなった。しかし、重合操作後、
底部からストランド状に抜き出すことを試みたがストラ
ンド状にできなかった。ポリマーを固まりとしてサンプ
リンクし、粉砕・乾燥し評価した。また、該粉砕品を用
いて多層成形を試みたが、成形品を得ることができなか
った。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
に分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム塩(第一工
業製薬(株)製セラモD−134)6gを添加し、また
平均粒子径0.25μm重質炭酸カルシウムの25重量
%懸濁液にポリアクリル酸アンモニウム塩2.32gを
添加後、それぞれの懸濁液を40℃の温度下、超音波処
理を30分間行った以外は、実施例1と同様にして行っ
た。得られたポリアミド樹脂組成物を90重量%のフェ
ノール水溶液を用いた溶出・分離操作により得られたア
パタイト型化合物の熱重量分析による熱減量率Xは1
4.7(重量部/アパタイト100重量部)、熱分解G
CによるSb/(Sa+Sb)が0.75となり、有機
物の量は11.0(重量部/アパタイト100重量部)
と算出された。
ら、アパタイト型化合物の熱分解成分に、シクロペンタ
ノンとアジポニトリルの両熱分解成分が確認された。ま
た、赤外吸収スペクトルの観察から、1550cm-1と
1650cm-1に有機物の存在を示すピークが確認され
た。該ポリアミド樹脂組成物を内層として用いた。中間
層および外層に可塑剤(ベンゼンスルホン酸ブチルアミ
ド)を10重量%含有するNy12(重量平均分子量
(Mw)が70000)を用いた。内層の厚みを0.5
mm、中間層と外層の合計の厚みを0.5mmになるよ
うに多層成形品(チューブ)を成形した。得られた多層
成形品(チューブ)の物性測定結果を表3に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
に分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム塩(第一工業
製薬(株)製シャロールAN−103P)6gを添加
し、また平均粒子径0.25μm重質炭酸カルシウムの
25重量%懸濁液にポリアクリル酸ナトリウム塩2.3
2gを添加後、それぞれの懸濁液を60℃の温度下、ホ
モジナイザーによる処理を10分間行った以外は、実施
例11と同様にして行った。得られた多層成形品(チュ
ーブ)の物性測定結果を表3に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
に分散剤としてクエン酸ナトリウム塩(昭和化工(株)
製)1.2gを添加し、また平均粒子径0.25μm重
質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液にクエン酸ナトリ
ウム塩0.46gを添加後、それぞれの懸濁液を40℃
の温度下、超音波処理を30分間行った以外は、実施例
11と同様にして行った。得られた多層成形品(チュー
ブ)の物性測定結果を表3に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
に分散剤としてショ糖ステアリン酸エステル(第一工業
製薬(株)DKエステル)6gを添加し、また平均粒子
径0.25μm重質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液
にショ糖ステアリン酸エステル2.32gを添加後、そ
れぞれの懸濁液を60℃の温度下、ホモジナイザー処理
を10分間行った以外は、実施例11と同様にして行っ
た。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を
表3に示す。
0.15mmにした以外は、実施例11と同様にして行
った。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果
を表3に示す。
0.05mmにした以外は、実施例11と同様にして行
った。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果
を表3に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、および平均粒子径1.5μm重
質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を104g(炭酸
カルシウム:純水=26g:78g)用いる以外は実施
例11と同様にして行った。得られた多層成形品(チュ
ーブ)の物性測定結果を表4に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を469g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
117g:351g)、および平均粒子径1.5μm重
質炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸
カルシウム:純水=58g:174g)用いる以外は実
施例11と同様にして行った。得られた多層成形品(チ
ューブ)の物性測定結果を表4に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を100g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
25g:75g)、および平均粒子径1.5μm重質炭
酸カルシウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸カル
シウム:純水=58g:174g)用いる以外は実施例
11と同様にして行った。得られた多層成形品(チュー
ブ)の物性測定結果を表4に示す。
水リン酸一水素カルシウム(CaHPO4)の25重量
%懸濁液を600g(無水リン酸一水素カルシウム:純
水=150g:450g)、および平均粒子径10μm
水酸化カルシウム(Ca(OH)2)の25重量%懸濁
液を216g(水酸化カルシウム:純水=54g:16
2g)用いた以外は実施例1と同様にして行った。得ら
れた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表5に示
す。
酸三カルシウム(Ca 3(PO4)2)の25重量%懸濁
液を600g(リン酸三カルシウム:純水=150g:
450g)、および平均粒子径10μm水酸化カルシウ
ムの25重量%懸濁液を60g(水酸化カルシウム:純
水=12g:48g)用いた以外は実施例1と同様にし
て行った。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定
結果を表5に示す。
ン酸二水素カルシウム(CaH2P2O7)の25重量%
懸濁液を600g(二リン酸二水素カルシウム:純水=
150g:450g)、および平均粒子径10μm水酸
化カルシウムの25重量%懸濁液を400g(水酸化カ
ルシウム:純水=100g:300g)用いた以外は実
施例1と同様にして行った。得られた多層成形品(チュ
ーブ)の物性測定結果を表5に示す。
酸二水素カルシウム一水和物(Ca(HPO4)2・H2
O)の25重量%懸濁液を300g(リン酸二水素カル
シウム一水和物:純水=75g:225g)、および平
均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウムの25重量%懸
濁液を288g(炭酸カルシウム:純水=72g:21
6g)用いた以外は実施例1と同様にして行った。得ら
れた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表5に示
す。
ン酸カルシウム(Ca 2P2O7)の25重量%懸濁液を
600g(二リン酸カルシウム:純水=150g:45
0g)、および平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシウ
ムの25重量%懸濁液を320g(炭酸カルシウム:純
水=80g:240g)用いた以外は実施例1と同様に
して行った。得られた多層成形品(チューブ)の物性測
定結果を表5に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質炭酸
カルシウムの25重量%懸濁液を220g(炭酸カルシ
ウム:純水=55g:165g)、および平均粒径5.
0μmフッ化カルシウム(CaF2)の25重量%懸濁
液を10g(フッ化カルシウム:純水=2.5g:7.
5g)を用いた、実施例1と同様な重合・払い出し操作
によりポリアミド樹脂組成物を得た。
た、内層としては、フッ素系樹脂(セントラル硝子
(株)製 セフラルソフトG180)、中間層として
は、フッ素系樹脂(セントラル硝子(株)製 セフラル
ソフトG180)と可塑剤(ベンゼンスルホン酸ブチル
アミド)を10重量%含有したNy612(重量平均分
子量(Mw)60000)を1:1でブレンドした樹脂
を用いた。外層、中間層および内層の厚みは、それぞれ
0.6mm、0.2mmおよび0.2mmであった。得
られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表6に
示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質炭酸
カルシウムの25重量%懸濁液を176g(炭酸カルシ
ウム:純水=44g:132g)、および平均粒径5.
0μmフッ化カルシウム(CaF2)の25重量%懸濁
液を44g(フッ化カルシウム:純水=11g:33
g)を用いた以外は実施例24と同様にして行った。得
られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表6に
示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質炭酸
カルシウムの25重量%懸濁液を200g(炭酸カルシ
ウム:純水=50g:150g)、および平均粒径5.
0μm塩化カルシウム(CaCl2)の25重量%懸濁
液を36g(塩化カルシウム:純水=9g:27g)を
用いた以外は実施例24と同様にして行った。得られた
多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表6に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質炭酸
カルシウムの25重量%懸濁液を200g(炭酸カルシ
ウム:純水=50g:150g)、および平均粒径10
μm炭酸ストロンチウム(SrCO3)の25重量%懸
濁液を48g(炭酸ストロンチウム:純水=12g:3
6g)を用いた以外は実施例24と同様にして行った。
得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表6
に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質炭酸
カルシウムの25重量%懸濁液を200g(炭酸カルシ
ウム:純水=50g:150g)、および平均粒径10
μm炭酸バリウム(BaCO3)の25重量%懸濁液を
64g(炭酸バリウム:純水=16g:48g)を用い
た以外は実施例24と同様にして行った。得られた多層
成形品(チューブ)の物性測定結果を表6に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を540g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
135g:405g)、平均粒子径5.0μmリン酸マ
グネシウム第二・三水和物(MgHPO4・3H2O)の
25重量%懸濁液を60g(リン酸マグネシウム第二・
三水和物:純水=15g:45g)、平均粒子径10μ
m重質水酸化カルシウムの25重量%懸濁液を172g
(水酸化カルシウム:純水=43g:129g)、を用
いた以外は実施例24と同様にして行った。得られた多
層成形品(チューブ)の物性測定結果を表6に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径10μm水酸化カル
シウムの25重量%懸濁液を160g(水酸化カルシウ
ム:純水=40g:120g)、および平均粒径10μ
m塩化鉄(II)四水和物(FeCl2・4H2O)の25
重量%懸濁液を32g(塩化鉄(II)四水和物:純水=
8g:24g)を用いた以外は実施例24と同様にして
行った。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結
果を表7に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径10μm水酸化カル
シウムの25重量%懸濁液を160g(水酸化カルシウ
ム:純水=40g:120g)、および平均粒径10μ
m塩化鉄(III)六水和物(FeCl3・6H2O)の2
5重量%懸濁液を44g(塩化鉄(III)六水和物:純
水=11g:33g)を用いた以外は実施例24と同様
にして行った。得られた多層成形品(チューブ)の物性
測定結果を表7に示す。
mリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液
を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=
150g:450g)、平均粒子径10μm水酸化カル
シウムの25重量%懸濁液を160g(水酸化カルシウ
ム:純水=40g:120g)、および平均粒径10μ
mヨウ化銅(CuI)の25重量%懸濁液を32g(ヨ
ウ化銅:純水=8g:24g)を用いた以外は実施例2
4と同様にして行った。得られた多層成形品(チュー
ブ)の物性測定結果を表7に示す。
0μmリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸
濁液を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純
水=150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質
炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸カ
ルシウム:純水=58g:174g)を用いた以外は実
施例1と同様にして行った。透過型顕微鏡の観察結果か
ら、アパタイト型化合物の平均粒子径は0.52μmで
あった。得られた多層成形品(チューブ)の物性測定結
果を表8に示す。
0μmリン酸一水素カルシウム二水和物の25重量%懸
濁液を600g(リン酸一水素カルシウム二水和物:純
水=150g:450g)、平均粒子径1.5μm重質
炭酸カルシウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸カ
ルシウム:純水=58g:174g)を用いた以外は実
施例1と同様にして行った。多層成形品(チューブ)の
透過型顕微鏡の観察結果から、アパタイト型化合物の平
均粒子径は0.88μmであった。得られた多層成形品
(チューブ)の物性測定結果を表8に示す。
ンジアミン・アジピン酸等モル固体塩を、50℃の純水
1.5Kgに溶解した水溶液を用いた。アパタイト型化
合物形成成分として、平均粒子径3.0μmリン酸一水
素カルシウム二水和物の25重量%懸濁液を600g
(リン酸一水素カルシウム二水和物:純水=150g:
450g)、及び平均粒子径1.5μm重質炭酸カルシ
ウムの25重量%懸濁液を232g(炭酸カルシウム:
純水=58g:174g)用いた。
物形成成分とを、5リットルのオートクレーブ中に仕込
み、さらに錯化剤として、エチレンジアミン四酢酸(E
DTA)を6g添加し、50℃の温度下、よく撹拌し
た。以後の重合・払い出し操作は実施例1と同様にして
行った。該ポリアミド樹脂組成物を中間層として用い
た。また、内層としては、導電性カーボンブラック(ラ
イオン油脂(株)製 ケッチェンブラックEC600D
J)を5重量%含有するNy612(重量平均分子量
(Mw)60000)を用い、また外層としては可塑化
剤(ベンゼンスルホン酸ブチルアミド)10重量%を含
有するNy66/6I(重量平均分子量(Mw)700
00)を用いた。得られた多層成形品(チューブ)の物
性測定結果を表9に示す。
gの代わりに、エチレンジアミン(en)1.3gを用
いる以外は、実施例35と同様にして行った。得られた
多層成形品(チューブ)の物性測定結果を表9に示す。
よび物性 (4−1)多層成形品(燃料タンク)の成形 MI=0.03g/10minの高密度ポリエチレン
(HDPE)を外層および内層に用い、2.0wt%無
水マレイン変性高密度ポリエチレン(変性HDPE)を
HDPE層とポリアミド樹脂組成物層との接着層として
用いた。具体的には、HDPE(外層)/変性HDPE
(接着層)/ポリアミド樹脂組成物(バリアー層)/変
性HDPE(接着層)/HDPE(内層)の3種5層の
構造を有する多層プラスチックから構成され燃料タンク
を、3種5層のブロー成形機を用いて成形した。タンク
の容積は、50リットルである。
温衝撃性(無破壊高さ)。 得られた燃料タンクに50kgのエチレングリコールを
注入し、密閉して−40℃の雰囲気下に12時間保持し
た後に取り出し、このタンクを鉛直方向に自然落下させ
て割れや変形等が起こる高さを測定した。 ○割れや変形が生じた高さが10m以上 △割れや変形が生じた高さが8m以上10m未満 ×割れや変形が生じた高さが8m未満
ソリン透過性 燃料タンクに25リットルのガソリンを注入し、密封し
て40℃の窒素雰囲気下に60日放置した後のタンク全
体の重量を初期重量とした。次いで、更に40℃の窒素
雰囲気下で30日放置後のタンク全体の重量を測定し、
初期重量と、その重量の差を算出し、30日間の減少量
を求めた。、該30日間の減少量を30日で除して求ま
る、1日当たりの平均的な減少量をガソリン透過量とし
た。 ○ガソリン透過量が0.1g/day未満 ×ガソリン透過量が0.1g/day以上
混練機に溶融混練し、これをHDPE60重量%に対し
バリ40重量%の割合で混入した。得られた樹脂混合物
を、多層プラスチック製燃料タンクの最内外層用の材料
としてHDPEの代わりに用いて、上記同様に多層プラ
スチック製燃料タンクを成形した。得られたリサイクル
燃料タンクについて、HDPE中の上記ポリアミド樹脂
組成物のタンクの低温衝撃性を評価した。
バリアー層として用いた。得られた成形品は、該バリア
ー層の厚みが100μm、接着層が50μmであり、ま
た成形品の全厚み(外層+接着層+バリアー層+内層)
を5000μmの多層成形品(燃料タンク)であった。
物性測定結果を表10に示す。
外は、実施例37と同様にして行った。得られた多層成
形品(燃料タンク)の物性測定結果を表10に示す。
37と同様にして行った。得られた多層成形品(燃料タ
ンク)の物性測定結果を表10に示す。
トリックスであるポリアミド中に均一にかつ微細に分散
し、かつその界面においてポリアミドに極めて良好に固
着、接着しているアパタイト型化合物を含有するポリア
ミド樹脂組成物からなる成形品である。従って、本発明
のポリアミド多層成形品は、アルコール/ガソリン混合
燃料等の壁面透過量が少なく、かつ引張伸度、低温衝撃
性に優れた材料であり、機械工業部品、電子電気部品な
どの多層成形を必要とする分野の産業用成形品として非
常に有用であることが期待される。
組成物から分離したアパタイト型化合物の広角X線回折
測定結果である。
組成物から分離したアパタイト型化合物の広角X線回折
測定結果である。
組成物から分離したアパタイト型化合物の広角X線回折
測定結果である。
広角X線回折測定結果である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリアミド50〜99.5重量%と、フ
ェノール溶媒に不溶な有機物を含有するアパタイト型化
合物0.5〜50重量%からなり、該有機物がアパタイ
ト型化合物100重量部あたり0.5〜100重量部で
あるポリアミド組成物を有する多層成形品であり、該組
成物の厚さが成形品肉厚の1〜90%であることを特徴
とするポリアミド多層成形品。 - 【請求項2】 ポリアミド形成成分50〜99.5重量
%と、ポリアミドの重合条件下でアパタイト型化合物を
形成し得るアパタイト型化合物形成成分0.5〜50重
量%とを配合し、ポリアミドの重合反応およびアパタイ
ト型化合物の合成反応を進行させて得られるポリアミド
樹脂組成物を有する多層成形品であり、該組成物の厚さ
が成形品肉厚の1〜90%であることを特徴とするポリ
アミド多層成形品。
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1999
- 1999-11-26 JP JP33531499A patent/JP3327275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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