JP3326972B2 - ガス浸炭窒化処理の炉気制御方法および装置 - Google Patents

ガス浸炭窒化処理の炉気制御方法および装置

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JP3326972B2
JP3326972B2 JP17373194A JP17373194A JP3326972B2 JP 3326972 B2 JP3326972 B2 JP 3326972B2 JP 17373194 A JP17373194 A JP 17373194A JP 17373194 A JP17373194 A JP 17373194A JP 3326972 B2 JP3326972 B2 JP 3326972B2
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武史 磯谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス浸炭窒化処理にお
いて、熱処理炉内のアンモニアの残留ガス量に基づき予
め実験的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガ
ス濃度と被処理材中の窒素濃度との相関を考慮して、前
記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を制御
して、前記被処理材の窒素濃度を制御するガス浸炭窒化
処理の炉気制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガス浸炭窒化処理は、図8に示す
ように被処理材Wが載置され、温度および供給ガスその
他の制御がなされた熱処理炉R内において、浸炭処理を
行った後、一定量のアンモニアガスを供給して前記浸炭
処理より低い温度で行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガス浸炭窒
化処理は、一定量のアンモニアガスを前記熱処理炉R内
に供給して行うものであったので、前記熱処理炉R内の
アンモニアの残留ガスの濃度および前記被処理材W中の
窒素濃度を検出して、それに応じた制御がなされていな
いので、前記熱処理炉R内のアンモニアの残留ガスおよ
び前記被処理材W中の窒素濃度を精確に制御出来ず、前
記被処理材Wの品質を十分保証することが出来ないとい
う問題が有った。
【0004】そこで本発明者らは、熱処理炉内のアンモ
ニアの残留ガス量に基づき予め実験的に求めた前記熱処
理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と被処理材中の窒素
濃度との相関を考慮して、前記熱処理炉内に供給するア
ンモニアの供給量を制御して、前記被処理材の窒素濃度
を制御するという本発明の技術的思想に着眼し、さらに
研究開発を重ねた結果、前記熱処理炉内のアンモニアの
残留ガスおよび前記被処理材中の窒素濃度の精確な制御
を可能にし、前記被処理材の品質を充分保証するという
目的を達成する本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)のガス浸炭窒化処理の炉気制御方法は、
ス浸炭窒化処理用の熱処理炉内のアンモニアの残留ガス
を含む炉内ガスを導出し、導出されアンモニアガス分析
計内に導入されたアンモニアの残留ガスの濃度を検出
し、前記検出したアンモニアの残留ガス濃度に従い予め
実験的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス
濃度と被処理材中の窒素濃度との相関に基づき、前記被
処理材中の窒素濃度を演算し、 演算された窒素濃度と目
標窒素濃度とを比較して、前記熱処理炉内に供給するア
ンモニアガスの供給量を制御して、前記被処理材中の窒
素濃度を制御するものである。
【0006】本発明(請求項2に記載の第2発明)のガ
ス浸炭窒化処理の炉気制御方法は、ガス浸炭窒化処理用
の熱処理炉に供給されているアンモニアのガス供給量を
検出し、前記検出したアンモニアの残留ガス量に従い予
め実験的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガ
ス濃度と被処理材中の窒素濃度との相関に基づき、前記
被処理材中の窒素濃度を演算し、演算された窒素濃度と
目標窒素濃度とを比較して、検出された前記アンモニア
ガスの供給量を考慮して前記熱処理炉内に供給するアン
モニアガスの供給量を制御するものである。
【0007】本発明(請求項3に記載の第3発明)のガ
ス浸炭窒化処理の炉気制御方法は、前記第2発明におい
て、前記アンモニアの供給量を、予め実験的に求めた前
記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理
炉へのアンモニアガスの供給量との相関も考慮して決定
するものである。
【0008】本発明(請求項4に記載の第4発明)のガ
ス浸炭窒化処理の炉気制御方法は、前記第3発明におい
て、前記熱処理炉内の温度を検出し、前記アンモニアガ
スの供給量を、検出した前記熱処理炉内の温度を考慮し
て決定するものである。
【0009】本発明(請求項5に記載の第5発明)のガ
ス浸炭窒化処理の炉気制御方法は、前記第4発明におい
て、前記検出したアンモニアの残留ガス量が予め設定し
た上限および下限を越えた場合は制御を停止するもので
ある。
【0010】本発明(請求項6に記載の第6発明)のガ
ス浸炭窒化処理の炉気制御装置は、ガス浸炭窒化処理用
の熱処理炉に供給されているアンモニアガスの流量を検
出する流量計と、前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガ
スを含む炉内ガスをガス導出管によって導出し、導出さ
れアンモニアガス分析計内に導入されたアンモニアの残
留ガスの濃度を検出するものであって、光源と検出セル
との間に試料セルと比較セルとを配置して、吸収される
赤外線の波長と吸収量より、前記導出されたアンモニア
の残留ガスの濃度を測定する赤外線方式のアンモニアガ
ス分析計、または熱フィラメントによりガスをイオン化
し、電界を通して加速して、磁界セクタによりイオンの
方向を変え、ファラデーカップによって検出して、検出
位置と量により定量的にガス濃度を測定するアンモニア
ガス分析計の少なくともいずれかのアンモニアガス分析
計と、前記熱処理炉内の温度を検出する温度センサと、
前記検出したアンモニアの残留ガス量に従い、予め実験
的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度
と被処理材中の窒素濃度との相関および前記熱処理炉内
のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理炉へのアンモ
ニアガスの供給量との相関に基づき、前記検出された前
記熱処理炉内の温度を考慮して、前記被処理材中の窒素
濃度を演算し、演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを
比較して、前記被処理材中の窒素濃度を制御するために
前記熱処理炉内に供給されているアンモニアガスの供給
量を制御する制御信号を出力するコントローラと、前記
コントローラからの制御信号に基づきアンモニアガスの
供給量を制御する流量制御弁とから成るものである。
【0011】
【作用】上記構成より成る第1発明のガス浸炭窒化処理
の炉気制御方法は、ガス浸炭窒化処理用の前記熱処理炉
内のアンモニアの残留ガスを含む炉内ガスを導出し、導
出されアンモニアガス分析計内に導入されたアンモニア
の残留ガスの濃度を検出し、前記検出したアンモニアの
残留ガス濃度に従い予め実験的に求めた前記熱処理炉内
のアンモニアの残留ガス濃度と被処理材中の窒素濃度と
の相関に基づき、前記被処理材中の窒素濃度を演算し、
演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを比較して、前記
熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を制御し
て、前記被処理材中の窒素濃度を制御する。
【0012】上記構成より成る第6発明のガス浸炭窒化
処理の炉気制御装置は、前記流量計が、ガス浸炭窒化処
理用の前記熱処理炉に供給されているアンモニアガスの
流量を検出し、前記アンモニアガス分析計を構成する赤
外線方式のアンモニアガス分析計が、光源と検出セルと
の間に試料セルと比較セルとを配置して、吸収される赤
外線の波長と吸収量より、前記ガス導出管によって導入
されたアンモニアの残留ガスの濃度を測定する、または
アンモニアガス分析計が、熱フィラメントにより前記ガ
ス導出管によって導入されたアンモニアの残留ガスをイ
オン化し、電界を通して加速して、磁界セクタによりイ
オンの方向を変え、ファラデーカップによって検出し
て、検出位置と量により定量的にガス濃度を測定するこ
とにより、前記ガス導出管によって導出されたアンモニ
アガス分析計内に導入されたアンモニアの残留ガスの濃
度を検出し、前記温度センサが、前記熱処理炉内の温度
を検出し、前記コントローラが、前記検出したアンモニ
アの残留ガス量に従い、予め実験的に求めた前記熱処理
炉内のアンモニアの残留ガス濃度と被処理材中の窒素濃
度との相関および前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガ
ス濃度と前記熱処理炉へのアンモニアガスの供給量との
相関に基づき、前記検出された前記熱処理炉内の温度を
考慮して、前記被処理材中の窒素濃度を演算し、演算さ
れた窒素濃度と目標窒素濃度とを比較して、前記被処理
材中の窒素濃度を制御するために前記熱処理炉内に供給
されているアンモニアガスの供給量を制御する制御信号
を出力し、前記流量制御弁が、前記コントローラからの
制御信号に基づきアンモニアガスの供給量を制御して、
前記被処理材中の窒素濃度を制御するものである。
【0013】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明のガス浸炭窒
化処理の炉気制御方法は、ガス浸炭窒化処理用の前記熱
処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と被処理材中の窒
素濃度との相関に基づき、前記被処理材中の窒素濃度を
演算し、演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを比較し
て、検出した前記熱処理炉から導出されアンモニアガス
分析計内に導入されたアンモニアの残留ガス濃度に応じ
て前記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を
制御して、前記被処理材中の窒素濃度を制御するので、
前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガスおよび前記被処
理材中の窒素濃度の精確な制御を可能にし、前記被処理
材の品質を充分保証するという効果を奏する。
【0014】上記作用を奏する第6発明のガス浸炭窒化
処理の炉気制御装置は、前記コントローラが、前記アン
モニアガス分析計を構成するいずれかのアンモニアガス
分析計によって前記ガス導出管により導出されたアンモ
ニアガス分析計内に導入されたアンモニアの残留ガスの
濃度に従い、予め実験的に求めた前記熱処理炉内のアン
モニアの残留ガス濃度と被処理材中の窒素濃度との相関
および前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と前
記熱処理炉へのアンモニアガスの供給量との相関に基づ
き、前記検出された前記熱処理炉内の温度を考慮して、
前記被処理材中の窒素濃度を演算し、演算された窒素濃
度と目標窒素濃度とを比較して、前記被処理材中の窒素
濃度を制御するために前記熱処理炉内に供給されている
アンモニアガスの供給量を制御する制御信号を出力し、
前記流量制御弁が、前記コントローラからの制御信号に
基づきアンモニアガスの供給量を制御して、前記被処理
材中の窒素濃度を制御するので、前記熱処理炉内のアン
モニアの残留ガスおよび前記被処理材中の窒素濃度の一
層精確な制御を可能にし、前記被処理材の品質を充分保
証するという効果を奏する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例につき、図面を用いて説
明する。
【0016】(第1実施例)本第1実施例のガス浸炭窒
化処理の炉気制御方法および装置は、図1ないし図6に
示すようにガス浸炭窒化処理用の熱処理炉1に供給され
ているアンモニアガスの流量を検出する流量計2と、前
記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス量を検出するア
ンモニアガス分析計3と、前記熱処理炉1内の温度を検
出する温度センサ4と、前記検出したアンモニアの残留
ガス量に従い、予め実験的に求めた前記熱処理炉1内の
アンモニアの残留ガス濃度と被処理材10中の窒素濃度
との相関および前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガ
ス濃度と前記熱処理炉1へのアンモニアガスの供給量と
の相関に基づき、前記検出された前記熱処理炉1内の温
度を考慮して、前記被処理材10中の窒素濃度を制御す
るために前記熱処理炉1内に供給されているアンモニア
ガスの供給量を制御する制御信号を出力するコントロー
ラ5と、前記コントローラ5からの制御信号に基づきア
ンモニアガスの供給量を制御する流量制御弁6とから成
るものである。
【0017】前記熱処理炉1は、図1および図2に示す
ように炉壁11に包囲されており、トランスミッション
の歯車その他の被処理材10が棚に多数載置され、C2
2、N2 、H2 、CO、CO2 等のRXガスと、アン
モニアガスNH3 と、C4 10の混合ガスが導入され、
結果としてCOと、H2 と、N2 のガス成分が充填され
ている。
【0018】前記流量計2は、図1に示すようにアンモ
ニアガスのタンク(図示せず)と前記熱処理炉1とを連
絡するアンモニアガス供給配管20に配設され、熱処理
炉1に供給されているアンモニアガスの流量を検出し得
る構成より成る。
【0019】前記アンモニアガス分析計3は、図1に示
すように前記熱処理炉1内にガス導出管30が挿入さ
れ、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガスを含む炉
ガスが導出され、図3に示すように光源31と検出セ
ル32との間に試料セル33と比較セル34とを配置し
て、吸収される赤外線の波長と吸収量より、前記導出さ
れたアンモニアの残留ガスの濃度を精確に測定し得る構
成より成る。
【0020】前記温度センサ4は、図1に示すように前
記熱処理炉1内に挿入された例えば熱伝対センサによっ
て構成され、前記熱処理炉内の温度を測定し、温度信号
を出力し得る構成より成る。
【0021】前記コントローラ5は、コンピュータ50
によって構成され、図4に一例を示す予め実験的に求め
た前記熱処理炉1(例えば容積1.3m3 )内のアンモ
ニアの残留ガス濃度と被処理材10中の窒素濃度との相
関線図および図5(A)ないし図5(C)に一例を示す
異なった温度における前記熱処理炉1内のアンモニアの
残留ガス濃度と前記熱処理炉1へのアンモニアガスの供
給量との相関線図に対応するデータがROMに予め格納
されている。
【0022】前記コントローラ5のROMには、図6に
示すような浸炭処理、浸炭窒化処理、および焼入れの処
理パターンが予め格納されており、各処理時において各
部に必要な制御信号を出力して最適制御が行われるよう
に構成されている。すなわち、本第1実施例の一例にお
ける前記浸炭処理においては900℃で2時間処理さ
れ、前記浸炭窒化処理においては若干温度が下げられ8
50℃で30分処理され、次に急冷して焼入れ処理を行
うものである。
【0023】前記コントローラ5は、前記ROMに予め
格納されている制御プログラムに従い、前記流量計2と
前記アンモニアガス分析計3および前記温度センサ4か
ら出力される信号をI/Oを介して取込み、これらの各
信号に基づき前記ROMに予め格納された前記予め実験
的に求めた前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃
度と被処理材10中の窒素濃度との相関データおよび前
記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処
理炉1へのアンモニアガスの供給量との相関データに従
い、前記検出された前記熱処理炉1内の温度を考慮し
て、前記被処理材10中の窒素濃度を制御するために前
記熱処理炉1内に供給されるアンモニアガスの供給量を
制御する制御信号を出力し得る構成より成る。
【0024】すなわち前記コントローラ5は、前記検出
した前記アンモニアの残留ガスの濃度から前記予め実験
的に求めた前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃
度と被処理材10中の窒素濃度との相関データに基づき
前記被処理材中の窒素濃度を演算し、この演算された窒
素濃度と前記被処理材1の目標窒素濃度とを比較して、
前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱
処理炉1へのアンモニアガスの供給量との相関データに
基づき、前記検出された前記アンモニアガスの供給量を
考慮して前記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供
給量を制御するための制御信号を出力し得る構成より成
る。
【0025】前記流量制御弁6は、図1に示すように前
記アンモニアガス供給配管20に配設された比例制御弁
によって構成され、前記コントローラ5からの制御信号
に基づき開度が制御され、アンモニアガスの供給量を制
御し得る構成より成る。
【0026】上記構成より成る第1実施例のガス浸炭窒
化処理の炉気制御装置によって実施されるガス浸炭窒化
処理の炉気制御方法は、前記流量計2によって、ガス浸
炭窒化処理時の前記熱処理炉1に供給されているアンモ
ニアガスの流量が検出され、前記アンモニアガス分析計
3によって、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス
量が検出され、前記温度センサ4によって、前記熱処理
炉1内の温度が検出される。
【0027】さらに本第1実施例のガス浸炭窒化処理の
炉気制御方法は、前記コントローラ5によって、前記検
出したアンモニアの残留ガス量に従い、予め実験的に求
め前記ROMに格納された前記熱処理炉1内のアンモニ
アの残留ガス濃度と被処理材10中の窒素濃度との相関
データおよび前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス
濃度と前記熱処理炉1へのアンモニアガスの供給量との
相関データに基づき、前記温度センサによって検出され
た前記熱処理炉1内の温度を考慮して、前記被処理材1
0中の窒素濃度を制御するために前記熱処理炉1内に供
給されているアンモニアガスの供給量を制御する制御信
号が出力される。
【0028】すなわち、前記コントローラ5によって、
前記検出した前記アンモニアの残留ガスの濃度から前記
予め実験的に求めた前記熱処理炉1内のアンモニアの残
留ガス濃度と被処理材10中の窒素濃度との相関データ
に基づき前記被処理材中の窒素濃度が演算され、この演
算された窒素濃度と前記被処理材1の目標窒素濃度とが
比較され、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃
度と前記熱処理炉1へのアンモニアガスの供給量との相
関データに基づき、前記検出された前記アンモニアガス
の供給量を考慮して前記熱処理炉内に供給するアンモニ
アガスの供給量を制御するための制御信号が出力され
る。
【0029】また前記流量制御弁6によって、前記コン
トローラ5からの制御信号に基づきアンモニアガスの供
給量を制御して、前記熱処理炉1内に載置されている前
記被処理材10中の窒素濃度が制御されるものである。
【0030】上記第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉気
制御方法は、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス
濃度と被処理材10中の窒素濃度との相関データに基づ
き、検出した前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃
度に応じて前記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの
供給量を制御して、前記被処理材10中の窒素濃度を制
御するので、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス
および前記被処理材10中の窒素濃度の精確な制御を可
能にし、前記被処理材10の品質を充分保証するという
効果を奏する。
【0031】また本第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉
気制御方法は、ガス浸炭窒化処理時の前記熱処理炉1に
供給されているアンモニアのガス供給量を検出し、前記
検出したアンモニアの残留ガス量に従い予め実験的に求
めた前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃度と被
処理材中の窒素濃度との相関データに基づき、前記被処
理材10中の窒素濃度を演算し、前記演算された窒素濃
度と前記被処理材10の目標窒素濃度とを比較して、前
記検出された前記アンモニアガスの供給量を考慮して前
記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を制御
するので、前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガスお
よび前記被処理材10中の窒素濃度の一層精確な制御を
可能にし、前記被処理材10の品質を充分保証するとい
う効果を奏する。
【0032】また本第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉
気制御方法は、前記アンモニアの供給量を、予め実験的
に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と
前記熱処理炉へのアンモニアガスの供給量との相関も考
慮して決定するので、アンモニアガスの供給量を精確に
制御することが出来るという効果を奏する。
【0033】また本第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉
気制御方法は、前記温度センサ4によって前記熱処理炉
1内の温度を検出し、前記アンモニアガスの供給量を、
検出した前記熱処理炉1内の温度を考慮して決定するの
で、温度に応じて前記アンモニアガスの供給量を制御す
ることが出来るという効果を奏する。
【0034】また本第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉
気制御方法は、前記コントローラ5によって、前記アン
モニアガス分析計3によって検出されたアンモニアの残
留ガス量が予め設定した上限および下限を越えた場合は
それに応じた制御信号を出力するので、例えは必要に応
じて制御を停止することも出来るという効果を奏する。
【0035】上記作用を奏する第1実施例のガス浸炭窒
化処理の炉気制御装置は、前記コントローラ5が、前記
検出したアンモニアの残留ガス量に従い、予めROMに
格納した前記熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃度
と被処理材10中の窒素濃度との相関データおよび前記
熱処理炉1内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理
炉1へのアンモニアガスの供給量との相関データに基づ
き、前記検出された前記熱処理炉1内の温度を考慮し
て、前記被処理材10中の窒素濃度を制御するために前
記熱処理炉1内に供給されているアンモニアガスの供給
量を制御する制御信号を出力し、前記流量制御弁6が、
前記コントローラ5からの制御信号に基づきアンモニア
ガスの供給量を制御して、前記被処理材10中の窒素濃
度を制御するので、前記熱処理炉1内のアンモニアの残
留ガスおよび前記被処理材中の窒素濃度の一層精確且つ
緻密な制御を可能にし、従来は難しいとされていた1パ
ーセント以下のアンモニアの残留ガスの制御を可能にし
て、前記被処理材の品質を格段に高め、品質を充分保証
するという効果を奏する。
【0036】また第1実施例のガス浸炭窒化処理の炉気
制御装置は、前記アンモニアガス分析計として赤外線方
式のセンサを採用したので、1%以下のアンモニアの残
留ガス濃度の検出を可能とし、結果として従来は難しい
とされていた0.1%ないし0.8%のアンモニアの残
留ガス濃度の制御を可能にして、浸炭窒化処理の品質を
格段に高めるという効果を奏する。
【0037】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0038】上述の実施例においては、前記アンモニア
ガス分析計の一例として赤外線方式のセンサについて説
明したが、本発明は、それに限定するものでは無く、例
えば図7に示すように熱フィラメント35によりガスを
イオン化し、電界36を通して加速して、磁界セクタ3
7によりイオンの方向を変え、その方向はイオン個々の
持つ電荷と質量の比に依存するので、ファラデーカップ
38によって検出して、検出位置と量より定量的にガス
濃度を測定するアンモニアガス分析計も採用可能であ
り、同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例装置を示すブロック図であ
る。
【図2】本第1実施例で用いる熱処理炉の内部を示す断
面図である。
【図3】本第1実施例で用いるアンモニアガス分析計を
示すブロック図である。
【図4】本第1実施例で用いる熱処理炉内のアンモニア
の残留ガス濃度と被処理材中の窒素濃度との相関データ
を示す線図である。
【図5】本第1実施例で用いる異なる温度における熱処
理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理炉への
アンモニアガスの供給量との相関データを示す線図であ
る。
【図6】本第1実施例における浸炭処理および浸炭窒化
処理等の処理パターンを示す線図である。
【図7】アンモニアガス分析計の他の例を示すブロック
図である。
【図8】従来装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 熱処理炉 2 流量計 3 アンモニアガス分析計 4 温度センサ 5 コントローラ 6 流量制御弁 10 被処理材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−179418(JP,A) 特開 平6−108225(JP,A) 特開 平3−122262(JP,A) 特開 平6−33217(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/24,8/30,8/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス浸炭窒化処理用の熱処理炉内のアン
    モニアの残留ガスを含む炉内ガスを導出し、導出されア
    ンモニアガス分析計内に導入されたアンモニアの残留ガ
    スの濃度を検出し、 前記検出したアンモニアの残留ガス濃度に従い予め実験
    的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度
    と被処理材中の窒素濃度との相関に基づき、前記被処理
    材中の窒素濃度を演算し、 演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを比較して、 前記熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を制
    御して、 前記被処理材中の窒素濃度を制御することを特徴とする
    ガス浸炭窒化処理の炉気制御方法。
  2. 【請求項2】 ガス浸炭窒化処理用の熱処理炉に供給さ
    れているアンモニアのガス供給量を検出し、 前記検出したアンモニアの残留ガス量に従い予め実験的
    に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と
    被処理材中の窒素濃度との相関に基づき、前記被処理材
    中の窒素濃度を演算し、 演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを比較して、 検出された前記アンモニアガスの供給量を考慮して前記
    熱処理炉内に供給するアンモニアガスの供給量を制御す
    ることを特徴とするガス浸炭窒化処理の炉気制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記アンモニアの供給量を、予め実験的に求めた前記熱
    処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理炉へ
    のアンモニアガスの供給量との相関も考慮して決定する
    ことを特徴とするガス浸炭窒化処理の炉気制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記熱処理炉内の温度を検出し、 前記アンモニアガスの供給量を、検出した前記熱処理炉
    内の温度を考慮して決定することを特徴とするガス浸炭
    窒化処理の炉気制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記検出したアンモニアの残留ガス量が予め設定した上
    限および下限を越えた場合は制御を停止することを特徴
    とするガス浸炭窒化処理の炉気制御方法。
  6. 【請求項6】 ガス浸炭窒化処理用の熱処理炉に供給さ
    れているアンモニアガスの流量を検出する流量計と、 前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガスを含む炉内ガス
    をガス導出管によって導出し、導出されアンモニアガス
    分析計内に導入されたアンモニアの残留ガスの濃度を検
    出するものであって、光源と検出セルとの間に試料セル
    と比較セルとを配置して、吸収される赤外線の波長と吸
    収量より、前記導出されたアンモニアの残留ガスの濃度
    を測定する赤外線方式のアンモニアガス分析計、または
    熱フィラメントによりガスをイオン化し、電界を通して
    加速して、磁界セクタによりイオンの方向を変え、ファ
    ラデーカップによって検出して、検出位置と量により定
    量的にガス濃度を測定するアンモニアガス分析計の少な
    くともいずれかのアンモニアガス分析計と、 前記熱処理炉内の温度を検出する温度センサと、 前記検出したアンモニアの残留ガス量に従い、予め実験
    的に求めた前記熱処理炉内のアンモニアの残留ガス濃度
    と被処理材中の窒素濃度との相関および前記熱処理炉内
    のアンモニアの残留ガス濃度と前記熱処理炉へのアンモ
    ニアガスの供給量との相関に基づき、前記検出された前
    記熱処理炉内の温度を考慮して、前記被処理材中の窒素
    濃度を演算し、演算された窒素濃度と目標窒素濃度とを
    比較して、前記被処理材中の窒素濃度を制御するために
    前記熱処理炉内に供給されているアンモニアガスの供給
    量を制御する制御信号を出力するコントローラと、 前記コントローラからの制御信号に基づきアンモニアガ
    スの供給量を制御する流量制御弁とから成ることを特徴
    とするガス浸炭窒化処理の炉気制御装置。
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