JP3326892B2 - 酸化物磁性材料 - Google Patents

酸化物磁性材料

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JP3326892B2 JP20901693A JP20901693A JP3326892B2 JP 3326892 B2 JP3326892 B2 JP 3326892B2 JP 20901693 A JP20901693 A JP 20901693A JP 20901693 A JP20901693 A JP 20901693A JP 3326892 B2 JP3326892 B2 JP 3326892B2
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高志 児玉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波低損失チップ
コイル用コアなどに使用される酸化物磁性材料に関し、
詳しくは、100MHz以上の高周波帯域における使用
に適し、かつ、温度特性に優れた酸化物磁性材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】巻線型
チップコイルは、増幅回路や発振回路などに使用される
電子部品であり、映像機器、通信機器などの分野に広く
使用されている。特に、近年、これらの機器に使用され
る電子回路の高精度化及び高周波数化に伴い、100M
Hz以上の高周波帯域におけるQの高いチップコイルへ
の要求が大きくなっている。
【0003】また、このようなチップコイルにおいて
は、組み合わせて用いられるコンデンサのCの温度係数
が−750〜0ppm/℃であることから、これを補償す
るために、Lの温度係数が0〜750ppm/℃のものが
要求されるに至っている。
【0004】そして、このような高周波用チップコイル
の磁芯材料として、例えば、Ni−Mg−Cu−Bi系
フェライトにSiO2及びCo34を添加した磁器組成
物が見出され、高周波帯域で高いQを保ち、かつ、Lの
温度係数の小さいチップコイルが実用化されるに至って
いる。
【0005】しかし、このNi−Mg−Cu−Bi系フ
ェライト材料をコアとして用いたチップコイルは、Lの
温度係数を0〜750ppm/℃に制御する目的でSiO2
を添加しているため、フェライトの初透磁率μiが低下
してしまい、高いインダクタンスを得ることができなく
なるという問題点がある。
【0006】また、コイルの巻線数を増やすことにより
インダクタンスを大きくする方法もあるが、あまり巻線
数を多くすると、導線による損失が増大してしまい、高
周波帯域で高いQを保つことができなくなるという問題
点がある。
【0007】したがって、100MHz以上の高周波帯
域においても使用することが可能でかつ、Lの温度係数
が0〜750ppm/℃の範囲にあり、しかも10以上の
初透磁率μiを有する高周波用チップコイルの磁芯材料
に適したフェライト材料は得られていないのが実情であ
る。
【0008】この発明は、上記問題点を解決するもので
あり、100MHz以上の高周波帯域において高いQを
保つとともに、Lの温度係数が0〜750ppm/℃の範
囲にあり、しかも10以上の初透磁率μiを有するチッ
プコイル用のコアを製造することが可能な酸化物磁性材
料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の酸化物磁性材料は、Fe23,MgO,
CuO,Bi23,及びNiOを、その含有率がそれぞ
れ、 Fe23 : 45.0〜49.0mol% MgO : 3.0〜 9.0mol% CuO : 1.0〜 4.0mol% Bi23 : 2.0〜 5.0mol% NiO : 残部 となるような割合で含有する組成物に対して、添加物と
して、Nb25,及びCo34を、その含有率がそれぞ
れ、 Nb25 : 0.40〜1.50重量% Co34 : 0.05〜0.35重量% となるような割合で添加したことを特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を示してその特徴と
するところをさらに詳しく説明する。
【0011】[実施例1] Fe23 : 47.5mol% MgO : 4.5mol% CuO : 2.0mol% Bi23 : 2.5mol% NiO : 43.5mol% を成分とするフェライト組成物に対して、表1に示す割
合で、Nb25及びCo 3O4を添加し、900℃で2時
間仮焼した後、得られた仮焼体を玉石及び蒸留水ととも
にポリエチレン製ポットに入れて24時間混合粉砕し、
これに有機バインダーを加えてさらに2時間混合した
後、得られた混合物を乾燥した。
【0012】
【表1】
【0013】なお、表1において試料番号に*印を付し
たものは、この発明の範囲外のものである。
【0014】次に、この乾燥混合物をスプレードライ法
で造粒した後、所定の形状に成型し、1050℃の温度
で2時間焼成してチップコイル用コアを作成した。
【0015】そして、このチップコイル用コアに0.1
mmφの導線を5回巻き回し、−25〜85℃の温度範囲
で、このコイルのLの温度係数を測定した。Nb25
加量とコイルのLの温度係数の関係を図1に示す(但
し、Co34添加量は0.10重量%一定)。また、フ
ェライト(コア)の初透磁率μiを表1にあわせて示
す。
【0016】通信機用のチップコイルを構成する場合、
コイルのLの温度係数は0〜750ppm/℃の範囲にあ
ることが好ましい。これに対して、図1に示すように、
Nb25添加量が0.40重量%未満の場合、温度係数
が750ppm/℃を上回っているが、Nb25添加量が
増えるにつれて温度係数が低下し、Nb25添加量が
0.40重量%を越えると温度係数が750ppm/℃以
下にまで低下する。一方、Nb25添加量が1.50重
量%を越えると温度係数が負になってしまう。したがっ
て、Nb25添加量は、0.40〜1.50重量%の範
囲にあることが好ましい。
【0017】また、表1から明らかなように、Ni−M
g−Cu−Bi系フェライトにNb 2O5(及びCo
34)を添加することによる初透磁率μiの低下は僅か
であり、表1の範囲内では、初透磁率μiの値が10を
上回っていることがわかる。
【0018】[実施例2] Fe23 : 47.5mol% MgO : 4.5mol% CuO : 2.0mol% Bi23 : 2.5mol% NiO : 43.5mol% を成分とするフェライト組成物に対して、表2に示す割
合で、Nb25及びCo 3O4を添加し、900℃で2時
間仮焼した後、得られた仮焼体に玉石及び蒸留水ととも
にポリエチレン製ポットに入れて24時間混合粉砕し、
これに有機バインダーを加えてさらに2時間混合した
後、得られた混合物を乾燥した。
【0019】
【表2】
【0020】なお、表2において試料番号に*印を付し
たものは、この発明の範囲外のものである。
【0021】次に、この乾燥混合物をスプレードライ法
で造粒した後、所定の形状に成型し、1050℃の温度
で2時間焼成してチップコイル用コアを作成した。
【0022】そして、このチップコイル用コアに0.1
mmφの導線を5回巻き回し、インピーダンスアナライザ
により100MHzにおけるQを測定した。QとCo3
4添加量との関係を図2に示す(但し、Nb25添加
量は0.60重量%一定)。
【0023】また、−25〜85℃の温度範囲で、この
コイルのLの温度係数を測定した。Co34添加量とコ
イルのLの温度係数の関係を図3に示す(但し、Nb2
5添加量は0.60重量%一定)。
【0024】通信機用のチップコイルを構成する場合、
コイルのQは100MHzにおいて100以上であるこ
とが好ましく、また、コイルのLの温度係数は0〜75
0ppm/℃の範囲にあることが好ましい。
【0025】これに対して、図2に示すように、Co3
4を添加しない場合、Qが100を下回っているが、
Co34添加量が増えるにつれてQが大きくなり、Co
34添加量が0.05重量%を越えるとQが100以上
になる。
【0026】一方、図3に示すように、Co34を添加
しなくてもLの温度係数は負にはならず、また、Co3
4添加量が増えるとLの温度係数が大きくなり、Co3
4添加量が0.35重量%を越えるとLの温度係数が
750ppm/℃を上回ってしまう。したがって、Co3
4添加量は、0.05〜0.35重量%の範囲にあるこ
とが好ましい。
【0027】また、表2から明らかなように、Ni−M
g−Cu−Bi系フェライトにCo 3O4(及びNb
25)を添加することによる初透磁率μiの低下は僅か
であり、表2の範囲内では、初透磁率μiの値が10を
上回っていることがわかる。
【0028】
【発明の効果】上述のように、この発明の酸化物磁性材
料は、Fe23,MgO,CuO,Bi23,及びNi
Oを、上記の所定の割合で含有する組成物に対して、添
加物として、Nb25,及びCo34を、その含有率が
それぞれ、Nb25:0.40〜1.50重量%、Co
34:0.05〜0.35重量%となるような割合で添
加しているので、高周波帯域における損失が少なく、か
つ、温度特性に優れた酸化物磁性材料を得ることが可能
になり、これを高周波チップコイル用コア材料として用
いることにより、高周波帯域において高いQを保つとと
もに、Lの温度係数が0〜750ppm/℃の範囲にあ
り、しかも初透磁率が10以上のチップコイル用のコア
を製造することができるようになり、チップコイルの高
性能化を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Nb25添加量とLの温度係数との関係を示す
線図である。
【図2】Co34添加量と100MHzにおけるQとの
関係を示す線図である。
【図3】Co34添加量とLの温度係数との関係を示す
線図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23,MgO,CuO,Bi23
    及びNiOを、その含有率がそれぞれ、 Fe23 : 45.0〜49.0mol% MgO : 3.0〜 9.0mol% CuO : 1.0〜 4.0mol% Bi23 : 2.0〜 5.0mol% NiO : 残部 となるような割合で含有する組成物に対して、 添加物として、Nb25,及びCo34を、その含有率
    がそれぞれ、 Nb25 : 0.40〜1.50重量% Co34 : 0.05〜0.35重量% となるような割合で添加したことを特徴とする酸化物磁
    性材料。
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