JP3326774B2 - 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置

Info

Publication number
JP3326774B2
JP3326774B2 JP5421993A JP5421993A JP3326774B2 JP 3326774 B2 JP3326774 B2 JP 3326774B2 JP 5421993 A JP5421993 A JP 5421993A JP 5421993 A JP5421993 A JP 5421993A JP 3326774 B2 JP3326774 B2 JP 3326774B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
temperature
thin film
additive
glass thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5421993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0616429A (ja
Inventor
真二 石川
章 浦野
晴彦 相川
智財 広瀬
弘雄 金森
眞秀 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP5421993A priority Critical patent/JP3326774B2/ja
Publication of JPH0616429A publication Critical patent/JPH0616429A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326774B2 publication Critical patent/JP3326774B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光導波路等を形成するた
めに用いる酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石英ガラス基板やシリコン基板上に形成
したガラス光導波路は、光ファイバとの整合性が良いこ
とから光通信部品等として利用されている。基板上にガ
ラス光導波路を形成する方法として、酸水素バーナを用
いた気相法により基板上にガラス微粒子を堆積させて多
孔質状のガラス薄膜を形成し(図1)、続いて、上記基
板を電気炉などで高温に加熱して透明ガラス化する方法
がある。通常、シリコンウェハーを基板に用いて、Si
2 を主成分とした導波路が形成されるが、この場合、
シリコンの融点は純粋なSiO2 のガラス化温度より低
いので、SiO2にP2 5 、B2 3 、GeO2 等の
添加物を加えてガラス化温度を下げることが行われてい
る。なお、従来例の具体的内容については特開昭58−
105111、特開平1−192732、および、U.S.
Patent 4263031等に詳しく記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の基板上にガラス
微粒子を堆積させて多孔質状の薄膜を形成し、電気炉な
どで高温に加熱して透明ガラス化する場合において、ガ
ラス化温度を下げるために酸化物ガラス薄膜中に加えた
添加物成分の揮散により、次に示すような問題が生じ
る。
【0004】まず、添加物成分中の揮散しやすいP2
5 、B2 3 等の脱離により、揮散したガラス部分のガ
ラス化温度が上昇するため、製造したガラス膜中に未焼
結部分、すなわち透明ガラス化しない部分が残留する。
このため、導波路化した際の損失が高くなる。また、添
加物成分の揮散によりガラス膜表面の屈折率が変化し、
所望の屈折率構造が得られないので、導波路構造の設計
が困難となる。
【0005】本発明は以上の問題に鑑み、透明ガラス化
する作業において、堆積した多孔質状のガラス薄膜の添
加物の揮散を抑制することにより、損失が低く、所望の
屈折率構造を持った酸化物ガラス薄膜を得ることを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明では、添加物を含有し、主成分をSiO2
するガラス微粒子を基板上に堆積させて多孔質状の薄膜
を形成した後、これを加熱して透明ガラス化する酸化物
ガラス薄膜の製造方法において、加熱して透明ガラス化
するときの雰囲気中に、添加物成分の酸化物蒸気を混合
させることを特徴とする。
【0007】また、この酸化物蒸気の導入方法として、 (ア)蒸気成分単体(P2 5 、B2 3 、GeO
2 等)を加熱蒸発させて、基板の加熱領域へ導入する方
法、 (イ)塩化物(PCl3 、POCl3 、BCl3 、Ge
Cl4 等)の蒸気をO2 ガスにより酸化させて、基板の
加熱領域へ導入する方法があり、この時、(ア)の方法
における蒸気成分の加熱領域温度、または(イ)の方法
における酸化領域温度は、基板の加熱領域温度における
導入酸化物の蒸気圧がその温度における飽和蒸気圧の5
0〜150%となる温度に設定されることを特徴とす
る。
【0008】さらにまた、上記方法を実現する装置とし
て、添加物を含み、主成分をSiO2 とするガラス微粒
子が基板上に堆積した多孔質ガラス薄膜を透明ガラス化
する装置は、2端を持つ空間的に連続した管と、この管
の一端にあり外部から管の中に供給ガスを入れる供給手
段と、この管の他端にあり管の中から外部へ排気ガスを
出す排気手段と、第1の領域を第1の温度に加熱する第
1の加熱手段と、第1の領域よりも他端側にある第2の
領域を第2の温度に加熱する第2の加熱手段と、第1の
加熱手段と第2の加熱手段とを別々に制御する制御手段
と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0009】
【作用】添加物の揮散は、化学式1または化学式2によ
って示される。
【0010】
【数1】
【0011】
【数2】
【0012】上記反応の進行により、添加物成分の揮散
が生じる。この揮散反応は、処理温度における化学平衡
によって決まる。よって、処理ガス中にあらかじめ添加
物成分の蒸気圧が基板の加熱領域温度における平衡蒸気
圧(この場合、飽和蒸気圧)以上になっていれば、化学
式1および化学式2における矢印(イ)の反応は進行せ
ず、添加物成分の揮散は生じない。しかしながら、実際
の工程上は、添加物成分の蒸気圧が基板の加熱温度にお
ける飽和蒸気圧の50〜150%になっていれば、実用
上十分な効果を得ることができる。
【0013】また、蒸気成分の加熱領域温度、または、
酸化領域温度は基板の加熱領域温度よりも高温に保たれ
るならば、添加物成分の蒸気圧は化学式1および化学式
2の飽和蒸気圧以上となり、前述した添加物成分の揮散
防止効果を高める。
【0014】なお、揮散の生じやすい成分として、P2
5 、B2 3 、GeO2 等があげられ、それぞれの飽
和蒸気圧は図2に示される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0016】実施例1として、図1に示す装置を用い
て、SiO2 を主成分とするガラス微粒子堆積膜をSi
基板上に形成する。
【0017】ここで、図1のガラス微粒子を堆積させる
装置を説明する。底面が回転自在のターンテーブル2と
なった反応容器6内には、トーチ3からのガラス微粒子
を堆積すべき複数の基板1が配置される。基板1に堆積
されなかったガラス微粒子や排気ガスは排気管4に吸引
される。基板1を載置したターンテーブル2は、モータ
(図示せず)によって反応容器6に対して回転駆動し、
トーチ3はターンテーブル2の半径方向に平行往復運動
する。これにより、基板1上にガラス微粒子を一様に堆
積可能にしている。また、ターンテーブル2には下部ヒ
ーター5が設けられていて、ターンテーブル2上に載置
した基板1を一様に加熱する。
【0018】この装置で光導波路膜用のガラス微粒子を
堆積させた。ターンテーブル2の上に基板1を並べ、タ
ーンテーブル2を回転させるとともに、下部ヒーター5
により基板1の温度を上昇させた。次に、トーチ3にO
2 ガス、H2 ガスを供給し、トーチ3の吹出部に酸水素
炎を形成して基板1に吹きつけた。それと同時に、トー
チ3はターンテーブル2の半径方向に平行往復運動させ
た。基板温度が所定の温度に達した後、トーチ3にガラ
ス原料を送ると火炎中で加水分解反応が生じ、基板1上
にガラス微粒子が堆積した。
【0019】ガラス微粒子の堆積条件は、ターンテーブ
ル2の回転速度を10[rpm]、トーチ3の移動速度
を120[mm/min]、トーチ3の移動量を200
[mm]とし、トーチ3に供給するO2 ガスを8[l/
min]、H2 ガスを10[l/min]とした。ガラ
ス原料はそれぞれ次の条件でトーチ3に供給した。 (第一の堆積条件)下部クラッド層用のガラス微粒子
(堆積時間:30分) SiCl4 :250[cc/min] BCl3 : 10[cc/min] PCl3 : 25[cc/min] (第2の堆積条件)コア層用のガラス微粒子(堆積時
間:20分) SiCl4 :250[cc/min] GeCl4 : 40[cc/min] PCl3 : 20[cc/min] BCl3 : 5[cc/min] その後、基板1上に堆積したガラス微粒子を加熱炉10
を用いて加熱処理した。実施例1において用いる装置の
概略構成を図3に示し、これを説明する。加熱炉10
は、炉芯管15、ヒーター13、14から構成される。
そして、この炉芯管15の内にガスを入れるガス供給装
置17、および、炉芯管15の外にガスを出す排気装置
18、さらに、ヒーター13、14の温度をそれぞれ独
立に制御する制御装置19から構成される。炉芯管15
は空間的に連続した管である。そして、この炉芯管15
は、ガスの流れの上流にある蒸気成分の加熱領域11と
その下流にある基板の加熱領域12とを有する。これら
2つの領域は、それぞれヒーター13、14により温度
は独立に制御される。蒸気成分の加熱領域11には、白
金るつぼ16が置かれており、そこにはP2 5 、B2
3 、GeO2 単体が投入され加熱された。また、基板
の加熱領域12には基板1が置かれた。
【0020】先ず、蒸気成分の加熱領域11を850
[℃]、基板の加熱領域12を800[℃]に設定した
後、O2 が5[l/min]、Heが5[l/min]
の混合ガスを供給した。そして、昇温速度5[℃/mi
n]の割合で温度を上げ、蒸気成分の加熱領域11の温
度を1300[℃]、基板の加熱領域12の温度を12
50[℃]で1時間温度を維持した後、蒸気成分の加熱
領域11の温度を850[℃]、基板の加熱領域12の
温度を800[℃]まで降温した(図4)。混合ガス供
給停止後、基板1を取り出した。この加熱処理作業にお
いて、蒸気成分の加熱領域11の温度は基板の加熱領域
12の温度よりも常に50[℃]高温に設定した。基板
1上に得られたガラス膜に残留気泡は認められず、EP
MA(電子線プローブマイクロアナライザ)で元素成分
を分析したところ、コア層と下部クラッド層の界面、お
よびコア最外層の元素揮散、拡散は認められなかった。
【0021】実施例2として、実施例1と同様に図1の
装置を用いて、Si基板1上にSiO2 を主成分とする
ガラス微粒子堆積膜を形成した。なお、ガラス微粒子膜
の堆積条件も実施例1と同様である。実施例2において
用いる装置の概略構成を図5に示し、これを説明する。
加熱炉20は、炉芯管25、ヒーター23、24から構
成される。そして、この炉芯管25の内にガスを入れる
ガス供給装置27、および、炉芯管25の外にガスを出
す排気装置28、さらに、ヒーター23、24の温度を
それぞれ独立に制御する制御装置29から構成される。
炉芯管25は空間的に連続した管である。そして、この
炉芯管25は、ガスの流れの上流にある蒸気成分の加熱
領域21とその下流にある基板の加熱領域22とを有す
る。これら2つの領域は、それぞれヒーター23、24
により温度は独立に制御される。基板の加熱領域22に
は基板1が置かれた。
【0022】先ず、酸化領域21の温度を1350
[℃]、基板の加熱領域22の温度を800[℃]に設
定した後、GeCl4 が5[cc/min]、POCl
3 が10[cc/min]、BCl3 が10[cc/m
in]の塩化物蒸気と、O2 が5[l/min]、He
が5[l/min]との混合ガスを加熱炉に導入した。
ここで、加熱炉に導入される塩化物蒸気はあらかじめ酸
化領域21において酸化されている。そして、基板の加
熱領域22の温度を昇温速度5[℃/min]の割合で
温度を上げ、1250[℃]で1時間温度を維持した
後、800[℃]まで降温した(図6)。混合ガス供給
停止後、基板1を取り出した。本実施例によって得られ
た基板1上のガラス膜に残留気泡は認められなかった。
【0023】また、実施例1と同一の堆積条件でSi基
板1上にSiO2 を主成分とするガラス微粒子堆積層を
形成した。そして、図3に示す電気炉10にて、蒸気成
分(P2 5 、B2 3 、GeO2 )なしで実施例1と
同一の熱処理を行ったところ、基板1上に得られたガラ
ス膜は最表面が白濁していた。さらに、EPMAによる
元素分析の結果、最表面のP、B、Geの量が内部の量
に比べ1/4に減少していた。
【0024】本発明は前述の実施例に限らず、実施例1
と実施例2とを組み合わせた製造方法、製造装置によっ
ても可能である。
【0025】なお、導入した添加物成分の酸化物蒸気に
よって、ガラス膜の表面および内部に添加物が拡散する
ことの影響は少なく、高温時におけるガラス膜最表面か
らの添加物成分の揮散を防止することの効果の方が大き
い。
【0026】本発明のガラス薄膜の製造方法を用いて、
光導波路を作成する場合の概略工程を図7〜12に示す
断面図を参照して説明する。
【0027】Si基板1の上に、下部クラッド層となる
べき第1の多孔質ガラス膜50aを堆積させる(図
7)。続いて、第1の多孔質ガラス膜50aの上に、コ
ア層となるべき第2の多孔質ガラス膜60aを堆積させ
る(図8)。第1および第2の多孔質ガラス膜50a、
60aの堆積条件は、実施例1に示したものと同じであ
る。
【0028】そして、酸化物の蒸気を導入した加熱炉に
より、第1および第2の多孔質ガラス膜50a、60a
を加熱して透明ガラス化し、それぞれ下部クラッド層5
0、コア層60とする(図9)。コア層を所望の領域を
残してエッチングし、光導波路61を得る(図10)。
【0029】さらに、上部クラッド層となるべき第3の
多孔質ガラス膜70aを、下部クラッド層50、光導波
路61の上に堆積させる(図11)。この時、第3の多
孔質ガラス膜70aの堆積条件は、第1の多孔質ガラス
膜50aと同じ堆積条件、すなわち、実施例1で示した
第1の堆積条件である。そして、再び、酸化物の蒸気圧
を導入した加熱炉により、第3の多孔質ガラス膜70a
を加熱して透明ガラス化し、上部クラッド層70とする
(図12)。
【0030】このように作成した埋め込み型光導波路の
損失を測定したところ、0.1[dB/cm]以下であり、
非常に良好であった。
【0031】最後に、導入する酸化物蒸気の圧力の大小
とその効果の関係について説明する。基板1上に多孔質
ガラス膜を堆積させ、加熱して透明ガラス化してガラス
層80としたときの概略断面図を図13に示す。ガラス
層80の下側、すなわち、基板側のパラメータΔをaと
し、ガラス層80の上側、すなわち、表面側のパラメー
タΔをbとする。
【0032】ここで、パラメータΔは、石英ガラスに対
する比屈折率差であり、n0 は石英ガラスの屈折率、n
1 は当該目的物の屈折率とするとき、次の式により定義
される。
【0033】 Δ=(n0 2 −n1 2 )/2n0 2 〜(n0 −n1 )/n0 飽和蒸気圧(Pis)に対する導入する酸化物蒸気の圧力
(Pi )の比(Pi /Pis)と、ガラス層80の基板側
のパラメータΔ(a)に対する表面側のパラメータΔ
(b)の比(b/a)との関係を調べた一測定例を図1
4に示す。なお、この測定例は、GeO2 およびP2
5 について示しているが、他の添加物についてもほぼ同
様の結果が得られる。
【0034】図14のグラフを簡単に説明すると、導入
する酸化物蒸気の圧力(Pi )が飽和蒸気圧(Pis)の
40%の時、表面側のパラメータΔ(b)は基板側のパ
ラメータΔ(a)の約0.93倍であり、Pi がPis
160%の時、bはaの約1.06倍である。この間、
導入する酸化物蒸気の圧力(Pi )が増加していくと、
それにつれて表面側のパラメータΔ(b)も徐々に大き
くなる。
【0035】光導波路の特性としては、表面側のパラメ
ータΔ(b)と基板側のパラメータΔ(a)とが一致
(b/a=1)していることが最も望ましい。光導波路
の特性を安定化させるためには、パラメータΔの比(b
/a)を実質的に0.95〜1.05以内にすることが
望ましい。よって、導入する酸化物蒸気の圧力(Pi
を飽和蒸気圧(Pis)の50〜150%とすることが望
ましい。
【0036】実施例においては、シリコン基板とした
が、基板は石英ガラス基板であっても良い。また、多孔
質ガラス膜を形成するときに添加した添加物は実施例で
述べたものに限らず、加熱して透明ガラス化する際に揮
散が生じてしまう様々な添加物に対して、本発明を利用
することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、光導波路等を形成する
ために用いる酸化物ガラス薄膜を製造する場合に、加熱
透明ガラス化処理する雰囲気中に、揮散しやすい酸化物
成分蒸気を導入することで、堆積した多孔質膜の添加物
の揮散が生じなくなり、コア層に添加した添加物の拡散
の防止、および添加物(P2 5 、B2 3 、GeO2
等)のガラス化温度低下成分の揮散の防止に効果があ
る。これらにより、所望の屈折率構造を得ることがで
き、かつ、未焼結のための気泡などによる光散乱等の損
失の少ない酸化物ガラス薄膜を得ることができる。
【0038】また、添加物の酸化物成分の飽和蒸気圧は
予め求めることができる。そのため、添加物の酸化物成
分の蒸気圧の制御を、導入するその添加物の酸化物成分
の酸化反応の温度の制御に、もしくは、固体より蒸気を
発生させる温度の制御に代えることができる。すなわ
ち、直接に蒸気圧を制御する必要がなく、代わりに温度
を制御するだけの簡単な制御装置によっても、本発明は
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラス微粒子を堆積させる装置を示す概略図で
ある。
【図2】主な添加物成分の飽和蒸気圧を示す図である。
【図3】本発明の実施例1の装置を示す概略図である。
【図4】本発明の実施例1の温度制御を示す概略図であ
る。
【図5】本発明の実施例2の装置を示す概略図である。
【図6】本発明の実施例2の温度制御を示す概略図であ
る。
【図7】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波路
を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図8】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波路
を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図9】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波路
を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図10】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波
路を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図11】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波
路を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図12】本発明のガラス薄膜の製造方法により光導波
路を作成する場合の概略工程を示す断面図である。
【図13】本発明の効果を説明するための断面図であ
る。
【図14】飽和蒸気圧(Pis)に対する導入する酸化物
蒸気の圧力(Pi )の比(Pi /Pis)と、基板側のパ
ラメータΔ(a)に対する表面側のパラメータΔ(b)
の比(b/a)との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…基板、10、20…加熱炉、11…蒸気成分の加熱
領域、21…酸化領域、12、22…基板の加熱領域、
13、14、23、24…ヒーター、15、25…炉芯
管、16…白金るつぼ、17、27…ガス供給装置、1
8、28…排気装置、19、29…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 智財 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 金森 弘雄 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 斉藤 眞秀 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 19/14 C03B 8/00 - 8/04 C03B 20/00 C03B 32/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物ガラス薄膜の製造方法において、 添加物を含み、主成分をSiO2 とするガラス微粒子を
    基板上に堆積させて多孔質ガラス薄膜を形成する第1の
    工程と、 当該ガラス微粒子に含まれる添加物の揮散を防止するた
    めに、前記添加物成分の酸化物蒸気を所定の濃度以上含
    んだ雰囲気中で、前記多孔質ガラス薄膜を加熱して、透
    明ガラス化する第2の工程とを含むことを特徴とする酸
    化物ガラス薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基板は石英ガラス基板またはシリコ
    ン基板であることを特徴とする請求項1記載の酸化物ガ
    ラス薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化物蒸気は、GeOx 、POx
    BOX のうちの少なくとも1つが含まれていることを特
    徴とする請求項1記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化物蒸気は、前記第2の工程の温
    度における前記添加物成分の酸化物の飽和蒸気圧の50
    〜150%となる圧力で導入されることを特徴とする請
    求項1記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化物蒸気は、前記添加物の塩化物
    蒸気とO2 との酸化反応によって生じることを特徴とす
    る請求項1記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記酸化反応は、前記第2の工程の温度
    における前記添加物成分の酸化物の蒸気圧が、前記第2
    の工程の温度における前記添加物成分の酸化物の飽和蒸
    気圧の50〜150%となる温度で行われることを特徴
    とする請求項5記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記酸化反応は、前記第2の工程の温度
    より高い温度で行われることを特徴とする請求項6記載
    の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記酸化物蒸気は、前記添加物の成分の
    固体酸化物から蒸気を発生させて得ることを特徴とする
    請求項1記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記蒸気の発生は、前記第2の工程の温
    度における前記添加物成分の酸化物の蒸気圧が、前記第
    2の工程の温度における前記添加物成分の酸化物の飽和
    蒸気圧の50〜150%となる温度に前記添加物成分の
    酸化物を載置することにより行われることを特徴とする
    請求項8記載の酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記蒸気の発生は、前記第2の工程の
    温度よりも高い温度に前記添加物成分の酸化物を載置す
    ることにより行われることを特徴とする請求項9記載の
    酸化物ガラス薄膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 添加物を含み、主成分をSiO2 とす
    るガラス微粒子が基板上に堆積した多孔質ガラス薄膜を
    透明ガラス化する装置において、 2端を持つ、空間的に連続した管と、 前記管の一端にあり、外部から前記管の中に供給ガスを
    入れる供給手段と、 前記管の他端にあり、前記管の中から外部へ排気ガスを
    出す排気手段と、 第1の領域を、第1の温度に加熱する第1の加熱手段
    と、 前記第1の領域よりも前記他端側にある第2の領域を、
    第2の温度に加熱する第2の加熱手段と、 前記第1の加熱手段と、前記第2の加熱手段とを別々に
    制御する制御手段と、を含んで構成されることを特徴と
    する多孔質ガラス薄膜を透明ガラス化する装置。
  12. 【請求項12】 前記供給ガスは、O2と不活性ガスを
    含み、 前記第2の領域には、前記多孔質ガラス薄膜が配置さ
    れ、 前記第1の温度は、前記第2の温度における前記添加物
    成分の酸化物の蒸気圧が、前記第2の温度における前記
    添加物成分の酸化物の飽和蒸気圧の50〜150%とな
    る温度であり、 前記第2の温度は、前記多孔質ガラス薄膜が透明ガラス
    化される温度であることを特徴とする請求項11記載の
    多孔質ガラス薄膜を透明ガラス化する装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の領域には前記添加物の成分
    を含む固体物質が配置されることを特徴とする請求項1
    2記載の多孔質ガラス薄膜を透明ガラス化する装置。
  14. 【請求項14】 前記供給ガスは、さらに前記添加物の
    成分を有する気体を含み、前記第1の領域において、前
    記気体は酸化物蒸気となることを特徴とする請求項12
    記載の多孔質ガラス薄膜を透明ガラス化する装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の温度は、前記第2の温度よ
    りも高いことを特徴とする請求項11記載の多孔質ガラ
    ス薄膜を透明ガラス化する装置。
JP5421993A 1992-03-17 1993-03-15 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置 Expired - Lifetime JP3326774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5421993A JP3326774B2 (ja) 1992-03-17 1993-03-15 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6043992 1992-03-17
JP4-60439 1992-03-17
JP5421993A JP3326774B2 (ja) 1992-03-17 1993-03-15 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0616429A JPH0616429A (ja) 1994-01-25
JP3326774B2 true JP3326774B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=26394966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5421993A Expired - Lifetime JP3326774B2 (ja) 1992-03-17 1993-03-15 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326774B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101702315B1 (ko) * 2016-08-31 2017-02-03 김정환 화염가수분해 결점제거를 위한 증착장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101702315B1 (ko) * 2016-08-31 2017-02-03 김정환 화염가수분해 결점제거를 위한 증착장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0616429A (ja) 1994-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5385594A (en) Method for fabricating an optical waveguide
KR0180921B1 (ko) 광도파로 및 그제조방법
US5660611A (en) Method for producing glass thin film
JP3326774B2 (ja) 酸化物ガラス薄膜の製造方法およびその製造装置
KR20000057597A (ko) 광파 광회로 장치용 유기금속
JPH0854528A (ja) 光導波路の製造方法
JPH06298542A (ja) 光ファイバ用母材の製造方法
JPS6248806B2 (ja)
JPH0258217B2 (ja)
JP3191408B2 (ja) 光ファイバ用母材の製造方法
US4341541A (en) Process for the production of optical fiber
WO2002014579A1 (en) Method for depositing a glass layer on a substrate
JPS6126504B2 (ja)
JPS596819B2 (ja) ド−プ石英ガラス棒の製造方法
JP3517250B2 (ja) 光伝送路用ガラスファイバ母材の製造方法
JPS6259059B2 (ja)
JPH06144854A (ja) 光導波膜の作製方法
JPS6232141B2 (ja)
JP2001021746A (ja) 光導波路の製造方法
KR860001248B1 (ko) 도우프드 실리카 글래스의 제조방법
JP3071235B2 (ja) シングルモ−ド光ファイバ用母材の製造方法
JPS62292648A (ja) 光フアイバ母材の製造方法
JPS6253450B2 (ja)
JP2000226220A (ja) 光導波路のガラス膜形成方法
JPH0710571A (ja) 合成石英ガラス部材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712

Year of fee payment: 8