JP3325524B2 - クイックバックスライダ - Google Patents

クイックバックスライダ

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JP3325524B2
JP3325524B2 JP21874398A JP21874398A JP3325524B2 JP 3325524 B2 JP3325524 B2 JP 3325524B2 JP 21874398 A JP21874398 A JP 21874398A JP 21874398 A JP21874398 A JP 21874398A JP 3325524 B2 JP3325524 B2 JP 3325524B2
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美紀 三原
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エヌティー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカッタナイ
フ、同構造のやすりや消しゴム等の手動道具に用いられ
るクイックバックスライダ(瞬時復帰式スライダ)の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のクイックバックスライダ
としては、例えば特開平6−315577号に記載され
たものが知られている。これは、基本的には、ホルダに
対して前後方向に移動可能な主摺動体と、ホルダに対し
て主摺動体を留置させる留置機構と、主摺動体に対して
前後方向に移動可能で道具体を連結し得る副摺動体と、
主摺動体に対して副摺動体を常時後動させる弾性体と、
から構成されている。而して、この様なものは、留置機
構に依り主摺動体をホルダに対して所定位置に留置させ
た後、副摺動体を弾性体に抗して前動させると、道具体
がホルダの前側から所定量だけ突出してこれに依り切断
等の引き作業が行なえると共に、親指を放すと、弾性体
に依り副摺動体が瞬時に後動されて道具体がホルダ内に
収納される様になって居り、道具体の突出量を正確に調
整する事ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この様なも
のは、通常のカッタナイフと同様に、主摺動体を操作し
てホルダの前側から道具体を所定量だけ突出させた後に
切断等の引き作業を行なった場合には、留置機構に依り
留置されている主摺動体に対して副摺動体が弾性体に依
り連結されていたので、主摺動体に対して副摺動体及び
道具体が不用意に前動してしまい、この種の作業が適正
に行なえなかった。本発明は、叙上の問題点に鑑み、こ
れを解消する為に創案されたもので、その課題とする処
は、道具体の突出量を正確に調整する事ができると共
に、それでいて通常の切断等の引き作業も適正に行なえ
るクイックバックスライダを提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のクイックバック
スライダは、基本的には、ホルダに対して前後方向に移
動可能な主摺動体と、ホルダに対して主摺動体を留置さ
せる留置機構と、主摺動体に対して前後方向に移動可能
で道具体を連結し得る副摺動体と、主摺動体に対して副
摺動体を常時後動させる弾性体と、主摺動体と副摺動体
とを連結し得る連結機構と、から構成した事に特徴が存
する。
【0005】瞬時復帰動作を行なう場合は、連結機構に
依り主摺動体と副摺動体との連結を解除して置く。この
様にして置けば、弾性体に抗して副摺動体を前動させる
と、道具体が追動する。副摺動体を開放すると、弾性体
に依り副摺動体が瞬時に後動されて道具体が追動する。
副摺動体の前動時には道具体がホルダから突出すると共
に、副摺動体の開放時には道具体がホルダに収納される
様にして置くと、この様にする事ができる。従って、ホ
ルダに対して主摺動体を前後動させて留置機構に依り留
置させる事に依りホルダに対する道具体の突出量を正確
に調整する事ができる。瞬時復帰動作を行なわない場合
は、連結機構に依り主摺動体と副摺動体とを連結して置
く。この様にして置けば、留置機構に依り留置されてい
る主摺動体に対して副摺動体を前後動させる事ができな
い。従って、主摺動体を操作してホルダの前側から道具
体を所定量だけ突出させた後に切断等の引き作業を行な
っても、主摺動体に対して副摺動体及び道具体が不用意
に前動する事がなくなり、この種の作業を適正に行なう
事ができる。
【0006】連結機構は、副摺動体に設けられて使用
位置から使用位置まで回動可能な掛止体と、主摺動体に
設けられて掛止体の使用位置の際に掛合して主摺動体に
対する副摺動体の前動を阻止する掛止片と、副摺動体に
設けられて掛止体を使用位置と使用位置とに保持する
保持片とを備えているのが好ましい。この様にすれば、
構造が比較的簡単でコストが余り掛からず、従来のもの
へも容易に適用する事ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るクイック
バックスライダを適用したカッタナイフを示す正面図。
図2は、図1の一部を破断して示す要部正面図。図3
は、本発明に係るクイックバックスライダを示す正面
図。図4は、図3の底面図。図5は、図3の背面図。図
6は、図3の横断平面図。図7は、副摺動体を前動させ
た状態を示す図6と同様図。図8は、副摺動体付近を示
す縦断側面図。図9は、主摺動体付近を示す縦断側面図
である。
【0008】クイックバックスライダ(以下単にスライ
ダという)1は、主摺動体2、留置機構3、副摺動体
4、弾性体5、連結機構6とからその主要部が構成され
て居り、手動道具であるカッタナイフ70に適用され
る。
【0009】カッタナイフ70は、ホルダ80と道具体
である刃体90とスライダ1等から構成されている。ホ
ルダ80は、この例では、シース81とグリップ82と
クリップ83とを備えている。シース81は、断面略C
型を呈し、広幅溝84と、これの表側に連設された狭幅
溝85と、これの上側に形成されて略半円状を呈する多
数の掛止凹部86と、前側に形成されて単一の刃体90
の通過を許容する出入口87とを備え、金属板(ステン
レス鋼板)をプレス加工する事に依り作製されている。
シース81は、標準の刃体90を用いる為に標準的な長
さより長くしてある。グリップ82は、断面略溝型を呈
し、長手方向にはシース81の後半を収容する凹溝88
が形成されて金属(アルミダイキャスト)に依り作製さ
れている。シース81とグリップ82は、図略している
が、リベットに依り合体される。クリップ83は、グリ
ップ82の後部に着脱可能に装着されてホルダ80に対
するスライダ1の不用意な脱落を防止するもので、ポケ
ット等に引掛ける為のハンガ89と、刃体90の先端を
挿入して折る為の刃折溝(図示せず)とを備えている。
刃体90は、略平行四辺形を呈した折刃式にされ、後側
に形成された連結孔91と、下縁に形成された刃92
と、所定間隔毎に形成された折線93とを備えて居り、
金属板(刃物鋼板)に依り作製されている。刃体90
は、刃折ピッチ(隣接する折線93の水平距離)が標準
的なものにしてある。
【0010】主摺動体2は、ホルダ80に対して前後方
向に移動可能なもので、この例では、断面略T型を呈し
て居り、ホルダ80の広幅溝84に位置される基板7
と、これの後半表側に突設されて狭幅溝85から外突さ
れる前中後の隆起部8とを備え、合成樹脂に依り作製さ
れている。
【0011】留置機構3は、ホルダ80に対して主摺動
体2を留置させるもので、この例では、主摺動体2に設
けられて居り、弾性掛止体9と板バネ体10と操作体1
1とを備えて所謂オートロック式にしてあり、例えば特
開平10−179946号に記載されたものと略同様の
構造にされている。弾性掛止体9は、主摺動体2の前側
の隆起部8から前上斜め方向に突設されてホルダ80の
離間する二つの掛止凹部86のうちの一方に間接的に掛
合して前動を阻止する前傾弾片12と、これの後側で主
摺動体2の後側の隆起部8から後上斜め方向に突設され
て前傾弾片12とで略V型を為しホルダ80の離間する
二つの掛止凹部86のうちの他方に間接的に掛合して後
動を阻止する後傾弾片13と、中央の隆起部8と基板7
に貫通して形成された前後方向の案内孔14と、これの
前後で前傾弾片12と後傾弾片13に呼応させて基板7
に穿設された抜孔15と、案内孔14の上下近傍で基板
7の裏側から中程の隆起部8に亘って形成された凹状の
抜止部16とから成り、合成樹脂に依り主摺動体2と一
体的に作製されている。板バネ体10は、主摺動体2の
中程の隆起部8の下方に位置される底片17と、これの
前端から前上斜め方向に延設されて弾性掛止体2の前傾
弾片12の上に位置される前傾弾片18と、これの上部
が前側に略直角に折曲されて弾性掛止体2の前傾弾片1
2の上端の上に位置される前折曲片19と、底片17の
後端から後上斜め方向に延設されて弾性掛止体2の後傾
弾片13の上に位置される後傾弾片20と、これの上部
が後側に略直角に折曲されて弾性掛止体2の後傾弾片1
3の上端の上に位置される後折曲片21とを備え、略V
型を呈してステンレス鋼板をプレス加工する事に依り作
製されている。板バネ体10の前傾弾片18と後傾弾片
20との為す角度は、弾性掛止体9の前傾弾片12と後
傾弾片13との為す角度より小さくされている。操作体
11は、主摺動体2の隆起部8の表側に配されてこれに
前後動可能に覆うべく断面略溝型を呈する冠板22と、
これの表側に形成された滑止凹凸23と、冠板22の裏
側中程に突設されて板バネ体10の前傾弾片18と後傾
弾片20の遊端部間に位置されると共に案内孔14に前
後動可能に遊嵌される板状の解除突起24と、これの中
程に設けられて弾性掛止体9の抜止部16に離脱不能に
掛合される楔状の上下の抜止部25とから成り、合成樹
脂に依り一体的に作製され、中立位置とこれを挾む前動
位置及び後動位置を夫々とり得る。
【0012】副摺動体4は、主摺動体2に対して前後方
向に移動可能で道具体90を連結し得るもので、この例
では、主摺動体2の前側に設けられて居り、基体26
と、これの表側に着脱可能に設けられてこれを覆う冠体
27とから成っている。基体26は、断面略T型を呈
し、ホルダ80の広幅溝84に位置される板片28と、
これの前半に穿設された枠孔29と、板片28の前方表
側に突設された連結突起30と、板片28の後半表側に
突設されてホルダ80の狭幅溝85から表側に突出され
る突片31と、これと板片28に表裏が開放すべく形成
された収容腔32と、突片31の後側に形成された掛合
穴33と、突片31の前側に形成された掛段部34とを
備えている。冠体27は、断面略溝型を呈し、表側に形
成された滑止凹凸35と、基体26の掛合穴33に挿入
されて掛合される掛突起36と、基体26の掛段部34
に引掛けられる鉤部37とを備えている。
【0013】主摺動体2と副摺動体4との間には、案内
機構38と一時連結機構39が設けられている。案内機
構38は、主摺動体2の基板7の前側に形成されたアリ
40と、これに前後動可能に適合されて基体26の板片
28の中程裏側に形成されたアリ溝41と、基体26の
板片28の後半裏側に形成されてアリ40との掛合を開
放する開放溝42とから成っている。一時掛止機構39
は、主摺動体2の基板7の中程表側に形成された断面三
角状の凸部43と、これが当合される副摺動体4の基体
26の後部とから成って居り、主摺動体2に対して副摺
動体4を刃折ピッチの二倍だけ前動させた時に掛合され
る様にしてある。
【0014】弾性体5は、主摺動体2に対して副摺動体
4を常時後動させるもので、この例では、主摺動体2と
副摺動体4との間に設けられて居り、主摺動体2の基板
7の前方表側に突設された受片44と、これに穿設され
た貫孔45と、副摺動体4の基体26の突片31に形成
された受穴46と、貫孔45に挿通される軸部と受孔4
4に挿入される錐部とこの近傍に設けられた鍔部とを備
えたスプリングホルダ47と、これの軸部に挿通されて
その鍔部と主摺動体2の受片44との間に介装されるべ
く収容腔32に収容される圧縮コイルスプリング48と
を備えている。
【0015】連結機構6は、主摺動体2と副摺動体4と
を連結し得るもので、この例では、主摺動体2と副摺動
体4との間に設けられて居り、副摺動体4に設けられて
使用位置から使用位置まで回動可能な掛止体49と、
主摺動体2に設けられて掛止体49の使用位置の際に掛
合して主摺動体2に対する副摺動体4の前動を阻止する
掛止片50と、副摺動体4に設けられて掛止体49を
使用位置と使用位置とに保持する保持片51とを備えて
いる。掛止体49は、四枠状を呈し、一方の短片が円柱
状にされて副摺動体4の冠体27の表側に形成した嵌入
溝52に着脱可能に嵌合され、図及び図の実線で示
す前側に倒された使用位置から図及び図の鎖線で
示す後側に倒された使用位置まで縦軸廻りに回動可能に
設けられている。掛止片50は、主摺動体2の隆起部8
の前方表側に一体的に突設されて掛止体49の他方の短
片が使用位置の時に引っ掛けられる様になっている。保
持片51は、副摺動体4の冠体27の表側前後に上下一
対づつ形成されて掛止体49の上下の長片の中程が掛止
される様になっている。
【0016】この様なスライダ1は、次の様にして組み
立てられる。主摺動体2の基板7に形成された留置機構
3の弾性掛止体9の上に板バネ体10が重なる様に被せ
られる。主摺動体2の基板7の表側に操作体11が配置
された後、解除突起24が案内孔14に挿入されて強圧
され、抜止部25と抜止部16が離脱不能に掛合され
る。そうすると、板バネ体10の前傾弾片18と後傾弾
片20の遊端間に解除突起24が位置され、主摺動体2
に対して操作体11が前後動可能に合体される。次い
で、主摺動体2に形成されたアリ40を副摺動体4に形
成された開放溝42を通じてアリ溝41に挿入した後、
圧縮コイルスプリング48が挿通されたスプリングホル
ダ47の軸部を主摺動体2に形成した貫孔45に挿通し
て圧縮コイルスプリング47を圧縮させながらスプリン
グホルダ47の錐部を副摺動体4に形成した受孔46に
嵌合させる事に依り弾性体5を主摺動体2と副摺動体4
との間に介装する。その後、副摺動体4の冠体27の掛
突起36を基体26の掛合穴33に掛合させると共に、
鉤部37を掛段部34に掛合させる事に依り基体26と
冠体27を合体させて収容腔32を塞ぐ。そして、連結
機構6の掛止体49の一方の短片を嵌入溝52に嵌合さ
せると、スライダ1が組み立てられる。
【0017】組み立てられたスライダ1は、主摺動体2
と操作体11との間の上下と、副摺動体4の基体26と
冠体27との間の上下には、夫々凹溝が形成され、主摺
動体2と操作体11と上側の凹溝内には、板バネ体10
の前傾弾片18と後傾弾片20が臨んでいる。而して、
スライダ1は、副摺動体4の連結突起30に刃体90の
連結孔91が嵌挿されて連結された後、上下の凹溝にホ
ルダ80のシース81の上下表壁が嵌まる様にホルダ8
0の後側から前後動可能に嵌挿され、ホルダ80のグリ
ップ82の後部にクリップ83が嵌着されて図1の様な
カッタナイフ70に為される。
【0018】次に、この様な構成に基づいて作用を述解
する。瞬時復帰動作を行なう場合は、図1、図3、図
4、図6、図7の各実線で示す如く、連結機構6の掛止
体49を前側に倒して不使用位置にする事に依り主摺動
体2と副摺動体4との連結を解除して置く。この時、掛
止体49は、前側の保持片51に掛合されて同状態に保
持される。この様にして置けば、図7に示す如く、弾性
体5に抗して副摺動体4を前動させると、刃体90が追
動する。副摺動体4を開放すると、弾性体5に依り副摺
動体4が瞬時に後動されて刃体90が追動する。図1の
鎖線で示す如く、副摺動体4の前動時には刃体90がホ
ルダ80から突出すると共に、図1の実線で示す如く、
副摺動体4の開放時には刃体90がホルダ80に収納さ
れる様にして置くと、この様にする事ができる。従っ
て、ホルダ80に対して主摺動体2を前後動させて留置
機構3に依り留置させる事に依りホルダ80に対する刃
体90の突出量を正確に調整する事ができる。
【0019】瞬時復帰動作を行なわない場合は、図3、
図4、図6の各鎖線で示す如く、連結機構6の掛止体4
9を後側に倒して使用位置にし、掛止片50と掛合させ
る事に依り主摺動体2と副摺動体4とを連結して置く。
この時、掛止体49は、後側の保持片51に掛合されて
同状態に保持される。この様にして置けば、留置機構3
に依り留置されている主摺動体2に対して副摺動体4を
前後動させる事ができない。従って、主摺動体2を操作
してホルダ80の前側から刃体90を所定量だけ突出さ
せた後に切断等の引き作業を行なっても、主摺動体2に
対して副摺動体4及び刃体90が不用意に前動する事が
なくなり、この種の作業を適正に行なう事ができる。
【0020】図2は、主摺動体2がホルダ80に対して
停止し、所謂オートロック状態にある場合を示してい
る。この時、操作体11は、中立位置にあり、弾性掛止
体9の前傾弾片12と後傾弾片13の各遊端部は、板バ
ネ体10の前傾弾片18と後傾弾片20の各遊端部を介
してホルダ80の多数の掛止凹部86のうちの離間する
二つの掛止凹部86に掛合している。そして、解除突起
24は、弾性掛止体9及び板バネ体10の前傾弾片1
2,18と後傾弾片13,20の各遊端部間にその弾力
に依り位置して、これらと掛止凹部86との掛合を許容
している。この様な状態で、主摺動体2が前進しようす
ると、弾性掛止体9及び板バネ体10の前傾弾片12,
18と掛止凹部86とが掛合しているので、前傾弾片1
2,18が所謂突支え棒として機能し、これが阻止され
る。逆に、主摺動体2が後進しようとすると、弾性掛止
体9及び板バネ体10の後傾弾片13,20と掛止凹部
86とが掛合しているので、後傾弾片13,20が所謂
突支え棒として機能し、これが阻止される。従って、主
摺動体2は、外力が作用しても、前後いずれの方向にも
移動せず、ホルダ80に対して所謂オートロックされ
る。
【0021】主摺動体2をホルダ80に対して前進させ
る場合は、中立位置にある操作体11を前動させる。そ
うすると、解除突起24に依り弾性掛止体9及び板バネ
体10の前傾弾片12,18とホルダ80の掛止凹部8
6との掛合のみが解除され、同状態が保たれたまま主摺
動体2と操作体11が一緒に前進する。この時、弾性掛
止体9及び板バネ体10の後傾弾片13,20は、ホル
ダ80の掛止凹部86に掛合離脱を繰返して所謂ステッ
プスライドする。
【0022】主摺動体2をホルダ80に対して後進させ
る場合は、中立位置にある操作体11を後動させる。そ
うすると、操作体11が後動位置になり、解除突起24
に依り弾性掛止体9及び板バネ体10の後傾弾片13,
20とホルダ80の掛止凹部86との掛合のみが解除さ
れ、同状態が保たれたまま主摺動体2と操作体11が一
緒に後進する。この時、弾性掛止体9及び板バネ体10
の前傾弾片12,18は、ホルダ80の掛止凹部86に
掛合離脱を繰返して所謂ステップスライドする。
【0023】従来のものに比べて、主摺動体2と副摺動
体4とを連結し得る連結機構6を設けるだけであるの
で、コストが余り掛からずに容易に実施できる。弾性体
5は、圧縮コイルスプリング48を用いたので、引張ス
プリングよりも安定した弾性力を発揮できる。弾性体5
は、圧縮コイルスプリング48をスプリングホルダ47
に挿通させたので、座屈する事がない。主摺動体2と副
摺動体4との間に一時連結機構39を設けているので、
弾性体5の弾力より小さい掛合力を作用させるだけで同
状態を保持する事ができる。弾性掛止体9に着脱可能に
被せられる板バネ体10を設けたので、ホルダ80をプ
レス成形された金属製の場合は、弾性掛止体9を合成樹
脂製にすると共に、板バネ体10を金属製にする事がで
きる。この様にすると、プレス成形に依りホルダ80の
掛止凹部86の表面粗さが粗くなっていても、金属製の
板ばね体10を介して合成樹脂製の弾性掛止体9が掛合
されるので、合成樹脂製の弾性掛止体9が損耗する事が
ない。弾性掛止体9を合成樹脂製にすると共に、板バネ
体10を金属製にした場合は、突っ張り力と弾性復元力
の両方を大きくする事ができる。板バネ体10の前傾弾
片18と後傾弾片20との為す角度は、弾性掛止体9の
前傾弾片12と後傾弾片13との為す角度より小さくさ
れているので、弾性掛止体9の上に板バネ体10を容易
に被せる事ができる。
【0024】尚、留置機構3は、先の例では、所謂オー
トロック式であったが、これに限らず、例えば実公昭6
1−30609号等に記載されたステップスライド式や
特開平6−315577号等に記載された螺子式でも良
い。副摺動体4は、先の例では、主摺動体2の前側に配
置したが、これに限らず、例えば後側でも良い。弾性体
5は、先の例では、圧縮コイルスプリングを用いたが、
これに限らず、例えば引張スプリングを用いても良い。
連結機構6は、先の例では、主摺動体2に掛止片50を
設けると共に、副摺動体4に掛止体49と保持片51を
設けたが、これに限らず、例えばこれらを逆にしても良
い。手動道具70は、先の例では、カッタナイフであっ
たが、これに限らず、例えば同構造のやすり等の手工具
や消しゴム等の文房具その他でも良い。ホルダ80は、
先の例では、グリップ82とクリップ83を備えている
が、これに限らず、例えばこれらを省略しても良い。刃
体90は、先の例では、刃折ピッチが標準的なものであ
ったが、これに限らず、例えば標準の半分のものでも良
い。
【0025】
【発明の効果】以上、既述した如く、本発明に依れば、
次の様な優れた効果を奏する事ができる。 (1) 主摺動体、留置機構、副摺動体、弾性体、連結
機構とで構成し、とりわけ主摺動体と副摺動体とを連結
し得る連結機構を設けたので、道具体の突出量を正確に
調整する事ができると共に、それでいて通常の切断等の
引き作業も適正に行なえる。 (2) 主摺動体と副摺動体とを連結し得る連結機構を
設けたので、これを安全装置として利用する事ができ、
道具体が不用意に突出する事に依る怪我等を未然に防止
でき、安全性を確保する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクイックバックスライダを適用し
たカッタナイフを示す正面図。
【図2】図1の一部を破断して示す要部正面図。
【図3】本発明に係るクイックバックスライダを示す正
面図。
【図4】図3の底面図。
【図5】図3の背面図。
【図6】図3の横断平面図。
【図7】副摺動体を前動させた状態を示す図6と同様
図。
【図8】副摺動体付近を示す縦断側面図。
【図9】主摺動体付近を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1…クイックバックスライダ、2…主摺動体、3…留置
機構、4…副摺動体、5…弾性体、6…連結機構、7…
基板、8…隆起部、9…弾性掛止体、10…板バネ体、
11…操作体、12,18…前傾弾片、13,20…後
傾弾片、14…案内孔、15…抜孔、16,25…抜止
部、17…底片、19…前折曲片、21…後折曲片、2
2…冠板、23,35…滑止凹凸、24…解除突起、2
6…基体、27冠体、28…板片、29…枠孔、30…
連結突起、31…突片、32…収容腔、33…掛合穴、
34…掛段部、36…掛突起、37…鉤部、38…案内
機構、39…一時掛止機構、40…アリ、41…アリ
溝、42…開放溝、43…凸部、44…受片、45…貫
孔、46…受孔、47…スプリングホルダ、48…圧縮
コイルスプリング、49…掛止体、50…掛止片、51
…保持片、52嵌入溝、70…カッタナイフ、80…ホ
ルダ、81…シース、82…グリップ、83…クリッ
プ、84…広幅溝、85…狭幅溝、86…掛止凹部、8
7…出入口、88…凹溝、89…ハンガ、91…連結
孔、92…刃、93…折線。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルダに対して前後方向に移動可能な主
    摺動体と、ホルダに対して主摺動体を留置させる留置機
    構と、主摺動体に対して前後方向に移動可能で道具体を
    連結し得る副摺動体と、主摺動体に対して副摺動体を常
    時後動させる弾性体と、瞬時復帰動作を行なう場合は主
    摺動体と副摺動体との連結を解除し瞬時復帰動作を行な
    わない場合は主摺動体と副摺動体とを連結し得る連結機
    構と、から構成した事を特徴とするクイックバックスラ
    イダ。
  2. 【請求項2】 連結機構は、副摺動体に設けられて使
    用位置から使用位置まで回動可能な掛止体と、主摺動体
    に設けられて掛止体の使用位置の際に掛合して主摺動体
    に対する副摺動体の前動を阻止する掛止片と、副摺動体
    に設けられ掛止体が掛止されて掛止体を使用位置と使
    用位置とに保持する保持片とを備えている請求項1に記
    載のクイックバックスライダ。
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