JP3325271B2 - 酸化過敏性化合物の蒸発およびこの目的のための蒸発器 - Google Patents

酸化過敏性化合物の蒸発およびこの目的のための蒸発器

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、蒸発可能な酸化過敏性化合物を含有する液
体を蒸発させるための方法に関する。
多種多様の蒸発器は、工業界において極めて広範囲の
用途に使用されている。例は、釜型蒸発器、管状蒸発
器、薄膜蒸発器、短路型蒸発器、板型蒸発器ならびに著
しく高度に粘稠な溶液のための特殊な蒸発器、および皮
膜形成性溶液および耐食性溶液のための特殊な蒸発器で
ある(例えば、Ullmanns Enzyklopaedie der Technisch
en Chemie,第4版、第2巻、第650〜663頁参照)。
管状蒸発器は、自己循環型蒸発器および強制循環型蒸
発器、傾斜型蒸発器、高速循環型蒸発器、空気循環型蒸
発器、上昇膜蒸発器ならびに順流蒸発器または落下膜蒸
発器を包含する。
また、前記蒸発器は、蒸発可能な酸化過敏性化合物を
含有する液体を蒸発させるために使用されている。
このような液体は、例えばグリコール、殊にエチレン
グリコールの製造の際に得られる。エチレングリコール
を製造するための工業的方法の場合、酸化エチレンは、
およそ10倍のモル過剰量の水と、大気圧および50〜70℃
で触媒の存在下にかまたは20〜40バールの減圧および14
0〜230℃で触媒なしに反応に付される。エチレングリコ
ールの製造は、ほとんどの場合に、下流の反応器中でエ
チレンを直接酸化することにより実施される。得られた
粗製グリコール水溶液は、蒸発器中で約30%に濃縮さ
れ、かつ複数の塔中で減圧下に分別蒸留に施こされる
(K.Weissermel and H.−J Arpe,Industrielle organis
che Chemie,VCH Verlagsgesellschaft,第3版、第161
頁)。グリコールは、特に比較的に高い温度で酸化過敏
性である。このグリコールは、酸化され、殊にアルデヒ
ドに変わる。ポリエステルの製造等の所定用途では、特
に高純度のエチレングリコールが必要とされる(99.9重
量%)。このグリコールは、沸騰の限度、含水量および
酸価について特殊な値を有するものでなければならない
(Ullmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie,第
4版、第8巻、第200〜210頁;K.Weissermel and H.−J.
Arpe,上記引用文中、第162頁参照)。
更に、熱的に温和な蒸留は、感熱生成物を得るために
蒸留塔に接続された落下膜蒸発器を用いて実施される
が、この場合の感熱生成物は、蒸留塔から取り出された
循環流から落下膜蒸発器排出物を別々に除去することに
よって得られるものである。この蒸留法では、分離され
る混合物の沸点の低下、ひいては熱的に温和な蒸発を生
じる(ドイツ特許第3338488号明細書参照)。
本発明の目的は、蒸発可能な酸化過敏性化合物の酸化
が回避される、酸化過敏性化合物を含有する液体を蒸発
させるための方法を提供することである。
更に、本発明の目的は、蒸発が温和な条件下で実施さ
れる、蒸発可能な酸化過敏性化合物を含有する液体を蒸
発させるための方法を提供することである。
更に、本発明の目的は、蒸発された液体が精留され
る、蒸発可能な酸化過敏性化合物を含有する液体を蒸発
させるための方法を提供することである。
更に、本発明の目的は、蒸発可能な酸化過敏性化合物
が著しく高い収率で得られかつ酸化生成物の汚染が非常
にわずかとされる、酸化過敏性化合物を含有する液体を
蒸発させるための方法を提供することである。
更に、本発明の目的は、蒸発器中での蒸発可能な酸化
過敏性化合物の酸化が回避される、酸化過敏性化合物を
含有する液体を蒸発させるための方法を提供することで
ある。
更に、本発明の目的は、上記方法を実施することがで
きる蒸発器を提供することである。
上記の目的は、下部の管取付板と、上部の管取付板
と、加熱可能な表面を有する蒸発器の管と、この蒸発器
の管を加熱する装置と、蒸発可能な化合物を含有する液
体を蒸発器の管に供給する装置とを有する落下膜蒸発器
において、前記液体を蒸発器の管に供給する装置は、直
列に接続された1個またはそれ以上の有孔箱形分配器を
有し、蒸発器の管の加熱可能な全表面が操作中に液体と
接触しているように蒸発器中に配置されており、下部の
管取付板および上部の管取付板のうちの少なくとも下部
の管取付板が熱絶縁されていることを特徴とする、落下
膜蒸発器また、グリコールを含有する液体を、加熱可能
な表面を有する蒸発器の管と接触させることにより、蒸
発器中でこの液体を蒸発させる方法において、この蒸発
器が上述の落下膜蒸発器であり、加熱可能な表面を有す
る蒸発器の管の全表面が前記グリコールを含有する液体
で完全に湿潤している状態で使用されることを特徴とす
る、蒸発器中でグリコールを含有する液体を蒸発させる
方法によって達成される。
新規方法で蒸発させることができるかまたは新規の蒸
発器を用いて蒸発させることができる液体の例は、グリ
コール、好ましくはエチレングリコールを含有する液体
である。
エチレングリコールを製造するための公知方法の場合
には、エチレングリコール水溶液が得られ、かつ次に複
数の工程で濃縮される。次いで、粗製グリコールは、分
別によって精製される。
全アルコールの場合と同様に、エチレングリコールも
熱酸化(自動酸化)ならびに触媒による酸化に対して過
敏性である。酸化生成物は、アルデヒド(グリコールア
ルデヒド、グリオキサール、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド)ならびに相応する酸である。
特に、エチレングリコールがポリエステルの製造に使
用される場合には、この酸化生成物の存在は、極めて有
害であり、できるだけ回避されなければならない。
エチレングリコールの精製のために公知の蒸留法およ
び装置は、冒頭に述べた刊行物中に記載されている。一
般に、順次に接続された一連の塔中で、まず水、次にグ
リコール、さらに高級グリコールエーテルが連続的に得
られる。
腐食の理由から、塔の供給材料中で弱アルカリ範囲内
の一定のpHを確立させることは、通常必要なことであ
り、この場合このpHは、概してアルカリを装入すること
によって達成される。
また、このような蒸留装置の蒸発空間は、腐食に対し
て過敏性であるので、この場合にも特殊な噴霧技術を用
いてアルカリを使用しなければならない。しかしなが
ら、好ましくは、それ自体ガス状であり、ひいてはより
簡単に分布されるアンモニアが特に使用される。
この蒸留装置に使用されることができる蒸発器は、上
記の種々の蒸発器である。殊に、落下膜蒸発器、自己循
環型蒸発器、管状蒸発器、空気循環型蒸発器、薄膜蒸発
器および板状蒸発器を使用することができ、このうち、
落下膜蒸発器が好ましい。
炭素鋼は、通常工業的規模での蒸留装置の製造に使用
されている。
エチレングリコールの高い沸点(197.6℃)およびそ
の同族体の高い沸点のために、蒸発は、概して減圧下で
実施される。
しかし、全ての蒸留装置は、寸法に拘わらず、減圧下
で一定の漏れ率を有し、即ち漏れ個所を通って周囲大気
からのガスは、装置に侵入する。
従って、空中酸素も一般に減圧蒸留装置に侵入し、か
つグリコールの上記酸化生成物の形成を可能にする。
ある場合には、蒸留されたグリコールのアルデヒド含
量が著しく増大したことが工業用プラント中で見い出さ
れたが、このことは、直ちに説明することができなかっ
た。
炭素鋼からなるプラント中の大量の液体流には鉄粒子
がまぎれ込んでしまうことは避けられないが、本発明に
よれば、グリコールが蒸気相で鉄粒子と接触すると蒸留
装置中でのグリコールの酸化が著しく促進されることが
見い出された。この鉄粒子または酸化鉄粒子、例えばマ
グネタイト粒子は、グリコール蒸気の酸化の際に触媒と
して作用する。この触媒による酸化は、自動酸化、即ち
触媒なしのグリコールと酸素との直接的な酸化よりも実
質的に迅速である。
更に、鉄粒子または酸化鉄粒子が蒸発器からの蒸気相
と直接に接触しない場合、例えば鉄粒子またはマグネタ
イト粒子が蒸留の底部生成物の液面よりも下方に存在す
る場合には、グリコール酸化の結果としての大量のアル
デヒドの形成が起こらないことが見い出された。
蒸気相中での触媒による酸化の場合には、鉄上で鉄表
面の腐食が同時に起こり、最初にマグネタイトの形成が
生じる。
本発明によれば、形成された蒸気相と液体が蒸発され
る蒸発器の加熱された固体表面との直接の接触が実質的
に回避されれば、蒸発器中でのグリコールまたは他の酸
化過敏性化合物の酸化が、回避可能であることが見い出
された。
このため、蒸気相が鉄粒子または酸化鉄粒子、例えば
マグネタイト粒子と接触してはならない。
本発明の1つの実施態様によれば、このことは、本質
的に蒸発器の加熱された全固体表面が蒸発されるべき液
体で常に完全に湿潤されている場合に達成される。この
ことにより、生成物側の蒸気相と加熱された固体表面と
の接触、ならびに液体中に混入した鉄粒子または酸化鉄
粒子の固体表面上の沈積が回避され、したがって前記粒
子と蒸気相との接触は、許容される。本質的に加熱され
た全固体表面は、好ましくは熱媒体、例えば凝縮蒸気ま
たは別の適当な熱媒体によって加熱される表面を意味す
る。本発明の1つの実施態様において、適当な装置によ
り熱媒体、例えば蒸気による加熱が回避される場合に
は、蒸発器のこのような固体表面が、蒸発されるべき液
体と接触せずにすむ。
本発明の1つの実施態様において、適当な装置を用い
ることにより、気化した液体の蒸気が蒸発器の加熱され
た固体表面に到達せず、従って固体表面が生成物の蒸気
相と接触し得ず、蒸発するべき液体との接触も起こらな
い。
1つの好ましい実施態様の場合には、蒸発器の加熱さ
れた固体表面は、耐食性の鋼から構成されている。この
ことは、表面酸化(マグネタイト層の形成)を回避させ
るのに役立つ。この手段により、蒸気と鉄粒子または酸
化鉄粒子、例えばマグネタイト粒子との接触は、さらに
回避される。
蒸発器 新規方法は、加熱可能な固体表面と、この固体表面を
加熱する装置と、蒸発可能な化合物を含有する液体を加
熱可能な固体表面に供給する装置とからなる蒸発器中で
実施させることができ、この場合この液体を供給する装
置は、生じる蒸気相と加熱可能な固体表面との直接の接
触が実質的に回避される形式で蒸発器中に設計されかつ
配置されている。
本発明の1つの実施態様において、新規方法は、加熱
可能な固体表面と、この固体表面を加熱する装置と、蒸
発可能な化合物を含有する液体を加熱可能な固体表面に
供給する装置とからなる蒸発器中で実施させることがで
き、この場合この液体を供給する装置は、本質的に加熱
可能な全固体表面が液体で湿潤される形式で蒸発器中に
形成されかつ配置されている。
本発明の1つの実施態様の場合、加熱された固体表面
は、耐食性の鋼から構成されている。
本発明によれば、蒸発器は、落下膜蒸発器、自己循環
型蒸発器または強制循環型蒸発器、管状蒸発器、空気循
環型蒸発器、薄膜蒸発器、上昇膜蒸発器または板状蒸発
器として設計されていてよく、好ましくは落下膜蒸発器
の形で設計されていてよい。加熱可能な固体表面は、熱
移動が可能であるという条件で任意の望ましい形状寸法
を有することができる。この表面は、異なる形状を有す
ることができ、かつ例えば平滑であるかまたは表面構造
を備えかつ例えば環状、卵形または他の形の横断面を有
する管の形とされる。例えば、この表面は、リブ付き管
の形であってよい。また、1つまたはそれ以上の板の形
であってもよい。
本発明の1つの実施態様では、さらに、蒸発器は、こ
の蒸発器が落下膜蒸発器、自己循環型蒸発器または強制
循環型蒸発器、環状蒸発器、空気循環型蒸発器、薄膜蒸
発器、上昇膜蒸発器または板状蒸発器として設計され、
好ましくは落下膜蒸発器の形で設計されている1つの装
置を備えている。
本発明の1つの実施態様では、液体を供給する装置
は、蒸発器がさらに蒸発器中の表面から流出する液体を
再循環させる装置を備えるものである。
本発明の1つの実施態様では、蒸発器は、上部の管取
付板および下部の管取付板を有する落下膜蒸発器の形で
あってもよく、この場合この落下膜蒸発器の下部の管取
付板は、熱絶縁されており、更に上部の間取付板も必要
に応じて熱絶縁を施す。このことは、下記の実施例中で
より詳細に説明されている。
新規の蒸発器は、精留塔の底部蒸発器として使用され
ることができ、この底部蒸発器と精留塔は、別々の底面
を有することができる。このことも実施例中により詳細
に説明されている。
酸化過敏性化合物 新規方法は、任意の望ましい蒸発可能な酸化過敏性化
合物、殊に蒸発の間に酸化されうる化合物に使用するこ
とができる。本発明の1つの実施態様において、蒸発可
能な酸化過敏性化合物は、鉄粒子または酸化鉄粒子上、
殊にマグネタイト粒子上で気相で触媒により酸化される
化合物である。蒸発の間の前記化合物の酸化は、新規方
法によって阻止させることができる。
本発明により使用することができる化合物の例は、ア
ルコール、殊に脂肪族アルコール、例えば炭素原子数1
〜20、好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜4の直鎖
状または分枝鎖状アルコールである。適当な例は、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノールおよびイソブタノールである。蒸
発可能な酸化過敏性化合物のもう1つの種類は、ジオー
ル、殊に脂肪族ジオールからなる。この例は、炭素原子
数2〜20、好ましくは2〜10、殊に2〜5のジオールで
ある。例は、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルおよびブチレングリコールである。特に好ましくは、
エチレングリコールが使用される。
本発明の1つの実施態様によれば、さらにポリオー
ル、殊に脂肪族ポリオールを使用することができる。ポ
リオールの典型的な例は、グリセロールである。
更に、使用することができる化合物の例は、芳香族化
合物、例えばフェノールまたはアニリンである。
本発明の実施態様によれば、蒸発可能な酸化過敏性化
合物は、純粋な形で蒸発器に供給される。必要に応じ
て、この化合物は、不純物または副生成物を含有してい
てよい。本発明のもう1つの実施態様によれば、蒸発可
能な酸化過敏性化合物は、少なくとも1種類の液体中、
通常、使用される反応媒体または溶剤中に含まれる形態
で蒸発器に供給される。また、この液体は、生成物混合
物から構成されていてよい。
概して、使用される液体は、蒸発させるべき酸化過敏
性化合物を合成する際に用いられる媒体である。ジオー
ル、殊にエチレングリコールが使用される場合の1つの
実施態様によれば、この液体は、主に水である。蒸発可
能な酸化過敏性化合物は、必要に応じて液体中に含有さ
れる。同化合物は、加熱された固体表面との接触によっ
て蒸発して蒸発器に供給される。
本発明の1つの実施態様によれば、蒸発は、特に蒸発
可能な酸化過敏性化合物が高い沸点を有する場合には、
減圧下で行なわれる。例えば、エチレングリコールの蒸
発は、減圧下、通常50×102Pa〜300×102Pa、典型的に
は約200×102Paで行なわれる。
特に減圧下での蒸発の場合には、空中酸素が装置中の
漏れ個所を通って蒸発器中に侵入する可能性があり、か
つ酸化過敏性化合物の酸化を促進させうるという危険性
が存在する。
本発明の1つの実施態様によれば、蒸発器中の液体
は、特に全供給材料が蒸発器中で蒸発しない場合に、循
環する底部生成物の形をとる。
新規方法は、1つの好ましい実施態様の例を示すこと
によって以下に詳説される。
以下、本発明の好ましい実施態様を、図面を参照しつ
つ説明する。
図1は、別々の底面を有する塔と落下膜蒸発器との接続
を示す略図であり、 図2は、2段階の有孔箱型分配器および上部の管取付板
と中間板を備えた落下膜蒸発器の上部を示す断面図であ
り、かつ 図3は、熱媒体および生成物の出口範囲を有する落下膜
蒸発器の底部範囲を示す略図である。
下記に記載された蒸発系の好ましい実施態様は、新規
方法の実施、殊にエチレングリコールを含有する水性液
の蒸発および精製に適当である。
使用される蒸発器は、落下膜蒸発器である。この装置
では、高い温度での滞留時間が短く、圧力損失が少な
く、したがって等圧線条件に関連して沸点の上昇が少な
く、かつ生成物と熱媒体との間の運転温度差が小さいの
で、生成物に加わる熱応力が小さい。
本発明の場合には、落下膜蒸発器は、別々の底面を有
する1つの手段によって操作される。適当な材料系、例
えばエチレングリコール/水系の場合には、この手段に
より、底部生成物の温度が過剰に上昇することが回避さ
れ、底部生成物の品質が保持される。別々の底面を有す
る手段は、ドイツ特許第3338488号明細書に詳細に記載
されている。
落下膜蒸発器と精留塔との接続は、図1に示されてい
る。この場合、W1は、加熱蒸気のための入口2および凝
縮物のための出口4を備えた落下膜蒸発器であり、K1
は、精留塔であるが、この場合には、下部のみが示され
ており、P1は、落下膜蒸発器W1の上部の管取付板の場所
で塔の底部生成物を分配器に供給するためのポンプであ
り、P2は、底部生成物8を落下膜蒸発器から排出するた
めのポンプである。
精留塔K1の底部生成物は、落下膜蒸発器W1の上部の管
取付板の場所でポンプP1を介して分配器に供給され、こ
の場合この落下膜蒸発器中には、図示されているよう
に、多数の管が垂直方向に配置されている。この落下膜
蒸発器は、加熱蒸気2により加熱され、この場合凝縮物
(4)および凝縮されていないガス(6)は、別々に除
去される。落下膜蒸発器の底部生成物は、ポンプP2を介
して取り出される。ポンプP1を介する落下膜蒸発器への
塔の最下部のじゃま板から流出される液体を有する底部
生成物の循環流は、蒸発器の全ての管に適度に液体が供
給される方法で制御されなければならない。供給される
液体の量は、落下膜蒸発器の管の全円周に亘って安全な
液膜が形成されるのに十分な液体が落下膜蒸発器の管の
出口流の場所で存在することを保証するために、十分な
量でなければならない。この方法で、例えばグリコール
を含有する蒸気相と落下膜蒸発器の管の加熱された内部
表面との直接の接触は回避される。
こうして、落下膜蒸発器に供給される液体流は、好ま
しくは部分的にのみ蒸発される。蒸発器の底部が充満し
ており、かつ塔の底部からの別の底部流出液が蒸発器の
管よりも下方に位置している場合に生じた蒸気(水蒸
気)は、蒸発していない液体(底部)と一緒に塔に流入
する。底部生成物は、蒸発器の底部の出口で蒸発されて
いない液体の底部生成物流を有する別の底面からポンプ
P2を用いて除去される。
落下膜蒸発器W1に供給される液体は、上記したように
蒸発器の全ての管中で安定な液膜が形成されることを保
証するために、蒸発器の全ての管16上に均一に分布され
なければならない。液体の均一な分布は、本発明によれ
ば、図2に示されているように、2段階の有孔箱型分配
器を用いて達成される。
蒸発させるべき液体は、管10を介して供給され、その
後にこの液体は、前分配器12および主要分配器14を用い
て分配器の管16の入口の全表面上に均一に分布される。
2個の有孔箱(前分配器12および主要分配器14)は、ほ
ぼ同量の液体が蒸発器の全ての管に供給される形式で配
置されていなければならない。更に、この液体は、蒸発
器の管に侵入し、この管の壁の下方で液体は細流として
流れ、かつ部分的に蒸発する。液体の流入量は、全液体
が蒸発するのではなく、安定な液膜も管の下端部に存在
しかつ管の全内部表面を覆う方法で調節される。
蒸発に必要とされるエネルギーは、加熱蒸気によって
供給され、この蒸気は、蒸気ドームまたは蒸気ベルト3
を介して落下膜蒸発器に供給される。他の適当な熱触
媒、例えば高沸点有機化合物を使用してもよい。
本発明の1つの実施態様によれば、落下膜蒸発器の上
部の管取付板17は、熱絶縁されている。このことによ
り、落下膜蒸発器の加熱された成分が液膜から分離しな
いことが保証される。上部の管取付板上に析出する、上
流の装置からの酸化鉄またはマグネタイト粒子が流入す
る可能性を、現実に除外することはできない。この粒子
は、上部の管取付板17が熱絶縁されていなければ、グリ
コールを含有する蒸気相と少なくとも部分的に接触しう
る。通常、上部の管取付板17は、下側で熱媒体(一般に
蒸気)と直接に接触する。この直接の接触を回避するた
めに、本発明の1つの実施態様の場合には、中間板18
は、図2に示されているように、上部の管取付板の下方
に引き入れられている。本発明の1つの実施態様によれ
ば、上部の管取付板17と中間板18との間の空間は、適当
な絶縁材料で充填させることができる。また、上部の管
取付板と中間板との間の空間中への加熱蒸気の侵入は、
中間板18中での蒸発器の管16を通し孔の許容差を最少に
することによって回避させることができ、したがって蒸
発器の管16と中間板18との間の空間は、できるだけ存在
しないほうがよい。本発明の1つの実施態様によれば、
上部の管取付板と中間板との間の距離Dは、20〜200mm
であることができる。
本発明の1つの実施形態によれば、上部の管取付板の
加熱された表面が常に液膜で覆われている場合に限り、
上部の管取付板の熱絶縁を不要にすることが可能であ
る。
本発明のもう1つの実施態様によれば、下部の管取付
板は熱絶縁されており;本発明のもう1つの実施態様に
よれば、上部の管取付板と下部の管取付板の双方は、熱
絶縁されている。下部の管取付板の絶縁は、図3に示さ
れている。蒸発器の管16は、管取付板20を貫通して、好
ましくは落下膜蒸発冊の設計によって許容されるかまた
は必要とされる程度に下向きに突出している。例えば図
3に示されているように、蒸発器の管が下方から下部の
管取付板と溶接されなければならないことを考慮する
と、管の突出程度には限界がある。管16の下側に近い被
覆板26に下側で結合されている円形リング21は、下部の
管取付板の下側に取り付けられている。管16と、下部の
管取付板20と、被覆板26との間の空間は、絶縁材料30で
充填させることができる。被覆板26は、絶縁材料30を蒸
気相から遮蔽する。下部の管取付板のこの新規の設計の
結果として、被覆板26の加熱は、回避され、ひいては加
熱された乾燥表面と例えばグリコールを含有する蒸気相
との直接の接触も回避される。
本発明のもう1つの実施態様によれば、下部の管取付
板20と被覆板26との間の空間に絶縁材料30を充填せず、
適当な液体または適当なガス、例えば冷却水を用い、所
定方法でフラッシすることによって冷却する。このため
には、下部の管取付板20と被覆板26との間の空間は、全
面に亘って封止されていなければならない。冷却媒体
は、空間のためのベントオリフィスとして図3に示され
ているようにオリフィス28を通して供給されかつ除去さ
れることができる。
従って、図面に示されているように、落下膜蒸発器の
上部の管取付板および底部の管取付板の新規実施態様
は、他の蒸発器の設計に適用することができ、この設計
は、本発明によれば、例えば循環型蒸発器、例えば自然
循環型蒸発器または強制循環型蒸発器に使用されること
ができる。本発明によれば、絶縁は、加熱された表面と
蒸気相、例えばグリコール含有蒸気相との直接の接触が
最少となるように行われる。
本発明の1つの実施態様によれば、管取付板、即ち上
部の管取付板および/または下部の管取付板のできるだ
け多くの面積が、管で埋められている。この管取付板は
管によって完全に埋めつくされているのが好ましい。こ
れにより、液膜で湿潤されていない加熱された表面を形
成し得る、管取付板の面積を極めて小さくすることがで
きる。従って、例えば、本発明の実施態様によれば、付
加的に上部の管取付板に熱絶縁を備えさせることが、不
必要なこともある。
本発明の1つの実施態様によれば、流れ転向板32は、
圧力損失を減少させるため、および蒸発器の底部内で液
体表面を遮蔽するために、落下膜蒸発器の下部の管出口
で、例えば図3に示されているように配置させることが
できる。蒸気、即ち水蒸気は、接続管24を介して塔K1に
供給される。蒸発器の底部生成物は、ポンプ24を用いて
接続管34を介して取り出すことができる。
落下膜蒸発器W1は、任意の適当な熱媒体と一緒に操作
可能である。
エネルギーの理由のために、好ましくは、蒸気を用い
て、必要に応じて、過熱蒸気を用いて過圧下に操作され
る。使用される熱媒体が加熱蒸気とも称される蒸気であ
る場合には、加熱蒸気の運動量は、落下膜蒸発器の外側
で蒸気ドームまたは蒸気ベルト(3)中で弱められ得
る。蒸気中に侵入する液滴による腐食から蒸発器を保護
するために、蒸発器の管を保護するスラットブラインド
は、付加的に加熱蒸気の供給側に配置されていてよい。
酸化鉄粒子またはマグネタイト粒子の形成を回避させ
るために、落下膜蒸発器は、ステンレス鋼、例えばステ
ンレス鋼1.4541または等価の鋼から形成されている。
本発明により使用される蒸発器、殊に図面に示された
落下膜蒸発器は、蒸発させるべき液体と一緒に、安定な
液膜が落下膜蒸発器中で全管長に亘って形成されるよう
に供給される。この目的のために、ポンプP1を用いて塔
K1から供給液体流の量、熱媒体の温度および落下膜蒸発
器の蒸気側の圧力を適宜制御する。本発明によれば、高
沸点物質を蒸発させるため、殊にエチレングリコールを
含有する液体を蒸発させるために減圧してもよい。
本発明の基礎を成す、蒸発可能な酸化過敏性化合物の
蒸気と鉄粒子または酸化鉄粒子、殊にマグネタイト粒子
との接触の効果は、下記の実施例中に詳説されている。
実施例1: エチレングリコールの酸化の際、即ちアルデヒド形成
の際の蒸留装置中での異なる材料の効果を実験室試験で
研究した。この目的のためにエチレングリコールを用い
ての蒸留試験を最初に実施した。
使用された簡単な蒸留装置は、空気漏れ管を備えた蒸
留器、充填塔(長さ40cm、直径2.5cm)、上昇型凝縮
器、受け器および減圧を発生させる装置から構成される
ものである。エチレングリコールを最初に蒸留器中に入
れ、かつ200×102Paで150〜160℃の温度で底部内で蒸留
した。最初の底部含量の87%が蒸留された時点、即ち底
部生成物の13%が残留する時点で蒸留を終結させた。試
験時間は、約2時間であった。塔は充填物を有してい
た。ガラス環、ステンレス鋼または鉄を種々の試験にお
いて充填物として使用した。空気または窒素を空気漏れ
管を介して泡入した。結果を、下記の第1表に記載す
る。表中の数値は、ppm(百万分率)での留出物または
底部生成物中のアルデヒド含量を示す。
アルデヒド濃度をE.Savicky他,Analyt.Chem.33(196
1),93−96に記載されたMBTH法により測定した。この方
法を遊離アルデヒドおよび結合アルデヒドの光度定量の
ために使用した。遊離アルデヒドと全体量のアルデヒド
との間の差は、結合アルデヒドであり、この場合この結
合アルデヒドは、例えばアセタールの形で存在し、した
がって直接に測定することは困難であった。
上述の平均とは、底部生成物/留出物の比を13:87と
した場合のエチレングリコール中のそれぞれの全アルデ
ヒド含量の平均である。
上記表は、空気を泡入した場合には、使用された全充
填物に高レベルのアルデヒドが生じたことを示してい
る。
更に、鉄環を充填物として使用する場合には、アルデ
ヒド形成は、最大となり、ステンレス鋼環を充填物とし
て使用する場合には、アルデヒド形成は、最低となる。
従って、充填物のための材料の選択は、エチレングリコ
ールの蒸留の際のアルデヒド形成にとって効果を有して
いる。充填物として鉄環が存在することにより、エチレ
ングリコールからのアルデヒドの形成が促進される。蒸
留の間に鉄環上には粒子状で易移動性の黒色の析出物の
形成が観察されたが、ステンレス鋼環は、曇りを生じた
にすぎなかった。
実施例2: もう1つの試験において、エチレングリコールを上記
装置中で還流したが、その他の点では同一条件下で試験
を行なった。即ち、エチレングリコールは留去されなか
った。このことにより、蒸気相と充填物としての試験材
料との接触を比較的に長時間確立することが可能となっ
た。
この試験では、塔を空のガラス塔または鉄削り屑を含
むガラス塔として運転した。このことは、鉄製還流凝縮
器また鉄製の蒸発器におけるガス相接触をシミュレート
するために用いるものである。試験の結果は、第2表に
示されており、全アルデヒド含量は、ppmで記載されて
いる。
この場合のアルデヒドの初期濃度は、23ppmであっ
た。
測定されたアルデヒド含量は、鉄表面上で空気の存在
下でのエチレングリコールの酸化が、空のガラス塔中で
の相応する対照試験の場合(試験No.4)または窒素雰囲
気下での試験の場合(試験No.3)よりも実質的に多く起
こることを示す。より長い滞留時間または接触時間のた
めに、凝縮器または塔中で使用される材料の効果は、前
記実施例の場合よりも明らかである。本実施例は、蒸気
相と鉄との接触により、エチレングリコールの酸化生成
物としてのアルデヒドの形成が実質的に増大したことを
示す。
実施例3: もう1つの実施例として、エチレングリコールを上記
装置中で還流させ、この場合には、空のガラス塔が使用
された。使用媒体は空気とした。還流の間、鉄削り屑ま
たはV2Aステンレス鋼を含む鋼環を最初に塔底に入れ、
これらの充填物を底部生成物によって完全に覆い、即ち
ガス相との接触が生じ得ないようにした。
底部生成物のアルデヒド含量は、試験の開始時に23pp
mであった。下記の表は、20時間の試験時間後に測定さ
れた全アルデヒド含量を示す。
試験の終結時に測定されたアルデヒド含量は、蒸留の
底部生成物中に存在しているもののガス相との接触を生
じ得ない鉄または鋼が、アルデヒドへのエチレングリコ
ールの酸化の際に殆ど効果を有していないことを明らか
に示す。浸漬された鉄または鋼を使用した場合のアルデ
ヒドの濃度は、空のガラス装置を用いた場合と比較して
変わりなかった。即ち、エチレングリコールの蒸発の間
にアルデヒド形成がガス相中で増大することは、明らか
である。
実施例4(比較例): エチレングリコールを生産するための工業用プラント
において、炭素含有鋼から製造された慣用の落下膜蒸発
器を生じるエチレングリコール/水混合物を蒸発させる
ために使用した。蒸発器の操作の間、蒸発生成物のアル
デヒド含量は、約50ppmに増大した。
実施例5 実施例4によるエチレングリコールの生産の工業的方
法において、慣用の落下膜蒸発器の代わりに好ましい実
施態様として上記した落下膜蒸発器を用いた。装置の構
成は、図1〜3に示された構成に対応する。この落下膜
蒸発器は、ステンレス鋼1.4541から構成されていた。こ
の落下膜蒸発器を、別々の底部を有する手段によって操
作した。落下膜蒸発器の管の全円周に亘って安定な液膜
を形成させるために、落下膜蒸発器に供給される液体の
量を、落下膜蒸発器の管の流出流に十分な液体が存在す
る程度に調節した。本発明によれば、液体の均一の分布
は、図2に示されているように、2段階の蒸発箱型分配
器を用いて達成された。蒸発に必要とされるエネルギー
を加熱蒸気によって供給した。使用された落下膜蒸発器
の場合には、下部の管取付板を、上記に詳細に記載され
ているように熱絶縁した。管と、下部の管取付板と、被
覆板との間の空間を絶縁材料で充填した。本発明により
使用される落下膜蒸発器の場合には、管取付板を管によ
って完全に占有させた。
蒸発器の場合には、流れ転向板を図3に示されている
ように、下部の管出口に配置した。
新規の落下膜蒸発器の使用により、操作を長時間に亘
って実施する場合であってもアルデヒド含量が10ppm未
満に抑制された。
上記試験結果は、蒸発可能な酸化過敏性化合物の生じ
る蒸気相と蒸発器中に存在する加熱された固体表面との
直接の接触を回避させることによって、酸化過敏性化合
物の酸化を著しく減少させることができることを明らか
に示す。このことは、殊に加熱された全固体表面が蒸発
させるべき液体と接触している場合に達成可能である。
本発明の1つの実施態様によれば、系中に存在する鉄粒
子または酸化鉄粒子、例えばマグネタイト粒子との接触
を回避させることにより、酸化生成物の生成が低レベル
に抑えられたいっそう効果的な蒸発を行うことが可能と
なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポルト,アクセル,ヴェルナー ドイツ国、D―67146、ダイデスハイム、 ブルグンダーヴェーク、4アー (72)発明者 ショル,シュテファン ドイツ国、D―67098、バート、デュル クハイム、ヴェルスリング、62 (72)発明者 クリューガー,ズィークフリート ドイツ国、D―67346、シュパイァ、フ リードリヒ―エーベルト―シュトラー セ、4 (72)発明者 シュターツ,ハルトムート ドイツ国、D―69124、ハイデルベルク、 ブュルガーシュトラーセ、2 (56)参考文献 特開 昭57−162601(JP,A) スイス国特許発明378290(CH,A 5) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 1/00 - 1/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部の管取付板(26)と、上部の管取付板
    (17)と、加熱可能な表面を有する蒸発器の管(16)
    と、この蒸発器の管を加熱する装置(2,3)と、蒸発可
    能な化合物を含有する液体を蒸発器の管に供給する装置
    (10)とを有する落下膜蒸発器において、前記液体を蒸
    発器の管に供給する装置(10)は、直列に接続された1
    個またはそれ以上の有孔箱形分配器(12、14)を有し、
    蒸発器の管の加熱可能な全表面が操作中に液体と接触し
    ているように蒸発器中に配置されており、下部の管取付
    板(26)および上部の管取付板(17)のうちの少なくと
    も下部の管取付板(26)が熱絶縁されていることを特徴
    とする、落下膜蒸発器。
  2. 【請求項2】前記蒸発器の管(16)が耐食性の鋼から構
    成されていることを特徴とする、請求項1記載の落下膜
    蒸発器。
  3. 【請求項3】精留塔(K1)の底部蒸発器としての請求項
    1または2に記載の落下膜蒸発器の使用法。
  4. 【請求項4】グリコールを含有する液体を、加熱可能な
    表面を有する蒸発器の管と接触させることにより、蒸発
    器中でこの液体を蒸発させる方法において、前記蒸発器
    が請求項2に記載された落下膜蒸発器であり、前記加熱
    可能な表面を有する蒸発器の管の全表面が前記グリコー
    ルを含有する液体で完全に湿潤している状態で使用され
    ることを特徴とする、蒸発器中でグリコールを含有する
    液体を蒸発させる方法。
  5. 【請求項5】グリコールがエチレングリコールであり、
    かつ液体が水を含有することを特徴とする、請求項4記
    載の方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の蒸発方法を蒸発
    工程として含む、高純度のグリコールを製造する方法。
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