JP3323416B2 - 熱処理炉のラジアントチューブ - Google Patents
熱処理炉のラジアントチューブInfo
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- JP3323416B2 JP3323416B2 JP03895697A JP3895697A JP3323416B2 JP 3323416 B2 JP3323416 B2 JP 3323416B2 JP 03895697 A JP03895697 A JP 03895697A JP 3895697 A JP3895697 A JP 3895697A JP 3323416 B2 JP3323416 B2 JP 3323416B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷間圧延鋼板やブ
リキ原板等の連続熱処理炉に間接加熱用の燃焼管として
配設されるラジアントチューブに関する。
リキ原板等の連続熱処理炉に間接加熱用の燃焼管として
配設されるラジアントチューブに関する。
【０００２】
【従来の技術】図１は、冷間圧延鋼板やブリキ原板の連
続焼鈍炉のラジアントチューブの例で、（Ａ）はＷ字型
ラジアントチューブの、また（Ｂ）はＵ字型ラジアント
チューブの例の説明図である。
続焼鈍炉のラジアントチューブの例で、（Ａ）はＷ字型
ラジアントチューブの、また（Ｂ）はＵ字型ラジアント
チューブの例の説明図である。
【０００３】図中１はバーナー側の最初の直管で２は排
気側の最後の直管でこれ等はＵ字型の場合は曲管３によ
ってまたＷ字型の場合は第２及び第３の直管８，９を介
して曲管３によって連結されている。尚ラジアントチュ
ーブのバーナー側端部４と排気側端部５は炉内の雰囲気
を保つために、炉壁６に強固に取りつけられている。ま
た図中７はバーナーの例である。
気側の最後の直管でこれ等はＵ字型の場合は曲管３によ
ってまたＷ字型の場合は第２及び第３の直管８，９を介
して曲管３によって連結されている。尚ラジアントチュ
ーブのバーナー側端部４と排気側端部５は炉内の雰囲気
を保つために、炉壁６に強固に取りつけられている。ま
た図中７はバーナーの例である。
【０００４】従来の通常のラジアントチューブには、バ
ーナー側も排気側も２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼管
で製造したものがある。また冷間圧延鋼板の連結焼鈍炉
のラジアントチューブでは、バーナー側は例えば１００
０℃以上の極めて高温になるために例えばＮｉ−Ｃｒ−
Ｗ−Ｍｏ−Ａｌ系の高級耐熱合金が用いられ、排気側は
バーナー側よりも低温であるために、その温度に耐え得
る例えば２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼管が使用され
ている。尚上記の従来の何れのラジアントチューブにお
いても、ラジアントチューブの全ての直管は、外径、肉
厚が同じ寸法の管で形成されている。
ーナー側も排気側も２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼管
で製造したものがある。また冷間圧延鋼板の連結焼鈍炉
のラジアントチューブでは、バーナー側は例えば１００
０℃以上の極めて高温になるために例えばＮｉ−Ｃｒ−
Ｗ−Ｍｏ−Ａｌ系の高級耐熱合金が用いられ、排気側は
バーナー側よりも低温であるために、その温度に耐え得
る例えば２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼管が使用され
ている。尚上記の従来の何れのラジアントチューブにお
いても、ラジアントチューブの全ての直管は、外径、肉
厚が同じ寸法の管で形成されている。
【０００５】本発明者等は、バーナー側はＮｉ−Ｃｒ−
Ｗ−Ｍｏ−Ａｌ系の高級耐熱合金製で排気側は２５Ｃｒ
−２０Ｎｉ製の冷間圧延鋼板の連続焼鈍炉のラジアント
チューブを、長期間の操業後に休止中のものを調査し
た。その結果、この高級耐熱合金製のバーナー側には格
別の欠陥はなく、２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼製の
排気側にわれ疵が散在している事を知得した。尚このラ
ジアントチューブもバーナー側の管と排気側の管の外
径、肉厚は同じである。
Ｗ−Ｍｏ−Ａｌ系の高級耐熱合金製で排気側は２５Ｃｒ
−２０Ｎｉ製の冷間圧延鋼板の連続焼鈍炉のラジアント
チューブを、長期間の操業後に休止中のものを調査し
た。その結果、この高級耐熱合金製のバーナー側には格
別の欠陥はなく、２５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼製の
排気側にわれ疵が散在している事を知得した。尚このラ
ジアントチューブもバーナー側の管と排気側の管の外
径、肉厚は同じである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間使用
しても、われ疵が発生する事がない、冷間圧延鋼板やブ
リキ原板の連続焼鈍炉のラジアントチューブの提供を課
題としている。
しても、われ疵が発生する事がない、冷間圧延鋼板やブ
リキ原板の連続焼鈍炉のラジアントチューブの提供を課
題としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の調
査結果を検討し、われ疵の発生が、排気側という位置に
起因するものか、あるいはバーナー側と排気側の材質の
相違に起因するものなのかを把握するために、更に下記
の調査を行った。即ちバーナー側、排気側の何れもが２
５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼で製造されている休止中
のラジアントチューブの疵を調査した。この際にもバー
ナー側には格別の欠陥はなく、排気側のみにわれ疵が散
見された。
査結果を検討し、われ疵の発生が、排気側という位置に
起因するものか、あるいはバーナー側と排気側の材質の
相違に起因するものなのかを把握するために、更に下記
の調査を行った。即ちバーナー側、排気側の何れもが２
５Ｃｒ−２０Ｎｉステンレス鋼で製造されている休止中
のラジアントチューブの疵を調査した。この際にもバー
ナー側には格別の欠陥はなく、排気側のみにわれ疵が散
見された。
【０００８】この調査結果に基づき、本発明者等は、バ
ーナー側の管と排気側の管の外径、肉厚が同じラジアン
トチューブにおいては、われ疵は専ら排気側に発生する
という新たな知見を得、本発明をなすに至った。
ーナー側の管と排気側の管の外径、肉厚が同じラジアン
トチューブにおいては、われ疵は専ら排気側に発生する
という新たな知見を得、本発明をなすに至った。
【０００９】即ち本発明は、（１）冷間圧延後の鋼板の
熱処理炉のラジアントチューブにおいて、排気側の管を
バーナー側の管よりも肉厚の管で形成することにより、
操業中の排気側の管の熱変形量をバーナー側の管の熱変
形量よりも小さくした事を特徴とする、熱処理炉のラジ
アントチューブであり、また（２）バーナー側の最初の
直管の肉厚が、排気側の最後の直管の肉厚の１／３〜２
／３であることを特徴とする、前記（１）記載の熱処理
炉のラジアントチューブである。
熱処理炉のラジアントチューブにおいて、排気側の管を
バーナー側の管よりも肉厚の管で形成することにより、
操業中の排気側の管の熱変形量をバーナー側の管の熱変
形量よりも小さくした事を特徴とする、熱処理炉のラジ
アントチューブであり、また（２）バーナー側の最初の
直管の肉厚が、排気側の最後の直管の肉厚の１／３〜２
／３であることを特徴とする、前記（１）記載の熱処理
炉のラジアントチューブである。
【００１０】
【発明の実施の態様】本発明者等は図１（Ｂ）に示した
Ｕ字型のラジアンチューブにおいて、バーナー側の最初
の直管１と排気側の最後の直管２の寸法を、表１の如く
に変えて、図１（Ｂ）に示したＵ字型のラジアントチュ
ーブを作成し、冷間圧延鋼板の連続焼鈍炉に設定し、操
業し、その後取り外してワレ疵を調査した。
Ｕ字型のラジアンチューブにおいて、バーナー側の最初
の直管１と排気側の最後の直管２の寸法を、表１の如く
に変えて、図１（Ｂ）に示したＵ字型のラジアントチュ
ーブを作成し、冷間圧延鋼板の連続焼鈍炉に設定し、操
業し、その後取り外してワレ疵を調査した。
【００１１】
【表１】
【００１２】表１で番号１はバーナー側と排気側の肉厚
が共に３ｍｍの従来例であるが、この際には排気側にわ
れ疵がみられる。番号２は排気側の肉厚を６ｍｍに厚く
した本発明例であり、番号３はバーナー側の肉厚を２ｍ
ｍに薄くした本発明であるが、何れの場合もわれ疵は観
察されなかった。尚番号４はバーナー側も排気側も２５
Ｃｒ，２０Ｎｉステンレス鋼の例であるが、排気側を厚
肉にしたために、われ疵の発生は観察されなかった。
が共に３ｍｍの従来例であるが、この際には排気側にわ
れ疵がみられる。番号２は排気側の肉厚を６ｍｍに厚く
した本発明例であり、番号３はバーナー側の肉厚を２ｍ
ｍに薄くした本発明であるが、何れの場合もわれ疵は観
察されなかった。尚番号４はバーナー側も排気側も２５
Ｃｒ，２０Ｎｉステンレス鋼の例であるが、排気側を厚
肉にしたために、われ疵の発生は観察されなかった。
【００１３】本発明で、排気側のわれ疵が低減する理由
は必ずしも詳かではないが、下記の如くと想考される。
即ち操業中はバーナー側の最初の直管は約１０００℃に
なり熱膨張による延伸量が大きく、排気側の最後の直管
は約７００℃であるために熱膨張による延伸量が小さ
い。このためにバーナー側の直管には圧縮応力がまた排
気側の直管には引張応力が作用する。バーナー側の直管
と排気側の直管の肉厚が略等しい場合には排気側の直管
にはこの引張応力によってわれ疵が発生する。本発明で
排気側の直管の肉厚を大きくすると引張応力に耐えるこ
とができこのためにわれ疵は発生しない。尚バーナー側
の直管には圧縮応力が作用しているが、圧縮応力はわれ
疵を発生させ難い。
は必ずしも詳かではないが、下記の如くと想考される。
即ち操業中はバーナー側の最初の直管は約１０００℃に
なり熱膨張による延伸量が大きく、排気側の最後の直管
は約７００℃であるために熱膨張による延伸量が小さ
い。このためにバーナー側の直管には圧縮応力がまた排
気側の直管には引張応力が作用する。バーナー側の直管
と排気側の直管の肉厚が略等しい場合には排気側の直管
にはこの引張応力によってわれ疵が発生する。本発明で
排気側の直管の肉厚を大きくすると引張応力に耐えるこ
とができこのためにわれ疵は発生しない。尚バーナー側
の直管には圧縮応力が作用しているが、圧縮応力はわれ
疵を発生させ難い。
【００１４】本発明をＵ字型のラジアントチューブにつ
いて述べたが、Ｗ字型のラジアントチューブについても
同様の傾向が認められる。尚本発明でバーナー側の直管
は肉厚が２ｍｍ以下になると剛性が不十分で好ましくな
い。また排気側の直管の肉厚が６ｍｍ以上になると、自
重が大きくなり、別途支持するための工事が必要とな
る。バーナー側の最初の直管の肉厚は表１にも見られる
如く排気側の最後の直管の肉厚の１／３〜２／３とする
事が好ましい。
いて述べたが、Ｗ字型のラジアントチューブについても
同様の傾向が認められる。尚本発明でバーナー側の直管
は肉厚が２ｍｍ以下になると剛性が不十分で好ましくな
い。また排気側の直管の肉厚が６ｍｍ以上になると、自
重が大きくなり、別途支持するための工事が必要とな
る。バーナー側の最初の直管の肉厚は表１にも見られる
如く排気側の最後の直管の肉厚の１／３〜２／３とする
事が好ましい。
【００１５】
【発明の効果】本発明によると、冷間圧延鋼板やブリキ
原板等の連続熱処理炉のラジアントチューブの寿命を延
長する事ができる。
原板等の連続熱処理炉のラジアントチューブの寿命を延
長する事ができる。
【図１】は本発明の熱処理炉のラジアントチューブの説
明図である。
明図である。
１：バーナー側の最初の直管、 ２：排気側の最後の直
管、 ３：曲管、 ４：ラジアントチューブのバーナー
側端部、 ５：ラジアントチューブの排気側の端部、
６：炉壁、 ７：バーナー、 ８：第２の直管、 ９：
第３の直管。
管、 ３：曲管、 ４：ラジアントチューブのバーナー
側端部、 ５：ラジアントチューブの排気側の端部、
６：炉壁、 ７：バーナー、 ８：第２の直管、 ９：
第３の直管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F23D 14/12 F23C 3/00 301 C21D 1/34
Claims (2)
- 【請求項１】熱処理炉のラジアントチューブにおいて、
排気側の管をバーナー側の管よりも肉厚の管で形成する
ことにより、操業中の排気側の管の熱変形量をバーナー
側の管の熱変形量よりも小さくした事を特徴とする、熱
処理炉のラジアントチューブ。 - 【請求項２】バーナー側の最初の直管の肉厚が、排気側
の最後の直管の肉厚の１／３〜２／３であることを特徴
とする、請求項１記載の熱処理炉のラジアントチュー
ブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03895697A JP3323416B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 熱処理炉のラジアントチューブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03895697A JP3323416B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 熱処理炉のラジアントチューブ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10238720A JPH10238720A (ja) | 1998-09-08 |
| JP3323416B2 true JP3323416B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=12539647
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03895697A Expired - Fee Related JP3323416B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | 熱処理炉のラジアントチューブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3323416B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN104789745B (zh) * | 2015-03-31 | 2017-02-01 | 中国神华能源股份有限公司 | 一种用于管屏焊缝热处理的加热装置 |
| CN114636151B (zh) * | 2022-04-19 | 2022-10-28 | 江苏优泽科技有限公司 | 一种烟气循环再燃烧的w型辐射管支架结构 |
-
1997
- 1997-02-24 JP JP03895697A patent/JP3323416B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10238720A (ja) | 1998-09-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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