JP3320118B2 - 順送り加工装置 - Google Patents

順送り加工装置

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JP3320118B2
JP3320118B2 JP28563692A JP28563692A JP3320118B2 JP 3320118 B2 JP3320118 B2 JP 3320118B2 JP 28563692 A JP28563692 A JP 28563692A JP 28563692 A JP28563692 A JP 28563692A JP 3320118 B2 JP3320118 B2 JP 3320118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば被加工材に打ち
抜き,曲げ絞り等の加工を行う場合に,1組の装置の中
で各工程の加工を行い,順次次の工程に被加工材をピッ
チ送りして加工を追加して進め,最終工程で加工を完了
させる順送り加工装置に関するものであり,特に加工部
位の極座標が,原線を定点の回りに回動した場合におい
て同一であるような輪郭を有する製品を同一の加工ユニ
ットにおいて加工可能であるように改良した順送り加工
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,鋼板等の構造材料からなる板材に
打ち抜き,曲げ絞り,圧縮等の成形加工をすることによ
って,所定の形状の板金製品を製作する場合には,数工
程を経由するのが通常である。このような板金製品の製
作数量が多い場合には,1個の加工用金型の中で各工程
若しくはステージの加工を個々に行い,順次に次のステ
ージへ被加工材を送って加工を追加して進め,最終ステ
ージで加工を完了させる手段が採用されている。このよ
うな加工用金型を順送り型と称しており,例えばプレス
の1スタンプ毎に1個の板金製品を得ることができるた
め,極めて高能率であるという利点がある。
【0003】上記従来の順送り加工用金型においては,
生産速度が高く,被加工材を投入後加工完了までの納期
が短いと共に,プレス加工の途中工程における仕掛かり
が少なく,小人数による多量生産が可能であるという長
所を有する反面において,下記のような問題点がある。
すなわち1個の金型中に複数対のパンチ・ダイを組み込
む構造であるため,金型構造が極めて複雑となり,高精
度の金型製作技術を必要とすると共に,製作期間が長大
化し,製作費用が多額になる。
【0004】また金型の部分的破損,修理,調整に際し
ても,金型全体を分解する必要があり,これらの作業が
煩雑であるため,多大の時間と工数を必要とする。更に
多品種少量生産において,被加工品の形状,寸法が若干
でも異なるときに,その都度専用の金型を製作する形態
を採用した場合には,金型費が割高になり,近年次第に
その要請が高まってきている所謂FMS生産方式に応え
ることができないという問題点がある。
【0005】このような問題点を解決するために,本出
願人は,すでに構造が簡単であり,かつ部分的調整その
他を容易に行い得る順送り加工装置についての出願を行
っている(例えば特願平2−121760号,同2−1
21761号等)。本発明は,これらの改良発明を前提
として更に改良を加えたものである。
【0006】図1は本発明の前提の一つである順送り加
工装置の例を示す要部斜視図である。図1において,1
00〜500は夫々加工ユニットであり,ベース1上に
被加工材(図示せず)の送り方向に例えば2P(Pは被
加工材の送りピッチ)の間隔に配設する。これらの加工
ユニット100〜500には複数の加工工程に対応する
夫々1対のパンチおよびダイを設けてあるが,加工ユニ
ット100を例にとってその構成を説明する。
【0007】101は本体であり,略U字状に形成し,
下端部に鳩尾状のあり102を一体に設け,ベース1に
設けたあり溝103と係合させることによって被加工材
の送り方向に移動調整可能,かつ被加工材の送り方向と
直角方向の移動拘束可能に形成する。104は移動調整
装置,105はクランプ装置である。106は油圧シリ
ンダであり,本体101の上端部に設ける。107は位
置測定装置であり,油圧シリンダ106の側面部に設け
る。
【0008】次に108はカセットであり,略U字状に
形成し,上部にパンチ若しくはダイ(何れも図示せず)
を上下動可能に設けると共に,下部に上記パンチ若しく
はダイと対をなすダイ若しくはパンチ(何れも図示せ
ず)を設け,本体101に着脱可能に設ける。カセット
108の位置決めは,加工ユニット300において図示
するように,位置決め部材309,310との係合によ
って行う。
【0009】111はクランプねじである。すなわちカ
セット108を位置決め部材(図示せず,加工ユニット
300における符号309,310参照)を介して本体
101に装着することによって所定の位置決めを行い得
ると共に,クランプねじ111の緊締によってその位置
を固定し得る構成となっている。カセット108の固定
後,油圧シリンダ106の作動桿(図示せず)と前記上
下動可能に設けたパンチ若しくはダイとを連結する。
【0010】図2は被加工材の加工状態を示す要部説明
図であり,(a)は平面を示し,(b)は断面を示して
おり,同一部分は前記図1と同一の参照符号で示す。図
2において2は被加工材であり,矢印方向にピッチPで
間欠的にピッチ送りされる。すなわち前記図1におい
て,カセット108(他のカセットにおいても同様)に
設けた1対のパンチとダイとの間隙をピッチ送りされ
る。図1および図2においては,加工ユニット100〜
500は夫々パイロット孔3の加工工程,円弧状の切り
込み4の加工工程,第1ないし第3の絞り加工工程に対
応するように形成してある。
【0011】まず加工ユニット100には,パイロット
孔3を穿設するパンチおよびダイを備えると共に,被加
工材2の送り方向下流側Pの位置に前記パイロット孔3
に係合するガイド(図示せず)を備えてある。従って加
工ユニット100が作動する毎にパイロット孔3が順次
穿設されると共に,穿設されたパイロット孔3にガイド
が係合し,被加工材2の非所望な位置ずれを防止し,精
度を保持することができる。
【0012】次に加工ユニット200においては,円弧
状の切り込み4が加工される。そして加工ユニット30
0においては第1の絞り加工が行われ,被加工材2に椀
状の突起5が形成されると共に,前記円弧状の切り込み
4はその幅を拡げて円弧状の溝6に変化する。更に加工
ユニット400においては,第2の絞り加工とフランジ
孔7の加工が行われ,突起5の高さが増大する。
【0013】加工ユニット500においては第3の絞り
加工が行われ,突起5の高さを所定の寸法に形成する。
以後図示省略したが縁切り加工その他の加工を行い,所
定の椀状の板金製品が得られるのである。なお加工ユニ
ット200〜500においても,パイロット孔3と係合
するガイドを設けることにより,所定の精度を確保する
ための位置決めが行われることは勿論である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の順送り加工
装置によれば,従来の順送り金型と比較して構造が簡単
であると共に,製作も容易であり,多品種少量生産にお
いても高能率の加工ができる利点を有するが,下記のよ
うな問題点がある。
【0015】図3は順送り加工装置によって加工される
板金製品の例を示す平面図である。すなわち,外形輪郭
が2個の平行直線と2個の同心円弧によって形成され,
中央部に貫通穴2aが設けられ,この貫通穴2aから等
半径の距離に小孔2bが複数個設けられたものである。
【0016】図3(a)ないし(e)に示す製品を加工
する場合においては,貫通穴2aの中心から小孔2bの
中心までの半径は何れも同一寸法であるが,このような
製品を加工する場合には,夫々(a)ないし(e)に対
応する5対のパンチ・ダイセットを準備する必要がある
と共に,夫々の加工に際しては,順送り加工装置を構成
する加工ユニットを交換する必要がある。
【0017】このため加工ユニットを構成するカセット
108(図1参照)のみを交換することにより,段取時
間の短縮ができるメリットはあるものの,パンチ・ダイ
セットの製作コストが嵩み,段取替のための余剰の時間
と工数を要し,加工コストが高騰するという問題点があ
る。
【0018】本発明は,上記従来技術に存在する問題点
を解決し,加工ユニットを構成するカセットに装着する
パンチ・ダイセットを共通化することにより,パンチ・
ダイセットの製作コストを低減し得ると共に,高効率の
順送り加工が可能である順送り加工装置を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明においては,複数の加工手段を備えたカセッ
トを本体に着脱可能に設けてなる複数個の加工ユニット
を,複数の加工工程に対応させて被加工材の送り方向に
mP(mは任意の正の整数,Pは被加工材の送りピッ
チ)の間隔に配設し,被加工材のピッチ送りに対して前
記複数の加工工程を前記複数個の加工ユニットにより順
次実施するように構成した順送り加工装置において,複
数個の加工ユニットに夫々独立の駆動手段を設けると共
に,これらの駆動手段を制御手段を介して選択的に駆動
可能に形成し,任意の加工ユニットのカセットを,基板
と,この基板上に立設されたガイドポストと,このガイ
ドポストに摺動可能に支持された可動ホルダによって構
成すると共に,基板および可動ホルダに各々ダイホルダ
およびパンチホルダを設け,かつこのダイホルダおよび
パンチホルダに各々対をなすダイおよびパンチを垂直軸
の回りに同期回動可能に設ける,という技術的手段を採
用した。
【0020】本発明において,ダイおよびパンチを垂直
軸の回りに同期回動させる手段としては,ダイおよびパ
ンチ構成部分をウォームおよびウォーム歯車を介して回
動させてもよいが,例えば垂直スプラインシャフトに介
装させたプーリとタイミングベルトによって回動させる
手段が有効である。
【0021】
【作用】上記の構成により,加工すべき被加工材の加工
部位と対応させて,対をなすパンチおよびダイを回動さ
せれば,同一加工ユニットにおいて異なる穴配置の製品
を加工することができる。この場合,当該ユニットにお
いて,パンチおよびダイの回動の都度,複数回の駆動を
行なうことができる。この間被加工材のピッチ送りおよ
び他の加工ユニットの駆動を選択的に停止させておけば
よい。
【0022】
【実施例】図4は本発明の実施例を示す要部平面説明図
である。図4において150〜550は夫々加工ユニッ
トであり,例えば被加工材の送り方向に5個配設した例
を示す。これらの加工ユニット150〜550は,被加
工材(図示せず)の送り方向にmP(mは任意の正の整
数)の間隔に設ける。これらは前記図1に示す加工ユニ
ット100〜500と同様な構成である。次に加工ユニ
ット150〜550には夫々独立の油圧シリンダ160
〜560を設け,油圧回路720から制御弁170〜5
70を介して作動油を給排可能に形成する。なお制御弁
170〜570はコントローラ700と電気的かつ制御
可能に接続されている。710は駆動電源である。なお
本実施例においては,加工ユニット150においてはパ
イロット孔(図2における符号3参照)を加工し,加工
ユニット250においては図3における貫通穴2aを加
工し,加工ユニット350においては図3における小孔
2bを加工するものとする。
【0023】図5および図6は各々本発明の実施例にお
ける加工ユニットの例を示す一部断面側面図および一部
断面正面図であり,前記加工ユニット350についての
構成を示している。図5および図6において,351は
本体であり,略U字状に形成し,下端部に鳩尾状のあり
352を一体に設け,ベース1に設けたあり溝353と
係合させることによって,被加工材2の送り方向(紙面
と直交方向)に移動調整可能,かつ被加工材2の送り方
向と直角方向の移動を拘束するように形成する。354
は移動調整装置,355はクランプ装置である。358
はカセットであり,後述するように形成し,本体351
に,上下方向の位置決め部材359,被加工材2の送り
方向と直交する方向の位置決め部材370およびクラン
プ装置361を介して着脱可能に設けられ,油圧シリン
ダ360の作動桿362を介して駆動されるように構成
する。
【0024】次にカセット358の概略構成について説
明する。11は基板であり,平板状に形成すると共に,
ガイドポスト12を4隅に立設し,このガイドポスト1
2に可動ホルダ13およびストリッパ20を上下摺動可
能に介装させる。なおガイドポスト12と可動ホルダ1
3およびストリッパ20には,市販のリニアボール軸受
14を介装させて,摺動抵抗を小にするように形成して
ある。15a,15bはコイルばねであり,ガイドポス
ト12に介装させて,可動ホルダ13およびストリッパ
20を常時上方に付勢支持するように形成する。
【0025】16は基準ピンであり,基板11の端部に
設けられ,測定子17と係合させることにより,リニア
スケール18を介して被加工材2の送り方向におけるカ
セット358の位置決めを行なうものとする。21,2
2は各々ダイ組立体およびパンチ組立体であり,後述す
るように構成して,各々基板11および可動ホルダ13
に取付けられて加工手段を形成する。23はパンチ組立
体22を設けた可動ホルダ13を駆動する作動桿であ
り,上端部にストローク調整ねじ24を設け,油圧シリ
ンダ360の作動桿362と接離可能に対向させる。
【0026】図7は図5および図6におけるカセット3
58を示す一部断面拡大側面図,図8および図9は各々
図7におけるA−A線断面図,およびB−B線断面図で
あり,同一部分は前記図5および図6と同一の参照符号
で示す。図7ないし図9において,25,26は各々パ
ンチパッドおよびパンチホルダであり,パンチ27およ
びパイロットピン28を挟着保持する。なおパンチ27
は,パンチホルダ26に回転可能に設けた回転ホルダ2
9内に設ける。
【0027】次に30,31は各々ストリッパホルダお
よびストリッパプレートであり,中心部に回転ホルダ3
2を回転可能に保持すると共に,前記パイロットピン2
8およびパンチ27の貫通を許容するように形成する。
33,34は各々ダイおよびダイホルダであり,基板1
1上に設け,パイロット孔28aと,回転ホルダ35に
設けたダイ孔27aとが,前記パイロットピン28およ
びパンチ27と係合可能に形成する。
【0028】36は略L字形に形成したブラケットであ
り,ストリッパホルダ30の前面側に固着し,サーボモ
ータ37および減速機38を搭載する。39はスプライ
ン軸であり,減速機38から下方に突出させると共に,
スプライン軸39に設けたプーリ40,タイミングベル
ト41および回転ホルダ32に固着したプーリ42を介
して回転ホルダ32を回動可能に形成する。42は略L
字形に形成したブラケットであり,ダイホルダ34の前
面側に固着し,スプライン軸39の下部を支持する。そ
してスプライン軸39に設けたプーリ43,タイミング
ベルト44および回転ホルダ35に固着したプーリ45
を介して回転ホルダ35を,前記回転ホルダ32と同期
回動可能に形成する。
【0029】次にパンチ組立体22およびダイ組立体2
1の可動ホルダ13および基板11への取付態様につい
て記述する。51,52は各々基準孔であり,各々可動
ホルダ13および基板11に嵌着されたブッシュ53,
54によって形成される。55,56は各々基準ピンで
あり,前記基準孔51,52を形成するブッシュ53,
54に嵌着される。
【0030】そして基準孔51,52は平面における直
角座標位置が同一であるように形成される。なおパンチ
組立体22およびダイ組立体21は,各々に設けられた
基準孔57,58を前記基準ピン55,56に嵌合させ
ることによって前記基準孔51,52との同軸性が確保
され,かつ基準孔51,52に対する水平面内の位置決
めがされるのである。位置決め完了後,パンチ組立体2
2およびダイ組立体21は締結ボルトその他(図示せ
ず)により,可動ホルダ13および基板11に固定され
る。なおパンチ27,パイロットピン28,ダイ孔27
a,パイロット孔28a,位置決め部材359,370
との当接部ならびに基準ピン16の位置および端面距離
等は,すべて前記基準孔51,52を基準として設定若
しくは製作される。
【0031】次に図5および図6を参照してカセット3
58の被加工材2の送り方向の位置決め態様について記
述する。パンチ組立体22およびダイ組立体21を所定
位置に取付けられた本体351をベース1上に設けた
後,予めリニアスケール18上に正確に位置決めされた
測定子17上に基準ピン16が対向するように,移動調
整装置354を介して本体351を移動させる。なお基
準ピン16は前記基準孔52との水平面内における直角
座標位置が一定に定められた基準孔16bに嵌合され,
基準孔16bと同軸性が確保されている。そして基準ピ
ン16のテーパ状先端部16aが測定子17に設けられ
たテーパ状係合部17aに完全に係合するまで移動調整
し,位置決め完了後クランプ装置355により本体35
1を固定する。本体351の固定後は基準ピン16を抜
去し,他の加工ユニットの位置決めを行なう。
【0032】次に上記構成のカセット358を備えた加
工ユニットを含む順送り装置の加工態様について記述す
る。まず図4において,加工ユニット150においてパ
イロット孔を設けられた被加工材(何れも図示省略)
が,次の加工ユニット250において,例えば図3に示
す貫通穴2aが穴抜き加工されて,加工ユニット350
にピッチ送りされると,予め設定されたプログラムによ
り,図7および図8に示すサーボモータ37が駆動され
る。
【0033】そして図3(a)ないし(d)に対応する
位置に図7および図9に示すパンチ27およびダイ孔2
7aが位置するように,減速機38,スプライン軸3
9,プーリ40,43およびタイミングベルト41,4
4を介して,回転ホルダ32,35および29を回動さ
せる。従って図4ないし図6に示す油圧シリンダ360
の駆動により,作動桿362,23を介して可動ホルダ
13およびストリッパ20を下降させるから,図3に示
す小孔2bの穴抜き加工が行なわれるのである。
【0034】なお図3(e)に示す小孔2bを穴抜き加
工する場合には,まず対向する2個の小孔2bを加工後
可動ホルダ13およびストリッパ20を上昇させ,サー
ボモータ37により,回転ホルダ29,32,35を4
5°回動させた状態で再び2個の小孔2bを加工し,更
に可動ホルダ13およびストリッパ20を上昇後,回転
ホルダ29,32,35を更に45°回動させて更に2
個の小孔2bを加工すればよい。従って加工ユニット3
50においては,被加工材に対して同一位置において都
合3回の加工を行なうことになるが,この場合図4に示
すコントローラ700からの指令により,ピッチ送り装
置(図示せず)および他の加工ユニットの駆動を停止さ
せ,加工ユニット350のみを選択的に駆動するのであ
る。
【0035】本実施例においては,円形の穴抜きの場合
を例にとって説明したが,円形以外の穴抜き若しくは打
抜きの場合も同様に適用できると共に,穴抜き以外の曲
げ,絞り等の他の成形加工の場合にも適用できる。この
場合において,カセットの基板側に例えば絞り用のパン
チを設け,可動側のホルダにダイを設けてもよい。また
絞り加工の態様によっては,上記絞り用のパンチに駆動
手段を設ける構成としてもよい。またガイドポストを基
板および可動ホルダの4隅に設けた例を示したが,2個
のガイドポストを対角若しくは対辺の位置に設けてもよ
く,また片持状に形成してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから,下記の効果を奏し得る。 (1)加工部位の極座標が,原線を定点の回りに回動し
た場合において同一であるような輪郭を有する製品を同
一の加工ユニット,すなわち同一のパンチ・ダイセット
によって加工可能であるため,パンチ・ダイセットの製
作コストを大幅に低減できる。 (2)上記(1)に関連して段取替のための余剰の時間
と工数が節約され得るから,順送り加工装置の稼動率が
向上し,加工コストの低減ができる。 (3)加工手段を構成する金型を初めとして,夫々の位
置決め部材がすべて基板および可動ホルダに設けた基準
孔を基準として製作されるため,互換性が大であると共
に,容易に寸法精度の向上が図れる。 (4)カセット内におけるスペースを比較的広く確保で
きるため,同一カセット内に複数個の加工手段を併設す
ることができると共に,大型の製品の順送り加工が可能
となる。 (5)カセット内における加工手段の交換の場合におい
ても,構成部材の位置決めを自動的かつ高精度で行ない
得るため,装置全体の稼動率を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提である順送り加工装置の例を示す
要部斜視図である。
【図2】被加工材の加工状態を示す要部説明図であり,
(a)は平面を示し,(b)は断面を示す。
【図3】順送り加工装置によって加工される板金製品の
例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例を示す要部平面説明図である。
【図5】本発明の実施例における加工ユニットの例を示
す一部断面側面図である。
【図6】本発明の実施例における加工ユニットの例を示
す一部断面正面図である。
【図7】図5および図6におけるカセット358を示す
一部断面拡大側面図である。
【図8】図7におけるA−A線断面図である。
【図9】図7におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
100,200,300,400,500 加工ユニッ
ト 150,250,350,450,550 加工ユニッ
ト 11 基板 12 ガイドポスト 13 可動ホルダ 29,32,35 回転ホルダ 700 コントローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−17996(JP,A) 特開 平3−438(JP,A) 特開 平2−151399(JP,A) 特開 平3−234400(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B30B 13/00 B21D 28/14 B21D 28/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加工手段を備えたカセットを本体
    に着脱可能に設けてなる複数個の加工ユニットを,複数
    の加工工程に対応させて被加工材の送り方向にmP(m
    は任意の正の整数,Pは被加工材の送りピッチ)の間隔
    に配設し,被加工材のピッチ送りに対して前記複数の加
    工工程を前記複数個の加工ユニットにより順次実施する
    ように構成した順送り加工装置において,複数個の加工
    ユニットに夫々独立の駆動手段を設けると共に,これら
    の駆動手段を制御手段を介して選択的に駆動可能に形成
    し,任意の加工ユニットのカセットを,基板と,この基
    板上に立設されたガイドポストと,このガイドポストに
    摺動可能に支持された可動ホルダによって構成すると共
    に,基板および可動ホルダに各々ダイホルダおよびパン
    チホルダを設け,かつこのダイホルダおよびパンチホル
    ダに各々対をなすダイおよびパンチを垂直軸の回りに同
    期回動可能に設けたことを特徴とする順送り加工装置。
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