JP3317435B2 - 信号抽出回路およびそれを利用した相関器 - Google Patents

信号抽出回路およびそれを利用した相関器

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JP3317435B2 JP27739096A JP27739096A JP3317435B2 JP 3317435 B2 JP3317435 B2 JP 3317435B2 JP 27739096 A JP27739096 A JP 27739096A JP 27739096 A JP27739096 A JP 27739096A JP 3317435 B2 JP3317435 B2 JP 3317435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号データの2値
(“1”、“0”)を複数サイクルの位相により表した
入力信号から位相情報を直接的に抜き取る信号抽出回
路、およびそれを利用したスペクトラム拡散通信の相関
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スペクトラム拡散通信は、送信側におい
ては、図11に示すように、本来の送信データD1をP
N系列の符号データD2と乗算し(但し、送信データD
1の“0”は−1と考える。)、その乗算データ「D1
×D2」をBPSK変調して送信変調信号D3とし、伝
送路に送り出すものである。
【0003】PN符号データD2は送信データD1の
“1”を、“1”と“0”の複数ビット(例えば32ビ
ット)のデータに変換したものである。このPN符号デ
ータの“1”、または“0”はスペクトル拡散通信では
「チップ」と呼ばれる。また、BPSK変調ではそのP
N符号データD2の立上がりエッジ、立下がりエッジで
キャリアの位相を反転させ、PN符号データD2の
“1”、“0”の情報を位相で表した送信変調信号D3
とするものである。この送信変調データD3はPN符号
データD2の1チップ当たり、例えば190サイクルが
割り当てられる(ただし、図11では5サイクルで表し
ている)。
【0004】受信側においては、上記した送信変調信号
D3を取り込み、ダウンコンバータ等の周波数変換器
(図示せず)により、PN符号データD2の1チップ当
たり1サイクルの周波数信号に変換し、図12に示すよ
うな構成の相関器に入力して、前記した送信データD1
を復調・再生している。
【0005】図12の相関器において、1はCCD等を
利用した信号転送部であり、入力する上記した送信変調
信号D3(前述したように1サイクル)が、そのPN符
号データD2のチップレートと同じ周波数のクロック信
号φ1により、逐次正ピーク(+1)、又は負ピーク
(−1)の2値データとして取り込まれて、各セル1a
を転送されつつその各セル1aから出力する。この各セ
ル1aから出力するデータ(+1、−1)は、乗算部2
において、各乗算器2aに予め設定された拡散符号(前
記したPN符号データD2に対応した符号)の係数
(“1”を+1、“0”を−1としたもの)と乗算され
る。
【0006】したがって、PN符号データD2の係数と
同じ並びのデータが信号転送部1の各セル1aから出力
するタイミングでは、各乗算器2aの乗算結果は1(=
+1×+1=−1×−1)となり、これらが加算部3で
加算されることにより、加算出力がピーク値(相関ピー
ク)となる。例えば、チップ長32チップ、信号転送部
1のセル1aの数が32の場合は、相関ピークの値は3
2となる。
【0007】なお、送信データD1の“0”に対応する
PN符号データD2は送信データD1の“1”に対応す
るPN符号データD2の各ビットが反転したものであ
り、この送信データD1の“0”に対応するPN符号デ
ータD2の並びと同じデータが取り込まれたタイミング
では、各乗算器2aの乗算結果は−1(=+1×−1)
となり、これら加算部3で加算されるので、ピーク値は
負となる。セル1aの数が上記のように32の場合は、
相関ピークの値は−32となる。
【0008】以上のようにして加算部3から得られるた
相関ピークは、コンパレータ(図示せず)によって、そ
れが正のときは“1”として、負のときは“0”として
識別され、前述した送信データD1に復元・再生されて
後段に出力される。このように、相関器の側に送信側の
PN符号データD2に対応した乗算係数をセットしてお
くことにより、当該PN符号データD2で識別される送
信データD1を取り込むことができる。
【0009】なお、前記相関ピークのデータは、同期信
号発生部5に入力し、ここで得られた同期信号によりク
ロック発生部4が制御され、クロック信号φ1の位相が
送信変調信号D3の位相に合うよう制御される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、変調された送信変調信号D3はそのキャリア周波
数が極めて高いので、そのまま相関器に入力させると、
相関器を動作させるクロックφ1もその周波数に合致さ
せなければならないが、これでは信号転送部1の動作周
波数限界を越える場合があり、また信号転送部1のセル
1aの数が膨大になって消費電力が非常に大きくなる。
【0011】そこで、従来では、前述したように、送信
変調信号D3を周波数変換器によりPN符号データD2
の1ビット当たり1サイクル(又は1〜2サイクル)の
信号となるように変換してから相関器に取り込むことが
行なわれているが、周波数変換器を通すと相互変調によ
り波形が歪んで送信データD1の取り出しに誤りが発生
するという問題があった。
【0012】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、符号データの2値を複数サ
イクルの位相により表した入力信号から位相情報を直接
的に抜き取るようにし、周波数変換器を不要とした信号
抽出回路およびそれを利用した相関器を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、符号デー
タの2値を複数サイクルの位相により表した入力信号か
ら位相情報を直接的に抜き取る信号抽出回路であって、
前記入力信号を個々にサンプルホールドする複数のサン
プルホールド回路と、該複数のサンプルホールド回路の
出力信号を加算する加算器とを具備し、前記各サンプル
ホールド回路が前記入力信号の1周期を単位として1単
位以上ずれたタイミングでアクティブとなる各サンプル
ホールド信号により前記入力信号のゼロクロス点を除く
点をサンプルホールドし、前記加算器が前記位相を極性
で表した信号を生成するよう構成した。
【0014】第2の発明は、符号データの2値を複数サ
イクルの位相により表した入力信号から位相情報を直接
的に抜き取る信号抽出回路であって、カスケード接続さ
れた複数のサンプルホールド回路と、該複数のサンプル
ホールド回路の第2段から終段までの出力を加算する加
算器とを具備し、前記複数のサンプルホールド回路のう
ちの奇数段目を前記入力信号と同じ周波数でデューティ
が50のサンプルホールド信号で制御し、且つ偶数段目
を前記サンプルホールド信号と逆相のサンプルホールド
信号で制御し、第1段目で前記入力信号のゼロクロス点
を除く任意の正又は負のレベルのタイミングで前記入力
信号をサンプルホールドするよう構成した。
【0015】第3の発明は、符号データの2値を複数サ
イクルの位相により表した入力信号から位相情報を直接
的に抜き取る信号抽出回路であって、前記入力信号と同
じ周波数のクロック信号により開閉し前記入力信号の半
周期の信号を取り込むスイッチ回路と、該スイッチ回路
を通過した信号を積分し前記符号データのビットレート
に対応する期間毎にリセットされる積分器と、該積分器
の前記リセット直前の信号をホールドするサンプルホー
ルド回路とを具備するよう構成した。
【0016】第4の発明は、前記第1の発明の信号抽出
回路の入力部に対して、前記第1の発明の信号抽出回路
と同じ構成で且つサンプルホールド信号が前記第1の発
明の信号抽出回路のサンプルホールド信号に対して前記
入力信号の半周期だけずれたサンプルホールド信号で動
作する別の信号抽出回路を並列接続し、両信号抽出回路
の出力信号の差分を差動増幅器で演算して出力するよう
構成し、又は、前記第2の発明の信号抽出回路の入力部
に対して、前記第2の発明の信号抽出回路と同じ構成で
且つサンプルホールド信号が前記第2の発明の信号抽出
回路のサンプルホールド信号に対して半周期だけずれた
サンプルホールド信号で動作する別の信号抽出回路を並
列接続し、両信号抽出回路の出力信号の差分を差動増幅
器で演算して出力するよう構成し、又は、前記第3の発
明の信号抽出回路の入力部に対して、前記第3の発明の
信号抽出回路と同じ構成で且つクロック信号が前記第3
の発明の信号抽出回路のクロック信号に対して半周期だ
けずれたクロック信号で動作する別の信号抽出回路を並
列接続し、両信号抽出回路の出力信号の差分を差動増幅
器で演算して出力するよう構成した。
【0017】第5の発明は、符号データの2値を複数サ
イクルの位相により表した入力信号から位相情報を直接
的に抜き取る信号抽出回路と、該信号抽出回路で得られ
た位相情報を転送する信号転送部と、該信号転送部の各
セルから得られる信号を所定の係数と乗算する複数の乗
算器を有する乗算部と、該乗算部の各乗算器で得られる
結果を加算する加算部とを具備することを特徴とする相
関器において、前記信号抽出回路を前記第1乃至第4の
発明のいずれかの信号抽出回路で構成し、前記加算部か
ら得られる信号に基づいて前記サンプルホールド信号又
は前記クロック信号を作成するようにした。
【0018】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]図10は本発明の第1の実施の形
態の相関器の構成を示す図である。図12に示したもの
と同一のものには同一の符号を付した。ここでは、信号
転送部1の前段に信号抽出回路10を設け、この信号抽
出回路10において、送信変調信号D3からPN符号デ
ータD2を抽出してこれを信号転送部1に送るようにし
た。すなわち、この信号抽出回路10は、同期信号発生
部5で得られた同期信号により動作するタイミング発生
器14からのタイミング信号を取り込んで、送信変調信
号D3が1チップ内にもつ位相情報を1つの情報信号と
してまとめ、PN符号データD2に対応した信号として
出力する。
【0019】[第2の実施の形態]図1は前記した信号
抽出回路10の具体的な構成を示す第2の実施の形態の
説明図である。11は前記した送信変調信号D3を複数
経路に分配するストリップ線路等からなる信号分配器、
121〜124はサンプル信号SH1〜SH4がアクテ
ィブ中は入力信号D3をそのまま出力し、アクティブか
ら非アクティブになった時点の信号D3を保持して出力
するサンプルホールド回路、13は各サンプルホールド
回路121〜124から出力する信号D41〜D44を
加算して信号D5として出力する加算器である。タイミ
ング発生器14はサンプル信号SH1〜SH4を発生す
る。
【0020】図2は図1の信号抽出回路10の動作説明
用のタイミングチャートである。なおここでは、説明を
簡単にするために送信変調信号D3を1チップ当り5サ
イクルとし、サンプルホールド回路は符号121〜12
4で表す4個とした。サンプル信号SH1〜SH4はP
N符号データD2の1チップの周期をもち、送信変調信
号D3の1サイクルの周期だけアクティブ(“1”)に
なり、他の期間は非アクティブ(“0”)の信号であ
る。また、このサンプル信号SH1〜SH4は送信変調
信号D3の1サイクルの周期づつ位相が順次ずれてい
る。
【0021】したがって、サンプルホールド回路121
〜124の出力信号D41〜D44を加算器13で加算
した加算信号D5は、図2に示すように送信変調信号D
3のリップルをもちながらも、PN符号データD2の
“1”に対応するタイミングで正のピーク値を呈し、
“0”に対応するタイミングで負のピーク値を呈する信
号となる。なお、PN符号データD2に対して位相は若
干ずれている。以上から、例えば、正しきい値p1や負
しきい値p1’をそれらピーク値より若干小さい値に設
定した比較器を加算器13の後段に設けておけば、PN
符号データD2の“1”、“0”に対応した正ピーク、
負ピークの信号を得ることができる。なお、この比較器
と前記した加算器13との間に積分回路を介挿してリッ
プル成分を除去することもできる。
【0022】また、以上の説明は、簡単のために送信変
調信号D3がPN符号データD2の1チップ当り5サイ
クルの場合について説明したが、nサイクル場合は最大
n個のサンプルホールド回路を設けることができる。こ
のとき、加算器13の出力信号の正負のピーク値は、電
源電圧範囲に余裕を持たせれば送信変調信号D3の正ピ
ーク値のn倍、負ピーク値の−n倍となる。また、以上
の説明ではサンプルホールド信号SH1〜SH4が送信
変調信号D3の正又は負のピーク値をホールドするよう
にしているが、送信変調信号D3のゼロクロス点以外の
点、つまり任意の正又は負のレベルをホールドできれば
よい。また、サンプルホールド信号SH1〜SH4がア
クティブとなる期間は、送信変調信号D3の1サイクル
の期間に限られるものではなく、それ以下の短い期間で
あってもよい。このようにすると、加算出力信号D5の
リプル成分が減少する。
【0023】[第3の実施の形態]図3は第3の実施の
形態の信号抽出回路10’の構成を示す図である。この
信号抽出回路は、図1に示した信号抽出回路10に対し
て、サンプルホールド回路121’〜124’と加算器
13’および差動増幅器15を追加し、更に分配器11
を8分配機能を有する分配器11’に置換したものであ
る。ここでは、図10の同期信号発生部5で制御される
タイミング発生器14’により、サンプルホールド回路
121’〜124’のサンプル信号SH1’〜SH4’
を、サンプル信号SH1〜SH4よりも、送信変調信号
D3の半周期分だけ位相を遅らせた信号とする。
【0024】したがって、追加したサンプルホールド回
路121’〜124’で得られる信号D41’〜D4
4’は、前記サンプルホールド回路121〜124で得
られる信号D41〜D44に対して180度位相が反転
した信号となる。よって、加算器13で得られる信号D
5と加算器13’で得られる信号D5’とは位相が18
0度だけずれた信号となり、この差分が差動増幅器15
で演算されるので、実質的には信号D5、D5’が絶対
値加算されることになる。したがって、この第2の実施
の形態の信号抽出回路10’では、前記図1に示した信
号抽出回路10で得られる信号D5の2倍のレベルの信
号D6を得ることができ、S/Nが2倍向上する。
【0025】[第4の実施の形態]図4は第4の実施の
形態の信号抽出回路20の構成を示す図である。この信
号抽出回路20は、送信変調信号D3の入力部に対して
サンプルホールド回路211〜214を順次カスケード
接続し、その内の2段目〜4段目のサンプルホールド回
路212〜214の出力を加算器22において加算して
出力するようにしたものである。23は送信変調信号D
3と同じ周波数でデューティが50のサンプル信号SH
を発生するタイミング発生回路であって、図10の同期
信号発生部5により制御される。24はこのサンプル信
号SHの反転サンプル信号SHNを発生するためのイン
バータである。
【0026】奇数番目のサンプルホールド回路211、
213はサンプル信号SHが“1”のときアクティブと
なり、“0”のとき非アクティブとなる。また、偶数番
目のサンプルホールド回路212、214は反転サンプ
ル信号SHNが“1”のときアクティブとなり、“0”
のとき非アクティブとなる。
【0027】したがって、サンプル信号SHの立上り/
立下りエッジが送信変調信号D3の正負のピーク値に対
応するように、図5に示すように決めておけば、初段の
サンプルホールド回路211の出力には送信変調信号D
3をサンプルホールドした信号が出力するが、次段以降
のサンプルホールド回路212〜214からは、位相が
サンプル信号SHの半周期分だけ逐次遅れた矩形信号が
出力する。そして、これらサンプルホールド回路212
〜214の出力を加算器22で加算して得た信号D5
は、PN符号データD2に対応した信号となる。
【0028】なお、サンプルホールド回路は4個に限ら
れるものではない。送信変調信号D3はPN符号データ
D2の1チップ当り5サイクルであるが、6個以上のサ
ンプルホールド回路を使用することもできる。また、以
上の説明では初段のサンプルホールド回路211におい
てサンプルホールド信号SHにより送信変調信号D3の
正又は負のピーク値をホールドするようにしているが、
送信変調信号D3のゼロクロス点以外の任意の正又は負
のレベルをホールドできればよい。
【0029】[第5の実施の形態]図6は第5の実施の
形態の信号抽出回路20’の構成を示す図である。この
信号抽出回路20’は、図4に示した信号抽出回路20
に対して、送信変調信号D3を2分配する分配器25を
設け、その一方の出力をサンプルホールド回路211〜
214をカスケード接続した回路に、他方の出力をサン
プルホールド回路211’〜214’をカスケード接続
した回路に各々入力させ、サンプルホールド回路212
〜214の出力を図4に示した信号抽出回路20と同様
に加算器22で加算させ、サンプルホールド回路21
2’〜214’の出力を新たに設けた加算器22’で加
算させ、両加算器22、22’の出力信号D5、D5’
の差分信号D6を差動増幅器26で得るようにしたもの
である。
【0030】この信号抽出回路20’では、サンプルホ
ールド回路211、213、212’、214’にサン
プル信号SHが入力し、サンプルホールド回路212、
214、211’、213’に反転サンプル信号SHN
が入力する。
【0031】したがって、加算器22からは図4、図5
で説明したのと同様にPN符号データD2に対応した信
号D5が得られるが、加算器22’からは他方の加算器
22から得られる信号D5を反転した信号D5’が得ら
れる。そして、これらの信号D5、D5’は、差動増幅
器26でその差分が演算されるので、実質的にはそれら
の出力信号D5、D5’が絶対値加算される。つまり、
この第5の実施の形態の信号抽出回路20’では、前記
図4の信号抽出回路20で得られる信号の2倍のレベル
の信号D6を得ることができ、S/Nが2倍向上する。
【0032】[第6の実施の形態]図7は第6の実施の
形態の信号抽出回路30の構成を示す図である。この信
号抽出回路30は、送信変調信号D3の入力部に対して
スイッチ回路31、積分回路32、サンプルホールド回
路33をカスケード接続したものである。スイッチ回路
31は送信変調信号D3と同じ周波数でデューティ50
のクロック信号CLKにより、そのクロック信号CLK
が“1”のとき入力信号を通過させる。積分回路32
は、PN符号データD2のチップレートに対応した期間
毎、つまり1チップ毎の開始タイミングに送信変調信号
D3の1サイクル期間だけ“1”となるリセット信号R
STによりリセットされるまで、スイッチ回路31から
の信号を積分する。サンプルホールド回路33はリセッ
ト信号RSTと同様なサンプルホールド信号SHにより
積分回路32のリセット直前のデータを取り込みホール
ドする。クロック信号CLK、リセット信号RST、サ
ンプルホールド信号SHは各々図10の同期信号発生部
5で得られる同期信号に基づいて生成される。
【0033】以上から、この信号抽出回路30では、図
8に示すように、クロック信号CLKの立上り/立下り
エッジが送信変調信号のゼロクロス点に対応するように
位相を決めておけば、送信変調信号D3の正(又は負)
の半サイクルの信号D41がスイッチ回路31で抽出さ
れて積分回路32で積分され、その積分回路32がリセ
ットされる直前の積分信号D42がサンプルホールド回
路33で取り出されて後段に信号D5として出力される
ので、その信号D5はPN符号データD2の“1”又は
“0”に対応した逆相の信号となる。
【0034】なお、以上の説明ではスイッチ回路31に
おいて、クロック信号CLKにより送信変調信号D3の
正又は負の半サイクルを正確に取り込んでいるが、この
取り込む半サイクルは正から負、又は負から正に変化す
る信号であってもよい。ただし、取込み開始のレベルと
取込み終了時のレベルとが正、負で同じであってはなら
ない。
【0035】[第7の実施の形態]図9は第7の実施の
形態の信号抽出回路30’の構成を示す図である。この
信号抽出回路30’は、図7に示した信号抽出回路30
に対して、送信変調信号D3を2分配する分配器34を
設けて、その一方の出力を図7に示す回路と同じように
構成したスイッチ回路31、積分回路32、およびサン
プルホールド回路33からなるカスケード接続回路に入
力させ、他方の出力を同様のスイッチ回路31’、積分
回路32’、およびサンプルホールド回路33’からな
るカスケード接続回路に入力させ、両サンプルホールド
回路33、33’の出力信号D5、D5’を差動増幅器
35に入力させたものである。なお、スイッチ回路3
1’は、クロック信号CLKをインバータ36で反転し
た反転クロック信号CLKNによりスイッチング動作を
行う。
【0036】したがって、この信号抽出回路30’で
は、送信変調信号をD3をスイッチ回路31で取り込ん
だ信号D41とスイッチ回路31’で取り込んだ信号D
41’の極性が逆となり、そられを積分回路32、3
2’で積分した信号D42、D42’の極性も逆とな
る。そして、これらの信号D42、D42’をサンプル
ホールドしたサンプルホールド回路33、33’の出力
信号D5、D5’の差分が差動増幅器26で演算される
ので、実質的にはその出力信号D5、D5’が絶対値加
算されることになる。つまり、この第7の実施の形態の
信号抽出回路30’では、前記第6の信号抽出回路30
で得られる信号よりもレベルが2倍となった信号D6を
得ることができ、S/Nが2倍向上する。
【0037】[その他の実施の形態]以上の各実施の形
態の信号抽出回路は、スペクトラム拡散通信における相
関器に適用し、送信変調信号D3からPN符号データD
2を得る場合についてのものであったが、これに限られ
るものではなく、本発明の信号抽出回路は符号データの
2値を複数サイクルの位相により表した入力信号から位
相情報を直接的に抜き取る信号抽出回路の全てに対して
適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上から本発明によれば、入力する送信
変調信号をダウンコンバータ等により周波数変換する必
要がないので、歪の問題が発生することはない。また、
スペクトラム拡散通信における拡散符号との相関をとる
相関器に適用したとき、信号抽出回路からはPN符号デ
ータに対応した速度のデータを直接的に取り出すことが
できるので、その後段の信号転送部をそのPN符号デー
タのチップレートと同じ速度で動作させることができ、
その信号転送部のセル数をチップ長に対応させることが
でき、消費電力の低減、回路の小規模化等を実現でき
る。また、入力する送信変調信号をデジタル信号に変換
すると高周波ではA/D変換器のビット数に制限がある
ので低ビット数となりダイナミックレンジが小さくなる
が、本発明はアナログ信号をそのまま扱うことができる
のでその問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第2の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の回路の各信号の波形図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図5】 図4の回路の各信号の波形図である。
【図6】 本発明の第5の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第6の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図8】 図7の回路の各信号の波形図である。る。
【図9】 本発明の第7の実施の形態の信号抽出回路の
構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第1の実施の形態の相関器のブロ
ック図である。
【図11】 スペクトラム拡散通信の送信側の信号の波
形図である。
【図12】 従来の相関器のブロック図である。
【符号の説明】
1:信号転送部、1a:セル、2:乗算部、2a:乗算
器、3:加算部、4:クロック発生部、5:同期信号発
生部、10、10’:信号抽出回路、11:分配器、1
21〜124、121’〜124’:サンプルホールド
回路、13、13’:加算器、14、14’:タイミン
グ発生器、15:差動増幅器、20、20’:信号抽出
回路、211〜214、211’〜214’:サンプル
ホールド回路、23:タイミング発生器、24:インバ
ータ、25:分配器、26:差動増幅器、30、3
0’:信号抽出回路、31、31’:スイッチ回路、3
2、32’:積分回路、33、33’:サンプルホール
ド回路、34:分配器、35:差動増幅器、36:イン
バータ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/69 - 1/713 H04J 13/00 - 13/06 H04L 27/00 - 27/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】符号データの2値を複数サイクルの位相に
    より表した入力信号から位相情報を直接的に抜き取る信
    号抽出回路であって、 前記入力信号を個々にサンプルホールドする複数のサン
    プルホールド回路と、該複数のサンプルホールド回路の
    出力信号を加算する加算器とを具備し、 前記各サンプルホールド回路が前記入力信号の1周期を
    単位として1単位以上ずれたタイミングでアクティブと
    なる各サンプルホールド信号により前記入力信号のゼロ
    クロス点を除く点をサンプルホールドし、前記加算器が
    前記位相を極性で表した信号を生成することを特徴とす
    る信号抽出回路。
  2. 【請求項2】符号データの2値を複数サイクルの位相に
    より表した入力信号から位相情報を直接的に抜き取る信
    号抽出回路であって、 カスケード接続された複数のサンプルホールド回路と、
    該複数のサンプルホールド回路の第2段から終段までの
    出力を加算する加算器とを具備し、 前記複数のサンプルホールド回路のうちの奇数段目を前
    記入力信号と同じ周波数でデューティが50のサンプル
    ホールド信号で制御し、且つ偶数段目を前記サンプルホ
    ールド信号と逆相のサンプルホールド信号で制御し、第
    1段目で前記入力信号のゼロクロス点を除く任意の正又
    は負のレベルのタイミングで前記入力信号をサンプルホ
    ールドすることを特徴とする信号抽出回路。
  3. 【請求項3】符号データの2値を複数サイクルの位相に
    より表した入力信号から位相情報を直接的に抜き取る信
    号抽出回路であって、 前記入力信号と同じ周波数のクロック信号により開閉し
    前記入力信号の半周期の信号を取り込むスイッチ回路
    と、該スイッチ回路を通過した信号を積分し前記符号デ
    ータのビットレートに対応する期間毎にリセットされる
    積分器と、該積分器の前記リセット直前の信号をホール
    ドするサンプルホールド回路とを具備することを特徴と
    する信号抽出回路。
  4. 【請求項4】前記請求項1の信号抽出回路の入力部に対
    して、該請求項1の信号抽出回路と同じ構成で且つサン
    プルホールド信号が前記請求項1の信号抽出回路のサン
    プルホールド信号に対して前記入力信号の半周期だけず
    れたサンプルホールド信号で動作する別の信号抽出回路
    を並列接続し、両信号抽出回路の出力信号の差分を差動
    増幅器で演算して出力すること、 又は、前記請求項2の信号抽出回路の入力部に対して、
    該請求項2の信号抽出回路と同じ構成で且つサンプルホ
    ールド信号が前記請求項2の信号抽出回路のサンプルホ
    ールド信号に対して半周期だけずれたサンプルホールド
    信号で動作する別の信号抽出回路を並列接続し、両信号
    抽出回路の出力信号の差分を差動増幅器で演算して出力
    すること、 又は、前記請求項3の信号抽出回路の入力部に対して、
    該請求項3の信号抽出回路と同じ構成で且つクロック信
    号が前記請求項3の信号抽出回路のクロック信号に対し
    て半周期だけずれたクロック信号で動作する別の信号抽
    出回路を並列接続し、両信号抽出回路の出力信号の差分
    を差動増幅器で演算して出力すること、 を特徴とする信号抽出回路。
  5. 【請求項5】符号データの2値を複数サイクルの位相に
    より表した入力信号から位相情報を直接的に抜き取る信
    号抽出回路と、該信号抽出回路で得られた位相情報を転
    送する信号転送部と、該信号転送部の各セルから得られ
    る信号を所定の係数と乗算する複数の乗算器を有する乗
    算部と、該乗算部の各乗算器で得られる結果を加算する
    加算部とを具備することを特徴とする相関器において、 前記信号抽出回路を前記請求項1乃至4のいずれ1に
    記載した信号抽出回路で構成し、前記加算部から得られ
    る信号に基づいて前記サンプルホールド信号又は前記ク
    ロック信号を作成することを特徴とする相関器。
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