JP2002185361A - 相関ピーク検出回路 - Google Patents

相関ピーク検出回路

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JP2002185361A
JP2002185361A JP2000380721A JP2000380721A JP2002185361A JP 2002185361 A JP2002185361 A JP 2002185361A JP 2000380721 A JP2000380721 A JP 2000380721A JP 2000380721 A JP2000380721 A JP 2000380721A JP 2002185361 A JP2002185361 A JP 2002185361A
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Tomio Hashimoto
富夫 橋本
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模を簡略化する。 【解決手段】 アンテナ10と、高周波処理部20と、
A/D変換器30と、DMF40と、3値和回路50
と、ウインドウコンパレータ60と、データ復元回路7
0とを備える。DMF40は、A/D変換器30からの
N個のシンボルとPN符号列との相関値を算出する。3
値和回路50は、DMF40からの連続する3つの相関
値の和(3値和)を算出する。ウインドウコンパレータ
60は、加算器54からの3値和がしきい値Th1より
も大きいとき、所定期間Hレベルとなるパルス(Hパル
ス)をデータ復元回路70の入力端子Hに出力する一
方、加算器54からの3値和がしきい値Th2よりも小
さいとき、所定期間Lレベルとなるパルス(Lパルス)
をデータ復元回路70の入力端子Lに出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は相関ピーク検出回
路に関し、さらに詳しくは、スペクトル拡散通信方式の
受信機に用いられる相関ピーク検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトル拡散通信方式の受信機では、
まず受信信号から直交する2相のスペクトル拡散信号
(ベースバンド信号)SI,SQを得る。これら2相の
スペクトル拡散信号SI,SQは、受信機内に設けられ
た図8に示すようなディファレンシャル方式の相関ピー
ク検出回路に入力される。図8に示す相関ピーク検出回
路に入力されたスペクトル拡散信号SI,SQは、それ
ぞれA/D変換器101,102によってデジタル信号
に変換される。次いで、デジタル信号に変換されたスペ
クトル拡散信号SI,SQとPN符号との相関値I,Q
が、デジタルマッチドフィルタ103,104によって
求められる。次いで、相関値Iと相関値Qとのベクトル
和の大きさが積算器105によって求められる。そして
判定回路106は、積算器105によって得られたベク
トル和の大きさと所定のレベルのしきい値とを比較し、
その比較結果に応じて検出パルスを出力する。受信機で
は、判定回路106から出力される検出パルスに応答し
て、すなわち、相関ピークが検出されるタイミングに基
づいて、同期捕捉・データ復元などが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した相関ピー
ク検出回路では、2つのデジタルマッチドフィルタ10
3,104を設けている。ところが、デジタルマッチド
フィルタには、PN符号長を長くしたり処理分解能を上
げたりすると回路規模が増大するという特徴がある。回
路規模が増大すると消費電力も増大する。回路規模およ
び消費電力が増大することは、自動車用途やバッテリー
駆動タイプの受信機にとっては致命的である。
【0004】この発明の目的は、回路規模を簡略化する
ことができる相関ピーク検出回路を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に従うと、相関
ピーク検出回路は、A/D変換器と、デジタルマッチド
フィルタと、3値和回路と、判定回路とを備える。A/
D変換器は、スペクトル拡散されたベースバンドのアナ
ログ信号をデジタル信号に変換する。デジタルマッチド
フィルタは、A/D変換器からのデジタル信号と拡散符
号との相関値を出力する。3値和回路は、デジタルマッ
チドフィルタからの連続する3つの相関値の和を計算す
る。判定回路は、3値和回路によって得られた相関値の
和と所定のしきい値とを比較し、比較結果に基づいて相
関ピークの有無を判定する。
【0006】送信側と受信側とでクロックに位相差があ
る場合、デジタルマッチドフィルタからの相関値のピー
ク値は位相差のない場合に比べて小さくなる。したがっ
て、仮に3値和回路を設けない場合には、デジタルマッ
チドフィルタからの相関値がしきい値を越えないために
相関ピークを検出することができない場合がある。しか
し、上記相関ピーク検出回路では、3値和回路の出力す
なわちデジタルマッチドフィルタからの連続する3つの
相関値の和をとることで、位相差がある場合にも位相差
がない場合と同じレベルの相関ピーク値を得ることがで
きる。したがって、判定回路において確実に相関ピーク
を検出することができる。
【0007】以上のように、上記相関ピーク検出回路で
は、含まれるデジタルマッチドフィルタが1つであるた
め、従来のディファレンシャル方式の相関ピーク検出回
路と比較して、回路規模を簡略化することができる。ま
たこれにより、消費電力を低減することができる。
【0008】また、3値和回路を設けたため、送受信間
でのクロック差の影響を受けることなく確実に相関ピー
クを検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0010】<受信機の構成>図1は、この発明の実施
の形態による受信機の構成を示すブロック図である。図
1に示す受信機は、スペクトル拡散通信方式の受信機で
あって、アンテナ10と、高周波処理部20と、A/D
変換器30と、デジタルマッチドフィルタ(以下、DM
Fという。)40と、3値和回路50と、判定回路とし
てのウインドウコンパレータ60と、データ復元回路7
0とを備える。A/D変換器30と、DMF40と、3
値和回路50と、ウインドウコンパレータ60とで相関
ピーク検出回路が構成される。
【0011】アンテナ10は、スペクトル拡散通信方式
の送信機(図示せず)からのスペクトル拡散信号を受信
する。高周波処理部20は、アンテナ10によって受信
されたスペクトル拡散信号に対して増幅・フィルタリン
グなどの処理および周波数変換を施してベースバンド信
号に変換する。これにより、スペクトル拡散されたベー
スバンドのアナログ信号が得られる。A/D変換器30
は、高周波処理部20によって得られたベースバンドの
スペクトル拡散信号を、サンプリングクロックの周波数
でデジタル信号に変換する。A/D変換器30から出力
されるデジタル信号の最小単位であるシンボルのパルス
幅は、PN符号列を構成する最小単位であるチップのパ
ルス幅と同じである。チップのパルス幅のN倍が、デー
タのパルス幅(1ビット)に相当する。DMF40は、
A/D変換器30からのN個のシンボル(チップ)とP
N符号列との相関値を算出する。このPN符号列は、N
個のチップで構成されかつ送信時に用いられたPN符号
列と同じである。DMF40は1つの相関値を算出する
と、シンボルを1段シフトさせてふたたび相関値を算出
する。すなわち、A/D変換器30からのデジタル信号
を1チップずつシフトさせつつ相関値を算出する。3値
和回路50は、遅延器51−53と、加算器54とを含
む。遅延器51は、DMF40からの相関値を1チップ
のパルス幅に相当する時間だけ遅延させる。遅延器5
2,53は、それぞれ遅延器51,52からの相関値を
1チップのパルス幅に相当する時間だけ遅延させる。加
算器54は、遅延器51−53からの相関値の和(3値
和)を算出する。このように3値和回路50は、DMF
40からの連続する3つの相関値の和(3値和)を算出
する。ウインドウコンパレータ60は、通常、データ復
元回路70の入力端子HにLレベルの信号を出力し、入
力端子LにHレベルの信号を出力する。そしてウインド
ウコンパレータ60は、加算器54からの3値和がしき
い値Th1よりも大きいとき、所定期間Hレベルとなる
パルス(Hパルス)をデータ復元回路70の入力端子H
に出力する一方、加算器54からの3値和がしきい値T
h2よりも小さいとき、所定期間Lレベルとなるパルス
(Lパルス)をデータ復元回路70の入力端子Lに出力
する。データ復元回路70は、入力端子HにHパルスを
受けると出力端子Qの値をHレベルに切り換えて保持す
る一方、入力端子LにLパルスを受けると出力端子Qの
値をLレベルに切り換えて保持する。データ復元回路7
0の出力端子Qの値が復元データとなる。
【0012】<DMF40の動作>次に、図1に示した
DMF40の動作について詳しく説明する。
【0013】図2は、図1に示したDMF40の内部構
成を示すブロック図である。図2を参照して、DMF4
0は、ディレーライン41と、PNレジスタ42と、乗
算器43と、加算回路44とを含む。ディレーライン4
1はN段のシフトレジスタで構成される。各シフトレジ
スタには1シンボル分のデジタル信号が保持される。す
なわち、ディレーライン41にはN個のシンボルD1−
DNが保持される。N段のシフトレジスタは、A/D変
換器30からのデジタル信号をサンプリングクロックに
応答してシフトする。PNレジスタ42には、N個のチ
ップで構成されるPN符号列P1−PNが格納される。
PN符号列P1−PNは、送信時に用いられたPN符号
列と同じである。乗算器43は、ディレーライン41の
各シフトレジスタの出力Di(i=1−N)とPNレジ
スタ42に格納されたPN符号列の各チップの符号Pi
(i=1−N)とを乗算する。すなわち、Di・Pi
(i=1−N)の値を算出する。加算回路44は、乗算
器43によって得られた値の和SN(=D1・P1+D
2・P2+・・・+DN・PN)を算出する。加算回路
44によって算出された和SNが相関値となる。
【0014】ディレーライン41に保持されたN個のシ
ンボルDi(i=1−N)がデータ1ビットに相当する
とき、PNレジスタ42に格納されたPN符号Pi(i
=1−N)とディレーライン41に保持されたシンボル
Di(i=1−N)とが理論上すべて一致(または不一
致)する。このとき、図3に示すように、正(または
負)の高い(または低い)相関値N(または0)が得ら
れる。それ以外のときは、PN符号Pi(i=1−N)
とシンボルDi(i=1−N)とが一致する箇所と一致
しない箇所とがほぼ1:1で存在する。したがって相関
値は、図3に示すように、Nと0との中間値N/2とな
る。
【0015】送信側のサンプリングクロックと受信側の
サンプリングクロックとは一般的にずれている(位相差
がある)。このため、A/D変換器30において、ある
シンボルを続けて2回サンプリングしたりサンプリング
に失敗したりすることがある。これにより、DMF40
によって算出される相関値が小さくなってしまう。以
下、(1)位相差がない場合、(2)位相が遅れる場
合、(3)位相が進む場合においてDMF40によって
算出される相関値について説明する。
【0016】(1)位相差がない場合 図4に示すように、時刻t(i)において、ディレーラ
イン41に保持されたN個のシンボルDi(i=1−
N)がデータ1ビットに相当すると、PNレジスタ42
に格納されたPN符号Pi(i=1−N)とディレーラ
イン41に保持されたシンボルDi(i=1−N)とが
すべて一致する。このとき、DMF40によって算出さ
れる相関値はNとなり、最大の相関ピークが得られる。
【0017】(2)位相が遅れる場合 位相が遅れる場合とは、送信側のサンプリングクロック
よりも受信側のサンプリングクロックのほうが速い場合
である。このとき、A/D変換器30において1つのシ
ンボルが続けて2回サンプリングされる。その結果、図
5に示すように、ディレーライン41内で1チップの遅
れ位相が生じる。位相差がない場合には、時刻t(i)
においてPNレジスタ42に格納されたPN符号Pi
(i=1−N)とディレーライン41に保持されたシン
ボルDi(i=1−N)とがすべて一致した。しかし、
位相遅れが生じた場合には、図5に示すように、時刻t
(i)においてすべてが一致するわけではない。ここで
は、N段のディレイラインのk番目で遅れ位相が発生し
たものとする。この場合、時刻t(i)においては、N
個のシンボルのうちk個が一致する。したがって、DM
F40によって算出される相関値は、k+(N−k)/
2=(N+k)/2となる。また、時刻t(i)よりも
1サンプリングクロック後の時刻t(i+1)において
は、N個のシンボルのうち(N−k+1)個が一致す
る。したがって、DMF40によって算出される相関値
は、(k−1)/2+(N−k+1)=N−(k−1)
/2となる。
【0018】以上のように、位相が遅れる場合には、D
MF40によって算出される相関値のピークが時刻t
(i)および時刻t(i+1)に分散されかつ位相差が
ないときの相関値Nよりも小さくなる。
【0019】(3)位相が進む場合 位相が進む場合とは、送信側のサンプリングクロックの
ほうが受信側のサンプリングクロックよりも速い場合で
ある。このとき、A/D変換器30においてサンプリン
グされないシンボルが生じる。その結果、図6に示すよ
うに、ディレーライン41内で1チップの進み位相が生
じる。ここでは、N段のディレイラインのk番目で進み
位相が発生したものとする。この場合、時刻t(i−
1)においては、N個のシンボルのうち(N−k−1)
個が一致する。したがって、DMF40によって算出さ
れる相関値は、(k+1)/2+(N−k−1)=N−
(k+1)/2となる。また、時刻t(i−1)よりも
1サンプリングクロック後の時刻t(i)においては、
N個のシンボルのうちk個のシンボルが一致する。した
がって、DMF40によって算出される相関値は、k+
(N−k)/2=(N+k)/2となる。
【0020】以上のように、位相が進む場合には、DM
F40によって算出される相関値のピークが時刻t(i
−1)および時刻t(i)に分散されかつ位相差がない
ときの相関値Nよりも小さくなる。
【0021】なお、上述の(1)−(3)では正の相関
について説明したが、負の相関についても同様のことが
いえる。
【0022】<受信機の動作>次に、図1に示した受信
機による相関ピーク検出処理およびデータ復元処理につ
いて説明する。
【0023】アンテナ10によって受信されたスペクト
ル拡散信号は、高周波処理部20によってベースバンド
信号に変換される。高周波処理部20によって得られた
ベースバンドのスペクトル拡散信号は、A/D変換器3
0によってサンプリングクロックの周波数でデジタル信
号に変換される。上述したとおり、送信側のサンプリン
グクロックと受信側のサンプリングクロックとは一般的
にずれている(位相差がある)ため、A/D変換器30
において、あるシンボルを続けて2回サンプリングした
りサンプリングに失敗したりすることがある。したがっ
て、これ以降の処理については、(a)位相差がない場
合、(b)位相が遅れる場合、(c)位相が進む場合に
分けて説明する。
【0024】(a)位相差がない場合 図7(a)に示すように、ここでは時刻(0)におい
て、DMF40内のディレーライン41に保持されたN
個のシンボルDi(i=1−N)がデータ1ビットに相
当するものとする。なお、図7(a)−(c)に示した
図の横軸の1目盛りの間隔は、サンプリングクロック1
周期分の時間を表している。時刻(0)において、PN
レジスタ42に格納されたPN符号Pi(i=1−N)
とディレーライン41に保持されたシンボルDi(i=
1−N)とがすべて一致し、図7(a)に示すように、
DMF40の出力(相関値)はNとなる。
【0025】DMF40の出力は3値和回路50の遅延
器51に入力される。同時に、それまで遅延器51,5
2に格納されていた値がそれぞれ遅延器52,53に格
納される。具体的には、時刻(−1)から時刻(0)ま
での間、遅延器51には時刻(−1)におけるDMF4
0の出力すなわち相関値N/2が格納され、遅延器52
には時刻(−2)におけるDMF40の出力すなわち相
関値N/2が格納されている。したがって、時刻(0)
において、遅延器51には時刻(0)におけるDMF4
0の出力すなわち相関値Nが格納され、遅延器52には
時刻(−1)におけるDMF40の出力すなわち相関値
N/2が格納され、遅延器53には時刻(−2)におけ
るDMF40の出力すなわち相関値N/2が格納され
る。
【0026】遅延器51−53に格納された値の和が加
算回路54によって算出される。時刻(0)における加
算回路54の出力すなわち3値和回路50の出力は、図
7(a)に示すように、N/2(遅延器53)+N/2
(遅延器52)+N(遅延器51)=2Nとなる。
【0027】3値和回路50の出力2Nは、ウインドウ
コンパレータ60に入力される。ウインドウコンパレー
タ60は、3値和回路50の出力2Nとしきい値Th1
とを比較する。ここでは、図7(a)に示すように、3
値和回路50の出力2Nのほうがしきい値Th1よりも
大きい。したがって、ウインドウコンパレータ60は、
データ復元回路70の入力端子HにHパルスを出力す
る。これに応答して、データ復元回路70の出力端子Q
の値はHレベルに切り換わり、そのまま保持される。
【0028】時刻(0)から1サンプリングクロック後
の時刻(1)において、DMF40内のディレーライン
41に保持されたシンボルが1段ずつシフトされる。こ
れにより、図7(a)に示すように、DMF40の出力
はN/2となる。
【0029】DMF40の出力N/2は、3値和回路5
0の遅延器51に入力される。同時に、それまで遅延器
51に格納されていた時刻(0)におけるDMF40の
出力Nが遅延器52に、遅延器52に格納されていた時
刻(−1)におけるDMF40の出力N/2が遅延器5
3に格納される。
【0030】時刻(1)における加算回路54の出力す
なわち3値和回路50の出力は、図7(a)に示すよう
に、N/2(遅延器53)+N(遅延器52)+N/2
(遅延器51)=2Nとなる。
【0031】ここでも、図7(a)に示すように、3値
和回路50の出力2Nのほうがしきい値Th1よりも大
きいため、ウインドウコンパレータ60は、データ復元
回路70の入力端子HにHパルスを出力する。データ復
元回路70の出力端子Qの値は、Hレベルがそのまま保
持される。
【0032】同様に、時刻(1)から1サンプリングク
ロック後の時刻(2)における3値和回路50の出力
は、図7(a)に示すように、N(遅延器53)+N/
2(遅延器52)+N/2(遅延器51)=2Nとな
る。ここでも、図7(a)に示すように、3値和回路5
0の出力2Nのほうがしきい値Th1よりも大きいた
め、ウインドウコンパレータ60は、データ復元回路7
0の入力端子HにHパルスを出力する。データ復元回路
70の出力端子Qの値は、Hレベルがそのまま保持され
る。
【0033】このように、位相差がない場合、ベースラ
インよりN/2大きい相関ピーク値が得られる。
【0034】(b)位相が遅れる場合 図5に示した場合と同様に、N段のディレイラインのk
番目で遅れ位相が発生したものとする。この場合、時刻
(0)においては、N個のシンボルのうちk個が一致す
る。したがって、図7(b)に示すように、時刻(0)
におけるDMF40の出力(相関値)は(N+k)/2
となる。
【0035】DMF40の出力(N+k)/2は、3値
和回路50の遅延器51に入力される。同時に、それま
で遅延器51に格納されていた時刻(−1)におけるD
MF40の出力N/2が遅延器52に格納され、遅延器
52に格納されていた時刻(−2)におけるDMF40
の出力N/2が遅延器53に格納される。
【0036】時刻(0)における加算回路54の出力す
なわち3値和回路50の出力は、図7(b)に示すよう
に、N/2(遅延器53)+N/2(遅延器52)+
(N+k)/2(遅延器51)=3N/2+k/2とな
る。
【0037】3値和回路50の出力(3N/2+k/
2)は、ウインドウコンパレータ60に入力される。ウ
インドウコンパレータ60は、3値和回路50の出力と
しきい値Th1とを比較する。ここでは、図7(b)に
示すように、3値和回路50の出力(3N/2+k/
2)のほうがしきい値Th1よりも小さい。したがっ
て、ウインドウコンパレータ60はパルスを出力しな
い。データ復元回路70の出力端子Qの値はそのまま保
持される。
【0038】時刻(0)から1サンプリングクロック後
の時刻(1)においては、DMF40内のディレーライ
ン41に格納されたN個のシンボルのうち(N−k+
1)個が一致する。したがって、図7(b)に示すよう
に、時刻(1)におけるDMF40の出力(相関値)は
N−(k−1)/2≒N−k/2(N≫1/2)とな
る。
【0039】DMF40の出力(N−k/2)は、3値
和回路50の遅延器51に入力される。同時に、それま
で遅延器51に格納されていた時刻(0)におけるDM
F40の出力[(N+k)/2]が遅延器52に、遅延
器52に格納されていた時刻(−1)におけるDMF4
0の出力N/2が遅延器53に格納される。
【0040】時刻(1)における加算回路54の出力す
なわち3値和回路50の出力は、図7(b)に示すよう
に、N/2(遅延器53)+[(N+k)/2](遅延
器52)+[N−k/2](遅延器51)=2Nとな
る。ここでは、図7(b)に示すように、3値和回路5
0の出力2Nのほうがしきい値Th1よりも大きいた
め、ウインドウコンパレータ60は、データ復元回路7
0の入力端子HにHパルスを出力する。これに応答し
て、データ復元回路70の出力端子Qの値はHレベルに
切り換わり、そのまま保持される。
【0041】同様に、時刻(2)における3値和回路5
0の出力は、図7(b)に示すように、[(N+k)/
2](遅延器53)+[N−(k−1)/2](遅延器
52)+N/2(遅延器51)≒2Nとなる。ここで
も、図7(b)に示すように、3値和回路50の出力2
Nのほうがしきい値Th1よりも大きいため、ウインド
ウコンパレータ60は、データ復元回路70の入力端子
HにHパルスを出力する。データ復元回路70の出力端
子Qの値は、Hレベルがそのまま保持される。
【0042】時刻(3)における3値和回路50の出力
は、図7(b)に示すように、[N−(k−1)/2]
(遅延器53)+N/2(遅延器52)+N/2(遅延
器51)≒3N/2+(N−k)/2となる。ここで
は、図7(b)に示すように、3値和回路50の出力
[3N/2+(N−k)/2]のほうがしきい値Th1
よりも小さいため、ウインドウコンパレータ60はパル
スを出力しない。データ復元回路70の出力端子Qの値
はそのまま保持される。
【0043】このように、N段のディレイラインのk番
目で遅れ位相が発生した場合、DMF40の出力は、ベ
ースラインよりk/2および(N−k)/2大きい値の
2つのピーク値をとる。これら2つのピーク値はいずれ
も位相差がない場合のピーク値Nよりも小さい。したが
って、仮に3値和回路50を設けない場合には、上述の
2つのピーク値のいずれもがしきい値を越えないために
データを正しく復元することができない場合がある。し
かし、この実施の形態では、3値和回路50の出力すな
わちDMF40からの連続する3つの相関値の和をとる
ことで、位相差がある場合にも位相差がない場合と同じ
レベルの相関ピーク値を得ることができ、正しくデータ
を復元することができる。
【0044】(c)位相が進む場合 図6に示した場合と同様に、N段のディレイラインのk
番目で進み位相が発生したものとする。この場合、時刻
(−1)においては、N個のシンボルのうち(N−k−
1)個が一致する。したがって、図7(c)に示すよう
に、時刻(−1)におけるDMF40の出力(相関値)
は[N/2+(N−k)/2]となる(ただし、N≫1
/2)。
【0045】DMF40の出力[N/2+(N−k)/
2]は、3値和回路50の遅延器51に入力される。同
時に、それまで遅延器51に格納されていた時刻(−
2)におけるDMF40の出力N/2が遅延器52に格
納され、遅延器52に格納されていた時刻(−3)にお
けるDMF40の出力N/2が遅延器53に格納され
る。
【0046】時刻(−1)における加算回路54の出力
すなわち3値和回路50の出力は、図7(c)に示すよ
うに、N/2(遅延器53)+N/2(遅延器52)+
[N/2+(N−k)/2](遅延器51)=3N/2
+(N−k)/2となる。
【0047】3値和回路50の出力[3N/2+(N−
k)/2]は、ウインドウコンパレータ60に入力され
る。ウインドウコンパレータ60は、3値和回路50の
出力としきい値Th1とを比較する。ここでは、図7
(c)に示すように、3値和回路50の出力[3N/2
+(N−k)/2]のほうがしきい値Th1よりも小さ
い。したがって、ウインドウコンパレータ60はパルス
を出力しない。データ復元回路70の出力端子Qの値は
そのまま保持される。
【0048】時刻(0)においては、DMF40内のデ
ィレーライン41に格納されたN個のシンボルのうちk
個が一致する。したがって、図7(c)に示すように、
時刻(0)におけるDMF40の出力(相関値)は(N
+k)/2となる。
【0049】DMF40の出力(N+k)/2は、3値
和回路50の遅延器51に入力される。同時に、それま
で遅延器51に格納されていた時刻(−1)におけるD
MF40の出力[N/2+(N−k)/2]が遅延器5
2に、遅延器52に格納されていた時刻(−2)におけ
るDMF40の出力N/2が遅延器53に格納される。
【0050】時刻(0)における加算回路54の出力す
なわち3値和回路50の出力は、図7(c)に示すよう
に、N/2(遅延器53)+[N/2+(N−k)/
2](遅延器52)+(N+k)/2(遅延器51)≒
2Nとなる。ここでは、図7(c)に示すように、3値
和回路50の出力2Nのほうがしきい値Th1よりも大
きいため、ウインドウコンパレータ60は、データ復元
回路70の入力端子HにHパルスを出力する。これに応
答して、データ復元回路70の出力端子Qの値はHレベ
ルに切り換わり、そのまま保持される。
【0051】同様に、時刻(1)における3値和回路5
0の出力は、図7(c)に示すように、[N/2+(N
−k)/2](遅延器53)+(N+k)/2(遅延器
52)+N/2(遅延器51)≒2Nとなる。ここで
も、図7(c)に示すように、3値和回路50の出力2
Nのほうがしきい値Th1よりも大きいため、ウインド
ウコンパレータ60は、データ復元回路70の入力端子
HにHパルスを出力する。データ復元回路70の出力端
子Qの値は、Hレベルがそのまま保持される。
【0052】時刻(2)における3値和回路50の出力
は、図7(c)に示すように、(N+k)/2(遅延器
53)+N/2(遅延器52)+N/2(遅延器51)
≒3N/2+k/2となる。ここでは、図7(c)に示
すように、3値和回路50の出力(3N/2+k/2)
のほうがしきい値Th1よりも小さいため、ウインドウ
コンパレータ60はパルスを出力しない。データ復元回
路70の出力端子Qの値はそのまま保持される。
【0053】このように、N段のディレイラインのk番
目で進み位相が発生した場合、DMF40の出力は、ベ
ースラインより(N−k)/2およびk/2大きい値の
2つのピーク値をとる。これら2つのピーク値はいずれ
も位相差がない場合のピーク値Nよりも小さい。したが
って、仮に3値和回路50を設けない場合には、上述の
2つのピーク値のいずれもがしきい値を越えないために
データを正しく復元することができない場合がある。し
かし、この実施の形態では、3値和回路50の出力すな
わちDMF40からの連続する3つの相関値の和をとる
ことで、位相差がある場合にも位相差がない場合と同じ
レベルの相関ピーク値を得ることができ、正しくデータ
を復元することができる。
【0054】なお、上述の(a)−(c)では正の相関
について説明したが、負の相関についても同様のことが
いえる。
【0055】<効果>以上のように、この発明の実施の
形態による受信機では、相関ピーク検出回路に含まれる
デジタルマッチドフィルタを1つ(DMF40)にして
いるため、従来のディファレンシャル方式の相関ピーク
検出回路を用いた受信機と比較して、相関ピーク検出回
路の回路規模を簡略化することができる。またこれによ
り、消費電力を低減することができる。
【0056】また、DMF40からの連続する3つの相
関値の和を算出する3値和回路50を設けたため、位相
差がある場合にも位相差がない場合と同じレベルの相関
ピーク値を得ることができ、正しくデータを復元するこ
とができる。
【0057】
【発明の効果】この発明に従った相関ピーク検出回路で
は、含まれるデジタルマッチドフィルタが1つであるた
め、従来のディファレンシャル方式の相関ピーク検出回
路と比較して、回路規模を簡略化することができる。ま
たこれにより、消費電力を低減することができる。
【0058】また、3値和回路を設けたため、送受信間
でのクロック差の影響を受けることなく確実に相関ピー
クを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態による受信機の構成を示
すブロック図である。
【図2】図1に示したデジタルマッチドフィルタの内部
構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したデジタルマッチドフィルタによっ
て算出される相関値を示す図である。
【図4】位相差がない場合においてデジタルマッチドフ
ィルタによって算出される相関値について説明するため
の図である。
【図5】位相が遅れる場合においてデジタルマッチドフ
ィルタによって算出される相関値について説明するため
の図である。
【図6】位相が進む場合においてデジタルマッチドフィ
ルタによって算出される相関値について説明するための
図である。
【図7】図1に示したデジタルマッチドフィルタの出力
と3値和回路の出力との関係を示す図である。(a)は
位相差がない場合、(b)は位相が遅れる場合、(c)
は位相が進む場合について示す。
【図8】ディファレンシャル方式の相関ピーク検出回路
の構成を示す図である。
【符号の説明】
30 A/D変換器 40 デジタルマッチドフィルタ 50 3値和回路 60 ウインドウコンパレータ Th1,Th2 しきい値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散されたベースバンドのア
    ナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器からのデジタル信号と拡散符号との相
    関値を出力するデジタルマッチドフィルタと、 前記デジタルマッチドフィルタからの連続する3つの相
    関値の和を計算する3値和回路と、 前記3値和回路によって得られた相関値の和と所定のし
    きい値とを比較し、比較結果に基づいて相関ピークの有
    無を判定する判定回路とを備えることを特徴とする相関
    ピーク検出回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007516638A (ja) * 2003-07-16 2007-06-21 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 局所供給レプリカを利用してサンプル直接シーケンス拡散スペクトル信号を補正する方法
CN101304402B (zh) * 2008-06-30 2011-08-31 北京海尔集成电路设计有限公司 一种相关峰值处理中锁定方法及其系统
CN104038250A (zh) * 2014-07-03 2014-09-10 四川九洲电器集团有限责任公司 相关峰检测装置和相关峰检测方法

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