JP3317413B2 - 容器の耳折り装置 - Google Patents

容器の耳折り装置

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JP3317413B2
JP3317413B2 JP14576293A JP14576293A JP3317413B2 JP 3317413 B2 JP3317413 B2 JP 3317413B2 JP 14576293 A JP14576293 A JP 14576293A JP 14576293 A JP14576293 A JP 14576293A JP 3317413 B2 JP3317413 B2 JP 3317413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平面視矩形状の容器の上
部開口部の前後面が、左右面の半部と共に上面に折り畳
まれ、この上面部分で容器の左右面から外側に突出する
耳部を容器の左右面に圧接し、接合する際に使用される
容器の耳折り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】平面視矩形状の紙製包装容器に被充填物
を充填し、容器の上部開口部の前後面を、左右面の半部
と共に内側に倒して上面に折り畳み、この上面部分で容
器の左右面から外側に突出した耳部を容器の左右面に折
り畳んで接合したフラット型の容器は既に提供されてい
る。このような従来のフラット型の容器は、例えば1リ
ットル程度の比較的小さい容器を対象としており、容器
を構成する紙は比較的薄い。従って、容器の左右面から
外側に突出した耳部を容器の左右面に接合する際には、
例えば、容器の移送方向に延在させたガイド等により耳
部を左右面に折り畳み、該左右面に圧接して接合するこ
とが簡単になされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
3リットルから5リットル程度に容器自体が大きくなっ
た場合、紙自体を厚くしなければならない。例えば1リ
ットル程度の容器の場合には紙の坪量が320g/m
2 、紙の内側の樹脂層が60μ、紙の外側の樹脂層が2
0μであるのに対して、5リットル程度の容器の場合に
は紙の坪量を450g/m2 、紙の内側の樹脂層を80
μ、紙の外側の樹脂層を35μとする必要がある。その
ため、このような容器では紙の反発力も大きくなり、従
来と同じ方式では、容器の左右面から外側に突出した耳
部を容器の左右面に確実に折り畳み、圧接することがで
きなくなる。本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明の目的は、容器自体が大きく、紙自体が
厚くなった場合でも、容器の左右面から外側に突出した
耳部を容器の左右面に確実に折り畳み、確実に圧接して
接合させることができる容器の耳折り装置を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、平面視矩形状の容器の上部開口部の前後面
が、左右面の半部と共に上面に折り畳まれ、この上面部
分で容器の左右面から外側に突出する耳部を容器の左右
面に折り畳み、該左右面に圧接させる容器の耳折り装置
であって、前記耳部の前記前後面方向における両側部分
を容器の左右面に折り畳んで圧接する折り畳み部材と、
前記両側部分が左右面に圧接された耳部の前記前後面方
向におけるほぼ中央部分を、その上部から下部にわたり
容器の内側に向けて斜めに移動可能に配設されたローラ
と、前記ローラを移動させる移動手段とを備えることを
特徴とする。
【0005】また、本発明は、前記容器の上方に第1の
流体シリンダにより上下動する昇降部材が設けられ、前
記ローラは前記昇降部材に設けられた第2の流体シリン
ダで支持され、前記移動手段は前記第2の流体シリンダ
で構成されていることを特徴とする。また、本発明は、
前記折り畳み部材が、前記昇降部材に支持されたローラ
で構成されていることを特徴とする。また、本発明は、
前記容器の耳部で容器の左右面に圧接される部分と容器
の左右面で前記耳部が圧接される部分に熱風を衝当させ
る加熱手段が、容器の左右面に対して離間接近する方向
に移動可能に設けられていることを特徴とする。
【0006】
【作用】折り畳み部材により耳部の両側部分が容器の左
右面に折り畳まれて圧接され、続いて、圧接ローラが、
耳部のほぼ中央部分を、その上部から下部にわたり容器
の内側に食い込むように移動し、耳部全体が容器の左右
面に確実に折り畳まれ、確実に圧接される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。図1は本発明に係る容器の耳折り装置が搬送装
置に配設された状態の平面図、図2は同正面図を示す。
1は耳折り装置、3は搬送装置を示し、搬送装置3の基
台301からは複数の支柱5が立設され、耳折り装置1
は支柱5により搬送ラインL上に支持された上板7を介
して配設されている。容器9は搬送装置3により搬送ラ
インL上で所定のストロークずつ上流側から下流側へと
移送されていく。尚、この搬送装置3は、ベルトを用い
る方式のものや、チェーンを用いる方式のもの、或はガ
イドを機械的に動かす機構的なもの等の既存の構造が用
いられ、ここでは省略する。
【0008】次に、搬送装置3により移送され、耳折り
装置1により上部がフラット型に折り畳まれる容器9に
ついて説明しておく。前記容器9は紙製で、その表面に
樹脂層が形成されている。容器は例えば3リットルから
5リットル以上の大型のものを対象とし、紙自体が厚
く、その反発力も大きい。被充填物が充填される前で
は、容器9は、図3(A)に示すように、矩形状の底面
12と、この底面12から立設された一対の前後面13
と、一対の左右面15により上部が開放された直方体状
に形成され、前後面13の一方に口栓11が装着されて
いる。前記前後面13及び左右面15の所定の高さに
は、図5に示すように、フラット型に折り畳まれ容器9
の上縁となる第1折り曲げ線1701が形成され、ま
た、各前後面13及び左右面15の上端寄りの箇所に
は、シール代19の折り曲げ用の第2折り曲げ線170
3が形成されている。また、各左右面15には、第2折
り曲げ線1703の中央から第1折り曲げ線1701の
両端に夫々向かう第3折り曲げ線1705が形成され、
各左右面15のシール代19にはその上縁中央から前記
第2折り曲げ線1703の中央に延在する第4折り曲げ
線1707が形成されている。
【0009】そして、紙自体が厚く、その反発力も大き
いことから、被充填物が充填される前に、図3(B)に
示すような仮り折りがなされる。即ち、第1折り曲げ線
1701を境にして容器9の上部の左右面15が外側に
折られ、また、第1折り曲げ線1701と第3折り曲げ
線1705で囲まれる三角形の部分1711が第1折り
曲げ線1701と第3折り曲げ線1705を境としてや
や下向きになるように折られ、各第3折り曲げ線170
5の上方の部分1713がやや上向きに折られ、左右面
15の上部のシール代19が第4折り曲げ線1707を
境として外側に折られる。また、第1折り曲げ線170
1を境として前後面13が内側に倒され、第2折り曲げ
線1703を境にシール代19がやや外側に折られる。
【0010】このように仮り折りがなされた容器9は、
次に、口栓11が溶着して接合され、容器9の内部に被
充填物が充填される。次に、シール代19の内面が加熱
され、内面の樹脂層が溶かされ、次に、図4(A)に示
すように、容器9の上部の前後面13は左右面15の半
部と共に第1折り曲げ線1701を境として内側に倒さ
れて上面901に折り畳まれ、上端のシール代19が接
合され、上面901の両側から夫々外側に耳部903が
突出される。そして、このようにフラットな上面901
の両側から耳部903が突出された容器9が搬送装置3
の上流側に供給される。
【0011】搬送装置3の上流側に供給された図4
(A)に示す容器9は、耳折り装置1へ搬送される間
に、起立状態となっているシール代19の仮り折りと、
また、上面901と同一面となっている耳部903の仮
り折りがなされ、夫々折りぐせが付けられる。即ち、図
1及び図2に示すように、シール代19の仮り折りは、
例えば、ステーションS1において、搬送ラインL上に
配設したガイド板303によりシール代19を口栓11
とは反対の方向で上面901上に倒すこと等によりなさ
れる。また、耳部903の仮り折りは、例えば、ステー
ションS2において、ガイド板305により斜め下方に
45度折り曲げ、次に、ステーションS3において、ロ
ーラ307を昇降させ90度折り曲げること等により段
階的になされる。このようにシール代19及び耳部90
3の仮り折りがなされ、折りぐせが付けられた容器9
は、紙自体が厚く反発力が大きいため、シール代19は
口栓11とは反対の方向にやや倒れた起立状態に復帰
し、また両側の耳部903は容器9の上面901とほぼ
同一面上に位置した状態に復帰し、このような状態で容
器9は耳折り装置1に移送される。
【0012】図6は耳折り装置の正面図、図7は上板の
一部を切り欠いた状態の平面図、図8は側面図、図9は
図6の要部の拡大図、図10は図8の要部の拡大図を示
す。容器9は、耳折り装置1が配設された箇所におい
て、搬送装置3によりステーション4からステーション
5へ移送され、また、耳折り装置1によりステーション
5からステーション6へ移送される。耳折り装置1は、
耳部903の両側部分を容器9の左右面15に折り畳ん
で圧接する第1圧接ローラ21と(請求項1の折り畳み
部材に相当する)と、耳部903のほぼ中央部分を左右
面15に圧接する第2圧接ローラ23(請求項1のロー
ラに相当する)等を備える。この実施例では、容器9の
耳部903で容器9の左右面15に接合される部分90
3Aと、容器9の左右面15で前記耳部903が接合さ
れる部分15Aに熱風を衝当させる予備加熱部25と加
熱部27とが耳折り装置1に並設されている。前記予備
加熱部25は、ステーション4における搬送ラインLの
両側に夫々配設され、加熱部27は、ステーション5に
おける搬送ラインLの両側に夫々配設され、図8では説
明の便宜上、左半部に予備加熱部25を、右半部に加熱
部27を示してある。
【0013】前記予備加熱部25は夫々容器9の左右面
15の上部で耳部903の下方に配置された熱風吹き出
し用ボックス2501を備える。ステーション4部分に
おける前記上板7の下面には、図8の左半部に示すよう
に、支持板2503が垂設され、この支持板2503に
パイプ2505が保持されて垂設され、前記熱風吹き出
し用ボックス2501はこのパイプ2505の下端に連
結され、パイプ2505の内側部分には、前記支持板2
503に保持されてカバー2507が配設され、図中2
9は温度センサを示す。前記パイプ2505の上端には
熱風供給源に接続された管体がジョイント2509を介
して連結され、ボックス2501が容器9の左右面15
に臨む面2501Aと耳部903の下方に臨む面250
1Bには多数の孔が形成され、予備加熱部25におい
て、熱風供給源からの熱風が前記孔から、容器9の耳部
903で容器9の左右面15に接合される部分903A
と、容器9の左右面15で前記耳部903が接合される
部分15Aに衝当される。
【0014】前記加熱部27は予備加熱部25と同様な
熱風吹き出し用ボックス2701を備える。ステーショ
ン5部分における前記上板7の上面には、図8の右半部
に示すように、容器9の搬送ラインLに直交する向きで
夫々エアーシリンダ2703が配設され、このエアーシ
リンダ2703のピストンロッドの先端に支持板270
5が取着され、この支持板2705にパイプ2707が
保持されて垂設され、前記熱風吹き出し用ボックス27
01はこのパイプ2707の下端に連結され、パイプ2
707の内側部分には、前記支持板2705に保持され
てカバー2709が配設されている。熱風吹き出し用ボ
ックス2701は、エアーシリンダ2703の縮小作動
により、容器9の左右面15の上部で耳部903の下方
の加熱位置に移動し、また、図8に想像線(A)で示す
ように、エアーシリンダ2703の伸長作動により容器
9から離れた退避位置に移動される。
【0015】前記パイプ2707の上端には熱風供給源
に接続された管体がジョイント2711を介して連結さ
れ、ボックス2701が容器9の左右面15に臨む面2
701Aと耳部903の下方に臨む面2701Bには多
数の孔が形成されている。そして、熱風吹き出し用ボッ
クス2701が加熱位置に移動された状態で、熱風供給
源からの熱風が前記孔から、容器9の耳部903で容器
9の左右面15に接合される部分903Aと、容器9の
左右面15で前記耳部903が接合される部分15Aに
衝当され、熱風吹き出し用ボックス2701が退避位置
に移動された状態では、前記孔からの熱風の吹き出しは
停止されるように構成されている。
【0016】次に、第1,第2圧接ローラ21,23に
ついて説明する。ステーション5部分における前記上板
7の下面には容器9の搬送ラインLに沿ってガイド部材
31が延在され、その側部には該ガイド部材31に平行
させてエアーシリンダ33が配設され、前記ガイド部材
31に嵌合するスライダー35を介してL字状の支持板
37が配設され、エアーシリンダ33のピストンロッド
3301と前記支持板37は係止片39により連結さ
れ、エアーシリンダ33の伸縮作動により支持板37が
容器9の搬送方向に往復直線移動するように構成されて
いる。前記支持板37にはエアーシリンダ41が上下に
向けて取着され、エアーシリンダ41のピストンロッド
の下端に昇降部材43が取着され、前記エアーシリンダ
33が縮小した状態で、この昇降部材43はステーショ
ン5に移送された容器9の上方に位置する。
【0017】前記容器9の左右面15の上方に臨む昇降
部材43の両側箇所には、図9及び図10に示すよう
に、容器9の前後面13間方向に間隔をおいて一対の脚
部4301が夫々垂設され、前記第2圧接ローラ23は
この各脚部4301の下端に回転可能に取着されてい
る。また、昇降部材43の上面には各脚部4301の間
の空間にピストンロッド4501が位置するようにエア
ーシリンダ45が斜め内向きに取着され、ピストンロッ
ド4501の先端には両脚部4301間を移動するホル
ダー51が取着されている。前記第1圧接ローラ21は
このホルダー51の下端に回転可能に取着され、また、
前記パイプ2707に臨むエアーシリンダ45の部分を
覆うようにカバー53がホルダー51に取着されてい
る。
【0018】前記第1圧接ローラ21は耳部903の前
後面13方向におけるほぼ中央部分を通過するように、
即ち、シール代19が倒された第2折り曲げ線1703
上を通過するように配設され、また、第2圧接ローラ2
3の外端は容器9の左右面15の外縁の僅かに内側を通
過するように配設され、第2圧接ローラ23は第1圧接
ローラ21よりも長く形成されている。そして、図11
に示すように、エアーシリンダ41,45を縮小作動さ
せた状態で第1,第2圧接ローラ21,23は容器9の
上方に離れた退避位置(イ),(ハ)に移動する。エア
ーシリンダ41を伸長作動させると、昇降部材43が下
降し、第1圧接ローラ21は(イ)から(ロ)に示すよ
うに、容器9の上面901の左右面15側における縁を
通って鉛直に下降し、耳部903の前後面13方向にお
ける両側部分を容器9の左右面15に折り畳んで圧接す
る。一方、昇降部材43が下降した状態で、第2圧接ロ
ーラ23は(ニ)に示すように、両側部分が左右面15
に圧接された耳部903の外方に位置しており、エアー
シリンダ45を伸長作動させると、(ニ)から(ホ)に
示すように、耳部903の前後面13方向におけるほぼ
中央部分を、その上部から下部にわたり容器9の内側に
向けて斜めに移動し、耳部903の前後面13方向にお
けるほぼ中央部分を折り畳むと共に、その上部から下部
にわたって左右面15に圧接する。
【0019】また、昇降部材43の容器9の前後面13
に臨む箇所には、図9に示すように、前後面押え板63
が配設されている。この前後面押え板63は、昇降部材
43の下降時に、図9に想像線で示すように、前後面1
3から僅かに離れた箇所に臨むように配設されている。
【0020】次に、作用について説明する。シール代1
9及び耳部903の仮り折りがなされた容器9は、搬送
装置3によりステーション4に移送され、まず、予備加
熱部25において、熱風吹き出し用ボックス2501か
ら容器9の耳部903で容器9の左右面15に接合され
る部分903Aと、容器9の左右面15で前記耳部90
3が接合される部分に熱風が衝当され、これら接合部分
15Aの予備加熱が行なわれる。
【0021】予備加熱後、容器9は搬送装置3によりス
テーション5に移送される。この時、エアーシリンダ2
703は伸長状態で、熱風吹き出し用ボックス2701
は退避位置に位置している。また、エアーシリンダ33
が縮小状態となり、昇降部材43は容器9の上方に位置
し、且つ、エアーシリンダ41,45は縮小状態で、昇
降部材43及び第1,第2圧接ローラ21,23は夫々
退避位置に位置する。容器9がステーション5に移送さ
れると、まず、エアーシリンダ2703が縮小作動し、
熱風吹き出し用ボックス2701が容器9の左右面15
の上部で耳部903の下方の加熱位置に移動する。そし
て、熱風吹き出し用ボックス2701から、容器9の耳
部903で容器9の左右面15に接合される部分903
Aと、容器9の左右面15で前記耳部903が接合され
る部分15Aに熱風が衝当され、これら部分903A,
15Aの表面の樹脂層が溶かされる。樹脂層を溶かした
後、エアーシリンダ2703は伸長作動し、熱風吹き出
し用ボックス2701は容器9から離れた退避位置に戻
される。
【0022】続いて、エアーシリンダ41が伸長作動
し、昇降部材43が下降する。昇降部材43の下降によ
り、容器9の前後面13に臨む箇所に前後面押え板63
が位置する。そして、第1圧接ローラ21は図11
(イ),(ロ)に示すように、容器9の上面901の左
右面15側における縁を通って鉛直に下降し、耳部90
3の前後面13方向における両側部分を容器9の左右面
15に折り畳んで圧接する。
【0023】続いて、エアーシリンダ45が伸長作動
し、第2圧接ローラ23は図11(ニ),(ホ)に示す
ように、耳部903の前後面13方向におけるほぼ中央
部分を、その上部から下部にわたり容器9の内側に向け
て斜めに移動し、耳部903の前後面13方向における
ほぼ中央部分を、その上部から下部にわたって左右面1
5に圧接する。そして、このような第1,第2圧接ロー
ラ21,23の移動により、両耳部903が容器9の左
右面15に折り畳まれて圧接され、且つ、加熱部27で
溶かされた樹脂層により該状態に接合される。
【0024】尚、本実施例では、このように第1,第2
圧接ローラ21,23で両耳部903を折り畳み接合さ
せた状態で、エアーシリンダ33が伸長作動し、第1,
第2圧接ローラ21,23と前後面押え板63により容
器9はステーション6に移送される。そして、ステーシ
ョン6において、エアーシリンダ41,45が縮小作動
して第1,第2圧接ローラ21が退避位置に戻され、容
器9は耳折り装置1の下流の搬送ラインLに受け渡さ
れ、下流の搬送ラインLにおいて、折り畳まれた耳部9
03がガイド板71(図6参照)により押えられつつ下
流側に搬送されていく。一方、容器9を下流の搬送ライ
ンLに受渡した後、エアーシリンダ33が縮小作動し、
第1,第2圧接ローラ21,23及び昇降部材43はス
テーション5に戻される。
【0025】本実施例によれば、第1圧接ローラ21に
より耳部903の前後面13方向における両側部分を容
器9の左右面15に折り畳んで圧接し、第2圧接ローラ
23を耳部903の前後面13方向におけるほぼ中央部
分で、その上部から下部にわたり容器9の内側に向けて
斜めに移動させ、該部分を左右面15に圧接させるよう
にしたので、耳部903の左右面15への圧接が効率良
くなされ、容器9が大型化し、紙自体が厚くなりその反
発力が大きくなった場合でも、耳部903を容器9の左
右面15側に確実に折り畳み、左右面15に確実に圧接
させて接合することが可能となる。
【0026】また、実施例では、エアーシリンダ41に
より上下動する昇降部材43を設け、この昇降部材43
に第1圧接ローラ21を支持させると共に、昇降部材4
3に取着されたエアーシリンダ45に第2圧接ローラ2
3を支持させるようにしたので、小さなスペースに第
1,第2圧接ローラ21,23を効率よく配設でき、耳
折り装置1のコンパクト化を図ることが可能となる。
【0027】また、第2圧接ローラ23は、鉛直に下降
する動きと、左右面に向けて斜め下方に移動する動きの
2段階を動きを行なえ、耳部903を左右面15に確実
に圧接する上でより一層有利となり、特に、図9に示す
ように、耳部903の外端から突出するシール代19の
部分1901を容器9の左右面15に確実に圧接し、接
合することが可能となる。
【0028】更に、実施例では、耳折り装置1に加熱部
27を並設し、容器9の耳部903で容器9の左右面1
5に接合される部分と、容器9の左右面15で前記耳部
903が接合される部分に熱風を衝当させる熱風吹き出
し用ボックス2701を、容器9の左右面15に対して
離間接近する方向に移動可能に設けたので、ステーショ
ン5において樹脂層の加熱と耳折りの双方を行なえ、容
器9の搬送ラインLを短縮化し、装置全体のコンパクト
化を図る上で有利となる。
【0029】尚、本発明に係る耳折り装置1は、表面の
樹脂層を溶かして接合する方式に限定されず、接着剤を
塗布して接合させる方式等にも無論適用可能であり、実
施例のように表面の樹脂層を溶かして接合する方式を採
用すれば、例えば、耳部903を剥して使用する容器9
の場合等に、耳部903を剥した後に接着剤が残らず見
栄えが良いという利点がある。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
平面視矩形状の容器の上部開口部の前後面が、左右面の
半部と共に上面に折り畳まれ、この上面部分で容器の左
右面から外側に突出する耳部を容器の左右面に折り畳
み、該左右面に圧接させる容器の耳折り装置であって、
前記耳部の前記前後面方向における両側部分を容器の左
右面に折り畳んで圧接する折り畳み部材と、前記両側部
分が左右面に圧接された耳部の前記前後面方向における
ほぼ中央部分を、その上部から下部にわたり容器の内側
に向けて斜めに移動可能に配設されたローラと、前記ロ
ーラを移動させる移動手段とを備えるので、容器の容量
が例えば3リットルから5リットル以上に大型化し、紙
自体が厚くなりその反発力が大きくなっても、容器の上
面で左右面から外側に突出した耳部を容器の左右面に確
実に折り畳み、確実に圧接して接合させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耳折り装置が搬送装置に配設された状態の平面
図である。
【図2】耳折り装置が搬送装置に配設された状態の正面
図である。
【図3】図3(A)は容器の斜視図、図3(B)は仮り
折りした状態の容器の斜視図である。
【図4】図4(A)はシール代を接着した状態の容器の
斜視図、図4(B)はシール代を倒した状態の容器の斜
視図である。
【図5】耳部を外側に折り曲げて接着した状態の容器の
斜視図である。
【図6】耳折り装置の正面図である。
【図7】上板の一部を切り欠いた耳折り装置の平面図で
ある。
【図8】耳折り装置の側面図である。
【図9】図6の要部の拡大図である。
【図10】図8の要部の拡大図である。
【図11】第1,第2圧接ローラの動きの説明図であ
る。
【符号の説明】
1 耳折り装置 3 搬送装置 9 容器 13 容器の前後面 15 容器の左右面 19 容器のシール代 21 第1圧接ローラ 23 第2圧接ローラ 25 予備加熱部 27 加熱部 41,45 エアーシリンダ 43 昇降部材 903 耳部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−41107(JP,A) 実開 昭63−62302(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 7/00 - 7/28 B65B 51/00 - 51/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面視矩形状の容器の上部開口部の前後
    面が、左右面の半部と共に上面に折り畳まれ、この上面
    部分で容器の左右面から外側に突出する耳部を容器の左
    右面に折り畳み、該左右面に圧接させる容器の耳折り装
    置であって、 前記耳部の前記前後面方向における両側部分を容器の左
    右面に折り畳んで圧接する折り畳み部材と、 前記両側部分が左右面に圧接された耳部の前記前後面方
    向におけるほぼ中央部分を、その上部から下部にわたり
    容器の内側に向けて斜めに移動可能に配設されたローラ
    と、 前記ローラを移動させる移動手段と、 を備えることを特徴とする容器の耳折り装置。
  2. 【請求項2】 前記容器の上方に第1の流体シリンダに
    より上下動する昇降部材が設けられ、前記ローラは前記
    昇降部材に設けられた第2の流体シリンダで支持され、
    前記移動手段は前記第2の流体シリンダで構成されてい
    る請求項1記載の容器の耳折り装置。
  3. 【請求項3】 前記折り畳み部材は、前記昇降部材に支
    持されたローラで構成されている請求項2記載の容器の
    耳折り装置。
  4. 【請求項4】 前記容器の耳部で容器の左右面に圧接さ
    れる部分と容器の左右面で前記耳部が圧接される部分に
    熱風を衝当させる加熱手段が、容器の左右面に対して離
    間接近する方向に移動可能に設けられている請求項1,
    2または3記載の容器の耳折り装置。
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